カテゴリー: ホンダF1

  • ピエール・ガスリー「Q2突破に必要なタイムには届かないことは分かっていた」

    ピエール・ガスリー「Q2突破に必要なタイムには届かないことは分かっていた」

    アルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリーは、2021年F1イギリスGPの予選でQ2敗退を喫して12番手で終えた。

    「FP1から、いつもよりはるかにマシンバランスに苦戦していた。予選に向けていくつか変更を加えたが、十分ではなかった」とピエール・ガスリーはコメント。

    「Q2でのラップには満足していたけど、非常に僅差の戦いだったし、フィニッシュラインを越えたときにQ2突破に必要なタイムには届かないことは分かっていた」

    「FP2は、スプリント予選と日曜のレースに向けて、タイヤについての理解を深める時間になるけど、いつものように全力で戦っていく。いつもと異なるフォーマットなので、何が起こるか誰にも分からないはずだ」

  • 角田裕毅、Q1敗退16番手「最後のアタックでトラフィックに遭ってしまった」

    角田裕毅、Q1敗退16番手「最後のアタックでトラフィックに遭ってしまった」

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、2021年F1イギリスGPの予選でQ1敗退を喫して16番手で終えた。

    走行を重ねるごとに路面状況が向上するトラックエボリューションでライバルがタイムを上げる中、角田裕毅は最後のアタックでも2度のタイム計測を試みるなど奮闘したが、突破まで0.026秒差の僅差で16番手となった。

    「FP1を終えてサーキットに慣れ始めたところでしたが、トラフィックに引っかかり、一度も完璧なラップにまとめきれませんでした」と角田裕毅はコメント。

    「予選前のフリー走行が1セッションしかないので、厳しい戦いになるとは思っていました。Q1での敗退は残念ですが、かなりの僅差でしたし、最後のアタックでは再びトラフィックに遭ってしまいました」

    「明日は16番手スタートなので厳しいとは思いますが、スプリント予選では全力を尽くして戦います」

  • ホンダF1 「60分のみのデータでセッティングを決める難しさを感じた」

    ホンダF1 「60分のみのデータでセッティングを決める難しさを感じた」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1第10戦イギリスGPの予選を振り返った。

    史上初のスプリント予選が実施される第10戦イギリスGP。初日の金曜日は、FP1とスプリント予選のグリッドを決める予選セッションが行われた。金曜日に予選セッションが行われるのは2003年以来だったが、レッドブル・レーシング・ほんだのマックス・フェルスタッペンが2番手に入り、スプリント予選のフロントローグリッドを獲得した。

    「通常とは異なる形式で行われる今年のイギリスGPの初日は、明日のスプリント予選のスタートポジションを決める予選セッションが行われました」と田辺豊治はコメント。

    「レッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手がトップに僅差の2番手でフロントローに。チームメートのペレス選手が5番手のポジションを確保しました。一方で、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダについては、ガスリー選手が12番手、角田選手が16番手と、2台ともにここまでのレースと比較するとかなり苦しんだ予選になりました」

    「我々にとって、今日はこれまでに経験がない形式で行われたGP初日となりましたが、基本的にはスムーズにオペレーションを進めることができました。ただし、FP3まで様々なことを試すことができるいつもの週末とは異なり、FP1の60分間のみのデータから、PU・車体ともに、その後に行われる予選・スプリント予選・決勝レースのセッティングを決めなければいけないという点に関して、難しさを感じた一日にもなりました」

    「明日のスプリント予選も今日と同様に未経験のセッションとなりますが、今日のデータを解析して、想定される場面への対応を十分に整えて臨みたいと思います」

  • ホンダF1:2021年 第10戦 F1イギリスGP プレビュー

    ホンダF1:2021年 第10戦 F1イギリスGP プレビュー

    2021年F1第10戦の舞台は、伝統の高速サーキットであるシルバーストーン。昨年は2週連戦の舞台となったが、今季は1戦のみの開催となる。

    昨年は2戦ともエキサイティングなレースとなり、1週目のイギリスGPでは、ファイナルラップにタイヤバーストが発生したルイス・ハミルトン(メルセデス)にマックス・フェルスタッペンが迫る展開に。2週目のF1 70周年記念GPではフェルスタッペンが完勝でシーズン初勝利を飾った。

    1950年のF1世界選手権最初のレース以来、“F1のホーム”として人気を誇ってきたシルバーストーン・サーキットは、多くの高速コーナーが配置された、流れるようなレイアウトが特徴で、パワーユニットへの負荷も高いコース。サーキットから程近くのミルトン・キーンズに拠点を置くレッドブル・レーシングとホンダF1にとっては、前戦に続くホームGPの一つだ。

    今季は、レースフォーマットが変更され、史上初の「スプリント予選」が開催される。金曜日にFP1と通常フォーマットの予選Q1~Q3を実施。土曜日は午前にFP2を行った後、金曜の予選で決まったグリッドから17周もしくは最大30分間のスプリントレースがスタート。ここでの順位が日曜日の決勝レースのスターティンググリッドとなる。このスプリント予選では上位3台に3・2・1ポイントが付与されることから、チャンピオンシップ争いにおいても重要な戦いとなる。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「フランスとオーストリアでの3連戦を3連勝で終え、今週は英国・シルバーストーンでのレースになります。シルバーストーン・サーキットは高速サーキットとして知られ、F1カレンダーの中でも長い歴史を持っています。ホンダF1およびレッドブル・レーシングが拠点を置くミルトンキーンズから30分ほどの距離にあり、Red Bullにとっては先日のオーストリアに続くとともに、我々ホンダF1にとってもホームレースになります。また、今回のイギリスGPからF1初の試みとなる 「Sprint Qualifying Session」 が導入されます。金曜のFP1に続いて、通常は土曜日に行われる予選が行われ、その結果から土曜のSprint Qualifying Sessionのスタートポジションが決定されます。そしてSprint Qualifying Sessionはレース形式で行われ、その結果から、日曜の本戦のグリッドが決定されるというものです。チームおよびホンダF1としては、金曜午前に行われる1時間のプラクティスの中で、PUと車体双方のセッティングを決め、その後のセッションに臨まなければなりません。したがって、通常よりも大幅に短い時間で最適なセッティングを見出さなければいけないという、エンジニアにとっては非常にチャレンジングなフォーマットになります。事前のシミュレーションの正確さがいつも以上に試されることとなりますので、チームとともに今シーズン、また過去のシルバーストーンのデータを解析するなど入念に事前準備行って臨みます。今回も様々な意味で簡単ではない週末になりますが、ここまでのいい流れを維持する形で、大切なホームレースを闘いたいと思います

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「ファンが戻ってくることで、シルバーストーンの雰囲気は大きく変わるはずですし、イギリスの人々はモータースポーツが大好きなので、ここは特別な場所です。昨年は無観客で2レースを行いましたが、雰囲気は全く違いました。素晴らしいコースであることに違いはありませんが、ファンの皆さんがいることで雰囲気はずっとよくなります。みんなイギリス人ドライバーを応援していることは分かっていますが、皆さんが僕ら全員に向けてくれる情熱を目の当たりにすることが大好きです。皆さんにとってエキサイティングなレースになればと思っています。とてもいい形でシーズンのスタートを切れました。それはうれしいのですが、僕らはプッシュし続けなければならず、これまでの結果を振り返っているだけではいけません。僅差の戦いになっていくはずで、この先のシーズンも挑戦は続いていきますが、それによってエキサイティングな展開になると思います。オーストリアではマシンも非常によく、先行することができましたが、フランスでは残り数周で勝利をつかんだにすぎません。チャンピオンシップ争いはとても僅差で、現状のポイント差よりも実際の力は拮抗しているかもしれません。メルセデスが僕らを上回る厳しいサーキットもあるはずですが、僕らには最高のチームがついていますし、できることはすべてトライしてリードを保っていきたいと思います。スプリントレースを試してみることに異論はありませんし、予選前のフリー走行が少なくなることは結構気に入っています。ただ、今週末実際にやってみるまでコメントは難しいので、もう少し待ちましょう。どのレースでもリスクは取りますが、それをコントロールしなければなりませんし、チャンピオンシップを争っていれば尚更です。ただ、この1回のレースが最終結果を決めてしまうことにはならないはずです」

    セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「オーストリアでは、僕にとっては思ったようなレースにはなりませんでした。あの日起こったことから学びましたし、レースではポジティブな面もありました。僕らはプッシュし続けなければなりませんし、僕は前を向き、今週末の戦いに目を向けています。シルバーストーンでのレースが待ちきれません。満員の観衆が入ることにもワクワクしています。シルバーストーンの雰囲気はいつも強烈です。また、チームメンバーの家族もレースを見に来られればと思っていますし、そうなればいいレースウイークになります。(シルバーストーンに向けては)ポジティブな気持ちで気分は高まっていて、再び表彰台に立てればと思っています。また、新しいフォーマットも面白くなるはずです。チームとしてこのフォーマットを理解すべく力を尽くしてきましたし、今週末に向けた準備や練習にも多くの時間を割きました。誰にとっても難しいものになるはずですが、エキサイティングであることは間違いないですし、これまでのハードワークが報われることを願っています。(他チームのアップグレードによって差が縮まると思うか?)きっとそうなるはずです。メルセデスがアップグレードについて語っているのを見ましたし、彼らは今週末非常に強くなるでしょう。もちろん僕らも手は尽くしますし、またトップに立てればと思っています。何が起こるか見てみましょう!」

    ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    先日の3連戦を振り返ると、3レースとも予選はうまくいき、僕はすべてQ3に進出することができました。土曜日のパフォーマンスはいつも素晴らしいですし、フランスでは母国の観衆の前でいいレースができて楽しめました。オーストリアの2戦目もいい形で終えられました。簡単な戦いではありませんでしたが、それだけ常に争いの中にいるということです。オーストリアの1戦目はあっという間に終わってしまったものの、チームとしてはいい仕事ができていました。マシンもよく機能し、僕らは正しい方向へ向かっていると思うので、これがシルバーストーンでも続けられればと思います。今週末で最大の変化点は土曜日にレースをすることです。フリー走行でマシンのセットアップを行うのは予選前に1回のセッションしかありません。大きな変更なので、普段よりも走行前の準備を整えておくことが重要になります。セットアップについては、いいベースラインを持って走行に入っていくことが必須です。新フォーマットでは、レース環境でマシンのパフォーマンスがどうなるかがかなり重要で、僕らが予選でのパフォーマンスに比べて少し課題を抱えている部分でもあります。僕らは予選では期待以上で、やや苦しんでいる他チームよりも上位に行けますが、どちらかというとレースでのポジションの方が本来の実力なのかもしれません。ただ、オーストリアでは上位陣と異なる戦略でトップ5まで4~5秒差だったので、問題はないはずです。レースに向けて少し課題があるとしても、混戦の中にいられるというのはポジティブなことです。エンジニアと多くのことに取り組み、シミュレーターもこなして、スプリント予選という新フォーマットでのあらゆるシナリオを検討してきました。また、今回はピレリが新しいタイヤを持ち込みます。安全性のためではありますが、オーストリアで試した経験から、感触はあまり変わらないのではないかと思います。シルバーストーンは大好きで、お気に入りのコースの一つです。特に、マゴッツからベケッツにかけては、シーズン中でも最もエキサイティングなセクションと言えます。シルバーストーンでは、オーバーテイクは難しいとは言われますが、僕は可能だと思いますし、セブ(セバスチャン・ベッテル/アストンマーティン)をシケイン手前の右コーナーでアウト側からかわすなど、昨年もいくつか追い抜きを決めることができました。オーストリアでは大観衆の前でレースができて楽しかったですし、シルバーストーンでは満員の観衆が入ると発表されています。雰囲気は最高のはずなので、とても楽しみです」

    角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    「フランスからオーストリアにかけての3連戦では、いい点も悪い点もありました。悪かった点は、フランスの予選での大きなミスと、オーストリアでピット入口の白線を越えてしまったことです。一番よかったのはオーストリアでの1戦目で、レースウイーク全体のアプローチを変えたことでした。それまでは、自信があると感じたときやセットアップ変更の直後からプッシュしていました。これはF2までのフォーミュラカテゴリーではうまくいっていましたが、F1では機能していませんし、少なくともこれを試すこと自体に大きなリスクがあります。それに気付いてからは、一歩ずつ前進していくように変わりましたし、フリー走行で徐々に自信を深めて、予選に入ってからプッシュするようになりました。これがうまくいっていますし、エンジニアとのミーティングやマシンに乗る前のウォームアップもやり方を見直しています。予選では、オーストリアでの2戦目で今季ベストリザルトを記録しました。FP3でマシンを大きく滑らせてしまった後で少し自信を失っていただけに、予選3回のセッションを通してうまくこなせたことはよかったですし、満足しています。前戦の後には、レッドブル・リンクでピレリタイヤのテストのために走行できました。ルーキーですから、少しでもマシンに多く乗ることが大切なので、よかったですし、面白い仕事でした。そして、シルバーストーンを迎えます。昨年、F2ではフィーチャーレース(距離の長いレース1)で3位に入りましたし、レッドブル・リンクのように、F3時代から走行経験がとても多いサーキットです。それらはすべてポジティブな面ですが、悪い面は、今週末に初の試みとなるスプリント予選が土曜に行われるので、F1マシンでの走行経験がないにもかかわらず、予選までのフリー走行が1セッションだけという点です。今回は、オーストリアで始めた新しいアプローチがあまり活かせません。FP1の直後に予選があって、そこでいいパフォーマンスをするのは大変だと思います。かなり難しいはずですが、オーストリアのように一歩ずつスピードを上げていけるようにトライしてみます。スプリントレースは、誰もが初めてです。FP1と予選の間にはセットアップ変更が可能ですが、その後はほぼ何も変更できません。全員にとってチャレンジングなレースウイークになると思いますが、僕は自分自身のことにフォーカスして、できる限りしっかりと準備して臨みます。F1マシンでシルバーストーンの高速コーナーを走るのを楽しみにしています。フリー走行が少ないのは厳しいですが、ここ数年で経験を重ねたサーキットであり、その意味ではやや自信があるので、どうなるか見ていきましょう。特に、F1マシンではマゴッツ-ベケッツ-チャペルがどんな感じなのかとても楽しみです」

  • フェルスタッペン 「あくまでコンセプト。レッドブル独自の設計になる」

    フェルスタッペン 「あくまでコンセプト。レッドブル独自の設計になる」

    レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンが、2022年に導入される次世代F1マシンについて感想を語った。

    7月15日(木)、F1に2022年のF1マシンのコンセプトモデルを発表。新しいレギュレーションに基づいて、2022年のF1マシンがどのように見えるか垣間見ることができた。

    次世代F1マシンについてマックス・フェルスタッペンは「ドライバーとして、僕たちはもっと良いレースを提供する違ったマシンを見たいと言ってきた。それがF1と他のすべての関係者がこのコンセプトに到達した方法だ」とコメント。

    「来年のレースがどんなものになるかを知ることに興奮している。モデルは、マシンがどのように見えるかを示している。当然ながら、レッドブル・レーシングでは自分たちのマシンを設計する必要がある」

    マシンは遅くなるが、レースは改善されるはずだ。それが次世代F1マシンの背景にある考え方が。

    「ドライバーとして、できるだけ速く走りたいと思っているけど、現時点ではオーバーテイクが本当に難しい」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「良いレースが提供されるなら、3~4秒遅くても構わない。常にギブアンドテイクだ」

    「現在のマシンでは、コーナーを高速で通過してブレーキをかなり遅らせることができるけど、誰かをアウトブレイクしたり、オーバーテイクするのは非常に困難だ」

  • ホンダF1特集:スプリント予選に求められるアプローチ / F1イギリスGP

    ホンダF1特集:スプリント予選に求められるアプローチ / F1イギリスGP

    今週末のF1イギリスGPでは、これまでと大きくレースフォーマットが変わり、スプリントレースによって決勝のグリッドが決まる「スプリント予選」が実施される。これがどのような変化を及ぼすのか、ホンダF1でスクーデリア・アルファタウリ担当のチーフエンジニアを務める本橋正充が語った。

    モータースポーツの最高峰であるF1。レースウイークは、どれもタフな戦いになる。

    しかし、毎戦コースレイアウトや天候、標高などの違いはあっても、300㎞以上に及ぶレースを可能な限り速く走る、という最終目的に変わりはなく、そのために3回のフリー走行と予選セッションが存在している。

    シルバーストーンでのレースウイークでは、そのフォーマットが変わる。史上初めて「スプリント予選」が導入され、レース形式での予選が実施される。日曜の「レース」はすでに存在しているので、“スプリントレース”とは呼ばず、「スプリント予選」の呼称となった。

    このフォーマットでは、金曜日に60分間のフリー走行と、通常土曜日の午後に行われるQ1~Q3の予選セッションを実施。ここで決定したグリッドでスプリント予選をスタートする。通常週の予選との違いは、全員がソフトコンパウンドのタイヤを使用しなければならないという点だ。

    土曜日は、午前に60分間のフリー走行を行い、午後にスプリント予選というスケジュール。レース距離は100㎞が目安となり、この順位が翌日の決勝のスターティンググリッドとなる。ポイントの付与対象でもあり、1位が3ポイント、2位が2ポイント、3位が1ポイントを獲得する。

    日曜のレースは通常通りの進行で、スプリント予選で決まったグリッドでスタートするため、土曜日の勝者がポールポジション獲得として記録される。

    戦いの内容に変化があるかはともかく、レースウイークへのアプローチは大きく変える必要がある。ホンダF1でスクーデリア・アルファタウリ担当のチーフエンジニアを務める本橋正充が語った。

    「レースに向けて最適なセッティングを探っていろいろと試せるのはFP1だけになるので、ファクトリーでの事前シミュレーションが非常に重要です。FP1の直後にパワーユニット(PU)のセッティングを決定するというのは今まで経験がないですが、できる限り正確にシミュレーションをしようと取り組んでいます」

    「スプリント予選で使う分、PUをレースモードにする時間が普段よりも長くなるので、信頼性の観点では厳しさが増します」

    「これは、今週末すぐに影響が出るものではありませんが、年間を通じて使用できるPUの基数が決まっている以上、シーズンを通じた使用計画の中では考慮する必要があります」

    これまでは、金曜のフリー走行では古いPUを使い、その後土曜日に向けて載せ替えるという運用も必要に応じて行っていたが、新フォーマットではパルクフェルメ(マシンのパーツやセッティングの変更を禁じるルール)が金曜の予選開始時から適用されるので、こうした対策も難しくなる。

    土曜のFP2で新たな発見があっても、それが反映できる部分は限られてしうが、それでも予選後に走行機会があることに意味はあると本橋正充は語る。

    「FP1と予選の間、FP2とスプリント予選・決勝の間にPU交換を行うことは、技術的には可能です。ただ、時間的な制約を考えると、FP1やFP2の後に交換するのは難しいでしょうね」

    「すべてのセッティングをFP1終了後に完了しておかなければならないので、できることはあまりありません。そうすると、セッティングが変更できないFP2にはあまり意味がないように思えるかもしれませんが、チームも我々も、FP1と異なるコンディションで、マシンの挙動やタイヤの状態などレース戦略に関連する要素を理解しておくために、様々なことを試せる場でもあるんです」

    通常のフォーマットでは、予選でQ3へ進出すると、Q2でベストタイムを記録したタイヤでレースをスタートしなければならない、新フォーマットではスプリント予選も決勝もスタートタイヤを自由に選択できるので、戦略の幅は広がる。目に見える変更以外にも、様々な点で変化が起こるはずだが、F1はさらなるエンターテインメントとエキサイティングな展開をファンに届けることを目指しており、レースモードで走る距離が増え、フリー走行が少なくなるなど、新たな課題への対処が見どころになるはずだ。

    シルバーストーン以降、さらに2レースでスプリント予選が導入される予定となっている。モンツァでのイタリアGPがその一つとして発表されている。F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブロウンは、この施策が新規と既存のファンそれぞれにどう受け止められるのか楽しみにしていると語る。

    「これは、レースウイークのコンテンツを増やす試みです。スプリント予選だけを指しているのではなく、金曜の午後に予選、土曜にスプリント予選、そして日曜に決勝レースが実施されることで、すべての開催日で順位を争うセッションが行われることになります」

    「これによって、レースウイーク全体への関心を高めていきたいですし、土曜日のスプリント予選は今までにない試みなので、それがどのように受け入れられ、どう進化していくのかは誰にも分かりません。でも、F1はこうしたイベントを受け入れることで、自らに先見の明があることを示すことができていると思います」

    「3レースで導入しますが、これは成功かどうかを評価するとともに、間違った点を是正するのに十分な数だと思います。ただ、土曜の午後に、30~40分の真剣勝負を見せられる機会になるはずです。ピットストップの影響はありませんし、ほとんどのドライバーがそのコースに持ち込まれた一番柔らかいタイヤで戦うと想定していますが、とてもストレートな勝負になると思います。土曜日のスプリント予選では、チームの戦略が結果に大きく影響を及ぼすことはありません」

    「また、これまでとは違ったファンの皆さんにも楽しんでもらえるようなレースにしたいと思っています。既存のファンを疎外したいとは思っていませんが、彼らにも興味深く、魅力的なものを提供することで、新しいファン層の関心を引き出せるかどうかを見極めたいと思っています」

    「土曜の午後に30~40分のレースが見られるというのは、私はとてもエキサイティングだと思います」

  • マックス・フェルスタッペン 「オーストリアのように簡単にはいかない」

    マックス・フェルスタッペン 「オーストリアのように簡単にはいかない」

    レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンは、今週末のF1イギリスGPは圧勝したオーストリアほど簡単には行かないと語る。

    現在、ポール・トゥ・ウィンで3連勝中のマックス・フェルスタッペンは、前戦F1オーストリアGPでポールポジション、優勝、ファステストラップに全ラップリードを加えた“グランドスラム”で圧勝した。

    今週末のF1イギリスGPでは、通常のレース週末とは異なり、初めてスプリント予選が組み込まれる。

    「すぐにマシンをセットアップすることが重要ということになる」とマックス・フェルスタッペンは説明する。

    「もちろん、これはすべてファクトリーでのシミュレーター作業から始まっている。僕たちがそこで良い仕事をしたことを願っている」

    「最初のプラクティスではあちこちでセットアップを調整しようとするだろうけど、多くのことをする必要がないことを願っている」

    土曜日には、FP2に続いてスプリント予選が行われ、日曜日のグランプリのグリッドが決定する。スプリント予選の勝者いは3ポイントが付与される。マックス・フェルスタッペンはそれを重要視しているのか?

    「原則は同じ」だとマックス・フェルスタッペンは語る。

    「そのレースでも勝利を目指す。もちろん、リスクは念頭に置いているけど、勝つことができるのであれば、それを選ぶ。確実にフィニッシュできる限りはね。それ以外の場合は日曜日の重要なレースを後方からスタートすることになる」

    競争は熾烈だが、マックス・フェルスタッペンはチャンピオンシップをリードしている。

    「シルバーストンは僕たちが勝利を目指しているレースだと思う。オーストリアほど簡単ではないと思うし、今はもっとチャレンジングだと思う」とマックス・フェルスタッペンは語る。

    「でも、どうなるか見てみるつもりだ。まだまだたくさんのレースがあり、メルセデスが諦めることはないだろう。毎週末、僕たちは彼らの前にいられるように頑張らなければならない。他の人がしていることではなく、自分自身に集中しなければならない。僕たちにできるのは自分自身を最大限に活用することだけだ」

  • ホンダF1 「事前のシミュレーションの正確さがいつも以上に試される」

    ホンダF1 「事前のシミュレーションの正確さがいつも以上に試される」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1第10戦イギリスGPへの意気込みを語った。

    第10戦の舞台は、伝統の高速サーキットであるシルバーストン。昨年は2週連戦の舞台となったが、今季は1戦のみの開催となる。昨年は2戦ともエキサイティングなレースとなり、1週目のイギリスGPでは、ファイナルラップにタイヤバーストが発生したルイス・ハミルトン(メルセデス)にマックス・フェルスタッペンが迫る展開に。2週目のF1 70周年記念GPではフェルスタッペンが完勝でシーズン初勝利を飾っている。

    1950年のF1世界選手権最初のレース以来、“F1のホーム”として人気を誇ってきたシルバーストン・サーキットは、多くの高速コーナーが配置された、流れるようなレイアウトが特徴で、パワーユニットへの負荷も高いコース。サーキットから程近くのミルトン・キーンズに拠点を置くレッドブル・レーシングとホンダF1にとっては、前戦に続くホームGPの一つとなる。

    今季は、レースフォーマットが変更され、史上初の「スプリント予選」が開催される。金曜日にFP1と通常フォーマットの予選Q1~Q3を実施。土曜日は午前にFP2を行った後、金曜の予選で決まったグリッドから17周もしくは最大30分間のスプリントレースがスタート。ここでの順位が日曜日の決勝レースのスターティンググリッドとなる。このスプリント予選では上位3台に3・2・1ポイントが付与されることから、チャンピオンシップ争いにおいても重要な戦いとなる。

    「フランスとオーストリアでの3連戦を3連勝で終え、今週は英国・シルバーストンでのレースになります」と田辺豊治はコメント。

    「シルバーストン・サーキットは高速サーキットとして知られ、F1カレンダーの中でも長い歴史を持っています。ホンダF1 F1およびレッドブル・レーシングが拠点を置くミルトンキーンズから30分ほどの距離にあり、レッドブルにとっては先日のオーストリアに続くとともに、我々ホンダF1にとってもホームレースになります」

    「また、今回のイギリスGPからF1初の試みとなる 「スプリント予選セッション(Sprint Qualifying Session)」 が導入されます」

    「金曜のFP1に続いて、通常は土曜日に行われる予選が行われ、その結果から土曜のスプリント予選セッションのスタートポジションが決定されます。そしてスプリント予選セッションはレース形式で行われ、その結果から、日曜の本戦のグリッドが決定されるというものです」

    「チームおよびホンダF1としては、金曜午前に行われる1時間のプラクティスの中で、PUと車体双方のセッティングを決め、その後のセッションに臨まなければなりません。したがって、通常よりも大幅に短い時間で最適なセッティングを見出さなければいけないという、エンジニアにとっては非常にチャレンジングなフォーマットになります」

    「事前のシミュレーションの正確さがいつも以上に試されることとなりますので、チームとともに今シーズン、また過去のシルバーストンのデータを解析するなど入念に事前準備行って臨みます」

    「今回も様々な意味で簡単ではない週末になりますが、ここまでのいい流れを維持する形で、大切なホームレースを闘いたいと思います」

  • セルジオ・ペレス 「スプリント予選の準備に多大な努力を払ってきた」

    セルジオ・ペレス 「スプリント予選の準備に多大な努力を払ってきた」

    レッドブル・ホンダF1のセルジオ・ペレスが、2021年第10戦F1イギリスGPへの意気込みを語った。

    前戦F1オーストリアGPでは、序盤のランド・ノリスとのバトルで強引に仕掛けてコースアウト。その後、シャルル・ルクレールとのバトルで2回の5秒加算ぺナルティを科せられるなど精彩を欠いたセルジオ・ペレス。

    「明らかに僕の日ではなかった」とセルジオ・ペレスはF1オーストリアGPのレースを振り返る。

    「起こったことから学び、レースのポジティブな面に目を向けた。僕たちはプッシュを続ける必要があるし、今は今週末に集中して、先を見据えている」

    「シルバーストンでコースに戻るのが待ち切れない。ファンのみんながトラックに戻ってくることにとても興奮している。シルバーストンの雰囲気はいつも衝撃的だ。チームの家族の多くがレースを見に来てくれて、良いレース週末を過ごしてくれることを願っている」

    「今週末に向けてポジティブな気分だし、気合を入れている。また表彰台に上がればいいね。F1の新しいレースフォーマットも興味深いだろう。チームとして新しいレース形式を理解するために多大な努力を払ってきた。今週末は多くの準備と練習が行われた。誰にとっても非常に異なるし、間違いなくエキサイティングだ。そのハードワークが報われることを願っている」

    ライバルのメルセデスは今週末にアップグレードを投入することを予告している。

    接戦になると思うかと質問されたセルジオ・ペレスは「そうだね。そう思う」とコメント。

    「メルセデスがアップグレードについて話しているのを見たし、今週末は非常に強いと確信している。もちろん、僕たちも一生懸命頑張るし、トップに戻れることを願っている。どうなるか見てみよう!」

  • レッドブルF1首脳 「角田裕毅は将来の勝利ドライバーだと確信している」

    レッドブルF1首脳 「角田裕毅は将来の勝利ドライバーだと確信している」

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今年アルファタウリ・ホンダでF1デビューを果たした角田裕毅が“将来の勝利ドライバー”だと確信していると語る。

    7年ぶりの日本人F1ドライバーとなった角田裕毅は、デビュー戦となったF1バーレーンGPで9位入賞。ヘルムート・マルコは“将来のF1ワールドチャンピオン”だと絶賛した。

    しかし、その後のレース週末でミスが目立ってくると、褒め言葉は静まり、批判の方が大きくなった。ヘルムート・マルコは、角田裕毅を何度か批判してきたが、最近ではF1フランスGPで予選Q1でのクラッシュでは怒りを露わにし、「衝動的」かつ「非常に頑固」だと批判した。

    レッドブルは、角田裕毅をレッドブルの拠点であるイギリスからアルファタウリの拠点であるイギリスに転居させ、フランツ・トストの下で再教育している。

    それでも、ヘルムート・マルコは、角田裕毅への信頼は失っていないことを示唆している。

    「角田は典型的な日本人ではない」とヘルムート・マルコは Motorsport-Total のインタビューで語った。

    「我々は岩佐歩夢と一緒にF3に参加しているが、典型的な日本人は礼儀正しく、規律があり、角田のように発言することは決してない」

    「一方で、角田はとても爽やかであり、誰もが認める彼のスピードと物腰を維持することに目を向ける必要がある。そこは主にポジティブな反応を示している。同時に彼の仕事への規律とフィットネスを訓練なければならない。イギリスではそうではなかかった」

    「我々が彼を焚きつけた…バーレーンでのセンセーショナルな彼のパフォーマンスに気づいた。その後、イモラでの最初の予選での最初のラップで愚かなクラッシュがあった。Q3に進めるのマシンを持っているのにマシンを壊してしまうなど以ての外だ」

    「彼のアグレッシブさと気さくさを損なうことなく、彼を正しい軌道に乗せる必要がある。たとえば、彼が速いコーナーでどれほどうまくドライブするかは信じられないほどだ。オーストリアを例に挙げてみよう。彼は予選でガスリーにわずか0.1秒しか遅れていなかった」

    早いコーナーでピエール・ガスリーと同等もしくはさらに速いかと質問されたヘルムート・マルコは「少なくともガスリーレベルだ」と語る。

    言葉の問題や日本を離れていることも角田裕毅が苦戦している理由かと質問されたヘルムート・マルコは「間違いなくそこは要因だ」と語った。

    「日本の文化はまったく異なる。フランツ・トストは長年日本にいたので、ここには利点がある。彼は日本の文化を知っており、何が重要かを知っている」

    「しかし、最終的には角田の規律の問題だ。彼はあまりにも生意気になりすぎた。ヨーロッパ人や南アメリカ人とのアプローチは日本人とは違う」

    「一般的に、彼に今起こっていることの傾向は問題ではない。彼がペナルティを受け続けているという事実は、我々が問題としている部分でもある。私の意見では、非常に上手く扱われている。しかし、これは学習プロセスであり、レッドブルとアルファタウリは彼が将来の勝利ドライバーであると100パーセント確信している」

    ヘルムート・マルコの前ではドライバーが震え上がるほどと言われるほど、厳しい指導で知られている。角田裕毅はF1シュタイアーマルクGP前にヘルムート・マルコと話し合いを起こった。

    「シンプルに話し合っただけだ。Q3に簡単に入るマシンをQ1の1周目で壊したことについてね」とその内容についてヘルムート・マルコは語った。

    「Q1では予選に勝つわけではない。そして、レースと分けて考える必要がある。彼はタイヤマネジメントに非常に優れている。誰もがそこで震えているのはナンセンスだ。明確な議論をしているだけだ」

    角田裕毅は、無線での生意気な発言が一部ファンから嫌悪されるようになった。実際、ヘルムート・マルコと話をしているときの彼はどうなのだろうか?

    「個人の個性をアピールするのはトレーニングシステムの一部だ。カメラトレーニングは行っていないし、ジャーナリストをインタビュートレーニングに招待しているわけではない」とヘルムート・マルコは語る。

    「我々は人々を正座させて列に並べるようなことは望んでいない、我々はそういった個々のキャラクターを望んでいるが、これには彼らがナンセンスなことをしているときにそれを彼らに伝えることも含まれる」

    現状、アルファタウリ・ホンダはランキング5位に位置しているが、ピエール・ガスリーと角田裕毅のコンビはマクラーレンやフェラーリと戦えると思うかとの質問に「そうだね」とヘルムート・マルコは超えた得た。

    角田はガスリーのように定期的にポイントを獲得していない。一方、アルファタウリは2~3レースでクルマのポテンシャルを生かしていない。一般的にそれが目標だ。それが、アルファタウリのチームリーダーとしてガスリーに固執している理由でもある」