カテゴリー: フォーミュラE

  • F1のV8エンジン回帰論は「我々にとって良いこと」 フォーミュラE CEOが歓迎

    F1のV8エンジン回帰論は「我々にとって良いこと」 フォーミュラE CEOが歓迎

    2026年F1レギュレーション導入からわずか数戦で、パワーユニットの将来を巡る議論が加熱している。電動出力比率を50%まで高めた新世代パワーユニットにはドライバーや関係者から批判の声が相次ぎ、FIAのモハメド・ビン・スライエム会長やF1のステファノ・ドメニカリCEOも2030年以降のV8エンジン復活を支持する姿勢を示している。

    そうした流れを、意外にも歓迎しているのがフォーミュラEだ。シリーズCEOのジェフ・ドッズは、F1が再び内燃機関中心へ回帰することは、電動カテゴリーであるフォーミュラEの価値をむしろ高めると主張している。

    F1が認めた「想定外の現実」
    ドッズはスペインのSoy Motorに対し、まずF1が現状を認識し方向修正に動いていることを評価した。

    「まず彼らを評価しなければならない。期待していたようには進んでいないことを認識し、その声に耳を傾けて変化を起こそうとしているからだ」とドッズは語った。

    「どんな組織でも、フィードバックに反応し課題へ対応する能力が必要だ。その点は高く評価すべきだと思う」

    2026年から導入された新レギュレーションでは電動出力の比率が大幅に引き上げられた。しかし、その影響でエネルギーマネジメントへの依存度が増し、ドライバーから不満の声が上がっている。

    マックス・フェルスタッペンは新世代F1マシンについて「ステロイドを打ったフォーミュラEのようだ」と評したことでも話題となった。

    「予想外ではなかった」
    ドッズは現在の状況について、多くの関係者にとって予見可能なものだったと指摘した。

    「おそらく驚くようなことではなかったし、驚くべきでもなかったと思う。難しくなることは分かっていた」

    「期待していた通りにならなかった部分はあるかもしれないが、多くの人はこうした状況になる可能性を予想していたと思う」

    この発言は、現在パドック内で進んでいる2027年以降のパワーユニット見直し議論とも重なる。メルセデスやレッドブルはFIA案を支持する一方で、アウディなどは慎重姿勢を示しており、すでに妥協案の模索も始まっている。

    フォーミュラEにとっては追い風
    興味深いのは、ドッズがF1の方向転換をフォーミュラEにとっての好材料と捉えている点だ。

    「彼らが変更することは我々にとって良いことだと思う。なぜなら彼らは内燃機関の選手権であり、我々は電動選手権だからだ」

    「非常に分かりやすい話だ」

    近年のF1は電動化を強く推進してきたが、その結果としてフォーミュラEとの立ち位置が曖昧になるとの指摘もあった。

    しかしF1がV8エンジンへ回帰し、フォーミュラEが完全電動カテゴリーとして進化を続ければ、両シリーズの個性はこれまで以上に明確になる可能性がある。

    V8復活はまだ遠い未来
    もっとも、ドッズはV8復活を期待するファンやドライバーに対し、実現までは長い時間がかかると指摘した。

    「2030年や2031年はまだかなり先の話だ」

    「もしF1ドライバーがV8復活を楽しみにしているなら、そこへ到達するまでの3〜4年を楽しみに待たなければならない」

    「かなり長く感じるだろう」

    実際、現在の2026年F1パワーユニットはメーカー各社が莫大な投資を行って開発しており、短期間で放棄することは現実的ではない。

    パドックで広がるV8支持論
    それでもV8復活を支持する声は日に日に大きくなっている。

    モハメド・ビン・スライエム会長は2030年または2031年までのV8復活を公言しており、ステファノ・ドメニカリCEOも同様の考えを示している。

    一方で、ベテラン記者のロジャー・ブノワは現行レギュレーションに極めて厳しい見方を示した。

    「私にとって、ここまでは完全な失敗だ」

    「ルールは単純であればあるほど良いという古い格言がある。それはサッカーにもF1にも当てはまる」

    さらにブノワは現在のエネルギーマネジメント中心の競技性についても疑問を呈した。

    「私はこのエネルギーマネジメントシステム全体に非常に批判的だ。マックス・フェルスタッペンは最初から正しかった」

    「今なおこれほど議論されているという事実自体が、根本的に何かがおかしいことを示している」

    F1が電動化路線を修正しつつある今、皮肉にもその恩恵を受ける可能性があるのはフォーミュラEかもしれない。両カテゴリーの役割が明確になれば、モータースポーツ全体としても新たなバランスが生まれることになりそうだ。

  • カルロス・サインツJr.がフォーミュラE Gen4を評価「かなり印象的」

    カルロス・サインツJr.がフォーミュラE Gen4を評価「かなり印象的」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は、モナコE-Prixを訪れた際にフォーミュラEの新型Gen4マシンを視察し、その第一印象を「かなり印象的」と語った。

    フォーミュラEのGen4は来季から導入される新世代マシンで、モナコではF1マシンとの差が5秒未満に縮まると見込まれている。最高速は335km/h、出力は600kW(815馬力)に達し、0-100km/h加速は1.8秒。現行F1マシンより30%速い加速性能を持つ、FIAシングルシーター最速の加速マシンとされている。

    サインツ「Gen4はかなり印象的」
    「Gen4を見た。かなり印象的だ」とカルロス・サインツはフォーミュラEの中継でコメント。

    「ここで友人たちに会えるのはいいことだ。僕にはフォーミュラEにいるモータースポーツの友人がたくさんいるし、才能あるドライバーも多い。彼らがここで競い、ベストを尽くしているのを見られてとてもうれしい」

    モナコE-Prixにはサインツのほか、ランド・ノリス、ガブリエル・ボルトレト、ニコ・ヒュルケンベルグ、オリバー・ベアマン、フラビオ・ブリアトーレ、クリスチャン・ホーナーも来場していた。

    F1ドライバーも注目するフォーミュラEのレース性
    フォーミュラEは、F1ドライバーの間でも注目度を高めている。理由はパドック間の人間関係だけではない。接戦とオーバーテイクの多さが、シリーズの魅力として認識されている。

    モナコのダブルヘッダーだけでも、オーバーテイク数は382回を記録した。

    「フォーミュラEは素晴らしいカテゴリーだと思う。いつもいいショーがあり、いつもエキサイティングなレースがあり、少し接触もある」とサインツは付け加えた。

    「僕の大好きなカテゴリーのひとつであるカートを少し思い出させる。レースを見るのが大好きだ」

    Gen4の導入によって、フォーミュラEは単なる電動カテゴリーではなく、F1に近いパフォーマンス領域へ踏み込もうとしている。サインツの反応は、その変化がF1側からも無視できない段階に入りつつあることを示している。

  • ニック・デ・フリース 現行F1レギュレーションに理解「フォーミュラEとは別物」

    ニック・デ・フリース 現行F1レギュレーションに理解「フォーミュラEとは別物」

    ニック・デ・フリースは、現在のF1に向けられている「オーバーテイクが不自然になっている」という批判に一定の理解を示した。

    2026年F1では、電動化比率が高まった新世代パワーユニットとエネルギーマネジメント重視のレギュレーションによって、ドライバーから「フォーミュラE化している」との懸念も噴出している。マクラーレンF1でテスト兼シミュレータードライバーを務めるデ・フリースは、自身のフォーミュラEでの経験を踏まえ、その議論について率直な見解を語った。

    現在31歳のデ・フリースは、先週末のフォーミュラEモナコE-Prixで2022年以来となる勝利を達成。マヒンドラとともに長年苦戦を経験してきた中での復活劇となった。

    「フォーミュラEは本当に楽しんでいる」とデ・フリースはGPblogの独占インタビューで語った。

    「特に技術面では非常にチャレンジングだ。競争レベルも極めて高く、常に限界までプッシュされる」

    2026年のデ・フリースは、フォーミュラE、WEC(世界耐久選手権)、さらにマクラーレンF1での開発業務を並行する多忙なシーズンを送っている。ランド・ノリスとオスカー・ピアストリを擁するマクラーレンでは、新世代F1マシンの開発を支えている。

    “バッテリースペシャリスト”としてF1開発に貢献
    フォーミュラEで培ったエネルギーマネジメント技術は、現在のF1でも重要性を増している。

    「もちろんだ。今はこれまで以上に重要になっている。だから、僕がその分野で積み上げてきた経験は、今のF1でも関連性がある」

    一方で、ランド・ノリスをはじめ、一部F1ドライバーが現在のパワーユニットに否定的な姿勢を見せていることについて問われると、デ・フリースは慎重に言葉を選びながらも理解を示した。

    「僕に意見を言う資格があるのか分からないけど…」と前置きしたうえで、次のように続けた。

    「F1は伝統的に、常に最大限の最適化を追求するカテゴリーだった。常に全開で走り、できるだけ速くサーキットを駆け抜け、できるだけ遅くブレーキングすることが求められてきた」

    「だから、今の状況がF1ドライバーたちの期待する“F1らしさ”ではないというのは理解できる。F1は世界最速のマシンであるべきだからだ」

    「個人的には、最近見ているオーバーテイクは非常に人工的に感じる」

    “F1とフォーミュラEは比較すべきではない”
    近年、一部F1関係者が「F1はフォーミュラEになるべきではない」と発言していることについても、デ・フリースは冷静な立場を示した。

    「僕はそういう見方はしない」とデ・フリースは語る。

    「フォーミュラEとF1を比較すべきではない。技術面では学べる部分もあるけど、競技としては全く別物だ」

    「別々のカテゴリーとして見るべきだと思う。フォーミュラEを見るのが好きなら、それは素晴らしいことだ。でも別のモータースポーツなんだ。WECだって全く違うカテゴリーだからね」

    WECとル・マンへ向かうデ・フリース
    フォーミュラEは6月末の中国大会までインターバル期間に入るため、デ・フリースの次なる焦点はWEC最大のイベントであるル・マン24時間レースとなる。

    トヨタのドライバーとして参戦するデ・フリースは、現在の好調ぶりもあり優勝候補のひとりに挙げられている。

    「人は常に学び続けるものだと思う。陳腐に聞こえるかもしれないけどね」とデ・フリースは語った。

    「特にWECでは毎年学ぶことが多いし、自分自身がより完成されたドライバーになっている感覚がある」

    「純粋なスピードそのものは変わらない。でも知識と経験は増えていく。それが必ず結果に結びつくかは分からないけど、毎年良くなっているという実感はある」

  • 元F1ドライバーのクルサード フォーミュラE Gen4に衝撃「人生で経験したことがない」

    元F1ドライバーのクルサード フォーミュラE Gen4に衝撃「人生で経験したことがない」

    元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、モナコでフォーミュラEの新型Gen4マシンをドライブし、その加速性能に強い衝撃を受けた。

    来季から実戦投入されるGen4は、常時四輪駆動を採用し、最高出力600kW(815馬力)、0-100km/h加速1.8秒、最高速335km/hを誇る。クルサードはモナコE-Prix第2戦を前に、サーキット・ド・モナコで4周を走行した。

    常時四輪駆動と600kWが生む「別世界」の加速
    クルサードは走行直後、RacingNews365のインタビューで、まず常時四輪駆動と600kWのパワーが最も印象的だったと語った。

    「そうだね、信じられない感覚だった。僕にとっては忙しくもあった! フォーミュラEがポルシェを数周ドライブする機会をくれたのは本当にありがたかった。まず市街地コースを思い出すためにもね」

    「最初に際立っていたのは、常時四輪駆動と600kWのパワーだ。加速は、自分のキャリアで慣れていたものを超えていた。最後にはスタンディングスタートもやったが、とても一貫していた。100km/hまで2秒未満だ。リアタイヤを空転させる心配なく、ただこうして加速できるのは印象的だった」

    モナコの縁石にも対応する柔軟性
    クルサードは、Gen4が単に直線加速に優れているだけでなく、モナコ特有の縁石に対しても扱いやすさを感じたと説明した。

    「言えるのは、マシンにはある程度のしなやかさがあって、縁石でマシンがそれほど跳ね回らないということだ。僕は、いわば縁石に敬意を払って走っていた。レースドライバーなら容赦なく乗っていくだろうが、僕に与えられた数周では、それを確かめる時間ではなかった。知っての通り、シケインはミスをすればバリアに飛ばされる」

    「全体として、最も馴染みのある感覚は、シケインやラスカスでのフロントアクスルから来るものだった。タイヤが少し滑っているのを感じられる。どんなレーシングカーにも、どの時点でもグリップの限界はある。そこが、僕が慣れていた感覚に最も近かった」

    「だが、コーナーを立ち上がって加速した瞬間からは、グリップと加速が別世界だった」

    フォーミュラE Gen4 デビッド・クルサード

    「人生で経験したことがない」トンネルのワープ感
    Gen4はF1との差を大きく縮めると見られており、モナコではラップタイム差が5秒以内に収まる可能性もある。加速性能は現行F1マシンより30%速いともされ、その感覚はクルサードを言葉に詰まらせた。

    フォーミュラEの国際放送で、クルサードはこのマシンを「普通ではない」と表現し、モナコのトンネルは「ワープスピード」のようだったと語った。

    「まさにそういう感覚だった。もちろん、加速を理屈として理解することも、マシンを信頼することもできる。だが、ライトがワープスピードのように流れていくと言った時、あれは人生で経験したことがないものだった」

    「それが、僕がもうレーシングドライバーではないからなのか、それとも四輪駆動と600kWがあまりに印象的で、頭が適応しなければならないからなのかは分からない」

    「もちろん、数周走る頃には慣れてきた。ただ、何もレースをしていない状態から、突然ハイパフォーマンスカーに乗ったわけだ。幸い、数週間前にポール・リカールでクラシックRB7をドライブしていたので、感覚はすでに目覚めていた」

    「だが、プロのドライバーがこのコースをどれだけ速く走れるのかを見るのは、本当に驚きになると思う。僕はあらゆる場所で大きな余裕を残していたし、パフォーマンスのポテンシャルははるかに大きいと感じた」

    Gen4は、フォーミュラEがこれまで積み重ねてきた電動レーシングカーの進化を一段引き上げる存在となる。クルサードの反応が示すのは、単なる数値上の進化ではなく、F1経験者の身体感覚さえ揺さぶる加速と駆動性能が、すでに現実のものになっているということだ。

  • F1王者ランド・ノリス フォーミュラEテスト計画を告白「走る予定だった」

    F1王者ランド・ノリス フォーミュラEテスト計画を告白「走る予定だった」

    ランド・ノリス(マクラーレンF1)は、将来的にフォーミュラEマシンをテストする計画があったことを明かした。モナコE-Prixを訪れた現F1王者は、ジェイク・デニスやアンドレッティ・フォーミュラEのゲストとしてパドックを視察し、電動フォーミュラへの関心を強調している。

    F1では2026年から新しいパワーユニットレギュレーションが導入されることもあり、近年はフォーミュラEとの比較が増加している。

    今回ノリスが“テスト計画”に言及したことで、両カテゴリーの接近を象徴する話題として注目を集めている。

    ランド・ノリスが語った“フォーミュラEテスト計画”
    モナコE-Prixの現場には、ランド・ノリスだけでなく、ガブリエル・ボルトレト、カルロス・サインツJr.、ニコ・ヒュルケンベルグ、オリバー・ベアマン、さらにクリスチャン・ホーナーらも姿を見せていた。

    フォーミュラEは来季から新型「Gen4マシン」を導入予定で、パフォーマンス面でもF1との差を縮めることが期待されている。

    そうした中、ノリスは実際にフォーミュラEマシンをドライブする計画があったことを認めた。

    「僕はここにいる多くのドライバーたちと一緒に育ったし、レースもしてきた」とランド・ノリスは語った。

    「ここにいるドライバーたちのレベルは本当に高い。世界最高レベルと言っていいと思う」

    「トップクラスのアスリートたちが集まるシリーズを見ているんだ。世界でも最高のドライバーたちのひとつだし、僕は見るのも好きだし、この場にいることも楽しんでいる」

    さらにノリスは、自身がフォーミュラEカーのテストを検討していたことも明かした。

    「いつかフォーミュラEカーを少しドライブする計画を立てていたんだ」

    「ジェイク・デニスや、ここを走ったことのある何人かのドライバーたちとも話をした」

    「すべてがF1と完全に一致するわけではない。でも、このカテゴリーのトップにいるドライバーたちと話したり、耳を傾けたりすることで学べることは必ずある」

    F1とフォーミュラEの距離が縮まる2026年
    2026年F1レギュレーションでは、電動出力の比率増加やエネルギーマネジメントの重要性が大きく高まる。そのため、近年はフォーミュラEとの共通点を指摘する声も増えている。

    特にGen4マシンは加速性能や効率面で大幅な進化が見込まれており、F1ドライバーたちが実車に強い興味を示していることも象徴的だ。

    RacingNews365によると、ノリスのテスト計画はスケジュール競合とF1の過密日程によって実現しなかったという。ただ、現役F1王者がフォーミュラEに強い関心を示したこと自体、カテゴリー間の距離がこれまで以上に近づいていることを示している。

  • 元F1ドライバーのルーカス・ディ・グラッシ フォーミュラE今季限りで現役引退

    元F1ドライバーのルーカス・ディ・グラッシ フォーミュラE今季限りで現役引退

    ルーカス・ディ・グラッシが、2025-26年フォーミュラEシーズン終了をもってプロレーシングドライバーとしてのキャリアに幕を下ろすことを発表した。

    41歳のディ・グラッシは2002年にフォーミュラ・ルノー・ブラジルでプロデビューし、24年にわたって複数のカテゴリーで戦ってきた。なかでもフォーミュラEでは創設初年度から参戦し、シリーズを象徴する存在のひとりとなった。

    フォーミュラE創設期から歩んだ象徴的存在
    ディ・グラッシは2014年にフォーミュラEがスタートした際、最初に参戦を表明したドライバーとして知られる。北京で行われた開幕戦では勝利を飾り、電動フォーミュラの歴史に最初の勝者として名を刻んだ。

    その後も全シーズンに参戦し、2016-17年にはアプトでチャンピオンを獲得。通算13勝を挙げ、フォーミュラE史上でも屈指の実績を残した。

    一方で近年は苦戦が続いており、2023年以降はランキング15位以内に入れていない。2025-26年シーズンもローラ・ヤマハ・アプトから参戦しているが、開幕6戦を終えて無得点となっている。

    ディ・グラッシ「すべての偉大なレースには最終ラップがある」
    今週末のベルリンE-Prixを前に、ディ・グラッシは現役引退を発表した。

    「レースに捧げてきた人生を経て、2026年はプロレーシングドライバーとしての最後のシーズンとなり、新たな章の始まりになる」とルーカス・ディ・グラッシはコメントした。

    「モータースポーツは、物心ついたころから僕の人生だった。なぜそれが必要なのかを理解する前から、規律と粘り強さを与えてくれた。そして、先の道がまったく見えない瞬間にも、目的を与えてくれた」

    「サンパウロ郊外からモナコまで、レースは僕の人生を想像もできなかった形で作り上げた。ドライバーとして、人として、父として、そしてひとりの人間として、僕を深く変えた。僕はこのスポーツに自分のすべてを捧げ、その見返りとして、夢にも思わなかった人生を与えてもらった」

    「初日から支えてくれた家族には心から感謝している。あらゆる犠牲、難しい決断、勝利、敗北を通じて支えてくれた。彼らの愛、忍耐、信頼がなければ、何ひとつ実現しなかった。特に素晴らしい妻と子どもたちとともに、この決断を下した」

    「フォーミュラEには特別な感謝を伝えたい。僕はこの14年間、並外れた人々に囲まれて過ごしてきた。ナプキンに書くところから始め、素晴らしい選手権を作り上げた人々だ。今では、そこを自分のホームだと考えている」

    「この決断には感情が伴うが、同時に穏やかな気持ちもある。すべての偉大なレースには最終ラップがある。僕は自分の最終ラップを、ここまで連れてきてくれたのと同じ強度、献身、愛情をもって走りたい。最後のレースまで全力を尽くす」

    ルーカス・ディ・グラッシ

    シリーズCEOも功績を称える
    フォーミュラEのジェフ・ドッズCEOも、ディ・グラッシの功績を称えた。

    「ルーカスは最初からフォーミュラEと同義の存在だった」とジェフ・ドッズはコメントした。

    「彼はただレースをしただけではない。初日から電動モビリティの使命を信じ、その競争心によって、このシリーズを現在の場所まで前進させる力になった」

    「今シーズン終了は、ステアリングを握る素晴らしい章への別れになるが、今後もルーカスが選手権に深く関わり続けることを我々は十分に期待している」

    「彼がこのスポーツに与えた影響は、永続的なものになる。彼の献身と、すべてのレースにもたらしたエネルギーに感謝したい。彼は我々が築いているものにとって素晴らしいアンバサダーであり、最後のレースの最後の1センチまで全力を尽くしてくれると分かっている」

    WECとF1でも刻んだ足跡
    ディ・グラッシのキャリアはフォーミュラEだけにとどまらない。アウディでは世界耐久選手権にも参戦し、2016年にはランキング2位を獲得した。

    WECでは3シーズンをフル参戦し、ル・マン24時間レースではアウディとともに3度の表彰台を記録している。

    また、2010年にはヴァージン・レーシングからF1世界選手権にも参戦。チームメイトはティモ・グロックだったが、2011年はジェローム・ダンブロシオにシートを譲る形となった。

    ディ・グラッシの今後の計画は後日発表される予定だが、まずは8月15〜16日にロンドンで閉幕する今季フォーミュラEシーズンを最後まで戦い抜くことになる。

  • マックス・フェルスタッペンが注目 フォーミュラE新型Gen4は「クール」

    マックス・フェルスタッペンが注目 フォーミュラE新型Gen4は「クール」

    フォーミュラEが公開した次世代マシン「Gen4」が、F1関係者の間でも注目を集めている。最高速度335km/h超、0-100km/h加速約1.8秒、アタックモード時の最大出力600kWという性能は、シリーズのイメージを大きく変えるものだ。

    かつて2026年F1レギュレーションを「ステロイドを使ったフォーミュラE」と揶揄したマックス・フェルスタッペンも、この新型マシンについて非公式に「クール」と評したとされる。

    複雑化するF1の新時代とは対照的に、フォーミュラEは電動レーシングの方向性をより明快に示そうとしている。

    Gen4が示したフォーミュラEの急激な進化
    フォーミュラEの新型Gen4マシンは今週、ポール・リカール・サーキットで公開された。性能数値だけを見ても、現行世代からの進化は明らかだ。

    最高速度は335km/hを超え、0-100km/h加速は約1.8秒、0-200km/h加速は4.4秒。さらにアタックモードでは最大600kWを発生し、全輪駆動による強烈な加速性能を備える。

    デモ走行を担当した元F1テストドライバーのジェームス・ロシターは、その変化の大きさに驚きを隠さなかった。

    「いや、正直に言って信じられなかった。ステップアップは本当に巨大だ。スピードは信じられないもので、ブレーキングゾーンの前に320km/hを超えて加速していく」

    「ストレートの終わりでは、F1マシンと同じスピードで走っている。600kWと全輪駆動による加速は、ドライバーの視点から言えば、2004年や2005年のF1でV10が感じさせたものに匹敵する」

    「加速が止まらない」電動マシンならではの衝撃
    ロシターが特に強調したのは、電動マシン特有のレスポンスだった。

    「奇妙なのは、加速がまったく止まらないことだ。アクセルを踏めば、欲しいものがその瞬間に正確に返ってくる。遅れも、ミリ秒のラグも、何もない。ただすべてのパワーが一気に来る」

    この発言は、フォーミュラEが単なる市街地レースシリーズから、純粋なスピードと加速性能でも強い存在感を示す段階へ入ったことを物語っている。

    新型Gen4は従来型より大幅に速くなると見込まれており、F2に近いペースへ到達する可能性もある。

    複雑化するF1との対比
    ロシターは、2026年F1レギュレーションとの違いにも言及した。

    「完全に正直に言えば、新しいルールはかなり複雑すぎると感じている」

    「ファンにとって理解するのは難しい。もし彼らがF1で何が起きているのかを理解できるなら、フォーミュラEには恋に落ちるはずだ。なぜなら、それを美しい形でシンプルにしているからだ」

    2026年F1は電動化比率の拡大により、エネルギー回生やデプロイメントの管理がレース内容を大きく左右している。一方でフォーミュラE Gen4は、電動レーシングでありながら「速さ」と「わかりやすさ」を前面に押し出している。

    フェルスタッペンが関心を示したとされるのも、単なる話題性ではなく、この方向性そのものに対する評価と見ることができる。

    F1を揺さぶる“電動レーシング”の再定義
    フォーミュラEはこれまで、F1とは別の価値を持つシリーズとして発展してきた。しかしGen4の性能が示すのは、電動マシンがスピード面でも本格的に比較対象となり得る段階に近づいているということだ。

    F1が複雑なエネルギーマネジメントを抱える一方で、フォーミュラEはより直感的な加速性能とシンプルな競技構造を打ち出している。フェルスタッペンの「クール」という反応は、その変化がF1ドライバーにも届き始めていることを示している。

    Source: GMM

  • ハイドフェルド 新電動シリーズ創設 フォーミュラE下位カテゴリー構想

    ハイドフェルド 新電動シリーズ創設 フォーミュラE下位カテゴリー構想

    元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドが、新たな電動ジュニアカテゴリーの立ち上げに乗り出した。2027年の開幕を目指す「FGシリーズ」は、フォーミュラEの下位カテゴリーとして位置付けられ、若手ドライバーの育成とコスト問題の解決を狙う取り組みだ。

    自身のキャリア後、家庭を優先してきたハイドフェルドだが、子どもたちの成長を背景に「人生の新たなフェーズ」に踏み出した。フォーミュラEには育成カテゴリーが存在しないという構造的な空白を埋めることが、このプロジェクトの出発点となっている。

    フォーミュラEの“空白地帯”を埋める構想
    ハイドフェルドは、フォーミュラ1にはF2、F3、F4といった明確な育成ピラミッドが存在する一方で、フォーミュラEにはそれに相当する仕組みが存在しない点を指摘する。

    「F1の下にはF2、F3、F4というよく知られたピラミッドがある」

    「フォーミュラEの下は?まだ何もない」

    この課題に対し、元フォーミュラEチーム代表のディルバグ・ギルとともに立ち上げたのがFGシリーズだ。電動モータースポーツの次世代ドライバーを育てる“入り口”として機能させることを狙う。

    コスト削減を軸にした新モデル
    FGシリーズの最大の特徴は、従来のカテゴリーとは異なるコスト構造にある。シリーズ側がマシンを保有し、チームにリースするフランチャイズ方式を採用する。

    「モータースポーツをより手頃なものにしたい。そして次のステップに進むための包括的なトレーニングを提供したい」

    さらに、1台のマシンを同一週末に異なるシリーズで2人のドライバーが使用する仕組みも導入予定だ。

    「1台のマシンを2人のドライバーが異なるシリーズで同じ週末に使用できる。これによりコストを最小限に抑えられる」

    この発想は、参戦費用の高騰が問題視される現在のモータースポーツに対する明確なアンチテーゼとなる。

    ニック・ハイドフェルド フォーミュラE

    持続可能性と地域分散型カレンダー
    プロジェクトは環境負荷の低減にも重点を置く。輸送は航空便に頼らず、船舶や陸路を活用し、シリーズも地域ごとに分散して開催する構想だ。

    「高価な空輸を使わず、船と陸路で運ぶ」

    グローバル転戦を前提とした既存カテゴリーとは異なり、移動コストと環境負荷の双方を抑える設計となっている。

    最大の課題は資金調達
    一方で、プロジェクト実現に向けた最大の障壁は資金だ。現時点ではハイドフェルドとギルが大部分を出資しているが、さらなる投資が不可欠だという。

    「ここまでの資金の大半は共同創設者と私が出している」

    「だがプロジェクトを本格的に立ち上げるには、さらに投資家が必要だ。数百万単位の話になる」

    「ある程度の貯蓄はあるが、すべてを自分たちだけで賄うには規模が大きすぎる」

    フォーミュラEの下に新たな育成ピラミッドを築く試みは、モータースポーツの構造そのものに一石を投じる可能性を秘めている。コスト、環境、育成という複数の課題に同時に切り込むこの構想が、実際にグリッドへと結実するかが注目される。

  • フォーミュラE Gen4がF1への新ルートに 浮上する“フィーダー化”の可能性

    フォーミュラE Gen4がF1への新ルートに 浮上する“フィーダー化”の可能性

    フォーミュラEの次世代マシン「Gen4」が、将来的にF1への新たな登竜門として機能する可能性が浮上している。開発ドライバーのジェームス・ロシターは、その技術的特性とレース構造がF1と強くリンクしていくと指摘した。

    2026年のF1レギュレーションが複雑化する中で、エネルギーマネジメントや電動出力の理解がより重要となっている。ロシターは、フォーミュラEがそれをよりシンプルかつ明確に体現しており、若手ドライバーにとって実践的な学習の場になると強調する。

    Gen4がF1に近づく理由
    Gen4マシンは、F1に匹敵するパフォーマンスへと接近することが大きな特徴とされる。ロシターは、この進化がシリーズの価値を一段と高めると語る。

    「Gen4で本当にエキサイティングなのは、F1のパフォーマンスに近づいていることだ」

    さらにロシターは、現行のF1レギュレーションについても言及し、その複雑さがファンにとって理解しにくい側面を持つと指摘した。

    「正直に言えば、新しいF1のルールはかなり複雑すぎると感じている」

    「ラップごとのデプロイや回生の管理は、ファンにとって理解が難しい。だがF1の仕組みを理解できれば、フォーミュラEはよりシンプルで美しく感じられるはずだ」

    エネルギーマネジメントが生む“学習価値”
    フォーミュラEでは、レース全体を通じたエネルギーマネジメントが競技の中心にある。アタックモードや急速充電ピットストップといった要素が戦略の軸となり、レース構造に明確な意味を持たせている。

    また、今季からはピットブーストレースのフォーマットが簡素化され、アタックモードは6分間の単一使用に変更された。これにより、レース展開の理解もしやすくなっている。

    「フォーミュラEでは数周だけ速く走ることもできるし、その中で順位を上げることもできる。レース全体を自分で組み立てられる」

    「一方でF1は各ラップを管理する必要があり、それがより分かりにくくしている」

    F2・F3からの新たなキャリアパス
    ロシターは、フォーミュラEがF2やF3ドライバーにとって現実的な選択肢になると見ている。F1に直接進めない場合でも、世界選手権の舞台でスキルを証明できる環境が整っているためだ。

    「F2やF3で活躍してもF1に行けないドライバーにとって、フォーミュラEは素晴らしい選択肢になる」

    「Gen4でうまく走れるドライバーは、F1に直結する知識を得られる。それは将来F1にステップアップする際にも役立つ」

    実際に近年では、ペペ・マルティやゼイン・マロニーといった若手がフォーミュラEに進出しており、さらに複数のドライバーがF1チームのシミュレーター開発にも関与している。

    “四輪駆動×高出力”が求めるドライビング
    Gen4では四輪駆動が導入され、出力もF1に近い水準に到達する見込みだ。これにより予選では完全なフラットアウト走行が求められ、ドライバーの純粋な能力がより強く問われる。

    「Gen4ではほぼ同等のパワーに加えて四輪駆動になる。予選は完全な全開走行となり、ドライバーはすべてを出し切る必要がある」

    この特性は、現在のF1とは異なる方向性でありながら、ドライバー育成という観点ではむしろ直接的な価値を持つ可能性がある。

    フォーミュラEはこれまでF1とは別軸のカテゴリーとして発展してきたが、Gen4の導入によってその関係性は大きく変わりつつある。若手ドライバーにとって、F1への道はもはや一つではなくなり始めている。

    関連:フォーミュラE GEN4を公開 最高速335km/h超の次世代マシン始動

  • フォーミュラE GEN4を公開 最高速335km/h超の次世代マシン始動

    フォーミュラE GEN4を公開 最高速335km/h超の次世代マシン始動

    フォーミュラEとFIAは4月21日、フランス南部のポール・リカール・サーキットで次世代マシン「GEN4」の初走行を実施し、その実車を公開した。

    2026/27シーズンから導入されるGEN4は、最高速度335km/h超、0-100km/h加速約1.8秒、0-200km/h加速4.4秒という性能を備え、フォーミュラEの技術的な節目となる存在として披露された。

    今回の発表では、単なる性能向上だけでなく、サステナビリティ、安全性、インクルーシビティ、市販EV技術との連動までを含めた新時代の方向性が明確に打ち出された。GEN4はフォーミュラE史上最速のラップタイムを記録する見込みであり、電動レーシングが次の段階に入ったことを印象づける内容となった。

    GEN4が示した性能の飛躍
    GEN4は、現行GEN3 Evoを大きく上回る性能を目標に開発された。

    最高速度は時速335km以上に達し、0-100km/h加速は約1.8秒、0-200km/h加速は4.4秒を記録する。0-200km/h加速は先代比で1.5秒短縮された。

    レースモードではGEN3 Evo比で50%高い出力を発揮し、予選モードでは1周あたり平均10秒のタイム短縮を実現するという。さらにアタックモードでは最大600kWに達し、GEN3 Evo比で71%の出力向上を実現。常時四輪駆動を採用する唯一のシングルシーターレースカーとして、電動レーシングの限界を押し広げる存在と位置づけられている。

    今回のポール・リカールでのデモンストレーションでは、GEN1からGEN3までとの比較も行われ、その進化の幅が示された。フォーミュラEによれば、GEN4は2026/27シーズンからの導入後、市街地サーキットで現行GEN3 Evoより少なくとも1周あたり5秒の短縮が見込まれている。

    性能だけではない サステナビリティも新基準に
    GEN4の特徴は速さだけではない。フォーミュラEとFIAは、このマシンをサステナビリティの新基準を打ち立てる存在としても打ち出している。

    主要部品の20%以上に再生素材を使用し、車両全体は100%リサイクル可能とされる。タイヤには天然素材および再生素材が65%使用され、そのうち30%は認証済みの天然ゴムだという。さらに、バッテリーにはレアアースを使用していない。

    フォーミュラEは、FIAが認定する唯一のオール電動レースシリーズとして、モータースポーツにおけるイノベーションの頂点を体現すると同時に、「レースから公道へ」という理念のもとで市販EV技術の進化にも貢献していると強調した。600kW充電や高効率モーター開発などの技術は、その象徴として挙げられている。

    またフォーミュラEは、BSI Net Zero Pathway Standardの認証を取得した初のグローバルスポーツであり、B Corp認証を取得した世界初のモータースポーツシリーズでもあると説明している。

    安全性とインクルーシビティも強化
    GEN4では、安全性向上に向けた新機能も導入される。

    コックピットは手元スペースを拡大した新設計となり、衝撃時のステアリング負荷を軽減するパワーステアリングも採用される。これにより、安全性を高めるだけでなく、トップレベルの競争におけるドライバーの挑戦性も高める狙いがある。

    さらに、ドライビングポジションの調整幅を拡大することで競技環境の公平性を高め、インクルーシビリティの実現にもつなげるとしている。

    フォーミュラEの未来像を示す公開デモ
    今回のル・カステレでのデモンストレーションには、ポルシェ、ジャガー、日産、マヒンドラ、ローラ・カーズ、ステランティスを含むすべてのフォーミュラEチームおよびメーカーが参加した。ステランティスは2026/27シーズンからオペルとして参戦する予定だ。

    フォーミュラEはGEN4を、単なるマシンではなく、シリーズそのものの進化と今後の方向性を象徴する存在として位置づけている。トップレベルの性能とともに、ファッション、ゲーム、音楽などとの接点も意識し、カルチャープラットフォームとしての広がりも打ち出した。

    ファンにとっては、これまで以上に接近したレース、高速化したバトル、よりダイナミックな展開が期待されることになる。GEN4の登場は、フォーミュラEがグローバルスポーツにおける革新とパフォーマンスの最前線にあることを改めて示すものになった。

    フォーミュラE

    ジェフ・ドッズCEO「これはまだ始まりに過ぎない」
    「GEN4は単なるマシンではありません。私たちの志を力強く示す存在です。初めてその走りを目にした瞬間、フォーミュラEにとって大きな節目を迎えたことを強く実感しました。私たちは今、わずか5年前には不可能とされていた性能レベルに確実に到達しています。スピードやパワーはもちろん、走行そのものがもたらすあらゆる体験において、その進化は誰の目にも明らかであり、会場には確かな熱気と興奮が広がっていました。2026/27シーズンを目前に控えた今、これはチャンピオンシップにとって極めて重要で、同時に非常にエキサイティングな局面です。そして何より、私たちがこれから向かう未来を力強く示すものでもあります」

    「これはまだ始まりに過ぎません。これからはポルシェ、ジャガー、ステランティス、日産、ローラ・カーズ、マヒンドラといったメーカー各社の手により、さらなる改良が進められ、GEN4は一層高いパフォーマンスへと進化していきます。GEN4は単なる進化ではなく、モータースポーツの常識を書き換え、革新と性能の飛躍そのものです。これからの数年にわたり、その可能性はモータースポーツの未来を大きく塗り替えていくでしょう」

    FIA会長も新時代到来を強調
    モハメド・ビン・スライエムFIA会長も、GEN4が性能とサステナビリティの両面で新たな基準を示すものだと強調した。

    「新型GEN4フォーミュラEマシンは、電動レーシングにおける大きな前進を示すものであり、性能、革新性、そしてサステナビリティの新たな世界基準を打ち立てるものです。これは単に速いというだけではなく、この技術の未来に対する明確な意思を示すものです。FIAおよびABB FIAフォーミュラE世界選手権に関わるパートナーが、このビジョンを牽引していることを誇りに思います。このマシンの開発においては、協働が中心的な役割を果たしており、今後もそれは、より高いパフォーマンス、市販車との関連性、そしてエキサイティングな体験によって定義される新たな時代の中核であり続けます。モータースポーツという実証の場を通じて、世界有数の自動車メーカーとともに、私たちは可能性の限界を再定義していきます」

    創設12シーズンで到達した次の段階
    フォーミュラEは、世界初のオール電動レースシリーズとして通算150レースに到達し、ポルシェ、ジャガー、日産、ステランティス、マヒンドラ、ローラ・カーズなどのメーカーにとって、将来の都市型モビリティを形作るEV技術の重要な実証の場になっている。

    11シーズンで10人の異なるチャンピオンが誕生してきた高い競争力に加え、社会的・環境的インパクトを重視する姿勢もシリーズの特徴となってきた。GEN4は、その集大成であると同時に、フォーミュラE創設から12シーズンで築いてきた電動レーシングの進展を象徴する存在でもある。

    今回の初公開は、電動レーシングが性能、技術、そして持続可能性を同時に引き上げながら、新たな競争の時代へ入ることを強く印象づけるものとなった。