カテゴリー: ランド・ノリス

  • ランド・ノリス F1オランダGP予選「世界の終わりってわけじゃない」

    ランド・ノリス F1オランダGP予選「世界の終わりってわけじゃない」

    マクラーレンのランド・ノリスは、2025年F1オランダGPの予選後インタビューで、英F1 TV解説者ジョリオン・パーマーに対して冗談を交えた一言を放ち、会場を沸かせた。これは、パーマーが最近ノリスの今季の快進撃を「運」による部分もあると評したことを受けたものだ。

    今週末、プラクティス3回すべてで最速を記録してきたノリスは、僅差の勝負となった予選Q3でチームメイトのオスカー・ピアストリに0.012秒差で敗れ、ポールポジションを逃した。失望を抱きながらも、ノリスは笑いを忘れなかった。

    予選後のパルクフェルメインでパーマーを前にしたノリスは、皮肉を込めた一言を放った。

    「こんな風に風が強いと、かなり運次第なんだ。僕が最近ずっと持っている運の力もあるしね」と笑みを浮かべながら語り、パーマーの以前のコメントを引き合いに出した。

    その後、ノリスはQ3での僅差について説明を加えた。

    「厳しいよ。Q1では良いラップを走れたんだ。Q3ではストレートで少し向かい風があって、0.01秒失った。簡単にそこで差がつく」

    このやり取りは、週末を通じて続いた両者の応酬を締めくくるものとなった。ノリスは金曜の時点ですでに、自身の成果は運ではなくドライバーとしての成長によるものだと反論していた。

    ランド・ノリス F1 オランダGP

    あと一歩届かなかったポールポジション
    今年5度目のポール獲得をわずかに逃したノリスだが、2番手という結果に落胆しつつも冷静さを見せた。

    「そうでもあり、そうでもない。ずっと僅差なんだ。週末を通してどちらに転んでもおかしくない状況だった」とノリスは語る。

    「ポールじゃないのはちょっと残念だよ。でも接戦だったし、悪くないラップも出せた。だから世界の終わりってわけじゃない」

    この結果により、ノリスは日曜決勝で優勝争いに加わる有力候補の一人として臨むことになった。

    決勝を見据えて
    1年前、ノリスはザントフォールトでポールからスタートしたが、スタートでマックス・フェルスタッペンに先行を許したものの、すぐに首位を奪い返し、その後20秒以上の大差をつけて勝利を収めている。

    今回の見通しについて問われると、ノリスはスタートと天候が大きな鍵になると語った。

    「去年は僕とオスカーの2人ともスタートがひどかった」とノリスは振り返る。

    「イン側がすごく有利ってわけでもないと思う。レースは長いし、周回数も多い。あとは天候次第だね」

    予選でわずか0.012秒の差に収まったマクラーレン勢。決勝は再び手に汗握るチームメイト対決となりそうだ。ノリスは日曜、結果が「運」ではなく「実力」であることを再び証明するべく挑む。

  • ランド・ノリス F1オランダGP初日「ライバルが少し近づいてきている」

    ランド・ノリス F1オランダGP初日「ライバルが少し近づいてきている」

    ランド・ノリスは金曜の2回のプラクティスでトップタイムを記録したものの、ザントフォールトではマクラーレンのライバルたちの脅威を強く警戒している。

    ノリスはFP2で1分09秒890をマークしたが、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソがマクラーレン勢の間に割って入り、タイム差は1/10秒未満だった。さらに、ジョージ・ラッセルだけが0.5秒以内に迫ったが、ノリスは他にも対抗馬が潜んでいると考えている。

    「今日は良い1日だった」とノリスはF1公式チャンネルに語った。「クルマのフィーリングは良かったし、FP1からFP2にかけていい改善ができたと思う」

    「でも同時に、他のチームが僕たちが望むよりも少し追いついてきているように感じた。アストンとフェルナンドもFP1とFP2の両方で速かったし、最近もずっと速かった。だからいいスタートだけど、現時点では彼らが僕たちの望むより少し近い位置にいるのは確かだ」

    ランド・ノリス マクラーレン F1 オランダGP

    前戦のハンガリーGPで今季最も強い週末を過ごしたアストンマーティンについて、ノリスは今回も好調を維持すると予想しているが、他にも警戒すべきチームがあると指摘した。

    「アストンはFP2ではそんなに離れていないことが多い。彼らは結構安定してFP2で良い走りをしているんだ。確実に良くなってきているし、ブダペストでもかなり速かったから、驚きではない。現時点では彼らが一番速そうに見える」

    「でもマックス(フェルスタッペン)も確実にそんなに離れていない。彼はより硬いタイヤを履いていて、あまり有利じゃなかった」

    「それにアストン、レッドブル……フェラーリは今日は少し苦しんでいたように見えたけど、彼らはいつもだいたいそうで、土曜日には持ち直してくる。だから僕たちは自分たちに集中して、明日どうなるかを見ていくだけだ」

  • ランド・ノリス F1前半戦「やり直したい瞬間もあるが後悔はない」

    ランド・ノリス F1前半戦「やり直したい瞬間もあるが後悔はない」

    ランド・ノリスは2025年シーズンについて「後悔はない」と強調しながらも、振り返れば「もう一度やり直したい瞬間」があったと認めた。

    マクラーレンのチームメイト、オスカー・ピアストリとはわずか9ポイント差でサマーブレイクを終え、F1はザントフォールトでのオランダGPに再開を迎える。小さなミスがチャンピオンシップを左右しかねない状況だ。

    ノリスはシーズン序盤の失敗を振り返り、次のように語った。

    「一番大きいのは中国のスプリント予選だったと思う。あの時の僕のラップは最終コーナーのヘアピンまではポールに十分な出来だった。でもブレーキでロックしてしまった。あの瞬間に『シーズンは長いんだから、ヒーローになろうとするな』って思えていれば、あんな結果にはならなかった。あそこで8ポイントを失った」

    「それからカナダ(ピアストリとのクラッシュ)も。もしやり直せるなら、もう少し賢く、リスクを抑えて走れば、あれほどポイントを失わずに済んだかもしれない」

    「でも、そういう場面を後悔しているとは言わない。もちろん変わってほしい、もっと良い結果であってほしい、やり直したいとも思う。けれど、当時の自分の判断を後悔しているわけじゃない。それが僕であり、人生であり、そういうものだと思うんだ」

    「時にはうまくいって運も味方するし、逆に最高の決断じゃなかったと思えることもある。でもそういう時にこそ多くを学べるし、将来のために自分を成長させてくれる」

    ランド・ノリス F1カナダGPでピアストリに仕掛けたオーバーテイクは判断を誤り、接触に至った

    ノリスは「生きて学ぶ」姿勢に誇りを持ちながらも、今後タイトル争いを続けるためにはミスを最小限に抑える必要があると強調した。その点で、リスクマネジメントはマクラーレンの両ドライバーにとってますます重要な要素になっている。チャンピオンシップ圏外のドライバーたちはより大胆にパパイヤカラーのマシンに挑むことができるからだ。

    「僕たちはレースに勝ちたいし、2位や3位を狙いたいと思う。でも一方で、ちょっとした場面でリスクをもっと取れる時もあっただろうし、そういう瞬間は少しあったと思う。ただ、しばらく前から僕たちはリスクというものを理解し始めている」

    「予選の時にはリスクを取らなきゃいけない場面があるのは分かっているし、レースでは1ポイントのためにはリスクを冒さないけど、勝利のためならもっとリスクを取ることもある。誰と戦っているかも大事な要素だ」

    ランド・ノリス F1 マクラーレンシーズンを通じ、マクラーレンの両ドライバーはリスクを取り続けてきた

    「それがレーシングドライバーというものだ。誰に対してリスクを取れるか、誰には取れないか、いつリスクを取るか、いつ取らないか、それを理解しなきゃならない。それは一般的なことだけど、チャンピオンシップを争うようになると、さらに理解を深めなきゃいけない部分だと思う」

    「もし中国で戻れるなら、あのリスクは取らなかったと思う。シーズン第2戦のあの時点では、すべてを完全に把握できていなかったし、必要なほど深く考えられていなかった。でもあの経験から学んだし、今はより良い判断ができるようになっている」

  • ランド・ノリス F1の現在地を実感「アロンソやハミルトンと戦うのは非現実的」

    ランド・ノリス F1の現在地を実感「アロンソやハミルトンと戦うのは非現実的」

    ランド・ノリスは直近4戦で3勝を挙げ、ランキング首位を走るオスカー・ピアストリに迫っている。ノリスは自身の状況について「時々つねって確認する」と語り、その実感を明かした。

    2025年シーズンも最終盤に差しかかり、夏休み明けのラスト3分の1で初のタイトルを手にするのは、24歳のオーストラリア人オスカー・ピアストリか、25歳のイギリス人ランド・ノリスかに絞られつつある。

    マクラーレンは直近4戦すべてで1-2フィニッシュを飾り、そのうち3回はノリスが勝利(オーストリア、イギリス、ハンガリー)、1回はピアストリが勝利(ベルギー)を収めた。両者のポイント差はわずか9点まで縮まっている。

    ノリスはポッドキャスト『Quadcast』の中で、今の状況がいかに自分にとって特別かを次のように語った。

    「僕はまだ、2007年に午前3時か4時に起きて、フェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンのレースを見ていたことを覚えている。そして今、僕は彼らと戦っている。フェルナンドとルイスは今でもグリッドにいる、それって本当におかしなことだ!同じスタートグリッドに並ぶなんて、以前はそんなこと想像すらできなかった。本当に言葉にするのは難しいよ」

    ランド・ノリス F1 マクラーレン

    「僕は2019年にF1デビューした時のことを覚えている。当時はずっとこう思っていたんだ。『なんてことだ、あれはフェルナンド・アロンソだ!』ってね。その後、僕はトップカテゴリーで大人になったけど、今でも時々つねって『すごい、僕はフェルナンドとルイスと戦っているんだ』と思う。彼らのことはいまでも100%尊敬している」

    「僕はフェルナンドと戦っているし、セバスチャン・ベッテルとも戦った。彼らはこのスポーツ史上最大のドライバーたちの一人だと思う。多くの瞬間に、まだ自宅のソファに座っているように感じるんだ。結局のところ、最高のドライバーたちと戦っているのは非現実的な感覚だ。時には、自分が彼らの一員だと感じられないこともある」

  • ランド・ノリス F1新ルールへ危機感「台本通りの展開は望まない」

    ランド・ノリス F1新ルールへ危機感「台本通りの展開は望まない」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、2026年から導入されるF1新ルールに対して強い危機感を示した。

    可変フロント/リアウイングを用いたアクティブエアロがDRSに代わって採用されるが、ノリスは「台本通りの展開は望まない」と警告し、F1が“偽りのレース”へと変わることを懸念している。

    史上最大の技術的刷新を迎えるF1は、マシンとパワーユニットを同時に一新。小型化・軽量化された新型マシンは、内燃機関と電力を50/50で分担するパワーユニットを搭載する。そして最大の特徴となるのが、アクティブエアロによるモード切替だ。コーナーではハイダウンフォースの「Zモード」、ストレートでは低ドラッグの「Xモード」を使用する。

    しかしノリスは、この仕組みがF1本来の魅力を失わせる危険性を指摘する。
    「違うものだ。良い意味でも違うし、悪い意味でも違う」とノリスはPlanetF1.comなどに語った。

    「F1はモータースポーツの頂点であり、スピードという点ではここ数年はこれ以上ないほどだったと思う。来年はギャップが広がるだろうが、それが必ずしもレースを悪化させるとは限らない。改善する要素もある」

    「ただ、あまりに人工的になるのは嫌だ。あまりに“偽り”や“台本通り”になってしまうのは正しくない。それはモータースポーツではないし、僕が望むものでもない」

    ランド・ノリス マクラーレン F1 フォーミュラ1カー

    ノリスは新ルールの下でマシンが迫力を欠く可能性を危惧している。

    「マシンはストレートでもコーナーでも遅くなる。ラップの見栄えは落ちるだろう。ストレートエンドではスピードを失い、減速しているように見えるから、特別な迫力はなくなる」

    「もっとバッテリーが欲しいとか、もっと普通の要素が欲しいとか、まだ求めるものはある。でも新しい挑戦であることは確かだ。僕ら全員にとって新しいマシンと新しいレギュレーションに挑むのは楽しみだし、F1の魅力でもある。チームとしても歓迎しているし、僕らドライバーは純粋に走れるマシンを望んでいる」

    一方でF1のCEOステファノ・ドメニカリは、こうした懸念の声に対し冷静さを求めた。

    「まずは起こっていることを理解する姿勢が必要だ。今日のF1には多くの仮説があり、あらゆることが語られている。重要なのは過剰に反応しないことだ」とThe Raceに語った。

    「すぐに調整を行う必要はない。我々には時間があり、FIAやチームと議論していく中で欠けているものがあれば修正できる。すでに新ルールを利用して開発を進めているチームやメーカーもあるかもしれない。最初のレースに大きな注目が集まるのは間違いないが、我々は十分に時間をかけて見極める必要がある」

  • ランド・ノリス 「モナコでのポールがF1で唯一の感情的瞬間だった」

    ランド・ノリス 「モナコでのポールがF1で唯一の感情的瞬間だった」

    マクラーレンのランド・ノリスは、今年モナコで獲得した衝撃的なポールポジションが、これまでのF1キャリアにおける「唯一の感情的瞬間」であり、昨シーズンの待望の初優勝となったマイアミGPの喜びをも上回る出来事だったと明かした。

    現在、チームメイトのオスカー・ピアストリと熾烈なタイトル争いを繰り広げているノリスは、レースにおける心理面について語り、F1で最も難しい舞台のひとつで自身を証明できたことがキャリア最大の高揚感をもたらしたと打ち明けた。

    2019年にF1デビューを果たして以来、ノリスは数々の挫折と成功を経験してきた。しかしYouTubeチャンネル「Quadcast」に出演した際、彼は長年待ち望んだマイアミでの初勝利でさえ、自身の感情の壁を破ることはできなかったと率直に語った。

    「僕は感情的にならないんだ。泣きたい時も泣けない。マイアミでは泣きたかったけど泣けなかった!」とノリスは明かした。

    「唯一感情的になったのはモナコのポールだ。自分自身に証明できた時…僕は人生を通してそうやってきた」

    「ほとんどのことはメンタルなんだ。それが一番難しい部分だと思う。だから僕にとって一番幸せなのは、自分自身に何かを証明できた時。僕はそうやって突き動かされ、成功してきたんだ」

    ランド・ノリス マクラーレン F1

    「まだやれる」と証明
    ノリスは、今季の予選パフォーマンスがこれまでほど安定しておらず、マクラーレンが勝利を狙えるチームに成長する中で、時に自分を疑うこともあったと認めた。

    「今年は、これまでに比べて予選がちょっと悪くて、少し苦しんでいるんだ…」

    「時々、自分に問いかけることがある。『去年ほど速くないんじゃないか?ちょっと衰えたのか?それとも正しいフィーリングを得られていないのか?』って」

    そうした背景が、モナコを特別なものにしたのだと彼は説明した。

    「現実的に考えると、僕は世界最高レベルのドライバーたちと戦っているんだ。すべてが完璧じゃなければポールなんて取れない」

    「モナコに行った時、一年で最も難しいサーキットで、簡単に何かが間違う場所だ…あそこでは予選が世界で最も重要なんだ」

    「僕は走り出して、『まだやれる』って証明した。それは僕にとって本当にクールな瞬間だった」

    ノリスは、精神的な苦悩を公にする姿勢について批判する声もあるが、本人はその正直さを貫いている。浮き沈みの激しいシーズンを経ながらも、ノリスはピアストリにわずか9ポイント差で続いており、残り10戦のタイトル争いは最後まで続きそうだ。

    ノリスにとってモナコでの感情的な瞬間は、苦しみや疑念の中でも、勝負どころで輝きを放てることを示す確かな証明となった。

  • カルロス・サインツJr.ノリスのF1での精神的困難公表への否定的反応を嘆く

    カルロス・サインツJr.ノリスのF1での精神的困難公表への否定的反応を嘆く

    カルロス・サインツJr.は、今季のF1シーズンにおけるランド・ノリスの精神的困難に関する率直な発言に対し、一部で否定的な反応が見られることを嘆いた。

    イギリス人のノリスは、シーズン序盤に直面した心理的困難について公表しており、その理由として完璧主義やMCL39との相性の悪さを挙げていた。しかし、ノリスは当初の低迷を脱し、世界選手権でのチームメイト、オスカー・ピアストリとの差をわずか9ポイントにまで縮めた。

    この復調はマクラーレンCEOのザク・ブラウンからも称賛され、「素晴らしい状態にある」とコメントされている。

    セバスチャン・ベッテルも、ノリスが自身の感情を公に語ったことを「ただの進歩だ」と高く評価していた。

    元チームメイトのサインツも、ノリスが自身の困難を公に扱ったことを称賛したが、一方で一部の人々がそれを否定的な物語に仕立て上げていることを批判した。

    「彼はグリッド上のどのドライバーよりもメディアや人々に心を開いている――そして人々はそれを彼に対して利用している」とサインツはBBC Radio 5 Liveに語った。

    「テレビで目にする彼は、人間としての彼そのものだ。彼は自分を見せることがとても上手い」

    「僕はそれを少し皮肉だと感じるし、少し苛立たしく思う。彼はおそらく唯一、自分の感情や考え方について100%正直に語っている人物だが、人々はそれに対して反発しているんだ」

    サインツはノリスが他のドライバーと何ら変わらないと強調し、ただ彼だけが勇気を持って公の場で語ったに過ぎないと述べた。

    スペイン人の彼は「少し悲しいことだ」と語り、「おそらく残りの19人のドライバーも同じような疑念や自己批判を心の中に抱えている。ただそれを口にせず、メディアに言わないことを選んでいるだけだ」と付け加えた。

    ランド・ノリス F1 マクラーレン

    サインツ、ノリスのF1タイトル獲得を支持
    さらにサインツは、モナコ、オーストリア、シルバーストン、そして直近のハンガリーでのスリリングな勝利によってシーズンを立て直したノリスが、ドライバーズ選手権を勝ち取ると支持した。

    「もし僕がスピードと才能を基準に判断するなら、彼には世界選手権を勝ち取るための力が100%あると確信している」と彼は述べた。

    「しかしF1には少しの運や、精神的な強さ、その時々でマシンとしっくり合うことも必要になる」

    「今年勝てなくても構わない、彼にはまたチャンスがある。F1であと10年から15年は走るだろう。彼には可能性、才能、スピードがある」

    「もし今年タイトルを獲得できたなら素晴らしいし、僕は彼のために喜ぶよ。もしそうでなくても、また彼にチャンスは訪れるだろう」

  • マクラーレンF1がノリスとピアストリに自由にタイトルを競わせる理由

    マクラーレンF1がノリスとピアストリに自由にタイトルを競わせる理由

    マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、2025年F1ワールドチャンピオンシップでドライバー同士を自由に戦わせることには、デメリットよりもメリットの方が多いと感じている。

    ハンガリーでのランド・ノリスとオスカー・ピアストリの最新のバトルは、マクラーレンがF1タイトル争いにおいて安全策を取らないことを示している。

    スタートで順位を落とした後、ノリスには果敢な1ストップ戦略を取る自由が与えられ、それがレース勝利につながった。1週間前のスパでは逆の立場となり、ノリスがよりハードなタイヤコンパウンドを選んだものの、その判断は裏目に出た。

    しかし、マクラーレンのガレージの両側に伝えられた根本的なメッセージは明確だ。それは、1-2フィニッシュを保証するためではなく、レースに勝つために、自分が最善と思う戦略を取ること。

    このアプローチは本質的にリスクを伴い、将来的には結果を失う可能性もある。かつてのマクラーレンは、2007年にフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンが激突し、その確執が表面化してフェラーリのキミ・ライコネンにタイトルを奪われるという痛い教訓を学んだ。

    一部の人は、マクラーレンは楽な立場にあり、他チームの2番手争いが週ごとに変わる中で、マシンが他よりも圧倒的に速く安定しているため、ドライバー同士を激しく競わせる余裕があると主張するだろう。

    「我々は1人のドライバーに肩入れしないことのリスクは理解しているが、オスカーとランドにはドライバーズタイトルを懸けてコース上で平等に戦う機会を与える。それは我々にとっても、そしてスポーツにとってもエキサイティングだ」とブラウンは語った。

    しかし、ドライバー同士を戦わせることは、単に好意的なPRを得たりシリーズ全体のためだけに行っているわけではない。長期的にはチームにもメリットがあり、平等なナンバー1を維持することで、ノリスやピアストリのいずれかが自分のチーム内での機会に幻滅するのを防ぐことができる。

    彼らは12月には最も優れたドライバーが初のワールドタイトルを手にし、翌年3月には再びスコアがゼロにリセットされることを理解している。

    「我々はこうした戦い方のメリットが結果的に起こり得る事態よりもはるかに大きいと信じている。衝突が起きる可能性があることは分かっているが」とブラウンは付け加えた。

    チーム代表のアンドレア・ステラもブラウンの考えに同調し、このマクラーレンの方針は「私やザクの仕事を簡単にしてくれるわけではない」と警告した。

    「我々はオープンに、そしてドライバーが自分の才能、志、資質、そして絶え間ない成長を発揮できる機会を与える形でレースをしている。それこそが我々の存在意義であり、この立場にいられることは非常に光栄だ。我々には優れたチームがあり、オスカーとランドという2人の素晴らしいドライバー、そして何より素晴らしい人間がいる」

    マクラーレン F1 ランド・ノリス vs オスカー・ピアストリ

    マクラーレンはさらなる接触の可能性を「甘く見ていない」
    このアプローチは、その型に合う2人のドライバーが揃って初めて機能する。ノリスとピアストリは、これまでのところチームプレイを実践してきた。しかしこれは最初からそうだったわけではなく、両者が常連のレースウィナー、そしてタイトル争いの主役へと成長していく過程で築かれたものだ。

    昨年のハンガリーでは、ノリスがピアストリに首位を譲るよう指示された際、やや不満を見せた。これは、彼がその位置にいたのは事前にオーストラリア人を前に戻すという理解のもとで行った早めのピットストップによるものだったからだ。さらに、昨年モンツァでは、ターン3でピアストリがノリスにリスクの高い飛び込みを仕掛け、チームメイトがシャルル・ルクレールにポジションを奪われたことで、「パパイヤ・ルール」と呼ばれるチーム内交戦規定が明確化された。

    しかし、カナダでノリスが責任を負った不器用な接触以外では、両者は信頼に足ることを証明しており、このためチームは強制的な介入を必要としていない。これが、ブラウンが2007年の再来を避けられると感じる理由でもある。

    「チームメイト同士がワールドタイトルを争うとき、その見方は人それぞれで、批判的な意見もある。だからこそ、いくつかの点を明確にしておきたい。まず、これまでも言ってきたが、我々はF1で最高のドライバーラインナップを持っていると本気で信じており、どんな他の組み合わせとも交換しない。

    次に、2人のドライバーがワールドチャンピオンを懸けて競い合うとき、そこには自然と多くの興奮が生まれる。我々もその興奮を共有している。この2人が戦う姿ほど見るのが好きなものはない。だから最も優れた者が勝てばいい」

    モントリオールでのノリスの判断ミスが、ここまで唯一のチーム内接触であることは称賛に値する。しかし、残り10戦で両者の差がわずか9ポイントという状況では、マクラーレンにとって本当の試練はこれからだ。タイトル争いが最終戦までもつれる中で、ウォーキングのチーム文化の真価が問われることになる。

    ブラウンはさらなる“同士討ち”を覚悟しているが、カナダでの出来事についてノリスが非を認めたことが、今後の接触がチームの基盤を崩壊させることはないという楽観的な見方につながっているという。

    「私は甘く見ていない」とブラウンは言う。「アドレナリンとプレッシャーは高まるが、チームは調和を保ち、状況に応じて対応を続けるだろう。もちろん、接触は過去にも起きたし、これからも起きる。我々にとって重要なのは、その瞬間への備えと、それをどう対処するかだ。モントリオールは、全員がいかにうまくその状況を処理したかの輝かしい例だったと思う」

  • ノリスvsピアストリ マクラーレンF1内紛は「セナ・プロに及ばない」と元F1王者

    ノリスvsピアストリ マクラーレンF1内紛は「セナ・プロに及ばない」と元F1王者

    1997年のF1ワールドチャンピオン、ジャック・ヴィルヌーブは、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリによるマクラーレン内部のタイトル争いが、すぐに“伝説的なチーム内抗争”に発展することはないだろうと語った。

    2025年シーズン前半を終え、コンストラクターズランキングを独走するマクラーレン。注目は後半戦でどちらの若手ドライバーが主導権を握るかに移っている。

    「彼らは、お互いが勝った時にも嬉しそうに見える。それってちょっと不思議な状況だよね」とヴィルヌーブは伊紙『La Gazzetta dello Sport』に語った。

    「セナとプロストが同じことをするなんて想像できないよ」

    「でも、マクラーレンがコンストラクターズタイトルを確実にしたら、2人はもっとコース上で自分の個性を出してくると思う。そうなれば、2人の戦いは本格化するだろうね」

    「少なくとも、そうなることを期待してるよ!」

    マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンも、蘭紙『De Telegraaf』の取材に対して、チームが“公正かつ平等なレース”というポリシーを維持していると語った。その方針は、接触を防ぐためのいわゆる“パパイヤルール”によって内部的に徹底されているという。

    「我々はドライバーたちを公平かつ平等に扱っている」とブラウンは語った。「誰がチャンピオンになるかは彼ら自身に決めさせる。同時に、コンストラクターズタイトルは自ずと決まってくるよ」

    ただし、ブラウンもその方針に伴うリスクは認識している。

    「ドライバーの視点からすれば、リスクと呼べるものもある。たとえば、2007年のようなケースだ」と、ハミルトンとアロンソが激突したシーズンを引き合いに出した。

    「どちらか一方を優遇すれば、もう一方がチームを離れるかもしれない。それがデメリットなんだ」

    マクラーレン F1 ランド・ノリス vs オスカー・ピアストリ

    実際、ピアストリはシルバーストーンでの物議を醸したペナルティによって勝利を逃した後、怒りを露わにしていた。だが、ブラウンによれば、その件もすでに収束しているという。

    「オスカーはシルバーストーンのレース後に怒っていた。それも当然だと思うよ。僕が彼との間に入ってその空気を和らげなければならなかった」とブラウンは明かした。

    「SNSではファンから辛辣なメッセージを受け取ることもある。あのレースの後、オスカーファンからのメッセージでかなりキツいものがあった。オスカーと一緒に歩いていた時に、そのメッセージを見せたら、彼は『それ見せなくてよかったのに!』って言ってたよ」と笑いながら振り返った。

    「その時にはもう彼も落ち着いていたね」

    また、先週末のハンガリーGPでも両者は接触こそ免れたものの、僅差のバトルを展開。マクラーレンは1-2フィニッシュを果たしている。

    「緊張感はこれからさらに高まるだろうね」とブラウンは語る。「確実にコース上でバトルする場面は増えるはずだ。ただ、意図的に互いを弾き飛ばすようなことはないと信じている」

    「レース中の接触というのは、このスポーツの一部だからね」

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGP決勝「1ストップは賭けだった」

    ランド・ノリス F1ハンガリーGP決勝「1ストップは賭けだった」

    ランド・ノリス(マクラーレン)が、2025年F1ハンガリーGPで今季5勝目、通算9勝目を挙げた。序盤に順位を落としながらも、チームとともに判断した1ストップ戦略を貫き、終盤の猛追をしのぎ切って見事な勝利を収めた。

    ピアストリとの接戦を制して迎えたサマーブレイク直前の一戦。ノリスは「正直、死にそうだった」と語るほどハードなレースだったという。

    「本当にきつかった。最初は1ストップなんて考えてなかったけど、スタート直後の展開で他に選択肢がなくなった。第1スティントを終えた時点で、もうそれしかなかったんだ」

    「最終スティントでオスカーが迫ってきたときは、本当に限界までプッシュしてた。声も枯れたし、全力を出し切った。そういう意味でも、今日の勝利はより報われた気がする。最高の結果だよ」

    レース序盤、スタート直後にポジションを5位まで落とした時点で、チームから1ストップの可能性を問われたノリスは「やってみよう」と返答。最初はこの戦略で勝てるとは思っていなかったという。

    「2位には届くかもと思ってたけど、まさか勝てるとは思ってなかった。最初のスティントでジョージの後ろにいた時もペースは良かったけど、抜くのが難しくて…。でもクリーンエアさえ得られれば自分のリズムで走れると思っていたし、戦略を信じて全力で走った。そういう意味で、今日は本当にすべてがうまくかみ合った」

    「こういうレースはギャンブルの部分もあるけど、同時にミスをしないこと、ラップごとの集中、戦略、全部が揃わないといけない。今日は全部が揃った。だから嬉しいよ」

    ハンガリーGP F1 ランド・ノリス(マクラーレン)1ストップ作戦で猛追を振り切り今季5勝目を挙げた

    これでノリスは、ピアストリとの差を縮めた形でサマーブレイクに入る。

    「正直、勢いがこっちにあるかどうかは分からない。ここまで本当に僅差の戦いが続いてるから。オスカーとレースするのは楽しいし、厳しくもある。チームとしてまた1-2を達成できたことも素晴らしい。これはF1通算200勝目でもある。記念すべき勝利だね」

    「1ストップで走り切れるかって? それよりも、そのペースで持たせる方が大変だった。第2スティントは毎周全開だったし、ハードタイヤを最後まで持たせるにはリスクもあった。ミスしたら全部台無しになるからね。ラバーが薄くなって、ロックアップもしやすくなる。1コーナー、2コーナー、シケイン…どこでミスしても終わりだった。だから本当に難しかった」

    スタートで5番手に落ちた展開については、「『最高だな』って思ったよ。実際そう言った(笑)」とジョークを交えながら回顧。

    「いろいろ動画を見て研究してきたんだけど、うまくいかなかった。スタート自体は悪くなかった。シャルルも良かったし、オスカーが左に寄ってきて、僕は右に行かざるを得なかった。その時点でスリップストリームも使いづらくなって…。結果的に今回は最悪の展開だったけど、もう一度やれば違う結果になる可能性もある。今回は運が悪かっただけだと思ってる」

    後半戦に向けては「すでに厳しいけど、これからもっと厳しくなる」と語る。

    「オスカーとの戦いは小さな差で決まってくるし、自分がもっと改善できる部分もある。休養をしっかり取って、後半戦に備えたい。結果は良くても、自分でレースを難しくしてる部分もある。そこを直せれば、もっといい位置で戦えるようになる」