元F1ドライバーのニキータ・マゼピンが欧州レース復帰 FIAのロシア人規制解除受け

元F1ドライバーのニキータ・マゼピンが欧州レース復帰 FIAのロシア人規制解除受け

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元F1ドライバーのニキータ・マゼピンが、FIA(国際自動車連盟)によるロシア人ドライバーへの規制解除を受け、ヨーロッパのモータースポーツに復帰した。

マゼピンはベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されたSpezial Tourenwagen Trophy(STT)にTeam Motoparkから参戦。メルセデスAMG GT3をドライブし、予選では2番手に約4秒という大差をつけてポールポジションを獲得した。

F1離脱から4年 マゼピンが欧州レースに復帰
マゼピンは2021年にハースからF1にデビューしたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、2022年シーズン開幕前にチームとの契約を解除された。

ハースは同時に、マゼピンの父ドミトリー・マゼピンと関係の深いロシア企業ウラルカリとのタイトルスポンサー契約も打ち切った。これによってマゼピンはわずか1シーズンでF1のシートを失った。

その後、FIAはロシアおよびベラルーシのドライバーに対し、FIA公認競技へ参加する場合は自国の国旗や国歌を使用せず、中立的な立場で出場することなどを求める措置を導入した。

こうした状況のなか、マゼピンがヨーロッパでレース活動を行う機会は大幅に制限されていたが、FIAによる規制解除を受けて今回の復帰が実現した。

メルセデスAMG GT3で2番手に約4秒差
27歳のマゼピンが復帰の舞台として選んだのは、F1ではなくGTレースだった。スパ・フランコルシャンで行われたSTTにTeam Motoparkからエントリーし、メルセデスAMG GT3をドライブした。

予選ではポールポジションを獲得。しかも2番手に対する差は約4秒に達した。

一見すると異例ともいえる大差だが、マゼピンにとってGTカーはまったく未知のカテゴリーではない。F1を離れた後もレース活動を完全に停止していたわけではなく、ドバイ24時間レースやアジアン・ル・マン・シリーズなどに参戦し、GTマシンで実戦経験を積んできた。

特にアジアン・ル・マン・シリーズではプロトタイプカーでのレース経験も重ねており、シングルシーター以外のマシンへの適応を進めていた。その経験が今回のスパでの速さにもつながったとみられる。

他のロシア人ドライバーも欧州シリーズへ
FIAの措置変更を受けてヨーロッパでの活動を再開しているのはマゼピンだけではない。

同じロシア人ドライバーのリナト・サリホフも、ニュルブルクリンクで行われるGTワールド・ヨーロッパ・シリーズに参戦しており、国際モータースポーツの舞台に戻っている。

また、スパでマゼピンが参戦したSTTには、かつてF1でジャガーやレッドブルをドライブしたクリスチャン・クリエンも出場。クリエンはF1引退後もスポーツカーなどでレース活動を続け、現在はオーストリアのテレビ局でF1解説者も務めている。

マゼピンのF1復帰とは別の話
今回の参戦は、マゼピンが再びヨーロッパでレースできる環境が整ったことを示すものではあるが、F1復帰に直接つながる動きが報じられているわけではない。

2021年のF1参戦以来、マゼピンはグランプリに出場しておらず、その間にF1のドライバー市場やレギュレーションも大きく変化した。今回の活動もGT3による比較的小規模なシリーズへの参戦であり、現段階では本格的なF1復帰への布石と見る材料はない。

それでも、FIAのロシア人ドライバーを巡る規制変更によって、マゼピンが再びヨーロッパのサーキットで競技できるようになったことは大きな転換点となる。

F1のシートを失ってから約4年。マゼピンはスパ・フランコルシャンでメルセデスAMG GT3を駆り、約4秒差のポールポジションという結果とともに欧州モータースポーツへの復帰を果たした。