カテゴリー: インディカー

  • ミック・シューマッハ 2026年去就に迷い「インディカーかWECか」 F1に未練

    ミック・シューマッハ 2026年去就に迷い「インディカーかWECか」 F1に未練

    ミック・シューマッハは、2026年のレースキャリアについて、WEC(世界耐久選手権)に残留するのか、それともインディカーに挑戦するのか、まだ決断に至っていないことを明かした。アルピーヌはその去就の明確化を急いでいる。

    26歳のシューマッハは、バーレーンで行われたWEC最終戦の会場で『Speed Week』の取材に応じ、「2026年に何をしたいか、まだ考え中なんだ。選択肢はある──ただしF1以外でね。すごくいいオファーがいくつかある」と語った。

    ここ2シーズン、アルピーヌのWECプログラムで走ってきたシューマッハは、最近ではラハル・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)でインディカーのテストを実施し、アメリカ転向の噂を加速させている。

    「本当に楽しかった。マシンはF2より速くて、タイヤもずっと良かった。チームの雰囲気も素晴らしくて、RLLの人たちはとても有能で話しやすかった。アメリカのモータースポーツへの情熱には感銘を受けた」とシューマッハは振り返る。

    「僕は昔からシングルシーターが大好きだから、インディカーのシーズンはすごく魅力的な選択肢だと思う。一方で、アルピーヌでの2年間もとても楽しかった。できれば年末までに契約と将来をはっきりさせたい」とも語った。

    アルピーヌ側は、シューマッハの決断を待ちきれない様子だ。WECチーム代表フィリップ・シノーは独『TZ München』に対し、「そろそろ決断の時だ。できるだけ早く明確にしてほしいのは当然だ」とコメントしている。

    それでもシノーは、シューマッハをチームに引き留めたい意向を強調した。「彼は我々のチームで本当に楽しそうにしている。彼が続けたいなら、我々としてもぜひ続けたい」と述べた。

    また、アルピーヌ・モータースポーツ部門の責任者ブルーノ・ファミンも「2026年のドライバーラインナップについては、まだ何も決まっていない」とし、同社のWEC活動とF1プロジェクトのバランスを慎重に検討していることを明かした。

    一方で、シューマッハ自身は今もF1への未練を隠さない。

    「もちろん、F1はまだ僕の心の中にある。もしオファーが来たら、きっと断れないと思う。F1は今も僕の胸の奥にあるんだ」と語った。

    アルピーヌでの安定と、アメリカ挑戦の狭間で
    シューマッハは現在、耐久レースで着実に評価を高めており、アルピーヌ側もその実力を高く買っている。一方で、インディカーでのテストは本人に強い刺激を与えたようで、「シングルシーターで戦いたい」という本能的な欲求が再燃していることがうかがえる。

    アルピーヌはWECとF1の両面で戦力構築を進めており、ドライバーの去就は年内決着が濃厚だ。2026年の舞台がル・マンか、あるいはインディアナポリスか──ミック・シューマッハの選択は、彼のキャリアの転機となりそうだ。

  • コルトン・ハータ F1転向後も「インディ500参戦への情熱は消えていない」

    コルトン・ハータ F1転向後も「インディ500参戦への情熱は消えていない」

    キャデラックF1チームのテストドライバー就任を発表したコルトン・ハータは、インディカー離脱後もインディアナポリス500マイル(インディ500)への参戦意欲を強く持ち続けていることを明らかにした。

    7年間にわたるインディカー参戦を経て、25歳のハータは2026年からF1参入を目指すキャデラックF1チームと契約。2026年にはIMSA耐久シリーズの一部ラウンドに参戦するほか、ハイテックからF2フル参戦を予定しており、F1スーパーライセンス取得に必要なポイントと経験を積む見通しだ。

    「インディ500には戻りたい」ハータが語る古巣への思い
    ハータはポッドキャスト『Stickers & Send It』で次のように語っている。

    「インディに戻れたら最高だと思う。でも、現時点ではどうなるか分からない。どんなチャンスがあるのか、僕が参加できるのかも未知数だ」

    「きっと話し合いはあるだろう。僕はインディが本当に大好きだからね」

    「これまでインディは僕にあまり優しくなかった。クラッシュもあったし、結果も良くなかった。でも、それが逆に僕を突き動かす。もっと戻りたいという気持ちが強くなるんだ。ジャック(ハーヴィー)と走るのはいつも楽しいから、また一緒にレースができたらいいな」

    GMとの契約が“最大の壁”に
    ただし、実現には大きな障壁もある。ハータがインディ500に出場する場合、最も現実的な参戦先は旧所属チームのアンドレッティ・グローバルだが、同チームはホンダエンジンを使用している。GM/キャデラックとの契約関係上、メーカー間の利害が衝突する可能性が高く、ワンオフ参戦の合意には複雑な調整が必要になるだろう。

    一方で、IMSAおよびF2のカレンダー上では、2026年インディ500(5月24日開催予定)との日程重複はない。そのため、メーカー側が特例的に許可を出せば、スケジュール的には参戦可能な状況にある。

    F1挑戦と“アメリカ最大のレース”の両立なるか
    F1への道を歩み始めたハータにとって、インディ500はキャリアの原点であり、同時に未完の挑戦でもある。GMとキャデラックの支援を受けながらF1への階段を登る一方で、アメリカンモータースポーツの象徴ともいえる舞台への情熱を失っていない。

    F1デビューを見据えたキャデラックF1チームのテスト兼育成プログラムに加え、IMSAおよびF2での経験を積むハータが、再び「ブリックヤード」を駆け抜ける日が訪れるのか注目が集まる。

  • コルトン・ハータ 「2027年にF1のシートにいなかったら驚く」とパト・オワード

    コルトン・ハータ 「2027年にF1のシートにいなかったら驚く」とパト・オワード

    マクラーレンのインディカードライバー、パト・オワードは、コルトン・ハータが2027年シーズンにF1グリッドへ加わらなければ「ショックだ」と語った。

    9度のインディカー優勝経験を持つハータは、キャデラックの開発ドライバーに就任し、2026年からFIA F2に参戦することが決定している。本人はこれを「F1に到達する最後のチャンス」と位置づけており、キャデラック側も将来的にアメリカ人ドライバーを起用する意向を示している。

    2026年にデビューを飾るキャデラックF1チームは、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスをレースドライバーとして起用し、ハータはF2を戦いながらサポート役としてチームに関わる。

    オワードはメキシコシティで行われたF1のFP1セッションに参加したばかりだが、ハータの将来について次のように語った。

    「彼は本当に才能がある。インディカーではずっと強力なライバルだったし、彼の成功を願っている」とオワードはRACERに語った。

    「彼が2027年にF1のシートにいなかったら驚くよ。今回のスイッチ(F2参戦)は、そのための準備が整っているという意味だと思う。」

    ハータはインディカーで7シーズンを戦い、2024年にはドライバーズ選手権2位というキャリア最高位を記録した。

    オワードは、ハータがインディカー・パドック全体から後押しを受けていると強調した。

    「彼の挑戦に本当にワクワクしているし、うまくいってほしい。彼はインディカーを代表する存在だからね」とオワードは続けた。

    「彼の周りには、F2で走るだけでなく、その先を見据えて応援している人たちがたくさんいる。僕たちは彼にF1へ行ってほしいし、成功してほしいと思っている。」

    キャデラックF1の“アメリカン・プロジェクト”の象徴
    キャデラックF1は2026年の参戦初年度から、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという経験豊富なラインナップでスタートするが、アメリカ人ドライバー起用の意向を明確にしており、ハータはその最有力候補とみられる。

    F2参戦はFIAスーパーライセンス取得を確実にするための現実的なステップであり、GM傘下の支援体制を背景に、2027年のF1昇格という道筋が具体的に描かれつつある。

    インディカーからF1への直接ルートはこれまで困難だったが、キャデラックのF1参戦によって「アメリカ勢のF1再進出」というシナリオが現実味を帯びてきた。ハータの挑戦はその象徴的存在として注目を集めている。

  • 角田裕毅 ホンダとのインディカー転向は“F1復帰を絶たれる片道切符”

    角田裕毅 ホンダとのインディカー転向は“F1復帰を絶たれる片道切符”

    角田裕毅に、2026年シーズンのインディカー転向という新たな選択肢が浮上している。しかし、F1情報サイト『F1 OVERSTEER』は「それはF1からの片道切符になる可能性が高い」と警鐘を鳴らしている。

    インディカーのジャーナリスト、トニー・ドノヒューは自身のYouTube番組『Unverified』で「角田裕毅がDale Coyne Racing(DCR)のNo.19マシンの候補に挙がっている」と報じた。

    ホンダ・エンジンを使用する同チームとの結びつきは自然であり、ホンダ支援ドライバーとしての現実的な選択肢ともいえる。

    レッドブル昇格後の苦境とシート争い
    角田裕毅は2025年シーズン第2戦でレーシングブルズからレッドブル本隊へ昇格。しかし、19戦を終えての獲得ポイントは25にとどまり、チームメイトのマックス・フェルスタッペンの285ポイントとは大きな開きがある。“レッドブルのセカンドシートの呪縛”を破るには至っていない。

    チーム内ではアイザック・ハジャーの2026年昇格が既定路線と見られており、ローラン・メキース代表は「最終決定はアブダビGP前に行う」と発言。角田の去就は年末までに明らかになる見通しだ。

    DCRとホンダ支援による“現実的ルート”
    ドノヒューは「角田裕毅がホンダ支援のもとDale Coyne Racingの第2シートに収まる可能性がある。正式発表は来週にもあるかもしれない」と述べており、DCRはすでに元レッドブル・ジュニアのデニス・ハウガーを起用している。もし実現すれば、レッドブル育成出身コンビが誕生することになる。

    角田裕毅は2024年11月にチップ・ガナッシ・レーシングのインディカーをテストしており、その際には6度の王者スコット・ディクソンから直接アドバイスを受けた。この経験が、今回の移籍報道の信憑性を高めているとされる。

    角田裕毅 ホンダ インディカー

    F1からの“片道切符”という現実
    一方で『F1 OVERSTEER』は、「インディカー行きはF1への復帰を絶たれる片道切符になりかねない」と警告する。

    過去にもマーカス・エリクソン、アレクサンダー・ロッシ、ロマン・グロージャンといった元F1ドライバーたちがインディカーに転向したが、いずれもF1復帰は叶わなかった。例外はナイジェル・マンセルただ一人であり、彼の場合はF1王者として一時的にアメリカへ渡った特例だった。

    記事は「インディカーは実績あるドライバーがキャリア終盤に選ぶ場所であり、そこから再びF1に戻ることは極めて稀だ」と強調している。つまり、角田がインディカーへ向かうことは、事実上F1の舞台を去ることを意味する。

    角田裕毅に残された4戦と未来
    現在、レッドブル陣営では角田裕毅、リアム・ローソン、アイザック・ハジャーの3人が2席を争っており、誰か1人は確実に脱落する。角田が残るためには、ブラジルGPからの4戦で確実な結果を残す必要がある。

    ホンダ支援によるインディカー行きは“現実的なルート”に見える一方、それはF1から遠ざかるリスクを伴う選択でもある。
    角田裕毅がどの道を選ぶのか──それが彼のF1キャリアの未来を決定づける。

  • ミック・シューマッハ インディカー挑戦にマルコが警鐘「深刻な事故の危険も」

    ミック・シューマッハ インディカー挑戦にマルコが警鐘「深刻な事故の危険も」

    レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ミック・シューマッハのインディカー転向について「良い一歩になり得る」と評価しながらも、「深刻な事故のリスクを伴う」と警告を発した。

    ミック・シューマッハは10月、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)で初のインディカーテストを実施。しかしチームの2026年の3つのシートはすでに埋まっており、来季の参戦には他チームでの機会を探す必要がある。

    マルコは独Sport.deに対し、「インディカーは非常に競争力のある良いシリーズだ。ドイツ人(シューマッハ)にとって良いステップになり得る」とコメント。「彼は非常に有望なテストを行った。アメリカで快適に過ごせて、オーバルの“トリック”を学べば──それには数戦かかるだろうが──うまくいくはずだ」と続けた。

    しかし同時に、マルコはその危険性にも言及した。「私にとっては危険すぎる。平均時速340kmに達する中で、深刻な事故のリスクがある。そうなれば大クラッシュになるのが普通だ」と語った。

    2022年末にハースF1チームを離脱したシューマッハにとって、F1復帰の道は依然として狭い。2023年はメルセデスのリザーブとして待機し、2024〜2025年はアルピーヌからWEC(世界耐久選手権)に参戦していた。2026年にシートを確保できれば、インディカーでは他の元F1ドライバーたちと競うことになる。

    インディカー挑戦は“リスクとチャンスの両面”
    マルコが語る通り、インディカーはF1とは異なる危険性を持つカテゴリーだ。特にオーバルコースでは、平均時速300kmを超える高速バトルが展開され、クラッシュの衝撃も桁違いだ。一方で、シューマッハのようにF1復帰の道が限られたドライバーにとっては、再評価を得るチャンスにもなり得る。

    シューマッハがF1から遠ざかって3年、ヨーロッパ以外の新天地でキャリアを再構築できるか──その挑戦は危険と可能性の狭間にある。

  • 角田裕毅 レッドブルのF1シート喪失ならホンダ支援でインディカー転向?

    角田裕毅 レッドブルのF1シート喪失ならホンダ支援でインディカー転向?

    角田裕毅(レッドブル)に2026年シーズンのインディカー転向という新たな選択肢が浮上している。

    インディカーのジャーナリスト、トニー・ドノヒューは自身のYouTube番組『Unverified』で「角田裕毅がDale Coyne RacingのNo.19マシンの候補に挙がっている」と発言した。ホンダ支援を受けたドライバーとして、ホンダ・エンジンを使用するDCRとの結びつきが話題となっている。

    角田裕毅は2025年シーズン第2戦でレーシングブルズからレッドブル本隊へ昇格。しかし19戦を終えて獲得ポイントは25にとどまり、同僚マックス・フェルスタッペンの285ポイントと大きな差をつけられている。いわゆる“レッドブルのセカンドシートの呪縛”を破ることはできていない状況だ。

    一方で、チーム内ではアイザック・ハジャーの2026年昇格が既定路線と見られており、ラウレン・メキース率いるレッドブル首脳陣はシーズン終盤まで決断を先送りにしている。メキースは「決定はアブダビGP前に行う」と述べており、角田裕毅の残留か、ハジャーの昇格かは年末までに明らかになる見通しだ。

    インディカーでの角田裕毅:DCRとホンダ支援の“現実的ルート”
    ドノヒューによると、「角田裕毅がホンダ支援のもとDale Coyne Racingの第2シートに収まる可能性がある。正式発表は来週にもあるかもしれない」とのこと。DCRはすでに元レッドブル・ジュニアのデニス・ハウガーを起用しており、もし角田裕毅が加われば、かつてのレッドブル育成出身者同士のラインナップとなる。

    ホンダはF1およびインディカーの両シリーズで活動しており、角田裕毅はF1昇格当初からホンダの全面支援を受けてきた。2024年11月にはチップ・ガナッシ・レーシングのインディカーをテストしており、当時は6度の王者スコット・ディクソンから直接アドバイスを受けていた。

    このテスト経験が、今回のDCR移籍報道を裏付ける根拠の一つとされている。

    レッドブルの決断遅延と“賞金リスク”の裏側
    メキシコGP週末、レッドブルのモータースポーツ顧問ヘルムート・マルコはメディアに対し、「決断をシーズン最終戦まで延期する」と明言していた。背景にはチームとしての賞金分配(推定73億円相当)への影響も指摘されている。

    角田裕毅の去就を巡る報道は過熱しているが、レッドブルが決定を遅らせているのは、マックス・フェルスタッペンのタイトル争いを優先するためとも伝えられている。

    角田裕毅 ホンダ F1

    角田裕毅の“次のステージ”はF1の外か
    角田裕毅にとってインディカー転向の噂は、キャリアの転機を示すサインでもある。
    F1のトップチームであるレッドブルで2シーズン目を戦うも、フェルスタッペンとの差を埋められず、チームの戦略や優先順位の中で苦しむ構図は、過去のセカンドドライバーたちと同様だ。

    インディカーであれば、ホンダの技術支援のもとで新しい挑戦を始めることができ、北米市場における日本人ドライバーの存在感を高める機会にもなる。かつて佐藤琢磨が築いた成功モデルを再現する可能性もあり、角田裕毅が“第2のキャリア”を切り開く舞台としては理想的だ。

    ただし、この噂の時期は極めて象徴的だ。レッドブルが2026年体制を決めかねている今、角田裕毅側がホンダとともに“次の一手”を模索している可能性もある。
    最終的にどのカテゴリーを選ぶにせよ、角田裕毅の来季去就は、ホンダ、レッドブル、そして日本モータースポーツ界の将来を左右する注目トピックとなりそうだ。

  • ミック・シューマッハ、インディカーを初テスト「シングルシーターに戻りたい」

    ミック・シューマッハ、インディカーを初テスト「シングルシーターに戻りたい」

    ミック・シューマッハが、インディアナポリスでのインディカーテストで印象的な走りを見せ、F1復帰の夢に一区切りをつけるような新たな一歩を踏み出した。

    26歳のドイツ人ドライバーは、2022年限りでハースF1チームを離れ、メルセデスのリザーブドライバーとして活動してきたが、復帰のチャンスを得ることはできなかった。

    そんな中、月曜日にレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)のダラーラ・ホンダをテストし、午前のセッションでいきなりトップタイムを記録。5月の同サーキットで行われたインディカー本戦とほぼ同等のペースを示した。

    「以前からインディカーをテストしてみたいと思っていた」とシューマッハは語った。「ここ数年、F1のイベントで何人かのインディカードライバーと話をして、みんなが“本当に楽しい”と言っていた。実際に走ってみて、僕も本当に楽しんでいる。チームのみんなも素晴らしいんだ」

    F1とは異なる“無補助ステアリング”にも順応
    F1とは違い、インディカーにはパワーステアリングが搭載されていない。その点についてもシューマッハは前向きだった。

    「確かにステアリングが重いと言われてきたけど、正直なところF2と同じくらいに感じる。体力的には厳しいけれど、レーサーとしてそういう挑戦を求めているんだ」と語った。

    ただし今回の挑戦には、単なる興味だけでなく、現実的な理由もあるという。

    「インディカーは、僕がまだ戦えるカテゴリーに最も近い」と認めたシューマッハ。「この数年間の目標はF1に戻ることだったけど、そのチャンスは開かなかった。だから、再びシングルシーターでレースをしたいと思っているし、その意味でこの選択肢は理にかなっている」

    ミック・シューマッハ インディカー

    2026年以降の去就を見据えた“試金石”
    フル参戦契約はまだ決まっていないが、今回のテストを通じて「2026年にどこに身を置きたいかを見極める」と語る。

    RLLは現在グラハム・レイホールとルイス・フォスターを起用しているが、チーム側も前向きに協議を進めていると見られる。

    「最終的な決断は双方の合意次第だ。数日から数週間かけて、今後のチャンスを見極めることになると思う。ここまでは順調だ」とシューマッハは話した。

    ヨーロッパの関係者──とりわけ叔父のラルフ・シューマッハ──からは、オーバルレースの危険性を懸念する声も上がっているが、ミックは挑戦を否定しない。

    「もちろん興味がある。実際に走ってみてどういう世界なのか確かめたい」と語り、「もしインディカーにコミットするなら、全力でやりたい」と続けた。

    “父が勝利を重ねた地”で再び走る喜び
    テストが行われたインディアナポリスは、父ミハエル・シューマッハがフェラーリ時代に5度勝利を挙げた因縁の地でもある。ミックは笑顔を見せながらこう締めくくった。

    「この場所に戻ってこられて本当にうれしいし、このクルマを走らせるのが楽しい。僕はただレースを楽しみたいし、自分が一番心地よくいられる場所を見つけたいんだ」

    分析:F1断念ではなく、“原点回帰”の一歩
    今回のテストは、ミック・シューマッハがF1の夢を諦めたというよりも、“純粋に走る喜び”を取り戻すための現実的な選択といえる。欧州でのシート獲得が極めて難しい現状において、インディカーは競争力と知名度の両立が可能な舞台だ。

    また、彼が言及した「体力的な挑戦」や「オーバルへの興味」は、父ミハエルの時代から受け継がれたレーサーとしての本能の表れでもある。インディアナポリスという特別な地で見せたこの笑顔が、彼の新たなキャリアの第一歩となるかもしれない。

    Source: GMM

  • アレックス・パロウ、ピアストリ加入に怒り「F1昇格の希望を奪われた」

    アレックス・パロウ、ピアストリ加入に怒り「F1昇格の希望を奪われた」

    マクラーレンの新人オスカー・ピアストリの加入が、アレックス・パロウとチームとの関係崩壊の決定的要因になった──そう証言された内容を『Sky Deutschland』が報じている。

    ロンドンの高等法院では現在、インディカー王者パロウがマクラーレンとの契約を破棄してチップ・ガナッシ・レーシング残留を決めたことに関する、2,070万ドル(約31億円)規模の損害賠償訴訟が進行中だ。マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンも証言台に立った。

    パロウは宣誓供述書の中でこう述べた。

    「唯一魅力的な選択肢はF1への道だった。僕の野望は世界最高峰のシングルシーターシリーズに参戦することだった」

    そして2022年後半、マクラーレンがピアストリのF1昇格を発表した瞬間の心境を明かした。

    「その知らせを聞いたとき、僕はひどく動揺し、心配で、怒りを感じた。マクラーレンが別の新人を契約したからだ」

    報道によると、パロウはその後、ブラウンから「F1への希望はまだある」と説得されたという。さらにブラウンは「ピアストリの成績は君のものと比較される」と語り、ピアストリ起用は「アンドレアス・ザイドルの決定で、自分の判断ではない」とも述べたとされる。

    「その時点で、すべてが変わったと悟った」とパロウは語り、マクラーレンとの関係を断ちガナッシ残留を選んだ理由を説明した。

    さらに法廷では、マクラーレンのスタッフが「訴訟を避けるため内部メッセージを削除した」とされるWhatsAppのスクリーンショットも提示されたが、ブラウンはその指摘を「完全に否定」したという。

    高等法院での審理は引き続き行われている。

    マクラーレンの内部事情と影響分析
    今回の証言で注目されるのは、パロウがF1昇格を目指してマクラーレンとの契約に踏み切ったにもかかわらず、同チームがピアストリを起用したことで心理的な決定打となった点だ。ブラウンが「比較対象になる」と述べたことで、パロウは自身がF1計画から外れたと感じたとみられる。

    また、ザイドル(当時チーム代表)の決定とされた人事判断は、マクラーレン内での権限構造の一端を示唆しており、後にザイドルがザウバーCEOへ移籍した経緯とも関連があるとみられる。

    マクラーレンは2025年シーズンに向けて再びF1での栄光を取り戻しているが、その陰には複雑な契約関係と内部調整が続いていたことを、今回の訴訟は浮き彫りにしている。

  • 太田格之進 インディカー初走行「将来このシリーズで戦えたら素晴らしい」

    太田格之進 インディカー初走行「将来このシリーズで戦えたら素晴らしい」

    日本の新鋭レーサーである太田格之進は10月1日、ミッドオハイオ・スポーツカーコースでメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)のDW12インディカーをテストし、ホンダ・パワーのマシンに新たな一台を加えた。

    太田格之進は今季、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するAcuraメイヤー・シャンク・レーシングの#93号車の重要な一員であり、これがアメリカでの初シーズンとなっている。

    ニック・イェロリー、レンガー・ファン・デル・ザンデ、アレックス・パロウとともにトップカテゴリーであるGTPクラスに参戦し、これまでの最高位は5位。直近の「TireRack.com Battle on the Bricks」では、アキュラARX-06をドライブした5人のドライバーの中で最速タイムを記録した。

    IMSAでの活動と並行して、太田格之進はホンダ・パワーを搭載するドコモ・チーム・ダンデライオン・レーシングから全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦している。スーパーフォーミュラは、現MSR所属のフェリックス・ローゼンクヴィストや現NTTインディカー・シリーズ4連覇王者アレックス・パロウを含む、複数のドライバーがインディカーへのステップアップを果たしてきたカテゴリーでもある。太田格之進は現在、選手権3位につけており、首位との差はわずか8ポイント。残り4戦を残す中、今季すでにシリーズ最多となる3勝を挙げている。

    太田格之進は、スポーツカーとインディカーをまたぐ最新のMSRドライバーとなった。MSRは過去に、ジャスティン・ウィルソン、キャサリン・レッグ、エリオ・カストロネベスといったオープンホイール出身ドライバーをIMSAのチームに起用してきた。また逆に、トム・ブロンクビストのようにIMSAドライバーにインディカーのチャンスを与えた例もある(2023年、2024年)。

    今回のミッドオハイオでのテストでは、太田格之進はホンダ・パワーを積むMSRのDW12で104周を走破した。次戦は10月11日〜12日に富士スピードウェイで開催されるスーパーフォーミュラに参戦し、選手権争いを続ける。

    太田格之進:「初めてのインディカーテストは、クルマを学ぶだけでなく、コース、タイヤ、そしてセットアップを理解することでもあり、本当に価値のある経験になりました。この素晴らしい機会を与えてくださったマイクとメイヤー・シャンク・レーシングに心から感謝しています。挑戦的な一日でしたが、多くの面でとても満足していますし、次にステアリングを握るときにはさらに良くできると自信を持っています。将来このシリーズで戦えたら素晴らしいですし、それが現実になることを心から願っています」

    デイビッド・ソルターズ(ホンダ・レーシング・コーポレーションUSAプレジデント):「カクが#93号車でアキュラMSRチームとともに今季見せてきたパフォーマンス、そしてトップレベルのプロトタイプレースカーでスムーズにチームに溶け込み戦ってきたことに非常に感銘を受けている。マイク・シャンクとジム・メイヤーとともにインディカーをテストする機会を得られたことを嬉しく思う。カクはとても規律があり、素晴らしいレースクラフトを持ち、そしてもちろん信じられないほど速い。我々は彼がホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトの一員だった頃からそれを知っており、それは何度も何度も(そして何度も)証明されてきた。今年のスーパーフォーミュラ、そしてARX-06での彼の走りは非常に印象的で、これからの活躍が楽しみだ」

    マイク・シャンク(メイヤー・シャンク・レーシング共同オーナー):「カクにミッドオハイオで我々のインディカーを走らせる機会を与えられたことは素晴らしかった。カクは私が期待していた通りの走りをしてくれた。とてもよく成長し、オンでもオフでも成熟した姿を見せてくれた。多くの情報が一度に与えられる大きな一日だったが、彼はそれを非常によくこなしてくれた」

  • マクラーレンと契約争い アレックス・パロウがロンドン裁判所に出廷

    マクラーレンと契約争い アレックス・パロウがロンドン裁判所に出廷

    4度のインディカー王者アレックス・パロウが月曜日に裁判所に出廷し、マクラーレンをめぐる民事裁判が始まった。

    パロウは2020年にデイル・コイン・レーシングからインディカーに参戦し、翌年にはチップ・ガナッシ・レーシング(CGR)へ移籍してシリーズ初タイトルを獲得した。

    2022年シーズン途中、パロウはCGRが翌年も自分を起用すると発表したプレスリリースを否定し、マクラーレンと契約を結んだと主張。これをマクラーレンもすぐに認めた。

    この件は同年後半に和解で決着し、パロウはCGRに残留した。その後もCGRで活躍を続け、2025年には通算4度目のインディカー王者となっている。

    しかし現在、ロンドンで民事裁判が始まり、破談となったマクラーレンとの契約に関する金銭問題が審理されている。報道によるとマクラーレンは28歳のパロウに対して約2000万ドルの支払いを求めている。

    今月初めにFox Sportsへ語った際、パロウはこの問題を終わらせたいと強調していた。

    「そろそろ終わりにする時だよね」とパロウは語った。「今年中に決着するのはいいことだと思う」

    「どう進展していくのか、どういう結末になるのかは当然わからない。裁判は初めてだから、何を期待すればいいのかもわからないんだ。でも、何年かぶりにこのドラマなしでクリスマスを迎えられるのは嬉しい」

    パロウは一度もマクラーレンのレースカーを走らせたことはないが、2022年のアメリカGPでマクラーレンからF1のFP1デビューを果たし、さらに複数のプライベートテストにも参加していた。