カテゴリー: ホンダF1

  • アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1のシミュレータードライバーであるダニエル・ジュンカデラは、ホンダ製パワーユニットの振動問題について「完全に想定外だった」と明かした。チームは2026年F1シーズン開幕戦オーストラリアGPで深刻な信頼性問題に直面しており、中国GPでも状況は依然として不透明なままだ。

    中国GPを前にホンダは修理されたバッテリーを上海に送り返し、アストンマーティンは2台合計で3基のバッテリーを確保した。

    しかしチーム関係者は、問題の解決には時間がかかる可能性が高いと見ており、パドックでは別の見方も広がっている。

    ジュンカデラ「シミュレーターでは兆候がなかった」
    2024年末にチームへ加入したダニエル・ジュンカデラは、今回の問題についてシミュレーターでは兆候が確認できなかったと語った。

    「シミュレーターでは何が起きたのか理解するのは難しい。僕はそれが来るのを見ていなかった」とジュンカデラは語った。

    「シミュレーターでは、チームが提供するデータをもとに数値を入力するだけだから、すべてが非常に正確なんだ。あとになってパワーユニットが想定していた出力を発揮していないと分かったとしても、僕がクルマをテストした時にはこうした問題が起きるとは思っていなかった」

    この状況は、HRCのチーフエンジニアである折原慎太郎の説明とも一致する。折原慎太郎は、パワーユニットとシャシーの組み付けがプレシーズンテスト開始の直前だったことを明らかにしている。

    中国GPでは最低限の体制を確保
    メルボルン仕様のバッテリー1基がホンダのさくらの施設で修理され、上海に戻されたことで、アストンマーティンは中国GPに向けて2台合計3基のバッテリーを確保することができた。

    フェルナンド・アロンソは、日本GPまでにより意味のある進展が見られる可能性を示唆している。

    「日本ではいくつか改善があるかもしれないし、スペアも増えると思う。新しいパーツも入るはずだ」

    「バッテリーもさらに届くだろうし、そうなれば修理できることが分かった状態でクルマをプッシュできると思う」

    ペドロ・デ・ラ・ロサ「これは中期的な問題」
    しかし、アストンマーティンのアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、問題の解決には時間がかかると警告している。

    「ホンダはさくらで実車とギアボックスを使って昼夜を問わず作業している」とデ・ラ・ロサは語った。

    「できるだけ早く問題を解決しようとしているが、これは長いプロセスだ。誰にも誤解を与えたくない」

    「ホンダは小さなソフトウェアの調整だけではなく、性能を改善するために設計変更を行う必要がある。日程を決めることはまったく現実的ではない。これは中期的な問題だ」

    本田技研工業 F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    パドックではADUOを巡る疑念も
    一方で、パドックでは別の見方も広がっている。日本の専門メディアは、エイドリアン・ニューウェイが問題を強調することで、進捗を早めるための優遇措置であるADUOの適用を狙っているのではないかという疑念がライバル陣営にあると報じた。

    あるライバルチーム代表は率直にこう語っている。

    「2015年と2016年にホンダが苦しんでいた時、我々は彼らを助けることに同意した」

    「その後、彼らは4回連続で選手権を勝った」

    「だから今回は同じことはしない。2028年や2029年にタイトルを獲る手助けをしたくないからだ」

    「ルールは全員に同じように適用される」

  • アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンは2026年F1中国GPを前に、ホンダ製パワーユニットのバッテリー運用で厳しい状況に直面している。ランス・ストロールは、現状について「非常に脆弱」だと認め、マシンを走らせること自体が難しいと明かした。

    アストンマーティンは開幕戦オーストラリアGPで深刻な振動問題に苦しみ、決勝を最後まで走り切れなかった。

    さらに技術的な問題によってメルボルンでは使用可能なバッテリーが2基しかなく、スペアもない状態だったとされており、その状況は第2戦の中国GPでも大きく改善していないようだ。

    チームは2026年F1新レギュレーション時代のスタートで悪夢のような船出を強いられている。ホンダのパワーユニットに起因する激しい振動によって、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが「恒久的な神経損傷」を負う可能性すら懸念されている状況だ。

    メルボルンではアロンソが21周でリタイア。ストロールも58周のうち43周しか走れず、長時間のガレージ作業を経て15周遅れで完走扱いとなった。

    ストロール「まずは走行できる状態にしなければならない」
    ランス・ストロールは、バッテリー事情について率直に現状を説明した。

    「今のバッテリーの状況は非常に脆弱だ」とストロールは語った。

    「現時点では多くの問題と戦っている。1周走ることさえ難しい状況だ。だから、週末に乗り込んできて、競争するとか、ポイントを争うとか、このクルマに何ができるかを考えるような通常のアプローチではない」

    「僕たちはただクルマをコースに出し、参加できるだけの信頼性あるパッケージを用意するために戦っている」

    アロンソ「未知の問題が多すぎる」
    フェルナンド・アロンソも、チームがなお問題を把握し切れていないと強調した。

    「僕たちはまだ問題が多すぎるし、未知の問題も多すぎる」とアロンソはFIA記者会見で語った。

    「そうした問題は日ごとに、どこからともなく出てきている。だから、僕たちはまだ問題を完全には把握できていないように見えるし、そのせいで予測するのが難しい」

    「2、3戦のうちに普通の週末を送れるようになればいいと思っている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダは修復作業を継続
    一方で、ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの修復に進展があると説明した。ただし、具体的な保有数については明かさなかった。

    「我々はバッテリーの修復を進めています。修復の面では良い進展が見えてきています」と折原慎太郎は述べた。

    「詳しい点は言えませんが、我々はバッテリーを修復するために懸命に作業を続けています」

    「おそらく修復は可能だと思います。なぜなら、このバッテリーの問題は振動に関係するものではなく、バッテリー内部の小さな問題だからです」

    週末に使えるバッテリーが何基あるのかを問われると、折原慎太郎は明言を避けた。

    「正確な数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリー修復を続けています。ですが、申し訳ありませんが数は言えません」

    クラックは“台数議論”の打ち切りを要請
    ストロールが比較的オープンに語ったのに対し、アストンマーティン側はバッテリーの具体的な台数に関する議論をこれ以上広げたくない姿勢を見せた。

    マイク・クラックは、相次ぐバッテリー関連の質問に対してこう応じた。

    「バッテリーの数について語り続けることに、どんな意味があるのかと思う」とマイク・クラックは語った。

    「メルボルンで明らかになった状況はあるが、このバッテリーの数の議論を、許してもらえるなら、これ以上続けるべきではないと思う」

    振動対策にも前進 ただし信頼性は依然課題
    折原慎太郎は、深刻な振動問題についても一定の前進があったと説明した。ただし、信頼性の確保はなお最大の課題だとしている。

    「我々は振動の状況について一定の進展を見つけました。そして今も振動を減らすために懸命に作業を続けています」と折原慎太郎は述べた。

    「それでも、信頼性は我々が改善しなければならない大きな課題です。ですのでアストンマーティンと対話しながら懸命に作業を進めていますし、何かを見つけ、別の対策も見つけましたので、おそらく何かを試せると思います」

    「また、レースで走行距離を重ねたことで、ドライバビリティやエネルギーマネジメントについても学ぶことができました。そうした学びをシミュレーションシステムに反映しています」

    アストンマーティンにとって中国GPは、ポイント争いを見据える段階ではなく、まずはマシンを安定して走らせること自体が最優先課題となる。ホンダとの共同作業で修復と対策は進んでいるものの、現時点では依然として綱渡りの週末になる可能性が高い。

  • フェルナンド・アロンソ「GP2エンジン」発言から10年 ホンダF1苦戦を語る

    フェルナンド・アロンソ「GP2エンジン」発言から10年 ホンダF1苦戦を語る

    アストンマーティンとホンダの新パートナーシップは、2026年F1シーズンの開幕戦から厳しい状況に直面している。パワーユニットの振動問題によりマシンは本来の性能を発揮できず、フェルナンド・アロンソはオーストラリアGPでリタイアを喫した。

    しかしアロンソは、かつてマクラーレン・ホンダ時代に発した有名な「GP2エンジン」発言を引き合いに出しながらも、現在の状況を冷静に受け止めている。

    「GP2エンジン」発言から10年 アロンソの現在の心境
    2015年の日本GPで、アロンソはホンダのパワーユニットに対して「GP2エンジン」と無線で不満を爆発させた。この発言はF1史でも象徴的な瞬間の一つとして語り継がれている。

    だが現在のアロンソは、その頃とは違う視点で状況を見ていると語る。

    「思っているほど大変ではない。理想的ではないけどね。僕たちはみんな勝ちたい。今シーズンは22人のドライバーがいて、勝てるのは1人だけだ」

    「残りの21人は精神的に難しい状況になる。僕にとっては3位でも5位でも17位でも、あまり大きな違いはない」

    「僕はF1でいろいろな時代を経験できて幸運だった。ドライブすることを楽しめたし、キャリアの半分くらいは競争力のあるマシンにも乗れた。100回以上の表彰台も達成できた」

    「だから今は、1位以外の順位でフィニッシュするなら、どの順位でも同じ痛みと同じ苦しさだ」

    アストンマーティンとホンダの“困難なスタート”
    2026年にF1へ復帰したホンダとアストンマーティンのプロジェクトは、開幕から技術的課題に直面している。

    パワーユニットのバッテリー由来の振動は深刻で、プレシーズンテストでは振動によってボディワークの一部が脱落するトラブルも発生した。さらにアロンソは「25分ほど走ると手がしびれる」と語るなど、ドライバーにも影響が出ている。

    ホンダは対策を進めておりメルボルンでも改善が試みられたが、アロンソによれば振動の感覚は「同じだった」という。

    それでもアロンソは、このプロジェクトがまだ始まったばかりであることを強調する。

    「今はチームと一緒にこの旅をしているところだ。理想的なスタートではないけど、アストンマーティンとホンダの協力関係の最初の年だ」

    「この時期を乗り越えなければならないし、僕はできる限りチームを助ける準備ができている」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    10年前の“GP2発言”を振り返る
    現在の冷静な姿勢とは対照的に、2015年当時のアロンソはホンダのパワーユニットに強い不満を示していた。

    だが本人は、あの発言も単なる怒りの爆発ではなく、当時のチーム全体が感じていたフラストレーションだったと説明する。

    「10年前と比べて、今は違う視点や成熟した考え方で物事を見られるようになったと思う。でも当時の状況がそこまで劇的だったとは思っていない」

    「F1はとてもメディアに取り上げられるスポーツだ。チームメイトに勝ってチャンピオンを取れば神のように扱われる。でも苦しい時期になると、すべてが誇張される」

    「10年後になって、当時の状況を見ていた人たちの考え方も少し変わったと思う。今では、10年前に僕が言っていたことは正しかったと思う人もいるかもしれない」

    「でも当時、同じことを言っていたのは僕だけじゃない。ジェンソンもストフェルも、そしてマクラーレンも同じことを感じていた」

    「ただ人々はフェルナンドのことだけを覚えている。でも実際には、あのパワーユニットはスタートした時点で十分に成熟していなかった。今では多くの人がそれを理解している」

    アストンマーティンとホンダの共同作業
    現在のアロンソは、問題を批判するよりも解決に向けた協力を重視している。

    「僕たちは1つのチームだ。スタートはでこぼこしたものだったけど、長く続かないことを願っている。ただしすぐに解決する問題でもない」

    「今チームでできることは、よりハードに働くこと。そしてホンダをできる限りサポートすることだ」

    「アストンマーティンが持っているリソースをエンジンやパワーユニット、振動問題やデプロイメントの課題に投入することもできる」

    「今のF1はデータもGPSも解析もすべてある。そうしたリソースを活用して、ホンダが重要な部分に集中できるようサポートしていく」

    アストンマーティンとホンダのプロジェクトは、まさにスタートしたばかりだ。開幕戦では苦しい結果に終わったものの、アロンソはこの困難な立ち上がりをチームとして乗り越える姿勢を強調している。

  • ホンダ 四輪電動化戦略を見直し EV3車種中止で通期赤字見通し

    ホンダ 四輪電動化戦略を見直し EV3車種中止で通期赤字見通し

    ホンダは、四輪電動化戦略の見直しに伴い、北米で生産を予定していたEV3車種の開発・発売中止などを決定し、2026年3月期の通期連結業績予想を大幅に下方修正した。

    営業利益は従来予想の5500億円から2700億円の赤字~5700億円の赤字へ修正され、親会社の所有者に帰属する当期利益も4200億円の赤字~6900億円の赤字を見込む。

    ホンダは今後、米国でのEV市場の伸び鈍化を踏まえ、四輪事業の立て直しに向けてハイブリッド車強化へ軸足を移す方針だ。

    EVシフト見直しの背景
    ホンダはこれまで、「2050年にHondaの関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」を掲げ、特に乗用車を中心とした小型モビリティでは、長期的にEVが最適解であるとの考えから電動化を進めてきた。

    その一方で、米国での関税政策の変更によるICE/ハイブリッド車事業への影響や、EV開発へのリソースシフトによるアジアでの商品競争力低下が重なり、直近では四輪事業の収益性が悪化していた。

    さらに、米国では化石燃料に対する規制緩和やEV補助金の見直しによってEV市場の拡大スピードが鈍化したほか、中国やアジアでは顧客価値の中心が燃費や室内空間といったハードウェアから、ADASなどを含むソフトウェア領域へ移行。こうした変化の中で、新興EVメーカーが短期間での開発力やSDV領域を強みに急速に台頭し、競争環境が一段と厳しくなった。

    ホンダは、こうした事業環境の変化に柔軟に対応できなかったことや、関税影響によるICE/ハイブリッド車の収益悪化などが重なり、四輪事業が極めて厳しい収益状況に陥ったとしている。

    北米EV3車種の中止を決定
    こうした状況を踏まえ、ホンダは収益改善策を検討してきたが、EV需要が大幅に減少している現状で生産・販売を開始すれば、将来にわたってさらなる損失拡大を招く恐れがあると判断した。

    その結果、米国で生産を予定していた「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の3車種について、開発・発売の中止を決定した。

    これに伴い、これら3車種の生産に使用予定だった有形固定資産・無形資産の除却損失および減損損失、販売や開発中止に伴う追加支出に関する損失などを計上する見込みとなった。

    加えて、中国での競争激化を踏まえて回収可能性を見直した結果、中国の持分法適用投資に対する減損損失なども発生する見通しだ。

    ホンダ技研工業

    最大2兆5000億円の追加費用試算
    ホンダは2026年3月期連結業績において、8200億円~1兆1200億円の営業費用、1100億円~1500億円の持分法による投資損失を計上する見込みとしている。

    また、個別業績では3400億円~5700億円の特別損失を計上する見通しだ。

    これらは現時点での概算値であり、2026年3月期連結業績および個別業績で確定する予定としている。さらに来期以降の連結業績でも、四輪電動化戦略の見直しに関連した追加費用または損失が発生する可能性があり、2026年3月期の損失と合わせて最大2兆5000億円になると試算している。

    ただし、この金額は現時点で入手可能な情報と一定の仮定に基づく概算値であり、実際の計上額は異なる可能性があるとしている。

    配当予想は据え置き
    業績予想は大幅に悪化するものの、ホンダは配当予想については変更しない。

    同社は安定的・継続的な配当を実現するため、DOE(株主資本配当率)を還元指標としており、今回の通期連結業績予想の修正後もその方針を維持する考えを示した。

    今後はハイブリッド車強化へ
    今後の四輪事業では、急激な事業環境の変化に対応するため、戦略枠組みの再整理と競争力の再構築を進める。

    米国でのEV市場拡大の鈍化を踏まえてリソース配分を見直し、ハイブリッド車を強化する方針だ。国別では、日本と米国に加えて市場拡大が見込まれるインドで事業を強化し、モデルラインアップ拡充やコスト競争力強化を進める。その他のアジア各国でも、次世代ハイブリッド車の投入やリソース配分見直しによって競争力を高めていく。

    また、事業規模に見合った固定費体質の実現にも取り組み、EV投入については収益性や需要動向とのバランスを見ながら、長期的視点で柔軟に進めるとしている。

    四輪事業の中長期戦略再構築の詳細については、5月に会見で発表する予定だ。

    2026年3月期業績予想を大幅下方修正
    2026年3月期の通期連結業績予想は、売上収益を2兆1100億円で据え置いた一方、利益項目は大幅に引き下げた。

    営業利益は従来の5500億円から、5700億円の赤字~2700億円の赤字へ修正。税引前利益は6500億円の赤字~3100億円の赤字、当期利益は6300億円の赤字~3600億円の赤字、親会社の所有者に帰属する当期利益は6900億円の赤字~4200億円の赤字を見込む。

    基本的1株当たり当期利益も、従来予想の75円05銭から、172円62銭の赤字~105円07銭の赤字へ修正された。

    参考として、前期実績の2025年3月期は、売上収益が21兆6887億6700万円、営業利益が1兆2134億8600万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が8358億3700万円だった。

    役員報酬も自主返上・減額
    今回の損失計上と業績予想修正を受け、一部役員については2027年3月期の報酬を自主返上する。

    代表執行役社長および代表執行役副社長は月度報酬の30%を3か月分、経営会議メンバーおよび四輪事業に関係する執行役常務は月度報酬の20%を3か月分、それぞれ自主返上する。

    また、代表執行役社長と代表執行役副社長の2026年3月期の業績連動型STIについては不支給とする。この結果、代表執行役の年間報酬は基準額に対して25~30%の減額となる。

    今回の見直しは、ホンダが進めてきたEVシフトを完全に止めるものではないが、少なくとも足元では四輪事業の収益回復を優先し、ハイブリッド車を中心とした現実路線へ大きく舵を切る内容となった。5月に予定される中長期戦略の説明では、その具体策と再成長への道筋が焦点になりそうだ。

  • ニューウェイのホンダ批判にF1パドック懸念 アストンマーティンとの関係悪化

    ニューウェイのホンダ批判にF1パドック懸念 アストンマーティンとの関係悪化

    2026年F1シーズン序盤、アストンマーティンとホンダのパートナーシップを巡る緊張がパドックで議論を呼んでいる。パワーユニットの問題に苦しむアストンマーティンだが、エイドリアン・ニューウェイが公の場でホンダの課題に言及したことで、関係への影響を懸念する声が広がっている。

    元F1ドライバーのラルフ・シューマッハやベテランエンジニアのゲイリー・アンダーソンは、こうした公開批判がパートナーシップの信頼関係を損なう可能性があると警告している。

    特に、日本メーカーとの協力関係においては、文化的な違いも含めて慎重なコミュニケーションが求められるとの指摘だ。

    ラルフ・シューマッハ「文化的な違いがある」
    ラルフ・シューマッハは、問題の本質は単なるエンジン性能ではなく、コミュニケーションの方法にあると指摘する。

    「私の経験から言えば、ヨーロッパと日本の間には文化的な違いがある。コミュニケーションの中である種の厳しさが生まれたと思う。そして日本側から非難のニュアンスが出てきた」

    シューマッハは、複雑な技術問題の解決に取り組んでいる状況で、パートナーを公に批判するのは適切ではないと考えている。

    「エイドリアン・ニューウェイは、振動がどこから来ているのかを突き止める必要があると言っている。だが、こういうことを関係の中で公に言うものではない」

    「本来なら、事前に話し合って『よし、一緒に解決していこう。サスペンションなどで対応できる部分もあるかもしれない』といった形で進めるべきだ」

    実際、水面下では緊張が高まっている。ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長も、問題が続く場合はアストンマーティンとの関係が「このままではいられない」と認めており、提携の行方に不透明感が漂っている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューウェイの“二つの役割”が問題か
    この問題に懸念を示しているのはシューマッハだけではない。ベテランF1エンジニアのゲイリー・アンダーソンも、ニューウェイの発言の仕方に驚きを示している。

    「問題がどれほど深刻なのかという点だけでなく、エイドリアン・ニューウェイがそれを公の場でどのように扱っているかにも驚いた」

    アンダーソンは、ニューウェイが技術責任者とチーム運営の立場を同時に担っていることが、発言の難しさにつながっていると指摘する。

    「エンジン契約が結ばれた当時、ホンダがF1部門の状況を明確にしていなかったとニューウェイが語ったが、これはさくらの施設にいる誰も喜ばない発言だろう」

    アンダーソンは、技術者としての役割とチーム運営者としての役割を明確に分ける必要があると強調する。

    「二つの役割を持つニューウェイは、メディア対応の際に自分がどちらの帽子をかぶっているのかを非常に慎重に示す必要がある。質問への答え方も当然変わるべきだ」

    「チーム代表であれば政治的な側面に踏み込むこともできる。しかしテクニカルディレクターとしては、エンジニアリングと事実に集中しなければならない」

    そしてアンダーソンは、ニューウェイの発言が事実だったとしても、それがホンダから最高のパフォーマンスを引き出す方法なのかは疑問だと語った。

    「チーム代表であり技術パートナーの管理者でもある以上、ニューウェイは常に政治的な側面を考えなければならない。彼の発言が彼自身の見方として正しかったとしても、そのアプローチがホンダからベストを引き出すことにつながるのかが問題だ」

    「それは時間が経てば分かるだろう。しかし私の経験から言えば、彼が取るべきやり方ではない」

    次戦に向けてパドックの関心は、この“率直な発言”が問題解決を早めるきっかけになるのか、それともアストンマーティンのガレージに新たな緊張を生むのかという点に集まっている。

  • ホンダF1育成の加藤大翔 F3メルボルンで表彰台デビュー「次は自力で」

    ホンダF1育成の加藤大翔 F3メルボルンで表彰台デビュー「次は自力で」

    ARTグランプリの加藤大翔が、2026年FIAフォーミュラ3開幕戦メルボルンで印象的なデビュー週末を飾った。スプリントレース5位、フィーチャーレース3位と2戦連続でポイントを獲得し、初参戦ながら表彰台にも上がった。

    チームとしても昨年とは対照的なスタートとなった。2025年はメルボルンでポイントを獲得できず苦戦したが、2026年は開幕2レースでトップ6フィニッシュを4回記録し、明確な前進を示した。

    加藤大翔「信じられないような気持ち」
    「信じられないような気持ちです。正直言って、まだ現実じゃないみたいです」と加藤大翔は語った。

    「僕は5位でフィニッシュして、少し運もあって3位に上がりました。だから、これが自分が望んでいた初めての表彰台の形というわけではありません」

    「次の目標は自分の力で表彰台を取ることです。でもF3初めての週末で、昨日は5位で1ポイント、そして今日は表彰台という形で終えられたので、とてもポジティブな一日だったと思います」

    加藤大翔は、バルセロナテストからメルボルンまでの進歩にも手応えを感じていると説明した。

    「バルセロナテストからここまで、とてもいい流れでしたし、将来に向けてかなり自信があります」

    「バトルにもかなりうまく適応できたと思います。でも僕はバトルは好きじゃないんです。ポールポジションからスタートして、レースを1位で終えたいです」

    ARTグランプリ 2025年の教訓が生んだ改善
    ARTグランプリのチーム代表セバスチャン・フィリップは、2025年の苦戦から学んだことが今回の結果につながったと説明した。

    「今年はずっといい位置にいることができた。特に今年の3人のドライバーが全員ルーキーだったことを考えると、なおさらだ」とフィリップは語った。

    「彼らはこのサーキットを知らなかった。それは去年ここを走ったドライバーたちに比べてかなり不利だった」

    「幸いフリープラクティスは赤旗があまり出ず、周回数を重ねることができた。それが予選でいい位置につける助けになった」

    「大翔もマチェイ・グラディッシュも予選ではいいペースを見せた。彼らはまだ若く、経験も多くないが、速さは示してくれた」

    加藤大翔 F3

    経験は不足も才能は十分
    フィリップはまた、若いドライバーたちのポテンシャルを強調し、今後は安定性が鍵になると指摘した。

    「彼らがそれをできる能力を持っていることは示されたと思う。私は彼らに大きな期待を背負わせすぎないようにしていた。まだとても若いし、前のカテゴリーも1年しか経験していない」

    「彼らには才能がある。ただ、安定した結果を出すには経験が必要だ」

    「我々は彼らが力を発揮できるクルマを提供できたと思う。そして彼らはそれを証明した。ここからは結果を積み重ねていくことが重要だ」

    2025年の失敗を繰り返さなかったART
    フィリップはまた、2025年のメルボルンでの苦戦を振り返りながら、チームの理解が大きく進んだと説明した。

    「12か月前、我々は理解すべき完全に新しいクルマでここに来た。オーストラリアの初戦前にはテストもほとんどできなかった」

    「そのため、セットアップの面でもある意味手探りだった」

    「昨年メルボルンでいくつかミスをしたことは明らかで、それを繰り返さないようにした。2025年を通してクルマの理解を深めてきた」

    「正しい方向を見つけられればすべてが楽になるが、間違えたときはなぜ間違えたのかを理解しなければならない」

    「今年は同じミスを繰り返さなかった。クルマの理解は昨年より確実に進んでいる」

    フィリップは最後に、F3の競争が非常に接近していることにも触れつつ、今回のスタートはチームにとって大きな自信になったと語った。

    「小さなことで週末の結果は大きく変わっていたかもしれないが、今年のような形でシーズンを始められたことは良かったと思う」

    「昨年よりもずっといい精神状態で、より自信を持ってシーズンを進めることができる」

  • ニューウェイ解任は不可能?アストンマーティンF1危機で浮上した株主問題

    ニューウェイ解任は不可能?アストンマーティンF1危機で浮上した株主問題

    2026年F1シーズン序盤、アストンマーティンが深刻なパフォーマンス問題に直面している。ホンダ製パワーユニットに起因するとされる振動問題により、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがレース距離を完走できない可能性まで指摘される状況だ。

    こうした中、元F1ドライバーで現在は解説者を務めるイヴァン・カペリは、アストンマーティンがエイドリアン・ニューウェイを事実上「解任できない」状況にあると指摘した。ニューウェイはチームの株主でもあり、組織上の立場が極めて特殊なためだという。

    ニューウェイは株主のため解任できない
    カペリはイタリア紙のインタビューで、現在のアストンマーティンの状況について次のように語った。

    「アストンマーティンは2027年に向けて最も魅力的なチームになると思われていたが、今は疑問符がついている」

    「ホンダのパワーユニットに起因する技術的問題が、他の問題を覆い隠している」

    さらにカペリは、ニューウェイの役割の変化がチーム運営に影響している可能性を指摘する。

    「ニューウェイは真の天才だ。しかし彼には常に上司がいた。ウィリアムズではパトリック・ヘッド、マクラーレンではロン・デニス、レッドブルではクリスチャン・ホーナーだ」

    「現在はチーム代表であり、デザイナーでもある。そして土壇場まで細部を変更した結果、マシンの完成が遅れた」

    「さらに彼は組織運営の問題にも直面している。これまで考える必要がなかったことだ」

    「しかも彼は株主でもあるため、解任することもできない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2026年F1レギュレーションはまだ発展途上
    カペリは2026年F1レギュレーションについても言及し、現在の技術状況がまだ流動的であると指摘した。

    「エネルギー回生のために使用する最大キロワットについて議論が続いている。最大は350kWだが、アストンマーティンはそこに到達できていないと述べている」

    「他のチームも電動コンポーネントを完全には活用できていない」

    「実際には200〜250kWでテストしている状況で、すべてはまだ進化の途中だ」

    また、F1最高経営責任者のステファノ・ドメニカリが「数レースで問題は解決する」と発言したことについても、カペリは懐疑的な見方を示した。

    「私はこの状況がしばらく続くと思う」

    「大きな革新にもかかわらず、トップ4チームは接近するだろう。メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルだ」

    「しかしその他のチームとは大きな差があり、おそらく1秒ほど遅れるだろう」

    フェラーリとルクレールを高評価
    一方でカペリは、フェラーリの開発方向については高く評価している。

    「テストで、2026年マシンは2025年のものより明らかに良くなっていることが証明された」

    「シャルル・ルクレールはパフォーマンス改善のための特定の作業を行った。リアエンドの変更、いわゆる“マカレナ”リアウイングなどだ」

    「要するに非常に攻撃的なアプローチだ」

    また、フェラーリに移籍したルイス・ハミルトンについては、当面はルクレールが優位に立つと予想している。

    「ルクレールにはまだコンマ数秒の余力があると思う」

    「ルイスはコーナーでそれほどスムーズではなかった。まだ本能的にドライブできていない」

    「少なくとも最初のうちはシャルルが前にいるだろう」

    アントネッリや中団チームにも注目
    カペリはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリについても高く評価した。

    「彼は非常にモチベーションが高く、態度も成熟している」

    「ラッセルの実力を測り、自分の強みと弱みを理解している」

    「彼のメンタリティが違いを生むだろう」

    さらに中団勢についても興味深いチームがあると指摘する。

    「アウディはかなり大きな形状のマシンだが、コーナーではバランスが良さそうだ」

    「アルピーヌはサプライズになるかもしれない」

    「ハースF1チームも興味深い存在だ」

    アストンマーティンとホンダの苦戦、そして2026年F1レギュレーションの複雑さが絡み合う今季の序盤戦。パドックではすでに、チームの構造そのものを巡る議論まで浮上し始めている。

  • ローレンス・ストロール アストンマーティン・ホンダF1苦戦に「非常に予想外」

    ローレンス・ストロール アストンマーティン・ホンダF1苦戦に「非常に予想外」

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPで、アストンマーティンとホンダの新パートナーシップは厳しいスタートを迎えた。プレシーズンテストから続く信頼性問題が週末を通じて影響し、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはともにレースを完走できなかった。

    こうした状況について、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールが初めて公にコメントし、問題は「非常に予想外だった」と認めた。

    ストロール「非常に予想外だった」
    プレシーズンテストの段階から、アストンマーティンとホンダは信頼性問題に悩まされていた。主な原因として指摘されているのはホンダ製パワーユニットに起因する振動で、特にバッテリー周辺への影響が問題視されている。

    フェルナンド・アロンソはメルボルンで次のように説明した。

    「ホンダはバーレーン以降の改修でバッテリーへの振動はかなり減ったと考えている。でもシャシー側ではまだ同じことが起きている。バッテリーを別の方法で隔離する必要があるからだ」

    オーストラリアGPでは両ドライバーともにトラブルの影響を受けた。フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはそれぞれプラクティスの1セッションを丸ごと欠場し、ランス・ストロールは内燃エンジンの問題が疑われるトラブルにより予選にも出走できなかった。

    信頼性面では週末を通じて一定の進展も見られた。アロンソは予選Q1に出走し、敗退圏からの脱出に迫る走りを見せたものの、決勝ではパーツ保護のため途中リタイア。ランス・ストロールもマシンの調整が行われたが、チェッカーフラッグには届かなかった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「できるだけ早く解決したい」
    決勝前、英スカイスポーツの中継で行われた“グリッドウォーク”の中で、マーティン・ブランドルはローレンス・ストロールにこの苦しい状況について質問した。

    「厳しい状況だ」とブランドルが指摘すると、ストロールはそれに同意した。

    「そうだ。非常に予想外だった」

    そしてアストンマーティンのオーナーは、問題解決に向けた姿勢を次のように語った。

    「でも、僕たちは頭を下げて取り組み、乗り越えていく」

    ブランドルは、アストンマーティンとホンダが問題を解決するまでに「6か月は必要かもしれない」との見方も示し、ストロールにタイムラインを尋ねた。

    「答えはできるだけ早く、だ」

  • ホンダF1危機 MotoGP部門にも波及の懸念 HRC体制に影響か

    ホンダF1危機 MotoGP部門にも波及の懸念 HRC体制に影響か

    ホンダの2026年F1シーズンの厳しいスタートは、アストンマーティンだけでなく、同社のもうひとつの主要モータースポーツプログラムであるMotoGPにも影響を及ぼす可能性があると指摘されている。

    F1とMotoGPの両プログラムは現在、ホンダ・レーシング(HRC)の統合体制の下で運営されており、2026年に発生したF1パワーユニット問題が、二輪部門のリソースや意思決定にも波及する懸念が浮上している。

    ホンダはMotoGPパドックにおいて最も影響力の大きいメーカーのひとつであり、その規模は明確な利点でもある。たとえば、ここ数カ月にわたりメーカー連合(MSMA)とMotoGP Sports Entertainment(旧ドルナ)の間で生じている緊張関係に対して、ホンダは比較的距離を保つ姿勢をとってきた。

    両者は2027年から2031年まで適用される新しい商業契約を巡って交渉を続けているが、ホンダはドゥカティ、ヤマハ、アプリリア、KTMが形成するブロックとは距離を置き、あたかも自らには直接関係のない問題であるかのような振る舞いを見せている。

    しかし現実はそれほど単純ではない。世界有数の自動車グループに属するということは財務的な強みを意味する一方で、自社の直接的な領域の外で生じた問題に巻き込まれる可能性も伴う。

    現在ホンダが最も早急に鎮火しなければならない“火”は、F1で発生している。

    アストンマーティンF1の深刻なPU問題
    2026年からホンダのパワーユニットを搭載するアストンマーティンは、開幕戦オーストラリアGPで深刻な問題に直面した。

    チームオーナーのローレンス・ストロールが招聘した技術責任者エイドリアン・ニューウェイは、メディアに対してパワーユニットの問題を率直に指摘した。

    ニューウェイは、チームが正常なプレシーズンテストを完了できなかった原因がエンジンにあると説明した。バーレーンで行われた6日間の冬季テストにおいて、アストンマーティンの2台が走行した距離は合計2,111kmにとどまった。

    これに対してメルセデスは8台で21,551km、フェラーリは6台で16,121kmを走破しており、差は歴然としていた。

    ニューウェイによれば、エンジンから発生する振動がバッテリーを損傷させるだけでなく、シャシーを通じてステアリングホイールに伝わり、ドライバーの手にも影響を及ぼしているという。

    アストンマーティンのランス・ストロールは、その状況を次のように表現した。

    「どう比較すればいいのか分からない。椅子に座って自分に電気ショックを与えるようなものだと思えばいい。それにかなり近い」

    カナダ人ドライバーのストロールとフェルナンド・アロンソはいずれも、2026年F1開幕戦オーストラリアGPで完走扱いとはならなかった。

    ホンダF1 F1 ホンダ・レーシング

    HRC内部で懸念されるMotoGPへの影響
    現時点でホンダは、この問題によるブランドイメージへの影響を抑えるための積極的な発信は行っていない。

    しかし、さくらの施設にあるHRC本部では、すでに警戒アラートが発せられ、解決策の模索が急がれていると見られている。そして、その影響はすでに別のレース部門にも及び始めているという。

    ホンダの四輪と二輪の両部門に関係するある幹部は次のように語った。

    「MotoGPにも間違いなく影響は出る。我々はF1と同じ組織構造を共有している。今はまず、その問題の解決に努力を集中させることになる」

    自動車業界全体が減速するなかでも、ホンダの二輪事業は比較的堅調な販売実績を維持している。

    しかし、それでもMotoGP部門を率いる石川譲と本田太一にとっては、4月1日に塚本光が退任した後の体制の中で、自分たちの主張を強める材料にはなりにくい可能性がある。

    日本企業特有の組織文化も影響する。

    日本のチームと長く仕事をしてきた関係者は次のように説明する。

    「日本の企業文化では、上層部からの指示に対して部下が異議を唱えることは非常に珍しい」

    MotoGP復調のタイミングで起きたF1問題
    皮肉なことに、このF1の“火事”が起きたのは、MotoGPにおけるホンダが数字の上では回復の兆しを見せ始めていた時期だった。

    昨シーズン、ホンダは2024年と比較して最も改善幅の大きかったメーカーとなり、獲得ポイントは35%増加。これによりコンセッションランクはDからCへと引き上げられた。

    2週間前に開催されたMotoGP開幕戦タイGPでは、ジョアン・ミルがVR46ドゥカティのファビオ・ディ・ジャンアントニオと5位争いを繰り広げていた。しかし残り5周でリアタイヤが崩壊し、結果を残すことはできなかった。

    2027年にはMotoGPで大規模なレギュレーション変更も予定されている。そうした状況の中で、HRC首脳部がF1問題の解決に向けてどのような判断を下すのか、MotoGPスタッフの間では不安が広がっている。

    HRC統合体制の中心にいる渡辺康治
    この状況の中で最も大きな責任を負う立場にあるのが、HRC社長の渡辺康治だ。

    渡辺康治の指導の下、ホンダは2022年に二輪と四輪のレース活動を単一の組織に統合した。目的はリソースの最適化と技術シナジーの創出、とりわけ当時深刻な低迷に陥っていたMotoGPの競争力を引き上げることだった。

    渡辺康治は2

  • ホンダF1 ニューウェイの「神経損傷」発言に困惑 渡辺康治「データはない」

    ホンダF1 ニューウェイの「神経損傷」発言に困惑 渡辺康治「データはない」

    2026年F1シーズンの開幕戦オーストラリアGPで苦戦したアストンマーティンとホンダの関係を巡り、新たな緊張の兆しが浮かび上がった。アストンマーティンの技術部門を率いるエイドリアン・ニューウェイが、ドライバーが神経損傷の危険にさらされる可能性に言及したことに対し、ホンダ側が疑問を示した。

    ホンダ・レーシングの渡辺康治社長は、日本メディアの取材に対し、ニューウェイの発言には裏付けとなる数値データがないと説明。アストンマーティンとホンダの協力体制が、開幕直後から大きな注目を集めている。

    渡辺康治「ニューウェイが代弁した理由に困惑」
    ホンダ・レーシング社長の渡辺康治は、アストンマーティンのマシンを巡るエイドリアン・ニューウェイの発言について疑問を示した。

    「ドライバー自身が、自分にしか分からない感覚的なことを言うならまだしも、なぜニューウェイが彼らに代わって話したのか、少し困惑しています」と渡辺康治は語った。

    ニューウェイは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがアストンマーティンのマシンを運転することで恒久的な神経損傷の危険にさらされる可能性があると公に主張していたが、ホンダ側はそれを裏付ける数値データを持っていないという。

    ホンダ社長も現地入り 協力体制を再確認
    今回の発言は、アストンマーティンとホンダの関係に緊張が高まっていることを示す最も明確な兆候のひとつとみられている。両者のパートナーシップは、シーズン序盤の苦戦を受けて厳しい視線にさらされている。

    渡辺康治はまた、ホンダの三部敏宏社長がオーストラリアGPを訪れ、チーム共同オーナーのローレンス・ストロールと直接会談したことも明らかにした。両者の協力関係そのものが揺らぐ可能性もあるとの憶測が広がる中での訪問だった。

    「三部社長はもともとエンジニアなので、我々にさまざまな技術的な示唆を共有してくれました。そして『できるだけ早く競争力のある環境を作ろう』という温かいメッセージもいただきました」と渡辺康治は語った。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    開発体制の見直しを示唆
    渡辺康治は、現在の状況が両組織の協力体制の見直しを必要としていることも認めた。

    「我々は今までと同じままではいられません」

    「開発を加速させなければなりません。それはパワーユニットの出力を上げることだけではなく、マシンと一体となってどのように開発を進め、スピードを上げていくかということです。我々はひとつのチームとして協力していきたいと思っています」

    シルバーストンとの連携強化へ
    そのため、アストンマーティンの本拠地であるシルバーストンとの連携強化が今後の重要課題になると渡辺康治は説明した。とくに今週末の中国GPの後、ホンダのホームレースとなる日本GPを前に体制を整える必要があるという。

    「シルバーストンとの協力関係をさらに深めていくことも重要になると思います。そのために、経営を担当する立場として組織強化に取り組んでいきます」と渡辺康治は述べた。

    メルボルンでは改善の兆しも
    一方で、渡辺康治はオーストラリアGPの週末について、慎重ながらも前向きな評価を示した。

    「今後に向けて改善のポテンシャルを感じる部分もありました」

    「ランスは振動が『バーレーンの半分くらい』だと言っていました。その表現は感覚的なものかもしれませんが、いずれにしてもドライバーが以前より少し良く運転できる状態になっていることは明らかでした」

    Source: GMM