カテゴリー: F1イタリアGP

  • アルファタウリF1代表 「ガスリーにややダウンフォースをつけた戦略が奏功」

    アルファタウリF1代表 「ガスリーにややダウンフォースをつけた戦略が奏功」

    アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、F1イタリアGPで衝撃的なF1初優勝を果たしたピエール・ガスリーを称賛するものの、それがすぐにレッドブル・ホンダへの復帰につながるとは思っていないと語る。

    ピエール・ガスリーは、大波乱となったF1イタリアGPでF1初勝利。タイヤ交換、セーフティカーのタイミング、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の10秒のストップ&ゴーペナルティなど、すべてがガスリーの勝利をお膳立てした。

    ルイス・ハミルトンがストップ&ゴーペナルティを消化するためにピットインしたことでトップに立ったピエール・ガスリーは、カルロス・サインツから猛追を受けるが、0.415差でなんとか逃げ切り、F1初優勝を挙げた。

    「ピエールはミスなく素晴らしいレースを走ったしたと言わざるを得ない」とフランツ・トストは語った。

    「彼はカルロスとの距離を保つことができ、すべてをコントロールしていた…我々は赤旗で幸運を手に入れ。ハミルトンのペナルティも…しかし、チームは素晴らしい仕事をしたし、ピエールは良いレースをしたと言わざるを得ない」

    フランツ・トストは、ピエール・ガスリーにライバルよりもややダウンフォースをつけ気味のマシンを走らせるというアルファタウリの戦術的な選択が、勝利の決定的な要因であったと説明した。

    「カルロスはウイングが少なかったので、セクター1では少し速かったが、セクター2では我々の方が優れていた」とフランツ・トストは語った。

    「セクター2で十分に接近できなければ、パラボリカで攻撃することはできない。パラボリカの後のスリップストリームではオーバーテイクはできない。これが我々の利点だった」

    「我々の方が少しウイングがあった。昨日、フラップを追加してリスクを取り、タイヤの劣化に関しても決定した。それがうまくいった!」

    ピエール・ガスリーは過去13か月で運命を好転させた。レッドブルからの降格でトロロッソに戻ったピエール・ガスリーは、2019年のF1ブラジルGPで2位表彰台を獲得し、モンツァでアルファタウリという新しいチーム名での初勝利をもたらした。

    一方、ピエール・ガスリーの代わってレッドブル・ホンダに昇格したアレクサンダー・アルボンは、苦戦を強いられており、F1イタリアGPでも最後から2番目となる15位でレースを終えている。

    しかし、フランツ・トストは、今シーズン中にピエール・ガスリーがアレクサンダー・アルボンと交代でレッドブルに戻ることはないと考えている。

    「我々がレッドブルに彼を取られるということは、チームが良い仕事をしたということを意味する。そうれなければ、チームは彼を連れて行かないだろう」とフランツ・トストは語る。

    「しかし、現時点では彼は我々と一緒にいてくれると非常に楽観的だ」

    「彼は非常にやる気がある」とフランツ・トストは付け加えた。

    「彼はレッドブルから戻ってきたもはもう昨年のことだ。彼は私のオフィスに来て、挨拶した。彼は『昨日までここにいたような気がする、僕の家族だ』と言っていた。彼は去年かなり競争力のあったマシンを気に入っていたし、スパ以降、彼はパフォーマンスを向上させた。そして、サンパウロでは2位でフィニッシュした」

    「今日、彼はレースをリードし、コントロールしていた。本当に素晴らしいレースをした。カルロスが少し近づいたとき、セクター2でスピードを向上させ、1.2~1.5秒のギャップを築いた。彼は最後までそのギャップをコントロールした、本当に良いレースだった」

  • ピエール・ガスリー 「アルファタウリとホンダの努力が勝利をもたらした」

    ピエール・ガスリー 「アルファタウリとホンダの努力が勝利をもたらした」

    アルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリーが、F1イタリアGPの記者会見でF1初優勝、そして、この1年について振り返った。

    昨年、レッドブルからトロロッソへの降格、友人アントワーヌ・ユベールの死と困難な時期を経験したピエール・ガスリー。セーフティカーと赤旗による波乱のレースで勝利の女神はピエール・ガスリーに微笑んだ。レース中、そして、表彰台で何を考えていたのかをピエール・ガスリーが語った。

    ピエール、今日はとても嬉しい表彰台になりましたね。この瞬間を夢見ていたに違いありません。夢と比べて現実はどうですか?
    素晴らしいね。正直、今はまだ言葉にならない。僕たちに何が起こっているのかを理解するのにまだ苦労している。F1での初勝利…数か月前にブラジルで初めて表彰台を獲得し、今日はイタリアのチームであるアルファタウリとのモンツァでの初勝利だからね。これ以上のことは望めないし、レースごとに日々、一生懸命働いてきた。過去18か月の間に僕に起こったすべてのことを考えれば、これ以上の初勝利をは望めない。

    実際、表彰台に浸りたいと思っていたようですね。立ち去りたくなかったですか?
    立ち去りたくはなかった。あのような瞬間を何回味わえるかわからないからね。ティフォシやグランドスタンドを満員に埋める人々がいればよかったんだけどね。おそらく表彰台に立つには最高のレースのひとつだからね。もちろん、2020年はスタイルは少し異なるけど、それでも座って、自分の心によぎる考えを整理するために少し時間を過ごして、あの瞬間を味わいたかったんだ。

    レースについてですが、ピットストップのタイミングは完璧でしたが、カルロス・サインツがあなたに迫っていた最後の数周はどのくらいプレッシャーにさらされていましたか?
    リスタート後、28周はあったと思う。なんとかランスをターン1でパスすることができた。それはレースの残りの部分で本当に役に立ったと思う。1周目だったと思うけど、ルイスがピットインし、その後は自分のレースをした。レースをリードしていて、コーナーごとに自分の運転に集中していたF2時代を思い出した。後ろの人たちのトウを壊したかったのでスタートでかなりハードにプッシュした。前に誰もいなかったので、コーナーでタイムを作らなければならないことは分かっていた。最後の5周は本当に厳しかったし、タイヤは完全になくなっていた。すべてのコーナーで横を向ていたし、カルロスがゆっくりとギャップを縮めているがわかった。最後の数周で勝利を失えば、自分自身にとても腹を立てていただろうね。

    最後にギャップが近づいているとき、戦術の観点から何を考えていましたか? ある段階ではトウを壊そうとするウェービングしていましたね。
    カルロスが近づくほどスリップストリームが増えることは分かっていた。彼は、4秒、3秒と差を縮めてきていたし、おそらくそれはスリップストリームの理想的なギャップだった。彼はどんどん近づいてきた。コーナーでできるだけ強くプッシュしようとしたので、明らかにタイヤのデグラデーションが進んでいたけど、それがラップタイムを作る唯一の方法だった。最後の数周は、レスモ、アスカリで本当に大きな瞬間があった。ミラーでどんどん大きくなっているが見えたので全力を尽くそうとしていた。ターン1でトラクションに苦しんでいることは分かっていた。彼には最初のシケインか2番目のシケインのどちらかでDRSを試すことができる場所あったけど、頑張っ。彼はどんどん近づいてきたし、1.5秒に到達すると、最後のラップを除いて、なんとかエネルギーを節約できた。彼が何かをしようとした場合に備えて防御できるようにね。彼を抑えることができたけど、幸運なことにレースはそれほど長くなかった。このミディアムタイヤでは、最後にゴムが残っていなかったと思う。レースを終えるのにちょうどいいタイミングだった。

    フランスのファンはこのような1日のためにあまり感情的な準備ができていなかったと言っても過言ではありません。これがフランスのモータースポーツのシーンでどれほど大きなことか実感していますか? 最後は表彰台で内省的なムードで座っているように見えましたがあなたの心に何がありましたか?
    どらくらい大きいか? 個人的にはF1での初勝利を収めることがどれほど重要であったかは分かっている。まだF1で3シーズン目だけど、過去2年間で多くの経験を積んでいきたけど、僕は今でもこの世界にあまり慣れていないと感じているし、1年ごとに改善していて、絶えず向上している。1年前にトロロッソに戻ったときに、勝てるとは思っていなかった。(2019年のF1ブラジルGPの)表彰台はすでに予想外だったし、昨年の大きなハイライトだった。いつも最高のシナリオ、最高のスタート、最高のレース、すべてを最高の方法で想像しようとするものだけど、その気持ちに備える準備はできていなかった。僕たちは、F1でのトロロッソの歴史全体で1回しか勝利がないことを知っている。実際、フランツ(トスト/チーム代表)は『今回、ドライでそれを達成したことを本当に誇りに思っている』と言ってくれた。とても困難だったけど、自分のスピードを示すことができてとても幸せだ。昨年からずっとレースごとに自分が強くなり続けようと努力してきた。今日、アルファタウリとホンダと一緒に僕たちがやってきたすべてのハードワークが成果を挙げたことを本当に嬉しく思う。

    表彰台ではそのすべてが心をよぎっていましたか?
    まさにそうだね。腰を下ろして、たくさんのことを心に抱いていた。まず第一に、家族、友人、兄弟、そして、僕を支えて、ずっと応援し続けてくれたすべての人々のことを考えていた。とにかく経験したすべてを思い出していた。表彰台からそのすべての人々、そこにあるはずだったすべてのティフォシを見下ろす光景を想像しようとしていた。とても特別な瞬間だった。ここ数ヶ月はクレイジーだったし、とにかく信じられないなかった。僕たちが今達成したことを実感するのにまだ苦労している。

    チームとのレースで優勝した唯一の男もモンツァにいました。彼はかなり早くレッドブルに昇格しました。来シーズン、あなたが望む動きはあると思いますが、それは良い動きであり、準備はできていますか?
    自分としては準備はできていると思っているけど、その判断をするのは私ではない。彼らが僕をトロロッソに戻して以来やってきたことは、自分自身に集中し、適切なツールを手に入れたときに、自分に何ができるかを示すということだけだ。僕たちが示したパフォーマンスには本当に満足している。ブラジル(2019年の表彰台)について話しているわけでなく、全体的に僕たちはほとんどの場合かなり強力だった。僕たちはいくつかの本当に強い予選と本当に強いレースをしてきた。何が起こるか見てみよう。トロロッソには多くの強力なドライバーがいた。このチームで勝利を収めた2人のうちの1人になれたことを本当に嬉しく思う。もちろん、強力な結果は何かで報われるべきだと思うけど、何が起こるかを見ていきたい。現時点では実際に考えているわけではない。F1での初勝利であり、とにかくこの瞬間を楽しみたい。それについては後で考える時間があるからね」

    最初のピットストップのタイミングが鍵だったのは明らかですが、あの時は何を考えていましたか? 様々な方向に進んだ可能性がありました。実際には悪い方法に進む可能性があると考えていましたか?
    公平に言うと、ピットインしてピットレーンを出たところでセーフティカーが見えたので無線で『あれはジョークか? 考えられる最悪のタイミングでピットインした』と言うと、彼らは『大丈夫、ピットエントリーはクローズしている」と伝えてきた。それが起こったのであり、結局それは非常に幸運な動きであることがわかった。計画してできることではない。今日は僕たちを小さな星、小さな天使がいて僕たちを世話してくれたように思う。もちろん、あのピットストップはかなりラッキーだったし、まだ30周あったし、非常に困難だったけど、明らかにターニングポイントだった。

    赤旗期間についてですが、あの時点でルイスがペナルティを消化する必要があることはわかっていたましたが、勝利のために争う中で、あの瞬間でどのようなことが頭をよぎりました?エンジニアとはどの程度話をしていましたか?どのような気持ちで再びレースに臨みましたか?
    正直、彼らは僕に赤旗が出たと言ったとき、ルイスには集中していなかった。自分たちのレースをやって、周りの人たちに焦点を当てようと思っていた。ローリングスタートなのかスタンディングスタートなのかもわからなかったので、当時はハードタイヤにするかミディアムタイヤにするかで難しい判断だったと思う。僕たちはミディアムを選んだ。レーススタートにとってはその方が良かった。彼は1周目にピットに入った。正直、彼は順位を上げてくると思っていた。それはバルテリ同じだ。彼ら2人が僕たちを抜き去っていくと思っていたけど、そうはならなかった。チームは彼らが僕たち捕らえるのはそれほど簡単ではないことを分かっていたみたいだけどね。確かにそうだった。

    あなたはこの1年で明らかに多くのことを経験しました。昨年トロロッソに降格し、もちろんアントワーヌ・ユベールを失っいました。どうやって自分の信念を強く維持できたのか、そして、この勝利を得るためにどのようにして再構築したのか教えてください。勝利を達成してどのように感じていますか?
    昨年は本当に大変な瞬間だった。僕は4人の兄弟と育ったけど、個人的には子供の頃も同じように非常に困難な瞬間を乗り越えなければならなかった。それがかなり強い性格を築いたと思う。いつも自分が望むすべてのために戦わなければならなかった。僕は常に何らかの方法でそのネガティブなエネルギーをポジティブな何かに変えてきた。昨年何が起こったのかは知っている。もちろん、心の奥深くにそれはある。傷ついたし、自分に公平であるとは感じていなった。あの瞬間に明確なポイントを作りたいと本気で思った。見てろとね。自分が速いことは知っているし、何ができるのかも分かっている。信じることができることと分かっている。キャリア初期に、勝利、ポール、チャンピオンシップのために戦ってきた。そして、それはF1でも望んでいることだ。チームと本当に一生懸命働いた。そして、彼らと彼らには僕のポテンシャルを示すためのすべてが揃っていると分かった。他の人のことを見るのではなく、自分のパフォーマンスにだけ集中したし、レースごとに取り組んで、チームで改善できること、エンジニアと一緒に改善できることに目を向けて、自分自身、そして、そのパッケージとコンビネーションからもっと引き出せるように頑張った。正直、今のチームにこれ以上満足することはない。彼らは素晴らしい仕事をしている。彼らは僕が毎週末に競争力をつけるために必要なすべてを与えてくれている。トップ8、トップ10に十分に入れる速さのときもあれば、トップ12のときもある。でも、彼らは僕のパフォーマンスにすべてのエネルギーを注ぎ込んでいれているし、本当に感謝している。それが今日のF1で初勝利をもたらしたと思う。本当に感謝している。

  • フェラーリF1、1000回目のグランプリを1950年のカラーリングで祝う

    フェラーリF1、1000回目のグランプリを1950年のカラーリングで祝う

    フェラーリは、F1での1000回目のグランプリとなる今週末のF1トスカーナGPでSF1000を特別なカラーリングにドレスアップして歴史的な記念日を祝う。

    Motorsport Italy の報道によると、フェラーリのF1マシンは初レースとなった1950年のF1モナコGPで使用された濃いレッドのカラーリングが採用されるという。

    フェラーリは、1950年のF1モナコGPで3台のフェラーリ125で参戦。アルファロメオのファン・マヌセン・ファンジオが優勝したレースで、アルベルト・アスカリが2位、レイモン・ソメールが3周遅れの4位、ルイジ・ヴィロレーシはトランスミッションの問題でリタイアした。

    フェラーリが所有するムジェロ・サーキットで開催されるF1トスカーナGPでは、今季初めて観客が入れられ、2880人がスタンドから観戦。スクーデリア・フェラーリ・クラブのメンバーも参加する。

    フェラーリ 1950年 F1モナコGP

  • ルイス・ハミルトン、赤旗中にレースディレクターにペナルティを抗議

    ルイス・ハミルトン、赤旗中にレースディレクターにペナルティを抗議

    メルセデスF1のルイス・ハミルトンは、F1イタリアGPの赤旗中断中にF1レースディレクターのマイケル・マシに会いに行き、10秒のストップ&ゴーペナルティを抗議した。

    ルイス・ハミルトンは、F1イタリアGPで1回目のセーフティカーが出た際、ピットがクローズされているにも関わらず、ピットレーンに侵入したとして10秒のストップ&ゴーペナルティを科せられた。

    リスタート後にペナルティを消化したルイス・ハミルトンは、トップから30秒差の最後尾でコースに復帰したが、そこから強力な挽回をみせ、7位でフィニッシュ。ファステストラップも記録し、チャンピオンシップのダメージを最低限に抑えた。

    ルイス・ハミルトンは、赤旗中断中にレースコントロールに向かった。その目的はF1レースディレクターのマイケル・マシに会うことであり、ピットレーンがクローズされていることを警告する信号を見ていなかったとして、ペナルティに反対した。

    「彼はそれを見ていなかったと言っていたので、我々はそれを議論した。それは事実だ」とメルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは語った。

    「彼は真実ではないことを言うことはない」

    「その黄色の十字はコーナーの外側にありました。内側には何もなかった。ピットレーンの入り口に赤信号はなかった。それが彼がマイケルを会いに行って『それを見なかった』と伝えた理由だ」

    最終的にルイス・ハミルトンは、自分のミスを認め、ボード上の黄色の十字を見つけられなかったことを語った。

    ルイス・ハミルトンは第1スティントで15秒ものリードを築いていた。トト・ヴォルフはチームのミスについて説明した。

    「一連の奇妙な出来事だった。もしかしたらもっと早くに発見できていたかもしれない」とトト・ヴォルフは語った。

    「決定は非常に珍しいものだったが、完全にルールの範囲内だった」

    「ハースの1台がエントリー近く、パラボリカの内側の右側に駐車されていて、シングルーイエローが出た。11秒後、セーフティーカーが配備された」

    「セーフティカーが配備されると、ピットレーンへのエントリーは赤で表示されたが、厳密には赤ではなく、外側に2つの黄色の十字が出た」

    「我々がピットレーンに入っている間、戦略担当者の1人が無線に向かって叫んだ。混乱があった」

    「我々はそのサインを見ることができない。そして、これはルイスのレースを台無しにした一連の出来事にすぎない。幸せではないが、我慢しなければならない」

  • ホンダF1:2020年 第8戦 F1イタリアGP 決勝レポート

    ホンダF1:2020年 第8戦 F1イタリアGP 決勝レポート

    モンツァ・サーキットで行われたF1イタリアGPは、セーフティカーや赤旗中断もあり劇的な展開となり、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、キャリア初優勝を飾りました。アルファタウリはホームGPでの勝利となり、ホンダとのパートナーシップ開始から50戦目という記念のレースに花を添えた。

    19周目にケビン・マグヌッセン(ハース)が、マシントラブルによってピット入口付近で停止し、セクター3でイエローフラッグが掲示されると、アルファタウリはガスリーをピットへ入れてハードタイヤに交換。

    この直後にセーフティカー導入となったが、それと同時に止まっていたマグヌッセンのマシン位置を考慮し、ピットレーンクローズの指示が出された。

    このため、セーフティカー導入直後には各車ピットインができず、セーフティカーの後方で隊列ができたころにようやくピットレーンがオープン。各車がタイヤ交換のためピットに向かい、フェルスタッペン、クビアト、アルボンもこのタイミングでピットインした。一方で、一足早くピット作業を終えて隊列についていたガスリーは、後からピットインしたマシンの前に出る形となり、3番手まで浮上した。

    セーフティカー解除の直後に、ルクレールが最終コーナーのパラボリカで激しいクラッシュを喫する。幸いにもドライバーは無事だったが、コース脇のバリアを修復する必要が生じたために、レースは赤旗中断となる。この間、各車はタイヤ交換が許可されており、ガスリーは新品のミディアムタイヤ、フェルスタッペンとクビアトはフリー走行で使用したユーズドのミディアムタイヤ、アルボンがハードタイヤに履き替えた。

    レースは、各車がグリッドにつくスタンディングスタートで再開され、27周目からのリスタートとなった。3番グリッドのガスリーは、好スタートでストロールの前に出て2番手を確保。さらに、首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)は、ピットレーンクローズの中でピットインしたとしてストップ&ゴーペナルティーが科されており、その消化によって後方へと下がる。

    こうして、残り26周時点で首位に立ったガスリーは、後続との差を広げながら快走を続ける。また、クビアトも10番手を走行してポイント圏内を確保。一方のレッドブル・ホンダ勢は、フェルスタッペンがパワーユニット(PU)に問題が発生したためにリタイア。アルボンはマシンダメージとトラフィックに苦しんで後方でのレースを余儀なくされていた。

    レースが残り15周に差し掛かる頃から、2番手のカルロス・サインツ(マクラーレン)が徐々にガスリーとの差を詰めてくると、最後の数ラップではDRS圏内に入られる。しかし、ガスリーはこのプレッシャー下でもミスなくチェッカーまで走りきり、最後は約0.4秒差でサインツを抑え、見事キャリア初のF1優勝を成し遂げた。この勝利は、ホンダにとってもアルファタウリとの初優勝となる。また、ホンダ PUで勝利を挙げたのは、レッドブルに続きアルファタウリが2チーム目となりますが、2014年に現行のPU規則が導入されて以来、同一メーカーのPUで複数チームが優勝を果たすのは初めてとなる。

    チームメイトのクビアトも周りのマシンとバトルを続け、最後は9位にポジションを上げて2ポイントを獲得。アルボンはマシンダメージによって一周あたり2秒ほどのタイムロスが続き、15位でレースを終えている。

    次戦は1週間後の9月13日(日)決勝で、F1初開催となるムジェロ・サーキットにて、トスカーナGPとして行われる。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「今日はスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が本当に素晴らしい優勝を果たしました。トロロッソ時代も含めたアルファタウリとの50戦記念という節目のレース、またチームの本拠地イタリアで、一緒に優勝を祝うことができたことを本当にうれしく感じています。ガスリー選手の非常に安定した力強い走りに加え、チームのレース戦略もきっちりと機能し、我々のPUも含め、全員が力を合わせて努力してきた結果だと思います。キャリア初勝利を飾ったガスリー選手、そしてチームのメンバーにおめでとうの言葉を贈りたいと思います。ホンダとして、ここまで彼らと一緒に歩みを進めてこられたことを誇りに感じています。そしてここまで応援してくれたファンの皆さまに、感謝の言葉を贈ります。一方で、今週末は我々にとってはPUのモード制限に初めて対応するレースとなり、さまざまなことを経験しました。特にアストンマーティン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手はPUのトラブルによりにリタイアという結果となり、PUとしては厳しい問題も発生してしまいました。ここからこの問題の解析を進めるとともに、今週末のデータ、状況を見直し、来週のムジェロでのレースに備えたいと思います」

    本橋正充(ホンダF1 アルファタウリ担当チーフエンジニア)
    「本当に、今日の勝利にはアメイジングの一言です。今の気持ちをどう表していいか、言葉が見つかりません。ここまで一緒に歩んできたアルファタウリとの50戦目という記念のレース、そして彼らのホームグランプリで、ここまでずっと苦楽を共にしてきたガスリー選手と一緒に勝利を挙げられたことは、信じられない気持ちです。個人的には、赤旗中断になる前からもしかしたらという気持ちはありましたが、そのためにPUとしても最大限のパワーを送ることができました。今日だけでなく、ここまでの歩みも含めて、チームの全員、ガスリー選手、クビアト選手、そして応援してくれたファンのみなさまに感謝しています。本当にありがとう。そしておめでとう!」

    ピエール・ガスリー(アウファタウリ・ホンダ)
    「最高です!言葉にならず、信じられない気分です!この1年半、さまざまな苦しいことがありましたが、この結果は予想を超えていました。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダに戻って以来、懸命に取り組んできました。一日ずつ、そしてレースごとに僕らは成長し、少しずつですが強くなってきました。チームは、昨年のブラジルで僕に初表彰台をもたらしてくれましたが、今日は僕らのホームであるイタリアで、しかもモンツァで、ついに初勝利を挙げることができました。僕は決してあきらめませんでしたし、F1で成功するためにすべてを捧げて戦ってきました。そして、今日は最高の一日になりました。首位を走っていたとき、このポジションを失いたくないという強い気持ちがありました。もし2位になっていたら、満足できなかったと思います。簡単ではありませんでしたが、持てる力をすべて出しきり、背後のマシンにスリップストリームを与えないように激しくプッシュしました。最後の5周は特に厳しい戦いだったので、10回はピンチがあったと思いますが、とにかくプッシュしました。タイヤは終わってしまっていましたが、なんとしても勝利をつかみたかったのです。自分がF1レースのウイナーと呼ばれるのは、まだ不思議な気分です。現場と、ファエンツァ、ビスターのファクトリー全員に感謝を贈ります。みんなにとって最高の一日になりました。ファエンツァにある本社メンバーは、ほとんどがイタリア人なので、ここイタリアGPでの優勝は格別なものです。皆さん、本当にありがとうございました」

    ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
    「今日はいろいろなことがあったレースでした。ピエールの優勝はとてもうれしく思っていますし、彼とチームにおめでとうの言葉を贈ります。本当に素晴らしい一日になりました。僕自身のレースについては、タイヤ選択とセーフティカーのタイミングを考慮すれば、9位が望みうる最高の結果だったと思います。ピエールとは逆に、今日は僕にとっては戦略が裏目に出てしまったレースになりました。彼がこのチャンスを結果につなげたことは素晴らしいですし、うれしく感じています。同じようなチャンスが自分にめぐって来なかったことは残念ですが、自分自身のレースには満足していますし、いいレースができたとも思っています」

    フランツ・トスト(アルファタウリ・ホンダ チーム代表)
    「セバスチャン・ベッテル選手とのモンツァでの勝利から12年後に、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダとして再びモンツァで、今度はピエール・ガスリーとその歴史を再現することができました。戦略面で、チームはセーフティカー導入の1周前にピエールをピットインさせるという素晴らしい仕事をしてくれました。この時点では正しいかどうかは分かりませんでしたが、あとから見てみれば、これによりピエールは赤旗中断後に3番手からスタートし、1コーナーでストロール選手をオーバーテイクできたわけなので、完全に正しい判断だったと思っています。その後、ハミルトン選手がペナルティーにより後退したことで、ピエールはトップを走ることになり、後ろから迫るサインツ選手をチェッカーまで抑えきりました。ピエールは非常に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。ダニ(クビアト)も、タイヤ交換で若干の不運はありましたが、とても力強いレースをして、ポイント圏内でフィニッシュしました。もう少し遅いタイミングでピットインしたかった部分はありますが、それでもトップ10でレースを終えてくれました。今日の結果は考えうる最高のものですし、本当にうれしく思っています。また、最後にはなりますが、素晴らしいエンジンとチームワークを見せてくれたホンダにも感謝の言葉を贈ります。ここからは気持ちをムジェロに切り替え、次もいいレースを見せたいと思います」

    アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
    「楽しいレースではありませんでしたし、15位という結果は、僕らのパッケージの力を正確に表したものではありません。ターン1での接触でフロアの左側に多くのダメージを負ったことに加え、タイムペナルティーを科されことで、僕のレースはほぼ終わってしまいました。グリップを得られず、ダウンフォースも失い、苦しみながらの長いレースになりました。チーム全体にとって厳しいレースウイークとなる可能性はあると思っていましたが、今日の状況はそれに拍車をかけてしまいました。優勝したアルファタウリにとってはとてもいい一日になったので、僕らもとてもうれしいです。僕らは次のムジェロに向けて気持ちを切り替えて取り組んでいかなければなりません」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
    「今日はすべてが少しずつ悪い方向に行ってしまいました。スタートではクラッチをつないだ瞬間にホイールスピンを喫してポジションを落とし、DRSトレインの中でオーバーテイクも不可能な状況になってしまいました。赤旗中断の後は、リスタートでエンジンに問題を抱え、それを解決しようとしましたが、うまくいかずにリタイアとなりました。この結果には、もちろんがっかりしています。今回のレースは忘れて、初開催となる次戦のエキサイティングなサーキットへと切り替えなければなりません。僕らのレースウイークとはなりませんでしたが、ピエールとアルファタウリがウイークを通じてかなりの速さを発揮し、ここイタリアでとても感動的な結果をつかみ取ってくれたことがうれしいです。彼らは最高のメンバーがそろっていますし、今夜の快挙を楽しんでくれることを願っています」

  • 俳優・田辺誠一も感極まったピエール・ガスリーのF1初勝利

    俳優・田辺誠一も感極まったピエール・ガスリーのF1初勝利

    俳優の田辺誠一さんがF1イタリアGPのピエール・ガスリーのF1初勝利にTwitterに投稿。F1に詳しくないファンにもその快挙を伝えている。

    マクラーレンとホンダF1の関係崩壊を機にF1に興味を持ったという田辺誠一さん。昨年のF1中国GPで初めてF1を生観戦し、F1シンガポールGPではホンダF1のゲストとしてピットから応援した。

    昨年、ピエール・ガスリーは、トップチームであるレッドブル・ホンダに昇格したが、シーズン途中に成績不振を理由にトロロッソ・ホンダへの出戻り。そこでパフォーマンスを取り戻したガスリーはF1ブラジルGPでF1初表彰台となる2位フィニッシュ。そして、アルファタウリ・ホンダに名前を変えたチームでF1イタリアGPでビッグチームを倒して優勝。いくつもの偶然が重なった勝利とはいえ、そのストーリーは大きな感動を生んだ。

    「F1イタリアGP、アルファタウリホンダのガスリー選手、見事な優勝!」と田辺誠一さんはレッドブル・ホンダ時代のピエール・ガスリーの写真とともに投稿。

    「昨年のシーズン中にセカンドチームに落とされ、ファーストチームのレッドブルに敵わないマシンで今回の優勝。この1年のガスリーの色んな思いが重なって感極まりました」

    「目が離せない面白いレースでした。ストロールも見事3位」と最後はストロールの表彰台に触れ、F1ファンぶりを覗かせた。

    田辺誠一さんのF1への思いはAmebaのブログで存分に語られている。

  • F1イタリアGP 決勝:ドライバーコメント(11位~DNF)

    F1イタリアGP 決勝:ドライバーコメント(11位~DNF)

    2020年のF1世界選手権 第8戦 F1イタリアGPの決勝で11位~DNFだったドライバーのコメント。

    ケビン・マグヌッセン(ハース)のリタイアで導入されたセーフティカーで展開が変わり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のクラッシュによる赤旗時の状況が明暗を分けたレース。ポイント圏外となったドライバーもわずかな運が味方しなかった。

    11位:ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
    「非常にトリッキーで波乱に富んだレースだった。赤旗前にピットストップを済ませていたで運よくポジションを獲得できた。赤旗後のリスタートでトップ10のスターティングポジションを経験できたのは良かった。僕たちはまだ、冷えたタイヤと汚れた空気の中での序盤のラップに苦しんでいる。クラッシュせずにポジションを維持しようとしているけど、他のマシンはもっとできているように思う。ポイント圏外に滑り落ちてしまったのは残念だ。状況が落ち着いてからはペースは問題なかったと思うし、キミに追いついてバトルできたのは良かった。全体的な結果には満足しているけど、クレア(ウィリアムズ)とチームのために今日はいくつかポイントが獲得できたら良かっただろう。クレアとフランクのためにレースができたことは大きな特権だった。チームに参加した瞬間からアットホームに感じていた。彼らが植え付けた雰囲気と文化が大切にされていることは非常に明らかだった。従業員の多くが彼らやチームのために働くことを愛している理由が理解できると思う。彼らのことを恋しく思うだろうし、F1も彼らを恋しく思うだろう。これからどこへ行こうとも、彼らの将来に最大限の幸福を祈りたい」

    12位:キミ・ライコネン(アルファロメオ)
    「最終的にとても残念な結果となったけど、僕たちにできることは何もなかった。スタートでミディアムを使っていたので、赤旗ではソフトタイヤしか残っておらず、事実上、非常に厳しいポジションに置かれてしまった。ソフトタイヤはリスタート後の数周であれば戦って防御するのに適していたけど、タイヤがなくなってからは成す術がなかった。赤旗まで良いポジションにいた。マシンの感触は良かったし、状況はかなりポジティブに進んでいたけど、その後はあまり戦うことができなかった」

    13位:ロマン・グロージャン(ハース)
    「残念だけど、これが僕たちのペースだ。そして、そのままの位置でフィニッシュした。タフなレースだったし、いつものように全力で走った。ジョージ(ラッセル)とのバトルは楽しかったし、限界を超えて最大限にプッシュした。タイヤ、ブレーキ、エネルギーなど、すべてが素晴らしかった。今日はピエール(ガスリー)にとってもっと大切な日になったし、フランスにとっても、昨年辛い1年を過ごした彼にとっても素晴らしい優勝だ。F1でフランス人が優勝したのは24年ぶりだ。1996年にオリビエ・パニスがモナコで優勝したとき以来だね。素晴らしいことだし、うれしく思う」

    14位:ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
    「残念なレースだったし、赤旗前にピットインできなかったのは不運だった。マシンのフィーリングは本当に良かったけど、とにかくストレートが遅かった。マシンをオーバーテイクするたびにストレートで抜き返されてしまう。今日はポイントを獲得できたと思うので残念だ。マシンの速いと思うけど、これがレースだ。今日の上位4人を見て本当にうれしく思う。彼らにとって本当に素晴らしいことだ。今日はひとつの時代の終わりでもある。その一部であることは特権だった。クレアとフランクがチームにもたらしたもの、このチームのために働く人々にもたらしたものは類いまれないものだ。それはこれからもずっとそれぞれの心のなかにあり続ける。それは今もずっと変わらない」

    15位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
    「楽しいレースではなかったし、15位という結果は、僕らのパッケージの力を正確に表したものではない。ターン1での接触でフロアの左側に多くのダメージを負ったことに加え、タイムペナルティーを科されことで、僕のレースはほぼ終わった。グリップを得られず、ダウンフォースも失い、苦しみながらの長いレースになった。チーム全体にとって厳しいレースウイークとなる可能性はあると思っていたが、今日の状況はそれに拍車をかけてしまった。優勝したアルファタウリにとってはとてもいい一日になったので、僕らもとてもうれしい。僕らは次のムジェロに向けて気持ちを切り替えて取り組んでいかなければならない」

    16位:アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
    「本当にクレイジーなレースだったけど、ポイントを獲得することなく終えることになって残念だ。序盤はいい感じだった。状況がどのように展開したかと知って振り返れば、トップ10フィニッシュの可能性が低かったことが分かるけど、それでも上位を走っているときにペナルティでフィールドの後方に下がってしまったのは残念だ。どのような状況でストップ&ゴーが科せられたのか調査する必要がある。セーフティカーが呼び出された瞬間、すべてが本当に迅速に行われるし、自分の周りで起きていることに反応していくしかない。僕はピットに戻ることに集中していた。それ以降は何かをするには後ろ過ぎた。でも、これがレースだ。気持ちを切り替えて、次のレースに集中する必要がある。僕にとってのもう1つのホームグランプリでもっといい仕事ができるようにしたい」

    DNF:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
    「今日はすべてが少しずつ悪い方向に行ってしまった。スタートではクラッチをつないだ瞬間にホイールスピンを喫してポジションを落とし、DRSトレインの中でオーバーテイクも不可能な状況になってしまった。赤旗中断の後は、リスタートでエンジンに問題を抱え、それを解決しようとしたけど、うまくいかずにリタイアとなった。この結果には、もちろんがっかりしている。今回のレースは忘れて、初開催となる次戦のエキサイティングなサーキットへと切り替えなければならない。僕らのレースウイークとはならなかったが、ピエールとアルファタリがウイークを通じてかなりの速さを発揮し、ここイタリアでとても感動的な結果をつかみ取ってくれたことがうれしい。彼らは最高のメンバーがそろっているし、今夜の快挙を楽しんでくれることを願っている」

    DNF:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「とても難しいレースだったし、バランスにかなり苦労した。セーフティカーが出たときは最初はついてないと思ったけど、ピットレーンがクローズしたままだったので実際にはとてもラッキーだった。あの時点ではとてもいいポジションにいたけど、ハードタイヤにかなり苦労していた。プッシュしようとしたけどミスをしてリアを失い、パラボリカでクラッシュしてしまった。かなり大きなクラッシュだったけど僕は大丈夫だ。あちこちがちょっと痛むけど、それはかなり普通のことだ。チームにとって2つの厳しい週末になってしまったけど、このような現状でも挽回できると思っている。ムジェロを楽しみにしている」

    DNF:ケビン・マグヌッセン(ハース)
    「オープニングラップのターン1でスリーワイドの真ん中という状況になり、サンドイッチされてフロントウイングにダメージを負ってしまった。ピットインして、新しいフロントウイングに交換しなければならなかった。それからは本当にいいペースで走れた。あのレベルのペースで走れるなんて予想していなかった。それだけにレースのかなり序盤でリタイアすることになったのはつらい。マクラーレンに匹敵するくらいペースが良かったので特にそう思う。レースではどんなことができるか見たかった。かなり波乱に満ちていた。まさに参加したいレースだった」

    DNF:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
    「チーム全体として非常に厳しい時期だし、僕もその一部として他のみんなと一緒に苦しんでいる。でも、これが今の現実だし、まだ多くのレースが残っているので、価値のあるシーズン後半を過ごせるようにできる限りのことをしていく必要がある。やるべき仕事はたくさんあるし、それに集中しなければならない。ブレーキの問題が出た直後に僕のレースはあっという間に終わった。最初のシケインでブレーキを踏んでもクルマが止まらず、ランオフエリアを通り過ぎなければならなかった。実際、あのトラブルが出る可能性が最も高い場所だった。難しいことだとしても、僕たちは冷静でいなければならない。これからムジェロに向かう。まったく異なるサーキットだし、もう少しは良い位置にいけるかもしれない。クリーンな週末が過ごせることを願っている」

  • F1イタリアGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    F1イタリアGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    2020年のF1世界選手権 第8戦 F1イタリアGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。

    セーフティカーと赤旗中断が明暗を分けたレースでは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーがF1初優勝。チームにとっては2008年以来の勝利であり、ホンダF1とのパートナーシップでの50戦目の節目でのメモリアルな勝利となった。2位にはカルロス・サインツ(マクラーレン)、3位にはランス・ストロール(レーシング・ポイント)と表彰台にはいつもとは異なる顔ぶれが並んだ。

    優勝:ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
    「最高だ!言葉にならず、信じられない気分だ! 「この1年半、さまざまな苦しいことがあったけど、この結果は予想を超えていた。スクーデリア・アルファタウリに戻って以来、懸命に取り組んできた。一日ずつ、そしてレースごとに僕らは成長し、少しずつですが強くなってきた。チームは、昨年のブラジルで僕に初表彰台をもたらしてくれたけど、今日は僕らのホームであるイタリアで、しかもモンツァで、ついに初勝利を挙げることができた。僕は決してあきらめなかったし、F1で成功するためにすべてを捧げて戦ってきた。そして、今日は最高の一日になった。首位を走っていたとき、このポジションを失いたくないという強い気持ちがあった。もし2位になっていたら、満足できなかったと思う。簡単ではなかったけど、持てる力をすべて出しきり、背後のマシンにスリップストリームを与えないように激しくプッシュした。最後の5周は特に厳しい戦いだったので、10回はピンチがあったと思うけど、とにかくプッシュした。タイヤは終わってしまっていたけど、なんとしても勝利をつかみたかった。自分がF1レースのウイナーと呼ばれるのは、まだ不思議な気分だ。現場と、ファエンツァ、ビスターのファクトリー全員に感謝を贈りたい。みんなにとって最高の一日になった。ファエンツァにある本社メンバーは、ほとんどがイタリア人なので、ここイタリアGPでの優勝は格別なものだ。皆さん、本当にありがとう」

    2位:カルロス・サインツ(マクラーレン)
    「なんというレースだ! ここモンツァで2位を獲得できてとても幸せだ! 今日のような日は僕たちのスポーツをとても激しくやりがいのあるものにする。今日は純粋なペースでこの表彰台を獲得したと思っているので特に誇りに思う。素晴らしい成果だ! 僕はスタートからフィニッシュまで速かったし、レース全体を通して素晴らしいペースを維持することができた。赤旗がなかったとしても、合法的にストップしたマシンが先頭にいたし、最初のセーフティカーでルイスがペナルティを受けた後、僕が優勝していたかもしれない。もちろん、2位にがっかりすることはできないけど、勝ちたかったね! リスタート後、フィールドを素早く駆け抜けて、最後にガスリーを捕らえるためにベストを尽くした。たぶん1周足りなかった! それでも、本当に幸せだ! 週末を通して素晴らしい努力をしてくれたレースチーム全体とファクトリーのみんなのおかげだ。僕たちに相応しい結果だ! さあ、ムジェロだ」

    3位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
    「久しぶりに表彰台に立ったけど、2回目を待ったかいがあったよ! 表彰台に戻れて最高の気分だ。まだ自分をつねっているよ! 赤旗の状況は奇妙なシナリオだった。通常はレース中に中断することはないからね! とにかくリセットして準備しなければならない。まずはピエールを祝福したい。クレイジーなレースだったけど、彼はあの勝利に完全に値する。彼はリスタートで素晴らしい発進をして、それ以降とても安定していた。僕にとっては勝てるレースだったと思うから少し残念だ。リスタートでグリップがなかったし、ホイールスピンが酷くて、いくつか順位を落とし、6番手に後退してしまった。いくつか順位を取り戻して後はカルロスと良いバトルができた。僕が彼をオーバーテイクしたけど、やり返されてしまった。最後まで勝つためにプッシュし続けた。僕たちは赤旗のタイミングに少し恩恵を受けたけど、それもF1の一部だし、そういうときは受け取るつもりだ! とにかく今日の3位に喜んでいる。チームのためにうれしく思うし、このような強いマシンを与えてくれた彼らに感謝したい」

    4位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「僕にとってもチームにとっても本当に良いレースだった。素晴らしいスタートを切ることができたし、3人を抜いて3番手に浮上した。本当に満足だったし、何台かの速いマシンと比較してペースをうまくコンロトロールしていた。でも、いったんすべてが落ち着くと、オーバーテイクはとても難しかった。赤旗までレースは本当にうまくいっていた。恩恵を受けたラッキーだった人もいたので残念だった。良いポジションを得るためにかなり頑張ったけど、リスタート前にタイヤを交換できるルールが僕たちの不利に働いたし、僕たちは損をした。苛立たしいルールだし、調査して、見直されることを望む。今日は実力でダブル表彰台も可能だったけど、ピットレーンの再オープンのせいで逃した。だけど、これが精一杯だったと思っているし、今日の内容には満足している。チームのためにもとてもうれしいし、僕たち全員にとって素晴らしい結果だ」

    5位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
    「今日は難しい一日だった。スタートはかなり酷かったし、オープニングラップで軽く接触があってパンクしたかと思ったけど、パンクはしていなかった。アンダーステアが酷かったし、マシンが片方に引っ張られていた。それは回復したけど、トラフィックのなかで走っていたことでエンジンのオーバーヒートの問題に苦労していたし、やれることはあまりなかった。前のクルマに接近するたびにオーバーヒートのせいでバックオフしたり、ストリートでクリーンエアを探したりしなければならなかったので、トウを得ることができなかった。赤旗の後とレース終盤で少しフィーリングが良くなったけど、見直して、理解しなければならないことがたくさんある。報告会をしてムジェロに向かう。あそこではマシンとの相性はいいはずだけど、オーバーテイクは難しいので、予選が重要になるだろう」

    6位:ダニエル・リカルド(ルノー)
    「クレイジーなレースだった。2017年のバクーを思い出させるような緊張感があったし、予測不可能だった。初優勝のピエールを祝福しちあ。初めの勝利がどのような感覚かは分かる。クレイジーだ。今日の6位は僕たちにとって悪い結果ではない。あの状況のなかで精一杯の結果だと思う。僕たちだけではなかったけど、今日はセーフティカーと赤旗が味方をしてくれなかった。良いスタートを切って、ペースも良かったけど、タイミングが味方してくれなかった。でも、そこは僕たちが変えられることではない。今日の内容には満足しているし、良いスタートを切って、良いペースがあった。次の週末に進むよ」

    7位:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
    「ピエールを心から祝福したい。彼にとって素晴らしい結果であり、あのような若い表彰台を見るのは素晴らしいことだ。トップチームから降格したピエールを見てきたし、今日はそのチームに勝った。挽回して成長した彼を見られたのは素晴らしいことだし、本当にうれしい。僕のレースはあんなはずではなかった。ダッシュボードに表示されたセーフティカーとのデルタを追っていたのでピットレーンクローズの表示を見ていなかった。責任は僕にあるし、調査してそこから学ばなければならない。ストップ・アンド・ゴーのピットストップは長かったし、前のクルマに追いつくのに26秒の差があった。全力を尽くした。正直、あの時点では7位とファステストラップは予想していなかった。ギャップを縮めるためにタイヤをかなり使ったし、他のクルマのタービュランスが多くて、追従するの難しかった。でも、みんなに追いついてからのバトルは楽しかったし、ポイントも獲得できた。もちろん、この結果でも受け止めている、感謝している。気持ちを切り替えて次のレースを楽しみにしたい」

    8位:エステバン・オコン(ルノー)
    「今日は複雑な心境だ。良いペースがあったし、しっかりとポイントを獲得することはできたけど、表彰台を見て、何かできることはあったのではないかと思ってしまうようなレースだった。赤旗前にピットストップを済ませていたのは運がなかった。レースは力強かったし、スタートで3台を抜いて、ポイント圏内で競争するための良いペースがあった。スタートで抜いていたピエールあレースに勝ったのは変な感じだ! スパで考えていたペースという点では期待に沿えなかったかもしれないけど、それでも良い努力をしたと思う」

    9位:ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
    「今日はいろいろなことがあったレースだった。ピエールの優勝はとてもうれしく思っているし、彼とチームにおめでとうの言葉を贈りたい。本当に素晴らしい一日になった。僕自身のレースについては、タイヤ選択とセーフティカーのタイミングを考慮すれば、9位が望みうる最高の結果だったと思う。ピエールとは逆に、今日は僕にとっては戦略が裏目に出てしまったレースになった。彼がこのチャンスを結果につなげたことは素晴らしいし、うれしく感じている。同じようなチャンスが自分にめぐって来なかったことは残念だけど、自分自身のレースには満足しているし、いいレースができたとも思っている」

    10位:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
    「表彰台のランスとチームはよくやったね。素晴らしい結果だ。僕サイドは残念な一日だった。問題が発生する可能性があることはすべてが起こったように思う。レース序盤はスタートが悪く、マクラーレンの2台とボッタスに順位を奪われた。でも、そこから状況は僕たちの方に向いてきた。ランドがピットインの時にピットレーンで急激にスピードを落としたのは危険だったと思うし、僕たちのピットストップが遅かったのも痛手だった。あと、ストップの後、マックス(フェルスタッペン)がターン2でぶつかってきて僕のマシンにダメージを与えたので、リスタート後はダメージを負ったマシンで走るしかなかった。主なプラス点は、10位を取り戻してポイントを稼げたことだ。ランスのおかげでチームにとって素晴らしい1日になった」

  • ピエール・ガスリー、勝利の女神が微笑んだ大波乱のF1初優勝

    ピエール・ガスリー、勝利の女神が微笑んだ大波乱のF1初優勝

    大波乱となったF1イタリアGPでのピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)のF1初優勝は、まさに“勝利の女神が微笑んだ”という表現がぴったりないくつもの幸運が重なった勝利だった。

    ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が後続に8秒以上の差をつけて独走態勢に入っていたレース前半に誰がこんな結末を想像しただろう? だが、すべての出来事がピエール・ガスリーに味方したレースだった。

    CASE1:オープングラップでのアルボンとの接触
    10番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、スタート直後の1コーナーでアレクサンダー・アルボンと接触している。アウトサイドからターンインしてきたアルボンのマシンはガスリーと接触して飛び跳ねていた。タイヤ同士の接触だったが、サスペンションや空力パーツに続行不可能なダメージを負わなかったのは幸いだった。アルボンはこの接触でフロアにダメージを負っている。この接触は審議対象となったが、お咎めなしの裁定となったのも運がよかった。(アルボンの強引なターンインだが、直前にガスリーがコース外に追いやったようにもみえる)

    CASE2:マグヌッセンがマシンを停めた場所
    18周目に最後尾のケビン・マグヌッセン(ハース)がパワーユニットのトラブルでコース脇にマシンを停める。ピエール・ガスリーは翌周にピットに飛び込んでハードタイヤに交換している。セーフティカーが入ることはほぼ確実であり、通常であれば不利な場面。実際にセーフティカーは入り、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)はピットに入るが、他のマシンは入らない。なぜステイアウトするのか? マグヌッセンがマシンを停めた場所がピットレーンの入り口付近だったため、ピットレーンがクローズされていたのだ。22周目にピットレーンはオープン。ここでランス・ストロール以外でそれまでピットに入っていなかったドライバーが全員ピットに入る。この空白の数周でピエール・ガスリーは3番手まで順位を上げることになる。

    CASE3:ハミルトンに10秒のストップ&ゴーペナルティ
    前述のとおり、ルイス・ハミルトンとアントニオ・ジョビナッツィは20周目にピットに入るが、実際にはピットレーンはクローズされていた。そのためハミルトンとジョビナッツィには10秒のストップ&ゴーペナルティが科せられる。このペナルティがその後のレースの鍵を握ることになる。

    CASE4:ルクレールのクラッシュによる赤旗中断
    24周目にセーフティカーが解除されるが、ここでシャルル・ルクレール(フェラーリ)が単独クラッシュ。マシンはタイヤバリアに深く突き刺さり、セーフティカーが入った後、27周目の時点で赤旗中断となる。ここでピエール・ガスリーは順位を失うことなく、リスタートに不利なハードからミディアムタイヤに交換する機会を得る。

    CASE5:リスタート後のオーバーテイク
    リスタート後、ピエール・ガスリーはランス・ストロール(レーシング・ポイント)をオーバーテイクして2番手に浮上。これは運ではなく実力だ。翌周にルイス・ハミルトンがペナルティを消化するためにピットに入ったことでラップリーダーとなり、クリーンエアーでレースを進めることができた。

    CASE6:ローダウンフォース仕様と抜きぬくいモンツァ
    モンツァには各チームがローダウンフォースパッケージを持ち込んでいた。アルファタウリ・ホンダは前戦F1ベルギーGPでローダウンフォースパッケージをうまく最適化できており、ストレートでスピードがあった。トラックは抜きにくいモンツァ。さらに薄いリアウイングによってDRSに効果は他のサーキットほど大きくなく、暑いコンディションでスリップストリームに入っているドライバーのブレーキはオーバーヒートの可能性があった。そのため、DRS圏内に入られていたカルロス・サインツからの猛攻をなんとか避けることができた。

    CASE7:チームのホームグランプリとホンダF1との50戦目
    イタリアを拠点とするアルファタウリにとってF1イタリアGPはホームグランプリ。また、チームにとっては2018年のトロロッソ時代から数えて50戦目という節目のレース。2019年の前半戦はレッドブル・ホンダにいたピエール・ガスリーだが、2018年のホンダF1とのパートナーシップ開始時から50戦をホンダのエンジンで戦っているのはガスリーだけ。また、モンツァは2008年にセバスチャン・ベッテルがチームに初優勝をもたらした特別な場所。最高の舞台がピエール・ガスリーに整えられていた。

  • 【動画】 運命の分かれ道:ガスリーとアルボンの1コーナーでの接触

    【動画】 運命の分かれ道:ガスリーとアルボンの1コーナーでの接触

    F1イタリアGPのピエール・ガスリーの劇的なF1初優勝は、スタート直後の1コーナーでのアレクサンダー・アルボンとの接触を切り抜けたことから始まった。

    10番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、1コーナーでアレクサンダー・アルボンと並ぶ。行き場がなくコースからはみ出した状態にあったアルボンはターンインして右リアタイヤがガスリーの左フロントタイヤと接触。

    この接触でアレクサンダー・アルボンのマシンは跳ね上がり、フロアにダメージを負った。後退したアルボンは、ロマン・グロージャンとのバトルでスペースを与えなかったとして5秒ペナルティを科せられ、さらにこのダメージによって一周あたり2秒ほどのタイムロスが続き、15位でレースを終えている。

    ピエール・ガスリーは、当たり方によってはフロントサスペンションやウイングなどにダメージを負ってもおかしくなかった。しかし、幸いにもパフォーマンスに変化はなく、劇的なF1初優勝へとつながった。