カテゴリー: ル・マン24時間レース

  • ランド・ノリス ル・マン参戦に意欲 「数年後にバレンティーノ・ロッシと組みたい」

    ランド・ノリス ル・マン参戦に意欲 「数年後にバレンティーノ・ロッシと組みたい」

    2026年F1世界王者のランド・ノリスが、将来的にル・マン24時間レースへの参戦を希望していることを明かした。MotoGP界のレジェンド、バレンティーノ・ロッシとの共闘にも前向きな姿勢を示している。

    ノリスにとってロッシは幼い頃から憧れの存在であり、今回のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでの共演は特別な機会となった。マクラーレンが2027年からFIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラス参戦を予定する中、将来的なル・マン挑戦にも現実味が帯び始めている。

    ロッシとの共闘に「もちろんやりたい」
    ノリスは同日、2027年のWECおよびル・マン24時間参戦に向けて開発中のマクラーレンのハイパーカー「MCL-HY」をドライブ。その後、グッドウッド・ハウスのバルコニーでロッシとともに登壇し、スポーツカー耐久レースでの共演について質問を受けた。

    ノリスは「もちろんやりたいよ」と即答。するとロッシも「彼を誘おうとしたんだけどね。でも今のF1ドライバーは本当に忙しいから」と笑顔で応じた。

    マクラーレンが2027年からハイパーカークラスへ参戦することにも触れたノリスは、現時点ではF1の過密日程が最大の障壁だと認めつつも、近い将来にル・マンでコンビを組む可能性を示唆した。

    「レース数が多すぎるからね。でもマクラーレンがル・マンに参戦するし、来年は……いや、来年じゃない。でも数年後ならぜひやってみたい。僕にとっては名誉なことだし、間違いなくすごく楽しいと思う」

    ロッシも笑いながら「ランドを待ってみるよ」と応じ、将来的な共闘への期待を口にした。

    以前から互いを高く評価
    ノリスは以前からロッシをモータースポーツ界のヒーローとして公言しており、一方のロッシも2021年の時点で、ノリスとの共演を熱望していた。

    「もしランドと一緒にレースができるなら、本当に、本当に嬉しい。彼はとても速いし、きっと楽しめるはずだ」

    また、今年後半に開催されるグッドウッド・リバイバルでクラシックカーを使って共演する可能性についても話題となった。

    ノリスは「僕はあの時代の格好をして、思い切り楽しみたい」とコメント。ロッシも「もちろんいいよ。どのクルマに乗るかは彼に決めてもらうよ」と応じ、実現すればル・マンに先駆けた夢の共演となる可能性もある。

    ランド・ノリス(マクラーレン) ル・マン24時間

    マクラーレンのル・マン復帰が追い風
    ロッシは2024年と2025年にBMWからLMGT3クラスでル・マン24時間へ参戦したほか、ハイパーカーのテストも経験している。2025年大会では表彰台争いをしていたものの、マシントラブルによってリタイアを喫した。

    2025年限りでWECフル参戦からは退いたが、現在もBMWとの契約を更新し、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパでレース活動を続けている。

    一方、マクラーレンCEOのザク・ブラウンは昨年のル・マンで、ノリスとオスカー・ピアストリの将来的な参戦について次のように語っていた。

    「彼らとはル・マンについて話をしたことがある。2人とも、マクラーレンのマシンでル・マンを走りたいと思っている」

    マクラーレンが耐久レース最高峰への復帰を控える中、F1王者ノリスと、少年時代から憧れ続けてきたロッシが同じマシンを駆る――そんな夢のラインアップが実現する可能性は、少しずつ現実味を帯び始めている。

  • 元F1チームのスパイカー ル・マン24時間レース復帰を計画

    元F1チームのスパイカー ル・マン24時間レース復帰を計画

    かつてF1に参戦したオランダのスポーツカーメーカー、スパイカーがモータースポーツ復帰を視野に入れていることが明らかになった。特に、伝統のル・マン24時間レースへの再挑戦が構想として浮上している。

    スパイカーは1999年に設立され、2006年シーズン終盤にミッドランドF1チームを買収してF1へ参戦。2007年シーズンを戦った後、チームはインドの実業家ビジェイ・マリヤへ売却され、2008年からフォース・インディアとして活動した。

    スパイカーが復活を示唆
    同社はF1以外にもル・マン24時間レースやル・マン・シリーズ、セブリング12時間レース、FIA GT選手権などに参戦してきた実績を持つ。

    スパイカーの最後のル・マン参戦は2010年で、それ以降はモータースポーツの舞台から遠ざかっていた。

    同社は2014年末に経営破綻したものの、2015年初頭に破産手続きを撤回。その後、2021年に再び破産したが、2022年にはスポーツカー製造事業への復帰を発表していた。

    そして最近、スパイカーはSNSで意味深な動画を公開。大きなプロジェクトが進行していることを示唆しており、同社でル・マン参戦経験を持つオランダ人ドライバーのイェルーン・ブリークモーレンも、その動きを認めている。

    「確かに何かが進んでいる」とブリークモーレンはRacingNews365に語った。

    目標はル・マンへの再挑戦
    現在スパイカーは、新型ロードカー「C8プレリアトール」を開発中で、今年後半に米カリフォルニア州で開催されるペブルビーチで公開される予定となっている。

    このプロジェクトは新たな投資家グループの支援を受けて進められており、その資金力を背景に長年温められてきたモータースポーツ復帰計画も再始動したという。

    ブリークモーレンは、共同創設者のビクター・ミュラーが当初からル・マン復帰への強い意欲を示していたことを明かした。

    「ビクター・ミュラーは最初から『再出発するなら、ル・マンにも戻る』と言っていた」

    もっとも、実際のモータースポーツ復帰にはまだ時間を要する見通しだ。メーカーには厳しいホモロゲーション要件が課されており、実現までには多くの課題が残されている。

    「まだ乗り越えなければならないハードルはかなり多い」とブリークモーレンは認める。

    「それでも、その意思が確実に存在することは間違いない」

    スパイカーのモータースポーツ復帰はまだ構想段階にあるものの、新たな投資家の支援を受けて再始動した同社は、将来的なル・マン24時間レース復帰に向けた準備を進めている。

  • 小林可夢偉とデ・フリースが優勝 元F1ドライバー16人のル・マン結果

    小林可夢偉とデ・フリースが優勝 元F1ドライバー16人のル・マン結果

    2026年のル・マン24時間レースには元F1ドライバー16名が参戦し、そのうち小林可夢偉とニック・デ・フリースがトヨタ7号車で総合優勝を達成した。一方で、BMWやキャデラック、ジェネシス勢の元F1ドライバーたちはトラブルやリタイアに見舞われ、明暗が分かれる結果となった。

    Hypercarクラスではトヨタ勢が存在感を発揮し、小林可夢偉、ニック・デ・フリース、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーの4名が表彰台を獲得。

    フェラーリ勢は総合優勝争いに絡めず、アントニオ・ジョビナッツィが5位、ロバート・クビサが7位に終わった。

    小林可夢偉とデ・フリースが総合優勝
    トヨタ7号車は序盤にパンクやセンサー系のトラブルを抱えながらも着実に挽回。小林可夢偉にとっては自身2度目、トヨタにとっては2022年以来となるル・マン制覇となった。

    チームメイトのニック・デ・フリースは初のル・マン総合優勝を達成。マイク・コンウェイとともに24時間を戦い抜き、トヨタへ通算6勝目をもたらした。

    また、トヨタ8号車のセバスチャン・ブエミとブレンドン・ハートレーも総合3位を獲得。元F1ドライバー4人がHypercarクラスの表彰台に立つ結果となった。

    キャデラックとBMWは惜敗とトラブル
    Jotaキャデラック12号車のウィル・スティーブンスは総合4位。終盤まで表彰台争いを展開したが、3位のトヨタ8号車に11.9秒届かなかった。

    一方で、セバスチャン・ブルデーとジャック・エイトケンを擁した38号車キャデラックは夜間の技術的トラブルによって優勝争いから脱落。そのままリタイアとなった。

    ポールポジションからスタートしたBMW20号車のケビン・マグヌッセンも度重なるトラブルに苦しみ、残り1時間を切った段階で無念のリタイア。アンドレ・ロッテラーを擁するジェネシス17号車もデビュー戦を完走できなかった。

    フェラーリ勢は優勝争いに加われず
    フェラーリは4連覇を目指していたが、51号車のアントニオ・ジョビナッツィ組がトップから2分22秒遅れの総合5位に留まった。

    前年優勝車である83号車AFコルセのロバート・クビサも総合7位。優勝争いに絡むことはできず、トヨタやBMWとの差を埋められなかった。

    プジョー勢ではポール・ディ・レスタとストフェル・バンドーンを擁する93号車が総合12位。フランスメーカーにとって厳しいレースとなった。

    LMP2とLMGT3でも元F1ドライバーが奮闘
    LMP2クラスではピエトロ・フィッティパルディがVector Sportの26号車でクラス4位を獲得。表彰台まであと一歩の結果だった。

    ル・マン初挑戦となったジャック・ドゥーハンは序盤こそ上位争いに加わったものの、最終的にはクラス18位でレースを終えた。

    LMGT3クラスでは元ウィリアムズF1ドライバーのローガン・サージェントがProton Competitionのフォード・マスタングで参戦し、クラス17位で完走を果たしている。

    元F1ドライバー16名の最終結果

    1位(Hypercar)
    小林可夢偉(トヨタ)

    1位(Hypercar)
    ニック・デ・フリース(トヨタ)

    3位(Hypercar)
    セバスチャン・ブエミ(トヨタ)

    3位(Hypercar)
    ブレンドン・ハートレー(トヨタ)

    4位(Hypercar)
    ウィル・スティーブンス(Jotaキャデラック)

    5位(Hypercar)
    アントニオ・ジョビナッツィ(フェラーリ)

    7位(Hypercar)
    ロバート・クビサ(AFコルセ・フェラーリ)

    12位(Hypercar)
    ポール・ディ・レスタ(プジョー)

    12位(Hypercar)
    ストフェル・バンドーン(プジョー)

    4位(LMP2)
    ピエトロ・フィッティパルディ(Vector Sport)

    18位(LMP2)
    ジャック・ドゥーハン(Nielsen Racing)

    17位(LMGT3)
    ローガン・サージェント(Proton Competition Ford)

    リタイア(Hypercar)
    ケビン・マグヌッセン(BMW WRT)

    リタイア(Hypercar)
    セバスチャン・ブルデー(Jotaキャデラック)

    リタイア(Hypercar)
    ジャック・エイトケン(Jotaキャデラック)

    リタイア(Hypercar)
    アンドレ・ロッテラー(ジェネシス)

    ル・マン24時間レースは近年ますます元F1ドライバーの活躍の場となっているが、2026年大会では小林可夢偉とニック・デ・フリースが頂点に立ち、その存在感を改めて示す結果となった。トヨタにとっても4年ぶりの総合優勝となり、WEC王者としての強さを再び証明する一戦となった。

  • 中嶋一貴がトヨタのル・マン制覇を総括「勝ったのは7号車だけではない」

    中嶋一貴がトヨタのル・マン制覇を総括「勝ったのは7号車だけではない」

    TOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)の副社長を務める中嶋一貴が、2026年のル・マン24時間レースで7号車GR010 HYBRIDが総合優勝を果たしたことを受け、チーム公式サイトを通じてメッセージを発表した。

    中嶋一貴は、ドライバーやチームスタッフだけでなく、ライバルチームや大会関係者、そしてファンへの感謝を述べるとともに、今回の勝利を「人の力で勝ち取った勝利」と表現。

    さらに、TOYOTA RACINGが掲げる新たな哲学「For the Engineering Race」についても語り、その意義を強調した。

    「誰も諦めなかった」4年ぶりのル・マン制覇
    7号車のマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ニック・デ・フリース組は、予選14番手から追い上げ、2022年以来4年ぶりとなるル・マン24時間レース総合優勝を達成した。

    中嶋一貴は厳しい戦いだったことを振り返りながら、チーム全員の努力を称賛した。

    「今年のル・マンは決して楽なレースではありませんでした。予選は14位と15位。決して有利な位置からのスタートではありませんでした」

    「そこから仲間たちは知恵を出し合い、勇気を持って決断し、一歩ずつ前へ進みました。苦しい場面もありました。流れを失うこともありました。思いどおりにならないこともありました。それでも誰も諦めませんでした」

    また、中嶋一貴は今回の勝利が単なる速さだけによるものではないと強調した。

    「エンジニアは知恵を絞り続けました。メカニックは最後までクルマを信じ続けました。ドライバーは限界のその先まで挑戦し続けました。そしてチーム全員が、お互いを支えながら24時間を戦い抜きました」

    「今日の勝利は、速さだけで勝ち取ったものではありません。人の力で勝ち取った勝利です」

    「勝ったのは7号車だけではない」
    中嶋一貴は今回の勝利について、総合優勝を果たした7号車だけでなく、3位表彰台を獲得した8号車や、それを支えた全てのスタッフによる成果だと語った。

    「そして今日、優勝したのは7号車ですが、勝ったのは1台ではありません」

    「7号車と8号車。そして2台のTR010 HYBRIDを支えたすべての仲間たちです」

    「ドライバー。エンジニア。メカニック。スタッフ。誰ひとり欠けても、この結果はありませんでした」

    「私は、この勝利はTOYOTA RACING全員で勝ち取った勝利だと思っています」

    さらにBMW、キャデラック、フェラーリなど最後まで優勝を争ったライバル勢にも敬意を表した。

    「BMW、キャデラック、フェラーリをはじめ、最後まで本気で戦ってくださったライバルの皆様。皆さんがいたからこそ、この勝利には価値があります」

    トヨタ ル・マン24時間

    新たな哲学『For the Engineering Race』
    中嶋一貴はメッセージの後半で、TOYOTA RACINGが掲げる新たなフィロソフィーについても言及した。

    「GRが『もっといいクルマづくり』を追い続けるなら、私たちTOYOTA RACINGは、もっといい技術をつくりたい。もっといいパワートレーンをつくりたい」

    「もっと速く。もっと強く。もっと効率よく。限界のその先を目指したい」

    その上で、ル・マンを単なるレースではなく技術開発の最前線と位置付けた。

    「ル・マンはレースです。でも私たちにとっては、それ以上に技術開発の最前線です」

    「エンジン。ハイブリッド。燃料。ソフトウェア。制御。空力。そして人づくり。そのすべてが競争です。そのすべてが挑戦です」

    そして、その思想を象徴する言葉として次のメッセージを掲げた。

    「だから私たちTOYOTA RACINGは、新しいフィロソフィーとして、『For the Engineering Race』という言葉を掲げています」

    「レースのために技術を磨く。技術のためにレースをする。勝利のためだけではなく、技術者たちが世界一を目指せる舞台としてレースに挑む。それがTOYOTA RACINGです」

    モリゾウ会長へのメッセージも
    最後に中嶋一貴は、東京オートサロンで豊田章男会長(モリゾウ)と交わしたやり取りにも触れた。

    「今日は約束どおり、TOYOTA RACINGがル・マンで勝利しました」

    「残念ながら、トロフィーはまだフランスにあります。ですので今日のところは、オートサロンで宣言したように『叩きつける』ことができません。でも、必ず日本へ持ち帰ります。覚悟しておいてください」

    その一方で、本当に見てもらいたいものは優勝トロフィーではないと語る。

    「あなたが育てた仲間たちが、自分たちで考え、自分たちで決断し、自分たちで挑戦し、自分たちで勝てるチームになったことです」

    そして最後は、TOYOTA RACINGの未来への期待を込めてメッセージを締めくくった。

    「私たちが日本へ持ち帰るのは、優勝トロフィーだけではありません。TR010 HYBRIDに込めた技術者たちの意地です。現場で汗を流した仲間たちの挑戦です。そしてTOYOTA RACINGという新しいチームの可能性です」

    「そのすべてを持って、あなたに報告に行きます。その時は、ぜひ受け取ってください」

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    ル・マン24時間:トヨタが4年ぶり総合優勝 小林可夢偉組7号車が悲願達成

    TOYOTA RACINGが2026年のル・マン24時間レースで悲願の総合優勝を果たした。7号車GR010 HYBRIDを駆った小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリース組は、序盤のトラブルを乗り越えながら24時間を戦い抜き、2022年以来4年ぶりとなるル・マン制覇を達成した。さらに8号車も3位表彰台を獲得し、TOYOTA RACINGはダブル表彰台という最高の結果で世界耐久選手権(WEC)第3戦を締めくくった。

    4年ぶりのル・マン制覇を達成
    第94回ル・マン24時間レースは35万105人の観衆が見守る中、近年でも屈指の接戦となった。ハイパーポールで苦戦し後方グリッドからのスタートとなったTOYOTA RACINGだったが、レース序盤から積極的なピット戦略を採用。トラフィックを避けながら着実にポジションを回復し、早い段階で優勝争いに加わった。

    7号車は序盤にスローパンクチャーに見舞われながらも、朝方にかけて安定したペースで追い上げを見せる。残り6時間で表彰台圏内へ浮上すると、終盤のセーフティカー導入によってレースは再び混戦となった。

    残り3時間にはニック・デ・フリースが果敢なオーバーテイクを成功させ、TOYOTA RACINGはワン・ツー体制を構築。最終局面では燃料戦略とタイヤ戦略の違いによって順位が変動したものの、小林可夢偉が冷静な走りでトップを守り切り、381周を走破してチェッカーフラッグを受けた。

    2位のBMW 20号車との差は10.913秒。8号車も20.417秒差の3位で続き、TOYOTA RACINGはダブル表彰台を達成した。

    ル・マン24時間レース トヨタ

    小林可夢偉「長く待ち続けた特別な勝利」
    小林可夢偉は悲願の優勝について次のように語った。

    「とても厳しいレースでしたが、最後まで決して諦めませんでした。7号車はこれまでル・マンで2位が続いていましたが、ようやく2度目の優勝を手にすることができました。この勝利を長く待ち続けてきただけに、本当に特別な気持ちです。レースウィーク全体を通して決して楽ではなく、決勝でも苦しい展開が続きました。序盤のスローパンクチャーもあり厳しい状況でしたが、マイク、ニック、そしてエンジニアやピットクルーが素晴らしい仕事をしてくれました。忘れられない一日になりましたし、この特別な舞台を支えてくださったすべてのファンの皆さんに感謝しています。」

    コンウェイ「勝機を感じたのは終盤だった」
    マイク・コンウェイは24時間の激戦を振り返った。

    「非常に激しいレースでした。予選順位から巻き返せる手応えはありましたが、どこまで順位を上げられるか、そしてどれほど接戦になるかは予想できませんでした。順位が目まぐるしく入れ替わる展開で、勝機を感じられたのは終盤に入ってからでした。チーム全員が素晴らしい仕事を成し遂げてくれたと思います。可夢偉とニックは本当に速く、勝負どころでトップ争いに押し上げてくれましたし、ピットクルーもミスのない完璧な対応でした。ケルン、東富士、そしてトヨタ全体で支えてくれたすべての方々に感謝しています。この勝利は私にとって本当に特別なものです。」

    デ・フリース「初優勝は特別」
    ニック・デ・フリースは自身初のル・マン総合優勝の喜びを語った。

    「ル・マン24時間レースで優勝できたことを、心からうれしく思っていますし、大きな安堵とともに感謝の気持ちでいっぱいです。ル・マンでの優勝は初めてなので、なおさら特別です。レースウィーク、そして決勝を通して長く厳しい戦いが続きました。さまざまな課題やトラブルがあり、正直なところ勝利争いから遠ざかったと感じる場面もありました。それでも最後まで諦めなかったことが結果につながりました。チームがこの大きな成果を成し遂げるために積み重ねてきた努力に、心から感謝しています。」

    8号車クルーもチームの勝利を祝福
    3位表彰台を獲得した8号車のセバスチャン・ブエミはチームの成果を称えた。

    「信じられないようなレースでしたし、チームのために本当にうれしく思います。昨年からTR010 HYBRIDを仕上げるために全員が懸命に取り組んできました。その中で7号車が優勝したことは、チーム全体にとって素晴らしい結果ですし、自分たちも表彰台に並べたことを誇りに思います。特別な瞬間である一方で、もう少し上を目指せたのではないかという悔しさもあります。それでも、このクルマで今季2勝目を挙げられたことはチームとして大きな成果です。厳しい戦いの中で勝ち切ることができたこの一日は、長く記憶に残ると思います。」

    ブレンドン・ハートレーは次のように語った。

    「ル・マンらしい、浮き沈みの激しいレースでした。一時は大きなリードを築き、長い時間トップを走る場面もありましたが、セーフティカーなどの影響もあって流れが大きく変わりました。運もあれば不運もあり、最終的には自分たちの思い通りの結果とはなりませんでしたが、最後まで全力で戦い抜きました。チームメイトも素晴らしい走りを見せてくれましたし、チーム全体の勝利を心からうれしく思っています。7号車クルーとドライバーのみんなにおめでとうと言いたいです。感情が込み上げる瞬間でした。」

    平川亮も複雑な思いを明かした。

    「24時間を通して接戦が続いたレースでした。私たちはベストを尽くしましたし、戦略も良かったと思います。完璧なレースではありませんでしたが、それでも最後まで優勝争いを続けることができました。7号車が優勝したことは本当にうれしい一方で、自分たちは長い時間トップを走りながら勝ち切れなかった悔しさもあり、複雑な心境です。ただ、7号車は素晴らしいレースをしましたし、チーム全員がこの勝利のために努力を続けてきました。まずはこの勝利をしっかり受け止め、喜びたいと思います。」

    ランキング首位に浮上
    今回の結果によりTOYOTA RACINGはマニュファクチャラーズランキングでリードを36ポイントへ拡大。さらに7号車のコンウェイ、小林、デ・フリース組はドライバーズランキング首位へ浮上した。

    悲願の総合優勝と4年ぶりのル・マン制覇を成し遂げたTOYOTA RACINGは、ダブル表彰台という最高の結果とともにシーズン後半戦へ向けて大きな勢いを手にした。次戦は7月12日に開催されるサンパウロ6時間レースとなる。

  • F1経験者16人が2026年ル・マン24時間に参戦 小林可夢偉ら集結

    F1経験者16人が2026年ル・マン24時間に参戦 小林可夢偉ら集結

    2026年のル・マン24時間レースには、かつてF1を戦った16人のドライバーが参戦する。第94回大会はサルト・サーキットで開催され、62台・186人のドライバーが伝統の耐久レースに挑む。

    その中には、小林可夢偉、ロバート・クビサ、ケビン・マグヌッセン、アントニオ・ジョビナッツィら、F1で存在感を示した名前が並ぶ。F1でのキャリアを終えた後も、彼らはプロトタイプやGTマシンでトップレベルの戦いを続けている。

    小林可夢偉はトヨタ7号車で出場
    小林可夢偉はトヨタGR010ハイブリッドの7号車から参戦する。F1では2009年から2014年にかけてトヨタ、BMWザウバー、ケータハムで通算75戦に出場し、2012年の日本GPでは母国ファンの前で3位表彰台を獲得した。

    F1後はトヨタとともにWECへ活動の軸を移し、2021年のル・マン24時間で総合優勝を果たした。これまでル・マンでは5度の総合2位も経験しており、耐久レースでの実績は現役トップクラスにある。

    トヨタ勢にはデ・フリース、ブエミ、ハートレーも
    7号車にはニック・デ・フリースも加わる。2022年イタリアGPでウィリアムズからF1デビューし9位入賞を果たしたが、2023年のアルファタウリでは10戦でシートを失った。現在はトヨタの一員として耐久レースに活路を見いだしている。

    8号車にはセバスチャン・ブエミとブレンドン・ハートレーが乗る。ブエミはトロロッソで55戦に出場した後、トヨタでル・マン4勝とWECタイトル4回を獲得。ハートレーもトロロッソでF1を経験し、ポルシェとトヨタでル・マン通算3勝を挙げている。

    キャデラックとBMWにもF1経験者
    キャデラック陣営では、ウィル・スティーブンス、セバスチャン・ブルデー、ジャック・エイトケンが出場する。スティーブンスはケータハムとマノーでF1を戦った後、WECで実績を積み、ル・マンではGTEとLMP2でクラス優勝を経験している。

    ブルデーはチャンプカー4連覇の実績を持ってF1に参戦したが、トロロッソでのF1キャリアは1年半にとどまった。一方でスポーツカーではプジョー時代からル・マンで表彰台を重ね、現在はキャデラックの一員として戦っている。エイトケンは2020年サヒールGPでウィリアムズからF1に出場し、現在はキャデラックでIMSAのGTPランキングをリードしている。

    BMWの15号車にはケビン・マグヌッセンが乗る。F1ではマクラーレン、ルノー、ハースで185戦に出場し、2014年オーストラリアGPでデビュー戦表彰台を獲得した。2024年限りでF1を離れ、BMWのハイパーカープロジェクトに加わった。

    フェラーリ勢はジョビナッツィとクビサ
    フェラーリ499Pの51号車にはアントニオ・ジョビナッツィが参戦する。F1ではアルファロメオで3シーズンを過ごし、最高位は5位。F1後はフェラーリの耐久プログラムに加わり、2023年にはフェラーリのル・マン総合優勝に貢献した。

    AFコルセ83号車にはロバート・クビサが乗る。BMWザウバー時代の2008年カナダGPでF1初優勝を果たし、将来を嘱望されたが、2011年のラリー事故でキャリアが大きく変わった。それでも2019年にウィリアムズでF1復帰を果たし、その後フェラーリのハイパーカープログラムに加わった。

    プジョーとLMP2にも多彩な顔ぶれ
    プジョー93号車にはポール・ディ・レスタとストフェル・バンドーンが参戦する。ディ・レスタはフォース・インディアで安定したポイント獲得を見せ、2017年ハンガリーGPではウィリアムズから代役出場した。バンドーンはマクラーレンで2シーズンを戦った後、スポーツカーとフォーミュラEでキャリアを広げている。

    LMP2では、ジャック・ドゥーハンがニールセン・レーシング24号車からル・マン初出場を果たす。アルピーヌでのF1キャリアはわずか7戦で終わったが、耐久レースで新たな道を歩み始めた。ピエトロ・フィッティパルディはベクター・スポーツ26号車から出場し、ル・マン4度目の挑戦となる。

    サージェントはLMGT3でル・マン初挑戦
    ローガン・サージェントはプロトンのフォード・マスタングLMGT3、88号車でル・マンに初出場する。ウィリアムズでのF1キャリアは2年未満で終わり、入賞は母国アメリカでの1度にとどまった。

    F1での結果だけを見れば、16人のキャリアはそれぞれ異なる。しかし、ル・マンでは過去のF1実績だけでなく、耐久レースへの適応力、チームワーク、夜間走行、トラフィック処理が問われる。F1を離れた後も世界最高峰の舞台で戦い続ける彼らの存在は、2026年大会の大きな見どころのひとつとなる。

  • BMW ル・マン24時間でポール獲得 キャデラック降格で繰り上がり

    BMW ル・マン24時間でポール獲得 キャデラック降格で繰り上がり

    BMWは、2026年のル・マン24時間レースでトップクラス初のポールポジションを獲得した。ハイパーポール2で最速タイムを記録したのはNo.38キャデラック・ハーツ・チームJOTAだったが、セッション後にベストタイムを抹消され、No.15 BMW WRTが繰り上がりでポールを手にした。

    No.38キャデラックは、ジャック・エイトケンが最後のアタックで3分23秒078を記録し、No.15 BMWをわずか0.005秒差で上回った。

    キャデラックは昨年もJOTAのNo.12でポールを獲得しており、2年連続のル・マン24時間ポールとなるはずだった。

    しかし、No.38はポール獲得を祝った後、セッション後の裁定でベストラップを削除された。理由は現時点で明らかにされていない。この結果、No.38は10番手に降格し、ドリス・ヴァントール、ケビン・マグヌッセン、ラファエレ・マルチェッロが乗るNo.15 BMW WRTがポールポジションを引き継いだ。

    わずか0.005秒で決まった暫定ポール
    ハイパーポール2では、No.15 BMW WRTが序盤から主導権を握った。ドリス・ヴァントールは3分22秒745を記録し、その後さらに3分22秒559まで更新。セッション終盤まで首位を守り、一時は後続に1秒以上の差をつけていた。

    だが、最後のアタックでNo.38キャデラックのジャック・エイトケンが最終セクターをまとめ、BMWを0.005秒だけ上回った。僅差でポールを奪ったかに見えたキャデラックだったが、セッション後のタイム抹消により、その結果は覆った。

    BMWにとってトップクラス初の快挙
    No.15 BMW WRTのポールは、BMWにとってル・マン24時間トップクラスで初のポールポジションとなる。さらに、元F1ドライバーのケビン・マグヌッセンにとっても、ル・マンのトップクラスで初のポール獲得となった。

    No.12キャデラックは2番手に繰り上がり、No.35アルピーヌが3番手。もう1台のWRT BMWが4番手に入り、No.101 WTRキャデラックが5番手となった。

    デビュー戦となるNo.19ジェネシス・マグマ・レーシングは6番手。アストンマーティンのNo.009が7番手に入り、No.51フェラーリと姉妹車のジェネシスが続いた。

    フェラーリとトヨタは苦戦
    過去3年のル・マンを制しているフェラーリにとっては厳しい予選となった。ファクトリーのNo.51 499Pはジェームス・カラドがハイパーポール2を担当したが、キャデラックの降格後でも8番手にとどまった。

    アントニオ・フォコが走らせたNo.50フェラーリは12番手。前年優勝車のNo.83 AFコルセ・フェラーリは、水曜日の予選で敗退しており、17番手から決勝をスタートする。

    トヨタもハイパーポール1で流れをつかめず、No.7の小林可夢偉が14番手、No.8の平川亮が15番手。決勝では後方から追い上げる展開を強いられる。

    LMP2とLMGT3のポール
    LMP2クラスではNo.29パニス・レーシングがポールポジションを獲得した。

    LMGT3クラスでは、No.27ハート・オブ・レーシングのアストンマーティンがクラストップとなった。

    ル・マン24時間レース

    2026年 ル・マン24時間レース 決勝スターティンググリッド(ペナルティ反映後)
    ■ ハイパーカークラス
    1.No.15 BMW M Team WRT(BMW M Hybrid V8)
    2.No.12 Cadillac Hertz Team Jota(Cadillac V-Series.R)
    3.No.35 Alpine Endurance Team(Alpine A424)
    4.No.20 BMW M Team WRT(BMW M Hybrid V8)
    5.No.101 Cadillac WTR(Cadillac V-Series.R)
    6.No.19 Genesis Magma Racing(Genesis GMR-001 Hypercar)
    7.No.009 Aston Martin THOR Team(Aston Martin Valkyrie)
    8.No.51 Ferrari AF Corse(Ferrari 499P)
    9.No.17 Genesis Magma Racing(Genesis GMR-001 Hypercar)
    10.No.38 Cadillac Hertz Team Jota(Cadillac V-Series.R)
    11.No.007 Aston Martin THOR Team(Aston Martin Valkyrie)
    12.No.50 Ferrari AF Corse(Ferrari 499P)
    13.No.13 Alpine Endurance Team(Alpine A424)
    14.No.7 Toyota Racing(Toyota TR010 Hybrid)
    15.No.8 Toyota Racing(Toyota TR010 Hybrid)
    16.No.93 Peugeot TotalEnergies(Peugeot 9X8)
    17.No.83 AF Corse(Ferrari 499P)
    18.No.94 Peugeot TotalEnergies(Peugeot 9X8)

    ■ LMP2クラス
    19.No.29 Panis Racing(ORECA-Gibson)【LMP2ポール】
    20.No.28 IDEC Sport(ORECA-Gibson)
    21.No.24 Nielsen Racing(ORECA-Gibson)
    22.No.43 Inter Europol Competition(ORECA-Gibson)
    23.No.4 CrowdStrike Racing by APR(ORECA-Gibson)
    24.No.30 Duqueine Team(ORECA-Gibson)
    25.No.14 TDS Racing(ORECA-Gibson)
    26.No.99 AO by TF(ORECA-Gibson)
    27.No.183 AF Corse(ORECA-Gibson)
    28.No.343 Inter Europol Competition(ORECA-Gibson)
    29.No.22 United Autosports(ORECA-Gibson)
    30.No.222 United Autosports(ORECA-Gibson)
    31.No.26 Vector Sport(ORECA-Gibson)
    32.No.37 CLX Motorsport(ORECA-Gibson)
    33.No.9 Proton Competition(ORECA-Gibson)
    34.No.44 Proton Competition(ORECA-Gibson)
    35.No.25 Algarve Pro Racing(ORECA-Gibson)
    36.No.48 RD Limited(ORECA-Gibson)
    37.No.3 DKR Engineering(ORECA-Gibson)

    ■ LMGT3クラス
    38.No.27 Heart of Racing(Aston Martin Vantage AMR LMGT3)【LMGT3ポール】
    39.No.21 AF Corse(Ferrari 296 LMGT3 Evo)
    40.No.87 Akkodis ASP(Lexus RC F LMGT3)
    41.No.78 Akkodis ASP(Lexus RC F LMGT3)
    42.No.32 WRT(BMW M4 LMGT3 Evo)
    43.No.69 WRT(BMW M4 LMGT3 Evo)
    44.No.74 Kessel Racing(Ferrari 296 LMGT3 Evo)
    45.No.23 Heart of Racing(Aston Martin Vantage AMR LMGT3)
    46.No.91 Manthey DK Engineering(Porsche 911 GT3 R LMGT3)
    47.No.77 Proton Competition(Ford Mustang LMGT3)
    48.No.88 Proton Competition(Ford Mustang LMGT3)
    49.No.62 Iron Lynx(Mercedes-AMG LMGT3)
    50.No.61 Iron Lynx(Mercedes-AMG LMGT3)
    51.No.54 AF Corse(Ferrari 296 LMGT3 Evo)
    52.No.92 Manthey Racing(Porsche 911 GT3 R LMGT3)
    53.No.10 Garage 59(McLaren 720S LMGT3 Evo)
    54.No.33 TF Sport(Corvette Z06 LMGT3.R)
    55.No.79 Iron Lynx(Mercedes-AMG LMGT3)
    56.No.150 Richard Mille AF Corse(Ferrari 296 LMGT3 Evo)
    57.No.57 Kessel Racing(Ferrari 296 LMGT3 Evo)
    58.No.59 Racing Spirit of Le Mans(Aston Martin Vantage AMR LMGT3)
    59.No.58 Garage 59(McLaren 720S LMGT3 Evo)
    60.No.2 TF Sport(Corvette Z06 LMGT3.R)
    61.No.13 13 Autosport(Corvette Z06 LMGT3.R)
    62.No.34 Race Team Turkey by TF(Corvette Z06 LMGT3.R)

    ■ クラス別ポールポジション
    ・ハイパーカー:No.15 BMW M Team WRT(BMW M Hybrid V8)
    ・LMP2:No.29 Panis Racing(ORECA-Gibson)
    ・LMGT3:No.27 Heart of Racing(Aston Martin Vantage AMR LMGT3)

  • トヨタ ル・マンで液体水素プロトタイプ初走行 水素レース開発が新段階へ

    トヨタ ル・マンで液体水素プロトタイプ初走行 水素レース開発が新段階へ

    TOYOTA RACINGは、第94回ル・マン24時間レースが開催されるサルト・サーキットで、液体水素を燃料とする「TR LH2 Racing Prototype」の一般公開デモンストレーション走行を実施する。モータースポーツを通じて推進してきた水素技術開発において、大きな節目となる取り組みだ。

    今回のマシンは、2026年のル・マン24時間レースに参戦するTR010 HYBRIDと同じシャシーをベースに開発されたプロトタイプであり、将来的な水素レースカー実現に向けた技術開発の加速を目的としている。

    ル・マンの舞台で液体水素レーシングカーを初公開
    TR LH2 Racing Prototypeは、6月11日と6月13日にサルト・サーキットでデモンストレーション走行を実施する。

    全長13.626kmのル・マンの舞台で、水素エンジン特有のサウンドを響かせながら走行することで、観客に新たなモータースポーツの可能性を示す狙いがある。

    単なる展示車両ではなく、実際に走行するプロトタイプとして公開される点が大きな特徴であり、水素エンジン技術の成熟度が新たな段階に入ったことを示している。

    スーパー耐久から続く水素開発の歩み
    トヨタの水素エンジン開発は、日本のスーパー耐久シリーズでROOKIE Racingが参戦させた「ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept」から本格化した。

    2021年には気体水素を使用して参戦を開始し、その後2023年には液体水素仕様へと進化。実戦の中で技術開発を積み重ねてきた。

    こうした活動は単なる研究開発ではなく、実際のレース環境で性能や耐久性、安全性を検証するための重要なプロジェクトとして位置付けられている。

    トヨタ TR LH2 Racing Prototypeトヨタ TR LH2 Racing Prototype ル・マン24時間レース

    WRCからル・マンへ広がる水素挑戦
    トヨタはサーキットだけでなくラリーの舞台でも水素技術開発を進めてきた。

    2022年にはGR Yaris H2がWRCイープル・ラリーでデモ走行を実施。その後、GR Yaris Rally2 H2 Conceptが2025年のラリー・フィンランドや2026年のラリー・モンテカルロで走行し、水素エンジンの活用領域を拡大している。

    こうした活動は、水素がサーキット専用技術ではなく、さまざまなモータースポーツカテゴリーで活用できる可能性を示している。

    ル・マンで進化を続ける水素プロジェクト
    ル・マンでは2023年に「GR H2 Racing Concept」が公開され、将来的な水素カテゴリー創設へのビジョンが示された。

    さらに2025年には液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」が展示され、水素レーシングカーの開発が着実に前進していることが明らかとなった。

    そして今年、そのコンセプトを一歩前進させる形でTR LH2 Racing Prototypeが実際にサルト・サーキットを走行する。

    コンセプト展示から実走行プロトタイプへ――この進化は、トヨタが水素を将来のモータースポーツ技術として本気で育成していることを示す象徴的な出来事と言える。

    水素カテゴリー実現への重要な一歩
    ル・マンを主催するACOは長年にわたり水素カテゴリー創設を目指しており、会場内には水素技術を紹介する「H2ビレッジ」が設置されている。

    TR LH2 Racing Prototypeも走行に先立ち同エリアで展示される予定だ。

    電動化だけではないカーボンニュートラル実現への選択肢として、水素は世界の自動車業界から注目を集めている。今回のデモ走行は、将来的なル・マン水素カテゴリー実現に向けた重要なマイルストーンとなりそうだ。

  • ランド・ノリス 将来的なル・マン24時間参戦に意欲「マクラーレンで走りたい」

    ランド・ノリス 将来的なル・マン24時間参戦に意欲「マクラーレンで走りたい」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、マクラーレンが2027年からWEC世界耐久選手権とル・マン24時間レースに参戦することを受け、自身も将来的にル・マンへ挑戦したい考えを明かした。

    マクラーレンは先日、2027年に投入するハイパーカーを公開。F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間を制した“モータースポーツ三冠”を達成している唯一のチームとして、耐久レース最高峰への本格復帰に注目が集まっている。

    ランド・ノリス「マクラーレンでル・マンを走りたい」
    ノリスは以前からル・マン参戦への関心を口にしていたが、マクラーレンのWEC参戦決定によって、その思いはさらに現実味を帯びてきた。

    「僕は今でも、他のカテゴリーに挑戦したい気持ちがある」

    「ル・マンにも出たいし、今はマクラーレンがル・マンをやるから、いつかそこで走れたらいいと思っている」

    「でも、まだ分からない。僕はまだ若いし、全部を決めているわけじゃない」

    「将来的には子どもができて、その子たちがレースを始めたりして、また別の形でモータースポーツを楽しめたらいいとも思っている」

    現在のF1ドライバーの中でも、ル・マンへの関心を公言するケースは増えている。近年はF1と耐久レースの両立に対するハードルも下がりつつあり、トップドライバーがWECへ参戦する流れは加速している。

    ザク・ブラウンもF1ドライバー起用を示唆
    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンも、ノリスとオスカー・ピアストリの両名とル・マン参戦について話し合っていることを明かしている。

    「彼らがハイパーカープログラムにフル参戦することはないと思う」とザク・ブラウンは語った。

    「ただ、ル・マンに出たいか?という話は、2人ともとしている」

    「彼らは我々のクルマの1台でル・マンに出場したいと思っている」

    マクラーレンは2027年のWEC参戦に向け、すでに元プジョーのミケル・イェンセンを起用することを発表しているが、残るシートには大きな注目が集まっている。

    F1王座防衛と“その先”のキャリア
    一方で、ノリスの当面の焦点はF1タイトル防衛にある。

    2025年に初のF1ワールドチャンピオンを獲得したノリスだが、2026年シーズンは苦戦が続いている。マクラーレンはマイアミGPで投入した大型アップグレードによって競争力向上の兆しを見せているものの、ノリスはここまでランキング4位。ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリに49ポイント差をつけられた状態で今週末のF1カナダGPを迎える。

    それでも、ノリスが語った“いつかル・マンへ”という発言は、マクラーレンが再び世界耐久レースの頂点を狙う中で、将来的なF1スター参戦の可能性を強く印象づけるものとなった。

  • ABEMAがル・マン24時間レースを国内初の完全無料生中継

    ABEMAがル・マン24時間レースを国内初の完全無料生中継

    ABEMAは、2026年6月13日(土)から14日(日)にかけて開催される『第94回 ル・マン24時間レース』の決勝を、24時間完全無料で生中継すると発表した。放送は6月13日(土)22時30分から開始される。

    ル・マン24時間レースは、F1のモナコGP、インディ500と並ぶ「世界三大レース」のひとつ。1923年の初開催から100年以上の歴史を持ち、フランスのサルト・サーキットを舞台に、24時間でどれだけの距離を走破できるかを競う耐久レースだ。

    近年の最高峰ハイパーカークラスには、トヨタ、フェラーリ、ポルシェ、キャデラックなどがワークス参戦しており、かつてない激戦となっている。日本勢では、2018年から5連覇を達成したトヨタが参戦しており、4年ぶりの王座奪還を果たせるかが大きな注目点となる。

    初心者にも届く24時間無料中継とハイライト配信
    ABEMAはこれまで、スーパーフォーミュラの決勝全戦無料生中継、WRCの無料生中継などを通じて、モータースポーツに触れる機会を広げてきた。2026年シーズンもWRC、スーパーフォーミュラ、NASCARなど多彩なモータースポーツコンテンツを放送している。

    今回のル・マン24時間レースでは、初心者にも分かりやすく、耐久レースの奥深さを楽しめる中継を目指す。さらに、生中継に加えてハイライト映像もABEMA内で随時配信され、レースの展開をリアルタイムでも後からでも振り返ることができる。

    国内の特設スタジオには、ル・マン経験者を中心とした解説陣を迎える予定で、スペシャルゲストの出演も予定されている。解説陣やスタジオゲストの詳細は今後発表される。

    ■ ABEMA『世界耐久選手権2026 第3戦 ル・マン24時間レース』放送概要

    放送日時:2026年6月13日(土)22:30~23:50

    放送チャンネル:MOTOR SPORTチャンネル

    放送URL:https://abema.tv/now-on-air/motor-sport

    ※URLはチャンネルOPENと同時に公開される。

    画像 (C)AbemaTV, Inc.