カテゴリー: インディカー

  • 佐藤琢磨 「レースが早めに終わったのは残念でした」

    佐藤琢磨 「レースが早めに終わったのは残念でした」

    佐藤琢磨が、インディカ第3戦アラバマのレース週末を振り返った。

    ヨーロッパのモータースポーツ界で長年過ごしたこと、とりわけその成長期をイギリスで過ごしたことを考えれば、先日バーバー・モータースポーツ・パークで開催されたベライゾン・インディカー・シリーズの一戦は佐藤琢磨が得意とする条件が整っていたといえる。

    美しい田園地帯にあって速いコーナーが少なくなく、起伏が激しいサーキットで、しかも天候が悪いとなれば、イギリスでレース経験を積んだ佐藤琢磨にとっては理想的な状況といってもいいだろう。ところが、レースは思ったほど早くスタートが切られず、十分にコースが濡れていたとはいえず、そして佐藤琢磨が臨むような結果を残せるほどレース時間は長くなかった。

    アラバマの郊外に激しい雷雨が居座ったため、決勝レースは予定より2時間以上も遅れてスタートが切られることとなった。グリーンフラッグが振られたときには、遠からずスリック・タイアが使えるコンディションとなることが予想された。もしもあと30分でも早くスタートが切られていればと思うと、それは残念でならない展開だった。

    このため、レース時間はテレビ中継の都合を考えて予定よりも短縮されることとなり、No.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダを駆る佐藤琢磨は13位でフィニッシュした。14番グリッドからスタートしたことを考えれば、それほど悲観するような結果とはいえないが、それでも、もっといい成績を収めたはずという思いを抱かずにはいられないレースだった。

    「難しい週末でした」と佐藤琢磨はコメント。

    「思ったように物事が進まなかったのですが、これはレースでは時々起きることです。ただし、今回、僕たちはとりわけ大きな希望を抱いていました。昨年のバーバーでは、ピットストップに問題があったのでいい成績は残せませんでしたが、それでも僕たちは速く、力強い手応えを掴むことができました。今年のシーズン前に行ったテストでも、いい感触を得ていました。もっとも、あとコンマ数秒ほどタイムを詰める必要がありましたが、このコースでコンマ数秒速く走るのは本当に難しいことなのです」

    「最初のプラクティスは軽い肩慣らし程度のことしかできませんでした。とにかく赤旗が何度も提示されたために10ラップほどしか走れず、フライングラップはたしか3周だったはずです。おかげで、しっかりとした感触を掴むまでには至りませんでしたが、それでもマシンのバランスはよくなく、グリップが不足していることははっきりしていました。その理由の一部は、テストのときより華氏で30度ほど、摂氏では17度ほど暑くなっていたことにあり、おかげでタイアは常にオーバーヒートしているような状態でした。シーズン前のテストに比べるとラップタイムは2秒ほど遅かったので、どれくらいグリップが不足していたかわかるでしょう」

    「このようなコンディションにうまく適合しなければいけませんでしたが、2回目のフリープラクティスを走って、大規模な作業が必要であることが明らかになりました。いくつかのことを試しましたが、それではまったく不十分だったのです」

    プラクティスから予選までの間に期待されたのは、2013年と同じような展開を再現することだった。

    「昨年もプラクティスはダメでしたが、予選で柔らかめのレッド・タイアを装着したマシンは素晴らしい走りを見せてくれました。ところが今回は、まったくそうはなりませんでした。去年、予選は午前中の気温が低いときに行われましたが、今年は1日でもっとも気温が高くなる午後2時に予選が行われたのです。おかげで、第2セグメントに進めるほどのスピードを手に入れることができませんでした。これは本当に残念でした」

    佐藤琢磨は自分の予選グループにおいて、第2セグメント進出にあとひとつだけ順位が足らない7番手となり、このため14番グリッドからスタートすることが決まった。ところが、日曜日にサーキットを襲った悪天候が、皮肉にも一筋の光明をもたらすことになる。

    「僕たちは前日から大幅なセッティング変更を行いました。これでマシンの状態は改善され、ウォームアップでは9番手のタイムを出すことができました。しかも、雨のなかでレースができそうだったので、期待は一層高まりました。ところが、レースのスタートを切るには、雨はいささか激しすぎるものでした。最大の問題は雷で、主催者は観客の安全を考えなければいけませんでした。けれども、スタートがもう少しだけ早く切られれば、コースはもっと濡れていたでしょうし、そうすればレースの流れももう少し変わっていたと思います」

    コースがウェットの状態でスタートが切られたため、誰もがファイアストンのレインタイアを装着していたが、このとき雨はすでに止んでいた。

    「オープニングラップはまだコースが濡れていたので、いろいろなラインを選ぶことができました。バックストレートに進入するとき、水煙がひどくてほとんど視界が利かない状態になりました。このとき、前方にいた数台の動きがきっかけとなって、集団の後方では大きく減速しなければいけない状況となります。突然水しぶきの中から現れた急減速するマシンを避けるため、僕は思わずスピンを喫してしまいました」

    佐藤琢磨のマシンはエンジンがストールしてしまっていた。ところが幸運なことに、それが原因でコーションとなり、しかもセーフティ・クルーが佐藤琢磨をコースに押し戻してくれたので、周回遅れにならずに済んだのである。佐藤琢磨は23番手に後退したが、それでも懸命に戦い続けた。

    「セイフティー・チームのおかげです!」と佐藤琢磨はコメント。

    「その後は少ししか順位を上げられませんでした。僕はマイク・コンウェイとバトルをしていましたが、遅かれ早かれレインタイアはオーバーヒートを起こすはずです。やがてコースのライン上が乾いてくると誰もオーバーテイクできなくなり、レースは高速パレードのようになりました。ドライタイアに交換するには早すぎたので、誰もがそのままの状態で待っていたのです。オリオール・セルヴィアがスリックに交換するためにピットストップを行いました。これは早すぎる決断に思えましたが、それでも、彼がどんな状況に追い込まれるかはとても興味深いところでした」

    ほどなくしてミハイル・アレシンがスピンしてフルコースコーションになると、ほぼすべてのドライバーがピットストップの決断を下すことになる(このときセバスチャン・サーベドラはコースに留まることを選び、暫定のトップに浮上した)。しかし、リスタートが行われた最初の周に佐藤琢磨は残念ながらライアン・ブリスコーと接触してしまう。

    「僕はリスタートをうまく決めてライアンとサイド・バイ・サイドになっていました。ヘアピンのターン5に進入するとき、おそらくライアンのアウト側に誰かがいたのだと思います。このため、彼はどんどん僕に近づいてきて、ドアを閉じる形になりました。僕は縁石に乗って彼との接触を避けようとしたのですが、最終的には絡んでしまいます。これでまた順位を落としました。本当に、上がったり下がったり、上がったり下がったりのレースでした」

    間もなく、佐藤琢磨は2回目のピットストップをやや早めに行ったことから他のドライバーとは給油のタイミングがずれ、このため、最後のピットストップが始まるときには13番手まで浮上していた。つまり、レース戦略が効を奏したのである。同じ13番手のままピットストップを終えた佐藤琢磨は、アレシンのクラッシュによってこの日、最後のコーションとなるまで同じ順位をキープし、レースはコーションのまま幕切れとなった。

    「たくさんのドライバーをオーバーテイクできたのはよかったと思います。ドライコンディションでのマシンの状態は悪くなく、僕たちはそこそこにコンペティティブでした。いちばん速いライバルにはやや離されていて、決して最高の1日とはいえませんでしたが、それでも力強くレースを戦うことができたと思います。フィニッシュを迎えたとき、まだプッシュ・トゥ・パスがだいぶ残っていたので、でした。おそらくあと何周かあれば順位を上げられたでしょうが、実際にはそうはなりませんでした。とはいえ、週末を通じて僕たちはできることをすべてやりました。チームはしっかりしたパフォーマンスを発揮できたと思います」

    これでシーズン序盤戦は終わり、続いてはインディアナポリスで過ごす“マンス・オブ・メイ”を迎えることになるが、その始まりは2週間後に開催されるロードコースでのレースとなる。そう、2004年のF1アメリカGPで琢磨が表彰台を得たインディアナポリスのロードコースでレースが行われるのだ。

    「僕にとってはとても特別な場所です。なぜなら、そこがインディ500の舞台であるというだけでなく、ちょうど10年前に起こったことが蘇ってくるからです。だから、ロードコースで再びレースができることを最高に嬉しく思っています。もっとも、かつてのF1コースと同じなのはターン1(ここもさらにタイトなコーナーに変更されます)からターン4までだけなので、実質的にはまったく別のサーキットです! それでも、気持ちのうえでは素晴らしいことだし、とても楽しみにしています。このコースでは2日間テストを行なうことになっているので、ここでいいデータが手に入れば、レースでもいい展開が期待できると思います」

  • カート・ブッシュ、インディ500参戦マシンをお披露目

    カート・ブッシュ、インディ500参戦マシンをお披露目

    カート・ブッシュは、今年のインディ500に参戦するマシンをお披露目した。

    NASCARスプリントカップシリーズに参戦しているカート・ブッシュは、今年のインディ500にアンドレッティ・オートスポートから参戦。インディ500とその夜にシャーロットで開催されるNASCARの600マイル・カップにも参戦する“ダブル”に挑戦する。

    「刺激的な一日だ。これはリアルなことで現実なんだ。夢がかなった」とカート・ブッシュは述べた。

    「今はプラクティスタイムとアンドレッティ・オートスポートに慣れることが焦点だ。アンドレッティ・オートスポート、そしてマイケル(アンドレッティ)がいてくれるのは適切なことだ。チームの経験は僕の経験不足を導いてくれる」

    カート・ブッシュは、4月29日に1995年のインディ500の勝者であるジャック・ヴィルヌーヴとともに2.5マイルの―バルでテストを実施する。

    今回のカート・ブッシュのインディ500参戦はゲフィン・レコードのオーナーであるジョーダン・シュアーが2006年に設立したSuretone Entertainmentがスポンサードする。

    KURT BUSCH

  • 佐藤琢磨、アラバマの決勝レースは13位 (インディカー)

    佐藤琢磨、アラバマの決勝レースは13位 (インディカー)

    佐藤琢磨は、インディカー第3戦アラバマの決勝レースを13位で終えた。

    決勝日は正午過ぎに大雨が降り、レースは予定の午後2時過ぎから2時間半ほど遅れてスタートが切られました。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、予選14番手からスタート。ウエットコンディションを得意とする佐藤琢磨が上位へと進出していく姿が期待されたが、スタート1周目にアクシデントを回避しようとしてスピンして最後尾まで後退。

    しかし、その後のレースでは佐藤琢磨らしいアグレッシブな走りを難しい路面でもみせ続け、一つずつ順位を挽回し、13位まで追い上げてゴールした。

    佐藤琢磨 (13位)
    「厳しく、忙しいレースでした。スタート直後、“キンク”と呼ばれるエリアで2台のマシンがハーフスピンし、後続が次々とブレーキを踏みました。私も前車との接触を避けるためにブレーキングしたかったのですが、ちょうどコーナーの真ん中に達したところだったためにブレーキを踏めず、スピンしました。あそこで周回遅れにならなかったのは幸いでした。しかし、レース中盤のリスタートで今度はライアン・ブリスコーとサイド・バイ・サイドでヘアピンコーナーに進入し、接触して今日2度目のスピンを喫してしまいました。レース終盤はいいペースを保って走り続け、2台をパスしたのですが、そこで時間切れでした。厳しいレースでしたが、マシンをゴールまで運ぶことができたことをうれしく感じています。次戦はインディアナポリスでのロードレースです。F1時代と少し違ったレイアウトになっているコースですが、とても楽しみにしています。次のレースではぜひとも好結果を残したいと思います」

  • コスワース、インディカー復帰にむけてパートナーと交渉

    コスワース、インディカー復帰にむけてパートナーと交渉

    コスワースは、インディカー復帰に向けて前進を続けており、来月初旬に潜在的なメーカーパートナーとさらなる会議を行うことを明らかにした。

    コスワースは、モータースポーツ活動の中心的な焦点としてインディカーに復帰する計画を2月に発表。インディカー・シリーズとの交渉はすでに行われているが、どのようなプログラムであっても、メーカーとの提携が必要だと述べていた。

    コスワースのマーケティングディレクターを務めるトム・バックラーは、潜在的な提携企業との交渉は順調に進んでいると述べた。

    「現時点で、我々は2社、潜在的には3社と活発に話をしている。いくつかの会議を予定しているところであり、インディ500あたりで前進できることを期待している」

    「技術的に我々にはそれができることはわかっている。以前にもやっていたことだし、我々がレースに勝てるエンジンを設計できるということへの疑いはテクニカルディレクターであるブルース・ウッドの心にはない」

    「ビジネス面でも意味のあることだと思っている。500に勝つことだけでなく、チャンピオンシップで走らせることによるブランド露出について分析してきた。そこには非常にポジティブな費用対効果がある」

    トム・バックラーは、コスワースが少なくとも1つのスポーツカープロジェクトに関与しており、他の面でさらに強い進歩を果たしていると述べた。

    「我々が活発に取り組んでいるプロジェクトはもうひとつあり、それは進行している」

    「現時点でこれ以上のことは言えない。だが、我々はスポーツカーにいることになるだろう」

  • ファン・パブロ・モントーヤ 「DRSはオーバーテイクの価値を下げた」

    ファン・パブロ・モントーヤ 「DRSはオーバーテイクの価値を下げた」

    元F1ドライバーのファン・アブロ・モントヤは、DRSはF1の見所を増やしたかもしれないが、オーバーテイクの芸術性の価値を下げたと感じている。

    DRSは、トラックの特定の部分でドラッグを減らしトップスピードを向上させてオーバーテイクを促進することを目的に2011年にF1に導入された。

    DRSの導入により、それ以前よりも多くのオーバーテイクが見られるようになった。

    しかし、ファン・パブロ・モントーヤは、DRSが自分がF1でレースをしていた頃よりもオーバーテイクのチャレンジを楽にしていると考えている。

    「ショーのためには良いことだ。オーバーテイクが見ので、ショーになる。でも、僕はオーバーテイクは芸術だと思っている」ファン・パブロ・モントーヤは“The Racer’s Edge”に語った。

    「でも、ピカソにPhotoshopを使わせるようなものだ」

    2006年にNASCARに転向し、今年インディカーに復帰したファン・パブロ・モントーヤは、DRSが導入される前はオーバーテイクするのにもっと多くの努力が必要だったと考えている。

    「考えなければならなったし、大きなリスクを冒さなければならなかった。でも、今は、ポジションを上げるために戦う必要がない」

    「ストレートに差し掛かった時に前のマシンに十分近づいていれば、次のコーナーでDRSを使って前に出ることができてしまう」

    関連:DRS (Drag Reduction System)とは

  • 佐藤琢磨、アラバマの予選は14番手 (インディカー)

    佐藤琢磨、アラバマの予選は14番手 (インディカー)

    佐藤琢磨は、インディカー第3戦アラバマの予選を14番手で終えた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、金曜日のプラクティス2回でマシンのセッティングが思うように進められずにいたが、予選を前にした3回目のプラクティスでトップ10入りを果たした。予選ではさらなるポジションアップを目指した佐藤琢磨とチームだったが、暑くなったコンディションにマシンを合わせきれず、予選結果は14番手となった。

    明日の決勝レースは、今日より気温が幾分高く、雨の可能性も考えられるコンディションの下、午後2時過ぎにグリーングラッグが振り下ろされる予定となっている。

    佐藤琢磨 (予選14番手)
    「昨日から今日へ、私たちのマシンは大きな進歩がありました。午前中に行われたプラクティスでは、競争力を手に入れたと感じることができていました。路面のグリップ感が向上していたのです。しかし、それではまだ不十分であることが予選で判明しました。全力でアタックをしましたが、あと少しの差で予選の第1ステージ通過を果たせませんでした。気温も路面温度も大きく上昇したコンディションは、冬の間のテストや昨年までのレースウイークエンドのものと大きく異なっていたため、マシンのバランスをいいものに仕上げることが難しかったと感じています。しかし、明日のレースは粘り強く戦い抜き、上位でフィニッシュすることを目指していきます」

  • ロングビーチ、インディカーとの契約を2018年まで延長

    ロングビーチ、インディカーとの契約を2018年まで延長

    F1開催の提案のあったロングビーチだが、市議会はインディカーとの契約を2018年まで延長することを満場一致で決定した。

    ロングビーチは、2015年末でインディカーとの現在の契約が終了することもあり、F1イベントの創設者クリス・プーク率いるグループはF1開催を提案していた。

    だが、市議会は8-0でインディカーとの契約を3年間延長することで可決。さらに2年のオプションが含まれた。

    契約延長により、F1が短期的にロングビーチに戻ることがなくなったが、議会は2018年以降に他のチャンピオンシップへの切り替えを調査する提案を求めており、将来の可能性についてはオープンなままにした。

  • 佐藤琢磨、バーバーの初日を15番手で終える (インディカー)

    佐藤琢磨、バーバーの初日を15番手で終える (インディカー)

    佐藤琢磨は、インディカー第3戦アラバマのプラクティス初日を15番手タイムで終えた。

    暖かい陽気になるとともに、プラクティスの走行時間が短くなったことにより、金曜日の午後、佐藤琢磨とABCサプライ・チームは絵に描いたように美しいバーバー・モータースポーツ・パークでのスピードを追い求めることになった。

    全長2.3マイル(約3.7km)のロードコースを舞台に23台が出走して行なわれた本日のプラクティスで佐藤琢磨は1分9秒4793をマークし、15番手となりました。チームは明日の午前中に行なわれる45分間のプラクティスに臨んだ後、午後に行なわれる公式予選に挑むこととなる。

    佐藤琢磨
    「オープンテストのときとはコンディションがだいぶ変わっています。気温がずっと高くなっているので、タイア・グリップの働きも変わってしまったのです。今朝のセッションでは何度も赤旗が提示された関係で、満足のいくセットアップを施すことができませんでした。午後のセッションでは、テストのときの状況を再現しようと試みましたが、まだあのときの感触を掴むことはできていません。今晩はかなり頑張って作業に取り組まなければいけないでしょう」

  • エリオ・カストロネベス、問題ツイートで執行猶予処分 (インディカー)

    エリオ・カストロネベス、問題ツイートで執行猶予処分 (インディカー)

    エリオ・カストロネベスは、インディカー 第2戦 ロングビーチのレース後に投稿したツイートが問題視され、6月30日まで執行猶予処分を科せられた。

    ペンスキーからインディカーに参戦するエリオ・カストロネベスは、ロングビーチの決勝レースを11位でフィニッシュ。

    レース後、エリオ・カストロネベスは「インディカーのオフィシャルは、何人かのドライバーにペナルティも与えないし、事故の間もグリーンフラッグを振っている」と投稿し、インディカーのロゴに下に向けた赤い親指を重ねた画像を投稿。

    エリオ・カストロネベスは、すぐにそのツイートを削除し、彼の姉でビジネスマネジャーも務めるカティ・カストロネベスがツイートしたと主張していた。

    「僕が書いたわけではない。でも、インディカーシリーズを批判したツイートについて謝罪したい」と謝罪コメントを投稿した。

    「不運にも、自分の考えを示す前に僕の姉が許可なくツイッターアカウントを使用してしまった。改めてスチュワードには謝罪したい」

    その後、カティ・カストロネベスも、自身のTwitterでこの件について責任を負うと投稿した。

    インディカーのオフィシャルは、ルール9.3.8(ソーシャル・メディア・ポリシー)に違反したとして、エリオ・カストロネベスに執行猶予処分を科した。

  • 佐藤琢磨 「レース中のペースはとてもよかった」

    佐藤琢磨 「レース中のペースはとてもよかった」

    佐藤琢磨が、2014年 インディカー第2戦 ロングビーチのレース週末を振り返った。

    あのロングビーチでの劇的なインディカー・シリーズ初優勝から1年。カリフォルニア州の市街地コースを舞台に繰り広げられた2014年ベライゾン・インディカー・シリーズの第2戦で、佐藤琢磨は56周目の多重クラッシュに巻き込まれた不運なドライバーのひとりとして名前を連ねることになった。

    佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングチームの面々は、スタート直後に大きな遅れを喫したNo.14 ABCサプライ・ダラーラ・ホンダをリードラップへと送り返しただけでなく、上位フィニッシュが十分に期待できる展開に持ち込んだ。

    ところが、トップ争いを演じていたジョセフ・ニューガーデンとライアン・ハンター-レイが接触したことで連鎖的にアクシデントが発生し、ニューガーデンとハンター-レイのふたりだけでなく、佐藤琢磨やジェイムズ・ヒンチクリフ、トニー・カナーンといったドライバーもリタイアに追い込まれた。

    ここに至るまで、佐藤琢磨は懸命の復活劇を演じていた。なぜなら、2週間前にセントピーターズバーグでポールポジションを勝ち取ったあのスピード、そしてレース前半をリードした力強い走りが、ロングビーチのプラクティスと予選ではまったくといいほど発揮されなかったからだ。

    「セントピーターズバーグでポールポジションを獲得したことが多少はプレッシャーにもなりましたが、僕たちは自信がありましたし、前向きに物事を捉えていました」と佐藤琢磨。

    「僕は少し早めにロサンジェルス入りすると、フィジオと落ち合ってトレーニングをしたり、体調を調整するなどして充実した時間を過ごしました。メディアの取材も多く、たくさんの人たちに温かく出迎えていただきました」

    「昨年に続いて僕たちには強力なパッケージングがあると考えていましたし、セントピーターズバーグを終えてからはコンペティティブな戦いができるとの期待も抱いていました。プラクティスでは、マシーンのバランスに満足できるような状況ではなかったものの、ポジションはそれほど悪くありませんでした。なにしろ金曜日の午後は4番手だったのです。今年は新しいエアロ・コンフィギュレーションが導入されてダウンフォースが増えたほか、エンジンもパワフルになっていたので、昨年よりきっと速くなるだろうと予想していました。ただし、路面のグリップは決してよくありませんでした」

    「このことを基本にマシーンのセットアップに取り組んでいましたが、土曜日の午前中になると、このままでは上手く機能せず、思ったほど速くならないことが明らかになりました。そしてとても厳しい予選になることが予想されましたが、そのいっぽうで、柔らかめのレッドタイアでグリップが改善されれば、マシーンのバランスも好ましい方向に変化するとの期待も抱いていました。ところが、結果的に予選でもマシーンの傾向は変わりませんでした。とても神経質で、グリップ・レベルが低い状態でした。といっても、たかだかコンマ2、3秒の話ですが、現在のインディカー・シリーズはとてもコンペティティブなので、千分の数秒差でも順位が変わることがあるのです」

    佐藤琢磨は自分の予選グループ内で8位となり、トップ6だけが出走できるセグメント2には進出できなかった。この結果、佐藤琢磨のスターティンググリッドは15番手となった。

    「全力を尽くしましたが、スピードが足りませんでした」と琢磨。「今年のセントピーターズバーグ、そして昨年のロングビーチのことがあったので、とても残念な結果でした。いつもは上位に進出しているドライバーが何人も苦戦を強いられていました。つまり、コンディションの面ではかなり特殊な状況で、非常にタフな戦いだったといえます」

    「予選後、それまでのデータを詳細に見直し、マシーンのセッティングを根本から変更することにしました。昨年のセッティングをベースとしている限り、あまりいい結果が望めないことがわかったからです」

    日曜日の朝には、こうした努力が報われることとなる。

    「ウォームアップではいい感触を掴めました。スタビリティが増し、グリップ・レベルとスピードを引き上げることに成功したのです。大きな前進で、かなりのポテンシャルが感じられました。プラクティスの時間が短かったために、やりたいと思っていたことのなかに積み残しが出ていましたが、ようやく自分たちの進むべき方向が見つかったような気がしました」

    レースではいきなり後退を余儀なくされ、順位を落とすとともに予定より早くピットストップを行なわなければならず、結果として佐藤琢磨は周回遅れになった。

    「ロングビーチではスタンディングスタートが採用されました。ただし、僕たちは冬のテストでもあまりスタンディングスタートの練習をできませんでした。そこでロングビーチに入ってから、スタートで用いる様々なマッピングを試し、追い上げを図りました。フォーメーションラップを終え、マシーンに装着されたニュータイアはウォームアップもできていたので、グリップ・レベルはかなり上がっていましたが、このマシーンはそもそもスタンディングスタート用に開発されたものではありません。このため、クラッチの繋がるポイントが安定しないという問題があり、僕は少々困難な状況に陥ってしまいました」

    「ターン1への進入でひとつポジションを落とし、さらに小さなランダバウトのターン2では大混雑が起きていました。サイド・バイ・サイドをするのは至難の技でしたが、もちろん僕はトライしました! このときマイク・コンウェイ(なんとこのレースのウィナー!)に追突され、この衝撃で玉突き状態となり、僕は前を走っていたマシーンに接触してしまいます。これでフロントウィングにダメージを負いました。フロントウィングはすぐに交換しなければいけない状態ではありませんでしたが、勢いを失ったためにいくつかポジションを落とすこととなります。ここで僕たちは『ここで挽回するのは難しい。長いレースだし、いまのうちに戦略を切り替えよう』と判断しました。そこで7周目にピットインしてレッドタイアを装着します。予選はセグメント1しか戦わなかったので、レッドタイアはまだたくさん手元に残っていたのです。それと同時にフロントウィングも交換しましたが、この作業に手間取り、僕たちはラップダウンとなりました」

    佐藤琢磨は先頭グループに混じる形で走行すると、レース終盤まで破られることのなかったファステストラップをすぐに記録することとなる。

    「ペースがよかったのは嬉しかったけれど、ラップダウンになっていたのは残念でした」

    間もなくセバスチャン・ブールデがクラッシュし、幸運にもフルコース・コーションとなる。ここで先頭グループがピットインしたために佐藤琢磨はリードラップへの返り咲きに成功。2回目のピットストップを行なったときには18番手となっていた。

    「すべて順調でした。徐々にポジションを取り戻しつつあったのです」

    ほかのドライバーがピットインしたこともあって、最後となるはずだった自らのミットストップの直前、佐藤琢磨は5番手まで順位を上げていた。ただし上位陣のなかには、彼に続いてピットストップする予定のドライバーもいたので、この段階で琢磨は実質的に8番手につけていた。ところが、やがて予想もしなかった災難が佐藤琢磨の身に降りかかることとなる。

    「避けることが難しい、とても残念なクラッシュでした。最後のピットストップを行なったとき、僕は(結果的に3位でフィニッシュすることになる)カルロス・ムニョスとタイア交換競争を行う形となります。作業は僕のほうが少し早く終わりましたが、ピット出口ではサイド・バイ・サイトになっていました。僕が見たところ、彼がピットレーン・スピードリミッターを解除したのは決められた地点よりも手前だったので、ムニョスにはペナルティが下されると考えていました」

    「これで僕はムニョスの直後につけることとなりましたが、あまりに接近していたため、僕にはコーナーで何が起きているのか、よく見えませんでした。アクシデントが起きたのは、決して速いポイントではありませんでしたが、完全に見通しが利かない、コース幅がもっとも狭い場所でした。マシーンの勢いと横Gの影響により、レーシングラインはアウト寄りになります。ここで前方視界のあるムニョスはギリギリのところで避けましたが、僕が気づいたときには左右のあちこちで多重アクシデントが発生しており、まだ動いているマシーンもあります。そこで僕はイン側にステアリングを切りましたが、間に合いませんでした」

    「僕は新品のレッドタイアを履いていたので、ポジションを上げられるのは間違いありませんでした。しかも、プッシュ・トゥ・パスはまだ何回も使える状態にありました。けれども、事故は起きてしまいました。ただし、力強く挽回できたことはよかったと思います」

    市街地コースでの2連戦に続いては、アラバマ州の緑豊かなバーバー・モータースポーツ・パークに舞台を移しての第3戦が2週間後に開催されることになる。

    「ロングビーチでいい成績が得られなかったことはとても残念です。日本からはファン・クラブのメンバーが応援に駆けつけてくれたほか、ロサンジェルスには日系の方々も多く住んでいらっしゃいます。しかも、昨年ここで優勝していたので、僕たちのチームは大変な注目を集めていました。このことを考えると残念でなりません。けれども、レース中のペースはとてもよかったので、この勢いをバーバーにもそのまま持ち込むつもりです。今度こそいい成績が残せるものと期待しています」