カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • オスカー・ピアストリ ターン1での動きを正当化「消えるわけにもいかないしね」

    オスカー・ピアストリ ターン1での動きを正当化「消えるわけにもいかないしね」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1サンパウロGP決勝での10秒ペナルティに強い不満を示した。序盤のセーフティカー再開直後、ターン1でメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリと接触し、さらにその影響でフェラーリのシャルル・ルクレールがリタイアを余儀なくされた。

    ピアストリは最終的に5位でフィニッシュしたものの、このペナルティで表彰台争いから脱落した。一方のルクレールは、ピアストリに全責任があるとは言い切れないと語り、「オスカーもキミも半分ずつ責任がある」と見解を示した。

    レース序盤の接触と裁定への不満
    ピアストリはターン1のイン側から仕掛けたが、ブレーキングでロックアップを喫し、わずかにコントロールを失った。それでもライン上には留まり、「どこにも逃げ場がなかった」と主張する。

    「僕の見解では、明確にイン側にスペースがあって、そこを突いた。確かにロックアップはしたけど、白線ギリギリで、もう左には行けなかった。消えるわけにもいかないしね」

    「スチュワードの判断はそういうものだけど、今日はいくつも難しい瞬間があった。もしもう一度やり直せるとしても、同じ動きをしたと思う」とピアストリは語った。

    審議の結果、スチュワードは「ピアストリは必要なオーバーラップを確立していなかった」としてペナルティを科したが、本人は納得していない様子だ。

    「どこにも行けなかった」
    ブレーキロックについて問われた際も、ピアストリは次のように説明した。

    「どう見ても、あの状況ではどこにも行けなかった。ターン1にあれだけ勢いよく入って、完全に並んでいたら、引くなんて無理だよ。あれ以上深く突っ込んだら無謀だったと思う。アペックスを外したわけでもないし、左に寄れるだけ寄っていた。だから余計に難しい判断だったと思う」

    ルクレール「半々のインシデント」
    接触の被害を受けたルクレールも、ピアストリだけを責める気はないと語った。

    「遠くから見ていたけど、正直オスカーとキミの50対50のインシデントだったと思う。オスカーは少し楽観的に突っ込み、キミはまるでオスカーがいないようにコーナーを回った。その結果、2人がぶつかって僕に当たったんだ。残念だけど仕方ない」

    失意の週末、タイトル争いにも打撃
    ピアストリは今季2戦連続で5位に終わり、チームメイトのランド・ノリスがサンパウロで優勝したことで、ポイント差は24に拡大。タイトル争いにおいても厳しい状況に追い込まれた。

    「ここ数戦は本当にうまくいってない」とピアストリは認める。

    「プラクティスでは手応えが良くて、週末の序盤はかなり快適に感じていた。でもそこから少しずつ流れが悪くなっていった。金曜のペースは良かったのに、決勝ではその強さが見られなかった」

    「マシンの方向性も自分の好みからは少し外れていたし、スプリントのクラッシュも響いた。とにかく、いくつもの小さな問題が重なっている感じだね。でも、速さの兆しはちゃんとあるし、それを常に発揮できるようにしたい」

    動画の公開は終了しました

    ピアストリの攻めの判断と“理不尽な”裁定
    ターン1の動きは確かにリスクを伴っていたが、映像上ではピアストリの前輪がアントネッリの横まで来ており、「完全に無理な突っ込み」とは言い切れない。イン側に十分なスペースを残しており、むしろアントネッリのターンインが早かった印象もある。

    スチュワードの裁定は「ドライビング・スタンダード・ガイドライン」に忠実だったが、実戦の文脈では厳しすぎるとの声もある。レース再開直後の混戦で、ピアストリの動きは攻めの判断として自然な範囲だったとも言える。

    週末全体を通しても、クラッシュ、ペナルティ、そして流れをつかめないマシンバランスと、ピアストリにとっては試練のブラジルラウンドだった。だが一方で、「速さの兆し」を自ら口にするように、彼の走りには確かなポテンシャルが残っている。ラスベガスでは、冷静さと積極性のバランスを取り戻せるかが鍵となるだろう。

  • ランド・ノリス F1サンパウロGP予選「メキシコとは正反対のレースになる」

    ランド・ノリス F1サンパウロGP予選「メキシコとは正反対のレースになる」

    マクラーレンのランド・ノリスは、2025年F1サンパウロGP予選でライバルたちを抑えてポールポジションを獲得した。前回のメキシコシティGPでは30秒差の圧勝を飾ったが、ノリスは「日曜の決勝はまったく異なるチャレンジになる」と警戒している。

    今季最も接戦となった予選では、わずかな差で順位が入れ替わる展開に。スプリントでポール・トゥ・ウィンを達成したノリスも、Q3の最初のアタックでロックアップを喫し、10番手に沈む苦しいスタートとなった。

    しかし、最後の一周で完璧なラップをまとめ、1分09秒511でトップに躍り出ると、2番手のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を0.1秒以上引き離してポールを確定させた。

    「メキシコのようにはいかない」
    ノリスは決勝への展望を問われ、「メキシコの逆になると思う」と苦笑した。

    「そんなにシンプルにはいかないと思う。午前中(スプリント)に見たように、メルセデスはすごく速い。今も速さを見せていたし、あまり浮かれていられないね。彼らを遠ざけるために、今夜やるべきことはたくさんある」

    「キミ(アントネッリ)は最後まで全力でプッシュしてくることも学んだ。楽しみな部分もあるけど、同時にプレッシャーもある。明日は大きなチャレンジになると思う。天気がまたどうなるか見ないとね。今のところクリーンな週末だから、これ以上台無しにしないでほしい!」

    滑りやすい路面、風、そして接戦
    スプリント後の路面はやや乾いたものの、強風が予選をさらに難しくした。マクラーレン勢に加え、ハースやレーシングブルズといった中団チームも上位を狙うほどの混戦だったという。

    「路面は滑りやすくて、一貫性もなかったけど、すごく楽しかった。このサーキットはいつも走るのが気持ちいい。最初のラップでロックしてしまったから少し焦ったけど、落ち着いて大事なところでまとめることができたので満足している」

    ランド・ノリス (マクラーレン) ブラジルグランプリ F1

    「チームに感謝。プレッシャーをかけすぎた」
    「チームがいいクルマを用意してくれたおかげだよ。もちろん感謝している。自分でもチームにもプレッシャーをかけすぎた部分があるけど、リズムに乗れて落ち着いて走れた時は、ちゃんと結果が出せる」

    ノリスの安定感とメルセデスの脅威
    ノリスはスプリントに続いてポールポジションを獲得し、週末の主役となった。しかし、彼自身が語るようにメルセデス勢のペースは脅威だ。アントネッリとジョージ・ラッセルはいずれもハイダウンフォース仕様で安定したグリップを発揮しており、決勝ではタイヤ摩耗と気温変化が勝敗を左右する可能性が高い。

    また、マクラーレンはスプリント終盤でソフトタイヤの消耗に苦しんでおり、日曜のロングランでは戦略が鍵となる。ノリスが冷静さを保てるかが、メキシコに続く連勝の成否を分けそうだ。

  • オスカー・ピアストリ F1サンパウロGP予選「流れがうまくいっていない」

    オスカー・ピアストリ F1サンパウロGP予選「流れがうまくいっていない」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、2025年F1サンパウロGPの予選を4番手で終え、チームメイトのランド・ノリスに再び後れを取る結果となった。

    週末を通じてノリスがスプリントポール、スプリント勝利、グランプリのポールポジションと圧倒的な強さを見せる一方、ピアストリは「奇妙」と表現する難しい週末を過ごしている。

    予選後、ピアストリは前日のスプリントでのクラッシュを振り返り、「いったんすべてを整理して、何が起こったのかを理解した」と述べたうえで、「気持ちを切り替えて予選モードに戻した」と語った。

    「予選はスプリントや決勝とはまったく違う。集中し直すしかなかった」

    続けてピアストリは、セッション全体を通じてソフトタイヤの挙動に苦しんだことを明かした。

    「予選は簡単じゃなかった。ちょっと奇妙なセッションで、ソフトタイヤが全然機能しなかった。Q1からQ3までほとんどラップタイムが改善しなかったのは本当に変な感じだった。最近はあまり流れがうまくいっていない気がする」

    「昨日はマシンに自信が持てていたけど、今日は全体的にトリッキーだった。みんな同じように感じていたと思うけど、僕は特にマシンから最大限を引き出せなかった」

    レースでの挽回に意欲「チャンスがあれば抜きたい」
    ピアストリは決勝への展望について問われると、シンプルに「前のクルマを抜くだけ」と語った。

    「やることは単純だよ。数台抜いて、目の前のチャンスを逃さないようにするだけ。どうなるか見てみよう」

    スプリントでは全体的にオーバーテイクが難しく、日曜決勝も退屈な展開になるのではという懸念もあるが、ピアストリは「オープンマインドで臨む」と語りつつ、タイヤ選択の不確定要素に言及した。

    「スプリントでは路面の外側が少し濡れていて、それも難しかった。ソフトタイヤはあまり良くなかったし、予選でもスプリントでも同じだった」

    「だから、どのタイヤを使うかが鍵になると思う。そこにチャンスがあるかもしれない」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン) ブラジルグランプリ

    ソフトタイヤの“不可解な不調”が週末を左右か
    今回のピアストリの発言は、今季マクラーレンが直面しているコンディション依存性の高さを象徴している。特にインテルラゴスの変化しやすい気候の中で、ソフトタイヤが予想以上に機能しないことが、チーム全体の調整を難しくしている。

    ピアストリにとっては、スプリントでのクラッシュと予選4番手という流れから、決勝でリズムを取り戻すことが最優先課題となる。だが、ノリスがチャンピオンシップ首位を9ポイント差でリードする中、チーム内の勢いは明らかに英国人側へ傾いている。

    マクラーレン内の力関係に変化の兆し
    シーズン終盤戦に入って以降、ピアストリのパフォーマンスは安定を欠いており、ノリスがタイトル争いを主導する構図が定着しつつある。インテルラゴスでも、その差が再び浮き彫りとなった。

    ただしピアストリは、冷静に「機会を見極め、確実に結果をつかむ」と語っており、レース戦略とタイヤマネジメント次第では、再び表彰台を狙えるポテンシャルを残している。

  • オスカー・ピアストリ F1タイトル戦線に復活「マシンへの感触が戻ってきた」

    オスカー・ピアストリ F1タイトル戦線に復活「マシンへの感触が戻ってきた」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1サンパウロGPのスプリント予選を3番手で終えた。タイトルを争うランド・ノリスがポールポジションを獲得した一方で、ピアストリは「クルマに対して久々に満足できた」と語り、ここ数戦の不調から手応えを取り戻した様子を見せた。前回のメキシコGPでは5位に終わり、ノリスがドライバーズ選手権の首位に浮上していた。

    金曜のスプリント予選では、ノリスが1分09秒243でトップを記録し、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが2番手。ピアストリは0.3秒差で3番手に続き、週末に向けてポジティブな感触を得ている。

    「ソフトタイヤの感触が予想と少し違っていた。最初のラップで大きなミスがいくつかあって、理想的ではなかったね」

    「少し残念だったけど、最終的にはこの数週間よりもずっと満足できた。プラクティスはとても良かったし、スプリント予選ではいくつかセットアップを変えたから、慣れるまで少し時間がかかったけど、全体的にはかなり良かったと思う」

    「もう少し上を狙えたかもしれないけど、十分戦えるパッケージだと思うし、日曜にもっと多くのポイントを稼げるチャンスはあるよ」とピアストリは語った。

    さらに、土曜のスプリントでは激しい雨の予報が出ており、コンディションの変化にも警戒を示した。

    「面白い一日になりそうだね。どんな天気になるか見てみよう」

    「チャンスがあればどんな状況でも生かしたい。クルマのペースはとても良かったから、どんなコンディションでもそれが生きるといいなと思ってる」

    ピアストリ、復調の兆しとマクラーレンの安定感
    ここ数戦、オスカー・ピアストリはセッティングの迷いからペースを失い、ノリスに対して苦戦を強いられていた。しかし今回のサンパウロではプラクティスから安定した走りを見せ、セットアップ変更後もすぐに順応。久々に「マシンと一体になれた」と感じている点は、週末全体に向けての大きな収穫といえる。

    マクラーレンは低速コーナーでのグリップ不足が課題とされてきたが、インテルラゴスではその弱点が最小限に抑えられている。ノリスとの比較では依然として細部の差が残るものの、ピアストリ自身が「戦える」と語るように、レースペースでは十分に逆転の可能性を秘めている。

    もし土曜のスプリントがウェットとなれば、マクラーレン勢にとっては勢力図が再び揺らぐ展開になるかもしれない。ピアストリが再びノリスに食らいつけるか――ブラジルの空模様が、タイトル争いの行方を左右する。

  • ランド・ノリス F1スプリントポール獲得も「メキシコほど快適じゃなかった」

    ランド・ノリス F1スプリントポール獲得も「メキシコほど快適じゃなかった」

    マクラーレンのランド・ノリスは、サンパウロGPのスプリント予選でポールポジションを獲得したものの、「メキシコのときほど快適じゃなかった」と率直に語った。
    ノリスはSQ3で2度の好ラップを刻み、翌日のスプリントで首位スタートを確保した。

    メキシコシティGPの優勝でドライバーズ選手権首位に立ったノリスは、好調を維持したままインテルラゴス入り。チームメイトのオスカー・ピアストリが3番手に続き、ポイントリードをさらに広げる絶好のポジションを得た。

    「思っていたより少しタフだった」とノリスはパルクフェルメで語った。

    「多くのクルマが接近していて、難しかった。メルセデスはソフトで速かったし、ミディアムとソフトを使い分けるなかで、どこまでプッシュするかの判断も難しかった。でも今日やるべきこと、つまり最速になることは達成できた。メキシコよりトリッキーだったし、あまり快適に感じられなかったからこそ、なおさらいい結果だと思う」

    ブラジルのインテルラゴス・サーキットは一部が再舗装されたものの、依然としてバンプや高低差が多く、走行の難しさは残っている。

    ノリスは今回がF1キャリア初のスプリントポールとなった。

    「このコースの予選はいつも最高だ」とノリスは続けた。

    「レースもすごく楽しいけど、予選は本当にチャレンジング。バンピーで、起伏も激しくて、でも笑顔になる。ポールを取れたときは特にね。今日はいい日だったけど、まだ金曜に過ぎない。予選がもう一度あって、レースも2回ある。週末のスタートとしては上々だ」

    荒天が予想される週末、「心配しても仕方ない」
    土曜のスプリントレースには暴風雨の可能性があり、ブラジル気象庁は南部でサイクロンが発生する恐れがあると警告を発している。
    もし雨が強まれば、スケジュールの遅延など混乱が生じる可能性も高い。

    「明日がどうなるかは様子を見るだけだね」とノリスはコメント。

    「朝にかなり雨が降る予報で、風も非常に強くなるらしい。今は心配しても意味がない。今日は難しかったけど、しっかり仕事をやり遂げられた。すべてをうまくまとめられたよ。今は明日に集中するだけだ」

    ランド・ノリス(マクラーレン) ブラジルグランプリ F1

    マクラーレン勢が依然優勢、ただし天候が波乱要因に
    スプリント予選ではマクラーレンが1-3番手を占め、依然として速さを誇示した。メルセデスのアントネッリがノリスに迫る走りを見せたが、チームとしての総合力ではマクラーレンが一歩リードしている。

    ただし、土曜は豪雨と強風による混乱が予想されており、タイヤ選択や視界確保が勝敗を左右する可能性がある。ノリスにとっては、冷静な判断と柔軟な戦略対応がポイントリード拡大の鍵となるだろう。

  • ランド・ノリス F1タイトル争い首位も「メキシコの勝利でも何も変わらない」

    ランド・ノリス F1タイトル争い首位も「メキシコの勝利でも何も変わらない」

    マクラーレンのランド・ノリスは、メキシコで圧巻の勝利を飾りシーズン終盤4戦を残してドライバーズ選手権のトップに立ったが、「何も変わらない」と冷静な姿勢を崩していない。今週末のF1サンパウロGPに向けても、普段どおりのメンタルで臨むと語った。

    ノリスは現在、チームメイトのオスカー・ピアストリにわずか1ポイント差をつけてランキング首位。3位のマックス・フェルスタッペンとは36ポイント差だ。

    木曜のインテルラゴスでのメディアデーでは「気分はいつもとまったく同じだ」と語り、タイトル争いの重圧を感じていない様子を見せた。

    「シーズンの終わりにどうなるかは見てみよう。今のところ、何も変わらない。僕は同じ気持ちでいる」とノリスは答えた。

    フェルスタッペンが自分とピアストリの後ろに控える状況についても、「特に何も変わらない」とコメント。ただ、メキシコでの大差勝利が自信面でプラスになったことは認めた。

    「もちろん勝てばうれしいし、それはいいことだ。でも自信が足りなかったわけじゃない。オースティンでもシンガポールでも調子は良かった。ここ2戦で少し良くなったとは思うけど、それほど大きな違いはない」

    この週末のサンパウロGPはシーズン残り2回となるスプリント週末。ノリスは、毎年予想外の雨がレース展開を左右するこの地で、再び強さを発揮できるか注目される。

    「メキシコのような週末をもう一度できればいいけど、競争が激しいから簡単ではないだろう」と語るノリスは、「天候次第で結果はどちらにも転ぶ」とも付け加えた。

    「ブラジルでは毎回同じようなものさ。だからどんな状況でも準備しておくつもりだ。雨でも晴れでも、寒くても暑くても構わないよ。もちろんドライの方がシンプルだし、メキシコのような週末を再現しやすい。でも雨になると少し運が絡むね」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ノリスの冷静さが示す「成熟」──初タイトルへの最終局面へ
    メキシコでの圧勝によって初のドライバーズタイトル獲得が現実味を帯びる中、ノリスの発言には焦りも浮かれもない。マクラーレンの2人が互いに競り合いながらも冷静さを保てるかが、残り4戦の鍵を握る。

    特に今週末のインテルラゴスは、急変する天候とスプリントフォーマットという不確定要素が重なる。ノリスの一貫した落ち着きと心理的安定は、混乱の中で最大の武器となるだろう。

  • オスカー・ピアストリ F1王者争いに自信「まだタイトルを勝ち取れる」

    オスカー・ピアストリ F1王者争いに自信「まだタイトルを勝ち取れる」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、最近の成績低下を受けて「崩壊した」と批判する声に対し、自身のF1タイトル獲得への自信を強調した。

    メキシコシティGPではチームメイトのランド・ノリスが圧勝し、ピアストリは5位にとどまった。4月以来守ってきた選手権首位の座をノリスに明け渡し、オランダGPでの7勝目以降に34ポイントあったリードは、5戦を経て1ポイント差の逆転を許した。

    現在、ノリス、ピアストリ、そしてマックス・フェルスタッペンの3人による接戦が展開されており、残り4戦で王者争いの行方は混沌としている。

    1997年の世界王者ジャック・ビルヌーブは、ピアストリが「プレッシャーに完全に崩れた」と発言していたが、ピアストリはこれに真っ向から反論した。

    「人は思いたいことを思えばいい。僕自身は、まだチャンピオンを獲れる実力があると信じている」とピアストリはブラジルGPの週末を前に語った。

    「確かに道のりにはいくつかの“凸凹”があったけど、それは誰にでもあること。今年はみんな何かしら苦しい週末を経験しているからね」

    「この数戦で多くのことを学んだし、今季これまでの成功の高さをもう一度発揮できる自信がある。まだシーズンはたくさんの周回が残っているし、僕はタイトルを勝ち取れると本気で思っている」

    オースティンとメキシコで得た「重要な教訓」
    ピアストリは北米2連戦(アメリカGPとメキシコGP)で苦戦した経験が、今後に向けて大きな学びになったと振り返る。

    メキシコGP後には「自分にとって自然ではない走り方をしなければならなかった」と語っていた。

    「オースティンとメキシコは、他の多くのレースとは異なる性質だった。僕自身の実行ミスもあったし、チームとしてクルマの性能を最大限に引き出せなかった部分もあった」と説明する。

    「なぜそうだったのかは明確じゃないけど、どちらの週末もかなり特別なドライビングを要求された。だからこの2戦は似ていると思う」

    「でも、それ以前のレースが悪かったとか、壊滅的だったとは思っていない。いくつかミスはあったけど、特にこの2週末で学んだことはとても重要だと思う」

    ピアストリの“学び”が示す成長の兆し
    ピアストリの発言からは、プレッシャーを受けながらも冷静に自己分析し、経験を糧に変えようとする成熟した姿勢が読み取れる。

    マクラーレンのMCL40はサーキット特性によって挙動が変わりやすく、特に高地のメキシコではセットアップの適応が難しかった。ピアストリはそうした環境下での走行感覚を「自然ではない」と表現し、適応力を磨いている最中だと明かしている。

    タイトル争いはわずか数ポイント差で推移しており、心理的な強さが最終盤の鍵を握る。ノリスが勢いを増す中でも、ピアストリが自らの学びを実戦で昇華できれば、逆転の可能性は十分に残されている。

  • フェルナンド・アロンソ マクラーレンのF1タイトルに見解「2007年とは全く違う」

    フェルナンド・アロンソ マクラーレンのF1タイトルに見解「2007年とは全く違う」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、今季マクラーレンで展開されているランド・ノリスとオスカー・ピアストリのタイトル争いについて、自身が2007年にマクラーレンでルイス・ハミルトンと争った状況とは「決定的に違う」と語った。

    2007年、アロンソは2度の世界王者としてマクラーレンに加入し、開幕2戦目でランキング首位に立った。しかし、その後ルーキーのハミルトンが追い上げ、最終戦までフェラーリのキミ・ライコネンを交えた三つ巴のタイトル争いを展開。最終的にライコネンがわずか1ポイント差で逆転王者となった。

    2025年のマクラーレンは、ノリスがピアストリに1ポイント差でタイトルをリードする一方、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が過去5戦連続で差を縮めている。
    それでもチームは一貫して「どちらか一方を優先しない」姿勢を貫いており、ザック・ブラウンCEOも「どちらかを優先するくらいなら、2007年のような結末になっても構わない」と語っている。

    アロンソは、この“二人の争い”が当時と根本的に異なると指摘した。

    「2007年と全く同じ状況ではないと思う」とアロンソはF1公式チャンネルに語った。
    「当時の中国GPで、ロン(デニス)が“我々のライバルはキミではなくフェルナンドだ”と言ったことをよく覚えている」

    「もし今、ザックが“我々のライバルはマックスではなくオスカーだ”と言ったらどうだろう? 全く違うシナリオだよ」

    当時、デニスのこの発言は、タイトル争いの渦中にあったハミルトンが上海でリタイアした直後に発せられたもので、アロンソは驚きをもって受け止めたという。その後、両者の関係は悪化し、アロンソはシーズン終了後にチームを離脱した(なお、2015年には再びマクラーレンに復帰している)。

    一方、ハミルトン(フェラーリ)は、自身もメルセデス時代にニコ・ロズベルグとのタイトル争いを経験しており、チームがどちらかを優先する判断の難しさを認めた。

    「僕自身、チーム内で2人のドライバーがタイトルを争う状況を経験した。最終戦まで戦って、結局2人ともタイトルを逃したんだ」とハミルトンは語った。

    「ファンはコンストラクターズタイトルよりもドライバーズタイトルを気にしている。でも、チームにとっては全体の結果も重要だ。どちらかを選ぶのは本当に難しいよ。幸い、僕はチーム代表じゃないからその判断を下さなくていいけどね」

    マクラーレン

    2007年との決定的な違いは「チームの姿勢」
    アロンソが示唆したように、2007年のマクラーレンでは内部対立が結果的にタイトル喪失へとつながった。一方で、現在のマクラーレンは透明性を保ち、ノリスとピアストリを平等に扱う方針を貫いている。

    ザック・ブラウンの発言からも、当時のような“チーム内バトルによる崩壊”を避けたい意図が明確だ。

    フェルスタッペンが再び勢いを増す中、マクラーレンが両ドライバーをどう支えるかが、2025年タイトル争いのカギを握る。

  • ヨス・フェルスタッペン 「私がピアストリならテーブルを叩いて抗議する」

    ヨス・フェルスタッペン 「私がピアストリならテーブルを叩いて抗議する」

    マックス・フェルスタッペンの父で元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、オスカー・ピアストリが2025年のF1ワールドチャンピオンシップを逃した場合、評判に悪影響を及ぼす可能性があると警告した。

    ピアストリは9月初旬の時点でチームメイトのランド・ノリスに34ポイント差をつけ、6か月にわたってタイトル争いをリードしていた。しかしその後流れは一変。イタリアGPでの物議を醸したチームオーダー(ピットストップのミス後、ノリスに2位を譲る指示)以降、表彰台から遠ざかっている。

    現在、ノリスが1ポイント差で首位に立ち、フェルスタッペンは36ポイント差の3番手。残り4戦を前に、タイトル争いは三つ巴の様相を呈している。

    ヨス・フェルスタッペン「ピアストリが突然ドライビングを忘れるはずがない」
    「マクラーレンで起きていることは奇妙だと思う」とヨス・フェルスタッペンはオランダ紙『De Telegraaf』に語った。

    「ピアストリが突然ドライビングを忘れるなんてことはありえない。もし僕が彼、もしくは彼のマネージャー(元F1ドライバーのマーク・ウェバー)なら、チーム内で一度はテーブルを叩いて抗議するだろう」

    「今の状況では『彼はプレッシャーに耐えられないのか?』と誰もが疑問を持ち始めている。それは彼の評判にとって良くない。ピアストリの評価が下がってしまうんだ」

    マクラーレン贔屓説とファンの反応
    チャンピオンシップの急転は、ピアストリの実力だけで説明できないとの見方を生み、さまざまな憶測を呼んでいる。メキシコGPでノリスが優勝した際には観客からブーイングが起き、地元メディアは「チームがピアストリよりノリスを優遇している」との陰謀論がファンの間で広まっていると報じた。

    しかしマクラーレンはこれを一貫して否定し、2人のドライバーを平等に扱っていると主張している。

    ピアストリ「チームが僕を不利に扱っているわけではない」
    サンパウロGPのメディアデーで、ピアストリはチームが自分に不利な扱いをしているという説を明確に否定した。

    「そんなことはない」とピアストリは断言した。「ここ数戦は少し難しい週末が続いているけど、その理由はかなり明確になっている。何が起きたのか分からないなんてことはない」

    「走り方の違いなど、いくつかの点で疑問はあるけど、すべて説明がつくことなんだ」

    マクラーレン内部の力学と心理戦
    ピアストリとノリスの間に明確な優先順位はないとチームは主張しているが、シーズン後半の戦略判断やアップデートの流れを見ると、外部からは“微妙な差”が感じ取られるのも事実だ。

    ヨス・フェルスタッペンの指摘は、ピアストリ陣営が心理的に受け身に回っている現状を突いており、「テーブルを叩く」発言は、若いドライバーに自己主張を求めるメッセージでもある。

    ノリスが勢いを取り戻す一方で、ピアストリは冷静さを保ちつつも、タイトル争いにおける政治的・心理的駆け引きの重要性を学ぶ段階にあるといえる。

    残り4戦──インテルラゴスの週末は、彼の真価が問われる局面となる。

  • マクラーレンF1 「それでフェルスタッペンに負けてもチームオーダーはしない」

    マクラーレンF1 「それでフェルスタッペンに負けてもチームオーダーはしない」

    マクラーレン・レーシングのCEOザク・ブラウンは、2025年F1タイトル争いが激化するなかで、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリのどちらか一方を優先する考えを完全に否定した。

    レッドブルのマックス・フェルスタッペンが急速に差を詰めており、5戦前には104ポイントあったギャップがわずか36ポイントにまで縮まっているが、ブラウンは「もし負けるとしても、我々が自滅するのではなく、フェルスタッペンが我々を打ち負かす形であってほしい」と語った。

    「もし彼(フェルスタッペン)が勝ったら、握手して『よくやった』と言うよ。大事なのは、我々がベストを尽くして、それでも相手が上回ったという結果になることだ」
    とブラウンはF1公式チャンネルの取材に答えた。

    2007年の悪夢を繰り返さないために
    ブラウンは、2007年にルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソが同ポイントで終え、キミ・ライコネンにタイトルを奪われた苦い過去を引き合いに出した。

    「2007年のことはよく覚えている。2人が同点で、最後はもう1人に抜かれた。だが、我々は攻めの姿勢で戦っている。守ることはしない」と述べた。

    「もし今年また2人が同点で終わり、他のドライバーに1ポイント差で負けたとしても、それを受け入れる」

    「それよりも、シーズン途中で『君は夢を諦めろ。今季はタイトルを狙う権利がない』などと決めつけることの方が間違っている。」

    「チームのために最も良い方法は、ドライバーズ選手権で1位と2位を取ることだ。だから、両方のドライバーにタイトルを狙わせる。それがマクラーレンのやり方だ。」

    批判も意に介さず──「我々はレーサーだ」
    今季マクラーレンはチーム内の公平性をめぐり、外部からの批判を受けてきた。

    モンツァでは、ピアストリを先にピットインさせた後にノリスへポジションを譲らせる指示を出したが、ノリスがスローストップに見舞われた。

    また、シンガポールで両者が接触した際にはノリスに「一定の処分」を科したが、アメリカGPスプリントで再び接触が発生した後にその処分を撤回している。

    しかしブラウンは、そうした批判を気にする様子はない。

    「我々は自分たちのやるべきことに集中している。チーム、スポンサー、株主、そしてファンへの責任を果たすためにね。外の世界はすべての情報を知っているわけじゃない。」

    「ランドとオスカーの関係が良好なのは、どちらも平等なチャンスを持っているからだ」

    「我々は常に透明で、公平で、オープンにコミュニケーションを取っている。完璧ではないが、我々は“レーサー”だ。それを彼らも理解している。」

    「外の雑音はあるけれど、マクラーレン・テクノロジー・センターの中には絶対に持ち込まない。それが我々の哲学だ。」

    マクラーレン F1 マックス・フェルスタッペン

    マクラーレンの戦略とF1タイトル構図の焦点
    ノリスとピアストリが1ポイント差でタイトル争いを繰り広げるなか、ブラウンが「どちらも勝たせる」と明言したことで、マクラーレンは事実上チームオーダーを封印した。
    これは短期的にはドライバー間の競争を活性化させるが、長期的にはチーム全体としての得点機会を危うくする可能性もある。

    特に今季のフェルスタッペンは、メキシコで投入された新フロア以降、わずか4戦で3勝と驚異的な巻き返しを見せており、マクラーレンの“二頭体制”が結果的にタイトルを逃すリスクも孕む。

    しかしブラウンが言うように、「マクラーレンはレーサーとして戦う」──その哲学が、2007年の再来を防ぐか、あるいは再び悲劇を呼ぶのか。
    今後の数戦は、チームとしての信念と結果のバランスが問われる正念場となる。