カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1への不満の矛先は戦略ではなくマシン性能?

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1への不満の矛先は戦略ではなくマシン性能?

    F1イギリスGP後、ルイス・ハミルトンが不満を抱いたのはフェラーリの戦略だったが、識者は「真の問題は別にある」と指摘している。

    母国レースでハミルトンは表彰台争いのさなかにスリックタイヤへの交換を決断。しかし結果的にニコ・ヒュルケンベルグに敗れて4位に終わった。その一週間前のオーストリアGPでも戦略面での不満を訴え、チームと話し合いを行ったばかりだった。

    しかしSky Sportsのナオミ・シフはシルバーストンでのハミルトンの主張に異議を唱えた。

    「フェラーリ勢、特にハミルトンにとって望んだ展開ではなかった。週末を通して高いポテンシャルがあったのに」としつつ、「ただ、ハミルトンが戦略が原因だと言っていた点は私には理解できなかった」とコメント。

    「実際には、ヒュルケンベルグやストロールのように特別な走りをしたドライバーの影響を受けていたし、一時はピエール・ガスリーにも抜かれていた」

    「ランド・ノリスやオスカー・ピアストリ、マックス・フェルスタッペンと同じ戦略を取っていた。結局、問題は『マシンとの相性』だった。彼は純粋な速さで劣っていた。クルマにうまく馴染めなかったというだけだ」

    ルイス・ハミルトン F1 スクーデリア・フェラーリ

    「華麗なオーバーテイクもあった」とバトンは評価
    一方、同じSky Sportsの解説を務める元F1王者ジェンソン・バトンはハミルトンの走りを称賛した。

    「いい仕事だったと思う。ジョージ・ラッセルと何周にもわたって激しく争っていたし、ターン3で2台を一気に抜いたあの場面は本当に美しかった。メガだったよ」

    この4位という結果は、フェラーリ移籍後のハミルトンにとってシーズンベストタイと並ぶ成績。前年の同GPではメルセデスで優勝していただけに、物足りなさは否めない。

    苦戦が続く中で、ハミルトンは「今回の問題を通じて、2026年仕様のフェラーリ開発に役立つフィードバックが得られた」と前向きに語っている。

    イタリアメディアでは、2007年以来遠ざかっているフェラーリのドライバーズタイトルを奪還すべく「スター選手の意見を真摯に受け止めるべきだ」との論調も強まっている。ハミルトンは来季、その悲願の実現を目指す。

  • ルクレールに“逆張り”の勧め? フェラーリがF1イギリスGPでまたも戦略ミス

    ルクレールに“逆張り”の勧め? フェラーリがF1イギリスGPでまたも戦略ミス

    F1イギリスGPで、シャルル・ルクレールの不安な傾向が改めて浮き彫りとなった。フェラーリのエースは5番グリッドからスタートしたものの、最終的に14位と惨憺たる結果に沈んだ。

    最大の分岐点となったのは、序盤に雨が弱まりかけたタイミングでスリックタイヤへの交換を選んだことだった。

    ルクレールは他の4台とともに賭けに出たが、これが裏目に出る。

    その後インターミディエイトへ切り替えるなど反撃の兆しも見せたが、ソフトタイヤ装着時にダンプ路面で元チームメイトのカルロス・サインツJr.と絡む形でオーバーステアを喫し、さらなる後退を招いた。

    天候が目まぐるしく変化する難コンディションはすべてのチームにとって難題だったが、スカイスポーツのジェンソン・バトンは「ルクレールとは反対の判断をするべきだった」と辛辣にコメントしている。

    「こんな難しいレースでは、シャルル・ルクレールのやることと逆をやればいいみたいだ。こういう状況で彼かエンジニアか、誰のせいかは分からないけど、いつも裏目に出てるように見える」と指摘した。

    無線ではルクレールの苛立ちが露骨に表れ、放送禁止用語を交えた怒声も飛び出した。レース後、彼自身も手応えのなさを率直に認めている。

    「僕たちはレースを通じて“どこにもいない”感じだった。本当に、完全に消えてた。1秒も遅れていたし、しかもミスばかりだった」

    「とにかくクルマをコース上に留めるのに必死で、本当に厳しい一日だった。何が起きていたのかをちゃんと分析する必要がある」

    チームメイトのルイス・ハミルトンが4位入賞を果たしたことだけが、フェラーリにとって唯一の救いだったとルクレールは語った。

    次戦ベルギーGPで、彼がこの“不安なパターン”を断ち切ることができるかが注目される。

  • フェラーリF1 マクラーレン流「二重構造」マネジメント体制を検討か

    フェラーリF1 マクラーレン流「二重構造」マネジメント体制を検討か

    フェラーリの2025年シーズンの苦戦に、またひとつ新たな“秘密”が浮上した可能性がある。

    チームは近く新しいリアサスペンションをスパで投入予定であり、直近では新型フロアを導入したばかりだが、F1イギリスGP後にシャルル・ルクレールが示唆した「もっと根本的な問題」に注目が集まっている。

    「バランスの問題でもグリップの問題でもない。詳しくは言えないけど、僕たちのマシンには非常に奇妙なものがあって、それと闘わなければならないんだ」

    「特に高速域ではそれがさらに厄介になる。解決できるといいけど……詳しくは話せなくてごめん」とルクレールは語った。

    チーム代表のフレデリック・バスールも同様に詳細を明かすことは避けた。

    「シャルルが明かさないと言ったから、私もチームオーダーに従う。明かすつもりはない。修正は可能だが、何かに苦しんでいるのは確かだ」とコメントしている。

    独Sport1は、この問題がパワーステアリングに関係していると報じており、特に高速域での作動が不安定になる可能性を指摘。ルイス・ハミルトンもシルバーストンで「このマシンにある問題のいくつかは絶対に来年に持ち越せない」と語っており、複数のチームに共通する根本的課題である可能性もある。

    スクーデリア・フェラーリ

    一方、バスールにとってはこのタイミングでの問題浮上は好ましい状況ではない。フェラーリのCEO、ベネデット・ヴィーニャは、現在バスールとの契約更新について「協議中」であることを認めている。

    伊Corriere dello Sportは、直近の数戦でバスールがフェラーリ上層部から厳しい視線を受けていることに注目。「モントリオールにはピエロ・フェラーリ、オーストリアには人事責任者のミケーレ・アントニアッツィ、そしてシルバーストンにはヴィーニャが同行していた」と伝えている。

    さらに同紙は、ヴィーニャがマクラーレンやザウバー=アウディと似たような「二重構造」のマネジメント体制を検討していると報道。フェラーリではザク・ブラウンとアンドレア・ステラに相当する“スーパーボス”をバスールの上に置くことで、現体制を修正する可能性があるという。

    ただしバスールはこれまでに「制限を受ける立場」を拒んできた経緯がある。2023年初頭にはジョン・エルカーン会長に「CEOのヴィーニャから完全に自由な立場でチームを率いる権限」を求め、それを実現させていた。

    それだけに、現在の「全権監督」体制そのものが再び議論の的になっているという。

    契約交渉の状況を聞かれたバスールは、シルバーストンで「交渉中だ。それ以上でも以下でもない」と語った。

  • ジョゼ・モウリーニョ フェラーリに同情「F1界のレアル・マドリード」

    ジョゼ・モウリーニョ フェラーリに同情「F1界のレアル・マドリード」

    名将ジョゼ・モウリーニョが、困難な状況に直面するフェラーリのF1陣営に「特別な同情」を寄せていると語った。

    最近のフェラーリは再び厳しい週末を過ごしており、チーム代表フレデリック・バスールの将来を巡る噂も渦巻く中、シャルル・ルクレールは予選Q3でのミスの直後、無線で自己嫌悪を爆発させた。

    9秒間で9回の罵声を浴びせたルクレールは「俺はクソみたいにダメだ、それがすべてだ」と自分自身に怒りをぶつけた。

    Q3ではルイス・ハミルトンもミスを犯し、バスールからは珍しくドライバーを名指しで批判する声が上がった。

    「数戦前までは構造的な問題だったが、今回は単純にミスだった」とバスールはSky Italiaに語った。「クルマの速さはあったが、2人のドライバーが決定的なラップで全てをまとめきれなかった。我々はそこを改善しなければならない」

    冷静さを取り戻したルクレールも、すべてを自分の責任とすることは拒否した。

    「毎回マイクの前で“これが足りなかった”とか“あれが悪かった”と言うのにはもううんざりしている」と語ると、「去年のマシンで感じられたものが、今年の予選では感じられない」と続けた。

    「明確な問題があって、予選では特にそれが表面化する。マシンには奇妙な挙動があるけど、それがどこから来ているかは分かっている」

    さらにルクレールは意味深なコメントを加えた。

    「僕たちがこれまで一度も口にしてこなかった“何か”がマシンにはある。それについて話さない方がいい。でも、今まさにその問題に悩まされていて、解決策が早く見つかることを願っている」

    スクーデリア・フェラーリ

    そんな中、前戦シルバーストンではひときわ目立つ存在がパドックを訪れていた。伝説的サッカー監督であり、今なお強い影響力を持つジョゼ・モウリーニョだ。

    フェラーリが直面する苦境について問われたモウリーニョは、「フェラーリはF1界のレアル・マドリードだ」と表現。

    「レアルでは、白いユニフォームを着た瞬間にもう1-0でリードしていると言われる。同じように、フェラーリの赤を着てコースに出れば、勝っている気分になる」と語った。

    「赤を着ることは夢でもあるが、同時に大きな責任でもある。重要なブランドを背負う以上、プレッシャーがかかるのは当然だ」

    そのプレッシャーにどう立ち向かうべきかという問いに、モウリーニョはこう答えた。

    「勝つことだ。プレッシャーに打ち勝ち、自分を信じるしかない。オーナーもファンも待ってはくれないけれど、監督でも選手でもチーム代表でもドライバーでも、自分とチームメイトを信じることがすべてだ」

    今季トップ4チームのうち、いまだ1勝も挙げていないのはフェラーリだけ。重圧と失望の狭間で、チームが本当の「勝利」を掴める日は来るのだろうか。

  • フェラーリF1 パワーステアリング問題がルクレールとハミルトンの足かせに?

    フェラーリF1 パワーステアリング問題がルクレールとハミルトンの足かせに?

    F1イギリスGPの予選でふるわなかったシャルル・ルクレールは、かねてより悩まされていた不可解な挙動について口を開き始めた。これまで詳細は伏せられてきたが、問題の原因はフェラーリSF-25のパワーステアリングシステムにあるとみられている。

    予選Q3でのミスによって6番手に沈んだルクレールは、無線で激高した後、メディア対応では冷静さを取り戻し、こう語った。

    F1イギリスGPの予選でふるわなかったシャルル・ルクレールは、かねてより悩まされていた不可解な挙動について口を開き始めた。これまで詳細は伏せられてきたが、問題の原因はフェラーリSF-25のパワーステアリングシステムにあるとみられている。

    予選Q3でのミスによって6番手に沈んだルクレールは、無線で激高した後、メディア対応では冷静さを取り戻し、こう語った。

    「問題はかなり限定的なんだ。バランスでもグリップでもなくて、車の中にある何か変なものと闘っている。特に高速コーナーになると状況が悪化する。詳しくは言えないけど、解決できることを願っている」

    ルクレールによれば、この問題はレース中よりも予選で最大限のパフォーマンスを引き出そうとするときに表れるとのこと。したがって、モナコやモントリオールのような低速コーナー主体のサーキットでは影響が少なく、マゴッツ~ベケッツなど高速コーナーが連続するシルバーストンでは顕著になるようだ。

    ルイス・ハミルトンも今回のレースでは同様の問題を感じなかったというが、「過去には経験したことがある」と認めており、チーム全体としての課題であることを示唆している。

    スクーデリア・フェラーリ

    チーム代表のフレデリック・バスールも詳細は明かさなかったが、次のように述べた。

    「シャルルが話さないと決めたなら、私もその方針に従う。直せる問題ではあるが、確かに我々はある種の苦しみを抱えている」

    一体何が起きているのか。オートスポーツ誌によれば、その核心は「パワーステアリング」にあるという。

    F1のパワーステアリングは1990年代初頭に導入されて以降、ドライバーに自然なフィーリングを伝えるために年々進化してきた。だが現在のフェラーリは、高速コーナーで横Gがかかった際にステアリングフィーリングに違和感が生じている可能性がある。

    このような微妙な違和感は、限界領域で戦う予選ラップでは致命的となりうる。特にコーナー進入での入力が滑らかでなくなれば、ドライバーの自信も削がれ、タイムに直結する。

    この問題は特定のサーキットでしか現れないこと、そしてレースではそこまで顕著にならないことなど、ルクレールの証言と完全に一致している。マゴッツ~ベケッツや鈴鹿のような「高速コーナー連続型」コースで再発する懸念もある。

    かつても似たような問題に苦しんだドライバーは存在し、2021年のセバスチャン・ベッテル(当時アストンマーティン)やフェルナンド・アロンソも、自分のスタイルに合ったパワーステアリングの感覚を追求してきた。

    ルクレールは最後にこう語っている。

    「いくつかのアップグレードが予定されていて、特定の問題を解決できると思う。だから何とかして直していきたい。ちょっと悔しいけどね」

    2025年シーズンの折り返しを迎えた今、フェラーリがこの根深いフィーリングの問題をどこまで克服できるかが、後半戦のパフォーマンスを大きく左右しそうだ。

  • フェラーリ クリスチャン・ホーナー招聘の可能性が再熱 レッドブルF1退任で

    フェラーリ クリスチャン・ホーナー招聘の可能性が再熱 レッドブルF1退任で

    クリスチャン・ホーナーがレッドブルのチーム代表を退任したとの発表は、F1界に衝撃を与えた。ベルギーGP以降、ホーナーの姿はもうレッドブルのピットウォールにはない。そしてこのタイミングで再び浮上しているのが、フェラーリによるホーナー招聘の可能性だ。

    コンストラクターズ選手権で2位につけるフェラーリだが、ここまで一度も優勝を挙げておらず、首位マクラーレンには238ポイント差と大きく引き離されている。

    これにより、フェラーリ上層部がフレデリック・バスールの後任候補を探しているという報道が、カナダGP前からイタリアメディアを中心に広まりつつあった。

    その中には、かねてから関心を寄せていたホーナーに再びアプローチをかけているとの憶測も含まれていた。しかしホーナー本人は、スペインGPでの報道陣の問いに対し、「他チームに関連付けられるのは光栄だが、自分の忠誠は100%レッドブルにある」と一蹴していた。

    しかし今回、その忠誠の対象が消えたことで、状況は一変した。2005年からレッドブルの指揮を執り、計14のタイトル獲得に導いてきた実績を持つホーナーが、F1の舞台にとどまる道を模索するとすれば、フェラーリはその最有力候補になり得る。

    実際、過去にもフェラーリはホーナーを獲得しようと何度も動いており、2022年末にはマッティア・ビノットの後任として招聘寸前だったとも伝えられている。当時、レッドブルのヘルムート・マルコは「ホーナーを引き留めるために一晩中説得した。それは我々にとって数百万ユーロの追加出費になった」と明かしている。

    スクーデリア・フェラーリ F1 クリスチャン・ホーナー

    もし今回フェラーリがホーナーの招聘に成功した場合、彼はどのようにチームを再建するのか。2023年にホーナーは「フェラーリ最大の問題は“国民的チーム”になっていることだ」と語っていた。

    「レースチームとして再び機能させる必要がある。イタリアの象徴的な存在であるがゆえに、上層部に人が多すぎて、誰もが口を出せる状態になっている。外から見ていて、我々の強みは素早く意思決定し、それを貫くこと。間違っていたらすぐに修正する」

    「フェラーリでは新聞メディアの影響力が大きすぎて、それがチーム内の判断にも影響してしまう。あそこで戦うことは非常に大きなプレッシャーがかかる」

    レッドブルという強大な組織の中で20年にわたり権力を掌握し続けてきたホーナー。フェラーリという伝統と政治の渦巻くチームで、彼は再びその手腕を発揮できるのか。注目は集まるばかりだ。

  • 伊メディア フェラーリF1にハミルトン重視を要求「彼のビジョンを受け入れよ」

    伊メディア フェラーリF1にハミルトン重視を要求「彼のビジョンを受け入れよ」

    フェラーリが2025年F1イギリスGPで再び低調な結果に終わったことを受け、イタリア・メディアはチームに対し、ルイス・ハミルトンの意見をもっと重視すべきだと圧力を強めている。

    伊紙『La Gazzetta dello Sport』のジャーナリスト、ジャンルカ・ガスパリーニは、「フェラーリが今後の方向性を見直すには、ハミルトンの経験を活かすべき時が来た」と主張。「ルイスを雇ったということは、彼の仕事観やクルマ作りのビジョンを受け入れ、共に歩むという意味だ」と断じた。

    同紙によれば、ハミルトンは「より極端ではない哲学への転換」を求めており、「ドライバーが扱いやすい、優れた空力バランスを持つマシン」を目指すべきだと考えているという。

    イギリスGPでは、ハミルトンが4位でフィニッシュ。予選Q3での最終アタック失敗が響き、5番グリッドからのスタートとなったが、決勝では時折力強い走りを見せたものの、終盤はニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)を捉えきれなかった。

    一方のシャルル・ルクレールは、キャリアでも最悪とも言える週末を過ごした。スタート前にスリックタイヤへ交換した判断が裏目に出て大きく後退し、終盤のアクシデントもありトップ10圏外でのフィニッシュとなった。

    フェラーリにとって「無駄にはできない」ハミルトンの意見
    F1史上最多となる7度のワールドチャンピオンと100勝超を誇るハミルトン。その豊富な経験を、フェラーリが活用せずに終わることはあってはならないとガスパリーニは訴える。

    フェラーリのコンストラクターズタイトルは2008年を最後に遠ざかっており、昨年は惜しくもマクラーレンに14ポイント差で敗れた。だが今季のSF-25は期待に応えられておらず、ハミルトンもルクレールもその根本的課題を公には語っていない。

    ベルギーGPでは新しいリアサスペンションの投入が予定されており、一定の性能向上は見込まれるものの、現状のままではマクラーレンとのガチンコ勝負は難しいとされている。

    ハミルトンはこれまでもチーム内に根深く残る課題について率直に語っており、果たしてフェラーリがF1史上最も成功した男の声にどれだけ耳を傾けるかが、今後のカギとなりそうだ。

  • フェラーリCEO バスールのF1チーム代表続投に明言避ける「まだ議論中」

    フェラーリCEO バスールのF1チーム代表続投に明言避ける「まだ議論中」

    フェラーリの苦戦が続く2025年F1シーズン、CEOのベネデット・ヴィーニャがチーム代表フレデリック・バスールの将来について明言を避けたことで、同氏の去就をめぐる憶測が再燃している。

    フェラーリは今季、1勝も挙げられないままマクラーレンに大差をつけられており、タイトル争いから大きく後退。昨年は「チーム・パパイヤ」にとって最大のライバルだったが、現在はチャンピオンシップで完全に置き去りにされている。

    ヴィーニャ「バスールの将来? まだ議論中」
    注目を集めたのは、F1イギリスGP(シルバーストン)週末におけるヴィーニャの発言だった。Sky Italiaの取材に対し、フェラーリ内の結束を称える一方で、バスールの職位について明確な保証を避けた。

    「ここに来てチームの団結を見るのは嬉しい。人こそが違いを生む存在だ。困難を経てチームは成長する。フェラーリには団結があるし、それを実感できる」と語った上で、バスールの去就に関してはこう付け加えた。

    「彼はチーム代表だ。今は7月、我々は議論しているところだ。ついさっき一緒にランチを取ったところだよ…」

    この発言は、解任を示唆するものではないものの、信任を明言するものでもなく、バスールが今季限りでチームを離れる可能性をめぐる憶測を再燃させる形となった。

    スクーデリア・フェラーリ F1 フレデリック・バスール

    バスールも言葉を濁す「特に付け加えることはない」
    こうしたヴィーニャの発言を受けて、バスール自身にも反応が求められたが、その答えは実に控えめなものだった。

    「ヴィーニャ氏との議論について、私から付け加えることは何もない」とだけ語り、詳細を語ることはなかった。

    この無言の態度もまた、フェラーリの現状と合わせて、不安を助長する要素となっている。特に今季は、巨額の投資に加えて7度のワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンの加入という話題性もあったが、依然として表彰台すら遠い状況だ。

    マクラーレン躍進、フェラーリは低迷続く
    2024年においてフェラーリはコンストラクターズランキングでマクラーレンと僅差の2位争いを演じたが、2025年はまったく異なる様相だ。マクラーレンはここ2戦で連続の1-2フィニッシュを達成し、フェラーリとの差はすでに238ポイントにまで拡大している。

    イギリスGPでもフェラーリは苦戦。シャルル・ルクレールはフォーメーションラップでスリックに賭けたものの後退し、終盤にカルロス・サインツJr.との接触もあり14位に終わった。

    一方のハミルトンはやや健闘したものの、母国での久々の表彰台には届かず、ハースのニコ・ヒュルケンベルグの後塵を拝した。

    今季ここまで未勝利、表彰台ゼロという結果は、2026年のレギュレーション変更を控えるマラネロにとっても看過できない問題であり、バスールの続投に対する信頼を揺るがせている。

    トト・ヴォルフが「フェラーリは彼以上の人材を得られない」と擁護する中でも、フェラーリ内部では「議論」が続いている。バスールの将来は不透明なままだ。

  • アントニオ・ジョビナッツィ フェラーリとのF1リザーブドライバー契約を延長

    アントニオ・ジョビナッツィ フェラーリとのF1リザーブドライバー契約を延長

    フェラーリは、アントニオ・ジョビナッツィとの複数年契約を更新したことを発表した。これによりジョビナッツィは、WEC(世界耐久選手権)のワークスドライバーおよびF1チームのリザーブドライバーとして、今後もスクーデリアを代表する役割を担う。

    イタリア出身のジョビナッツィは、マラネロのチームとの長年の協力関係の中で数々の印象的な成果を挙げてきた。中でも象徴的なのが、2023年6月に開催された「ル・マン24時間レース100周年大会」での勝利だ。

    50年ぶりにトップカテゴリーへ復帰したフェラーリは、ジョビナッツィ、アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラドの3人が駆る「499P #51」で同年のWEC第4戦を制し、歴史的な勝利を飾った。

    現在ジョビナッツィは、上記のクルーとともにフェラーリとAFコルセが共同運営するワークスチームから、3年連続でWECに参戦している。これまでにフェラーリでWECに20戦(うち19戦がトップカテゴリー)出場し、3勝(2023年ル・マン、2025年イモラ6時間とスパ6時間)を記録。ハイパーポール獲得も3回(2024年COTA、2025年カタールとイタリア)を数え、表彰台登壇は通算7回に及ぶ。なお、ジョビナッツィのル・マン初出場は2018年で、その際はフェラーリ488 GTEをドライブしていた。

    アントニオ・ジョビナッツィ スクーデリア・フェラーリ

    「フェラーリとの冒険が始まってから8年が経った。僕にとってフェラーリは単なるチームではなく、家族のような存在だ」とジョビナッツィは語る。

    「今回の契約更新は、毎日僕にモチベーションを与えてくれる挑戦を続けられることを意味している。そこには人とのつながりやチームワーク、そして野心がある」

    「WECのワークスドライバーとして、そしてF1のサードドライバーとしてフェラーリを代表することは、とても光栄であり、ワクワクする役割だ。常に信頼を寄せてくれるフェラーリに心から感謝している。このチームの一員として成長していけることは、非常に特別なことだと思っている」

    「これから始まる新たな章を、これまでと変わらぬ情熱と責任感、そして結果への飢えを持って迎えたい」

  • ルカ・ディ・モンテゼーモロ マクラーレン加入もF1関与否定「私の心は常に赤」

    ルカ・ディ・モンテゼーモロ マクラーレン加入もF1関与否定「私の心は常に赤」

    元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロは、マクラーレンの経営陣に加わったとの報道に対し、F1活動には一切関与しないと明言した。

    77歳のモンテゼーモロは、ジャン・トッドとミハエル・シューマッハによる黄金時代を支えた人物であり、2014年にセルジオ・マルキオンネと交代するまで長年にわたりフェラーリの会長を務めてきた。退任当時には「彼らは私をフェラーリから外すことはできても、私からフェラーリを消すことはできない」と語り、その苦悩が伝わっていた。

    以降もフェラーリへの批判は続き、最近ではスイスの『Blick』紙に「フェラーリは心を失ったチームになった」と語り、現体制を厳しく非難していた。

    そんな中、モンテゼーモロがマクラーレンの市販車部門「マクラーレン・オートモーティブ」の取締役に就任したことが明らかになり、多くのF1ファンを驚かせた。

    これについて本人は、イタリアの『ANSA通信』に対して次のように説明している。

    「私はマクラーレン・オートモーティブの取締役に就任したが、同社は市販車の製造を行っており、F1には関わっていない」

    なお、今年4月にはマクラーレン・オートモーティブがアブダビの政府系ファンド「SYVNホールディングス」に買収されており、このファンドはマクラーレンのF1チームにも少数株を保有している。

    それでもモンテゼーモロはこう断言する。

    「私の心は常に赤だ」

    「マクラーレンでの役割は市販車に限定されており、レースには一切関係ない」

    ルカ・ディ・モンテゼーモロ F1 マクラーレン

    一方、F1界では現在もフェラーリの内部事情に関する憶測が絶えない。特に、チーム代表フレデリック・バスールの3年契約が更新されない可能性が報じられている。

    これについて、元フェラーリドライバーのゲルハルト・ベルガーは、レッドブルリンクでの取材に対し、オーストリアの『Kleine Zeitung』紙にこう語っている。

    「スクーデリアはいつもゴール目前まで行くのに、結局たどり着けない」

    「それはイタリア人やファンにとって本当に耐えがたいことだし、それが人事の絶え間ない入れ替えにつながっている」

    「だがそれがさらなる混乱を招いている。どうしても一貫性を保つことができない」