カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • オスカー・ピアストリ 「アルピーヌは今も邪魔してくる」F1無線の真意を語る

    オスカー・ピアストリ 「アルピーヌは今も邪魔してくる」F1無線の真意を語る

    マクラーレンのオスカー・ピアストリが、先週のF1オーストリアGP終盤に発した無線について振り返った。この無線はすぐに“悪名高い”ものとしてメディアに取り上げられ、ピアストリは冗談めかして「アルピーヌは何年経っても俺の邪魔をする方法を見つけてくる」と語った。

    この発言は、エンストンのチーム(アルピーヌ)が2022年に起こしたある出来事を引き合いに出したものだった。

    当時、フェルナンド・アロンソがアストンマーティンへの移籍を発表した直後、アルピーヌはリザーブドライバーだったピアストリが翌年スペイン人の代役としてレースに出場すると自信満々に発表していた。

    だがそれに対し、オーストラリア出身のピアストリはX(旧Twitter)で反論し、F1史上でも最も記憶に残るツイートのひとつとなった。

    「俺の同意なしに、アルピーヌF1が今日の午後遅くに、俺が来年彼らのチームでドライブすると発表した。でもそれは間違っているし、俺はアルピーヌと2023年の契約を結んでいない。来年、俺はアルピーヌで走らない」

    今回の無線と、それがキャリアの分岐点となった過去と結びつけられていることについて、ピアストリはあらためて次のように説明した。

    「予選で妨害されたのがアルピーヌだったし、決勝でもある程度2台に妨げられたから、まあ偶然そうなっただけだ。だから、あれは単なる偶然だよ」

    また、あのときフランスのチームを選んでいたらどうなっていたか、今でも考えることはあるかと尋ねられると、ピアストリはこう答えた。

    「最近はそんなことを考えることはないな。F1に来たばかりの頃は、比較とか、各チームがどんな方向に進んでいくかという話題はあったかもしれない。でも今は、正直言って、もう1年以上そういうことを考えてないと思う」

    オーストリアGPの週末を通して、ピアストリのフラストレーションは明らかだった。レース後半では、アルゼンチン人ドライバーのフランコ・コラピントがレッドブルの角田裕毅とバトルを繰り広げる中で、ピアストリをコース外に押し出した。そしてその2周後、今度はピエール・ガスリーに進路を阻まれ、さらに状況は悪化した。

    ただしピアストリにとっては幸いなことに、マクラーレンは彼の加入以降、著しいパフォーマンスの向上を見せており、現在はコンストラクターズ選手権で首位に立っている。そのマシンの戦闘力を活かし、ピアストリはドライバーズ選手権でもチームメイトのランド・ノリスに15ポイント差をつけて今週末に臨んでいる。

  • オスカー・ピアストリ F1イギリスGP展望「ノリスとの一騎打ちにはならない」

    オスカー・ピアストリ F1イギリスGP展望「ノリスとの一騎打ちにはならない」

    オスカー・ピアストリは、今週末のF1イギリスGPで複数チームによる接戦が展開される可能性があると予想し、自身とマクラーレンF1のチームメイト、ランド・ノリスの一騎打ちにはならないかもしれないと語った。

    前戦オーストリアGPでは、ピアストリとノリスによるレース全体にわたる激しいバトルが繰り広げられ、最終的にノリスがシーズン3勝目を挙げた。一方で選手権争いでは、ピアストリが依然として15ポイント差で首位に立っている。

    今週末、チームメイトの母国グランプリで再びノリスとのバトルがあるかと問われると、ピアストリは笑みを浮かべながらこう答えた。

    「どうなるかは見てみよう。面白い週末になりそうだし、シルバーストンはいつもそうだよね。天気も毎回影響するし、今回もそうなりそうだ」

    「見てみないとわからないけど、今回はマクラーレン2台だけの戦いにはならないと思う。メルセデスは速そうだし、レッドブルも正直どうなるかは読めないけど、過去にはここで速かった。フェラーリもオーストリアでは少し復調してたし、どうなるか楽しみだ」

    「僕自身このサーキットはすごく好きだし、誰が相手であれ、いい戦いになると期待してるよ」

    今シーズンここまで、ノリスが勝利したレースの次戦では、ピアストリが勝っているというジンクスのような流れが続いている。

    この“交互優勝”の傾向について意識しているか尋ねられると、24歳のピアストリはこう答えた。

    「僕も同じパターンに気づいたけど、特に意識してやってるわけじゃない。ただの偶然だと思う」

    「毎週末、自分ができる限りのベストを尽くすつもりで臨んでる。中国では、特にモチベーションが高かったかもしれないけど、それはどちらかというとメルボルンでの悔しさが大きかったからだと思う」

    「とにかく毎週末、ベストなメンタルで挑もうとしてるし、自分自身のことやクルマに求めるものを常に学んでる。日々、成長してる感覚はあるよ」

    選手権争いが心理的にも重要な局面に入る中、チームメイトのホームレースで勝利することの重要性についても聞かれたピアストリは、冷静にこう返した。

    「特にそうは思わない。誰だって母国レースは勝ちたいものだけど、結局のところ、ほかのレースと同じだけのポイントしかもらえないからね。モナコも似たような特別な雰囲気はあるけど」

    「もちろん、この週末に勝てたら最高だけど、どうなるか見てみよう。このサーキットはすごく楽しめるし、過去にもいい結果を出せた場所だから、いい週末にしたいと思ってる」

  • ノリス 母国F1イギリスGPでの勝利を誓う「ここは僕の物語の始まりの場所」

    ノリス 母国F1イギリスGPでの勝利を誓う「ここは僕の物語の始まりの場所」

    トラファルガー広場に設置された仮設バルコニーにランド・ノリスが登場すると、大歓声がロンドン中心部を揺るがした。

    マクラーレンのイベントの一環として広場を“ジャック”したこの日、街にはパパイヤカラーに身を包んだファンがあふれ、夏の陽光の下で英国チームへの熱烈な声援が送られた。

    観衆に手を振り、拍手と歓声を笑顔で受け止めるノリス。その姿は、2017年にマクラーレンのジュニアドライバーとしてウォーキングの本社に足を踏み入れた“ベビーフェイスの少年”が、今やチームのエースとして真のタイトル争いに挑むまでに成長した証だ。

    「こうして話すと不思議な感じだけど、実際長い旅だった」とノリスは語る。「常に目標はあったけど、それが遠く感じてた。マクラーレンで走って、勝って、タイトルを獲る。全部が“いつか”の話だったけど、努力し続けたら気づけばここにいた」

    「こういうイベントで歓声を浴びたり、自分のTシャツを着た人を見たりすると、日常じゃ味わえない感覚になる。本当に特別な気持ちになるんだ」

    ノリスにとってF1初観戦の地も、F1初レースの地もシルバーストン。だからこそ、イギリスGPは「一番意味があるレース」だという。

    「最初のレースもシルバーストンだったし、最初にF1を見たのもここ。母国GPってだけじゃなくて、僕にとって一番思い入れのある場所なんだ」

    オーストリアでの「完璧な週末」から勢いそのままに

    第11戦オーストリアGPでは、予選で全体をコンマ5秒引き離す圧巻のポールポジションを獲得し、決勝でもチームメイトのオスカー・ピアストリからのプレッシャーを受け止めて今季3勝目。カナダGPでのクラッシュの悪夢を完全に払拭し、自他ともに認める「キャリア最高の週末」となった。

    「簡単なレースじゃなかったけど、これまでで一番パフォーマンスが安定してた週末だった。ホームレース直前にああいう結果が出せたのは最高の流れだと思う」

    「僕自身の努力も報われてるし、チームの仕事ぶりも素晴らしい。でも簡単にはいかない。時間も情熱も必要だし、それが形になるときに一番うれしい。これからもこの姿勢を続けていく」

    ランド・ノリス F1 イギリスグランプリ マクラーレン

    シルバーストンでは過去に6位、5位、4位、3位、2位と着実に順位を上げてきたノリス。いよいよ“最後の1つ”を埋める準備は整っている。

    「正直、どのくらいのチャンスがあるかはわからない。雨の可能性は高そうだけど、僕たちの今の調子と過去の実績を考えたら、ここは確実に得意な部類のサーキットだと思う」

    「この週末が一番楽しみだし、一番結果を出したい週末でもある。どうなるか楽しみだ」

    マクラーレンの二頭立て、加速するタイトル争い

    現在、マックス・フェルスタッペンはランキング首位のピアストリから61ポイント差の3位。実質的にはピアストリとノリスによる“二頭立てのタイトル争い”という構図が固まりつつある。

    カナダではピアストリが、オーストリアではノリスが勝利を収め、両者の直接対決はますます白熱しているが、マクラーレンは今のところチームオーダーを敷くつもりはなく、「お互いの成績を損なわない限り自由にレースをさせる」方針を維持している。

    「僕らはF1ドライバーとしてこの状況を楽しんでる。でも、互いに勝ちたいという気持ちも強い。それがあるからこそ、いい関係が築けてるんだと思う」

    「いろんなことを言う人がいるけど、『こういう関係じゃ勝てない』ってのは全部ナンセンスさ。僕らはそれぞれのやり方で、互いに勝ちたいと思ってるだけ」

    「オーストリアみたいに、ギリギリまで攻め合って戦うのが楽しい。カナダのことはあったけど、またこれからも何度もバトルになるはず。それを楽しみにしてる」

    優勝争い、タイトル争い、チームメイト対決、そして熱狂的なファン――すべての要素が揃った今週末。舞台は整った。ノリスは、ついに母国シルバーストンでの頂点を狙う。

  • ローソン ザク・ブラウンのレッドブルF1批判に反論「何も分かっていない」

    ローソン ザク・ブラウンのレッドブルF1批判に反論「何も分かっていない」

    リアム・ローソンが、マクラーレンのCEOザク・ブラウンによる「フェルスタッペンがいなければレッドブルはレーシングブルズより下位」との主張に反論した。

    レッドブルにおけるマックス・フェルスタッペンの将来には再び疑問符が付き始めており、同選手が将来的にメルセデス移籍を検討しているとの噂も浮上している。トト・ヴォルフ代表も両者の間で話し合いが行われていることを認めてはいるものの、2026年に向けた正式契約には至っておらず、現時点での移籍の可能性は低いとされている。

    そんな中、ブラウンはF1イギリスGPを前に行われたロンドン・トラファルガー広場でのマクラーレンイベントにおいて、Sky Sports Newsの取材に次のように語った。

    「僕は“火のないところに煙は立たない”派だ。誰もが自分のシートに完全にコミットしているなら、そう明言しているはずだ。でも誰も何も確定的なことを言っていないという事実は、会話が進行していることを示している。以前にも言ったが、マックスがメルセデスに行っても驚かない」

    さらにこうも付け加えた。

    「フェルスタッペンがいなければ、レッドブルはレーシングブルズより後ろにいるだろう。彼ら(レーシングブルズ)は素晴らしい仕事をしているし、素晴らしいマシンを持っている。今のレッドブルはマックスに背負われている状態だと思う」

    この発言についてオートスポーツ誌から意見を求められたローソンは、こう応じた。

    「正直、ザク・ブラウンは何も分かっていないと思う。外部の人間が当事者でもないのにあれこれ言うのは簡単だ。でも彼は内部の事情なんて分かっていないと思う」

    リアム・ローソン レッドブル F1

    ニュージーランド出身のローソンは、2025年シーズン開幕時にセルジオ・ペレスの後任としてレッドブルに昇格したものの、わずか2戦で降格。日本人ドライバーの角田裕毅が代わってフェルスタッペンのチームメイトに抜擢され、ローソンはレーシングブルズに戻ることとなった。

    2025年シーズンは全24戦のうち11戦を終えた段階で、レッドブルはコンストラクターズランキング4位に位置しており、合計162ポイントを獲得している。そのうち155ポイントをフェルスタッペンが獲得しており、角田裕毅が稼いだのはわずか7ポイントにとどまっている。

    一方、レーシングブルズは現在6位で、36ポイントを獲得。その中でローソンは12ポイントを挙げており、ドライバーズランキングでは15位につけている。角田裕毅はレッドブルで7ポイント、レーシングブルズでは3ポイントを獲得し、ドライバーズランキングは17位となっている。

  • マクラーレンF1首脳 「フェルスタッペン抜きならレッドブルはVCARBより下位」

    マクラーレンF1首脳 「フェルスタッペン抜きならレッドブルはVCARBより下位」

    マクラーレンF1のCEOザク・ブラウンは、現在のレッドブルF1は「マックス・フェルスタッペンに支えられている」と述べ、彼の存在がなければレッドブルはジュニアチームのレーシングブルズよりも下の順位に沈んでいるはずだと語った。

    2025年のシーズン序盤から、ミルトンキーンズ拠点のレッドブルF1は苦戦を続けており、フェルスタッペンの2勝のみが唯一の明るい材料となっている。

    チームは2台目のシートの安定確保にも苦労しており、リアム・ローソンと角田裕毅のどちらもフェルスタッペンに匹敵するパフォーマンスを発揮できていない。

    RB21マシンは扱いが難しいことで知られており、それを乗りこなせているのは今のところフェルスタッペンだけだ。彼は今季、マクラーレン勢を除けば唯一と言っていい優勝争いの担い手となっている。

    一方、シーズン序盤2戦でローソンに代わって起用された角田裕毅は、オーストリアGPでアルピーヌのフランコ・コラピントと後方争いを繰り広げ、完走車の中で最下位という結果に終わった。

    レーシングブルズでは、ルーキーのアイザック・ハジャーが印象的な走りを見せ、角田裕毅やローソンの成績を上回っている。ローソンもチーム復帰後に一定の進歩を見せているが、まだトップチームレベルには届いていない。

    そうした状況を踏まえ、今週末のF1イギリスGPを前にブラウンはSky Sportsの取材に対し、「フェルスタッペンがいなければ、レッドブルはレーシングブルズより下にいるだろう」と発言した。

    「彼ら(レッドブルF1)は素晴らしい仕事をしていて、優れたマシンを持っているとは思う。けれど今はマックスが彼らを支えている」

    マックス・フェルスタッペン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ブラウン「フェルスタッペンのメルセデス移籍があっても驚かない」

    フェルスタッペンとメルセデスの接触に関する憶測は以前からあったが、チームメイトのジョージ・ラッセルが「交渉が始まった」と明かしたことで一気に現実味を帯びた。チーム代表のトト・ヴォルフもこの件について否定を避けており、Skyイタリアは「具体的な交渉」が進んでいると報じている。

    ブラウンはこの流れに対し、「火のないところに煙は立たない」との考えを示し、何らかの話し合いが実際に行われていると見ている。

    「全員が現状のシートにコミットしているなら、そう明言するはずだ。でも誰も明確に否定していない。ということは、会話が交わされている証拠だと思う」

    「以前から言ってきたが、マックスがメルセデスに移籍しても僕は驚かない」

    一方、今季マクラーレンでフェルスタッペンと優勝を争うランド・ノリスは、フェルスタッペンの去就に特に関心はないと述べた。

    「彼がどこに行こうと気にしない。競争相手としてのマックスはリスペクトしているし、彼はちょっと手強いけど、僕たちのバトルは楽しい」

  • ザク・ブラウン F1イギリスGPでウィリアムズFW11Bによる禁断の“浮気走行”

    ザク・ブラウン F1イギリスGPでウィリアムズFW11Bによる禁断の“浮気走行”

    マクラーレン・レーシングのCEOザク・ブラウンが、この夏のF1イギリスGPで“パパイヤ・プライド”をひとまず脇に置き、ライバルチームのマシンに乗り込むという異例の計画を明かした。しかも本人はこの“浮気”に大喜びだ。

    F1チーム代表がライバルのマシンに乗ることは滅多にないが、シルバーストンの聖地を疾走するチャンスに、ブラウンは少年のような笑みを浮かべている

    彼が選んだマシンは、自身のコレクションから取り出した1987年製ウィリアムズFW11B。盟友ナイジェル・マンセルが数々の勝利を挙げた伝説の1台である。

    名車FW11Bで“原点回帰”
    ESPN F1による自宅のレースコレクション取材で、ブラウンはこの計画を嬉々として語った。

    「今年のイギリスGPでこれに乗るよ。ファンは絶対に喜んでくれるはずだ」と、マンセルが1987年のイギリスGPで勝利を挙げたその車の横で語った。

    「来週スペインでこの車を走らせるんだ。実はまだ運転したことがなくてね」

    「完全にレストアしたばかりで、シェイクダウンも済んでる。準備は万端だよ」

    ブラウンは自らの“浮気行為”に、おどけた様子でこう付け加えた。

    「イギリスGPでこの車を走らせたら、みんな喜ぶだろうけど、『なんでマクラーレンの人がウィリアムズに?』って少し困惑するかもね」

    その頃、マクラーレンMP4/4はガレージの片隅で静かに涙を流しているかもしれない。

    ウィリアムズ FW11B(F1マシン)

    マンセルへの敬意、F1愛
    ブラウンのFW11Bへの愛情は、彼のレース史への敬意そのものである。

    「見て分かるように、僕はF1とインディカーの大ファンなんだ。だから当然、エマーソン・フィッティパルディも好きだし、マリオ・アンドレッティも。そしてもちろん、ナイジェル・マンセルもね」

    「この車は1987年、マンセルが多くのレースに勝った。当時、彼が“人生で一番運転しやすかった”と話していた車だよ」

    FW11Bはホンダ製ターボエンジンを搭載した伝説的マシンであり、歴史的瞬間の主役でもある。

    「有名な1987年のイギリスGPを覚えてる?マンセルは途中でタイヤにパンクを抱えてピットインして、復帰後に17周連続でファステストを更新。最後はネルソン・ピケを最終ストレートで抜いて勝ったんだ」

    「その時の車がこれ。このシャシーそのものなんだよ」

    あの伝説のバトルを再現するように、ブラウンもまたシルバーストンを熱く駆け抜ける構えだ。

    ザク・ブラウン マクラーレン F1

    “マンセルの愛機”をどう手に入れた?
    この珠玉のマシンを手に入れた経緯も、実に“ザクらしい”。

    「ウィリアムズとのスポンサー契約を結んだとき、『何かお返しできないか』って言われて、『車を売ってくれ』って答えたんだ」

    「プレゼントはダメだから販売という形でね。『どれが欲しい?』って聞かれて、『あれがいい』って即答した」

    こうして、マンセルの“王者の戦車”は彼のガレージに加わった。

    ブランドロイヤルティが重視され、発言もPR管理されるこの時代において、ザク・ブラウンはあっけらかんと“裏切り”を楽しんでいる。懐古とスピードへの愛を優先する姿勢は、むしろ清々しい。

    今年のイギリスGP、シルバーストンではブラウンの“浮気走行”が大いに注目を集めるだろう。そして観客たちは、心からこの“裏切り”を楽しむに違いない。

  • マクラーレンとGoogle Chrome F1イギリスGPに向けて特別リバリーを発表

    マクラーレンとGoogle Chrome F1イギリスGPに向けて特別リバリーを発表

    マクラーレンF1チームと公式プライマリーパートナーであるGoogle Chromeは、2025年F1イギリスGPに向けて、両マシンに施される特別リバリーを発表した。

    このリバリーは、マクラーレンのホームグランプリを前にファンとの絆を深めることを目的に、ロンドン・トラファルガー広場で開催された「McLaren Racing Live: London」イベントの中でライブ公開された。

    テーマは「Legacy at Speed(スピードの中に息づくレガシー)」で、サーキットにおけるマクラーレンのスピードと、Web上でのGoogle Chromeのスピードを結びつけたデザインとなっている。

    今回の特別リバリーは、近年のファンに人気のあった“クローム”デザインに新たな解釈を加えたもので、Chromeを通じてファンがマクラーレンのレースの歴史、カルチャー、象徴的瞬間に瞬時にアクセスできることを表現している。

    このリバリー発表は、会場でのライブ披露に加え、ソーシャルメディアやデジタルチャネルを通じても展開され、マクラーレンの豊かな歴史がGoogle Chromeの視点で紹介された。

    マクラーレン・レーシングのチーフマーケティングオフィサーであるルイーズ・マキューエンは次のように語った。

    「マクラーレンF1チームには、何十年にもわたって応援してくださっているファンがいる一方で、最近F1を知ったばかりの新しいファンもたくさんいます。Chromeの協力によって、私たちの長い歴史を祝福し、それを新しいファンにも届けられることはとても素晴らしいことです。ホームレースを前に、ロンドンでこれだけ多くのファンとともに祝えるのは本当に特別な瞬間です」

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  • ランド・ノリス F1オーストリアGP優勝「楽しかったけどストレスも大きかった」

    ランド・ノリス F1オーストリアGP優勝「楽しかったけどストレスも大きかった」

    ランド・ノリスは、チームメイトのオスカー・ピアストリとの「厳しい」レースを戦い抜いてF1オーストリアGPで勝利を収め、マクラーレンの1-2フィニッシュを達成できたことに喜びを示した。このレースは「かなりのストレス」を伴うものだったと振り返っている。

    レッドブル・リンクで行われた決勝では、マクラーレンの2台は共に好スタートを切り、ポールポジションのノリスは先頭を維持。一方のピアストリはフェラーリのシャルル・ルクレールを交わして2番手に浮上した。

    その後のオープニングスティントではスリリングな攻防が繰り広げられ、ピアストリが何度かオーバーテイクを試みる場面もあった。一時は前に出たものの、ノリスがすぐにリードを奪い返す展開となった。

    70周のレース終盤でも2台の戦いはヒートアップし続けたが、ノリスは必要なギャップを維持し、ピアストリに2.695秒差をつけて今季3勝目を挙げた。

    暑さに包まれたシュピールベルクでの激戦を終えて車を降りたノリスは、レース中にかかったプレッシャーについて尋ねられ、「簡単な午後ではなかった」と振り返った。

    「タフなレースだった。ずっとプッシュし続けてたし、難しかった。暑いし、疲れるし、でも僕たちチームにとっては完璧な結果だ。1-2フィニッシュはまさに望んでいたことで、またそれを実現できた。とても嬉しいよ」

    ランド・ノリス オーストリアグランプリ F1 マクラーレン

    前戦カナダGPではピアストリとの接触でリタイアに終わったノリスだが、今回はクリーンなチーム内バトルを展開。オーストリアではピアストリが一貫して激しくプレッシャーをかけてきたことを認めた。

    「素晴らしいバトルだったのは間違いない。とても楽しかったし……僕にとってはかなりストレスだったけど、すごく楽しかった。いいバトルだったから、オスカーにもおめでとうを言いたい」

    「みんなにとっても観ていて面白いレースだったらいいな。でもクルマの中では本当に厳しかった。特に彼がDRS圏内にいるときはね。このサーキットではDRSの効果がすごく大きくて、ギャップを広げるのが難しいんだ。でも一度ギャップを開けられれば、ある程度うまくマネージできた。とはいえ、彼はずっと速かったし、いいレースだった」

    この勝利により、ノリスはドライバーズ選手権で首位を走るピアストリとの差を15ポイントに縮めた。次戦は7月4日~6日にマクラーレンのホームグランプリ、F1イギリスGPが控えている。

  • オスカー・ピアストリ F1オーストリアGP決勝「全力は尽くしたが届かなかった」

    オスカー・ピアストリ F1オーストリアGP決勝「全力は尽くしたが届かなかった」

    オスカー・ピアストリはF1オーストリアGPでチームメイトのランド・ノリスにレースを通してプレッシャーをかけ続けたものの、最後まで前に出ることはできず、2位でレースを終えた。

    前戦カナダGPで接触があったマクラーレンの2人だが、今回のレースではレッドブル・リンクで何度も緊迫したバトルを繰り広げ、ピアストリは予選でのイエローフラッグに悔しさをにじませながら、決勝では挽回に燃えていた。

    グリッド3番手からスタートしたピアストリは、すぐさまポジションを上げる。スタート直後にシャルル・ルクレールがノリスに仕掛けたものの失敗に終わると、その隙を突いてフェラーリをかわし、チームメイトへの長い攻撃を開始した。

    オーストラリア出身のピアストリは徐々に距離を詰めていき、11周目にはターン1でノリスが小さなミスをしたのを見逃さず、ついに一瞬だけ首位に浮上した。しかし、ノリスもすぐに反撃し、ターン4ではサイド・バイ・サイドの接戦の末、再びトップの座を奪い返した。

    レース後、ピアストリはこのバトルを「激しかった」と振り返り、次のように語った。

    「観てる側にとって面白かったなら良かったけど、マシンの中では本当に大変だった。全力を尽くした」

    「一瞬前に出たときにもう少しうまくやれたと思うけど、いいバトルだった。ギリギリの場面もあったし、限界を少し超えたところもあったけど、いいレースだった」

    その「ギリギリの」瞬間のひとつが20周目に起きた。ピアストリがオーバーテイクを仕掛ける途中でブレーキをロックさせ、ノリスのマシンのリアにぶつかりそうになる場面があった。接触は回避され、ノリスはその直後にピットイン。一方のピアストリは4周引っ張ってからタイヤ交換を行った。

    オスカー・ピアストリ F1 オーストリアGP マクラーレン

    ピアストリは後半スティントでタイヤの新しさを武器にするつもりだったが、ピットストップに時間がかかり、ノリスより6秒遅れてコースに復帰。その後差を詰めたものの、周回遅れの処理に手間取り、DRS圏内に戻ることはできなかった。

    優勝こそ逃したものの、ピアストリは内容に満足しており、次のように語った。

    「これが僕たちがやるべきことだ。レースして、勝ちをかけて戦う。それが今日できた。惜しかったけど、届かなかった」

    「チームには感謝してる。あれだけバトルしながら、あれだけのペースを保てたのは本当にすごい。今のクルマにはとても感謝してる」

    また、今回のようなレース展開を予想していたかと問われると、こう答えた。

    「そうなるかもしれないとは思ってた。昨日の予選はイエローフラッグで運がなかったけど、今週末のペース自体は良かったと思う」

    「DRS圏内にいられたときはすごくいい感触だった。でも最初のピットストップのあとにそこから外れると、また差を詰めるのは大変だった。いくつか見直して、もっとできたことがなかったか確認したい」

  • マクラーレンF1含む名車20台を故マンスール・オジェ家が売却

    マクラーレンF1含む名車20台を故マンスール・オジェ家が売却

    F1界で伝説的な地位を築いた実業家マンスール・オジェの死去から3年。彼が所有していた20台のマクラーレン・ロードカーが一括で売りに出されることが明らかになった。

    このコレクションはすべて、フランス系サウジアラビア人でTAGホイヤーの元オーナー、そしてマクラーレン・グループの元株主である故マンスール・オジェが生前に収集したもの。

    この売却を担当するのは、今年初めにバーニー・エクレストンのF1カー69台を総額約6億ドル(約950億円)で売却したことで話題となったクラシックカー・ディーラー、トム・ハートリーJr氏。オジェ家からの正式依頼を受けてこの希少なコレクションの販売を手掛ける。

    特に注目すべきはマクラーレンF1で、走行距離はわずか1,810km。マクラーレンによって特別に仕立てられた「マンスール・オレンジ」と呼ばれる専用カラーが施されている。他のモデルも、P1 GTRを除けばすべて未使用の状態で、マクラーレンの工場出荷時のまま保存。しかもこれらのメンテナンスは、マクラーレン自身が直接管理しており、これはオジェだけに許された特別な待遇だった。

    マクラーレン F1

    マンスール・オジェはマクラーレンのF1における黄金時代を支えたキーパーソン。在任中にはコンストラクターズタイトルを7回、ドライバーズタイトルを10回も獲得した。またマクラーレン・オートモーティブおよびマクラーレン・アプライド・テクノロジーズの設立にも尽力し、革新と技術力の象徴としてブランドを築き上げた。

    オジェの妻キャシー・オジェは次のように語る。

    「マクラーレンはマンスールにとってビジネス以上の存在であり、純粋な情熱そのものでした。このコレクションはその証であり、彼が1台1台に込めたこだわりを家族として間近で見てきました。手放すのは簡単なことではありませんが、マンスールの想いを理解し、大切にしてくださる新たな保管者に託す時が来たのです」

    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンもこう付け加える。

    「マンスールは現代のマクラーレンの礎を築いた人物であり、マクラーレンをこれほどまでに愛した人はいません。彼のコレクションは本当に特別で、他に類を見ません」

    マクラーレン

    販売を担当するハートリーJr氏もこう語る。

    「このようなコレクションを販売できること自体が特別ですが、それがマクラーレンの歴史において重要な人物であるマンスール・オジェのものであるという事実が、唯一無二の価値を与えています」

    この“最後の伝説”とも言えるコレクションにどれほどの価値がつくのか、世界のカーファンやF1ファンの注目が集まっている。