カテゴリー: インディカー

  • 佐藤琢磨 インディ500オープンテスト最終日6番手 ルーキーのコレットが最速

    佐藤琢磨 インディ500オープンテスト最終日6番手 ルーキーのコレットが最速

    インディアナポリス500マイルレースに向けたオープンテスト最終日がインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、2度の優勝経験を持つ佐藤琢磨は224.957mphを記録し6番手となった。全体ではルーキーのカイオ・コレットが226.381mphで最速を記録した。

    前日はベテラン勢が上位を占めたが、最終日はコレットがトウ(スリップストリーム)を生かしてトップに立った。

    2025年インディNXT by ファイアストンでランキング2位だったコレットは、A.J.フォイト・エンタープライゼスの4号車シボレーでテスト序盤に最速タイムを記録し、前日トップのコナー・デイリーの225.394mphを上回った。

    佐藤琢磨は上位圏を維持
    佐藤琢磨はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの75号車ホンダで224.957mphを記録。トップから約1.4mph差の6番手につけ、上位グループの一角を占めた。

    2番手にはジョセフ・ニューガーデンが226.223mphで入り、午後のセッションでも225.617mphでトップを記録した。3番手は前年のインディ500勝者でありNTTインディカー・シリーズ王者のアレックス・パロウ(225.272mph)、4番手はコナー・デイリー(225.215mph)、5番手はパト・オワード(225.109mph)となった。

    トウが順位を左右 ノートウではハーベイ最速
    今回のテストでは、前走車のスリップストリームを利用する「トウ」によって上位タイムの多くが押し上げられた。インディ500特有のトラフィック走行が影響するため、単純な順位だけでなく走行状況の理解が重要となる。

    単独走行(ノートウ)ではジャック・ハーベイが221.112mphで最速を記録し、前日の自己ベスト220.318mphを更新した。ただし午後の走行中、ターン3からターン4の間でマシン後方から白煙が上がり、機械的トラブルによりそのまま走行を終了した。

    「ターン3の出口で少し違和感があって、すぐに煙が見えた」とハーベイは語った。

    「ここではこれまでにもエンジンの問題を経験しているが、通常はもっとはっきり分かる。今回はそうではなかった」

    「望んでいた終わり方ではないが、全体としては非常に有意義なテストだったと思う」

    全33台が無事故で走行 5月12日から本格プラクティスへ
    2日間のテストでは33台が合計4,697周(約11,742.5マイル)を無事故で走行した。大きなトラブルはなく、午後にはコース上にキツネが入りコーションが出された場面があった程度だった。

    キャサリン・レッグはベテラン向けリフレッシャーテストを完了し、すべてのドライバーが出場資格を取得。第110回インディアナポリス500マイルレースに向けたプラクティスは5月12日に開始される。

    2026年 インディ500 オープンテスト最終日

    インディ500オープンテスト最終日 結果
    1位 カイオ・コレット(226.381mph)
    2位 ジョセフ・ニューガーデン(226.223mph)
    3位 アレックス・パロウ(225.272mph)
    4位 コナー・デイリー(225.215mph)
    5位 パト・オワード(225.109mph)
    6位 佐藤琢磨(224.957mph)
    7位 デイビッド・マルーカス(224.377mph)
    8位 フェリックス・ローゼンクヴィスト(224.104mph)
    9位 ジェイコブ・エイベル(223.859mph)
    10位 リナス・ヴィーケイ(223.788mph)
    11位 サンティーノ・フェルッチ(223.281mph)
    12位 デニス・ハウガー(223.257mph)
    13位 ウィル・パワー(223.197mph)
    14位 スコット・マクラフリン(223.056mph)
    15位 アレクサンダー・ロッシ(222.938mph)
    16位 マーカス・アームストロング(222.915mph)
    17位 ミック・シューマッハ(222.802mph)
    18位 スコット・ディクソン(222.647mph)
    19位 クリスチャン・ルンガー(222.637mph)
    20位 グラハム・レイホール(222.630mph)
    21位 ジャック・ハーベイ(222.527mph)
    22位 スティング・レイ・ロブ(222.440mph)
    23位 ロマン・グロージャン(222.044mph)
    24位 エド・カーペンター(221.949mph)
    25位 カイル・カークウッド(221.832mph)
    26位 クリスチャン・ラスムッセン(221.544mph)
    27位 カイフィン・シンプソン(221.477mph)
    28位 ライアン・ハンター=レイ(221.409mph)
    29位 マーカス・エリクソン(221.306mph)
    30位 ノーラン・シーゲル(221.082mph)
    31位 ルイス・フォスター(220.889mph)
    32位 エリオ・カストロネベス(220.879mph)
    33位 キャサリン・レッグ(219.841mph)

  • 佐藤琢磨 インディ500オープンテスト初日3番手 ベテラン勢が上位独占

    佐藤琢磨 インディ500オープンテスト初日3番手 ベテラン勢が上位独占

    インディアナポリス500マイルレースに向けたオープンテスト初日が行われ、コナー・デイリーが最速タイムを記録した。デイリーは225.394mphをマークし、エリオ・カストロネベス、佐藤琢磨、スコット・ディクソン、アレクサンダー・ロッシといった経験豊富なドライバーたちがトップ5を占める結果となった。

    今回のテストでは、上位5人すべてがインディ500で10回以上の出走経験を持つベテラン勢となり、「経験の重要性」が明確に表れる形となった。

    一方でドラフト(トウ)の影響が大きく、純粋なパフォーマンス比較は難しい状況でもあった。

    ベテラン勢が上位独占 経験値の差が顕著に
    デイリーに続いたのは、インディ500で4勝を誇るエリオ・カストロネベスで、225.200mphを記録。今季で26回目の出走となるカストロネベスは、史上初の5勝目を狙う。

    さらに、2017年と2020年の優勝者である佐藤琢磨が224.800mphで3番手に入り、16回の出走経験を持つ実績を示した。

    その後もスコット・ディクソン(224.564mph)、アレクサンダー・ロッシ(224.367mph)と続き、いずれも優勝経験を持つドライバーが上位に並んだ。

    トウの影響が支配するテスト セッティングは未完成
    今回のテストでは、多くのマシンが集団走行を行い、前走車の空力効果による「トウ」がタイムに大きく影響した。デイリーも終盤のランで記録したラップについて、次のように語っている。

    「最後の走行ではマシンの色以外はほぼすべて変更した状態だった。まだ完全に仕上がっていないが、このクルマは速い。だからこういうスピードが出せる」

    「まだレース仕様としては最適化されていない。明日はさらに調整して、もう少し攻めていきたい」

    一方で、トウなし最速はチームメイトのジャック・ハーベイで、220.318mphを記録。単独走行での実力指標として注目される結果となった。

    ルーキーとベテランの適応テストも実施
    この日はルーキー・オリエンテーションとベテランのリフレッシャーテストも行われ、ミック・シューマッハを含む4人のルーキーが走行を完了した。

    カイオ・コレットは初走行について次のように語った。

    「人生で最高の経験だと思う。最初は本当にできるのか不安だったが、チームがしっかり準備してくれて、すぐにスピードに乗ることができた」

    また、32台が合計2262周(約5655マイル)をノートラブルで走破し、初日は大きなトラブルなく終了した。

    本番へ向けた本格準備はこれから
    今回のテストはあくまで初期段階であり、各チームともレース仕様の完成には至っていない。実際にデイリーも「テスト結果に過剰反応すべきではない」と語っており、現時点での順位は限定的な意味しか持たない。

    それでも、経験豊富なドライバーが確実に上位に顔を揃えた点は、インディ500特有の環境において“経験値”が依然として大きな武器であることを示している。

    本格的なプラクティスは5月12日に開始され、決勝は5月24日に開催される予定だ。インディ500に向けた戦いは、ここから一気に加速していく。

    インディ500 オープンテスト初日

    2026年 インディ500 オープンテスト初日結果
    1位 コナー・デイリー 225.394mph
    2位 エリオ・カストロネベス 225.200mph
    3位 佐藤琢磨 224.800mph
    4位 スコット・ディクソン 224.564mph
    5位 アレクサンダー・ロッシ 224.367mph
    6位 ロマン・グロージャン 224.307mph
    7位 デビッド・マルーカス 223.892mph
    8位 スコット・マクラフリン 223.687mph
    9位 ジョセフ・ニューガーデン 223.415mph
    10位 ウィル・パワー 223.151mph
    11位 サンティーノ・フェルッチ 222.462mph
    12位 マーカス・アームストロング 222.433mph
    13位 ノーラン・シーゲル 222.324mph
    14位 デニス・ハウガー(ルーキー) 222.278mph
    15位 カイオ・コレット(ルーキー) 222.102mph
    16位 アレックス・パロウ 222.088mph
    17位 パト・オワード 222.026mph
    18位 ライアン・ハンター=レイ 221.650mph
    19位 リナス・ヴィーケイ 221.494mph
    20位 ジャック・ハーベイ 221.344mph
    21位 エド・カーペンター 221.242mph
    22位 クリスチャン・ルンガー 221.235mph
    23位 ルイス・フォスター 221.019mph
    24位 カイフィン・シンプソン 220.805mph
    25位 ミック・シューマッハ(ルーキー) 220.781mph
    26位 スティング・レイ・ロブ 220.773mph
    27位 マーカス・エリクソン 220.463mph
    28位 カイル・カークウッド 220.273mph
    29位 フェリックス・ローゼンクヴィスト 220.115mph
    30位 クリスチャン・ラスムッセン 219.800mph
    31位 ジェイコブ・アベル(ルーキー) 219.794mph
    32位 グラハム・レイホール 219.331mph
    33位 キャサリン・レッグ タイムなし

  • 佐藤琢磨 インディ500参戦決定 RLLから「やり残した仕事」3勝目へ再挑戦

    佐藤琢磨 インディ500参戦決定 RLLから「やり残した仕事」3勝目へ再挑戦

    インディ500で2度の優勝を誇る佐藤琢磨が、2026年の第110回インディアナポリス500に向けてレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)から参戦することが発表された。マシンはホンダ製パワーユニットを搭載する75号車で、アマダ・アメリカが3年連続でプライマリースポンサーを務める。

    佐藤琢磨は2025年大会でも優勝争いを展開し、予選ではキャリア最高位となる2番手を獲得。

    決勝では最多となる51周をリードしたものの、ピットミスにより9位でフィニッシュしていた。2026年は自身3度目のインディ500制覇を狙う。

    RLLとの関係は長く、2012年、2018年から2021年、そして2024年・2025年のインディ500に参戦。2020年にはチームに2度目のインディ500優勝をもたらしている。インディカー通算では6勝を記録し、そのうち4勝がRLLでのものだ。

    佐藤琢磨は2010年のルーキーシーズン以来、インディカーで222戦に出走。F1では2002年から2008年にかけて参戦し、2004年アメリカGPで3位表彰台を獲得した実績を持つ。

    佐藤琢磨「さらなる準備と覚悟で臨む」
    「2025年のインディ500でチェッカーフラッグを受けた瞬間から、すでに第110回大会への準備は始まっていました。我々はすでに次に向けた準備を進めていました。」

    「レイハール・レターマン・ラニガン・レーシングとともに、このやり残した仕事に再び挑戦できることを大変うれしく思っています。」

    「ボビー、マイク、デイビッド、そしてチームの皆さまの信頼とコミットメントに心より感謝いたします。」

    「再びアマダをプライマリーパートナーとして代表できることを光栄に思っています。パナソニック・オートモーティブシステムズ、ニテラ、デロイトトーマツ、NAC、ホンダ、HRC、そしてすべてのスポンサーの皆さまにも感謝しています。この挑戦を可能にしてくださっています。」

    「昨年、僕たちは素晴らしいスピードと強いポテンシャルを示しました。」

    「今年はさらに集中し、より準備を整え、より強い決意を持って戻ってきます。」

    「インディ500は常に特別ですが、今年はさらに大きな期待を感じています。」

    「チームと再会し、馴染みの顔ぶれに会い、5月に向けて勢いを築き始めるのが待ちきれません。」

    佐藤琢磨 インディ500 2026年

    マイク・ゲラン「80周年の節目にふさわしい挑戦」
    「アマダの80周年という節目の年において、第110回インディアナポリス500で再びレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングと佐藤琢磨とパートナーシップを結べること以上に、この特別なマイルストーンを祝う良い方法はない。」

    「我々のパートナーシップは、絶え間ない決意とイノベーションを通じて最高のパフォーマンスを追求するという共通のコミットメントを体現している。」

    「レース界最大の舞台以上に、これらの理念に対する我々の協働の取り組みを示すのにふさわしい場所はない。」

    ボビー・レイホール「彼はインディを知り尽くしている」
    「タクマがインディ500に向けてチームに戻ってくることを非常にうれしく思う。」

    「彼が最もよく知っている場所があるとすれば、それはインディだ。」

    「昨年の予選では素晴らしい仕事をしたし、レースでは何が起きたのか残念だったが、明らかに彼はフィールドで最も優れた存在だったと思う。」

    「彼はいつまでも若々しく、チームに多くのポジティブなエネルギーをもたらし、皆がそこから刺激を受けている。」

    「長年にわたって素晴らしい関係を築いてきたし、彼が再び500に戻ってくること、そしてそれが我々とともにであることをうれしく思う。」

    「また、アマダを再びプライマリースポンサーとして迎えられることを誇りに思う。」

    「彼らはインディ500にとどまらず、我々のチームにとって非常に重要なパートナーであり、その機器は日々の運営において大きな役割を果たしている。」

    「我々が非常に大切にしている関係だ。」

    マイク・ラニガン「3勝目へ大きな期待」
    「タクマは常にスピードウェイで速く、2度の勝利がその才能を証明している。」

    「我々がともに何を成し遂げられるのかに楽観的であり、彼の3度目のインディ500優勝を目指す機会に非常に興奮している。」

    「また、レース界最大の舞台において、タクマのエントリーのプライマリースポンサーとしてアマダが戻ってくることにも感謝している。」

  • アレックス・パロウ マクラーレンとの紛争が和解「友好的な結論に感謝」

    アレックス・パロウ マクラーレンとの紛争が和解「友好的な結論に感謝」

    アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)は、マクラーレンとの契約問題をめぐる法的紛争が最終的に和解に至ったことを受け、「友好的な結論」に達したとする声明を発表した。

    2023年夏に発生したインディカー契約違反を巡る問題は、2026年1月に英国裁判所がマクラーレン側の主張を支持する判断を下し、1200万ドル超の損害賠償が認められていた。その後、当事者間で最終的な和解が成立した。

    パロウは声明の中で、当時の自身の判断を振り返った。

    「この数か月間、非常に困難な時期を振り返る時間があった。この件について直接話したいと思う」

    「まず、ザク・ブラウンとチップ・ガナッシの両者に触れたい。2人とも難しい立場に置かれ、僕がその中心にいたことを後悔している」

    「1月に英国の裁判官がインディカー契約違反についてマクラーレン・レーシング側の主張を支持する判決を下した。その判断を尊重する」

    「2023年夏に起きた出来事は、違う形で対処できた可能性があると認識している」

    さらに当時の状況についても踏み込んだ。

    「公にはほとんど知られていないが、当時の僕は様々な方向に引っ張られていた。そして、僕の最善の利益を考えていない人たちが周囲にいた」

    「誤った助言、あるいはまったく助言がなかったと感じている」

    「今振り返れば、ザクに直接連絡を取っていれば、違う展開になっていたかもしれない」

    パロウはマクラーレンへの敬意も強調した。

    「マクラーレンとザクは多くの面で僕を支えてくれた。契約上の義務をすべて果たし、それ以上のこともしてくれた。契約で約束したことはすべて実行してくれたし、僕が誤解させられたことは一度もない。彼らの組織を非常に尊敬している」

    そして最後にこう締めくくった。

    「この件で多くを学んだ。この問題が解決し、友好的な結論に至ったことをうれしく思う」

    「これからは前に進むことに集中する。深く尊敬する2つの偉大な組織が、サーキット上でのみ競い合うことになる」

    一方、チップ・ガナッシの声明はやや厳しい内容だった。

    「1月の英国裁判所の判決を受け、マクラーレン・レーシングとの最終的な和解に達したことを確認できてうれしく思う」

    「起きたことを容認することはできないが、この問題が終わったことを歓迎する」

    「振り返れば、アレックスが良い人材を周囲に置くことの重要性を学んでくれたことを願っている。現在はそうなっていると信じているし、2023年の出来事が二度と繰り返されないことを望む」

    「ザクとマクラーレン・レーシングが、この問題を過去のものとし、エキサイティングなインディカーシーズンに集中する機会を与えてくれたことに感謝する」

    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンも声明を発表した。

    「1月に英国裁判所が我々の主張を支持した後、チップ・ガナッシ・レーシングとの最終的な和解に到達できたことを非常にうれしく思う」

    「この件に何か月も直接取り組んできたチーム、そしてプロセスを通じて我々を支えてくれたすべての人に感謝したい」

    「今後はサーキット上での戦いに戻り、エキサイティングなインディカーシーズンに集中できることをうれしく思う」

    4度のインディカー王者であるパロウは、ディフェンディングチャンピオンとして2026年シーズンを迎える。開幕戦は3月1日、セントピーターズバーグで行われる。

  • ミック・シューマッハ インディカー初戦は1周目接触で無念のリタイア

    ミック・シューマッハ インディカー初戦は1周目接触で無念のリタイア

    ミック・シューマッハ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、インディカー初参戦となった2026年シーズン開幕戦セントピーターズバーグで、オープニングラップの接触事故により早々にリタイアを喫した。

    新たなキャリアの一歩として挑んだデビュー戦は、わずか数コーナーで幕を閉じる厳しい結果となった。

    シューマッハは今季、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングと契約し、インディカーへ本格参戦。開幕ラウンドはフロリダ州セントピーターズバーグ市街地コースで行われ、ポールポジションはスコット・マクラフリンが獲得した。

    予選で21番手となったシューマッハは、決勝でポジションを上げることを目指してスタートを切った。しかし、その挑戦は開始直後に暗転する。

    1周目のブレーキングゾーンでスティング・レイ・ロブ(ユンコス・ホリンジャー・レーシング)がブレーキを遅らせ、サンティーノ・フェルッチに接触。フェルッチの左側を走行していたシューマッハは回避するスペースがなく、フェルッチのマシン後部に接触した。

    この多重接触により、シューマッハとフェルッチはその場でレースを終えることとなった。一方で、発端となったロブは走行を続けた。

    デビュー戦はわずか4コーナーで終了する厳しい結果となったが、新天地での挑戦はまだ始まったばかりだ。次戦での巻き返しが注目される。

  • マクラーレンとパロウ契約違反訴訟が最終決着 最大20億円で和解

    マクラーレンとパロウ契約違反訴訟が最終決着 最大20億円で和解

    マクラーレンとチップ・ガナッシ、そして4度のインディカー王者アレックス・パロウが、英国で争われていた契約違反訴訟について最終和解に達したと発表した。

    この問題は、2023年にパロウがガナッシ陣営での活動継続を巡り契約を破棄したことに端を発し、マクラーレンが提訴。裁判所はパロウに契約違反があったと認定し、最大1,260万ドル(約19億5,000万円)の支払いを命じていた。

    英国のピッケン判事は、パロウがマクラーレンのF1プログラムに関して不正行為を行った事実はないと判断。そのため当初求められていた2,000万ドルから金額は減額された。パロウは、オスカー・ピアストリのパフォーマンスを踏まえ、マクラーレンでグランプリシートを得る可能性が限定的であると認識したことも争点のひとつとなっていた。

    判決後、各当事者は和解に向けた協議を続けており、今回その合意が成立した。

    ザク・ブラウン「いまはトラック上の戦いに集中できる」
    「1月に英国の判事が我々に有利な判断を下した後、チップ・ガナッシ・レーシングとの最終和解に至ったことを非常に嬉しく思う」とマクラーレンCEOのザク・ブラウンは述べた。

    「この件に何か月も直接取り組んできたチーム、そしてプロセスを通じて我々を支えてくれたすべての人々に感謝したい。これで再びトラック上での戦いに集中できる。今季のインディカーシーズンはエキサイティングなものになるだろう」

    マクラーレン アレックス・パロウ

    チップ・ガナッシ「この件を背後に置ける」
    チップ・ガナッシも声明を発表し、和解成立を歓迎した。

    「1月の英国判決を受け、マクラーレン・レーシングとの最終和解に達したことを確認できて嬉しく思う」とガナッシは語った。

    「起きたことを容認することはできないが、この問題が終わったことを嬉しく思う。結果論ではあるが、アレックスも良い人材を周囲に置くことの重要性を学んだと願っている。現在はそうした体制が整っているので、2023年の出来事が繰り返されることはないはずだ」

    「この問題を背後に置き、これからのインディカーシーズンに完全に集中できる機会を与えてくれたザクとマクラーレン・レーシングに感謝したい」

    長期化した高額訴訟はこれで終結。各陣営はそれぞれの選手権に向け、改めて戦いの場へと戻ることになる。

  • ロマン・グロージャン インディカーは「特定のコーナーでF1よりはるかに速い」

    ロマン・グロージャン インディカーは「特定のコーナーでF1よりはるかに速い」

    ロマン・グロージャンが、インディカーとF1の違いについて率直な見解を示した。

    元ハースF1ドライバーであり、2026年シーズンにデイル・コイン・レーシングからインディカーへフル参戦復帰するグロージャンは、特定の低速コーナーではインディカーの方がF1よりも速いと主張している。

    「F1よりはるかに速い」
    昨年夏、ムジェロでハースのマシンをドライブし再びF1マシンを体験したグロージャンは、両カテゴリーの哲学はまったく異なると語った。

    「F1で最大の違いは、まったくスライドさせないことに集中し、できるだけ早くスロットルを開けてコーナー出口で良い加速を得ることだ」とグロージャンは語った。

    「1000馬力が背中を押してくれる。そこでラップタイムを稼ぐんだ」

    一方でインディカーはアプローチが異なるという。

    「インディカーは少し違う。進入速度、最低速度、そして可能なタイミングでスロットルを開けてコーナーを抜けることが重要だ。ドライビング面での違いはそこだと思う」

    さらにグロージャンは、ストリートコースの低速区間での性能を特に評価した。

    「僕がインディカーで一番好きなのは、ストリートコースの低速コーナーを、あのダンパーとグリップで走れる能力だ」

    そしてF1パドックの神経を逆なでする可能性のある比較を口にした。

    「モナコの最終コーナー、ヘアピンを例に取れば、インディカーの方があそこではF1よりはるかに速い」と述べ、低速域でのメカニカルグリップを理由に挙げた。

    もっとも、F1カレンダーで最もタイトな約時速30マイルのヘアピンで優位だと主張することは、限定的な条件下での比較ではある。

    ロマン・グロージャン F1 インディカー

    「愛している」選手権
    F1への郷愁を見せることなく、グロージャンはアメリカ最高峰のシングルシーターシリーズへの復帰を楽しみにしている。

    「僕が愛している選手権で、たくさん楽しんできた」とグロージャンは語った。

    「デイルは本当に大好きな人物だ。ぴったりの言葉が分からないけど、とにかく戻れてうれしい」

    「チームは良い状態だし、デニス・ハウガーと一緒にレースできるのも楽しみだ。彼はとても速い若手だと思うし、シングルシーターでの残り数年を最大限に生かしたい」

    一方で、2026年の新時代を迎えるF1については慎重な姿勢を示した。

    「開幕戦を見ないと分からない。紙の上では少し心配しているけど、チームは解決策を見つけると思う」と語る。

    「美しいのは、勢力図がかなり変わる可能性があることだ。レースでは多くのアクションが見られるかもしれない」

    「それが僕たちの望むアクションなのかどうか。それは最初の数戦を見てみないと分からない」

    現時点で彼のメッセージは明確だ。壁が迫り、速度が落ちる状況では、インディカーが優位に立つ可能性があるということだ。

  • ホンダ、インディカーと複数年契約更新 2028年からチーム・チャーター取得

    ホンダ、インディカーと複数年契約更新 2028年からチーム・チャーター取得

    ホンダは、NTTインディカー・シリーズと複数年にわたるエンジンサプライ契約を更新し、2027年シーズン以降も参戦を継続することを発表した。

    ホンダおよびホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)は、30年以上にわたる北米オープンホイールレースでの実績を基盤に、2028年から始まる新たなインディカー時代へ挑む。

    2028年シーズンからは、ダラーラ製の新シャシーが導入される予定だ。これにあわせてHRC USは、新開発の2.4リッターV6ツインターボ・ハイブリッドエンジンを供給する。本パワーユニットは、全マニュファクチャラー共通となる低電圧ハイブリッドシステムと組み合わされ、現行のダラーラDW12シャシーおよび2.2リッターV6ツインターボ・ハイブリッドエンジンを置き換える。

    今回の新契約の一環として、ホンダとシボレーの両マニュファクチャラーは、2028年シーズンから「チーム・チャーター」を取得する。エンジン供給メーカーとしては初の施策となる。

    これによりHRC USは、2028年からのフルシーズン参戦体制の構築に向けて準備を本格化。人的育成と技術開発のさらなる強化を図る方針だ。

    ホンダは1994年のCART参戦以来、北米オープンホイールレースで数々の成功を収めてきた。これまでに通算298勝、ドライバーズタイトル21回、マニュファクチャラーズタイトル11回、インディアナポリス500で16勝を記録している。

    2025年シーズンは歴史的な一年となり、シーズン中10連勝、全17戦中12勝を挙げた。ドライバーズ、マニュファクチャラーズ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの全タイトルを獲得し、インディアナポリス500でも勝利を収めている。

    ホンダ・レーシング・コーポレーションUSAの社長、デビッド・ソルターズは次のように述べた。

    「ホンダファン、そして関係者の皆様に、NTTインディカー・シリーズへの参戦継続を発表できることを大変うれしく思います。インディカーが持つ歴史と競争精神に深い敬意を払いながら、30年以上にわたる取り組みを今後も継続できることを誇りに感じています」

    「本契約は、北米オープンホイールレースの最高峰の舞台において、人材と技術をさらに成長させる大きな原動力となります」

    「また、インディカーとFOXとのパートナーシップにより、レースの魅力は一層高まっています。インディカーの未来は非常に明るく、ホンダがその成功に重要な役割を果たせることを光栄に思います」

    ■ ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)について
    HRC USは、北米におけるホンダおよびアキュラのモータースポーツ活動を統括するレーシングカンパニーである。1993年にホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)として設立され、2024年にHRC USへ名称変更した。

    現在はインディカーやIMSAスポーツカー選手権をはじめ、将来のF1パワーユニット開発など、次世代のホンダ・モータースポーツ活動を担っている。

    インディカー・シリーズ

    2028年インディカー新レギュレーションのポイント
    ・ダラーラ製新シャシーを導入(現行DW12は2012年導入)
    ・2.4リッターV6ツインターボ・ハイブリッドへ移行
    ・全メーカー共通の低電圧ハイブリッドシステムを採用
    ・マニュファクチャラーによるチーム・チャーター取得制度を新設

    なお、現行のDW12シャシーは2012年に導入され、2.2リッターV6ツインターボエンジンも同時に採用された。2024年半ばからは低電圧ハイブリッド化が進められている。

    チーム・チャーターとは、参加チームやメーカーの出走権や条件を明文化した制度であり、取得すると毎レースへの一定台数の出走が保証されるほか、分配金などの権利が付与されるのが一般的だ。

    2028年に向けて、インディカーはシャシー、パワーユニット、そして参戦制度の三位一体での刷新を進める。ホンダはその中心的存在として、新時代の技術競争に挑む。

  • ミック・シューマッハ、インディカーでオーバル初走行を満喫「楽しい」

    ミック・シューマッハ、インディカーでオーバル初走行を満喫「楽しい」

    ミック・シューマッハは、2026年インディカー・ルーキーシーズンに向けた準備の一環として、初めてオーバルコースでの走行を経験した。

    舞台はフロリダ州のホムステッド=マイアミ・スピードウェイ。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングによる非公開テストで多くの周回を重ね、本人は強い手応えと高揚感を口にしている。

    レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)は水曜日、マイアミ中心部から南へ約30マイルに位置するホムステッド=マイアミ・スピードウェイでプライベートテストを実施した。シューマッハは2026年シーズン、同チームのフル参戦ドライバー3人のうちのひとりとしてインディカーに臨む。

    テスト車両は、まだ完全なブラックカラーのレイホール・ホンダで、カーナンバーは47。午前中はチームメイトのグラハム・レイホールが先に走行し、路面コンディションに合わせたセットアップ確認を担当した。テスト開始時は雲が多かったものの、次第に天候は回復し、気温は20〜23度の範囲で推移した。

    2011年以降、ホムステッドのオーバルはインディカーのレースカレンダーから外れ、テスト専用として使われている。今回も例外ではなく、レイホールによるシェイクダウン直後に、シューマッハが初のオーバル走行に臨んだ。

    このテストには、元インディカードライバーのライアン・ブリスコーも帯同していた。オーストラリア出身のブリスコーは、数日前にRLLのドライバーコーチとして加入したばかりで、特にシューマッハのサポートを担っている。

    オーバル初走行後の率直な感想
    テスト当日、RLLのSNSに投稿された短い動画の中で、シューマッハは手応えをこう語った。

    「ここまでテストはうまくいっている。かなり多くの周回を重ねることができた」

    「いくつかセットアップ変更も行って、今の状態をさらに良くしようとしているところだ」

    午後に向けての目標については、「リストにある項目をいくつか消化していくこと」と説明し、動画の最後には満足そうな表情を浮かべた。

    「楽しい。続報を楽しみにしていてほしい」

    ミック・シューマッハ インディカー

    “ブレーキなし”の感覚に順応
    その後、シューマッハはオーバル特有の走りについて、もう少し踏み込んで振り返っている。

    「普通のサーキットとの最大の違いは、ブレーキを使わずにコーナーへ入っていくことだ。これは最初、慣れる必要があった」

    「アクセルを緩めずにマシンをコーナーへ投げ込めると感じられたのは、まったく新しい体験だった。でも比較的早く順応できたし、大きな問題もなかった」

    一方で、学ぶべきことがまだ多いとも率直に認めている。

    「オーバルでは、まだ学ぶことがたくさんある。でも、正しい方向には進んでいると思う」

    次なるステップと2026年開幕へ
    最初のオーバルテストを終えたシューマッハには、開幕前にさらに2回の公式テストが控えている。

    2月9日と10日には、全チーム参加のもと、セブリング・インターナショナル・レースウェイのショートコースで合同テストが行われる。ここは路面の凹凸が多く、市街地レース対策として毎年重要視される冬季テストだ。

    続く2月17日と18日には、アリゾナ州フェニックス・レースウェイで、シーズン前最後のオーバルテストが予定されている。フェニックスは1マイルのオーバルで、2026年にインディカーのレースカレンダーへ復帰。2018年以来となるレースが、3月7日に第2戦として開催される。

    そのわずか8日後、3月15日には、テキサス州アーリントンの新設市街地サーキットで決勝が行われる。シューマッハ自身はこの一戦を「ミニ・ホームレース」と表現しており、インディカーでの本格的な挑戦が、いよいよ現実のものとなる。

  • インディカー、ワシントンで独立250周年記念レース トランプ大統領が発表

    インディカー、ワシントンで独立250周年記念レース トランプ大統領が発表

    インディカーは、アメリカ合衆国の象徴的な場所であるナショナル・モールを舞台に、新たな市街地レースを開催すると発表した。2026年シーズンに新設されるこのイベントは「フリーダム250」と名付けられ、同年の選手権における18戦目として組み込まれる。

    このレースは、アメリカ独立250周年という節目を祝う公式行事の一環として実施されるもので、8月21日から23日にかけて開催される予定だ。開催は、ドナルド・トランプ大統領による大統領令の署名を受けて実現した。

    ナショナル・モールは、リンカーン記念堂やワシントン記念塔、連邦議会議事堂、ホワイトハウスといった歴史的建造物が集まるエリアであり、インディカーにとっては前例のない特別なロケーションとなる。シリーズ側は、この舞台設定がアメリカン・モータースポーツの象徴性を強く打ち出すものになるとしている。

    トランプ大統領は次のように述べている。

    「100年以上にわたり、アメリカのインディカー・レーシングはモータースポーツの最前線を走ってきた。時速200マイルを超えるスピードで走るマシンとドライバーは、この本質的にアメリカ的なスポーツを見るすべての人々に畏敬と敬意を抱かせている」

    インディカー ドナルド・トランプ 大統領

    インディカーは、フリーダム250が一般観客に無料で公開されるイベントになることも明らかにしている。一方で、具体的なコースレイアウトや安全対策などの詳細については、今後あらためて発表される予定だ。

    このイベントには、インディカーおよびチーム・ペンスキーを率いるロジャー・ペンスキーも賛同を表明している。ペンスキーは次のように語った。

    「トランプ大統領は、我々のスポーツに計り知れない名誉を授けてくれた。我々は、インディカーがこの国を称え、壮大なレースイベントを実現するために寄せられた信頼と支援に感謝している。これは、アメリカの独立、そしてモータースポーツを支えてきた愛国心、革新、卓越性の遺産を祝う、真に記憶に残るイベントになるだろう」

    インディカーにとって、歴史と政治の中心地を走るフリーダム250は、シリーズの新たな象徴となる一戦になりそうだ。