カテゴリー: ホンダF1

  • アストンマーティン・ホンダF1進化をニューウェイ確信「データとの相関は良好」

    アストンマーティン・ホンダF1進化をニューウェイ確信「データとの相関は良好」

    エイドリアン・ニューウェイは、F1ハンガリーGPで投入したアストンマーティンF1の大型アップグレードについて、期待以上の成果が得られたと評価し、夏休み明けのオランダGPで投入予定のホンダのパワーユニットアップデートと追加改良に向けて強い自信を示した。

    アストンマーティンはハンガリーGPでフェルナンド・アロンソが14位、ランス・ストロールが13位でフィニッシュ。ポイント獲得には届かなかったものの、シーズン序盤の苦戦から脱却し、中団グループで戦える競争力を取り戻した。

    ニューウェイは今回の結果について、シルバーストンのファクトリーとサーキットのデータが一致したことが最大の収穫だったと語った。

    「非常に励みになる第一歩」
    ニューウェイは、今回のアップグレードがチームの開発プロセスそのものを裏付ける結果になったと説明した。

    「アップグレードによって非常に励みになる第一歩を踏み出せたことは明らかだ。この進歩は、シルバーストンで働くチーム全員の努力の賜物であり、大きな称賛に値する」

    さらに、開発ツールの精度が向上していることも大きな成果だったという。

    「もうひとつのポジティブな点は、実際のパフォーマンスがデータによる予測と一致していたことだ。更新したシミュレーションツールと実際のサーキットとの相関が良好であることを示している」

    「これは短期的にも長期的にも、私たちが正しい開発の道を進んでいることを示す強い証拠だ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダアップデートへ確かな土台
    アストンマーティンは夏休み明けのオランダGPで、ホンダ製パワーユニットのアップデートと追加の空力アップグレードを投入する予定となっている。

    ニューウェイは、今回のレースで得られたデータが、その次のステップにつながる重要な基盤になると強調した。

    「今日得られた貴重な学びによって、夏休み明けに向けた確かなベースラインを築くことができた」

    「ザントフォールトではさらなるアップグレードを予定している」

    ハンガリーGPではアストンマーティンがアルピーヌ、ハース、ウィリアムズを上回る競争力を発揮し、アップグレードの効果を実証した。ホンダのパワーユニットアップデートが加わるオランダGPは、ニューウェイ体制の開発力とアストンマーティン・ホンダのパッケージが本格的に真価を問われる一戦となりそうだ。

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1復調宣言「新たな選手権が始まる」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1復調宣言「新たな選手権が始まる」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1ハンガリーGPで14位に終わったものの、アストンマーティンF1が投入した新型マシン「AMR26B」に確かな進歩を感じていると語り、「ここから新たな選手権が始まる」と後半戦への期待を口にした。

    今季ここまで最後尾争いを強いられてきたアストンマーティンF1だが、ハンガリーでは新パッケージの効果によって中団グループと互角に戦えるパフォーマンスを披露。ポイント獲得には届かなかったものの、アロンソは今後の飛躍に向けた確かな土台が築けたと評価している。

    「ここから新たな選手権が始まる」
    「今週末は僕たちにとって大きな前進だった。夏休み明けに向けて積み上げていくための、しっかりとしたベースラインになったと思う」

    アロンソはレース後、そう振り返った。

    「レースではマシンのフィーリングが良く、周囲のライバルたちと戦うことができた。厳しい週末が続いていただけに、それは本当に良かった」

    さらにスペインメディアの取材では、このアップデートによってチームの戦い方が大きく変わったと強調した。

    「僕たちは再び競争力を取り戻した。今、僕たちにとって新たな選手権が始まる」

    ハンガリーではキャデラック、ハース、ウィリアムズを上回り、アルピーヌやアウディとも互角の戦いを展開。トップ10には約13秒届かなかったものの、数週間前までは想像できなかった位置で戦えたことを前向きに受け止めている。

    さらなるアップグレードとホンダPUに期待
    アロンソはAMR26Bにはまだ引き出せるポテンシャルが残されており、今後のセットアップ最適化や追加アップデートによってさらに戦闘力が向上すると見ている。

    「まだセットアップや最適化の面でも改善できる余地があると思う」

    そして、チームが最も期待しているのが、第13戦オランダGP(ザントフォールト)で投入予定のホンダ製パワーユニットアップデートだ。

    レース後のインタビューでも、その効果に大きな期待を寄せた。

    「特にエンジンだね。ザントフォールトではホンダのアップデートを楽しみにしている。ストレートスピードの面でもう少し競争力を高めたい。今の僕たちは中団グループで戦える位置まで来たから、その戦いではストレートでの速さが必要になる」

    さらにスペインメディアに対しても、「今はストレートでさらに速くなることを期待している」と語り、シャシーと空力面の改善に続いて、パワーユニットの進化が次の課題であるとの認識を示した。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    AMR26Bは「新たなスタート」の第一歩
    レース序盤には中団勢のペースについていくことができたことも、アロンソにとっては大きな収穫だった。

    「またライバルたちと戦える感覚を味わえたのは良かった。特に序盤は中団グループについていけるペースがあったし、この新しいマシンで作業を進めていくための良いベースラインになった」

    そして今季後半へ向けて、今回のアップグレードはあくまでも第一歩にすぎないと強調する。

    「これは最初の一歩でしかない。今年はさらに多くの改善が予定されている。ホンダのアップデートも控えているし、後半戦は僕たちにとって新しいシーズンのスタートになることを期待している」

    ハンガリーGPは14位という結果に終わったが、AMR26BはアストンマーティンF1に今季初めて明確な希望をもたらした。シャシーと空力パフォーマンスの改善に続き、ザントフォールトで予定されるホンダのパワーユニットアップデートが加われば、中団争いでさらに存在感を高める可能性は十分にありそうだ。

  • ホンダF1 オランダGPで新仕様PU投入へ準備着々「有益なデータを収集」

    ホンダF1 オランダGPで新仕様PU投入へ準備着々「有益なデータを収集」

    ホンダF1は、2026年F1第11戦ハンガリーGPを総括し、アストンマーティンが投入した車体アップデートとパワーユニット(PU)の適合・最適化を進め、有益なデータを収集できたと明らかにした。また、サマーブレイク明けのオランダGPで投入予定の新仕様PUに向けた準備が順調に進んでいることも報告した。

    ハンガロリンクで行われた決勝では、アストンマーティン勢はランス・ストロールが13位、フェルナンド・アロンソが14位でフィニッシュ。アップデートパッケージの評価を進めながらレースを完走した。

    折原伸太郎「有益なデータを収集できた」
    ホンダF1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、ハンガリーGPを次のように振り返った。

    「今週末のハンガリーGPでは、車体アップデートに合わせてパワーユニットとの適合や最適化に取り組みました。週末を通して多くの有益なデータを収集することができ、サマーブレイク明けのオランダGPに向けた準備を着実に進めることができたと考えています」

    今回の週末では、アストンマーティンが大規模な車体アップデートを投入しており、ホンダは新しい空力パッケージとPUのマッチングを重点的に確認。レース結果以上に、今後へ向けたデータ収集を重要視した週末となった。

    ホンダF1 本田技研工業

    オランダGPで新仕様PUを投入へ
    折原は、次戦オランダGPがホンダにとって重要な節目になることも明かした。

    「次戦オランダGPでは、新仕様のパワーユニットを投入する重要な節目を迎えます。その前に、サマーブレイク前の7月29日(水)に実施するフィルミングデーで、新仕様パワーユニットを搭載したAMR26を初めて走行させる予定です」

    ホンダはオランダGPで今季唯一となるPUアップデートを投入する予定で、今回のハンガリーGPで得られたデータを基に最終的な適合を進める。7月29日のフィルミングデーは、新仕様PUを実走で確認する最初の機会となり、ザントフォールトでの実戦投入に向けた重要なテストとなる。

  • アストンマーティン・ホンダF1 今季初Q2進出 ニューウェイ「励みになる一歩」

    アストンマーティン・ホンダF1 今季初Q2進出 ニューウェイ「励みになる一歩」

    アストンマーティンF1のチーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイは、2026年F1第11戦ハンガリーGP予選でフェルナンド・アロンソが今季初のQ2進出を果たしたことについて、「励みになる一歩」と評価した。

    一方で、ハンガリーGPで投入した16項目に及ぶ大型アップグレードについては、さらなる開発が必要だとの認識も示している。

    アストンマーティンはハンガロリンクでAMR26Bに大規模アップデートを投入。アロンソは16番手で今季初めてQ1を突破し、苦戦が続いていたチームにとって前向きな結果を持ち帰った。

    ニューウェイ「正しい方向への励みになる一歩」
    ニューウェイは予選後、アップグレードパッケージが目標達成への第一歩になったと評価した。

    「今週末は他チームと戦える位置につけることを目標にしていた。その意味で、初めてQ2に進出できたことは、その方向へ向けた励みになる一歩だ」

    「フェルナンドは今日、マシンのポテンシャルを最大限に引き出してくれた。ランスも昨日は走行が限られていたにもかかわらず、最後のアタックではタイムを更新していたが、ターン12で追い風の影響を受けてグラベルにはみ出してしまった」

    ニューウェイは今回のアップグレードがまだ完成形ではないことも強調した。

    「アップグレードパッケージは、まだ開発を続けていく必要がある。我々は、さらに改善できる部分が残されていることも分かっている」

    アロンソは16番手で今季初のQ2進出
    アロンソはQ1を16番手で突破すると、Q2ではユーズドのソフトタイヤで最初のアタックに臨み、最後のアタックでは1分19秒808までタイムを縮めた。しかし16番手で敗退し、今季初のQ3進出には届かなかった。

    それでもトップ通過したランド・ノリスとの差は2.352秒、タイム比では103.037%まで縮めた。今回の予選ではキャデラックのバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレス、ウィリアムズのカルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボン、さらにハースのオリバー・ベアマンを上回る16番手を記録しており、これまで最後尾争いを強いられてきた状況から一歩前進した内容となった。

    一方のランス・ストロールは20番手に終わったものの、最終アタックではQ2進出圏内に迫るペースを見せていた。しかしターン12で追い風の影響を受けてマシンの向きが変わらず、アタックを完遂することができなかった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ドライバーも進歩を実感
    アロンソもマシンの進化を実感している。

    「僕たちにとっては、より競争力のある週末になっているし、Q2に進出できたことは正しい方向への一歩だ。まだこのパッケージを最適化している段階で、マシンにはまだ引き出せるポテンシャルがある」

    「マシンは以前より一貫性があり、予測しやすくなったので、運転もしやすくなっている。明日もさらに学びながら、決勝で何ができるか見ていきたい」

    ストロールも「ダウンフォースとグリップが増えたことで、マシンは確実に前進した」と評価しつつ、「まだパワー不足があり、特に昨日走行時間を失ったことでバランス面には改善の余地がある」と課題も挙げた。

    大型アップデート初戦で今季初のQ2進出を果たしたアストンマーティン。ニューウェイは「励みになる一歩」と位置付けたが、チームは今回の結果を出発点と捉え、AMR26Bのポテンシャルをさらに引き出すための開発を続けていく。

  • ランス・ストロール アストンマーティンF1の進歩を実感「マシンは確実に前進」

    ランス・ストロール アストンマーティンF1の進歩を実感「マシンは確実に前進」

    アストンマーティンF1のランス・ストロールは、2026年F1第11戦ハンガリーGP予選で20番手に終わったものの、大型アップデートを投入したAMR26Bの進化には確かな手応えを感じていると語った。

    ストロールは最終アタックでタイムを約0.5秒更新するペースを見せていたが、ターン12で追い風の影響を受けてコースアウト。Q2進出の可能性を逃したものの、マシン自体の改善には満足感を示している。

    「マシンは前進した」 Q2進出を逃すも改善を実感
    ストロールは予選後、最終アタックで起きたミスについて次のように説明した。

    「すべてを出し切るつもりだった。最後のアタックでは0.5秒くらいタイムを縮めるペースだったけど、ターン12で追い風を受けてしまい、そのままグラベルへ真っすぐ飛び出してしまった。だからラップを最後までまとめることができなかった。本当にフラストレーションが残る」

    一方で、アップデートを投入したAMR26Bにはポジティブな印象を持っているという。

    「マシンは一歩前進したと感じる。ダウンフォースが増えてグリップも向上しているので、それはポジティブなことだ」

    「まだパワー不足はあるし、特に昨日は走行時間を大きく失ったこともあって、バランス面には改善すべき点が残っている。それでも前進できたのは励みになるし、明日もさらに積み重ねていければと思う」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「フェルナンドも速かった」 レースでさらなる前進を期待
    FP2のクラッシュで走行時間を失った影響もあり、十分な準備ができないまま予選に臨んだストロールだが、アップデートの効果はチームメイトのフェルナンド・アロンソにも表れたと評価した。

    「ポジティブな面もある。マシンはずっと良く見えたし、フェルナンドも速かった」

    「明日のレースでどうなるか見てみよう」

    アストンマーティンは16点に及ぶ大型アップデートをハンガリーGPに投入。アロンソが今季初のQ2進出を果たした一方で、ストロールもQ2進出目前のペースを見せており、予選結果以上にマシンの競争力向上を印象づける内容となった。

  • ホンダF1 AMR26Bの振動対策とエネルギーマネジメントを最適化「良い改善」

    ホンダF1 AMR26Bの振動対策とエネルギーマネジメントを最適化「良い改善」

    ホンダは、2026年F1第11戦ハンガリーGPの土曜日、FP3から予選にかけて前日に課題となっていた振動(オシレーション)対策を進めるとともに、アストンマーティンのアップデート版マシンに合わせたエネルギーマネジメントの最適化を実施した。

    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、振動対策に手応えがあったことを明かす一方、予選ではフェルナンド・アロンソが16番手、ランス・ストロールが20番手という結果となった。

    ホンダは振動対策とエネルギーマネジメントを最適化
    折原伸太郎は、FP3から予選へ向けた取り組みについて次のように語った。

    「今日はFP3から予選に向けて、一発のパフォーマンスを最大限引き出すことに重点を置いて取り組みました。また、昨日発生していた振動(オシレーション)への対策を施し、関連するパラメーターを変更することで、振動の抑制において良い改善が見られています」

    「さらに、新しいアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームのシャシーに合わせ、このサーキットに最適なエネルギーマネジメントとドライバビリティの最適化を図りました」

    ホンダF1 本田技研工業

    アロンソは今季初のQ2進出
    アストンマーティンは16項目に及ぶ大規模アップデートを投入したAMR26Bで予選に臨み、フェルナンド・アロンソは今季初めてQ2進出を果たした。しかし、Q2では16番手に終わり、Q3進出にはあと一歩届かなかった。一方、ランス・ストロールは20番手でQ1敗退となった。

    アップデート投入後初の予選では、ホンダが取り組んだ振動対策とエネルギーマネジメントの最適化に一定の成果が見られたものの、決勝ではさらなるパフォーマンス向上が期待される。

  • フェルナンド・アロンソ AMR26Bに手応え「まだ引き出せるポテンシャルがある」

    フェルナンド・アロンソ AMR26Bに手応え「まだ引き出せるポテンシャルがある」

    フェルナンド・アロンソは2026年F1第11戦ハンガリーGP予選で16番手となり、アストンマーティンが投入した新型AMR26Bで今季初のQ2進出を果たした。アロンソは「まだ引き出せるポテンシャルがある」と語り、大規模アップグレードを施したマシンにはさらなる改善の余地が残されているとの見方を示した。

    開幕から苦戦が続いてきたアストンマーティンだが、ハンガロリンクで投入した16項目に及ぶアップグレードは、予選で確かな前進を示した。

    アロンソは結果だけでなく、チームが進むべき開発の方向性を確信できたことが最大の収穫だったと語っている。

    「まだ引き出せるポテンシャルがある」
    アロンソは予選後、新型AMR26Bはまだ理解を深めている段階であり、本来のポテンシャルを発揮し切れていないと説明した。

    「マシンにはまだ引き出せるポテンシャルがある。新しいクルマを投入したときには普通のことだ」

    「セットアップの最適なウインドウを理解していく必要がある。もしフリー走行がもう1回あれば、セットアップを変更していたと思う」

    今回の予選ではキャデラック勢、ウィリアムズ勢、そしてハースのオリバー・ベアマンを上回る16番手を記録。順位そのものよりも、アップグレードが実際のパフォーマンス向上につながったことを高く評価した。

    さらに、ここ数年アストンマーティンを悩ませてきた風洞データと実走性能の相関についても、改善への確信を得たという。

    「順位はそれほど大きく変わらないかもしれない。でもファクトリーの雰囲気は変わる。僕たちは何を目指しているのかを正確に理解している」

    「次のアップグレードパッケージ、そして来年のマシンで何を目指すべきかも完全に分かっている」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) ハンガリーGP予選

    久々に予選で戦える感覚を取り戻した
    予選後のインタビューでは、久しぶりに「戦えるマシン」で予選に臨めたことへの喜びも口にした。

    「間違いなくこれまでとは違う週末だった。予選ではもっと戦える感触があったし、完璧なラップや完璧なセットアップができれば結果を左右できると思えた」

    「ヘルメットのバイザーを下ろしてアタックに入るときのアドレナリンは、ここ数戦では失われていた。最後尾付近では、マシンに何をしても順位は変わらなかったからね」

    「またあの感覚を取り戻せたのは良かった。この先の数戦では、さらに良くなることを期待している」

    一方で、決勝については慎重な姿勢も崩さなかった。

    「ポイント争いはまだ少し遠いと思う。でもマシンにはまだ引き出せる性能がある」

    「このパッケージで6~7周以上走るのは初めてになる。信頼性を確認する意味でも重要なテストになるし、このクルマについてさらに多くを学べるはずだ」

    アップグレードは正しい方向へ
    チームのプレスリリースでもアロンソは、新型AMR26Bの改善を実感していると語った。

    「今週末はこれまでより競争力があり、Q2進出は正しい方向への一歩だった」

    「僕たちはまだこのパッケージを最適化している段階で、マシンにはさらに引き出せるポテンシャルがある。クルマは以前より一貫性があり、挙動も予測しやすくなったので運転しやすい」

    「明日のレースでも引き続きこのクルマについて学び、何ができるか見ていきたい」

    アストンマーティンは今回のAMR26Bを開発計画の第一段階と位置付けており、オランダGP以降も追加アップグレードを投入する予定だ。今季初のQ2進出は順位以上の価値を持つ結果であり、アロンソが語る「まだ引き出せるポテンシャル」が今後どこまで実際の速さにつながるのか注目される。

  • アストンマーティンF1 AMR26B徹底解説 ニューウェイ流アップグレードの全貌

    アストンマーティンF1 AMR26B徹底解説 ニューウェイ流アップグレードの全貌

    アストンマーティンはF1ハンガリーGPで、16項目に及ぶ大規模アップグレードを投入した。チーム内では正式に「Bスペック」とは呼ばれていないものの、ノーズからリアサスペンションまで全面的に見直された内容から、事実上の「AMR26B」と呼べる進化版となっている。

    このパッケージは、エイドリアン・ニューウェイが本格的に開発へ関与した最初の大型アップデートとなる。

    夏休み明けに予定されるホンダ製パワーユニットの性能向上と合わせ、2026年シーズン後半戦の巻き返しを狙う重要な一歩でもある。

    元F1テクニカルディレクターのゲイリー・アンダーソンと、F1公式テクニカルアナリストのマーク・ヒューズはいずれも、このアップデートは単なる空力改善ではなく、マシン全体の空力思想を再構築するためのパッケージだと分析している。

    ニューウェイが目指したのは「ディフューザーを生かす」マシン
    今回のアップデートを理解するうえで最も重要なのは、「何が変わったか」ではなく「なぜ変えたのか」だ。

    マーク・ヒューズによれば、AMR26B最大の狙いは、ディフューザーへ送り込む空気の流量を増やし、高いリアライドハイトでも安定してダウンフォースを発生できるようにすることにある。

    これはニューウェイがレッドブル時代から追求してきた「ハイレーキ」思想につながる。リア車高を高くすることでフロア下面の空気を加速させ、大きなダウンフォースを生み出すという考え方だ。

    2026年レギュレーションではこのコンセプトをそのまま適用することは難しくなったが、アストンマーティンはフロントからリアまで空気の流れを見直し、ディフューザーへより大量の空気を送り込めるマシンへ進化させようとしている。

    アンダーソンも、新パッケージ全体から「ダブルフロア」思想をさらに推し進めたことが読み取れると分析しており、フロントウイングからリアサスペンションまで、すべての変更がディフューザー性能向上という一つの目的へ集約されているとみている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム AMR26B

    細くなったノーズと新フロントウイングが空気の流れを作り直す
    最も大きく姿を変えたのがノーズとフロントウイングだ。

    ノーズは従来より大幅に細くなり、下面形状も完全に再設計された。細いノーズを採用する最大の理由は、フロントタイヤ外側へ逃がす空気よりも、タイヤ内側と車体中央へ流れる空気量を増やすためである。

    この変更に合わせ、フロントウイングも全面的に設計が見直された。

    アンダーソンは、第1エレメントのコード長を短縮し、第2エレメントを拡大したことに加え、タイヤ内側付近のV字形状を廃止してクラウン形状へ変更した点を重要な進化として挙げる。

    ヒューズも、ノーズ下面を流れる空気だけでなく、フロントタイヤ内側へ送り込まれる気流そのものを増やすことが狙いだと説明する。

    エンドプレートも新設計され、内側へ巻き込むフェンス形状を採用。上部の水平フラップは従来より前方へ移動し、角度もより下向きとなった。

    これにより回転するフロントタイヤ周囲の圧力分布が変わり、タイヤ外側では圧力を高め、内側では圧力を下げることで、より多くの空気を車体中央へ導くことができる。

    さらにメインプレーン外側下面の立ち上がりも大きくなり、タイヤ内側へ流れる空気量を一段と増やしている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム AMR26 フロントウイング

    フロア露出面積を拡大 ディフューザーへ大量の空気を送り込む
    今回のアップデートの中心となるのがフロアだ。

    ヒューズは、車体側面に露出するフロア面積が前後方向にわたって大きく拡大されたことを最大の変更点として挙げている。

    この部分を流れる空気量が増えることで、リアタイヤ内側とディフューザー側壁との隙間へ送り込まれる気流が強くなり、ディフューザーはより大量の空気を引き抜けるようになる。

    結果としてフロア全体のダウンフォースが増加し、高いリアライドハイトでも性能を維持しやすくなる。

    アンダーソンも、写真比較からボディサイドとフロアとの隙間がさらに拡大し、「ダブルフロア」コンセプトがより強化されたと分析している。

    その狙いはディフューザーだけではない。ビームウイングやリアウイングを含めたリア全体へ強力な気流を送り込み、マシン後半部全体の空力性能を底上げすることにある。

    ウェイクボード刷新でフロアへ流れる気流を最適化
    フロントタイヤ後方のウェイクボード(フロアボード)も大きく変更された。

    ボード全体は従来より低くなり、その後方に並んでいたガイドベーンは姿を消した。

    水平フラップも後方へ移設されている。

    ヒューズは、タイヤ内側を流れる空気自体が以前より力強くなったため、これまで必要だった整流デバイスの役割が小さくなった結果だと説明する。

    アンダーソンも同様に、バージボード周辺の高さが低くなり、フラップ形状も穏やかになったことで、タイヤ乱流による悪影響を減らしながらフロア前方へより安定した気流を送り込めるようになったと分析している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム AMR26B サイドポッド

    サイドポッドも再設計 アンダーカット容量をさらに拡大
    サイドポッドも見た目以上に大きく変更された。

    ラジエーター吸入口上部の張り出しは幅が広がり、角度もより穏やかになった。

    一方でサイドポッド本体は薄型化され、断面も浅くなっている。

    しかし上面は幅広い形状を維持しているため、その下に形成されるアンダーカットの容量はさらに拡大した。

    このアンダーカットは低圧領域を形成し、フロアエッジに沿って流れる空気を高速化する役割を担う。

    ヒューズによれば、細いノーズ、新しいフロントウイング、拡大されたアンダーカットは一体のシステムとして設計されている。

    ノーズ下を通った空気はフロアへ直接流れ込み、フロントタイヤ内側を回った気流はサイドポッド下面の低圧領域によって再び外側へ引き出される。

    その空気はフロアエッジに沿ってリアタイヤ前方まで流れ、最後はディフューザーへ吸い込まれていく。

    つまり今回のアップデートは、空気の流れ全体を一本のルートとして再設計したものと言える。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム AMR26B リア

    リアウイングとリアサスペンションも全面的に見直し
    リアウイングもフロント同様、翼断面を変更した。

    第1エレメントはコード長を短縮し、第2エレメントは外側で拡大、第3エレメントもわずかに大型化されている。

    これにより翼全体の荷重分布を最適化し、ディフューザーとの連携性能を向上させるとともに、コーナリング時のダウンフォース回復性能改善も狙っている。

    リアタイヤ前方の整流フィンも穏やかな形状へ変更され、一部エレメントは廃止された。

    タイヤ乱流を抑えながら床下気流を乱さない方向へ進化している。

    リアサスペンションではアッパーアーム内側の取付位置を変更し、アンチリフト特性やリアロールセンター、キャンバー変化を最適化するとみられる。

    その結果として荷重が集中するリアウイング支柱間には、新たな補強ストラットも追加された。

    軽量化とホンダPUが揃って初めて真価を発揮する
    アンダーソンは、今回のアップデート最大の成果は軽量化だと評価している。

    アストンマーティン自身もAMR26が最低重量を上回っていたことを認めており、余分な重量はブレーキングやコーナリング、加速性能、タイヤ摩耗などあらゆる面で不利となる。

    重量を削減できれば、それだけでラップタイム短縮につながる。

    もちろん空力面でも着実な改善は見られるが、現行レギュレーションでは劇的な空力進化だけで数秒ものタイム短縮を得ることは難しい。勝負を分けるのはコンマ数秒、あるいはコンマ01秒単位の積み重ねだ。

    今回のAMR26Bは、単なるアップグレードではなく、ニューウェイが思い描く空力コンセプトへマシン全体を近づけるための基盤作りと位置付けられる。

    そして夏休み明けにはホンダ製パワーユニットのアップグレードも控えている。シャシーとパワーユニットの進化が揃ったとき、アストンマーティンF1はようやく2026年型マシンの本来のポテンシャルを発揮できることになるかもしれない。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

  • エイドリアン・ニューウェイ ホーナーのアストンマーティンF1加入説「知らない」

    エイドリアン・ニューウェイ ホーナーのアストンマーティンF1加入説「知らない」

    クリスチャン・ホーナーのアストンマーティンF1入り説について、エイドリアン・ニューウェイが初めて公の場で言及した。しかし、噂を否定も肯定もせず、現体制への信頼を強調。チームは組織改革を継続しながら、AMR26Bの開発を次の段階へ進める方針を示した。

    ニューウェイはハンガリーGPで、クリスチャン・ホーナーとの再共闘の可能性を問われると「その噂は耳にしているが、コメントできることは何もない」と回答した。

    一方で、アストンマーティンF1の現経営陣には満足していると述べ、小規模な組織変更の可能性には触れつつも、大きな体制変更を示唆することはなかった。

    ホーナーのアストンマーティンF1入り説にニューウェイは回答を回避
    クリスチャン・ホーナーは2025年7月にレッドブルを離れて以降、F1復帰先として複数のチームとの関係が取り沙汰されている。

    中国のBYDが計画するF1新規参戦プロジェクトや、フラビオ・ブリアトーレとの関係が深いアルピーヌ、さらにエイドリアン・ニューウェイが率いるアストンマーティンF1などが候補として報じられてきた。

    ホーナーはレッドブル時代のチーム代表兼CEOよりも上位の立場、すなわちチームの株主や共同オーナーのような役職でなければ復帰に興味を示していないとも伝えられている。

    そのホーナーとの再タッグについて質問されたニューウェイは、慎重な姿勢を崩さなかった。

    「クリスチャンについての噂は耳にしている。でも、それ以上コメントできることはない。本当に何も知らないんだ」

    そのうえで、現在のアストンマーティンF1首脳陣への信頼を強調した。

    「言えるのは、私たちは現在のシニアマネジメントチームに非常に満足しているということだ。多少の小さな調整はあるかもしれないが、アストンマーティン・レーシングにいる人材にはとても満足している」

    「シニアメンバーの組織については、もう少し調整を加えることはあるだろう。しかし、人材そのものには非常に満足している」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    組織改革とAMR26B開発は順調に進展
    ニューウェイはまた、開幕戦オーストラリアGP後に下した大きな決断についても説明した。

    アストンマーティンF1はAMR26の開発を一時的に遅らせ、その期間を組織づくりや開発体制の再構築に充ててきた。

    「メルボルン後にマシン開発をいったん遅らせ、今に向けて人材の統合や組織づくり、開発ツールの整備、そして自分たちへのプレッシャーを少し和らげて、どう開発を進めるべきかを見直すことに集中するという判断を下した」

    「その取り組みは非常に順調に進んでいると感じている」

    さらに今回ハンガリーGPで投入したAMR26Bとも呼べる大規模アップグレードに加え、夏休み明けのオランダGP、続くアゼルバイジャンGPでも改良を続ける予定だと改めて説明した。

    「今回ここへ持ち込んだマシン、そしてザントフォールト、さらにバクーへ投入するアップデートも含め、技術的な進化は非常に大きな前進だと感じている」

    「もちろん、私たちは大きな巻き返しを図っている最中だ。これで最速のマシンになるかと言われれば、残念ながらそうではない。しかし、以前の状態から確かな前進になっているかと聞かれれば、私はそう信じている」

    ホーナー去就よりも現体制強化を優先
    ニューウェイの発言からは、ホーナー招聘の噂を否定はしなかったものの、現時点でアストンマーティンF1が大規模な経営陣刷新を計画している様子はうかがえなかった。

    チームは現在、組織文化の改革と技術開発体制の整備を優先事項としており、ハンガリーGPで投入したAMR26Bを皮切りに、ザントフォールト、バクーへと続くアップグレードで競争力向上を目指していく。

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1 AMR26Bに好感触「路面に吸い付く」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1 AMR26Bに好感触「路面に吸い付く」

    アストンマーティンF1はF1ハンガリーGPで16項目に及ぶ大規模アップグレードを施したAMR26Bを初投入し、フェルナンド・アロンソは「クルマは格段に良くなった」と手応えを語った。新パッケージは狙いどおりの効果を発揮していると評価する一方で、「まだ第一歩に過ぎない」と慎重な姿勢も崩さなかった。

    FP1ではランス・ストロールが左リアサスペンションのトラブルで走行を終えたものの、アロンソは13番手を記録。FP2では赤旗やトラフィックの影響で十分なアタックはできなかったが、新仕様マシンの進化を強く実感している。

    「クルマは路面に吸い付くようになった」
    11戦を経て実戦投入されたAMR26Bについて、アロンソは第一印象を非常に前向きに語った。

    「間違いなく格段に良くなった。クルマは路面に吸い付くような感覚があって、コーナーでグリップをコントロールしやすい。以前よりはるかに予測しやすく、運転しやすいクルマになっている」

    ただし、それで満足しているわけではない。

    「これはまだ最初の一歩だ。シャシーだけでなくエンジンでも、まだパフォーマンスを見つけていかなければならない。でも、間違いなく正しい方向へ進んでいる」

    セットアップにもまだ伸びしろ
    FP2ではフランコ・コラピントのクラッシュによる赤旗やトラフィックの影響で十分な周回を重ねることができず、アロンソのアタックラップもトラックリミット違反で抹消された。

    それでもアロンソは、まだ速さを引き出せる余地があると見ている。

    「赤旗やトラフィックで周回を最大限に生かすことができなかった。今日は新しいパーツをテストし、これまでとは大きく異なるセットアップの方向性を理解することに集中した。今夜さらに分析すれば、予選までにもっとパフォーマンスを引き出せるはずだ」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    開発の相関関係を確認「来年にも重要」
    アロンソが今回のアップグレードで最も評価したのは、シミュレーションどおりの成果が実車でも確認できたことだった。

    「確実に良くなっているし、おおむね僕たちの予想どおりだ。新しいパッケージがクルマにもたらすと考えていた変化が、実際にサーキットでも確認できた。こうした相関関係は来年のプロジェクトにとっても非常に重要なんだ」

    さらに、夏休み明けのオランダGPで投入が予定されているホンダの新型パワーユニットにも期待を寄せた。

    「ザントフォールトは新しいエンジンを試す良い機会になる。僕たちは一歩ずつ前進している」

    今回のアップグレードによってAMR26Bは空力性能やドライバビリティの改善を示し、チームが開発段階で予測していた効果も実車で裏付けられた。アロンソは「チームには前向きな雰囲気が生まれている」とも語っており、大規模アップデートは競争力の向上だけでなく、2027年マシン開発へ向けた重要な自信にもつながっているようだ。