カテゴリー: ハースF1チーム

  • エステバン・オコン F1モナコGP決勝「この6ポイントはチームにとって大きい」

    エステバン・オコン F1モナコGP決勝「この6ポイントはチームにとって大きい」

    エステバン・オコンは、ここ数戦の厳しく不安定な週末を経て、新たに導入されたF1モナコGPのフォーマット変更の恩恵を大きく受けたドライバーのひとりとなり、ハースとしては開幕戦バーレーンGP以来となるポイント獲得を果たした。

    モンテカルロの狭く曲がりくねった市街地コースでは、2回の義務的ピットストップが導入されたことで、タイヤを長持ちさせるマネジメント主体の走行が抑制され、代わりに多様な戦略が生まれる展開となった。これは、追い抜きが難しいモナコで少しでもレースに動きをもたらすことを狙った措置だった。

    各チームがこの新ルールに独自のアプローチを試みたなか、オコンのガレージ側が実行した戦略は見事にはまり、予選8番手という好結果を土台に1つポジションを上げ、決勝では7位フィニッシュ。6ポイントを持ち帰る結果となった。

    この順位上昇は、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソがレース中盤でリタイアしたことも一因だが、オコンは16周目と28周目のタイミングで的確にピットインを重ね、中団争いで重要なポイントを手にした。

    エステバン・オコン モナコGP F1 ハースF1チームハースの戦略はオコンにとって完璧に機能し、貴重なポイント獲得に結びついた

    レース後、オコンは次のようにコメントした。

    「週末を通してとてもいい流れだったと思う。予選から決勝まで、一つもミスがなかった」

    「必要なときにすべてをうまくまとめられたから本当にうれしい。チームにとって大きな6ポイントだし、満足している」

    「予選に向けて大きく進歩できたのもポジティブな要素だし、それを他の週末にもどうすれば再現できるのかを考える必要があるね」

    さらに、欧州3連戦の締めくくりとなる次戦に向けて、次のように語った。

    「バルセロナはこことはまったく違うサーキットで、ダウンフォースやエンジンパワーの重要性が高い。何が得られるか様子を見るけど、まずは今回の結果をしっかり喜びたい」

    一方で、チームメイトのオリバー・ベアマンにとって、モナコはやや暗い週末となった。

    ベアマンはFP2中に赤旗が掲示されているにもかかわらずカルロス・サインツを追い越してしまい、10グリッド降格という重いペナルティを科された。その影響もあり、予選ではQ1敗退の17番手となり、決勝は最後尾スタートを強いられた。

    ハースF1チーム モナコGPグリッド降格ペナルティにより、ポイント獲得のチャンスが大きく削がれたベアマン

    決勝では1周目と17周目にピットインする異なる戦略を試みたが、追い上げには限界があり、最終的には12位でレースを終えた。

    ベアマンは次のように語った。

    「自分にできる最大限のことはやったと思う。まずはエステバンにおめでとうを伝えたい。チームがポイントを取れたのは本当にうれしい」

    「自分のガレージ側にとっては難しい週末だったけど、チームとしては成果があった。今回のレース展開では、自分がポイント圏内に入るのは難しかったと思う」

  • F1モナコGP:ベアマンに赤旗中の追い越しで10グリッド降格ペナルティ

    F1モナコGP:ベアマンに赤旗中の追い越しで10グリッド降格ペナルティ

    ハースF1のルーキー、オリバー・ベアマンが、フリー走行中の赤旗違反によりF1モナコGPで10グリッド降格のペナルティを受けた。

    この処分は、金曜のフリー走行2回目に起きたオスカー・ピアストリのクラッシュによって赤旗が出された際、ベアマンがカルロス・サインツを追い越したように見える様子がテレビ中継で映し出されたことを受け、スチュワードがその後この件を調査対象として記録したもの。

    ベアマンとハースのチーム代表がスチュワードのもとを訪れ、各種映像やデータが分析された結果、スチュワードはこのイギリス人ドライバーに対し大幅なグリッド降格を科すべきだとの結論に至った。

    これにより、土曜の重要な予選セッションを前に、すでにシャルル・ルクレールとの接触でFP1後にグリッド降格を受けたランス・ストロールに続いて、少なくとも2人のドライバーがペナルティを抱えた状態で予選に臨むことになる。

    スチュワードの決定文にはこう記されている。

    「追い越しのかなり前から、セッションには赤旗が出されていた。チームからドライバーへの通知はかなり遅く、追い越しの直前だった。しかし、映像から明らかなように、ドライバーのすぐ目の前にあるライトパネルは赤旗を表示しており、ダッシュボードにも追い越しのずっと前から赤旗が表示されていた」

    「レギュレーションでは、赤旗が出された場合、ドライバーは『直ちに』減速し、自身のピットまでゆっくり戻らなければならない(第2.5.4.1項 b))。同じ規則には、赤旗状況下では『追い越しは禁止されている』こと、また『走行中のマシンのほかに、レースおよびサービス用の車両がコース上にいる可能性がある』という注意喚起も記されている」

  • 平川亮 F1モナコGPパドックに妻ナギサさんと娘ララちゃんと登場

    平川亮 F1モナコGPパドックに妻ナギサさんと娘ララちゃんと登場

    平川亮は、2025年5月22日のF1モナコGPのパドックに、妻のナギサさん、そして娘のララちゃんとともに登場し、現地を訪れたファンや関係者の注目を集めた。格式高いモナコの舞台に家族で姿を見せたことで、週末の華やかな空気の中に温かさを添えた。

    SNSでは、平川亮が幼い娘を抱きながらチーム関係者と笑顔で言葉を交わす様子が話題となり、「可愛らしい家族」「F1の舞台にも癒やしの瞬間」といった反応が寄せられている。ナギサさんと寄り添う夫婦の姿も印象的で、プライベートにおける平川亮の充実ぶりが感じ取れる場面となった。

    ハースF1チームも公式X(旧Twitter)で次のように投稿している。

    「亮は2025年も“ハースダッド”の伝統を継承中 ナギサさんと赤ちゃんのララちゃん、ハースファミリーへようこそ」

    この“ハースダッド”とは、家庭を支えながらF1に挑む父親ドライバーの姿を親しみを込めて称える言葉であり、平川亮の家族参加を温かく歓迎するメッセージとして発信された。

    今季からハースF1チームの公式リザーブドライバーを務める平川亮は、2025年シーズン第4戦バーレーンGPで、リザーブドライバー就任後、早くもフリー走行1回目(FP1)を担当。貴重な走行機会を通じてマシン開発に貢献し、今後もメキシコ、スペイン、アブダビの3戦でFP1に出走予定となっている。

    平川亮 ハースF1チーム

    娘・ララちゃんとの共同制作ヘルメットも話題に
    第4戦バーレーンGPでは、平川亮が娘のララちゃんとともにデザインした特別なヘルメットも注目を集めた。パープルを基調としたこのヘルメットには、ララちゃんが描いたハートや星、日の丸、笑顔のイラストが手描きであしらわれ、後頭部には「H RYO」の文字が添えられている。

    平川亮はこのヘルメットについて、「クルマに乗り込むときは常に、ある種のプレッシャーを感じるものですが、この絵を見るとリラックスできる。とても幸せですね」と語っており、家族の存在が彼の精神面に大きな力を与えていることがうかがえる。

    F1という過酷な舞台に挑む中で、家族との絆が力となっている平川亮。今回のモナコGPでの家族登場と心温まるヘルメットのエピソードは、彼の競技人生を支える大切な一面として、今後も注目を集めていくだろう。

  • 小松礼雄 子供に歌を禁じられたハースF1チーム代表の素顔

    小松礼雄 子供に歌を禁じられたハースF1チーム代表の素顔

    2025年シーズンが進む中、ハースF1チーム代表の小松礼雄が「Getting to Know」シリーズの質問に答えた。

    少年時代に日本からイギリスへと渡った経験、登山への愛情、忘れがたい旅の思い出、さらには子供たちに歌を禁じられたエピソードまで、その素顔がで明かされている。

    自分を3つの言葉で表すなら?

    うーん…「まあまあ粘り強い」、「公正」、「透明性がある」でしょうか。

    F1に恋したきっかけは?

    正直なところ、1980年代後半にテレビで観たセナ対プロストの激闘とドラマですね。自分はもともと国際的な仕事がしたいと思っていたので、F1を見たときに「これこそ自分のやりたいことだ」と思ったんです。

    初めて何かを運転したのはいつ、どこで?運転免許は何回で取得?

    (笑)イギリスに来るまでは車の免許を持っていませんでした。なので初めて車を運転したのは、18歳でコヴェントリーの教習中でした。免許取得には2回かかりましたね。

    小松礼雄 ハースF1チーム小松礼雄は2024年シーズン開幕前にギュンター・シュタイナーの後任としてハースF1代表に就任した

    コヴェントリーといえば…コヴェントリー・シティのファンなんですよね?

    以前はラグビーをやっていて、コヴェントリーの地元クラブでプレーしていたんですが、チームメイト全員がコヴェントリー・シティのサポーターだったんです。当時はサッカーに詳しくなかったので、「じゃあ自分も応援しようかな」と思って。それでどんどんハマっていきました。

    最後に涙が出るほど笑ったのはいつ?

    前のチーム(ルノー/ロータス)にいたときです。冗談が絶えない雰囲気で楽しかったですね。でも、その後は会社がよりプロフェッショナルでコーポレートな感じになって、そういうノリは少なくなってしまいました。ここではあまり話せない内容かもしれません(笑)。

    パドック内で一番仲の良い友人は?

    難しいですね。この仕事を20年やっていて、ハースにも10年、前のチームにもほぼ10年いましたから。たくさんの仲間がいて、一人だけは選べません。

    小松礼雄 ハース F1小松礼雄はルノー/ロータスでキャリアを積み上げ、のちにハースへと移籍した

    F1関係者でディナーパーティーに招待したい3人は?

    まずはジェームス・アリソン。前のチームでテクニカルディレクターを務めていて、技術者としてだけでなく人としても素晴らしい方で、本当に尊敬しています。それからロマン・グロージャン。彼のマシンを何年も担当しましたし、彼のF1レースにはすべて一緒に出ていると思います。それぐらいよく知っています。

    一番良かった休暇は?

    難しいですね…山が好きなので、山で過ごす休暇はどれも素晴らしいです。でも一度、クリスマスに日本の南にある沖縄に行ったことがあって、それが特に印象に残っています。海が本当にきれいで、食べ物も美味しくて、人も温かい。クリスマスイブに海で泳いだんですよ。あれが一番かもしれません。

    小松礼雄 F1 ハース小松礼雄はグロージャンのレースエンジニアとして強い信頼関係を築いた

    登山への興味はどこから?

    父の影響です。父は本格的な登山家で、子供の頃はよく一緒に山に登っていました。長いこと離れていましたが、コロナ禍でオーストリアのレース間に近くの山を歩いたときに、再びその情熱が戻ってきたんです。今はあまり時間が取れませんが、スコットランドや北ウェールズに子供と一緒に行ったりしています。

    F1の歴史上で好きなチーム代表は?

    初めてレースチームに加わったとき(ルノー)は、フラビオ・ブリアトーレが代表で、パット・シモンズがエンジニアリングディレクターでした。あのチームで自分の基礎を学んだので、今でも心に残る存在です。

    F1チーム代表だけでレースをしたら、誰が勝つと思いますか?

    クリスチャン(ホーナー)もトト(ヴォルフ)も元レーシングドライバーですから、そういった経験者が勝つと思います。

    あなた自身は?

    私は元レーシングドライバーではないんです。カートに初めて乗ったのも、ラフバラ大学で博士課程をしていたときでした。父は車すら持っていなかったし、家も裕福ではなかったので、モータースポーツはまったく縁がなかったんです。だから勝てないでしょうね(笑)。

    それでも挑戦はしたい?

    もちろんです!カートも大好きですし、遊びで走るのは楽しい。でもあまり速くはなくて、動きがちょっと荒いんですよ(笑)。

    小松礼雄 F1 ハースF1チーム小松礼雄は機会があれば山へ出かけ、心身をリフレッシュする

    F1は旅が多いですが、最悪の旅行体験は?

    幸いなことにパスポートをなくしたことはありません。でも、F1とは関係ない時に、フライトの時間を完全に勘違いしていて、空港に着いたときにはもう15分前に飛行機が出てしまっていたということがありました。あれはきつかったですね。

    何カ国語を話せますか?他に学びたい言語は?

    今は英語と日本語を話します。現在はイタリア語を勉強中です。フェラーリと10年間一緒に仕事してきたので、本来ならもう話せていなきゃいけないんですけど…正直、ちょっと恥ずかしいです。

    カラオケで歌うとしたら、どんな曲を?

    いや、それは絶対にダメですね(笑)。音痴すぎて。家で口笛を吹いただけでも、子供たちから禁止されましたからね。

    禁止って本当に?

    はい。歌も口笛もダメ。音痴すぎるって(笑)。だからカラオケは完全にNGです。

    ハースF1チーム 小松礼雄小松礼雄はマイアミでロック界のレジェンド、ジョン・ボン・ジョヴィと対面したが、歌はご法度

    ファンからもらった中で、一番変わったプレゼントは?

    変わったというより、日本のファンはとても丁寧なんですよ。例えばKitKatを大量に買って、包装を各チームメンバー用にカスタマイズしてくれたりします。ドライバーだけじゃなく、エンジニアやメカニック、トラックスタッフまで含めて。本当にありがたいです。

    鈴鹿での応援はいつも感動的ですよね?

    はい。みなさんすごく手間をかけてくれていて、本当にありがたいです。あれを見ると、みんな元気になります。

    これまでで一番良かったアドバイスは?

    子供の頃、「F1の仕事をしたい」と言ったら、親以外の全員から「そんなバカな夢を」と言われました。でも、親だけは「やりたいならやりなさい、全力で頑張ればいい」と言ってくれました。それが一番心に残っているアドバイスですね。

    1日だけ別の職業を体験できるとしたら?

    プロの登山家かクライマーになってみたいです。

    (photo) 小松は日本に帰るたび、ファンの応援に感謝しているという

    宇宙飛行士や戦闘機パイロットという答えもありましたが、あなたは登山?

    はい。たとえばパタゴニアのセロ・トーレのような、ものすごく困難な山に登ってみたいです。

    F1で一番誇らしい瞬間は?

    20年この世界にいるので、たくさんあります。でも、レースや予選の後に、ガレージでみんなが本当に嬉しそうにしているのを見ると、「チームとしてうまくやれたな」と実感できて、それが何よりも誇らしい瞬間です。

    5年後、どうなっていたいですか?

    今のチームで成功を収めたいです。このチームには大きな可能性があると信じていますし、まだ本当の意味でのスタート地点に立ったばかりです。5年後には、常に競争力のあるチームとして確立されていたいですね。

  • オリバー・ベアマン FIA判定「0.3秒届かず無効」 F1エミリア・ロマーニャGP

    オリバー・ベアマン FIA判定「0.3秒届かず無効」 F1エミリア・ロマーニャGP

    FIA(国際自動車連盟)は、オリバー・ベアマンの最終アタックがF1エミリア・ロマーニャGP予選Q1で無効とされた判断について、その経緯と理由を明らかにした。

    ハースF1チームは、Q1終了直後の赤旗対応によりベアマンがQ2進出を逃したことに強く異議を唱えており、「誤った判定が下された」と主張している。

    ベアマンは、フランコ・コラピントがタンブレロでクラッシュした直後に最終ラップを完了。コラピントの事故によりセッションは赤旗中断となったが、その際、ベアマンが赤旗発令前にフィニッシュラインを通過していたかどうかをめぐって混乱が生じた。

    当初、FOMの公式タイミンググラフィックではベアマンのラップが有効とされ、順位が更新された。その結果、ガブリエル・ボルトレトがQ1ノックアウト圏に落ちる形となったが、その後グラフィックが修正され、ベアマンのタイムは無効に。代わってボルトレトがQ2へと進出した。

    FIAはその後、ベアマンのラップについて「審議中」と発表したが、Q2はハースのベアマンを欠いたまま開始され、ボルトレトが出走した。

    ハースF1のチーム代表、小松礼雄は、ベアマンのタイムが認められるべきだったと主張し、スチュワードからの明確な説明を求めている。

    「Q1では風向きが変わって難しい状況だったんですけど、オリバーはよく対応してくれました。1分16秒077というのは、とてもいいラップタイムだったと思います。ただ、そのタイムはレースコントロールの判断で、赤旗が出る前にフィニッシュしていなかったとされて、削除されてしまいました」

    「うちとしては見解が違いますし、それを裏付ける証拠もいくつか持っています。今はスチュワードと話をしているところですが、予選結果そのものが変わるわけではありません。どういう経緯でこの判断が下されて、それが維持されているのかをちゃんと知りたいと思っています」

    FIAは当初、タンブレロでの処理が終わった後、Q2を午後4時46分に開始すると発表したが、その後さらに4時58分へと延期された。小松はその遅延についてもこう語っている。

    「明らかに内部で議論や検討があったからだと思います。うちの立場としては、オリバーのラップタイムは有効であるべきだったと考えていますし、証拠もそろっていると思っています。だからこそ、透明性をもってスチュワードと話をしたいと思っています」

    ハース側はその「証拠」の具体的な内容を公表していないが、ベアマンのオンボード映像では、彼がフィニッシュラインを通過した時点でセッション終了の赤ランプは点灯していたものの、赤旗を示すランプはその後に表示されたように見える。

    ベアマン自身もタイム抹消には驚いた様子で語っている。

    「僕としては予選はうまくいったと思っていたし、なぜQ2に進めなかったのか全く分からなかった」

    「チェッカーフラッグを通過するまでに赤旗は見えなかったし、チームが確認した映像でも同じだった。だから、なぜ僕のタイムが復活しなかったのか理解できない」

    FIAによれば、コラピントのクラッシュに対する赤旗は午後4時32分17.6秒に発令され、ベアマンがフィニッシュラインを通過したのは同20.9秒だったという。

    FIAの広報担当は「ベアマンがフィニッシュラインを通過した時、スタート/フィニッシュのガントリーに赤旗のシグナルが表示されていた」と説明した。

    「Q2開始を遅らせたのは、スチュワードがタイミングシステムの専門家と協議し、取得されたデータが有効であることを確認するためだった」

    「最終的な目的は、ベアマンが赤旗発令前にラップを完了していたかどうか、そしてそのラップが無効とされるべきかを正しく判断することにあった。Q2進出者を適切に決定するためです」とFIAは述べている。

  • ハースF1チーム 10億円の新モーターホーム投入 参戦10年目の本気

    ハースF1チーム 10億円の新モーターホーム投入 参戦10年目の本気

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、オーナーのジーン・ハースが新たに投入した数百万ユーロ規模のモーターホームについて、「チームの意図を明確に示すメッセージだ」と語った。

    F1が今週末のイモラでヨーロッパラウンドに突入するのに合わせて、各チームが再びサーキットにモーターホームを持ち込む中、ハースF1チームは新型モーターホームを初披露した。RacingNews365によれば、その建設費用はおよそ600万ユーロ(約10億円)とされている。

    このモーターホームは、アルピーヌやアストンマーティンを顧客に持つ専門メーカー「シュラー(Schuler)」によって設計された。

    F1参戦10年目を迎えるハースF1チームについては、これまでジーン・ハースのF1に対する関与や本気度が疑問視されることもあったが、小松は今回の設備投資がそうした懸念を払拭するものだと強調した。

    「今年で我々はF1参戦10年目を迎えましたが、このモーターホームを見ても、ジーンのコミットメントと投資が明らかです」と小松はメディアに語った。

    「すべての活動において、一貫性を持って取り組む必要があります。それはチームの内側に対しても外側に対しても同様であり、このモーターホームもその一部です。ジーン、そしてチーム全体の意志を明確に伝えるものだと考えています」

    「この施設には、実用性だけでなく、チーム内外に向けた“メッセージ”という観点でも大きな意味があります」

    ハースF1チーム エミリア・ロマーニャGP写真は以前のモーターホーム

    「たとえば以前のモーターホームでは、大きなスポンサーイベントがあると、毎日懸命に働いているクルーに『今日は中に入らないでほしい』と伝えなければならず、彼らはガレージにとどまって、きちんと座って休むことすらできませんでした」

    「それでは、チームの中核を担うスタッフを大切にしているとは言えません。彼らこそがレースを成立させ、マシンのパフォーマンスを引き出しているのです。スタッフの定着や、有能な新規人材の確保という点でも、こうした環境整備は非常に重要です。実際、イギリスにはF1チームが多数あり、人材獲得競争は非常に厳しい状況にあります」

    「そしてもちろん、商業面でのスポンサー誘致を考えても、このような投資の意味は非常に大きいのです」

  • エステバン・オコン F1初の女性レースエンジニアを絶賛「彼女と働けて光栄」

    エステバン・オコン F1初の女性レースエンジニアを絶賛「彼女と働けて光栄」

    ハースF1チームに加入したエステバン・オコンが、同チームでタッグを組むレースエンジニアのラウラ・ミューラーとの初期の協力関係について語り、「舞台裏で非常に印象的な存在だ」と称賛した。

    ミューラーは以前、パフォーマンスエンジニアを務めていたが、今季からF1史上初めてフルタイムの女性レースエンジニアに昇格。ハースF1内で存在感を強めており、フランス人ドライバーであるオコンからも高く評価されている。

    2025年にアルピーヌからハースF1チームへと移籍した28歳のオコンは、意欲と献身にあふれる新天地の環境に、すぐに順応しているという。

    尽きることのない情熱
    F1公式ポッドキャスト『Beyond The Grid』の中でオコンは、ミューラーとの仕事のダイナミクスについて詳細に語った。

    「ラウラと一緒に働くのは素晴らしいよ。彼女は本当に優れたエンジニアで、DTMをはじめとしたさまざまなカテゴリーでの経験があるんだ。僕もDTMを走ったことがあるから共通点もあるし、彼女のキャリアの歩みは本当に印象的だよ」とオコンは語る。

    なかでも、オコンが感銘を受けたのは、日本GPの週末におけるミューラーの姿勢だった。

    「鈴鹿の週末は厳しい内容だった。でも彼女は、デブリーフやミーティングを一日中続けて、食事もとらずに働いていたんだ。夜の7時半か8時になってようやく『今から何か食べようかな』って言ってきたから驚いたよ。彼女はずっと集中してた。まさに全力で仕事に打ち込んでいたんだ」

    オコンは、「彼女は“何時間働いたか”なんて気にしない。とにかく結果に向かって突き進む。彼女のような人物と働けて光栄だ」と続けた。

    エステバン・オコン ハースF1チーム

    ハースF1の“家族的な強さ”
    ハースF1チームでのスタートを切ったオコンは、チームの雰囲気についても語っている。

    「このチームは大家族のような存在だ。加入してすぐに“ホーム”のように感じたし、みんなが結果に飢えているのが分かる」とオコンは述べた。

    その感覚は、かつて在籍していたフォース・インディアの時代を思い出させるという。

    「フォース・インディアにも似た家族的な空気があったけど、ハースF1はそれ以上に効率的で組織的だ。必要なものが必要なときにすぐ届くし、過去のチームよりも反応が早い。チームの規模は大きくないかもしれないが、やっていることの質は非常に高い」

    「アヤオ(小松礼雄)が改善点を挙げることはあっても、“人が足りない”とは感じない。全員が僕を最大限にサポートしようとしてくれているからね」

    信頼に裏打ちされた協力体制
    ハースF1チームでのオコンとミューラーの関係は、単なるドライバーとエンジニアの域を超えている。献身、情熱、そしてプロフェッショナリズムを軸に、両者の協力体制は確かな信頼の上に築かれている。

    「彼女のような人がいるから、このチームは成長していけるんだと思う」と語るオコン。

    ハースF1チームが掲げる“再建と前進”というテーマの中で、オコンとミューラーのコンビは、今後のチームの飛躍にとって重要な柱となりそうだ。

  • エステバン・オコン 小松礼雄との再会を語る「ハースF1の立て直しは彼の力」

    エステバン・オコン 小松礼雄との再会を語る「ハースF1の立て直しは彼の力」

    エステバン・オコンは、ハースF1チーム代表の小松礼雄と初めて出会ったときのことを振り返り、「おそらく今まで出会った中で最も競争心の強い人物」だと語った。2人はかつて同じチームでレースをしたことがある。

    オコンは2025年から複数年契約でハースF1チームに加入し、キャリアの新たな章に踏み出そうとしている。この移籍によって、28歳のオコンは小松礼雄と再びタッグを組むことになった。

    小松礼雄は、2014年にオコンがロータスで初めてF1テストを行った際、また同年のアブダビGPでのフリー走行1回目に出走したときにも、エンジニアとして同席していた。

    しかし、2人の関係はそれよりも前にさかのぼる。オコンはポッドキャスト『Beyond The Grid』に出演し、次のように語った。

    「2011年か2010年だったと思う。メルセデスの若手ドライバープログラムを担当しているグウェン・ラグリュと一緒にそこへ行ったんだ。F1チームが参加する12時間の耐久レースがあって、僕はロータスのチームの一員だった」

    「小松さんもそこにいて、レースに出ていた。僕たちはチームメイトだった。当時の僕はたぶん体重が35キロくらいで、だからゴーカートではすごく速かったんだ」

    「覚えているのは、彼だけが僕のところに来て、『エステバン、このコーナーはどうやって走ってるの? 次のコーナーに備えて少し縁石に乗ってる?』って聞いてきたこと」

    「その出来事はずっと心に残ってる。僕はそのコーナーでは誰よりも速かったけど、どうやって走っているのかを聞いてきたのは彼だけだった。少しでも何かを得ようとして、僕に聞いてきたんだ」

    小松礼雄が当時と比べて変わったかどうか尋ねられると、オコンは次のように答えた。

    「僕が見たときと同じ、競争心に満ちた人間のままだよ。彼はおそらく、僕が今まで出会った中で最も競争心の強い人物だと思う。僕たちはその点を共有していると思う」

    エステバン・オコン ハースF1チームオコンは、2024年にチーム代表に就任して以来のハースF1チームの進歩について、小松礼雄の影響を認めている。

    シーズン開幕戦は厳しい結果となったものの、その後の数戦でハースF1チームは上向きのパフォーマンスを見せており、特に中国GPではオコンとチームメイトのオリバー・ベアマンがそろってポイントを獲得するなどの好成績を収めている。

    その立て直しを振り返りながら、オコンはチーム全体の努力とともに、小松礼雄のリーダーシップを称賛した。

    「僕たちが直面したいくつかの困難に対して、チームの人たちがどう反応し、どれだけ素早く対応できたか、それは僕がこれまで見てきた中でも類を見ないものだった」

    「開幕戦の後に問題を特定し、その2戦後にはアップデートが投入された。信じられないほどの速さだったよ。小松礼雄も、僕たちがそれを実現できたことにとても感銘を受けていた。彼はこのチームの明確なリーダーであり、その姿勢には本当に感動している」

    「それに加えて技術的な面でも、彼は常に目を配っていて、どの方向へ進むべきかについて明確なビジョンを持っている。それは今の僕たちにとってまさに必要なものだ。このチームは、小松礼雄がリーダーに就いてから明らかに大きな進歩を遂げていて、それを目の当たりにできるのは本当に素晴らしいことだ」

  • オリバー・ベアマン 「F1冷却ベストは革命的効果」も実戦投入に重量の壁

    オリバー・ベアマン 「F1冷却ベストは革命的効果」も実戦投入に重量の壁

    ハースF1のルーキー、オリバー・ベアマンは、F1が開発した新たなドライバー向け冷却ベストについて「人生が変わるほどの効果がある」と称賛した。一方で、FIAの重量規定により、レースでの使用が叶っていない現状を明かした。

    この冷却ベストは、2023年のF1カタールGPでランス・ストロールが走行中に意識を失い、エステバン・オコンがヘルメット内で嘔吐するなど、極端な暑さによる深刻な症状が相次いだことを受けて導入が進められた安全対策の一環だ。

    2024年からは冷却用の追加ベンチレーションが義務化され、ベスト自体は気温31度を超える条件下で使用が許可されている。2026年からは車体に組み込まれた状態での使用が義務づけられる予定だ。

    ベアマンは次のように語っている。

    「ジェッダで試してみたけど、本当にすごく良かった。開発してくれた人たちには感謝しているよ。でも今のところ、FIAからその分の重量を認めてもらえていないから、まだレースでは使えないんだ。閾値もかなり高いみたいだしね」

    「一部のチームは、重量に余裕があるから使えてる。でも、FIAが暑いレースとして認定しなければ、その恩恵を受けるのは半分のチームだけ。それってちょっと不公平に思えるよ」

    オリバー・ベアマン ハースF1チーム

    「最初の設計はどのチームにとっても実用的じゃなかったけど、今の改良型はすごくよくできている。特に背中に冷たさを感じる。シートに押しつけられているからね」

    「10~20周でも冷たい水が循環してくれるのは、戦い方を一変させるような効果があるんだ。ジェッダみたいなレースでは特にね。表面的には27~28度くらいでも、湿度が60~70%もある中で、何重にも重ね着してるから実際はとんでもなく暑い。冷水があると本当に“人生が変わる”って感じるよ」

    「実際、フリー走行では効果を実感できた。でもレースでは重すぎて使えなかった。僕らはマシンから最大限のパフォーマンスを引き出そうとしているし、冷却ベストのためにマシンを軽くするなんて選択肢はないんだ」

    「だから残念だけど、今は“我慢”するしかない。重量に余裕があるチームだけが使えている状況だけど、もっと自由に使えるようになるまで、僕らは耐えるしかないよ」

    なお、マックス・フェルスタッペンなど一部のトップドライバーは、レース前に冷却ベストを活用して体温を下げる習慣があることでも知られている。

    FIAはドライバーの快適性向上に本腰を入れているものの、グリッド全体で公平に利用できる環境が整うまでは、ベアマンのように発汗と戦いながら走るドライバーも多いのが現状だ。

  • トヨタ F1への関与を強化?ハースF1チームとの提携は「始まりに過ぎない」

    トヨタ F1への関与を強化?ハースF1チームとの提携は「始まりに過ぎない」

    トヨタが徐々にF1への関与を強めるつもりであるという憶測が高まっている。

    ハースF1チームとフェラーリの技術提携関係は確立されているが、昨年10月、ハースはトヨタのモータースポーツ部門であるトヨタ・ガズー・レーシングと契約を結び、世界最大の自動車メーカーが何らかの形でF1に復帰することになった。

    提携により、トヨタはハースF1チームに技術ノウハウと追加リソースを提供し、予算と人員に制約がある中で、ハースが順位を上げるのを支援している。

    また、トヨタからの追加スポンサー資金のおかげで、ハースは初めてTPC(テスト・オブ・プレデセディング・カーズ)プログラムをスタートすることができ、2025年に採用したエステバン・オコンとオリバー・ベアマンは、新シーズン開幕前の1月にヘレスで旧型マシンを運転する機会を得た。

    特に、チーム代表が日本人エンジニアの小松礼雄氏であることから、ハースF1チームはより日本的な雰囲気を帯びている。

    「このチームはフェラーリなしでは存在し得ません」と小松礼雄はジャパンタイムズに語った。

    「トヨタが我々に提供してくれるものは、レギュレーションによりフェラーリが支援できない分野です」

    しかし、世界情勢により、トヨタがハースF1チームとの関与を強化する絶好の機会が訪れるかもしれません。例えば、つい数時間前、チームオーナーであるハース・オートメーションは、ドナルド・トランプ大統領の新たな過激な輸入関税により、同社の工作機械に対する「需要の劇的な減少」を明らかにした。

    数日前、小松礼雄はトヨタとの関係強化に前向きであることを示唆した。

    「もちろん、我々は短期的、中期的、長期的に何ができるかを考えていますが、実際にはまだお互いを理解している段階です」と小松礼雄は語った。

    トヨタもまた、このパートナーシップから利益を得る立場にある。ハースF1チームは、トヨタのエンジニアやメカニックにとって、学習の場となることが期待されている。

    また、長年トヨタのファクトリードライバーを務めてきた平川亮は、日本グランプリの後、ハースF1チームのリザーブドライバーに任命され、今シーズン残りの期間、4回のプラクティスに出場することになっている。

    トヨタ F1 ハースF1チーム

    ハースF1チームはグリッド上で最も小さなチームであることは間違いないが、トヨタのモータースポーツ責任者である加地雅哉は、このパートナーシップは自動車メーカーにとって理にかなったものであると感じている。

    「彼らは人数こそ少ないですが、結果やプロセス面では非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮しており、非常に魅力的です」と加地雅哉は語った。

    「彼らの長所と短所は、我々の長所と短所に完璧に一致しており、強固なつながりを築くことができます」

    トヨタとハースの両社は、このパートナーシップが長期的に継続することを明確にしている。

    加地雅哉は、両社の協力関係は「始まりに過ぎない」と述べ、今後さらに関係を強化できる可能性を示唆したが、たとえF1グリッドに立つことが自動車メーカーにとって重要視されていると認めるとしても、ハースF1チームをトヨタのワークスチームに変えるという即時の計画はないと述べた。

    「F1から撤退したことで我々のスタッフ、ドライバー、メカニック、エンジニアにとって、トップカテゴリーであるF1に挑戦する道が閉ざされてしまいました」と加地雅哉はコメント。

    「ですから、まず第一に、人々のモチベーションが我々にとって、そして技術にとって素晴らしいものとなることが重要です。それはこれからだと思います。これはまだ始まりに過ぎません」

    トヨタは2002年にワークスチームを率いてF1に参戦したが、不況による自動車メーカーとしての損失が膨らんだため、10年代の終わりまでにシリーズから撤退した。F1プロジェクトは厳しく批判され、トヨタは天文学的な予算を投じたにもかかわらず、8シーズンで一度も優勝できなかった。