カテゴリー: ピレリ

  • ピレリ:スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表

    ピレリ:スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表

    2014年F1シーズンの開幕3戦を終え、ピレリは、スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表した。

    スペインでは、タイヤレンジ中で最も硬い組み合わせのP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムが使用される。ムンマローに位置するカタロニアサーキットは、タイヤに高い負荷を課すサーキットとして知られている。また、スペインGPでは気温が高くなる可能性があります。アスファルトは非常に粗く、特に左側のタイヤへの負荷が大きくなる。

    市街地サーキットのモナコと、半常設サーキットのカナダでは、タイヤレンジ中で最も軟らかい組み合わせのP Zeroイエロー・ソフトとP Zeroレッド・スーパーソフトが使用されえう。

    ツイスティでスムーズなアスファルトのモナコは、タイヤによるメカニカルグリップへの依存度が高いカレンダー中で最も低速なサーキット。このため、迅速なウォームアップ特性を持ち、ソフトとの組み合わせで2014年初登場となるスーパーソフトに最適な場所となる。

    カナダもまた、メカニカルグリップに大きく依存し、低い気温での開催となることが多いサーキット。そのため、ここでもソフトとスーパーソフトの組み合わせが理想的。サーキットの主な特性は、トラクションとブレーキングだ。

  • F1:タイヤウォーマー禁止に疑問の声

    F1:タイヤウォーマー禁止に疑問の声

    F1で2015年に採用予定となっているタイヤウォーマー禁止の計画が疑問視されている。

    今週のバーレーンテストでピレリの実験タイヤを試したウィリアムズのテストドライバー、フェリペ・ナスルは「バーレーンの熱さでもタイヤの温度を上げるのがかなり難しかった」とコメント。さらに「シルバーストンやスパのようなトラックではもっとチャレンジングだと思う」とも警告した。

    ピレリのポール・ヘンベリーは、主な問題はタイヤ圧にある指摘。タイヤ圧は冷えたタイヤと熱くなったタイヤとの差は非常に大きい。

    ポール・ヘンベリーは「現時点で2015年にFIAの計画を実行するのは難しいと考えている」と Speed Week にコメント。

    FIAは、コスト面に高価なタイヤウォーマーを取り除きたがっているが、ポール・ヘンベリーは安全性を考慮すべきだと主張。

    「例えば、タイヤ圧や温度が低下するセーフティカー導入中にタイヤがどのような挙動を見せるのかを考えていく必要がある」と説明。

    タイヤブランケットを使用していない他のレースカテゴリーがあることを指摘されると、ポール・ヘンベリーは「ああ、GP2がそうだ。だが、タイヤサイズが違う。スタート時のプレッシャーもはるかに高い」と述べた。

    可能性がある解決策のひとつは、タイヤウォーマー禁止と共にF1が“オールドファッション”なタイヤデザインを止めて薄型タイヤに移行することだ。

    ウィリアムズのパット・シモンズは「硬めのサイドウォールで空気腔が少なめな薄型タイヤだったとすれば、もっと扱いやすいのは確かだろう」とコメント。

    その一方で、メルセデスのパディ・ロウは「薄型タイヤの導入は、エンジニアリング的にもコスト的にもかなりの仕事があるので、楽ではない」と述べた。

  • ピレリ、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了

    ピレリ、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了

    ピレリは、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了した。このタイヤテストは、最新世代のF1マシンに適したタイヤ開発を行うピレリをサポートする目的で新たに導入された。

    2日間のテストにおいて、合計8種類の新型タイヤ構造と6種類の新型コンパウンドがテストされた。火曜日にケータハムが、水曜日にメルセデスとウィリアムズがテストを行った。

    同時にテストされるのは、ひとつの要素のみだった。したがって、新型コンパウンドがテストされる場合、タイヤ構造は現行のものが使用された。(逆もまた然り)各チームは、比較のために、現行のタイヤでのベースライン走行を行い、プロトタイプでの走行を行った。

    バーレーンに持ち込まれたプロトタイプタイヤは250セット。サイドウォールにカラーが施されていないプロトタイプタイヤは、2015年に向けて設計されているもの。気温および路面温度がグランプリ週末よりも高くなった2日間のテストを通して、ピレリはプロトタイプタイヤを使用して、合計110周、距離にして595kmの走行を完了した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「現行のマシンでタイヤテストを行うことは、我々が常に望んできたことであり、今年、テストがレギュレーションに盛り込まれたことは、極めて重要なことです。厳しいコンディションの下、2015年を念頭に置いた多くのソリューションをテストし、この2日間のプロトタイプタイヤテストを通じて有益な進捗を得ることができました。これから、2日間で得た価値あるデータを慎重に分析し、さらなるマシン性能の進化が期待されるバルセロナでの次回のインシーズンテストへ向けて、ベストな開発の方向性を評価したいと思います」

  • ピレリ:F1バーレーンGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1バーレーンGP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1バーレーンGPの決勝レースを振り返った。

    近年のレース中で最も接戦となったバーレーンGPでは、タイヤ戦略が中心となり、セーフティーカー導入後、残りわずか10周時点のリスタートがスリリングなフィナーレを演出した。

    リスタート後、首位を走るメルセデスのルイス・ハミルトンは、ミディアムタイヤを装着していた。チームメイトのニコ・ロズベルグは、ミディアムよりも速いソフトタイヤでフィニッシュするハミルトンとは異なる2ストップ戦略を採った。

    ルイス・ハミルトンは、理論的には遅いタイヤを使用していたにも関わらず、ファステストラップを記録したニコ・ロズベルグを抑え、先週に続き連勝を果たすことができた。タイヤ戦略によって、速いコンパウンドを装着したドライバーが遅いコンパウンドのドライバーを追うという同様のバトルがトップ10圏内で展開された。

    しかし、日中の暑さの下ではラップあたり1秒以上存在したP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤ間の性能差は、57周の決勝中に路面温度が3℃下降した夜間の冷涼なコンディション下、大幅に縮小した。

    トップ6は2ストップ戦略を採用(中にはセーフティーカーに助けられたドライバーもいた)。レッドブルのダニエル・リカルドとセバスチャン・ベッテルは、それぞれ異なる戦略を採り、リカルドは13番グリッドのスタートから4位を、ベッテルは10番グリッドのスタートから6位を獲得した。ベッテルは、ミディアムタイヤを装着してスタートした、わずか2名のドライバー中のひとりだった。

    火曜日から、各チームは、今シーズン初のインシーズンテストを行う。2014年のレギュレーションにより、各チームは、インシーズンテスト中の1日を、ピレリとともに行うタイヤテスト専用日としなければならない。ケータハムが火曜日に、メルセデスとウィリアムズが水曜日にタイヤテストを行う。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「タイヤ戦略とペース管理が決定的な役割を演じたバーレーンで、素晴らしい大接戦が展開されました。路面温度の下降によって、3ストップから2ストップへ戦略を変更したチームが見られました。レース終盤のセーフティーカー導入時、ドライバーたちは、それぞれ多様なタイヤ装着を行っていました。このような場合はいつもエキサイティングなフィニッシュを迎えます。これから、今シーズン初のインシーズンテストの準備を始めます。最新世代のマシンを使用して将来の開発のためのテスト機会を得ることは非常に有難いことですから、我々はその成果を楽しみにしています」

    関連:F1バーレーンGP 結果:ルイス・ハミルトンが2連勝

  • ピレリ:F1バーレーンGP 予選レポート

    ピレリ:F1バーレーンGP 予選レポート

    ピレリが、F1バーレーンGPの予選を振り返った。

    初の夜間開催となったバーレーンGPの予選は、2014年シーズン初の完全なドライコンディションで行われ、各チームは、供給されたP Zero ホワイト・ミディアムとP Zero イエロー・ソフトタイヤを最大限に活用することができた。

    フリー走行では、ミディアムとソフト間にラップあたり1秒以上の性能差があったため、上位勢のプライオリティは、明日の決勝用にできるだけ多くの新品タイヤを温存してQ3に進出することだった。

    昨年までは、このようなケースは、Q3における各チームの走行を制限することに繋がっていた。しかし、ピレリの提案にる今s-ズンの新ルールによって、各チームにQ3限定で柔らかい方のコンパウンドが1セット追加供給されたため、トップ10ドライバー全員がQ3での走行を行った。Q3に進出できなかったチームは、追加供給のタイヤを決勝で使用することができるため、新ルールによる不利益を被ることはない。

    特にフルパワーが使用可能なドライコンディションでの予選は、新型パワーユニットによって昨年よりも難易度が高くなった。エネルギー回生ユニットが充電を擁するために、フルパワーで2周連続のフライングラップを行うことが不可能になっている。この点はタイヤにも影響を及ぼし、今シーズン、タイヤは1周のフライングラップに究極の性能を供給しなければならない。

    急進的な2014年の新型マシンにも関わらず、ニコ・ロズベルグは、自身が記録した昨年のポールタイムと1秒以内の差にある1分33秒185を記録し、ポールポジションを獲得した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「明日の決勝中も予測されることですが、セッションを通じて路面温度が着実に下降していました。したがって、最速タイムはセッション終了間際に記録されました。Q3に進出した全10台の走行が見られました。これは、新ルールが機能し、ファンがスタートからフィニッシュまで須高を見ることができることを示しています。また、ここ数字を通じて路面の大幅な改善が進み、グリップレベルが向上しています。明日の決勝では、ソフトタイヤがメインとなり、2〜3ストップのレースとなるでしょう。しかし、各チームは、マシン特性と、その時点のコンディションに適応したタイヤ選択を行う必要があります」

  • ピレリ:F1バーレーンGP プレビュー 「幅広い温度の管理が課題」

    ピレリ:F1バーレーンGP プレビュー 「幅広い温度の管理が課題」

    ピレリが、2014年 第3戦 F1バーレーンGPが開催されるセパン・インターナショナル・サーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。

    ピレリとF1全チームは、サヒールサーキットで2回のプレシーズンテストを行ったことから、関係者全員にとってバーレーンは馴染みあるサーキット。しかし、今年はバーレーン開催10周年を記念して、初めての午後6時からのスタートとなり、アブダビグランプリ同様、日没時にスタートし、夜の闇の中でゴールを迎える。

    このことは、今回のレース用に選択されているP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤの動作に重要な影響を及ぼす。レース中に気温および路面温度が大幅に下降するため(路面温度が15℃ほど下降する可能性がある)、タイヤの性能とデグラデーション特性が変化する。バーレーンでの夜間のレースは未知数であるため、フリー走行における準備作業が不可欠となる。

    バーレーンは、特にトラクションエリアにおいて、タイヤに非常に厳しいサーキット。タイヤトレッドの表面温度は130℃に達する。

    空力は、バーレーンにおけるもうひとつの重要な要素。300km/hで走行する4本のストレートが存在するため、各チームはミディアムダウンフォースを使用する傾向にある。しかし、このセットアップは、コーナー入口やブレーキング・スタビリティへの妥協となるため、ロックアップを引き起こし、タイヤにダメージを与える可能性がある。

    周辺の砂漠からの砂は、トラクションに影響を及ぼしホイールスピンを招く。その結果、デグラデーションを増大させる。2年前、砂嵐のために、バーレーンでのピレリのテストセッションのひとつが中止に至ったことがある。

    ブレーキングは、バーレーン・インターナショナルサーキットのもうひとつの鍵となる特性となる。第1コーナーでは、マシンは、わずか130mで315km/hから65km/hへ減速する。この時のタイヤへの負荷は4.5Gに及ぶ。

    バーレーングランプリ後、1回目の2日間インシーズンテストが4月8〜9日に開催される。今シーズン、各チームは、タイヤテスト専用日を1日設ける必要がある。ケータハムは、バーレーンでのテスト1日目に、メルセデスとウィリアムズは、テスト2日目にタイヤテストを行う予定。

    昨年は、2番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテルが3ストップ戦略で優勝。ベッテルの戦略は、ミディアムでスタートし、続く3スティントをハードで走行するものだった。2ストップ戦略を含め、多様な戦略が見られた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「バーレーンでは最近2度のテストを行っているので、トラックの情報を十分に持って臨むことができることは大変有益です。トラクションの要求が非常に大きいサーキットなので、ミディアムとソフトを持ち込むことにしました。決勝スタート時の気温は、まだ適度に高いと思いますが、日没とともに、15℃ほども低下する可能性があることを認識しておかなければなりません。各チームにとって、タイヤを最大限に活用するために、非常に幅広い温度をマネージすることが今週末を通して最も大きな課題となるでしょう。周到に練り上げられた戦略が求められますので、非常に面白いレースになると思います」

    ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)
    「バーレーンは経験していますが、それはF1ではなく、NASCARに少し似たところがあるSpeedcarシリーズでした。タイヤを最大限に活用するためには、スムーズでクリーンなリズムが必要です。特にトラクションが必要なエリアでは、タイヤに大きな負荷をかけないようにしなければなりません。サーキットの路面は非常に粗いですが、素晴らしいコーナーもありますし、また、夜間のレースは新しいチャレンジですね。最も重要なことは、デグラデーションをコントロールすることですが、夜間は状況が全く変わるかもしれません。見応えがあるレースになると思います。そして、タイヤ管理が間違いなく重要になるでしょう」

  • ピレリ:F1マレーシアGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1マレーシアGP 決勝レースレポート

    ピレリが、2014年 第2戦 F1マレーシアGPの決勝レースを振り返った。

    高温と粗い路面のため、タイヤにとって最もタフな試練のひとつであるマレーシアGPで、今シーズンのピレリタイヤは、グレイニングの減少と耐久性の向上を示した。また、路面温度が46℃に達したにも関わらず、ブリスターは発生しなかった。

    決勝を完走したドライバーがわずか15名だったことがこのレースの厳しさを物語っている。

    今回のグランプリ用として、P Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択された。レースペースでの両コンパウンド間の性能差がラップあたり1秒以上あったため、戦略の主要な部分は、各マシンの特性や路面の改善状況に適応したタイヤを選択する能力によって構成された。

    ワンツー・フィニッシュを達成したメルセデスのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグは、全く同じ3ストップ戦略を採った。(メルセデスのワンツーは、1955年のイタリアグランプリ以来となる)彼らの戦略は、3スティントをミディアムタイヤで走行し、最終スティントとなるレース終盤のわずか5〜6周をハードタイヤで走行するものだった。

    フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグは、7番グリッドのスタートから表彰台争いを演じた後、2ストッパー中で最上位の5位でフィニッシュした。ヒュルケンベルグは、ハードタイヤで長いファイナルスティントを走行したが、ミディアムタイヤで走行するライバルたちに負けない走りを見せた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「スタート時の路面温度が46°Cに達し、シーズン中で最も粗い路面のサーキットであるため、今回はタフなレースでした。この厳しいコンディションにも関わらず、タイヤは、接戦を可能にした全体的な性能のバランスを見せてくれました。ドライバーたちは、熱によるデグラデーションをマネージする必要がありましたが、ブリスターやグレイニングは発生しませんでした。3ストップのレースは、Formula Oneからピレリへの要望に沿ったものです」

  • ピレリ:F1マレーシアGP 予選レポート 「3ストップ戦略もありえる」

    ピレリ:F1マレーシアGP 予選レポート 「3ストップ戦略もありえる」

    ピレリは、F1マレーシアGPの予選を振り返った。

    セパンの予選は雨に見舞われたにも関わらず、気温と路面温度は高い状態が続き、開始が遅れた予選セッションを通じてアスファルトの温度は27〜30℃程だった。

    マレーシアの路面は非常に粗いことで有名だが、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットタイヤ(両方ともにソフトコンパウンドで構成されている)の摩耗は非常に低いものだった。

    2014年のグランプリは、2戦連続でウェットでの予選となった。しかし、オーストラリアとは非常に異なり、マレーシアのモンスーンのような豪雨によって、予選の開始が1時間近く遅延した。ウェットコンディションでの予選となったため、各ドライバーは、明日の決勝スタート時、P Zeroオレンジ・ハードもしくはP Zeroホワイト・ミディアムを自由に選択することができる。

    メルセデスのルイス・ハミルトンが、新型Cinturatoブルー・フルウェットタイヤを使用して、前回に次ぐ気ポールポジションを獲得。Cinturatoブルー・フルウェットは、排水性向上のために再設計されており、フルスピード走行時、1秒あったり65リッターを排水することができる。昨年の排水性能は、1秒あたり60リッターだった。このような安全特性は、ピレリの乗用車用タイヤにも反映されており、特に雨天時の性能のために開発された市販タイヤのCinturato P7 Blueは、この雨天用タイヤからその名前を受け継いでいる。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「今日は、インターミディエイトとフルウェットタイヤにとっては、多様なコンディションの下、一新された2014年型マシンで走行でき、良いテストとなりました。高温と粗い路面にも関わらず、雨天用タイヤの摩耗のレベルは低く、この点は、新しい設計の結果、雨天用タイヤの摩耗に関して改善があったことを意味しています。インターミディエイトは、いつも通り、不安定な今dhションしかで良く機能しています。しかし、雨天用タイヤの摩耗とデグラデーションは常に雨に依存するため、確固たる多くの結論を導き出すのは困難です。とは言え、今日のような非常にエクストリームなコンディション下でもアクアプレーニングに関する不満の声は聞こえてきませんでした。急進的なマシン用の新型雨天用タイヤが、2010年型ルノーによる1回のテストと、ヘレスでのプレシーズンテスト期間中の予期しなかった雨天時のテストによって開発されたことを考えると、これはかなりの成果だと思います。我々のエンジニアは本当に素晴らしいことを成し遂げてくれました。今晩、より正確な予測を立てるためにデータの分析を行う必要がありますが、もしドライが続けば、明日の決勝では2〜3回のピットストップになるでしょう。しかし、ドライバーたちは多くのスリックタイヤを温存できましたので、3ストップを行うマシンスピードを持つドライバーは、新品タイヤのストックを使った3ストップ戦略という戦略もあります」

    関連:F1マレーシアGP 予選:ルイス・ハミルトンがポールポジション

  • ピレリ 「ハードとミディアムの性能差は1〜1.2秒」

    ピレリ 「ハードとミディアムの性能差は1〜1.2秒」

    ピレリが、2014年 第2戦 F1マレーシアGPの初日のフリー走行を振り返った。

    マレーシアGPの2回のフリー走行セッションで、今シーズンのF1タイヤは、49℃に達する路面温度と非常に粗いアスファルトというエクストリームなコンディションを経験した。タイヤの摩耗と熱によるデグラデーションは想定の範囲内にあり、フリー走行2回目における上位7名が0.4秒差の中にひしめいており、接戦の舞台が用意された。

    昨年から一新されたP Zeroオレンジ・ハードタイヤが、今シーズン初めて登場した。セパン用に選択されたハードとミディアムタイヤ間の性能差は、現在のところ1.0〜1.2秒で、多くの戦略の選択肢が可能となっている。

    各チームは、午前中に行われたフリー走行1回目ではハードタイヤのみを使用し、午後のFP2では、ハードとミディアムの組み合わせでレースシミュレーションを行った。今シーズンの新しいルールによって、FP1の最初の30分間に1セットの硬い方のコンパウンドが各ドライバーに追加供給さる。この結果、FP1開始直後から多くの走行が見られた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「オーストラリア同様、トラック上のマーブルは減少しましたが、FP1では、F1以外のレースによるラバーがトラック上に既に乗っていたことが予想外でした。FP2では路面が大幅にクリーンになり、標準的な路面状況を読むことが可能になりました。ハードとミディアム間の性能差は、ラップあたり1.0〜1.2秒程度です。高温のコンディションが続けば、この性能差は維持されるでしょう。もし温度がわずかに下降すれば、ミディアムタイヤがさらに力を発揮すると思います。しかし、我々はまだマシン開発サイクルの端緒に就いたばかりですので、戦略を構築するにあたっては、今日収集したデータを非常に慎重に分析することが課題となります。マレーシアでは、いつ雨が降っても不思議ではありません。この点は、レースに備えて考慮すべきもうひとつの要素です」

  • ピレリ:F1マレーシアGP プレビュー

    ピレリ:F1マレーシアGP プレビュー

    ピレリが、2014年 第2戦 F1マレーシアGPが開催されるセパン・インターナショナル・サーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。

    新型タイヤを装着した新世代のF1は、マレーシアで最も過酷な試練に臨む。マレーシアは、サーキットの路面が粗く、猛暑からモンスーンのような豪雨に至るまで、エクストリームな天候で良く知られている。このような厳しいコンディションに対応するため、タイヤレンジ中で最も硬い組み合わせであるP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムが選択された。

    今シーズンのピレリタイヤは、その進化によって強度が増し、デグラデーションが減少している。しかし、レースの見応えを高めるため、スポーティーな特性と性能は維持している。

    セパンは高速サーキット。予選での平均速度は210km/hを超え、スロットル全開のコーナーが複数存在する。高速コーナーでの加速時、トラクションが極めて重要になる。

    大半のチームがハイダウンフォースのセットアップを行うため、タイヤは高い横荷重のみではなく、830kgに相当する縦方向の負荷にも対応しなければない。この厳しい負荷の組み合わせによって、メカニカルおよび熱によるデグラデーションが発生する。

    P Zeroオレンジ・ハードの作動温度領域は高く、最もエクストリームなコンディションに適している。一方、P Zeroホワイト・ミディアムはそれよりも作動温度領域が低いコンパウンド。コンパウンドの混合比率を調整することによって、今年の全タイヤの作動温度領域は昨年よりも広くなっている。

    雨天用タイヤも同様。エクストリームなウェットウェザー時の耐アクアプレーニング性を向上させるために、リアのトレッドパターンが再設計された。更に、フルウェットタイヤのコンパウンドは、より広範囲なコンディションをカバーできるように調整された。今年のフルウェットは、300km/hで走行時、昨年よりも5リッター多い毎秒65リッターを排水することができる。

    マレーシアでは、左フロントタイヤが最も酷使され、トレッドの表面温度は120°Cに達する。摩擦エネルギーに関して、セパンは、シルバーストン、バルセロナ、鈴鹿に次いでシーズン中で4番目に左フロントタイヤに高い負荷を課すサーキットとなっている。

    昨年は、雨が戦略に影響を及ぼし、トップ5ドライバーは4回ピットストップを行った。クロスオーバーポイントの見極めが極めて重要となった。優勝したのはレッドブルのセバスチャン・ベッテルでした。ベッテルは、インターミディエイトでスタートし、ミディアムへ交換、続く2スティントをハードで走行し、最後はミディアムでフィニッシュした。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「マレーシアは、最新世代のF1マシン用に設計された新型タイヤレンジで臨む今シーズンのまだ2戦目です。そして、ここで2014年型のハードタイヤがデビューします。ミディアムは、メルボルンでは良く機能しましたが、マレーシアは明らかにオーストラリアとは大きな対照を成しています。メルボルンの滑らかなアスファルトから非常に粗い路面へ、そしてアルバートパークの比較的冷涼なコンディションから気温・路面ともに高温で多湿なコンディションに我々は臨むことになります。このコンディションは、もちろんドライバーや新型マシンにとってチャレンジングです。そして、我々は全体的なラーニングカーブの端緒に就いたばかりということを忘れてはなりません。オーストラリアでの予選がウェットコンディションだったため、各チームは2014年型インターミディエイトとフルウェットタイヤを試すことができました。この時の経験が、ここセパンでも役に立つ可能性があります」

    ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)
    「マレーシアは、ドライバーにとってもタイヤにとっても、シーズン中で最もタフなレースのひとつと言えます。しかし、流れるようなコーナーが多く存在するので、良好なリズムがキープできれば、タイヤへの負荷を抑えることができます。マレーシアにおけるタイヤにとっての最大の難敵は、熱によるデグラデーションです。シーズンは始まったばかりですが、多くのチームに大きな可能性が見られ、非常に興味深い状況です。もう一点、マレーシアで忘れてはならないのは豪雨です。私のドライバー時代以降の雨天用タイヤの進化には驚くばかりです。誰一人、今日実現している排水性能は予測できなかったと思います。セパンでの現実的な問題は水溜りです。大量の水溜りに直面すると、もはやタイヤの問題ではなく、マシンが水面上を“サーフ”するような状態となり、コントロールが全く効かなくなります。追走するドライバーにとって、視界も非常に厳しくなります」