カテゴリー: インディカー

  • 佐藤琢磨、3周遅れを取り戻してトップと同一周回の13位 / インディ500

    佐藤琢磨、3周遅れを取り戻してトップと同一周回の13位 / インディ500

    佐藤琢磨は、インディ500の決勝レースを13位でフィニッシュした。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、スタート直後のターン1で他車と接触し、コーナー外側の壁との間に挟まれてサスペンションを壊した。修理には2周が必要となり、1回目のピットストップを終えた後に3周遅れに陥ったが、ピットタイミングを的確に選んだ作戦のよさと、佐藤琢磨自身の果敢な走りによって1つずつポジションをばん回。それが周回の遅れを取り戻すことにもつながった。

    レース終盤の169周目、佐藤琢磨はついにトップと同一周回のリードラップに復帰。そして、そこからの約30周で抜きつ抜かれつの激しいポジションを展開し、13位でチェッカーフラッグを受けた。アクシデントで傷んだマシンでありながら、トップグループに近いペースを保ち続けてゴールできたことを考えると、1周目の接触と後退が非常に悔やまれるレースとなった。

    佐藤 琢磨(13位)
    「あのスタート直後のアクシデントが本当に残念です。私はアウト側のラインを保っており、アウト側を回ってコーナーを抜けられるところでした。彼は私の方にラインを上げて来ましたが、こちらの前輪は彼の後輪より前に出ていましたから、もう何もできず、彼のマシンと壁とのサンドイッチになってしまいました。ピットに戻って、折れたサスペンションアームを交換し、2周遅れに陥りました。その後にさらに1ラップの遅れとなりましたが、150周をかけてリードラップに戻ることができました。クルーたちはピットストップをがんばってくれ、チームの作戦もよかったからこそ、最後のリスタートからリードラップでの戦いを演じることができました。最後のバトルでも2つほどポジションを上げることができました。とてもハードなレースであり、また、非常に残念なレースにもなりました」

  • インディ500 結果:ファン・パブロ・モントーヤが2度目の制覇

    インディ500 結果:ファン・パブロ・モントーヤが2度目の制覇

    ファン・パブロ・モントーヤが、2015年のインディ500を制した。

    今年で99回目を迎える伝統のインディ500は、レースの大半でシボレーエンジンを搭載する2チームがトップ7を独占。最終ステージでは、ファン・パブロ・モントーヤ、ウィル・パワー(ペンスキー)とスコット・ディクソン、チャーリー・キンボール(ガナッシ)の4者での戦いとなった。

    そして、残り3周。ターン1でファン・パブロ・モントーヤがアウトサイドからウィル・パワーのオーバーテイクに成功し、反撃をかわして、優勝を果たした。

    ファン・パブロ・モントーヤは、2000年のインディ500以来となる15年ぶり2度目の制覇となった。

    「楽しかったね」とファン・パブロ・モントーヤはコメント。

    「フィールドを切り抜けていき、僕には良いクルマがあるとわかっていた」

    「でも、最後の戦いはハードだった。物凄い戦いだった。言葉に表そうとしている。凄すぎだったね」

    2位で終えたウィル・パワーは「ターン1でちょっとモントーヤに対して親切だったかもしれない。リフトしてしまった」とコメント。

    「本当に近づいたけど、流されて、リフトしなければならなかった」

    「真剣なレースだったし、とても楽しかった。1-2フィニッシュはチームにとって名誉だ」

    「ファンを祝福したい。彼は一日を通して強かった。2位フィニッシュを受け入れるよ、それがインディ500だ」

    佐藤琢磨は、スタート直後に前車と壁に挟まれてクラッシュしたが、ピットでマシンを修復して3周遅れでレースに復帰。しかし、そこから追い上げを見せ、200周のゴールではトップから6秒遅れの13位でフィニッシュした。

  • 佐藤琢磨、インディ500の予選は27番手

    佐藤琢磨、インディ500の予選は27番手

    佐藤琢磨は、インディ500の予選を27番手で終えた。

    インディアナポリス500マイルレース=インディ500は今年で99回目の開催を迎える世界で最も長い歴史を持つ自動車レース。

    インディ500ではレースのスターティンググリッド決定も伝統に則った独特の方法で行わる。

    以前はプラクティスと予選だけに2週間以上を費やしていましたが、参戦経費を抑制する目的で近年ではスケジュールが短縮。それでも、土曜日と日曜日の2日間にわたる予選とされている。

    ところが、今年は土曜日が雨に見舞われ、日曜日だけで全33グリッドを決定することとなった。そして、その予選を行う直前のプラクティスで、スピンしたあとにマシンが宙へと舞い上がるアクシデントが発生したため、ファンやドライバーたちの安全を確保する目的でターボのブースト圧を下げるなどのルールが急きょ採用された。

    新ルール下で再び1時間のプラクティスが行われ、その後の午後3時15分から予選は始められた。

    インディ500の予選は、全長が2.5マイルと長いオーバルコースを4周連続でアタックし、その平均スピードを競い合う。予選開始が3時過ぎと遅くなった今年は、各エントラントに与えられるアタックのチャンスは1回だけとされた。金曜日にクジ引きで決めた順番でドライバーたちはアタックを行い、ポールポジションから30番グリッドまでが決定した。今年は34台のエントリーがあり、グリッドは33個と伝統的に決まっているため、最後列の3グリッドだけは夕方に特別な時間を設け、4人のドライバーたちが争うルールとされた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、予選用ブーストでの走行ではトップ9を狙えるスピードを実現していたが、急きょ採用されたルールの下での予選アタックは、強風が吹き荒れるコンディションの悪さも影響し、4周平均スピードが223.226mphとなり、予選結果は27番手となった。9列目アウト側グリッドからのスタートとなる。

    月曜日もインディアナポリス・モーター・スピードウェイではプラクティスが行われ、火曜日から木曜日までの3日間はインディカーの走行はなし。最終プラクティスは金曜日で、5月24日(日)に第99回インディ500の決勝レースは開催される。

    佐藤琢磨 (27番手)
    「本当に残念な予選結果です。スピード確保に苦しみ、自分たちの考えていたような予選アタックができませんでした。しかし、月曜日から続いたプラクティスで私たちのマシンは非常に力強い走りを実現していました。決勝用セッティングでのマシンにはスピードがあるはずです。決勝レースで速いことこそが重要です。明日のプラクティスでさらにマシンをよくして、日曜日のレースに備えたいと考えています」

  • インディ500:予選1日目は雨により延期

    インディ500:予選1日目は雨により延期

    5月16日(土)、午前11時〜午後5時50分にわたって開催予定だった2015年シーズン第6戦、第99回インディアナポリス500マイルレースの予選1日目は、エントリーした34台のうち2台がアタックを終え、3台目がアタックを行っている間に雨が降り始めたことで中断された。

    雨はその後も降り続き、夕方までにコースを走行可能な状態に戻すことが難しいと判断されたため、午後2時過ぎに今日の予選は中止。日曜日に延期となることが決定した。

    すでに予選アタックを完了させていた2台の記録は抹消され、日曜日にまたプラクティスを行い、午前10時から、予選をもう一度最初からやり直す。

    予選の方法は以下の順序で行われる。
    予選 :クジ引きで決定した順番で、全エントラントが1度ずつ、連続4周のアタックを行う。
    ファスト9予選:予選での上位9台がポールポジションからの9グリッドを競う。
    グループ2予選:予選で31番手から34番手だったマシンが最後列の3グリッドをかけて戦う。

  • 佐藤琢磨、ファストフライデイで229.808mphを達成 / インディ500

    佐藤琢磨、ファストフライデイで229.808mphを達成 / インディ500

    佐藤琢磨は、インディ500のファストフライデイに229.808mph(約367.7km/h)を達成し、総合の9番手につけた。

    1週間に渡るプラクティス走行の総まとめとなるファストフライデイでは、各チームはこれまでよりも高いブースト圧の使用が認められ、これに伴ってスピードも上昇した。

    土曜日は90分間のプラクティスを行った後、午前11時から予選が始まる。佐藤琢磨の出走順は、AJフォイト・レーシングのなかではもっとも早い11番手となる。

    佐藤琢磨
    「今日はここ数日とはコンディションが大幅に異なる、とても興味深い1日となりました。気温が高くなり、空気はずっと重く湿度も高く感じられます。このためグリップレベルは低下しましたが、僕たちはさらにダウンフォースを減らしたので、2重の意味で難しい1日となりました。テストは順調で、グリップレベルが低いためにローダウンフォースでメカニカルグリップを追究する形になりましたが、興味深い実験ができたと思います。僕たちは3台のデータをまとめて良好な進化を果たせたので、明日はこれらをすべてマシンに盛り込み、さらに速く走れるようになることを期待しています」

  • 佐藤琢磨 「ようやくまともにレースを完走できた」 / インディカー

    佐藤琢磨 「ようやくまともにレースを完走できた」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー 第5戦 インディアナポリスのレース週末を振り返った。

    ベライゾン・インディカー・シリーズ第5戦インディ・グランプリの予選で不本意な22位となったとき、佐藤琢磨は決勝レースにもこの不運が持ち越されるだろうと思わずにはいられなかった。

    だが、今回は違った。それどころか、佐藤琢磨は幸運にも恵まれて今シーズン初のトップ10フィニッシュを果たし、AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダを9位入賞に導いたのである。

  • 佐藤琢磨、今季初のトップ10となる9位 / インディカー

    佐藤琢磨、今季初のトップ10となる9位 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第5戦 インディアナポリスの決勝レースを9位でフィニッシュした。

    グリーンフラッグの1時間ほど前に小雨が降り、レース中に雨が降る可能性も予報では伝えられていたが、幸いにも好天が保たれ、ハイスピードでの激しいバトルが大勢のファンの前で繰り広げられた。

    スタート直後のターン1では多重アクシデントが発生し、佐藤琢磨は22番グリッドからスタート後の1周で13番手まで大きく順位を上げた。

    1度目のピットストップでソフトタイヤにスイッチしてから佐藤琢磨はペースをさらに上げ、速いラップタイムをコンスタントに記録し続けて着々と順位を上げていく。

    タイヤの摩耗を少なくするためのドライビングと、それを支えるバランスの取れたマシンセッティングによって、佐藤琢磨は今シーズン初のトップ10入りを果たした。

    佐藤琢磨(9位)
    「とてもいい一日にできました。レースを楽しめました。1周目のアクシデントに巻き込まれなかったのはラッキーでしたね。あのときの私は、目の前で起こっていることのすべてを冷静に見ていました。そのおかげで大きくポジションを上げることができました。リスタートのあとはマシンが少し滑っていたためにポジションを落としましたが、タイヤのラバーが乗って路面状態がよくなってきてからは、マシンのハンドリングもよくなって、ハイペースで走り続けることが可能になりました。今日のレースでは、クルーたちがピットストップですばらしい仕事をしてくれて、コース上で何台かをパスすることもできました。その結果、今年初のトップ10フィニッシュを、ようやく達成できました。今日の私たちはトラブルなし、ミスもなしのレースを今日の私たちのチームは戦えました」

  • 佐藤琢磨、不運に見舞われて予選22位 / インディカー

    佐藤琢磨、不運に見舞われて予選22位 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第5戦 インディアナポリスの予選を22位で終えた。

    グランプリ・オブ・インディアナポリスは、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ内にあるロードコースを使用して昨年から開催されている。世界最大のレースであるインディ500は、全長2.5マイルの伝統あるオーバルコースを使って毎年5月に開催されるが、5月初旬にインディアナポリスのロードコースで、もう1レースを行うことにより、5月の1カ月間にわたって全米の注目をスピードウェイに集めている。

    佐藤琢磨は、木曜日からマシンのセッティングを順調に進め、プラクティス1で6番手、プラクティス2では8番手。予選前のプラクティスでも11番手と、予選でファイナル進出を狙えるポジションにつけていた。

    しかし、第1セグメントのグループ2に組み入れられた佐藤琢磨は、ハードタイヤでマシンを確認した後にソフトタイヤに交換してコースインすると、アタック中にブロッキングを受けたこともあってベストが1分10秒7391。第2セグメントへの進出はならず、明日のレースは22番グリッドからスタートすることになった。

    佐藤琢磨 (22番手)
    「開幕から4戦を戦ってエアロキットに対する理解度も深まり、今回のレースには新しいセットアップを取り入れました。その結果、最初のプラクティスからマシンの状態はよく、予選では問題なく第2セグメントに進めるものと考えていました。しかし、予選でのマシンはバランスのよさが少し失われていた上に、ソフトタイヤ装着でのアタック中にブロックを受け、第1セグメントで終了となりました。とても悔しい結果です。チームメートとほぼ同じセッティングで臨んだ予選でしたが、違ったフィーリングになっていたので、なにが起きていたのかをチェックする必要があります。明日のレースは、後方のグリッドから追い上げとなりますが、プラクティスでコンスタントに速かった私たちのマシンは決勝用セッティングでも高いレベルにあると捉えてよいはずなので、一つでも上のポジションでゴールできるように戦います」

  • インディカー:インディ500からマシンにポジションライトを搭載

    インディカー:インディ500からマシンにポジションライトを搭載

    インディカーは7日(木)、インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコース戦のプラクティス走行の前にインディ500での搭載にむけてLEDを使用したポジションライトをテストした。

    8×7インチの厚さ3mmのパネルがコクピットカメラマウントの下に取り付けたマシンで、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ)とジャスティン・ウィルソン(アンドレッティ・オートスポート)が走行を行った。

    このポジションライトは、タイミングラインを横切るとリアルタイムに各ドライバーのポジションを表示させる仕組みで、4月に行われたバーバーのオープンテストでステファノ・コレッティ(KVレーシング)がテストしたものの改良版。

    テストは成功に終わり、5月15日のインディ500プラクティス走行から全マシンに投入される予定となった。

    また、このパネルの取り付けにより、マシンの車両最低重量は、ロード・ストリートが727.5kg、オーバルは714kgに変更される。

    インディカー INDYCAR

  • 佐藤琢磨 「僕たちにはもう少しいい週末が必要」 / インディカー

    佐藤琢磨 「僕たちにはもう少しいい週末が必要」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー 第4戦 アラバマのレース週末を振り返った。

    2015年ベライゾン・インディカー・シリーズで好成績を収めたいと期待する佐藤琢磨の望みは、4月の週末に3週連続で行われた3レースを終えても、まだかなえられていない。その最後を締め括る格好になったのが、絵に描いたように美しいアラバマ州のバーバー・モータースポーツ・パークでの1戦だった。

    AJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダに乗る佐藤琢磨はリードラップでレースを走りきったものの、思わぬ接触や予想もしないタイア・デグラデーションなど様々な出来事が起きた結果、不本意な17位でフィニッシュすることとなった。

    週末の滑り出しはむしろ明るい期待が抱けるもので、最初のプラクティスでは、湿っていた路面が乾き始めるまで佐藤琢磨はタイムチャートのトップを守り続けていた。

    「とても勇気づけられました」と佐藤琢磨。

    「コース上にはまだいくつも川が流れていたし、湿った部分も残っていました。それがどんどん乾いていったのは、誰にとっても同じことです。僕たちはずいぶん長い間、P1につけていましたが、残り10分でコースが乾いてくると、他のドライバーたちがようやく速くなり始めます。この頃、僕たちには少し問題が起きていて、順位を落とすことになりました」

    それでも10番手というポジションは納得のいくものだったが、2回目のプラクティスではさらに順位を落とすことになる。

    「とにかくスピードが足りませんでした。僕たちは、シーズン前に行われたオープンテストではコンペティティブで、このときのセットアップをベースに、シーズン序盤のレースで得たアイデアを盛り込んだセットアップに仕立ててバーバーにやってきました。僕たちはマシーンを改良しようとしましたが、うまくいきませんでした。グリップの点でもバランスの点でも僕たちは苦しみ始めていたのです」

    バーバー戦は2日間での開催となるため、フォイト・チームは思い切った対策を施して予選に臨むことを決めた。

    「たった2日間しかないので、時間はとても限られていました。そのなかで、いったい何ができるというのでしょうか? とても難しい状況でしたが、きっとうまくいくだろうと期待してマシーンを調整し、予選に挑みました。ただし、2回目のプラクティスが終わった段階で、僕たちは予選の第2セグメントに進むのは難しいと判断していました。しかも、このコースはオーバーテイクが非常に難しいので、予選が極めて重要になることは明らかでした」

    「通常、予選最初の走行にはブラックタイアを使用してマシーンやブレーキをウォームアップし、アタックに備えて感触を掴むことになりますが、僕たちは最初から全力でいかなければいけない状況でした。僕たちふたり——僕とジャック・ホークスワース——はマシーンのポテンシャルを余すところなく引き出さなければいけなかったので、柔らかめのレッドタイアを2セット投入することを決めました。この場合、第2セグメントでは使い古したレッドタイアを使用することになりますが、まずはトップ12に進むことが先決でした。僕は予選で2セットのレッドタイアを使ったことはこれまでありませんでしたが、それでも僕たちは19位と20位に終わってしまったのです」

    ギャンブルは失敗に終わり、佐藤琢磨もホークスワースも予選グループの10番手に沈み込んだため、トップ6のみが進出できる第2セグメントに駒を進めることはできなかった。しかも、佐藤琢磨が属した予選グループのほうがほんの少し速かったので、佐藤琢磨はチームメイトの隣にあたる20番グリッドからレースに挑むことになった。

    「本当に僕たちはがっかりしました。そこで僕たちはセッティングのフィロソフィーを変更し、日曜日のウォームアップでそれを試すことにします。僕たちは決して速くはありませんが、決勝までに把握しておかなければいけないいくつかの点に気づいたので、それらを盛り込んで、決勝レースではうまくことが運ぶことを祈りました。レース中のペースはまずまずよかったと思います。ターン1ではいくつかポジションを上げ、3ワイドか4ワイドになって進入したターン5では、アウトサイドにいたためにオーバーテイクが可能でした。やがてレースは落ち着きを見せ始め、最初の15ラップを終えたころには僕もリズムに乗り始めます。決して好調というわけではありませんでしたが、状況を考えれば決して悪い展開とはいえなかったのです」

    最初のピットストップを早めに行ったドライバーがいた影響で、ウィル・パワーがピットに飛び込んだとき、佐藤琢磨は11番手まで浮上していた。ところが、そのパワーが佐藤琢磨に飛び込んできたのである!

    「彼が出てくるのを僕は見ていて、ピットの出口ではちょうど横並びになっていました。ピットレーン出口からターン2のアペックスに至るまではもちろんトリッキーなレイアウトなのですが、速いクルマが迫っていることをスポッターかチームが伝えれば、ドライバーはいつも以上に注意深く走るはずです。でも、こちら側のコクピットから見ている限り、ウィルは僕がいることに気づいていない様子でした。彼がコースインしたとき、僕はもうコーナーに進入していて、どうにもできない状態でした。ウィルがどんどんどんどん近づいてきたので、僕がいることに気づいて欲しいと願っていましたが、やがてコースの端まで追いやられてしまいます。僕はなんとかして避けようとしましたが、残念なことが起きてしまいました。僕たちはこれまでずっとうまくやってきたし、彼には敬意を払っています。なにしろ、これまで何度も際どいバトルをしながら、一度も接触したことはなかったんですから……」

    接触の衝撃で佐藤琢磨のフロントウィングは壊れて360度スピンを喫したものの、下り坂を利用してストールしたエンジンは息を吹き返した。これで順位を落としたことはいうまでもないが、グラベルトラップに突っ込んだパワーは事故の責任を問われ、ドライブスルー・ペナルティが科せられることとなった。幸いにも、この接触でまき散らされた破片を回収するためにセーフティカーランになったので、佐藤琢磨はピットでフロントウィングを交換してもリードラップから転落せずに済んだ。

    それから10周ほどが過ぎたところで、今度はステファノ・コレッティとジェイムズ・ジェイクスが接触して再びフルコーションとなったのだが、短期間の間に8番手まで浮上していた佐藤琢磨の運気は、このアクシデントをきっかけにしてまた下降の一途を辿ることになった。

    「僕たちはブラックタイアでスタートを切り、最初のピットストップでレッドタイアに交換しました。このとき、ほとんどのドライバーはレッドタイアを装着していたので、順位を挽回するのは容易なことではなかったのですが、それでも僕はコース上でポジションを上げていきました」

    「次のイエローは比較的早くやってきましたが、ピットウィンドウのことを考えるとこれはトリッキーな展開でした。僕たちはピットストップを行い、別のレッドタイアに交換することを決めます。ただし、残り周回数を1ストップで走りきれるようにするため、燃料はセーブしながら走行しなければいけませんでした。もっとも、レッドタイアで走行したのはたったの10周だったので、デグラデーションがどのくらいかを判断することはできなかったのです」

    「他の何人かのドライバーたちはデグラデーションにひどく苦しんでいましたが、僕たちがどうなるかは予想できませんでした。というのも、これまでこのコースではレッドタイアの持ちがよかったからです。けれども11周を越えるとリアタイアに手こずるようになり、順位を落とし始めます。僕はカルロス・ムニョスに続く8番手まで浮上していました。ムニョスはこのレースをトップ6で終えました。けれども、僕のほうはデグラデーションの影響がどんどんひどくなっていきます。僕はピットに入りたくて仕方ありませんでしたが、途中でイエローにならない限り、ここでピットストップするとフィニッシュまでにもう1度燃料を継ぎ足す必要があったため、なんとかコース上に留まることにしました。僕は5周の間に8つ順位を落としました。ものすごくドライブしにくい状況でしたが、なんとか踏みとどまりました。結果的にタイアを交換するまで、僕は8番手から19番手まで後退する結果となりました」

    ブラックタイアに交換して最後のスティントに臨んだ佐藤琢磨は、ファイナルラップの直前にセージ・カラムをパスして17位でフィニッシュする。

    「このときはずっとペースが安定していて、いいラップタイムも記録できましたし、少しずつ順位を上げることもできました。けれども、レッドタイアを履いているときに失ったものが大きすぎました。苦しいレースで、苦しい週末でした。残念な結果に、僕はとても落胆しました」

    レースを終えた佐藤琢磨はプロモーションのために一時日本に帰国。その後、5月9日にインディアナポリスで開催されるインディGPに挑むことになる。さらに、5月3日には全長2.5マイル(約4km)のスーパースピードウェイで行われるテストに参加する予定だ。

    「僕たちは先進的なエアロパッケージを用いるので、とてもワクワクしていますし、ものすごく楽しみでもあります。インディGPに向けては、新しいエアロキットをロードコース用にどう仕上げるかという問題が残っています。どうやら、このパッケージングのスイートスポットはものすごく小さいようです。でも、これまでにたくさんのことを学んだので、うまくいくものと期待しています。もう少しいい週末になってくれるといいんですが……。僕たちには、本当にそれが必要なんです!」