カテゴリー: ホンダF1

  • ジェンソン・バトン F1初勝利20周年「この時間が永遠に続いてほしいと思った」

    ジェンソン・バトン F1初勝利20周年「この時間が永遠に続いてほしいと思った」

    ジェンソン・バトンがF1初優勝を飾った2006年ハンガリーGPから20周年を迎えた。ホンダは当時のHonda Racing F1 Teamで成し遂げた歴史的勝利を振り返り、バトン本人がHonda RACING Galleryで初優勝当時の思い出やホンダとの絆について語った。

    14番グリッドから逆転優勝を果たしたこのレースは、ホンダにとって約40年ぶりのワークス優勝となり、現在も同社のF1史を代表する名勝負として語り継がれている。

    112戦目でつかんだ悲願のF1初優勝
    それまで112戦にわたってF1初勝利に届かなかったジェンソン・バトンは、2004年にはBARホンダで10度の表彰台を獲得しながらも優勝にはあと一歩届かなかった。2005年も表彰台には上がったものの勝利は遠く、自身も「一生勝てないのではないか」と感じるほどだったという。

    迎えた2006年ハンガリーGP。ハンガロリンクはバトンが「壁のないモナコ」と表現するほど得意とするサーキットであり、Honda RA106も高い競争力を備えていた。

    しかし金曜日のフリー走行でエンジン交換を余儀なくされ、予選では4番手相当の速さを見せながらも10グリッド降格ペナルティを受け、14番手スタートとなった。

    さらに決勝直前には豪雨がサーキットを襲い、各チームとも十分なウエットデータを持たないままレースに臨むという極めて難しいコンディションとなった。

    変化する路面で発揮された真価
    現在では2009年のワールドチャンピオンや通算15勝という実績から知られるバトンだが、その真価は変化するコンディションでこそ発揮された。

    卓越したマシンコントロールとタイヤマネジメント、そして路面状況を読み取る能力を武器に、14番手スタートからわずか4周で7位、7周目には4位まで浮上した。

    レース中盤にはセーフティカー導入時にあえてピットインしないという戦略を選択。さらに2度目のピットストップではタイヤ交換を見送り、中古ウエットタイヤのまま走り続ける大胆な判断が奏功した。

    首位を走っていたフェルナンド・アロンソはドライタイヤへの交換後、ホイール装着トラブルによってリタイア。これによりバトンがトップへ浮上すると、その後は圧倒的なペースで後続との差を20秒以上まで広げた。

    「この時間が永遠に続いてほしかった」
    初優勝へ向かう終盤について、バトンは今でも鮮明に覚えているという。

    「よく『初優勝に向けてトップを走っているときは、時間が永遠のように感じる。マシンのちょっとした異音にも敏感になる』と言うけれど、僕にとっては最高だった。ただ、この時間が永遠に続いてほしいと思ったよ」

    「自分がトップを走っていて、初めてのレースに勝とうとしていると実感したあの瞬間。それは本当に特別なものだった」

    チェッカーフラッグを受けると、ホンダは1967年イタリアGP以来となるワークスチームでのF1優勝を達成。レース後、バトンは「14番手から追い上げて勝てるなんて、これ以上最高の勝ち方はないと思うよ」と喜びを語っていた。

    ジェンソン・バトン ホンダ F1

    20年経っても変わらないホンダとの絆
    バトンは今回、ホンダとの歩みについて改めて振り返り、日本人スタッフへの敬意も口にした。

    「これまでのキャリアの中で、僕自身にとって重要であり、同時にホンダにとっても大きな意味を持つ瞬間が数多くあった。だから、ホンダや日本の人々とのつながりはとても大きかったし、今でも強くそう感じているんだ」

    さらに、日本のエンジニアたちが昼夜を問わず問題解決に取り組む姿勢を称賛し、初優勝の瞬間をこう振り返った。

    「日本人の勤勉さには本当に驚かされる。彼らは自分自身のベストを引き出し、共に働くチームのベストを引き出すために人生を懸けている。だから最後に溢れ出る感情はとても純粋なものになる」

    「ハンガリーで僕らが一緒に初勝利を挙げてフィニッシュラインを越えたとき、あんなにたくさんの大人の男たちが泣いているのを見たのは初めてだった。本当に感動的な瞬間だったよ」

    20年が経った今も、2006年ハンガリーGPで挙げたホンダF1通算72勝目は、チームワークと忍耐、そして決して諦めない挑戦が生んだ歴史的勝利として、ホンダとジェンソン・バトンを結ぶ特別な一戦であり続けている。

  • アロンソ アストンマーティンF1再起へ「ニューウェイとホンダへの期待は高かった」

    アロンソ アストンマーティンF1再起へ「ニューウェイとホンダへの期待は高かった」

    フェルナンド・アロンソはF1ベルギーGPを19位で終えた後、アストンマーティンF1の2026年シーズン前半を振り返り、「エイドリアン・ニューウェイの加入やホンダ製パワーユニットに大きな期待を寄せていた」と率直な思いを語った。

    一方で、次戦ハンガリーGPで投入される大規模アップデートには期待を示しながらも、自身の現役続行については「ハンガリーの改善とは無関係」と強調。去就はレギュレーションや現在のF1マシンに対する考え方が判断材料になると説明している。

    期待を下回った前半戦を率直に総括
    ベルギーGPを19位で終えたアロンソは、ここまでのシーズンを振り返り、アストンマーティンが目指していた結果には届いていないと認めた。

    「このレギュレーション、エイドリアン・ニューウェイの加入、そしてホンダのエンジンに大きな期待を寄せていた。期待は非常に高かったけれど、それには応えられていない」

    それでも残りシーズンはチームのために全力を尽くす姿勢を強調し、ハンガリーGPで投入される新パッケージ、さらにザントフォールトで予定されるホンダ製パワーユニットのアップデートに期待を寄せた。

    「ブダペストが再び前進するための第一歩になることを願っている」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    去就はアップデートではなく新規則が判断材料
    アストンマーティンはベルギーGPをもってAMR26初期仕様での戦いを終え、次戦ハンガリーGPから大規模アップデートを投入する予定となっている。

    しかし、アロンソはアップデートの成否が自身の将来を左右することはないと明言した。

    「僕の決断はハンガリーのアップデートには左右されない。それはレギュレーションと、こういうマシンを運転することに関係している」

    チームの競争力向上には期待を寄せる一方、自身の現役続行については2027年以降のレギュレーションや現在のF1マシンに対する考え方が最大の判断材料になるとの見解を示した。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bは「2.3秒速い」 元代表サフナウアーが内幕明かす

    アストンマーティンF1 AMR26Bは「2.3秒速い」 元代表サフナウアーが内幕明かす

    アストンマーティンF1がハンガリーGPで投入する大規模アップデート「AMR26B」について、元チーム代表のオトマー・サフナウアーが「理論上は2.3秒の向上」とする内部情報を明かした。

    ただしサフナウアーは、シミュレーションと実走データの相関が完全でなければ実際の改善幅は約1.5秒程度にとどまる可能性もあると指摘。

    さらに、大量の新パーツを一度に投入することには大きなリスクが伴うとの見解も示している。

    サフナウアー「70ポイントのダウンフォースで2.3秒」
    2023年夏にアルピーヌF1のチーム代表を退任したオトマー・サフナウアーは、その後もF1界とのつながりを維持している。

    フォース・インディア時代からレーシングポイント、そしてアストンマーティンまで約12年間にわたってチームを率いた経験を持つサフナウアーは、現在もシルバーストンの関係者と連絡を取り合っており、ポッドキャスト『High Performance Racing』でAMR26Bについて次のように語った。

    「アストンマーティンは70ポイントのダウンフォースを得たと聞いている。それは2.3秒に相当する」

    もっとも、その数値がそのままサーキットで再現されるとは限らないとも付け加えた。

    「シミュレーションツールと実際のサーキットとの相関が十分でなければ、その2.3秒は1.5秒程度になる可能性もある」

    ダウンフォースの増加を単純にラップタイムへ換算することはできず、サーキットの特性やタイヤ、車両バランスなど様々な要素が影響する。それでもアストンマーティン内部では約2秒の性能向上を目標としているとされており、サフナウアーの証言はチームが期待する改善幅と概ね一致している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    大量アップデートの一括投入は「大きなリスク」
    AMR26Bは、通常であればプレシーズンテストで行うような開発・検証を経ず、ハンガリーGPで実戦投入される。

    そのため、理論上の性能をすぐに引き出せる保証はなく、レースウイークを通じてセットアップやマシンへの理解を深めながら性能を最適化していく必要がある。

    サフナウアーは、その点についても懸念を示した。

    「これだけ多くの新しいパーツを一度に投入することは非常に大きなリスクになる」

    自身であればシーズンを通じて段階的にアップデートを投入する方法を選んだだろうとの考えを示し、一度に仕様を変更する難しさを指摘した。

    本当の評価は改良版ホンダPU投入後か
    アストンマーティンは今週末のハンガリーGPでAMR26Bをデビューさせ、その後のオランダGPではホンダが改良版パワーユニットを投入する予定となっている。

    ハンガリーGPでは新シャシーの効果が注目されるが、マシン本来のポテンシャルを判断するには、チームがセットアップを煮詰め、さらに改良版ホンダPUが組み合わされる夏休み明け以降まで待つ必要がありそうだ。

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    ・アストンマーティンF1が示唆「今ならホンダは選ばなかったかもしれない」

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1に憤慨 ウェバー「狂ったようだった」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1に憤慨 ウェバー「狂ったようだった」

    フェルナンド・アロンソの2026年F1ベルギーGPでの苛立ちは、チェッカーフラッグ後の走りにも表れていたようだ。元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、アストンマーティンF1の苦戦を強いられるアロンソが、インラップで「マシンの中で狂ったようだった」と振り返った。

    アストンマーティンF1は今季ここまで深刻な戦闘力不足に苦しんでおり、ベルギーGPではアロンソが2周遅れの最下位でフィニッシュ。

    チームは今週末のハンガリーGPで大規模アップグレード「AMR26B」を投入する予定で、現状最後のレースとなったスパでフラストレーションは頂点に達していたようだ。

    ウェバー「マシンの中で狂ったようだった」
    ベルギーGPでアロンソは孤独なレースを強いられ、2度の周回遅れとなり最下位でチェッカーを受けた。最後尾を走っていたチームメイトのランス・ストロールもリタイアしたため、アストンマーティンF1にとっては厳しい週末となった。

    チャンネル4のベルギーGPハイライト番組で、「F1で最下位を走ることと、F1にいないことのどちらがいいか」と問われたウェバーは、アロンソの心境について次のように語った。

    「彼は間違いなくそんなことを考えている。疑いようがない」

    さらにウェバーは、チェッカー後のインラップで見せたアロンソの挙動が、彼の精神状態を物語っていたと明かした。

    「彼のインラップを見ていた。チェッカーを受けてラ・ソースまで行き、そこからピットレーンへ戻る。実際には200メートルほどしか走らない」

    「それなのに彼はアクセルを踏みつけ、マシンを横滑りさせていた。マシンの中で狂ったようだった」

    「彼にとって8月の夏休みは、いろいろ考える時間になるだろう」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    AMR26B投入がアストンマーティンF1の転機となるか
    アストンマーティンF1はハンガリーGPで、エイドリアン・ニューウェイが「Bスペックカーに匹敵する」と表現した大規模アップグレードを投入する予定だ。2026年シーズン最大級とも言われる刷新であり、チームはここから巻き返しを狙っている。

    ただしアロンソ自身は、今回のアップグレードだけで自身の将来を判断することはないと明言している。契約は2026年末で満了となるが、判断材料はマシン性能ではなく、「自分がF1を楽しめているかどうか」だという。

    近年はアルピーヌ復帰説も報じられている一方で、45歳を迎えるアロンソには引退という選択肢もある。さらに、2026年の新レギュレーションについて最も厳しい批判を続けるドライバーの一人でもあり、今後の去就は依然として不透明な状況だ。

    ベルギーGPで露わになったアロンソの苛立ちは、アストンマーティンF1が置かれている苦境を象徴する場面だった。ハンガリーGPで投入されるAMR26Bが期待通りの効果を発揮できるかは、チームの巻き返しだけでなく、アロンソの将来を占う意味でも重要な週末となりそうだ。

  • アストンマーティンF1が示唆「今ならホンダは選ばなかったかもしれない」

    アストンマーティンF1が示唆「今ならホンダは選ばなかったかもしれない」

    アストンマーティンF1のチーム代表代行を務めるマイク・クラックは、2026年シーズン序盤の苦戦を振り返り、「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れる率直な見解を示した。一方で、その苦境がアストンマーティンとホンダの結束を強め、現在では両者の関係は大きく改善したと強調している。

    アストンマーティンは今週末のF1ハンガリーGPでエイドリアン・ニューウェイ主導による初の大型シャシーアップデートを投入し、その後のF1オランダGPではホンダが改良版パワーユニットを投入する予定だ。

    苦戦が続くプロジェクトは、巻き返しへ向けた重要な局面を迎えている。

    「本当の性能を知っていたら違う選択もあった」
    2026年の新レギュレーション導入に向け、アストンマーティンとホンダには大きな期待が寄せられていた。しかし開幕するとマシンは競争力を欠き、ニューウェイがホンダの準備不足や情報共有に苦言を呈するなど、両者の関係は開幕戦メルボルンから緊張状態となった。

    クラックは当時を振り返り、結果論ではあると前置きしながらも、別の判断をしていた可能性を認めた。

    「もちろんメルボルンでは非常に大きなフラストレーションがあったし、エイドリアンからも状況についてかなり厳しいコメントがあった」

    「もし当時、本当のパフォーマンスレベルを事前に知っていたなら、チームは違う判断をしていたかもしれないし、別のパートナーを選んでいた可能性もある」

    この発言は、「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れるものであり、シーズン序盤の失望の大きさを物語っている。

    苦境がホンダとの結束を強めた
    一方でクラックは、その苦しい経験こそがアストンマーティンとホンダの関係を大きく変えたと語る。

    「厳しい時期が続くことは分かっていた」

    「その件について何度も話し合いを重ねた。そして今では関係は劇的に改善している。アストンマーティンとホンダだけでなく、ガレージ、エンジニアリングオフィス、シルバーストンとさくらを結ぶ技術面での協力体制まで、あらゆる面で良くなった」

    「本当に大変だった。だが、その経験を乗り越えたことで状況は改善していった」

    さらに、厳しい戦いが両組織を一つにしたと説明した。

    「寝る時間もなく、厳しい批判にもさらされたことが、私たちを一気に結び付けた」

    「これは全員で乗り越えなければならない問題だった。もちろん時には苛立ちもあったが、感情的になっても意味はなかった」

    「こうした状況では成熟し、プロフェッショナルでなければならない。そして前へ進む必要がある」

    「再び戦えるようになった時、この半年間を振り返り、多くの学びを将来に生かしたい。それは技術だけではなく、協力体制や人間関係という面でも非常に価値のある経験になるはずだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ホンダも巻き返しへ向けて首脳会談
    ベルギーGPにはホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長も現地入りし、ローレンス・ストロール、エイドリアン・ニューウェイ、エンリコ・カルディレらと会談を行った。

    渡辺社長は、シャシーアップデートの進捗確認に加え、2027年を見据えた議論も実施したことを明かしている。

    「まずシャシーを含めたアップデートの状況を確認しました。また2027年についてもさまざまな話し合いを行いました」

    「この状況を打開するには、パワーユニットだけでなくシャシーも含めたシステム全体を改善しなければなりません。ただし、トップチームとの差を一気に縮められるわけではないことは、全員が理解しています」

    「今回のアップデートでどこまで前進できたのか、そして次のアップデートで何を目指すのかを共有しました。F1では同じ認識を持って一つのチームとして戦うことが重要です。そのためローレンスだけでなく、エイドリアンやエンリコとも直接話をしました」

    ニューウェイがベルギーGPに帯同していたかとの質問には、「はい、現地に来ています」と答えた。

    クラックは「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れる率直な胸の内を明かした一方で、その苦境を乗り越えたことでアストンマーティンとホンダの協力体制はかつてないほど強固になったと強調した。ハンガリーGPのシャシーアップデート、そしてオランダGPで予定されるホンダのパワーユニット改良版は、その成果を示す重要な試金石となる。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bに懐疑論 シュタイナー「4か月で2.5秒短縮は奇跡」

    アストンマーティンF1 AMR26Bに懐疑論 シュタイナー「4か月で2.5秒短縮は奇跡」

    アストンマーティンF1は今週末のF1ハンガリーGPで大規模アップデート版『AMR26B』を投入する。しかし、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーは、その効果について「2.5秒もの差を一気に縮めるのは奇跡に近い」と懐疑的な見方を示した。

    エイドリアン・ニューウェイ主導で開発されたAMR26Bには、新シャシーや新空力パッケージ、新サスペンションが投入される予定で、さらにザントフォールトではホンダの改良型パワーユニット(PU)も導入される見込みだ。

    チームはポイント争いへの復帰を目標に掲げているが、シュタイナーはその実現性に疑問を投げかけている。

    「2.5秒短縮なら世界王者になれる」
    ギュンター・シュタイナーはポッドキャスト『The Red Flags』で、アストンマーティンの期待について現実的な見解を示した。

    「彼らが達成できる最高の結果はウィリアムズに追いつくことだと思う。それでも大きな前進だが、トップ集団までの道のりの半分に過ぎない。それ以上なら、ほとんど奇跡と言っていい」

    現在のアストンマーティンは、通常のサーキットではトップから約2~2.5秒遅れているとされる。チームはAMR26Bによって毎戦ポイント争いに加わることを目指しているが、シュタイナーはその目標を楽観視していない。

    「トップから2.5秒遅れているとして、その2.5秒を何か月で取り戻せるというのか?」

    「彼らは4か月かけて今回のパーツを設計し、製造した。もし本当にそれだけ改善できるなら、次のアップデートでは世界チャンピオンになっているだろう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    AMR26Bは従来型アップデートとは事情が異なる
    一方で、今回のAMR26Bは一般的なシーズン中のアップデートとは性質が異なる。

    シーズン序盤のAMR26は期待を大きく下回るマシンとなり、ニューウェイは早い段階で開発を打ち切る決断を下した。その後約4か月をかけて全面的な再設計を進め、Bスペックとして投入することになった。

    ニューウェイ自身も、AMR26Bには新シャシー、新空力コンセプト、新サスペンションに加え、大幅な軽量化が施されることを明かしている。さらにザントフォールトではホンダの改良型PUも投入予定で、マシンのほぼすべての主要要素が刷新される。

    大幅改善か 再び失望か
    シュタイナーは2秒以上の性能向上は現実的ではないとみているが、一方で現在のAMR26はあらゆる分野に課題を抱えており、改善余地も極めて大きいとの見方もある。

    新シャシー、新空力、新サスペンション、軽量化、そして改良型ホンダPUという大規模な変更がどこまで効果を発揮するのか。ハンガリーGPは、アストンマーティンとホンダにとって2026年シーズン後半の行方を占う重要な試金石となりそうだ。

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    ・アストンマーティン・ホンダF1 「アップグレードでも2.5秒差を埋めるのは難しい」

  • ホンダF1 ハンガリーGP展望「アストンマーティンのアップグレードが重要」

    ホンダF1 ハンガリーGP展望「アストンマーティンのアップグレードが重要」

    ホンダは、2026年F1第11戦ハンガリーGPを前に、ホンダ F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎が週末の注目点について語った。

    今週末のハンガロリンクでは、アストンマーティンF1がAMR26に待望のアップグレードを投入する予定となっており、ホンダにとっても2026年シーズンの巻き返しへ向けた重要な一戦となる。

    アストンマーティンのアップグレードを注視
    折原伸太郎は、ハンガリーGP最大のポイントとしてアストンマーティンの車体アップグレードを挙げた。

    「ハンガリーGPでの重要なポイントは、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームがAMR26マシンにアップグレードを投入する点です」

    「私たちはPUとシャシーの適合および最適化に向けてチームと密に連携しながら取り組んでおり、期待通りに機能するかを確認するうえで、FP1はより重要なセッションとなります」

    今回投入されるのはシャシー側のアップグレードであり、ホンダのパワーユニットは現行仕様のまま。ただし、新パッケージとのマッチングを確認するため、フリー走行1回目から詳細なデータ収集を進める方針だ。

    ホンダF1 本田技研工業

    PU性能の影響が小さいハンガロリンクに期待
    折原は、ハンガロリンクの特性がアストンマーティンに有利に働く可能性があると見ている。

    「エンジンはアップグレード前ですが、ハンガロリンクは比較的PU性能の影響を受けにくいサーキットであるため、より良いパフォーマンスを期待できると考えています」

    ストップ・アンド・ゴー型ではなく、中低速コーナーが連続するハンガロリンクでは、最高速よりも車体性能やメカニカルグリップが重要となる。そのため、新たな空力パッケージの効果を評価するには適した舞台となる。

    高温下で冷却性能も重要なテーマ
    例年、ハンガリーGPは真夏の厳しい暑さの中で開催される。

    折原は「また、ハンガリーGPは例年高温のコンディションで行われることが多いため、冷却面の確認も、週末序盤の重要なテーマとなります」と説明し、高温環境における冷却性能の評価も重要な課題に挙げた。

    アストンマーティンとホンダは、今週末のアップグレードが後半戦浮上の足掛かりとなるか注目される。

  • アストンマーティンF1代表が振り返る「ニューウェイ発言がホンダとの結束を強めた」

    アストンマーティンF1代表が振り返る「ニューウェイ発言がホンダとの結束を強めた」

    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年シーズン序盤にエイドリアン・ニューウェイの厳しい発言で揺れたホンダとの関係を、危機を乗り越えることでむしろ強固なものへと変えた。

    現場運営責任者のマイク・クラックは、ベルギーGPでスペイン紙『Marca』の取材に応じ、開幕戦オーストラリアGP直後に起きた混乱を振り返り、「厳しい局面だったが、それを一緒に乗り越えたことで協力関係は大きく改善した」と語った。

    ニューウェイ発言で揺れたホンダとの関係
    開幕当初、エイドリアン・ニューウェイはAMR26の不振について、ホンダ製パワーユニットの性能不足や振動問題を公然と指摘。さらに、ホンダから十分な情報共有がなかったことや、「事前に状況を知っていればホンダと提携しなかったかもしれない」とまで発言し、大きな波紋を呼んだ。

    その後、ニューウェイ自身もAMR26の問題の多くがシャシー側に起因していたことを認めており、ホンダとの関係修復が進められてきた。

    「一緒にやったことだから責任も共有した」
    クラックは、当時の状況について「ホンダとアストンマーティンが一緒に乗り越えた」と振り返る。

    「マシンが最後尾を走っている状況を見ると、本当に厳しい。そういう時は誰かを責めたくなるものだ」

    「でも私たちは『これは一緒にやったことだ。一緒に努力して、この状況を抜け出そう』と話し合った」

    さらに、複数回にわたる話し合いを重ねたことで、両者の関係は以前よりも強くなったという。

    「こうした難しい局面が来ることは分かっていた。何度もミーティングを行い、その結果、関係は大きく改善した」

    「私たちだけでなく、ガレージやエンジニアリングオフィス、シルバーストンとさくらを結ぶ技術協力全体が良くなった。信じてほしい。本当に厳しかったが、乗り越えるべきプロセスだったし、その先で関係はより良いものになった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「ニューウェイの厳しい発言も理解できた」
    クラックは、メルボルンでのニューウェイの発言についても率直に言及した。

    「もちろん、大きなフラストレーションがあったし、メルボルンではエイドリアンからかなり厳しいコメントもあった」

    「もし当時のパフォーマンスレベルを事前に知っていたなら、チームは違う判断や別のパートナーを選んでいたかもしれない」

    一方で、その経験がチームを結束させたとも明かす。

    「寝不足や極度の疲労が、皮肉にも私たちを一気に結び付けた」

    「一緒にやったことなのだから、互いに責任を押し付けても意味はない。難しい時もあるが、こういう状況では成熟し、プロフェッショナルであり続け、前へ進まなければならない」

    AMR26B投入へ 危機を糧に次のステージへ
    今週末のハンガリーGPでは、大規模アップデート版となる「AMR26B」が投入される予定となっている。

    クラックは、この半年間の苦闘は技術面だけでなく、人と組織の成長にもつながったと強調した。

    「再び戦えるようになった時、この半年を振り返れば、多くの前向きな学びがあったと分かるだろう。それは技術だけではなく、協力体制や人間関係という面でも大きな財産になるはずだ」

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    ・アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」

  • アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」

    アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」

    アストンマーティンF1は、F1ベルギーGPを最後にAMR26の従来仕様へ別れを告げる。次戦ハンガリーGPでは、エイドリアン・ニューウェイが開発を主導した大規模アップデートを投入し、苦境からの巻き返しを狙う。

    マイク・クラック(トラックサイド・オペレーション責任者)は、6か月に及んだ厳しい戦いを振り返りながら、新仕様マシンへの期待を隠さなかった。

    また、困難な時期を支えたチーム、ホンダ、そして報道陣への感謝も口にし、ブダペストでの再出発に向けた決意を語っている。

    「アップデートなしの時代は終わった」
    ベルギーGP終了後、アストンマーティンはハンガリーGPで投入するBスペックシャシーの準備を進めている。空力性能と軽量化を中心とした大規模な改良が施され、今季初めて本格的な競争力向上を狙うパッケージとなる。

    スペイン紙『MARCA』の取材に対し、クラックは待ち望んだアップデートへの期待を次のように語った。

    「マシンにいくつかのアップデートを投入できることを本当にうれしく思っている。もちろん、どれだけ効果があるのかは誰もが知りたいし、私たち自身もそうだ」

    「だが、私たちにとって何より重要なのは、再び戦えるようになることだ。この数戦は中団グループについていくことさえ非常に難しかった。どんな結果になろうと、再び戦えることが一番大切だ」

    さらに、ハンガリーGP用の新仕様が順調に製造されていることも明かした。

    「ファクトリーでは週末もフル稼働していたはずだ。社内カメラで様子を見たが、とても活気があった。必要なものはすべて揃うと確信している」

    空力と軽量化を軸に大規模改良
    今回のアップデートは単なる細部の改良ではなく、FIAへの再ホモロゲーションが必要となるほど大規模な変更となる。

    「かなり大規模なアップグレードだ。主な狙いは空力性能と軽量化であり、それを実現するために多くの変更を加えた。私たちが目指していたことはすべて達成できた」

    さらに、ハンガリーGPだけではなく、その後も進化が続くことを示唆した。

    「今回だけではない。ブダペストでシャシー、そしてザントフォールトではパワーユニットというように、いくつかのステップを予定している」

    「長い間アップデートがなかった時期は終わった。未来は明るいと感じているし、ブダペストで何が得られるのか、誰もが楽しみにしている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「ホンダとともに乗り越えた6か月」
    シーズン開幕から続いた低迷は、チームにとって精神的にも厳しい時間だったという。それでもクラックは、チーム全体の結束が以前より強くなったと振り返る。

    「1月からこの6か月間は、本当に厳しかった。だが、チーム全員が示したプロフェッショナリズム、集中力、そして困難に立ち向かう力は本当に素晴らしかった」

    「シルバーストンだけでなく、サクラのホンダも含め、すべての関係者がそうだった。そしてドライバーたちも忘れてはならない。彼らにとっても非常に苦しい時間だった」

    さらに、ホンダとの協力関係が苦境によってより強固になったことも明かした。

    「毎週末、自分たちのマシンが最後尾にいる状況を見るのは本当に厳しかった。誰かを責めるのは簡単だが、私たちはホンダと一緒に座り、『全員が同じ立場にいる。一緒に前へ進もう』と確認し合った」

    「眠る時間もなく、厳しい日々が続いたことが、かえって私たちをより強く結び付けた。苦しかったのは事実だが、こうした経験を経てチームは成長するものだ」

    報道陣にも異例の感謝
    クラックは、この苦境を報じ続けたメディアにも異例ともいえる感謝を示した。

    「同じ質問を何度も繰り返されることはなかったし、私たちが状況を率直に説明してきたことを理解してくれた。厳しい状況の中で、ジャーナリストの皆さんも助けてくれたと思っている」

    ベルギーGPは、AMR26のオリジナル仕様で戦う最後のレースとなった。アストンマーティンはハンガリーGPでBスペックマシンを投入し、さらにオランダGPではホンダの新パワーユニットも投入予定だ。長く続いた苦境を経て、チームは「再び戦える集団」への第一歩を踏み出そうとしている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 ベルギーGP総括「戦えるだけのペースはなかった」

    アストンマーティン・ホンダF1 ベルギーGP総括「戦えるだけのペースはなかった」

    アストンマーティンF1のチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、2026年F1ベルギーGPを振り返り、チームには「戦えるだけのペースはなかった」と厳しい現実を認めた。一方で、次戦ハンガリーGPで投入される新パッケージに期待を寄せ、巻き返しへの意欲を示した。

    ベルギーGPではフェルナンド・アロンソが19位で完走し、ランス・ストロールはマシントラブルによりリタイア。

    アストンマーティンはノーポイントに終わったものの、チームは貴重なデータを持ち帰り、ブダペストでのアップデート投入へ準備を進めている。

    純粋な速さが不足していた週末
    クラックは、スパ・フランコルシャンでのレースを振り返り、マシンの競争力不足が結果に直結したと語った。

    「簡単な午後ではなかった。今日は戦えるだけのペースはなく、自分たちでコントロールできるオペレーションや戦略を最大限に生かすことに集中するしかなかった」

    また、ストロールのリタイアについては次のように説明した。

    「ランスは25周目にマシンの異常を報告した。その後、原因を調査するためにマシンをリタイアさせた」

    一方、アロンソは最後まで走り切り、限られた状況の中でデータ収集を続けた。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    視線はハンガリーGPの新パッケージへ
    ベルギーGPで苦戦を強いられたアストンマーティンだが、チームはすでに次戦ハンガリーGPで投入予定の新パッケージへ照準を合わせている。

    「フェルナンドは最後まで走り切り、重要なデータを持ち帰ってくれた。今はブダペストへ焦点を移し、AMR26に新しいパッケージを投入する準備を進めている」

    さらにクラックは、厳しい週末を戦い抜いたチーム全員に感謝の言葉を述べるとともに、現地で声援を送ったファンや報道陣にも謝意を示した。

    「厳しい週末だったが、最後まで戦い続けてくれたチーム全員に感謝したい。そして現地で応援してくれたファン、そしてこの週末を伝えてくれたメディアの皆さんにも感謝している」

    11戦ぶりとなるアップデートが予定されるハンガリーGPは、アストンマーティンにとって今季の流れを変える重要な一戦となる。クラックはベルギーで得たデータを糧に、新パッケージの効果を最大限に引き出すことを目指している。