カテゴリー: ランド・ノリス

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGP予選「Q2ではすべて完璧だったのに…」

    ランド・ノリス F1ハンガリーGP予選「Q2ではすべて完璧だったのに…」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、2025年F1第14戦ハンガリーGPの予選で3番手を獲得。チームメイトのオスカー・ピアストリとともにフロントロウ独占が期待されていたが、最終セッションでフェラーリのシャルル・ルクレールに逆転を許す展開となった。

    セッション直後、パルクフェルメでのインタビューに応じたノリスは、「うーん……僕たちのこれまでの流れを考えると、もちろん1-2が欲しかった」と率直な胸中を語った。

    「Q2では、すべてが完璧に機能していた。マシンの感触は最高だったし、走っていて気持ちよかった。だからこそ、Q3も同じようなラップを再現できると思っていた。でも実際には、そうはいかなかったんだ」と肩を落とした。

    記者から「Q2で見せたようなアドバンテージが、Q3では急に消えたのはなぜか」と問われると、ノリスは「風の影響がかなり大きかったと思う」と答えている。

    「Q3に入って、風向きが変わった。それが僕たちにとっては致命的だった。マシンのバランスが一気に変わって、特にラストセクターがすごく難しくなった。コンディションの変化にうまく対応できなかったのは事実だけど、僕自身の判断も完璧ではなかったと思う。もっと対応できたかもしれない」

    「最初のアタックで出したタイムは1分15秒4台。決して悪くない。でも2周目で“これは良いラップになってる”と感じたのに、また15秒4だった。正直、がっかりしたよ」

    Q3での失速に関しては、「Q2では本当に速さがあったし、周囲との差にも自信があった。でも、Q3になった瞬間にその差が完全に消えてしまった。風の影響を大きく受けたこともあるし、それによってバランスが崩れて、攻め方を変えざるを得なかった」と振り返った。

    フェラーリのルクレールがポールを獲得したことについて問われると、「彼は最後のラップで素晴らしい走りを見せたと思う」と認めた。

    「おそらくシャルルは僕らよりも少しリスクを取っていたんじゃないかな。彼は難しいコンディションでも攻めきった。それが今回の差になったんだと思う。僕らもいいラップをしたつもりだったけど、足りなかった」

    ランド・ノリス マクラーレン ハンガリーグランプリマクラーレン1-2体制に“風”が冷や水を浴びせた

    さらに、記者会見で「予選用ソフトタイヤは1周でピークを迎えるタイヤだが、Q3ではそれすら持たなかったようにも見えた」と聞かれると、ノリスは「その通りだ」とうなずいた。

    「このサーキットはラップが長いし、コーナー数も多い。特に最後のセクターでタイヤのオーバーヒートが起きやすい。だから、1周を通して“まとめきる”のがすごく難しいんだ。Q2では完璧に近いラップができたけど、Q3ではコンディションが変わったことで、同じようにはいかなかった」

    Q3での最大の問題点が何だったかを聞かれると、「気温の変化もあったかもしれないけど、僕にとっては風がすべてだった」と断言した。

    「気温が10〜15度下がったと聞いたけど、それよりも風向きの変化が大きかった。コーナーの進入での安定性、ブレーキング、フロントの入り方──すべてが変わってしまったんだ」

    そして、日曜の決勝に向けては「チャンピオンシップ争いのことも考えながら走ることになる」と明言した。

    「明日は勝ちたいし、オスカーとの差も縮めたい。その両方を叶えるには前に出るしかない。ここは抜きにくいトラックだけど、スタートでポジションを上げられればチャンスはあると思っている」

    「明日は雨が降るかもしれない。それがレースを面白くしてくれる可能性もある。こういう週末は、何が起きても不思議じゃないからね。いろいろな要素が絡むだろうけど、僕たちは十分に速いはずだ。シャルルが最大のライバルになるだろうけど、僕らの方がレースでは速いと信じている」

    最後に、マシンのレースペースについても「これまでの数戦でも示してきたように、僕たちは決勝での強さに自信を持っている。今回はスタートポジションで少し遅れを取ったけど、それをカバーするだけの力はある。明日はチャンスを逃さず、全力で攻めたい」と力強く締めくくった。

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGP初日「予選で再現できるかはまだ分からない」

    ランド・ノリス F1ハンガリーGP初日「予選で再現できるかはまだ分からない」

    ランド・ノリスは、2025年F1ハンガリーGP初日のフリー走行で2回とも最速タイムを記録。初日を通じて「最初の一周からマシンの感触は良かった」と語り、好スタートを切った。

    昨年のポールシッターとして期待がかかる中、ノリスは「今年のマシンは去年よりも良い」と自信を見せる一方で、ライバルたちの競争力も警戒しており、簡単な週末にはならないと見ている。

    Q:今日は両方のセッションでトップタイムを記録しましたね。走行全体を振り返っていかがでしたか?

    ランド・ノリス: 最初のラップからマシンの感触はすごく良かった。全体的にラップも安定していたと思う。

    午後のセッションはちょっとミスも増えたし、燃料の多いときも少ないときも少し雑だったけど、そこも含めて練習だからね。いろんな領域で限界を探る作業の一環だし、理解も深まっている。

    自分がクルマに求めているものは分かってるけど、それを実現するのは簡単じゃないかもしれない。

    ランド・ノリス(マクラーレン) ハンガリーGP F1 ハンガリーグランプリ

    Q:去年はこのハンガロリンクでポールを獲得しました。明日の予選でも再現できそうですか?

    ランド・ノリス: 去年よりは良いクルマを持ってるから、チャンスはあると思う。

    でも競争はかなり激しいからね。楽ではないと思うけど、もちろん狙っていくよ。

    Q:今日のロングランについては?レースペースの感触はどうでしたか?

    ランド・ノリス: そこはまだちゃんと確認しないと分からないな。正直、レースペースというより、他のクルマとレースしようとしてばかりだったから。

    あんまり意味のあるラップはできてないと思う。でも、問題はないし、大丈夫だと思うよ。

  • マクラーレンF1代表 ピアストリとノリスの接戦を歓迎「2人は歴代王者レベル」

    マクラーレンF1代表 ピアストリとノリスの接戦を歓迎「2人は歴代王者レベル」

    マクラーレンは2025年F1第13戦ベルギーGPで1-2フィニッシュ。チーム代表のアンドレア・ステラは、タイトル争いを繰り広げるオスカー・ピアストリとランド・ノリスの実力を称賛しつつ、その激しいチーム内バトルに対して「快適さは求めていない」との見解を示した。

    日曜の決勝では、ピアストリとノリスがフロントローを独占。

    レースは雨天によるセーフティカー先導でスタートしたが、実質的なグリーンフラッグ直後のラ・ソースからケメルストレートにかけての加速区間でピアストリがポールスタートのノリスをオーバーテイクし、主導権を握った。

    ピットストップではピアストリがミディアム、ノリスがハードタイヤを選択。ノリスは一時9.1秒あった差を3秒強まで詰めたが、ピアストリが逃げ切って今季6勝目を挙げ、ドライバーズ選手権でのリードを16ポイントに広げた。

    ステラはレース後、次のように語った。

    「我々の2人のドライバーの間には本当にごくわずかな差しかない。これは、彼らが非常に高いレベルでレースをしているからだ」

    「マクラーレンにとって幸運なのは、この2人がどちらも正当に世界選手権を争うにふさわしいということ。今後の違いを生むのは、精度や正確性、実行力のクオリティだと思う。たとえばシルバーストンでは、オスカーがセーフティカー再スタート時に起きた競技上の問題でペナルティを受け、それが勝利を失う結果になった」

    「今回も、サーキットの特性を考えれば、セーフティカー再スタートからポジションを守るのはランドにとって難しかった」

    マクラーレン F1スパのスタート直後、ケメルストレートで首位を奪ったピアストリが今季6勝目を挙げ、ノリスとのポイント差を16に拡大

    また、両者の実力についてはこう述べた。

    「これまで私のキャリアの中で、ミハエル・シューマッハやフェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンといった複数のワールドチャンピオンたちと仕事をしてきたが、ランドとオスカーもそのレベルに達している。2人とも、ドライバーズチャンピオンシップを争う資格があると思っている」

    ノリスはリードを失った後、無線で「デプロイの不調」を訴えていたが、ステラによれば「バッテリーに若干の異常があった」という。ただしこれは両マシンに共通していたもので、「先頭を走るマシンがターン5で首位を守るのは非常に難しい」とも補足した。

    また戦略面については、「ピアストリの後ろでダブルスタックせず、異なるタイヤ戦略を選ぶのはノリス自身の判断だった」と明かした。

    「選択肢は開かれていた。ランドはターン1で2回ほどロックアップし、ターン9でも軽くオーバーステアを起こしていて、それがタイムを削った」

    「これが結果的に、終盤にもっと興味深いバトルを演出することを阻んだかもしれない。ただしフェアに言えば、オスカーもターン1で何度かタイムを失っていた」

    「こういったコンディションの中で限界までプッシュするのは難しい。常にグリップ限界内で走るなんて不可能に近いんだ」

  • ランドノリス F1ベルギーGP決勝「戦略的には最善だった」

    ランドノリス F1ベルギーGP決勝「戦略的には最善だった」

    ランド・ノリスは2025年F1ベルギーGPをポールポジションからスタートしたが、レース序盤にオスカー・ピアストリに先行を許し、2位でのフィニッシュとなった。それでもチームとしては理想的な1-2を成し遂げ、満足感をにじませた。

    スタート後、ターン1の立ち上がりでわずかにバランスを崩したノリスは、直後のケメルストレートでピアストリの猛追を受けてトップを明け渡す形に。インターミディエイトでの序盤は安定したペースで走行していたが、主導権を取り戻すには至らなかった。

    スリックタイヤへの交換では1周遅れてピットインしたことが響き、ピアストリとの間に約8〜9秒の差が発生。その後はハードタイヤの優位性を活かして差を詰めたが、ラ・スルスやプーオンでのわずかなミスも重なり、最後は1.8秒差まで迫るも逆転には届かなかった。

    「オスカーは素晴らしいスタートを決めた。言うことはないよ。オー・ルージュを僕より少し攻めて、スリップストリームを得て抜いていった。それだけのことさ」

    その後はハードタイヤに履き替え、終盤にかけてピアストリに迫ったが及ばなかった。

    「”たられば”を言っても仕方ない。ピアストリもミスはしただろうけど、完璧に走っていたなら僕には勝てなかった。後で自分の走りを見直すけど、今日はチームにとって素晴らしい日だった。久々の1-2だし、オスカーもよくやった」

    ランド・ノリス(マクラーレン) ベルギーGP F1 ベルギーグランプリノリス「僕が1番手で入っていれば…」勝機逃した2位表彰台

    ピットストップではピアストリより1周遅れてのタイヤ交換となった。

    「ハードタイヤを選んだのは僕の判断だった。ウィル(エンジニア)に『ハードにする?』って聞かれて『うん』と答えただけ。オスカーがミディアムにしたのは知らなかった。終盤にハードのグリップが良くなってきて追いつけたけど、ピットでの差が8〜9秒くらいあった。それを詰めたのは大きな成果だったよ」

    ピットインのタイミングについてはこう振り返る。

    「2台まとめて入ること(ダブルストップ)も選択肢だったけど、そうするとタイムロスも大きい。スリックタイヤがかなり良かったから、もっと早く入ってもよかったかもしれない。オスカーがいいタイミングで入り、僕はその1周あと。まあ、そういうこともあるさ」

    次戦ハンガリーに向けては自信をのぞかせた。

    「ブダペストは僕にとって相性のいいサーキット。去年はポールを獲ったし、F1キャリアのスタート地でもある。今日には少しがっかりしてるけど、来週が楽しみだよ」

  • ランド・ノリス F1ベルギーGP予選でポール「作り話ばかりの批判にはうんざり」

    ランド・ノリス F1ベルギーGP予選でポール「作り話ばかりの批判にはうんざり」

    ランド・ノリスがF1ベルギーGPの予選で圧巻の走りを披露し、グランプリ本戦でのポールポジションを獲得。スプリント予選での不振を払拭する形となった。

    スパ・フランコルシャンで行われたスプリント予選では、チームメイトのオスカー・ピアストリに0.6秒近く遅れをとっていたノリス。しかし本予選では状況を一変させ、自身初となるベルギーでのポールを決めた。

    ノリスはその一発についてこう語った。

    「悪くないラップだったと思うし、もちろんハッピーだ。昨日の結果を見て、みんなかなり心配してたみたいだけどね」

    「でも実際には、それほど悪くはなかった。ちょっとした問題があっただけで、自分としては昨日の時点でも、そして今日に入ってからも自信はあった。だからこうしてトップに戻れたのは嬉しい」

    批判への反論「作り話ばかりだ」
    スプリントではピアストリに大きな差をつけられたが、ノリス自身は不安を感じていなかったという。

    「0.3秒なんてスリップストリームの差だし、ピットレーンで最初に出られなかっただけなんだ。心配するようなことじゃなかった。でも人って、すぐに色々作り話をするからね…」

    「僕自身は調子が良かったし、マシンも今週末ずっと速かった」

    「オスカーは素晴らしい走りを続けているし、僕たちはお互いにプッシュし合ってる。彼も言ってたように、強みと弱みがはっきり見えるから、本当にタフなバトルだよ。でもそこから多くを学べるし、良い関係だと思う」

    ランド・ノリス(マクラーレン) ベルギーGP F1

    決勝は雨の可能性も「どっちでも構わない」
    ノリスはこれで2戦連続ポール。前戦の勝利に続き、好調ぶりをアピールしている。

    日曜は雨の予報も出ており、レース展開が大きく揺れる可能性もあるが、今季オーストラリアとイギリスでウェットコンディションの中勝利を収めているノリスにとっては心配材料ではない。

    「正直、ドライで走れたら嬉しいけどね。ファンのためにも。その方がいいレースになるんじゃないかな」

    「ここは10年くらいずっと雨だから、日曜くらいは晴れてもいいと思う。でも、ドライでも雨でも、その中間でも構わないよ。スパでは普通のことだし、楽しみなレースになるはずさ」

  • ランド・ノリス F1ベルギーGP スプリント予選「まだ金曜だから気にしてない」

    ランド・ノリス F1ベルギーGP スプリント予選「まだ金曜だから気にしてない」

    ランド・ノリスは、F1ベルギーGPスプリント予選でチームメイトのオスカー・ピアストリに約0.6秒の大差をつけられたものの、「3番手」という結果自体には「そこまでガッカリしていない」と語った。

    ピアストリはスパ・フランコルシャンで見事な一発を決め、マックス・フェルスタッペンを抑えてポールポジションを獲得。一方ノリスは、最終ラップでわずかに乱れた部分があったものの、完璧でもポール争いには届かなかっただろうと認めている。

    「十分な速さがなかった、それだけだと思う」とノリス。「完璧なラップじゃなかったけど、それでもトップとは大きな差があった」

    「スプリントで3番手なら、それほど大きな話じゃない。改善すべき点はいくつかあるけどね」

    ランド・ノリス(マクラーレン) F1 ベルギーグランプリ

    「金曜だから」とタイム差を気にせず
    ノリスはこのギャップを特に気にしておらず、「今日はまだ金曜日だし」と冷静な姿勢を見せた。準備ラップでペースアップを求められたことがタイヤの状態に影響したかという質問に対しても、明確な答えは避けている。

    「正直分からないよ。むしろタイヤにとって良かった可能性もある。そういうのは簡単に判断できないから、今晩じっくり見直すよ」

    FP1でもノリスは3番手、ピアストリが1番手で、両者の間には似たようなギャップがあった。このことからも、ランキング首位のピアストリが再びノリスに対する優位を取り戻しつつある可能性がうかがえる。

    週末を通してピアストリにどう挑んでいくかと問われたノリスは、あくまで楽観的にこう答えた。

    「この週末は、まだいろいろな要素があるからね。まだ金曜日だし、そんなに気にしてないよ」

    「もちろん満足はしてない。もっと速く走りたかったけど、そういう日だったってこと。今夜しっかり作業して、明日に向けて準備するよ」

  • マクラーレンF1 ピアストリに“拒否された”新サスペンションを試させたい理由

    マクラーレンF1 ピアストリに“拒否された”新サスペンションを試させたい理由

    マクラーレンF1チームは、ランド・ノリスが使用している新しいフロントサスペンションの構成をオスカー・ピアストリにも導入すべきかどうかを検討している。

    6月中旬のカナダGP以降、マクラーレンの2台はフロントサスペンションのジオメトリーが異なっており、ノリスは最新仕様を採用。一方でピアストリは、シーズン開幕時からの構成を継続している。

    新しいサスペンションは、主にフロントアップライトの取り付けポイントが見直されており、ドライバーがコーナリング中にステアリングを通じてクルマの挙動をより繊細に感じ取れるようにすることを目的としている。これは、今季序盤に両ドライバーが感じていた“ステアリングからの情報が希薄”という「無感覚(numbness)」への対応策だ。

    ノリスはこの感覚により悩まされていたため変更を受け入れたが、ピアストリは従来仕様に不満を感じておらず、現状維持を選んでいる。

    マクラーレンはこのサスペンションの違いについて「アップグレードというよりセットアップの選択肢」と位置づけているが、実際には2種類の仕様を並行運用することによる部品管理上の複雑さが生じている。そのため、チーム代表のアンドレア・ステラはピアストリにもノリス仕様の一部を採用させる可能性に言及した。

    「この違いによってパフォーマンス比較やドライビング評価に問題が出ることはない」とステラは語る。「ただし、部品管理という観点では、異なる仕様を常に持ち運ぶ必要があるため非効率だ。ランドが採用している仕様の一部をオスカーが使う可能性について、現在検討しているところだ」

    ピアストリはこの「代替ジオメトリー」について、パフォーマンス面で明確な優位性があるとは考えておらず、現時点では導入に積極的ではない。イギリスGP前に次のように述べている。

    「僕はまだこの仕様を使ったことがない。これは“アップグレード”ではなく、“違うだけ”のものだ。いい点もあれば悪い点もある。もし全てが改善されるのなら迷わず取り付ける。でも僕自身はその“感覚”に悩まされていない。シーズンも順調だし、今はこの仕様で安定性を保ち、他のアップグレードとセットアップ最適化に集中したいと思っている」

    オスカー・ピアストリ マクラーレン F1

    ステラもその姿勢を尊重しており、「ランドには明確な効果があったが、オスカーは現仕様に高い満足度を示している。この違いは今季残りの期間中も続く可能性がある」と認めている。

    一方、ノリス本人はサスペンション変更による恩恵は「過大評価されている」との考えを示した。

    「正直言って、人々はこれを話題にしすぎだと思う。確かに影響はあるかもしれないが、あったとしてもコンマ0秒台の差。僕がここ2戦で勝てたのは、このサスペンションだけの成果じゃない。トラック外での努力やチームとの連携の成果が大きい」

    「それに、前の仕様に戻っても同じ結果が得られたかもしれないとも思っている」

    マクラーレンは今後も、各ドライバーにとって最適なフィーリングを引き出せる仕様の選択を尊重しつつ、パフォーマンスと運用効率のバランスを取る方針だ。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1の新サスペンションは「勝因の全てじゃない」

    ランド・ノリス マクラーレンF1の新サスペンションは「勝因の全てじゃない」

    ランド・ノリスは、自身の最近の好成績の根本的な理由についていまだに確信が持てておらず、その好調がマクラーレンの新しいフロントサスペンションに密接に関係しているという一部の見方について、懐疑的な姿勢を見せている。

    オーストリアでの勝利からわずか1週間後、ノリスはホームレースであるシルバーストンでも圧巻の勝利を挙げ、選手権ポイントでチームメイトのオスカー・ピアストリに8ポイント差まで迫った。

    この快進撃は、コーナーでのフィードバックを向上させることを目的として導入された新しいフロントサスペンションと同時期に起きており、注目されている。

    このサスペンションはチーム内でも話題となっており、アップグレードが施されているのはノリスのマシンだけで、ピアストリは現時点で装着を見送っている。

    チーム側はこれがノリスの最近のパフォーマンスに貢献していると考えているが、ノリス本人はその重要性を控えめに評価しており、このアップグレードをめぐる騒ぎは過熱気味だと指摘した。

    「君たちの方が僕よりポジティブだね」と、シルバーストンでこの件について聞かれたノリスは冗談交じりに答えた。「そうだな。もっと悪くてもおかしくない。だけどたぶん……人々はこの件についてちょっと話しすぎてると思う」

    「正直なところ、それが僕を助けてる可能性はあるし、“助けてる”って言っても、百分の一秒とか千分の一秒とか、そういうレベルかもしれない。数値的に明確に表せるものではないと思う」

    ノリスは、チームがこのサスペンションに一定の効果があると信じていることは認めたが、それを最近の勝利の理由と断言することは避けた。

    「前にも言ったけど、これはチームが“もしかしたらフィーリングが良くなるかも”って思ったもので、僕はただそれに従っただけなんだ。信じて、ね」

    「チームが“これが助けになるかもしれない”って考えた。それが確実だとは限らないけど、“かもしれない”ってね。僕もそれを信じた。それだけだよ」

    ランド・ノリス マクラーレン F1

    成果の裏にある地道な努力
    ノリスは、サスペンションではなく、レース以外の場所での準備やチームとの協力の方が、成功の鍵だったと考えている。

    「たしかに2勝した。カナダでもすごく速かった。でも、それが全部サスペンションのおかげだとは言いたくない。むしろ、自分の努力や、レース以外でやってきたこと、チームや周囲の人たちとの作業の成果だと思いたい」

    「僕は、そういった部分の方が大きいと思ってる。サスペンションの変更よりもね」

    「同時に言えるのは、もし前の仕様のままだったとしても、同じことを成し遂げられたかもしれないということ。だから、分からないんだよ」

    とはいえ、ノリスは比較テストによって何らかの答えが得られる可能性には言及しているが、それすらも決定的なものではないという。

    「いつか、新しい仕様と前の仕様を比較テストできたら、何か違いを感じるかもしれないし、感じないかもしれない」

    「ここ数戦、自分のフィーリングは良かった。でもそれは、“マシンの改善によるもの”というよりも、むしろ“自分が良い感触を得ようと取り組んできたこと”、そして“フィーリングが十分に得られない中でもどう最大限に活用するかを学んできたこと”によるところが大きいと思う」

    それでも、ノリスはマクラーレンの開発努力には敬意を示し、マシンの競争力が大幅に向上していることを認めた。

    「クルマは進化してるよ。先週末にもアップグレードがあったし、そういうのが助けになる」

    「今週は30秒差で勝ったし、先週は20秒差だった。クルマはかなりいい状態だと思う」

    「僕は自分の努力による部分が大きいと思いたいけど、実際には両方の要素がある。両方の組み合わせなんだよ」

    サスペンションの影響、個人の成長、マシンの進化――どれが主因なのかは依然としてはっきりしないが、1つだけ確かなのは、ランド・ノリスが今勢いに乗っており、その歩みはまだ止まる気配がないということだ。

  • ランド・ノリス F1イギリスGP優勝直後に顔面を負傷「鼻を少し切っただけ」

    ランド・ノリス F1イギリスGP優勝直後に顔面を負傷「鼻を少し切っただけ」

    ランド・ノリスのF1イギリスGP優勝セレモニーは予想外の展開を迎えた。母国制覇という大きな快挙を成し遂げたものの、表彰後のファンとの伝統的な祝賀セレモニーには参加できなかった。フェンスを登って祝おうとした際、カメラマンが転落して接触し、顔に軽傷を負ったためだ。

    シルバーストンで自身初となる母国優勝を果たしたノリスは、スタート/フィニッシュラインに集まった数千人のファンに挨拶するため、ピットウォールに向かって歩いていた。

    その際、ピットレーンにはフォトグラファーやテレビクルーを含む人だかりができていた。

    前方にいた2人がピットウォールによじ登り、黒いカバーをつかんだところでバランスを崩し後方に倒れ、結果としてフォトグラファーが誤ってノリスの顔面を打ってしまった。

    関係者はすぐに手を挙げて謝罪の意思を示した。

    ノリスは鼻を押さえ、やや不快そうな様子を見せたが、問題なくガレージへ戻ることができた。

    マクラーレンの複数のスタッフがすぐにノリスの様子を確認し、負傷の有無をチェックした。

    ノリスは鼻に小さな切り傷を負ったが、無事であることが確認されている。

    F1ではレース勝利後にドライバーがピットウォールに登るのは珍しくなく、現在フェラーリに所属するルイス・ハミルトンも、かつてシルバーストンでのイギリスGP優勝時に同様のパフォーマンスで祝福していた。


    それでもノリスはレース直後、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンとのインタビューで、勝利の喜びを満面の笑みで語った。

    「最高だ。ずっと夢見てきたこと。ずっと成し遂げたかったこと。世界タイトルを除けば、感情や達成感、誇らしさという点ではこれ以上はない」

    「この場所(シルバーストン)がすべての始まりだった。そしてようやく自分の番が来た。信じられないレースだった。いつも通りストレスは大きかったけど、ファンのサポートが大きな後押しになった。本当に感謝してる」

    「レース前にいろいろ考えていたことは全部吹き飛んだ。ただひとつ、『失敗するな』、それだけだった。最後の数周は観客席を見ながら、すべてを噛み締めていた。もう二度とこの瞬間が訪れないかもしれないと思って。もちろん、また経験できることを願ってる。でもこの瞬間は、ずっと大事な記憶になる。素晴らしい達成だ」

    さらにこう続けた。

    「ストレスの多いレースという意味では、これ以上のストレスはないというくらいだった。オスカー(・ピアストリ)もいい走りをしていたし、彼にも拍手を送りたい。彼はずっと速かった」

    「こうしてコース上で一緒に戦える瞬間は楽しい。もちろん、彼が後ろにいるときの方が楽しいけど、それも人生だね」

    ノリスは今回の勝利でドライバーズランキング2位を維持。チームメイトでありランキング首位のオスカー・ピアストリとのポイント差は8点に縮まっている。

  • ランド・ノリス 地元F1イギリスGPで歓喜の勝利「この瞬間は一生の宝物」

    ランド・ノリス 地元F1イギリスGPで歓喜の勝利「この瞬間は一生の宝物」

    ランド・ノリスが、激しい雨と強い日差しが入り混じる難しいコンディションの中、母国シルバーストンで行われた2025年F1イギリスGPを制した。

    レース中盤のセーフティカー導入に伴って、マックス・フェルスタッペンがスピン、さらにオスカー・ピアストリがリスタート時の違反で10秒のタイムペナルティを受けたことで、ノリスは勝利への道を切り拓いた。自身は一切ミスなく走り抜き、フィニッシュに向かって加速する中で地元ファンからの熱烈な歓声を受けながら、堂々のチェッカーフラッグを受けた。

    ノリスにとってF1キャリア初の母国優勝は、少年時代から思い描いてきた夢の結実だった。マクラーレンにとっても歴史的な一日となった。ノリスはレース直後のパルクフェルメで感極まりながらこう語った。

    「信じられないほど美しい。自分がずっと夢見てきたすべてが詰まった勝利だ。チャンピオンを除けば、これ以上の感情や達成感、誇りはないと思う。ここは自分がF1を好きになった場所で、最初にテレビでF1を観たのがこのシルバーストンだった。当時は君(ジェンソン・バトン)を観てたけど、今日は自分の番だった。本当に信じられないレースだった。ストレスの連続だったけど、ファンの応援が今日の差を生んでくれた。心から感謝してる」

    決して楽な勝利ではなかった。変わりやすい天候に加え、セーフティカー導入や複数のタイヤ戦略判断が必要となる中で、ノリスは一度もペースを乱さなかった。

    「こういうとき、考えすぎるとよくない。何周も前から『何をしたらいい? 誰に手を振ろうか?』とか思ってたけど、実際には頭が真っ白になる。唯一のルールは『やらかすな』ってこと。それだけが頭にあった。最後の数周は観客席を見ながら、この瞬間を焼きつけようとした。次があるかなんて分からないから。でも、この記憶は一生の宝物になる。最高の達成感だ」

    レース直後の記者会見でも、ノリスは興奮を抑えきれない様子だった。

    「どこから話せばいいのか分からないけど、本当にスペシャルな一日だった。自分がF1を観始めたのはたしか2007年か2008年の雨のシルバーストンで、ルイス(ハミルトン)が勝ったレースだった。そのとき観客が総立ちで盛り上がっているのを観て、いつか自分もと思った。そして今日、それを自分の目で見ることができた。家族も友人も、兄弟も、両親も、祖父母もみんな来てくれた。これ以上に特別なことはないよ」

    レース中の判断にも冷静さが光った。タイヤ選択やペース管理での読みが、勝利を引き寄せた。

    「チームとして素晴らしい判断ができた。すべてのタイミングが完璧だったとは言えないけど、全体的にはすごく満足している。スリックに変えるのはもうちょっと早くても良かったかもしれないけどね。レース序盤はオスカーとマックスの争いを静観して、タイヤを温存した。でもそれが裏目に出たかもしれない。特に雨が強まったときは、ターン1や2、9でアクアプレーニングがすごかったし、本当に危ない場面が何度もあった。でも、そんな中でも集中して、チームと落ち着いて話し合えた。それが勝因だったと思う」

    ランド・ノリス F1 イギリスGP

    レース中の無線では「信じられないほどエモーショナルだった」とも語っていた。

    「いや、涙は出なかったよ。出そうとは思ったけどね。自分が感情的になるときは泣くというより笑うタイプなんだ。ただただ純粋な喜び。何もかもが報われた瞬間だった。今日の朝はなぜか自信があった。“誰かが勝つんだ。自分にもそのチャンスはある”って思えた。普段はそこまで前向きになれないけど、今日は不思議とそう思えたんだ」

    シルバーストンの観客へも、心からの感謝を繰り返した。

    「最後の2周、ファンが総立ちで応援してくれてるのが見えた。あの瞬間って、他の誰にも味わえない。記者のみんなも感じられないだろうし、ドライバーの中でもほんの数人しか体験できない。とても自己中心的な瞬間だけど、ものすごく特別で、信じられないほど幸せだった」

    そして、今季ここまでの活躍の背景について聞かれると、自らの努力を強調した。

    「この数戦、調子はいい。でも“勢い”って言葉はあまり好きじゃない。一戦一戦を集中してやってるだけ。今回も、前回も、すごくタフな戦いだった。数秒じゃなくて、コンマ0何秒を争う戦いだ。だからこそ、自分の作業、感覚の改善、それを最大限に活かす努力が必要だった。もちろんマシンのアップグレードもあるけど、それよりも自分の努力の成果だと思いたい。勝てたのはその両方の力があったからだけど、やっぱり自分自身の進化も感じている」

    F1イギリスGPを制し、“現代のブリティッシュヒーロー”の称号を確かなものとしたノリス。母国ファンの声援に包まれたその瞬間は、彼のF1キャリアの新たな象徴となった。