カテゴリー: ハースF1チーム

  • 小松礼雄 ハースF1とロバンペラの関係を否定「そんな計画は全くありません」

    小松礼雄 ハースF1とロバンペラの関係を否定「そんな計画は全くありません」

    WRC王者カッレ・ロバンペラのF1転向計画が注目を集めるなか、ハースF1チーム代表の小松礼雄が、同チームとロバンペラの関係についての憶測を否定した。

    ロバンペラはトヨタの支援を受けて旧型F2マシンでテストを行い、将来的なシングルシーター挑戦を視野に入れているが、小松礼雄は「トヨタさんの関心と、うちの活動は別です」と語り、「そんな計画は全くありません」と明言している。

    F2テストで新たな挑戦をスタート
    世界ラリー選手権(WRC)で2度の王者に輝いたカッレ・ロバンペラが、サーキットレースへの転向に向けて本格的に動き出した。トヨタの全面支援を受け、旧型のFIA F2マシンによる初テストを完了したことを明らかにした。

    25歳のフィンランド人ドライバーは、2026年からスーパーフォーミュラへの参戦を予定しており、将来的なF1参戦を視野に入れた長期プログラムの一環として準備を進めている。ロバンペラはSNSでテストの写真を公開し、「とても demanding(厳しく)で、同時に刺激的だった」と感想を述べた。

    「ドライブは予想どおり身体的にかなりきつかった。再現しにくいGフォースが多く、慣れるには時間がかかると思う。でも、このシートタイムを得られて本当にうれしい。次の走行が待ちきれない」と語っている。

    このテストはラリー・ジャパン出発前に行われ、トヨタのドライバー育成プログラムの一環として初期適応セッションの形で実施された。使用されたのは旧世代のF2マシンで、サーキット走行への順応を目的としたものだった。

    トヨタの野心と“本物の挑戦”
    フィンランド紙『イルタ=サノマット』の取材に応じた元インディ500ドライバーのテロ・パルムロスは、「これは国際モータースポーツにとって巨大なニュースであり、心からの勇敢な一歩だ」と称賛した。

    「カッレのプロジェクトは、トヨタのグローバルなモータースポーツ戦略に完璧に合っています」とパルムロス氏は語る。「ハースF1チームとの協力関係が深まる中で、トヨタにとってマーケティングとストーリーテリングの両面で大きなチャンスになります。それも完全に“本物の物語”なんです」と続けた。

    さらにパルムロス氏は、ロバンペラの精神的な強さを最大の武器として挙げた。「彼は長年、極限のプレッシャーの中で戦ってきました。若いトラックドライバーの方がテクニカルな慣れはあるかもしれませんが、カッレには彼らが持たない人生経験と冷静さがあります。彼は現実的で謙虚で、“レッドカーペット”を期待していません」と述べている。

    カッレ・ロバンペラ F1

    ハースとの関係は「現時点でなし」 小松礼雄代表が否定
    トヨタのF1活動拡大と並行して、ロバンペラのF1登用、特にハースF1チームとの関係をめぐる憶測も浮上している。しかし、ハースF1チーム代表の小松礼雄は、現段階での関連性をきっぱりと否定した。

    「ロバンペラ選手がハースに?そんな計画は全くありません」と小松礼雄は『motorsport-total.com』に語った。「トヨタさんの関心と、うちの活動は別です。もちろん、彼が良いドライバーであればうれしいですが、現時点では計画には入っていません」と説明している。

    “クロスオーバー時代”を象徴する新章の幕開け
    WRCからシングルシーターへの挑戦は極めて異例であり、現代モータースポーツにおける最も大胆な転向のひとつとされている。トヨタはすでにハイブリッドLMDhプログラムやスーパーフォーミュラで若手育成を進めており、ロバンペラのF2テストはその戦略の延長線上にある。

    身体的にも技術的にもまったく異なるカテゴリーへの挑戦だが、「二冠王者のサーキット転向」は、トヨタとロバンペラ双方にとって新たな時代の幕開けを告げる試金石となりそうだ。

  • フェラーリF1代表、オリバー・ベアマン絶賛「表彰台を本気で期待していた」

    フェラーリF1代表、オリバー・ベアマン絶賛「表彰台を本気で期待していた」

    フェラーリF1チーム代表のフレデリック・バスールは、F1メキシコGPでキャリア最高の4位を記録したハースF1チームの新人オリバー・ベアマンを称賛した。20歳のルーキーは初の表彰台にわずかに届かなかったものの、堅実な走りでチームのシーズン最高成績を導いた。

    バスールはフェラーリ・ドライバー・アカデミーでベアマンの育成を指導してきた人物であり、レース後には「正直、途中まで表彰台を狙えると思っていた」と語った。

    「彼は本当によくやった。シーズン序盤からずっと良い走りをしているが、予選か決勝のどちらかで小さな問題が起きることが多かった。今週末はすべてを完璧にまとめ上げ、ミスがゼロだった。それが報われた結果だ。2台揃ってポイントを取れたこともチームにとって大きい。アヤオ(小松礼雄/ハースF1チーム代表)とオリに祝福を送りたい」とバスールは語った。

    一方、フェラーリはシャルル・ルクレールが2位で表彰台を獲得したものの、レース序盤は混乱の中にいた。ターン1ではルクレールとルイス・ハミルトンがランド・ノリスと4ワイドのバトルを繰り広げ、最終的にノリスがポール・トゥ・ウィンを達成。ハミルトンは8位でレースを終えた。

    ハースF1、今季4度目のダブル入賞達成
    下位勢では、ハースF1チームが最も成功した日曜日を迎えた。ベアマンの4位とエステバン・オコンの9位により、チームは今季4度目のダブル入賞を果たした。

    ベアマンにとって、この結果はルーキーイヤーの集大成とも言える。これで獲得ポイントは合計32点となり、ドライバーズランキング13位に浮上。チームメイトのオコン(16位)を上回り、ルーキー勢の中ではメルセデスのアントネッリとレーシングブルズのアイザック・ハジャーに次ぐ3番手につけている。

    攻めのレース展開、フェルスタッペンとラッセルを一気に抜く
    予選9番手からスタートしたベアマンは、クリーンなスタートで6番手に浮上。1周目のターン1では果敢な突っ込みを見せた。6周目には、ルイス・ハミルトンとのバトルでコース外に出たジョージ・ラッセルとマックス・フェルスタッペンを一気に抜き去り、3番手に躍進した。

    その後、ハミルトンがペナルティでピットインした際には一時2番手にまで浮上。戦略面でも堅実な判断を見せ、24周目にミディアムタイヤ、48周目にソフトタイヤへと2回のピットストップを行った。最終的に1ストップ戦略を採ったフェルスタッペンに3位を譲ったものの、終盤までオスカー・ピアストリの猛追を抑えきった。

    「最高の気分だ」とベアマンはレース後に語った。

    「素晴らしいレースだった。もちろん最初のスティントでは運も味方したけど、それを活かせるだけの速さがあった。第1スティントではマックス、第2スティントではメルセデス勢、第3スティントではマクラーレンを抑えなきゃいけなかったから、本当にプレッシャーがすごかった。正直、前を見るよりもバックミラーを見る時間の方が長かったけど、そういう時もあるよね」

    さらに、ベアマンはルーキーとして想定外の位置で戦えたことに驚きを示した。

    「今年こんなに早くマクラーレンやレッドブル、メルセデス、フェラーリと戦うなんて思ってもみなかった。将来そうなればと思っていたけど、それを今シーズン中に実現できたのは本当に特別なことだ」

    オコンも9位で貢献、チーム史上最高の週末に
    オコンも11番グリッドから好スタートを決め、早い段階でポイント圏内へ。1ストップでミディアムタイヤを最後まで持たせ、ガブリエル・ボルトレトの追撃を抑えて9位でフィニッシュした。

    メキシコGPでの14ポイント獲得は、2018年(ロマン・グロージャン時代)に並ぶチーム最高成績。これによりハースの年間獲得ポイントは62点に達し、コンストラクターズランキング8位へと浮上した。

    オリバー・ベアマン

    ハースF1が示した“ベース性能の高さと運用の成熟”
    今回の結果は、単なる幸運ではなくチーム全体の成熟を示すものだ。小松礼雄代表が率いる現在のハースF1チームは、ピット戦略・車両安定性・空力効率のいずれも大幅に改善されており、特にベアマンのペースマネジメント能力が光った。

    序盤で上位勢に食らいつき、後半で冷静に守り切る走りは、かつてのハースには見られなかった安定感だ。フェラーリ育成の“成果”が形となり、チームとしても今季最大の前進を示したメキシコGPだった。

  • オリバー・ベアマン F1で自己最高4位 父親が語る“家族とチームの絆”

    オリバー・ベアマン F1で自己最高4位 父親が語る“家族とチームの絆”

    ハースF1チームの20歳、オリバー・ベアマンがF1メキシコGPで自己最高の4位フィニッシュを果たした。父のデイビッド・ベアマンは、この結果は「チームと息子の関係性が深まっている証拠」だと語り、ハースの戦略判断を称賛した。

    ベアマンはレース序盤の混乱をうまく切り抜け、3番手に浮上。その後しばらくトップ3を維持したが、ハースはメルセデスやマクラーレン勢に対応するため、2回目のピットストップを敢行。この判断によりマックス・フェルスタッペンに順位を譲ったが、チームは「確実なポイント獲得」を優先した。

    父デイビッド「正しい判断。全員がひとつにまとまっていた」
    デイビッド・ベアマンは『RacingNews365』に対し次のように語った。

    「心臓が上がったり下がったり、大変だったよ。メルセデスとマクラーレンに反応してピットに入ったけど、それは必要な判断だった。今はみんなが本当に一体となっている。チームはオリーを理解し、オリーもチームを理解している。いい判断だったし、素晴らしいチームワークの成果だ」

    ベアマンは4位でフィニッシュし、ハースにとってもチーム史上最高位タイのリザルトを記録。

    「F1でもカートでも同じ気持ち」
    息子のレースを見守り続けてきた父は、その喜びが過去と変わらないと語る。

    「本当に素晴らしい仕事をしたと思う。F1に来るのは簡単じゃない。F2とはまったく違うフォーマットで、プラクティスは1回だけ。1000馬力のマシンに1000個のスイッチ、メディア対応もあって注目の的だ。簡単な世界じゃない。

    最初は多くのルーキーと同じようにミスもあったけど、夏の間にリセットして休暇を取り、リフレッシュして戻ってきた。今は集中し直している。F1でもF2でも、カートで初優勝した時でも、僕にとって感じる喜びは同じなんだ」

    ハースの決断が示す“堅実な現実主義”
    今回のハースの戦略は、結果的にベアマンの表彰台を逃す判断だったが、レース全体を見ると合理的だった。メルセデスとマクラーレンが2ストップ戦略を採った中で、チームは若手ドライバーのタイヤマネジメントと集中力を考慮し、安全圏での4位確保を選択。結果、フェルスタッペン以外には抜かれず、安定したレースペースを維持した。

    ハースF1チームは近年まれに見る上位入賞で、自信と信頼を大きく高めたと言える。ベアマン親子の絆と、チームの冷静な戦略判断が交錯した今回のメキシコGPは、ハースにとって2025年シーズン最大のハイライトとなった。

  • ハースF1 小松礼雄代表 ベアマンの4位を称賛「才能は最初から見えていた」

    ハースF1 小松礼雄代表 ベアマンの4位を称賛「才能は最初から見えていた」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、メキシコGPでチーム史上最高位タイの4位を獲得したオリバー・ベアマンについて「彼の大きな才能は最初から見えていました」と語った。

    ベアマンはオートドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットで自身最高位となる4位を記録。これは2018年オーストリアGPでロマン・グロージャンが達成したチーム最高位と並ぶ結果となった。

    ルーキーイヤーのベアマンは、マックス・フェルスタッペンとホイール・トゥ・ホイールの戦いを繰り広げ、終盤にはタイトルを争うオスカー・ピアストリを抑える見事な走りを見せた。

    「シンガポール以降、週末をまとめられるようになってきました」
    小松礼雄は若きイギリス人ドライバーの成長を称賛した。

    「彼の大きな才能は最初から見えていました。シンガポール以降、毎回の週末で学びながら確実に改善していて、週末全体をまとめられるようになってきました。オースティンではスプリントで少し課題もありましたが、それ以外は本当に素晴らしかったです。メキシコでは何もミスをしていませんし、驚くほどの出来でした」と語った。

    「ピットストップの後にはラッセル選手やピアストリ選手──つまりメルセデスやマクラーレンと戦っていました。あのような強豪ドライバーたちと走れるなんて、本当に光栄ですし、彼を抑え切るなんて見事な仕事でした」と小松礼雄は付け加えた。

    小松礼雄 オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)

    ハースはコンストラクターズ8位に浮上
    ベアマンは直近3戦連続でポイントを獲得しており、今回の結果でドライバーズ選手権13位に浮上。チームメイトのエステバン・オコンを上回った。オコンもメキシコGPを9位で完走し、両者のポイントによりハースF1チームはコンストラクターズ選手権で8位に浮上。キック・ザウバーを抜き、レーシングブルズ(6位)との差を10ポイントにまで縮めた。

    小松礼雄は次のように語った。

    「今シーズンは常に戦えていましたが、大きな結果を得ることがなかなかできませんでした。今回はまさにチーム全体の努力の結晶です。オリーは素晴らしい走りを見せ、正確な情報を伝えてくれました。戦略チームも完璧でしたし、レースエンジニアもパフォーマンスエンジニアも全員が的確な情報を共有しました。その結果、ついに大きな成果をつかめました。両ドライバーが揃ってポイントを取れたことは本当に最高です」と笑顔を見せた。

    分析:ハースの再浮上とベアマンの確かな成長
    今回のメキシコGPでのダブル入賞は、ハースF1チームにとって2025年シーズンの転換点といえる。ベアマンは序盤から果敢に攻めつつも冷静さを保ち、トップチーム勢と互角のペースを見せた。小松礼雄が強調した「チーム全体の連携」は、今季中盤以降の戦略的な成熟を示しており、戦略判断・タイヤマネジメントの精度が明らかに向上している。

    また、ベアマンの一貫性とメンタル面の強さが際立っており、ルーキーながらドライバーズ中位グループをリードする存在へと進化している。ハースにとっては来季への明確な希望の光となった一戦だった。

  • オリバー・ベアマン F1メキシコGP4位「マックスを抜いた瞬間は怖かった」

    オリバー・ベアマン F1メキシコGP4位「マックスを抜いた瞬間は怖かった」

    ハースF1チームのルーキー、オリバー・ベアマンは、2025年F1メキシコGP決勝でキャリア最高位となる4位を獲得。初の「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選ばれ、レース後には「夢のような一日だった」と喜びを語った。

    決勝では9番手スタートから序盤の混乱を巧みに切り抜け、ジョージ・ラッセルやマックス・フェルスタッペンといった常連上位勢をオーバーテイク。ハースにとっては2018年オーストリアGPでのロマン・グロージャン以来となるチーム史上最高位タイの結果をもたらした。

    「チームの努力が報われた。すべてが完璧だった」
    「クレイジーなレースだった」とベアマンはレース後に語った。「たくさんのポイントをチームに持ち帰ることができて本当に嬉しい。戦略も完璧で、マシンの感触も素晴らしかった。チーム全員が最高の仕事をしてくれた」

    「マックスとサイド・バイ・サイドで走るなんて、本当にクールな気分だった。彼は僕がF1を見て育ってきた存在だからね。だから今日の自分の走りを誇りに思うよ」

    「運ではなく実力で得た4位」
    ベアマンは、今回の結果が偶然ではないことを強調した。

    「この順位は運じゃない。僕たちはレースペースでそこに居続けるだけの速さを持っていた。予選では上位に届かなかったけど、決勝では実力でそこに立てた。最高の仕事をしたと思う。早くチームのみんなに会って、大きなハグをしたいよ」

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム) メキシコシティGP

    フェルスタッペンとの攻防を「怖かったけど譲らなかった」
    6周目、前方でルイス・ハミルトンとフェルスタッペンが3位争いを繰り広げる中、ベアマンはチャンスを逃さずフェルスタッペンを抜き去り、4位へ浮上。ハミルトンに10秒ペナルティが科されたことで最終的に3位相当の走りを見せた。

    「前の状況が全部見えていたから、“安全に行こう”と思ってた。正直に言うと、ちょっと怖かった。でもサイド・バイ・サイドになった時、僕のほうがノーズが前に出てたから、絶対に譲らないと決めた」

    「前を走っていたときは、“彼らのほうが速いんじゃないか”って心配もあったけど、実際はしっかり抑えてギャップも築けた。最高にハッピーだし、チームを本当に誇りに思う」

    ハースにとって歴史的な一戦
    この4位は、チームとして7年ぶりとなるトップ5フィニッシュ。戦略、タイヤマネジメント、そしてドライバーの成熟した判断がすべてかみ合った結果だった。

    ベアマンは序盤の混乱を冷静に読み、接触を避けつつも確実にポジションを上げた。フェルスタッペンとの接近戦では一歩も引かず、レース終盤まで一定のペースを維持。戦略的な判断も的確で、チームの指示を的確に実行したことがこの結果に直結した。

    ハースにとっては、マシンの信頼性と戦略遂行能力が結果に結びついた貴重な週末となった。ルーキーとしての勢いだけでなく、ベアマンの冷静さと判断力が光ったレースだった。

  • ハースF1代表 小松礼雄「オリバー・ベアマンは毎レースごとに成長している」

    ハースF1代表 小松礼雄「オリバー・ベアマンは毎レースごとに成長している」

    ハースF1チームの小松礼雄代表が、ルーキーのオリバー・ベアマンについて「毎レースごとに成長している」と称賛した。ベアマンの速さと人間性、そしてチーム内での成熟ぶりに強い手応えを感じているという。

    前戦アメリカGPでは角田裕毅(レッドブル)との接触未遂も話題となったが、小松代表はその後の冷静な対応とレース運びを高く評価。会見では平川亮の仕事ぶりにも言及し、オースティンで投入したアップデートの成果や、激化する中団争いへの姿勢についても語った。

    オリバー・ベアマンの成長と一貫性
    「オリバーは本当に自然に速いドライバーです。今は週末全体の組み立てを学んでいる段階ですね。中団ではマージンが非常に小さいので、週末の90%をうまく進めても、どこかで1つミスをすると結果を逃してしまいます。バクーではFP1からFP3まで素晴らしい速さを見せたのに、Q2でほんの少し外してしまっていました。そうした細部が結果を左右する世界です」

    「まだルーキーですが、スピードは間違いなくある。必要なのは、その速さを育て、正しいタイミングでピークを出せるようになること。つまり一貫性ですね。そこを重点的に取り組んでいます。シンガポールでは見事に週末をまとめましたし、オースティンでも波はありましたが、予選とレースの両方で力強い走りを見せました。進歩のペースには本当に感心しています」と評価した。

    ベアマンの成長と人間性
    「彼を初めて走らせたのは2年前のメキシコで、当時はまだ18歳でした。あの年齢であれほど落ち着いた対応ができるとは思っていませんでした。チームの求めていることを理解し、すぐに吸収していました。今ではそのすべての要素を高いレベルでこなしています。どの面でも進歩していますし、チーム内での関係構築も非常にうまくやっています。フィードバックにも前向きで、難しい話題にも真摯に向き合える。チームプレイヤーとしても優れていますし、本当に毎レースごとに成長していると感じます」と語った。

    平川亮への評価
    「今年ずっと一緒に取り組んできていて、来年に向けたプログラムも準備しています。彼は大局的な目的をよく理解していて、とてもプロフェッショナルな仕事をしてくれています。これからもその成長を見守っていきたいと思います」と語った。

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    アップデートの成果とマシンの改善
    「オースティンで投入したアップデートは、見た限りでは期待通りに機能していました。大きな変化ではないですが、中団の戦いは非常に接近しています。ジョナサン(ウィートリー代表/ザウバー)が良い仕事をしていて、ほんの0.1秒見つけるだけでもQ1敗退とQ3進出の差になるような世界です。P18とP8の間に大きな差はありません。だからこそ、確実に前進できているか確認したくて、まず1台だけに投入してFP1で比較しました。データ的にも正しい方向に進んでいると思います」

    「ドライバーからのフィードバックでは、低速から高速域のバランスが改善されていました。これまでは高速域で少し不安定で、低速ではアンダーステアが強い傾向がありましたが、その差を少し詰められました。全体的なグリップも向上していて、少しずつでもドライバーが自信を持てる方向に動いています」と述べた。

    コンストラクターズ選手権への取り組み
    「残り5戦で11ポイント差を追うのは簡単ではありません。みんな本当に競争力がありますし、ジョナサンたちは素晴らしい仕事をしています。ニコ(ヒュルケンベルグ)も直近の数戦はすごく良いパフォーマンスを見せていますし、ガブリエル(ボルトレト)も印象的なルーキーです。スポーツとしてとても良いことだと思います」

    「私たちとしては、『あと5戦でここで何点取る』といったことを考えるよりも、ただ目の前の仕事に集中することです。FP1でドライバーとクルマから最大限を引き出し、FP2に向けてベストな状態を作る。それを積み重ねるだけです。結果は結果としてついてくるものです。コンストラクターズで順位を上げられるかどうかは自分たちでコントロールできません。だからこそ、ドライバーとクルマを最大限に引き出し、チームとしてベストを尽くすことに集中します。そうすれば、結果は自然についてくると思います」と締めくくった。

  • 平川亮 F1メキシコGP初日「すべてのプログラムをやり切れて良かった」

    平川亮 F1メキシコGP初日「すべてのプログラムをやり切れて良かった」

    平川亮(ハースF1チーム)は、2025年F1メキシコGPのフリー走行1回目(FP1)で再びF1マシンのステアリングを握り、限られた時間の中で着実に経験を積み重ねた。

    オリバー・ベアマンに代わってVF-25のステアリグを握って16番手タイムを記録した平川亮は「かなり難しかったです」と振り返った。「20台が走る短いサーキットですし、僕自身このトラックを走るのは初めてだったので、ステップ・バイ・ステップで学んでいく感じでした」

    「でも最終的には予定していたプログラムをすべてこなせて、いいセッションになったと思います」。

    F1マシンでのFP1出走もこれで数回目となるが、平川はその重要性を強調する。

    「すごくいいチャンスですが、同時に1時間でコースに慣れないといけないのは本当に大変です」と語り、「それでも貴重な機会をもらえているし、次はアブダビでも走れるので、すごく楽しみにしています」と意欲を見せた。

    平川亮(ハースF1チーム) メキシコグランプリ

  • 角田裕毅は“危険”とベアマンが再糾弾 「F1マシンから見えるものは違う」

    角田裕毅は“危険”とベアマンが再糾弾 「F1マシンから見えるものは違う」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅との接触を巡り、オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)が再びその走りを厳しく批判した。アメリカGPでの両者の一件について「危険な動きだった」と断じ、メキシコGP開幕前も不満をあらわにした。

    アメリカGP決勝34周目、ベアマンはターン15で角田裕毅を抜こうとした際にスピンを喫し、9位でゴールしたものの本来より上位を逃す結果となった。

    ベアマンは当時、角田裕毅がブレーキング中に進路変更したと主張し、レース後には互いに非難の応酬となった。角田は自身の走りを「危険ではない」と反論していた。

    「危険な動き」と改めて批判
    「レース直後も今も、僕の見解は変わっていない」とベアマンはメディアに語った。

    「もちろん、レースを終えた直後はアドレナリンが出ていたけど、あのコーナーは危険な動きをしても目立ちにくい特性がある。だから多くの人には見えなかったかもしれないけど、僕らが見たものは違う。だから僕の考えは同じだ」

    ベアマンはさらに、ブレーキング中の進路変更というマナー違反について、今週末のドライバーズブリーフィングで再び議題になる可能性を示唆した。

    「コーナー全体が左に曲がっているから、『ただインを取っただけ』と言い訳できるんだ。でも他の周と比べると、明らかに違う走り方をしている。それが一番心配な点だし、すごく早めにブレーキを踏んでいた。だから危険なんだ」

    角田裕毅 F1 ベアマン

    レース出場停止の危機を回避へ
    ベアマンは今季、スーパーライセンスのペナルティポイントが10点に達しており、あと2点で自動的な出場停止処分となる。メキシコGPがそのリスクを抱えた最後のレースとなる。

    「ここ数戦は確かに厳しかったけど、結果が悪かったわけじゃない」とベアマンは語った。

    「大きな問題ではないし、この週末を無事に乗り切って、そのプレッシャーから解放されたい」

    「僕はもともと攻撃的すぎる走りをしているとは思っていない。10点のうち8点は自業自得だ。シルバーストンの4点は完全に僕のミスで、レースとは関係ない“愚かなこと”をしただけ。そしてモナコの4点も、どちらの見方もできると思う。誰かをぶつけたわけじゃないんだ」

    接触の余波とブリーフィングの焦点
    角田裕毅とオリバー・ベアマンの接触は、両者の見解が真っ向から対立しており、ブレーキング中のライン変更という微妙な判断が争点となっている。特にターン15のような複合コーナーでは、ドライバーごとの解釈の差が大きく、審議対象となる可能性もある。

    メキシコGPでは、このテーマがドライバーズブリーフィングで再燃する見通しだ。ペナルティポイントの多さを抱えるベアマンにとって、クリーンな週末を過ごすことが今後のキャリアにも重要な意味を持つ。

  • オリバー・ベアマン F1メキシコGP展望「背中の的を外すのが楽しみだ」

    オリバー・ベアマン F1メキシコGP展望「背中の的を外すのが楽しみだ」

    ハースF1チームのルーキー、オリバー・ベアマンは、今週末のF1メキシコGPを前に「背中の的を外すのが楽しみだ」と語った。

    この1年間でスーパライセンスに10点のペナルティポイントを科されており、あと2点で自動的にレース出場停止となるが、11月3日にはそのうち2点が期限切れとなる予定で、本人にとってはひとつの安心材料となる。

    ベアマンはメキシコでメディアに対し、「この点に関しては数戦タフだったけど、結果が悪かったわけじゃない。だから大きな問題じゃないけど、背中の的が外れるのが楽しみだ」と話した。

    レースでのアプローチは変えていない
    レースバンを避けるために走り方を変えたのかと問われると、ベアマンは次のように答えた。

    「自分のアプローチが硬いと思ったことはない。10点のうち、シルバーストンでの4点は完全に自分のせいだ。あれはレースの出来事というより、ただの愚かなことだった。そしてモナコの4点については、どちらの見方もできると思ってる。人をコースアウトさせたわけじゃない」

    F1で学んだこと
    さらにベアマンは、シルバーストンでの経験を通じて学んだ点についても振り返った。

    「特定のひとつのことじゃなくて、F1の難しさを学んでいる。シルバーストンの例では、ピットエントリーで限界まで攻めるように言われていて、そこだけで1秒稼げることもある」

    「でも、それは常に同じではなくて、状況に応じて順応しなきゃいけない。あのときは愚かなミスだったし、もう二度と繰り返さない」

    「本当にバカなことだった。でも、ミスをたくさんしてきたからといって、自分を責めているわけじゃない。将来ベストになりたいなら、こういうミスを経験して乗り越えなきゃいけない。大事なのはそこから学んで、成長し続けることだ」

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム) メキシコグランプリ

    ルーキーらしさと成熟の境界線
    今季10点のペナルティという数字は確かに多いが、その内訳を見ると、レース中の危険行為というよりは経験不足による判断ミスが中心だ。

    それを本人が「愚かなこと」と認め、前向きに受け止めている点は印象的だ。F1では、ルーキーに与えられる試行錯誤の余地は少ないが、ベアマンは限られた時間の中で確実に学びを得ている。

    11月3日を過ぎればペナルティは実質8点となり、心理的なプレッシャーも和らぐ。経験を糧にした冷静さが、今後の戦いでどのように現れるかが注目される。

  • 角田裕毅は「非常にダーティ」 オリバー・ベアマン F1アメリカGP無線記録全文

    角田裕毅は「非常にダーティ」 オリバー・ベアマン F1アメリカGP無線記録全文

    ハースF1チームのオリバー・ベアマンが、F1アメリカGP決勝での接触未遂をめぐり、レッドブル・レーシングの角田裕毅に対して「非常にダーティな動きだった」と批判していたことが明らかになった。レース終盤、ターン15での攻防中にスピンを喫したベアマンは、無線で激しく不満を訴えている。

    今回、当時のチーム無線の全文が公開され、角田とのバトルに関する詳細なやり取り、さらにはニコ・ヒュルケンベルグとの通信内容も記録として残されている。

    スチュワードはこの件を調査対象にせず、レース後も正式な処分は下されなかった。

    ベアマンは、35周目のターン15で角田をオーバーテイクしようとした際、角田がブレーキングゾーンでラインを変更したと非難した。両者は数周前にピットストップを終えており、ベアマンはわずかに新しいタイヤのアドバンテージを活かして角田に挑んでいた。

    スピンを喫した後、ベアマンはチームに「角田は調査されているのか」と尋ね、レースエンジニアのローナン・オヘアは「我々は彼の代わりにレースコントロールに訴えている」と答えた。


    無線記録全文

    Lap: 32/56 BEA: 1’39.119
    オヘア「オッケー、ツノダのソフトは君より1周古い。彼は君の1周前にボックスに入った」
    オヘア「それに“ホールド・イット”が使える」

    Lap: 33/56 BEA: 1’39.554
    オヘア「オーリー、ヒュルケンベルグがボックスインした。後ろはルクレール」
    ベアマン「どのタイヤ?」

    Lap: 34/56 BEA: 1’44.003
    ベアマン、ターン15でツノダを抜こうとしてスピン。
    ベアマン「ブレーキング中に動いた!」
    オヘア「オーリー、落ち着け。まだ大丈夫だ、ポジションは保っている。立て直していこう。我々もその場面を見ている」

    Lap: 35/56 BEA: 1’40.832
    オヘア「SOC(エネルギー残量)を使って防御して」
    オヘア「オーリー、SOCセブン。後ろのアルボンは脅威じゃない」
    ベアマン「“脅威じゃない”って言った?それとも“脅威だ”って?」
    オヘア「脅威じゃない、脅威じゃない」
    ベアマン「マジで!僕が仕掛けた瞬間に彼が僕の前をブロックしてきた。すごく危険だった」

    Lap: 38/56 BEA: 1’39.811
    オヘア「オーリー、それが2回目のトラックリミット警告。どちらもツノダとのバトル中だった」
    オヘア「オーケー」
    ベアマン「彼は何か調査されてる?あの件で?」
    オヘア「まだ話をしているところだ」


    スチュワードは、角田がディフェンス中にルールを破ったかどうかを調査せず、また事件として記録すらしなかった。レース後、ベアマンは角田の走りを強く批判し、ここ数戦における一連の「必死すぎる動き」を非難した。

    チェッカーフラッグ後の無線

    オヘア「チェッカーフラッグだ。チェッカーフラッグ。モード“イン”。インラップ手順を守って。よくやった、オーリー。P9だ。おめでとう」
    ベアマン「ごめん、みんな。くそっ、ツノダとのあの件にはがっかりだ。でもあのラップで仕掛けるしかなかった。もうあの瞬間しかなかったんだ。だから謝る。見直す必要があるけど、彼が僕の動きに合わせてハンドルを切ってきたように感じた。本当にダーティだった」
    オヘア「了解、確認しておく。いい走りだったし、ポイントも取れた。ナイスウィークエンドだ」
    ベアマン「うん、良い週末だった。けど残念だ。P9にがっかりしてる。まあ、僕たちにとってそれが“良いサイン”かもしれないけど、少なくともP8かP7は行けたはず。ごめん、みんな。ハードワークありがとう」
    ベアマン「聞こえる?」
    オヘア「聞こえるよ、オーリー。よくやった」
    小松礼雄「ありがとう、オーリー。あの動きはうまくいかなかったけど、少なくともペースはあった。最高でもP7が限界だったと思う。P9を悔しいと思えるのはいいことだ。次のメキシコで最大化しよう。行こう、オーリー。ナイスジョブ」


    しかしベアマン自身も、別のドライバーからの非難を受けていた。バーチャル・セーフティカー解除後の再スタートで、ヒュルケンベルグはベアマンが前に出たことに驚き、「あれは違法に違いない」とチームに無線で報告した。

    ヒュルケンベルグの無線

    Lap: 9/56 HUL: 1’40.053
    ヒュルケンベルグ「どうしてベアマンがあんなに前にいるんだ?違法に決まってる。今や大きく前だ」
    ペトリク「了解、ニコ。確認する」
    ヒュルケンベルグ「1.5秒は稼いでる」
    ペトリク「了解。前後のギャップを確認中だ。すぐに分かるはず」


    スチュワードはこれらの無線に関連するいずれの事案についても調査を行わず、正式なコメントも発表しなかった。結果として、ヒュルケンベルグはピット戦略でベアマンを抜き、角田のすぐ後ろでフィニッシュしている。