カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • ルイス・ハミルトン メルセデスF1の“パーティーモード”示唆「突然速くなる」

    ルイス・ハミルトン メルセデスF1の“パーティーモード”示唆「突然速くなる」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、2026年F1中国GPスプリント後、メルセデスの予選ペースについて興味深い見解を示した。長年在籍した古巣の強みを知るハミルトンは、予選でメルセデスが“パーティーモード”のような特別なエンジン設定を使用している可能性を示唆した。

    上海で行われたスプリントでは、ハミルトンはジョージ・ラッセル(メルセデス)と序盤から首位争いを繰り広げたが、最終的にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)との争いのなかで3位でフィニッシュした。

    レース後の記者会見でハミルトンは、メルセデスが予選で見せるパフォーマンスの差について語った。

    ハミルトン「メルセデスには予選用の別モードがある」
    ルイス・ハミルトンは、スプリント後の記者会見でメルセデスの予選パフォーマンスについて次のように語った。

    「違いはね……僕は長い間メルセデスにいたから、あのチームがどう動くかは分かっている」

    「予選では、彼らにはもうひとつ使えるモードがある。昔でいう“パーティーモード”のようなものだ」

    「Q2に入ると彼らはそれをオンにする。でも僕たちにはそれがない。だから、それが何なのかは分からないけれど」

    「レースではもちろんそのモードは使えない。だから彼らにはまだ全体的なアドバンテージがあるし、僕たちはそれが何なのかを見つけなければならない」

    さらにハミルトンは、メルセデスが予選の途中で突然ペースを引き上げる点を指摘した。

    「特にQ2でまだ引き出せるものがあるように見える。Q1では僕たちはそれほど離されていない」

    「たしか0.1秒差くらいだったと思う。でも突然0.7秒差になる……さらに0.5秒くらい広がる。かなり大きなステップだ」

    ルイス・ハミルトン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    スプリントではフェラーリがメルセデスに迫る
    メルセデスの予選ペースに言及したハミルトンだが、中国GPスプリントではフェラーリもメルセデスに食らいついた。

    ジョージ・ラッセルが優勝するなか、シャルル・ルクレールが2位、ルイス・ハミルトンが3位に入り、フェラーリはメルセデスに続いて表彰台を占めた。

    中国GP序盤ではメルセデスが予選で優位を示しているものの、レースペースではフェラーリも接近しており、両チームの戦いは今後も続くことになりそうだ。

  • フェラーリF1 中国GP予選 ハミルトン3番手「コンマ数秒は残していた」

    フェラーリF1 中国GP予選 ハミルトン3番手「コンマ数秒は残していた」

    スクーデリア・フェラーリは2026年F1中国GPの予選で、ルイス・ハミルトンが3番手、シャルル・ルクレールが4番手を獲得し、2台そろって2列目を確保した。メルセデス勢の後ろから決勝をスタートする形となるが、開幕戦オーストラリアGPよりも差を縮める結果となった。

    スプリントではハミルトンが好スタートから一時トップに立ち、ルクレールも上位争いに加わるなどフェラーリ勢は存在感を示した。決勝に向けてもスタートの速さを武器に、ターン1までにメルセデス勢へ挑む展開が期待される。

    フェラーリ陣営は、予選での前進を前向きに受け止めている。

    バスール『正しい方向に進んでいる』
    フレデリック・バスールはコメントした。

    「開幕戦では予選が弱点のように見えたが、今日は一歩ずつ改善していることが示された。メルボルンではコンマ8秒差、スプリント予選ではコンマ6秒差、そして今日はコンマ4秒差だった」

    「グリッドポジションを見ると我々は正しい方向に進んでいるが、このコンマ4秒はまだ考慮しなければならない。明日のレースではベストを尽くすが、メルセデスにはストレートスピードのアドバンテージがあり簡単ではない」

    「序盤は戦えるが、その代償としてタイヤに負担がかかるリスクがある。明日はもう少し長く彼らにプレッシャーをかけられるか見てみたい」

    スクーデリア・フェラーリ F1 中国GP

    ハミルトン『コンマ数秒は残していた』
    ルイス・ハミルトンはコメントした。

    「明日のレースを2列目からスタートできるのは良いことだ。簡単なセッションではなく、何度かスナップもあったしグリップも限られていたから、クルマのポテンシャルを完全には引き出せなかった。おそらくコンマ数秒は残していたと思う」

    「それでも全体としては前進している。ただ、前のクルマとのギャップがまだあるのは明らかだ。レースでは全力で戦い、チームに良いポイントを持ち帰りたい」

    ルクレール『Q3のラップには満足』
    シャルル・ルクレールはコメントした。

    「今日はこれ以上はほとんどなかったと思う。このサーキットは個人的に少し難しいコースだから、Q3でのラップのまとめ方には満足している」

    「今朝のスプリントは楽しかった。タイヤやバッテリーのマネジメントなど、このクルマで何ができるのかを感じられた。決勝ではすべてが可能になると思うので楽しみにしている」

    決勝ではメルセデス勢が依然として優位と見られるが、フェラーリは2列目からスタートの強さを武器に序盤での逆転を狙う。中国GP決勝は、再び上位3チームの直接対決となりそうだ。

  • フェラーリF1同士の激戦 シャルル・ルクレール「スペース!」ハミルトンに不満

    フェラーリF1同士の激戦 シャルル・ルクレール「スペース!」ハミルトンに不満

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年F1中国GPスプリントでチームメイトのルイス・ハミルトンと激しく競り合った末、2位でフィニッシュした。優勝はメルセデスのジョージ・ラッセルで、ルクレールは0.6秒差、ハミルトンはさらにその後方で3位となった。

    レース中盤にはフェラーリ勢同士の激しい2番手争いが展開され、ルクレールは無線でハミルトンの寄せ方に不満をあらわにした。

    終盤にはセーフティカー明けでラッセル攻略の機会もあったが、ルクレール自身が攻めすぎたことで決定機を逃したと振り返っている。

    フェラーリ同士の争いでルクレールが不満
    スタートで好発進を決めたハミルトンは、4番手からターン8でラッセルをかわしてトップに浮上した。その後、ラッセルとの争いが続くなか、6番グリッドからスタートしたルクレールも先頭争いに接近していった。

    そして5周目、ルクレールは初めてその争いに加わると、8周目のターン1でハミルトンをかわして2番手に浮上した。ただし、このバトルはそこで終わらず、ハミルトンはすぐに反撃を試み、ルクレールを押し込むような形になった。

    「スペースを残せよ! このクルマがどれだけ幅広いか分かってないのか?」とルクレールは無線で不満を口にした。

    「それでターン3のことについて文句を言うなら、それはそれでいい」

    スクーデリア・フェラーリ F1 中国GP

    ラッセルを狙えた再スタート
    ルクレールは最終的に2位でチェッカーを受けたが、ラッセルとの差は0.674秒だった。レース後には、なぜラッセルを攻め切るだけのパワーが残っていなかったのかを無線で確認している。

    「何が起きたんだ? どうしてフルパワーがなかったんだ?」

    これに対し、レースエンジニアのブライアン・ボッツィは「全部使った」と答えた。

    ルクレールはレース後、ニコ・ヒュルケンベルグのアウディがストップして導入されたセーフティカー明けこそ、ラッセルから首位を奪う最大のチャンスだったと明かした。ただ、その場面では自らがやや攻めすぎてしまい、結果的にタイムを失ったという。

    「タイヤは、自分が思っていたより少し冷えていたと思う」とルクレールは語った。

    「実際にジョージがスナップしているのが見えた。だから『よし、ここが首位を奪うチャンスかもしれない』と思った」

    「もう少しアグレッシブにスロットルを踏もうとしたけど、ジョージと同じようなリアのグリップ状況で、僕もほとんど失いかけた。でも、完全には失わずに済んだ」

    ランキングでは3番手を維持
    この結果、ルクレールはドライバーズランキング3位を維持した。ただし、キミ・アントネッリと22ポイントで並ぶ形となっている。ランキング首位は33ポイントのラッセルだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1“マカレナ・ウイング”は「投入を急ぎすぎた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1“マカレナ・ウイング”は「投入を急ぎすぎた」

    ルイス・ハミルトンは、フェラーリが中国GPで投入した革新的なリアウイングについて、準備を急ぎすぎた面があったと認めた。フェラーリはこの週末、いわゆる“マカレナ・ウイング”を使用する予定だったが、初回プラクティス後に取り外し、スプリント予選では従来仕様に戻している。

    この新しいリアウイングはバーレーンテストですでに5周だけ試されていたが、上海で実戦投入される見通しとなっていた。

    しかし結果としてフェラーリは早々に方針を変更し、従来型へ回帰した。ハミルトンは、その背景に予定よりかなり早い段階で持ち込まれた事情があったことを明かしている。

    フェラーリは投入時期を前倒ししていた
    ハミルトンは、なぜ旧仕様に戻したのかについて明確な理由は分からないとしつつも、新型リアウイングの投入自体が当初計画より早すぎたと説明した。

    「なぜ元に戻したのかは本当によく分からない」とハミルトンは語った。

    「ここに持ち込むために急いだんだと思う。本来は第4戦か第5戦あたりまで予定されていなかったはずだ」

    さらにハミルトンは、短期間で上海に間に合わせたチームの努力を評価しながらも、まだ実戦投入には早かった可能性を認めた。

    「ここに間に合わせるために、みんなは素晴らしい仕事をしてくれた。用意できたのは2基だけだったし、少し時期尚早だったのかもしれない。だから外したんだ」

    「それでもマシン自体は良かった。準備が整った時に再投入できるよう取り組んでいく」

    ハミルトンは4番手も直線スピード不足を実感
    ハミルトンはスプリント予選で4番手を獲得した。ポールポジションのジョージ・ラッセルにはコンマ6秒差、3番手ランド・ノリスにもわずかに届かなかったが、自身は結果に満足感を示している。

    「この結果には本当に満足している。チームとエンジニアはマシンをまとめ上げる素晴らしい仕事をしてくれた。全体的にクルマの感触は良かった」

    その一方で、フェラーリF1がまだ大きく遅れている領域として、ハミルトンはストレートでのロスを挙げた。

    「僕たちはストレートでタイムを失っていると思うし、その失い方はかなり大きい」

    ルイス・ハミルトン F1 スクーデリア・フェラーリ

    求められるのはパワー面での巻き返し
    ハミルトンは、コーナーでは十分に戦えている感触がある一方で、パワーユニット面の改善が不可欠だと強調した。特にメルセデスが先行して開発を進めてきたことが、現時点の差につながっているとみている。

    「やるべきことはたくさんある。エンジンパワーを引き上げるために、マラネロで大きな努力をしなければならない」

    「メルセデスが僕たちや他のライバルより早く開発を始めていたことは分かっていたし、実際その通りだった。前回も彼らはそうしていた。素晴らしい仕事をしたと思うし、僕たちはギアを上げて、その差を縮めるために全力でプッシュしなければならない」

    そしてハミルトンは、現在のフェラーリF1の課題を次のようにまとめた。

    「クルマ自体はすごく良い感触だったし、コーナーでは彼らと戦えると思う。でもエンジンパワーで後れを取っていたら、できることはあまりない」

  • フェラーリF1 中国GP初日「フロント勢はまだ一歩先」

    フェラーリF1 中国GP初日「フロント勢はまだ一歩先」

    スクーデリア・フェラーリは2026年F1中国GP初日、ルイス・ハミルトンが4番手、シャルル・ルクレールが6番手でスプリント予選を終え、2台そろってSQ3に進出した。トップ争いに食い込む位置ではあるものの、マクラーレン勢の後塵を拝する結果となった。

    ハミルトンはFP1序盤にスピンを喫しタイヤをフラットスポットさせた影響でプログラムに影響が出たが、スプリント予選では4番手まで挽回した。

    フェラーリはプラクティス後に“フリップフロップ”リアウイングの使用を見送り、前戦で使用した仕様へ戻している。決勝ではスタート次第で上位争いに加わる可能性もあるが、優勝争いには依然として課題が残る状況だ。

    バスール『結果以上にポジティブな内容』
    フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、スプリント予選の内容を前向きに評価した。

    「今日のスプリント予選は、結果が示している以上にポジティブな内容だった」

    「ルイスはマクラーレン勢との非常に接近した戦いの中で良い仕事をした。シャルルも非常に競争力があったが、SQ3の2回目のランでは最終セクターが十分ではなかった」

    「何が起きたのかを理解するためにデータを詳しく分析する必要がある。最初のアタックと同じエネルギーデプロイメントができていなかった」

    「明日のスプリントで何ができるか見ていくことになるが、我々は再び堅実な結果を狙えると確信している」

    「フリープラクティスでは逆向きのリアウイングを装着して追加の走行距離を稼いだ。マシンに導入する前にデータを集めるためだ」

    スクーデリア・フェラーリ 中国GP

    ハミルトン『マシンのフィーリングは素晴らしかった』
    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、難しいプラクティスから立て直したチームの仕事を評価した。

    「今日はセッションの内容にとても満足している。難しいプラクティスの後で、チームがマシンをより良いウインドウに持っていってくれた」

    「スプリント予選では運転していて本当に素晴らしいフィーリングだった」

    「マラネロではストレートでのパフォーマンスをさらに見つける必要がある。そこが今の僕たちの主な弱点だ」

    「ただコーナーでは強さがあるし、それは励みになる。全体としてマシンのフィーリングは良かったし、明日のスプリントは週末をさらに築き上げる良い機会になる」

    ルクレール『フロント勢はまだ一歩先にいる』
    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、SQ3でのパフォーマンス不足を悔やんだ。

    「良いセッションではなかった」

    「SQ3の2回目のラップでバックストレートでコンマ5秒ほど失ってしまった。その理由を分析して、明日に向けて改善しなければならない」

    「スプリントレースでは今日より少し強くなるはずだと思っている」

    「ただフロントランナーはまだ一歩先にいるように見えるので、どうやって挑戦できるか見ていく」

    フェラーリにとって中国GP初日は、上位争いに加わりながらも課題が残る内容となった。スプリントでのスタートと戦略が、上位進出の鍵を握ることになりそうだ。

  • フェラーリF1 “マカレナ・ウイング”をスプリント予選前に撤去「信頼性に懸念」

    フェラーリF1 “マカレナ・ウイング”をスプリント予選前に撤去「信頼性に懸念」

    2026年F1中国GPのプラクティスで注目を集めたフェラーリの革新的なリアウイングが、スプリント予選を前にマシンから取り外された。

    フェラーリは上海インターナショナル・サーキットで行われた唯一のプラクティスで、回転式フラップを備えた独自のリアウイングを実戦週末として初めて投入していたが、その後の判断で通常仕様へ戻している。

    回転式フラップを備えた革新的リアウイング
    フェラーリは金曜のフリー走行で、通称「マカレナ・ウイング」と呼ばれる独特なリアウイングを投入した。

    この装置はプレシーズンテスト(バーレーン)で初めて登場していたが、グランプリ週末での実戦投入は今回が初めてとなった。

    シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンの両マシンに装着され、フェラーリSF-26のリアウイングはストレートモードでフラップが軸を中心に180度回転する構造を採用している。

    この“上下逆”とも形容される構造により、直線区間で空気抵抗を減らすことを狙った設計とみられている。

    プラクティスではメルセデス勢に届かず
    プラクティスではルクレールとハミルトンがこのウイングを装着したまま走行した。

    しかしタイムシートではルクレールが5番手、ハミルトンが6番手にとどまり、メルセデスのジョージ・ラッセルが記録したトップタイムにはルクレールが0.8秒差、ハミルトンは1.388秒差をつけられる結果となった。

    またフェラーリ勢はマクラーレン勢の後ろに位置する形となり、パフォーマンス面でも決定的な優位は示せなかった。

    スクーデリア・フェラーリ

    信頼性への懸念でスプリント予選前に撤去
    その後フェラーリはスプリント予選を前に、この革新的なリアウイングをマシンから外す決断を下した。

    報道によると、チームはパフォーマンスよりも信頼性の懸念を重視したとされる。

    回転機構を持つフラップには大きな荷重がかかる可能性があり、レース距離を通して耐えられるかどうか確信が持てなかったためだという。

    「フェラーリのリアウイングには皆が興奮していたが、取り外されるのは避けられないことだった」と報じられている。

    「直線で5km/h速くなるかどうかではなく、週末を通して信頼性が確保できるかどうかが問題だった。フラップが回転する際には大きな荷重がかかるが、それが最後まで耐えられるか確信が持てなかった」

    ハミルトン「チームはアップグレードを追い続けている」
    一方、ルイス・ハミルトンはこの革新的なパーツを含め、シーズン序盤から積極的に開発を進めるチームの姿勢を称賛した。

    「このウイングでは丸一日ほどテストを行ったと思う。必要な走行データはすべて取れたはずだ」

    「本来はもっと後のタイミングで投入される予定だったが、チームがとてもハードに働いて開発を進め、ここに持ち込んでくれた」

    「チームが戦い続け、アップグレードを追い求めているのを見るのは素晴らしいことだ。ファクトリーでも残業して開発を進めている。それがこのスポーツの本質だからだ」

    また、このウイングを実際に走らせた感触について尋ねられると、ハミルトンは次のように語った。

    「残念ながら、ドライバーとしては同じだ。ミラーで見るだけなんだ」

    「だから、このサーキットでどう機能するのかを見るのを楽しみにしている」

  • マッティア・ビノット フェラーリF1に痛烈皮肉「2008年から何も勝っていない」

    マッティア・ビノット フェラーリF1に痛烈皮肉「2008年から何も勝っていない」

    マッティア・ビノットが、かつて長年在籍したフェラーリに痛烈な皮肉を浴びせた。アウディが2026年F1開幕戦オーストラリアGPで初ポイントを獲得したなか、ビノットはフェラーリを目標にする考えを否定し、「2008年以降ワールドチャンピオンを獲っていない」と切り捨てた。

    アウディは2026年からザウバーのエントリーを引き継いでF1に参戦しており、メルボルンではガブリエル・ボルトレトが9位でフィニッシュ。デビュー戦でいきなり選手権ポイントを持ち帰る結果となった。

    関係者は、アウディの長期再建計画とビノットの率直な発言を明かした。

    ビノット「なぜフェラーリを基準にする必要があるのか」
    フランス紙『レキップ』から、アウディの目標はフェラーリのような強さを手にすることなのかと問われたビノットは、その発想自体を否定した。

    「なぜそんなことをする必要がある? 彼らは2008年から何も勝っていない。私はアウディに勝ってほしい」とビノットは笑いながら語った。

    フェラーリで28年を過ごし、チーム代表も務めた経験を持つビノットにとって、その言葉は古巣への明確な一撃となった。

    アウディが引き継いだ現実
    ビノットは、自身が引き継いだチームの現状についても率直だった。アウディの前身となるチームについて、小規模で歴史はあるが、インフラ面では時代遅れの部分があったと説明している。

    「小さくて歴史のあるチームだったが、インフラはやや時代遅れだったかもしれない」

    「人材、スキル、プロセス、方法論、スペース、リソース、十分なテスト、シミュレーター、改修された風洞、そしてより効率的で高い生産能力を持つ製造部門が欠けている」

    ビノットは不足している要素を次々と挙げたが、それでも最終目標は明確だと強調した。

    5年計画で世界王者へ
    ビノットは、アウディを将来的に世界王者へ導く青写真も示した。まず3年を構築期間に充て、その後の2年で体制を固める5年計画を描いているという。

    「目標は、いつの日かワールドチャンピオンになることだ。そのために何をする必要があるのか? リストを作って、それに取り組む。それだけのことだ」

    その計画は少なくとも57のプロジェクトで構成され、それぞれに明確なマイルストーンが設定されている。

    フェラーリとアウディの文化の違い
    ビノットはまた、フェラーリとドイツ・スイス型の組織文化を持つアウディとの違いにも言及した。フェラーリではプロセスよりも実行が優先される文化があった一方で、アウディでは計画そのものが極めて重要だと説明している。

    「フェラーリにはプロセスがなかった。物事は単純に試されていた」

    「成功するために計画は必要なかった。対照的に、よりドイツ的でスイス的な文化を持つアウディでは、計画が何より重要になる」

    アウディはF1初戦でさっそくポイントを獲得したが、ビノットの視線はその先にある。目標はフェラーリに並ぶことではなく、アウディとして頂点に立つことだ。

  • フェラーリF1 シャルル・ルクレール“マリオカート発言”を公式動画でネタ化

    フェラーリF1 シャルル・ルクレール“マリオカート発言”を公式動画でネタ化

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPで飛び出したシャルル・ルクレールの“マリオカート発言”が、思わぬ形で話題を広げている。フェラーリはこのコメントをユーモラスに取り上げた動画を公開し、ファンの間で大きな反響を呼んだ。

    2026年F1レギュレーションでは電動パワーの比率が大きく増え、オーバーテイクモードやブーストボタンの活用がレース展開の重要な要素となっている。ルクレールがこの仕組みをゲーム『マリオカート』に例えたことがSNSで拡散され、フェラーリ自身もこの話題に乗る形となった。

    フェラーリが公開した動画では、ルクレールがステアリングホイールのボタンを特定の組み合わせで押すと、画面にマリオカートの静止画が表示されるという演出が登場する。カメラがズームすると、ルクレールはいたずらっぽく眉を上げてみせる。

    チームは動画に「『これはマリオカートのキノコみたいだ』。その理由がわかった…」とコメントを添えた。

    この動画に対し、ファンからは多くの反応が寄せられた。

    「ママミーア。レースでもやってくれ」

    「これは面白すぎる」

    「レース前に練習してるんだな。このレギュレーションの最も正確なシミュレーターをインストールしたのか」

    といったコメントが並び、SNS上で大きな話題となった。


    ルクレールの発言は、オーバーテイクモードとブーストボタンの効果を説明するものだった。あるファンは「この比較は予想外のブースト効果を完璧に説明している」と投稿し、ゲームのパワーアップアイテムに例えた点に共感を示した。

    2026年シーズンは新レギュレーション導入初年度となり、エネルギーマネジメントがレースの重要な要素となっている。こうした変化はドライバーからも賛否の声が上がっており、パドックでも議論の対象となっている。

    その象徴的なコメントの一つがルクレールの“マリオカート”発言だったが、ビデオゲームに例えたのは彼だけではない。

    セルジオ・ペレス(キャデラックF1)はオーストラリアGP前、マーティン・ブランドルとのインタビューで次のように語っていた。

    「このビデオゲームのようなレースがどうなるか見てみよう」

    その発言について中国GPのメディアデーで改めて質問されると、ペレスは新レギュレーションへの率直な印象を口にした。

    「正直に言うと、とても作り物のように感じた」

    「ボタンひとつでオーバーテイクして、また抜き返される。まさにマリオカートみたいだ」

    「最終的にはドライバーが違いを生み出す。まだこのルールの初期段階だから時間はかかる。でもメルボルンで見たものは、ファンとしては好きじゃなかった」

    2026年F1シーズンは開幕戦オーストラリアGPに続き、第2戦中国GPが開催される。上海では今季初のスプリントレースも予定されており、新レギュレーション下のレースフォーマットがどのような展開を生むのか注目が集まっている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1“マカレナ”ウイングに期待「準備できている」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1“マカレナ”ウイングに期待「準備できている」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は2026年F1中国GPで投入が予定されている新型リアウイング、通称「マカレナ」に期待を示した。フェラーリはこの革新的な空力パーツを予定より早く投入することに成功し、シーズン序盤の開発競争でメルセデスに迫ることを狙っている。

    2026年F1の新レギュレーションでは、ストレートで空気抵抗を減らすモードと、コーナーで最大のダウンフォースを維持するモードの2種類のウイング設定をドライバーが切り替えることが可能となった。

    フェラーリはその規則を活用し、作動時に上部フラップが大きく回転する独自のリアウイングを開発。この特徴的な動きから、チーム内では「マカレナ」と呼ばれている。

    このリアウイングはバーレーンテストで数周のみ試され、開幕戦オーストラリアGPでは従来型の仕様が使用されたが、中国GPでの正式投入が見込まれている。

    ハミルトン「チームの努力に本当に感謝している」
    バーレーンで実際にテストしたルイス・ハミルトンは、この新しい空力パーツがすでにレース投入の準備が整っていると説明し、開発を前倒ししたチームの努力を称えた。

    「追加で学ぶ必要はないと思う。テストでは必要な走行はすべてできた」

    「チームの仕事には本当に感謝している。本来はもっと後の段階で導入される予定だったけど、みんなが本当に一生懸命に開発してここに持ってきてくれた」

    「チームが戦っているのを見るのは素晴らしいことだ。チームはプッシュし続けていて、ファクトリーでも本当にハードに働いてアップグレードを持ち込んでいる。こうやって勝っていくものだからね」

    ハミルトンはまた、昨年は2026年F1マシンの開発に集中していたため、チームの開発ポテンシャルを完全には見られなかったとも語った。

    「去年は今年のマシンに集中していたから、チームの開発モードでの本当のポテンシャルを見ることができなかった」

    ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ

    “マカレナ”という名前の由来は?
    この特徴的なリアウイングの名称についても質問が飛び、ハミルトンは笑いながら次のように答えた。

    「公式な名前があるのかどうかは分からない。誰かがマカレナと言い出したけど、なぜなのかは僕にも分からない」

    「これはいわば“フリップフロップ・ウイング”だ」

    メルセデスとの差は依然として大きい
    一方でハミルトンは、開幕戦オーストラリアGPの結果から見てメルセデスが依然として大きなアドバンテージを持っていることも認めている。

    「開発次第だと思う。今はどのチームも開発スピードがとても速いから、これから誰がアップグレードを持ち込むのか興味深い」

    「彼らは大きな差を持っている。予選では確か0.8秒くらい、レースでもクリーンエアでは0.4〜0.5秒くらいあった。それはかなり大きい差だ」

    特に差が顕著になるのは、ストレート用の空力モードが作動する場面だという。

    「主にストレートだと思う。SLMを開いたときに彼らは大きく伸びる」

    「それに加えてエネルギーのデプロイメントでも少し余裕があるように見える。僕たちよりストレート終盤でのデレーティングが少ない」

    「だから僕たちはエンジンからもっと引き出せるものを見つけないといけない」

    中国GPでの「マカレナ」ウイングの実戦投入は、フェラーリがこの差を縮めるための重要なアップグレードのひとつとなりそうだ。

  • シャルル・ルクレール 新F1規則でオーバーテイク変化「勇気より戦略」

    シャルル・ルクレール 新F1規則でオーバーテイク変化「勇気より戦略」

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年の新F1レギュレーション下では、オーバーテイクに必要なものがこれまでとは変わりつつあると語った。ルクレールによれば、いまや勝負を左右するのは単純な度胸ではなく、バッテリー使用を見据えた戦略的な判断だという。

    開幕戦オーストラリアGPでは、序盤9周だけで首位が7回入れ替わる激しい攻防が繰り広げられた。

    ルクレールは先頭集団の中でジョージ・ラッセル(メルセデス)と何度もポジションを入れ替えたが、フェラーリがバーチャルセーフティカー中の重要なピットストップを見送ったことで、最終的にはラッセルに後れを取った。それでもルクレールは26周目まではレースをリードしていた。

    序盤の攻防で何度も首位交代
    オープニングラップからの戦いでは、ルクレールとラッセルが今年導入された強力な電動ブーストとオーバーテイクモードを活用し、1周の中で何度も順位を入れ替えた。

    ある場面では、エンジニアからその周にオーバーテイクモードを使えると告げられたルクレールが、「これはマリオカートのキノコみたいだ」と応じる場面もあった。

    オーバーテイクモード、あるいはブーストモードを使えば大きなパワー上乗せを得られる一方で、その代償としてバッテリーを大きく消耗し、同じ周のうちに抜き返される脆さも生まれる。

    F1は、今年のオーストラリアGPでは120回のオーバーテイクがあったと誇っており、2025年の45回を大きく上回ったが、ルクレールはオーバーテイクを成立させるために求められる技術そのものが変わったと説明した。

    シャルル・ルクレール F1レギュレーション

    ルクレール「勇気ではなく数手先を読むレースになった」
    「この新しいルールは、レースの進め方やオーバーテイクのやり方を間違いなく変えると思う」とシャルル・ルクレールは語った。

    「以前は、誰が一番遅くまでブレーキングを我慢できるか、つまり誰が一番勇敢かという部分が大きかった。でも今は、ひとつひとつの動きの裏に、もう少し戦略的な思考がある」

    「ブーストボタンを押すたびに、その代償をあとで大きく払うことになると分かっている。だから常に数手先まで考えて、最終的に自分が先頭に立てるようにしようとする。間違いなく、これまでとは違うレースのやり方だ」

    アルバート・パーク特有の条件も影響
    新ルールに対するドライバーの反応は全体として否定的なものが目立っているが、メルボルンのアルバート・パークというコースレイアウトが、その難しさをより強く表面化させた可能性もある。

    このサーキットでは、ラップの約78%をフルスロットルで走行する一方、0.4秒以上の強いブレーキングを行うポイントはわずか3か所しかない。さらにコース上には4本のストレートがあるため、オーストラリアではバッテリーを使う機会は多かったが、回生できる場所は非常に限られていた。

    ラッセル「サーキットごとに見え方は変わる」
    開幕戦を制したジョージ・ラッセルは、この状況は他のサーキットではまた違って見えるはずだと指摘した。とりわけ今週末の第2戦中国GPが行われる上海インターナショナル・サーキットでは、その傾向が変わるとみている。

    「このレギュレーションで興味深いのは、行くサーキットごとに常に同じ展開になるわけではないということだ」とジョージ・ラッセルは述べた。

    「次は上海に行くけど、あそこには長いストレートが1本ある。だから多くのドライバーは、その1本のストレートでエネルギーの大半を使うことになるはずだ」

    「ここメルボルンのように4か所に分けて使う必要はない。みんな本当に批判が早すぎる。まずはやってみるべきだ」

    「ドライバーは22人いる。自分たちが最高のマシンを持っていて、タイヤデグラデーションも少ない時こそ、我々は一番満足している。でもその一方で、他のみんなはレースがつまらないと文句を言う」

    「今はドライバーたちが完全には満足していないのに、みんなレースは素晴らしかったと言っている。すべてを同時に手に入れることはできない。だから、あと数レースは様子を見るべきだと思う」