カテゴリー: F1アカデミー

  • F1アカデミールーキーテスト 佐藤こころ総合5番手 松井沙羅10番手

    F1アカデミールーキーテスト 佐藤こころ総合5番手 松井沙羅10番手

    2026年F1アカデミーのルーキーテストがスペインのナバラ・サーキットで行われ、日本から参加した佐藤こころが午前・午後を通じたベストタイムで総合5番手、松井沙羅が総合10番手につけた。

    18人の若手女性ドライバーが参加したテストでは、15歳のビクトリア・ファルファスが午前に唯一の1分46秒台となる1分46秒988を記録して総合トップ。参加者は1日を通して合計1,447周を走り込み、将来のF1アカデミー参戦を目指す若手がそれぞれの速さをアピールした。

    佐藤こころは午前4番手 トップ争いに加わる
    全長4.313kmのナバラ・サーキットで行われた午前のセッションでは、序盤から佐藤こころが速さを見せた。

    ゾーイ・フロレスクが最初にコースへ入り、エラ・ラハデマーとアレクシア・ダニエルソンが序盤の基準タイムを記録。佐藤は開始10分以内に1分49秒322でトップに立つと、次のアタックでさらに0.1秒弱タイムを縮めた。

    その後はロザンヌ・デン・ドライバー、ソフィア・ザンファリ、オータム・フィッシャー、フロレスクが次々とトップタイムを更新。ザンファリが最初に1分48秒台へ入ったものの、ファルファス、さらにフィッシャーがそれを上回った。

    フィッシャーは1分48秒549でトップに立ち、ファルファスとジョーディン・マーティンが続いた。各車が一度ピットに戻った後、ザンファリが1分48秒506を記録して首位に浮上した。

    ここで佐藤が自己ベストを更新して再びトップに立ったが、ザンファリが1分48秒334をマークして首位を奪い返した。

    セッションが進むとダニエルソンが1分47秒台へ入り、ルナ・フルクサ・クロスが1分47秒662でトップに浮上した。

    ビクトリア・ファルファス

    15歳ファルファスが唯一の1分46秒台
    2時間目の終盤になると、15歳のビクトリア・ファルファスが一気に存在感を示した。

    ブラジル出身のファルファスは1分46秒988を叩き出してトップへ浮上。ザンファリを0.317秒上回り、18人が参加した今回のルーキーテストで唯一1分46秒台に入った。

    佐藤も1分47秒476までタイムを縮め、午前4番手でセッションを終了。トップのファルファスとの差は0.488秒で、3番手デン・ドライバーの1分47秒471とはわずか0.005秒差だった。

    終盤はタイムを追うよりも走行距離を重視する流れとなり、残り5分にはラハデマーがターン2で停止して短時間の赤旗が提示された。

    ファルファスの1分46秒988は最後まで破られず午前トップ。ザンファリが2番手、デン・ドライバーが3番手、佐藤が4番手となった。

    午後も佐藤こころ4番手 松井沙羅が5番手に浮上
    午後のセッションでも佐藤は上位につけた。

    フロレスクが最初に走行を開始し、ダニエルソンとともに序盤からタイムを短縮。開始10分で基準タイムは1分47秒939まで上がった。

    佐藤は1分47秒744を記録してトップに立ち、その座を約30分間キープ。その後、ラハデマーが1分47秒541を記録して首位に立つと、ダニエルソンが1分47秒259をマークしてトップを奪った。

    佐藤は最終的に1分47秒717までタイムを縮め、午後も4番手。午前の自己ベストには届かなかったものの、両セッションで4番手につける安定した速さを見せた。

    一方、午前を1分48秒122の11番手で終えていた松井沙羅は、午後に大きくタイムを縮めた。

    松井は1分47秒804をマークして午後5番手。午前から0.318秒タイムを短縮し、佐藤に続く位置まで順位を上げた。

    午後はその後、大幅なタイム更新は少なく、各ドライバーは周回数を重ねることに重点を置いた。限界を探るなかでザンファリとラハデマーがそれぞれスピンしたものの、両者とも走行を続けることができた。

    残り5分にはカリーン・カウルがコース上で停止して赤旗が提示された。このためダニエルソンの1分47秒259が午後のトップタイムとして確定した。

    ラハデマーが0.282秒差の2番手、午前トップのファルファスがそこからわずか0.006秒差の3番手となり、佐藤が4番手、松井が5番手に続いた。

    松井沙羅

    佐藤こころ総合5番手 松井沙羅は総合10番手
    午前と午後それぞれの自己ベストを比較すると、総合トップはファルファスの1分46秒988。午後トップだったダニエルソンの1分47秒259を0.271秒上回った。

    佐藤こころは午前に記録した1分47秒476が自己ベストとなり、ファルファスから0.488秒差の総合5番手。午前、午後ともに4番手につけ、18人が参加したテストを通して上位を維持した。

    松井沙羅は午後に記録した1分47秒804が自己ベストとなり総合10番手。日本勢2人が午前・午後を通じたベストタイムの比較でトップ10に入った。

    2026年F1アカデミー ルーキーテスト 総合結果
    1.ビクトリア・ファルファス 1分46秒988(午前)
    2.アレクシア・ダニエルソン 1分47秒259(午後)
    3.ソフィア・ザンファリ 1分47秒305(午前)
    4.ロザンヌ・デン・ドライバー 1分47秒471(午前)
    5.佐藤こころ 1分47秒476(午前)
    6.エラ・ラハデマー 1分47秒541(午後)
    7.ゾーイ・フロレスク 1分47秒557(午前)
    8.ルナ・フルクサ・クロス 1分47秒624(午前)
    9.ジョーディン・マーティン 1分47秒652(午前)
    10.松井沙羅 1分47秒804(午後)
    11.ジネブラ・パンゼリ 1分47秒811(午前)
    12.クララ・スティーブライヒンガー 1分48秒054(午後)
    13.ミラ・ショーストランド 1分48秒156(午後)
    14.オータム・フィッシャー 1分48秒168(午前)
    15.エヴァ・ドレステイン 1分48秒205(午前)
    16.カルメン・クラーヴ 1分48秒322(午後)
    17.ヤナ・カプール 1分48秒991(午前)
    18.カリーン・カウル 1分49秒302(午後)

    今回のテストでは18人が合計1,447周を走破。15歳のファルファスが唯一の1分46秒台で総合トップに立った一方、日本勢では佐藤こころが総合5番手、松井沙羅が総合10番手と、ともにトップ10に入ってルーキーテストを終えた。

    2026年F1アカデミーのレギュラーシーズンは約1カ月後に再開し、次戦は10月22~25日に米国のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されるオースティン大会となる。

  • ウィリアムズF1 女性ドライバー育成で改革提言「重要なのはカートからの投資」

    ウィリアムズF1 女性ドライバー育成で改革提言「重要なのはカートからの投資」

    ウィリアムズF1代表のジェームス・ボウルズは、女性ドライバーが最高峰まで到達するためには、F1アカデミーだけでなく、さらに早い段階から育成の裾野を広げる必要があると語った。特に重視しているのが、モータースポーツの出発点となるカートでの若手発掘と資金面を含めた支援だ。

    F1アカデミーによって女性ドライバーの活躍に注目が集まる一方、ボウルズは、F1を目指せる人材を増やすには育成カテゴリーに到達する以前の「パイプライン」そのものを拡大する必要があると指摘。

    ウィリアムズでは実際に若い女性カートドライバーへの投資を進めているという。

    F1アカデミーは「灯台」 根本的な解決には早期育成が必要
    ウィリアムズはこれまで、ジェイミー・チャドウィックを支援するなど、女性ドライバーのキャリア形成に関わってきた。チャドウィックはプロのレーシングドライバーとしてキャリアを築いており、女性にも道が開かれていることを示す存在のひとりだ。

    しかし、若い女性ドライバーの多くが競技生活の早い段階で壁に直面する現実もある。

    F1アカデミーやウィリアムズの取り組みによって、育成過程における男女間の差を縮められるかと問われたボウルズは、明確に肯定した。

    「短く答えるなら、イエスだ」

    そのうえでボウルズは、F1アカデミーの存在意義を高く評価しながらも、それだけですべての問題を解決できるわけではないと強調した。

    「私はF1アカデミーが大好きだし、スージー・ヴォルフと、そこに関わっているすべての人々を称賛している。ただ、私たちは若いカートドライバー、特に若い女性にも投資している。松井沙羅は私たちにとってその一例であり、これは本当の意味での投資だ」

    ボウルズによれば、女性ドライバーが途中で競技を離れる理由は、単純に実力不足だけではない。十分な能力を持ちながら、資金を確保できずにキャリアを続けられなくなるケースもあるという。

    「本当に不足しているものについて言えば、その指摘は正しい。途中で辞める人もいるし、率直に言えば、必要なレベルの才能を持っていない人もいる。しかし一方で、必要な能力を備えているにもかかわらず、資金が必ずしもついてこない人もいる」

    だからこそ、ボウルズはF1アカデミーを女性ドライバー育成の最終的な答えではなく、より大きな取り組みを世間に示す存在と位置づけている。

    「F1アカデミーは私にとって重要だが、それはあくまで灯台のような存在だ。本当に重要なのは、若い才能に対して草の根レベルから投資することだ」

    ウィリアムズ・レーシング F1アカデミー

    F1に届く才能を生み出すには「母数」が必要
    ボウルズが特に重要視しているのが、才能を発掘し、育成カテゴリーへ送り込んでいく「パイプライン」だ。

    F1ドライバーになるための競争は極めて厳しく、その選別はシングルシーターに乗り始めるよりはるか以前、カート時代から始まっている。

    「不足しているのは、多くの分野と同じようにパイプラインだ。男性ドライバーだけを見ても、F1に到達するドライバーのほぼ全員が、カートで何度もヨーロッパ王者や世界王者になっている。そして通常はF4で1年目、遅くとも2年目には勝つ。そこから先でも何度もチャンピオンになる。そうやってF1までたどり着く」

    つまり、将来的にF1へ到達できる女性ドライバーを生み出すためには、最終段階に近いカテゴリーだけを支援するのではなく、その候補となるドライバーの絶対数を増やさなければならない。

    「そのパイプラインには何万人もの人々がいて、そこから選抜されていく。だから、そこにいる人の数が多ければ多いほど、才能を見つけ出せる可能性も高くなる」

    現状では女性ドライバーの母数そのものが小さく、そこから世界最高峰に到達できるほどの才能を見つけ出す確率も必然的に低くなる。ボウルズは、才能が自然に現れるのを待つのではなく、チーム側が積極的に発掘と育成に関与すべきだと考えている。

    「この分野における私たちの責任は、そのパイプラインを改善し、才能を見つけ、そこに投資していくことだ」

    F1アカデミーが女性ドライバーに目標と活躍の場を提供する一方、ボウルズが描く育成策の核心は、そのさらに下にあるカート世代の拡充にある。F1を目指せる女性の数そのものを増やし、才能があっても資金不足によって道を断たれるケースを減らすことが、将来的に女性ドライバーがF1へ到達する可能性を高めるとの考えだ。

  • 松井沙羅&佐藤こころ F1アカデミーのルーキーテスト選出 新育成キャンプにも参加

    松井沙羅&佐藤こころ F1アカデミーのルーキーテスト選出 新育成キャンプにも参加

    F1アカデミーは、2026年のルーキーテストを9月9日から11日にスペインのナバラ・サーキットで開催すると発表した。昨年初開催されたテストをさらに拡充し、英ラフバラー大学の支援による新たな「ルーキー・トレーニングキャンプ」も導入する。

    将来F1アカデミーへの参戦資格を持つ女性ドライバー18名が選出され、日本からは佐藤こころと松井沙羅の2名が名を連ねた。

    参加者は8月25日から27日までラフバラー大学でトレーニングキャンプに参加した後、ナバラでF1アカデミーマシンによる実走テストに臨む。

    佐藤こころと松井沙羅が18名のルーキーに選出
    2025年に実施された初のF1アカデミー・ルーキーテストの成功を受け、シリーズは2026年も同テストを開催することを決定した。さらに今回は、ラフバラー大学の支援を受けたルーキー・トレーニングキャンプが新たに加わる。

    今回のプログラムには、将来的にF1アカデミーへ参戦する資格を持つ18名の女性ドライバーが選出された。そのなかには日本人ドライバーの佐藤こころと松井沙羅も含まれている。

    8月25日から27日にラフバラー大学でルーキー・トレーニングキャンプを実施し、その後9月9日から11日にナバラ・サーキットで行われるルーキーテストでプログラムを締めくくる。

    参加ドライバーは以下の18名。

    アレクシア・ダニエルソン(Alexia Danielsson)
    ロザンヌ・デン・ドライバー(Rosanne Den Drijver)
    ジョーディン・デザ=マーティン(Jordyn Deza-Martin)
    エヴァ・ドレステイン(Eva Dorrestijn)
    ヴィクトリア・ファルフス(Victoria Farfus)
    オータム・フィッシャー(Autumn Fisher)
    ゾーイ・フロレスク(Zoe Florescu)
    ルナ・フルーシャ(Luna Fluxa)
    ヤナ・カプール(Yana Kapoor)
    カリーン・カウル(Kareen Kaur)
    カルメン・クラーヴ(Carmen Kraav)
    エラ・ラハデマー(Ella Lähdemaa)
    松井沙羅(Sara Matsui)
    ジネヴラ・パンゼリ(Ginevra Panzeri)
    佐藤こころ(Kokoro Sato)
    ミラ・ショーストランド(Milla Sjöstrand)
    クララ・シュティーブライヒンガー(Clara Stiebleichinger)
    ソフィア・ザンファリ(Sofia Zanfari)

    F1アカデミー

    F1アカデミーとラフバラー大学が育成プログラムを共同構築
    F1アカデミーによれば、トレーニングキャンプとルーキーテストは、競争が激しさを増し、世界各地へと広がっている女性ドライバーの人材プールから、特に高い可能性を持つ才能を発掘、育成、支援することを目的としている。

    F1アカデミーとラフバラー大学は共同で、次世代の女性ドライバーがサーキット内外で成長を加速させるために必要となる知識とスキルを身につけるプログラムを構築した。

    また、女性アスリートの育成、パフォーマンス向上、次のカテゴリーへ移行する際に直面する課題について、科学的根拠に基づいたデータや知見を得ることも狙いのひとつとなる。これにより、女性ドライバー育成についてモータースポーツ界全体の理解を深めることを目指す。

    身体能力から認知能力まで科学的に評価
    ラフバラー大学で行われるルーキー・トレーニングキャンプでは、ドライバーたちがさまざまな評価プログラムを受ける。

    内容には、生理学的プロファイリング、認知能力テスト、VALDによるパフォーマンススクリーニングなどが含まれる。

    さらに、ラフバラー大学の専門家によるセミナーや参加型ワークショップも実施される。ストレングス&コンディショニング、競技生活におけるパフォーマンス管理、レジリエンス、エリートスポーツで成功するために重要となる行動特性などがテーマとなる。

    実走での速さだけではなく、身体的、認知的、行動的な要素まで対象とすることで、将来F1アカデミーで戦うために必要となる能力を多角的に評価し、参加ドライバー自身の成長につなげることが狙いだ。

    ナバラではF1アカデミーチームの実戦環境を体験
    9月のルーキーテストでは、参加者がF1アカデミーのチーム環境に入り、実際のレース活動に近い環境を経験する。

    ドライバーブリーフィングやエンジニアリングセッションを見学し、ジュニア・シングルシーターのトップレベルで戦う際に求められるチーム運営やドライバーの役割について直接学ぶ。

    さらに、プロのレーシングキャリアにおいてサーキット外で求められる責任への準備として、メディアブリーフィングや各種評価にも参加する。

    一連のプログラムの最後には、佐藤こころ、松井沙羅を含む参加ドライバーがF1アカデミーマシンのステアリングを握り、ナバラ・サーキットで実走テストを行う。

    F1アカデミー「2025年の成功からさらに一歩進める」
    F1アカデミーのパフォーマンス&タレント・デベロップメント・マネージャーを務めるケイティ・デンバーは、2025年の初開催で女性ドライバーの層の厚さを確認できたことが、今回のプログラム拡大につながったと説明した。

    「2025年に初めて開催したルーキーテストの成功によって、この育成経路から非常に多くの女性レーシングドライバーの才能が育ってきていること、そしてドライバーが自分の可能性を示す機会を提供することの重要性、その両方が明確になった」

    「2026年はラフバラー大学とともに実施するルーキー・トレーニングキャンプを導入し、このプログラムをさらに一歩進める」

    「これによって、サーキット上だけではなく、科学的根拠に基づいたアスリート育成というアプローチからもドライバーを支援することができる。自分自身の身体的、認知的、行動的なパフォーマンスについて、より深く理解する手助けになる」

    「世界トップレベルの専門知識、研究、そしてサーキットでの経験を組み合わせることで、ドライバーが成長を加速させ、サーキット内外で成功するために何が必要なのかをより深く理解できる環境を作っている」

    ラフバラー大学「女性レーサーの次世代育成で価値観を共有」
    ラフバラー大学スポーツ部門ディレクターのルー・ギアも、F1アカデミーとの協力について、トップレベルのアスリート育成で培ってきた大学側の専門知識を生かす機会になると強調した。

    「F1アカデミーとそのルーキードライバーたちをラフバラーに迎えられることを、私たちは非常に誇りに思っている。このコラボレーションは、才能、努力、機会、そして世界最高水準のパフォーマンス環境が並外れた可能性を引き出す力になるという共通の信念を持つ2つの組織を結びつけるものだ」

    「ラフバラー・スポーツでは、何世代にもわたってアスリートが世界の舞台で卓越した成果を追求できるよう支援してきた。次世代の女性レーシングドライバーの才能を育てようとするF1アカデミーの取り組みには、私たちと共通する価値観が数多くある」

    「私たちはともに、大きな目標を持つ若者が成長し、卓越性を追求し、自らの可能性を実現できる環境を作ることに情熱を注いでいる」

    「私たちの専門知識を共有し、お互いから学び、この素晴らしいドライバーたちがエリートレベルの競争で求められるものに備えられるよう支援することを楽しみにしている」

    「そして何より、このコラボレーションは、スポーツ界で女性を後押しし、才能ある女性アスリートが活躍できる機会をさらに増やし、次世代に自分たちが達成できることに限界はないと信じてもらうという、私たち共通の決意を示すものだ」

    2026年のF1アカデミー・ルーキープログラムは、実走による才能発掘だけではなく、スポーツ科学、認知能力、プロとしての振る舞いまで含めた総合的な育成の場へと発展する。日本から選出された佐藤こころと松井沙羅にとっても、世界各国から集まった有望な女性ドライバーとともに能力を示し、将来のF1アカデミー参戦へとつなげる重要な機会となる。

  • 元フェラーリ育成マヤ・ウィーグ苦境 F1アカデミー卒業後「レース予定がない」

    元フェラーリ育成マヤ・ウィーグ苦境 F1アカデミー卒業後「レース予定がない」

    フェラーリの育成ドライバーとしてF1アカデミーでタイトルを争ったマヤ・ウィーグが、わずか1年でレース参戦の機会を失う厳しい状況に直面している。

    昨季までF1アカデミーのフロントランナーとして活躍したウィーグは、今季に向けて準備していた計画が開幕直前に崩壊したことを明かした。現在は今後出場するレースが決まっておらず、「キャリアで最も厳しい1年」と現在の心境を語っている。

    F1アカデミーでタイトル争いも一転
    オランダのライセンスで参戦するウィーグは、かつてフェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属。2025年のF1アカデミーではフェラーリのカラーを背負い、3勝を挙げてランキング2位となった。

    表彰台争いを続けていた当時から、まだ1年も経っていない。しかし現在の状況は大きく異なる。

    ウィーグは自身のSNSで、これまで表には出してこなかった苦境について明かした。

    「これをどう書けばいいのか、本当に分からない。シーズンを通してポジティブな部分を見せようとしてきたけど、実際には今年は間違いなく私のキャリアで最も厳しい1年になっている」

    「1年前、私はチャンピオンシップを争っていて、勝利を挙げ、ほぼ毎週末のように表彰台に立っていた。それから1年も経たないうちに、こんな状況になるなんて思ってもいなかった」

    開幕直前に「素晴らしい計画」が崩壊
    ウィーグによれば、2026年に向けて当初は明確なレースプログラムが用意されていた。しかし、シーズン開始直前になって計画そのものが消滅したという。

    「今シーズンに向けては素晴らしい計画があった。でも、シーズンが始まる少し前に、私にはどうすることもできない理由ですべてが崩れてしまった」

    「その時点では別のプランを組み立てるにはあまりにも遅かったし、自分ひとりでレースに出る機会を確保するのは本当に難しかった」

    モータースポーツでは、実績だけで翌年のシートが保証されるわけではない。カテゴリーをステップアップするほど参戦予算やメーカー、チームとの関係が重要になり、F1アカデミー卒業後のキャリア形成も大きな課題となる。

    ウィーグはベルギーの耐久シリーズ「Belcar」で3レースに出場する機会を得た。ART RacingからGTカーでデビューし、初戦で表彰台を獲得している。

    「Belcarで3レースに出場できたのは幸運だったし、その機会を与えてくれたART Racingには本当に感謝している。GTカーでのデビュー戦では表彰台にも上がることができた」

    しかし、その数少ない参戦機会も続かなかった。

    「でも、出場する予定だったゾルダー24時間もなくなってしまった。だから今のところ、これから出場するレースは何もない」

    マヤ・ウィーグ(F1アカデミー)

    F1アカデミー卒業生で分かれる進路
    ウィーグの苦境は、F1アカデミー卒業後のキャリアが一様ではないことも浮き彫りにしている。

    F1アカデミー王者のドリアーヌ・ピンは、メルセデスF1の開発ドライバーを務めるほか、プジョーのハイパーカー開発ドライバー、フォーミュラEのシトロエンでも開発ドライバーを担当。2026年にはル・マン24時間レースにも出場するなど、耐久レースを含めて活動の場を広げている。

    また、2024年王者のアビー・プリングは、フォーミュラEの日産でルーキー兼シミュレータードライバーを務めながらGB3に参戦。今季はすでに1勝を挙げ、ランキング7位につけている。

    一方、ウィーグはフェラーリの育成プログラムを離れた後も、現在F1アカデミーでフェラーリ代表を務めるアルバ・ラーセンのメンターとして活動してきた。だが、自身が求めているのはサーキットの外から後輩を支えることだけではない。

    「見ていたいんじゃない。レースがしたい」
    レースから離れる時間が増えたことで得たものもあるとしながら、ウィーグはドライバーとして走り続けたいという思いを強調した。

    「今年はものすごく多くのことを学んだし、人間としても大きく成長した。でも、私は見ていたいんじゃない。レースがしたい」

    「最高レベルの舞台で再びコースに戻って、自分に本当は何ができるのかを示したい」

    「それが残りの人生でやりたいこと。もう一度マシンに乗るために、毎日努力している」

    ウィーグにとって特に受け入れがたいのは、F1アカデミーを含め、これまで積み重ねてきた結果が次のチャンスにつながらなかったことだ。

    「モータースポーツは厳しい世界。これまで何年も積み上げてきた結果が、何かにつながると思っていたんだと思う」

    それでも、復帰への希望を失ったわけではない。

    「厳しい時期を支えてくれているみんなに感謝している。身近な人たちは、ひとつの扉が閉じれば別の扉が開くとずっと言ってくれている。私はそれを信じることにしている」

    F1アカデミーで勝利を重ね、フェラーリの有望株として将来を期待されたウィーグ。それでも次のシートを確保できない現状は、若手ドライバーがカテゴリー卒業後に直面するモータースポーツの厳しい現実を示している。再びレースに戻るための「次の扉」を開けることができるか、23歳のウィーグにとって重要な時期が続く。

  • ジェシカ・ホーキンス 女性F1ドライバー誕生は「あと数年」体力差の壁を否定

    ジェシカ・ホーキンス 女性F1ドライバー誕生は「あと数年」体力差の壁を否定

    アストンマーティンF1のアンバサダーを務めるジェシカ・ホーキンスは、女性にはF1マシンを操るだけの身体能力がないという見方を否定した。自身もF1マシンをドライブした経験から「女性はF1を走るのに十分な強さを持っている」と断言している。

    元Wシリーズドライバーのホーキンスは、女性がF1のグリッドに立つ日は「あと数年」だと予想。

    「女性はF1を走れるだけの強さがある」
    ホーキンスは2023年、ハンガロリンクでアストンマーティンのAMR21をテストした。現代のF1マシンをドライブした女性としては約5年ぶりで、テストではレース距離のおよそ半分を走行した。

    その際、特に首への負担が大きかったことを認めている。しかし、それは女性だからではなく、F1マシンを初めて本格的に走らせるドライバーなら誰でも直面する問題だと主張した。

    「女性はF1を走るのに十分な強さを持っていると、私は完全に確信しています」とホーキンスは『Road to Success』ポッドキャストで語った。

    「自分自身でレース距離の半分ほどF1マシンを走らせた経験がありますし、レース距離全体を走ることもできたと思っています」

    「首はかなり厳しかったです。本当にかなりきつかったです。でも、F1マシンに初めて乗る人なら、誰でも首はきつくなると思います。それは私が女性だったからではありません」

    ホーキンスは、自身がF1テストの直前までF2やF3で継続的にレースをしていたわけではない点も強調する。

    「それに私は、その直前までF2選手権を戦っていたわけでも、F3選手権を戦っていたわけでもありません」

    「F1ドライバーでさえ、1年ぶりにマシンに戻れば、その日の終わりには首が痛くなっていると思います。女性だからということではありません。首の問題さえなければ、私はレース距離を走り切れたと思います」

    つまりホーキンスにとって、女性がF1に到達できるかどうかを左右するのは生物学的な身体能力ではない。必要な経験を積み、F1シートを争えるレベルまで成長する機会が十分に与えられているかどうかが重要だという考えだ。

    女性F1ドライバー誕生は「あと数年」
    女性がF1でレースをする姿を将来見ることができると思うかと尋ねられたホーキンスは、その可能性を明確に肯定した。

    「あと数年だと思っています。でも、実現すると信じています」

    「実現しないと思っているのに、ここで実現すると言ったら私は偽物になってしまいます。でも私は本当にそう信じています。『ない』と言えば、私がこれまで信じてきたことすべてに反することになります」

    F1では現在、女性ドライバー育成カテゴリーとしてF1アカデミーが開催されている。ホーキンスは、自身が若かったころには存在しなかったこの仕組みが、女性ドライバーのキャリアを大きく変える可能性があるとみている。

    ジェシカ・ホーキンス F1

    F1アカデミーが「足りなかった道」を作る
    ホーキンスは、F1アカデミーについて「自分がその年齢だったころには夢見ることしかできなかった」環境だと評価している。

    「今は違います。F1アカデミーを見れば、本当にすごいですよね。私があの年齢だったころには、夢見ることしかできませんでした」

    「そこにいるドライバーの中には、ほんの数年前までどんな状況だったのかを理解していない人もいるかもしれません。この選手権には、本当にドライバーを育て上げる力があると思っています」

    ただし、F1アカデミーに参戦した女性が自動的に上位カテゴリーへ進めるべきだとは考えていない。そこで実力を証明したドライバーだけが次のステップへ進むべきだという。

    「参戦して沈んでしまうドライバーもいるでしょうし、泳ぎ切るドライバーもいるでしょう。そして泳ぎ切ったドライバーこそ、F1のシートやモータースポーツでのチャンスを争えるだけの実力を持った人たちです」

    ホーキンスが期待しているのは、女性という理由だけでF1への道が用意されることではない。F1アカデミーを起点として十分な経験を積み、その実力によってF3、F2、そして最終的にF1のシートを争える環境が整うことである。

    F1で女性ドライバーがグランプリに出場したのは、1976年のレラ・ロンバルディが最後となっている。ホーキンスは、自らF1マシンを経験した立場から「女性には身体的に無理」という長年の議論を否定し、次の女性F1ドライバーが誕生するまでの時間は、もはや数十年ではなく「あと数年」だとみている。

  • F1アカデミー王者アビー・プリングがGB3優勝 女性ドライバー初の歴史的快挙

    F1アカデミー王者アビー・プリングがGB3優勝 女性ドライバー初の歴史的快挙

    2024年F1アカデミー王者のアビー・プリングが、GB3選手権で女性ドライバーとして史上初となるレース優勝を達成した。舞台となったスパ・フランコルシャンでポールポジションからスタートすると、そのまま首位を守り切る完璧なレースを披露した。

    大雨の影響でレースは延期となり、当初予定から約5時間後にスタートしたが、ロダン・モータースポーツのプリングは動じることなく圧巻の走りを見せた。

    F1アカデミー出身ドライバーとしても大きな節目となる勝利であり、女性ドライバーの活躍の場が広がりつつあることを示す象徴的な結果となった。

    F1アカデミー卒業生が新たな歴史を刻む
    アビー・プリングは2024年にF1アカデミーのドライバーズタイトルを獲得。その褒賞として、2025年からロダン・モータースポーツの一員としてGB3選手権にフル参戦している。

    今回のスパでは予選で女性ドライバー初となるGB3ポールポジションを獲得。そして決勝ではスタートからチェッカーまで首位を譲らず、シリーズ史上初の女性優勝者として歴史に名を刻んだ。

    課題だったスタートを克服
    レース後、プリングは勝利までの道のりについて次のように語った。

    「そのために努力してきましたし、シルバーストンから引きずっていた課題もありました。スタートがそのひとつでしたが、今日は完璧に決めることができました」

    「チームには感謝しかありません。本当に多くの人たちに支えられています」

    シルバーストンで露呈したスタートの課題を克服できたことが、今回の勝利につながったという。

    実力で前線に立てることを証明
    プリングはライバルとのマシン仕様の違いも意識していたと明かした。

    「レースができたこと、そして結果を出せたことがうれしいです。私は本当に全力を尽くしました」

    「他のドライバーたちとはダウンフォースレベルが異なることを分かっていました。だからこそミドルセクターで差を作らなければならないと思っていましたし、それがうまくいきました」

    「本当に最高の気分です。私はいつも実力で評価されたいと言っています。そしてどんな相手でも、どんなカテゴリーでも前で戦えることを示したいと思っていました」

    「今日はそれを証明できました」

    F1アカデミーの価値を示す勝利
    今回の優勝はプリング個人にとって大きな節目であるだけでなく、F1アカデミーの育成プログラムの成果を示す出来事でもある。

    F1アカデミーは女性ドライバー育成を目的として創設されたシリーズだが、プリングはその王者として得た機会を生かし、混走カテゴリーであるGB3のトップ争いに進出した。

    女性ドライバーとして初のGB3優勝という結果は、F1アカデミーが単なる女性限定カテゴリーではなく、より上位カテゴリーへ進むための育成の場として機能していることを示す歴史的な一歩となった。

  • メルセデスAMG 新型電動GT 4ドアクーペを先行披露 F1アカデミー女王ピンが試乗

    メルセデスAMG 新型電動GT 4ドアクーペを先行披露 F1アカデミー女王ピンが試乗

    メルセデスAMGは、電動化時代に向けた新たなパフォーマンスモデルとして、新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペを発表する準備を進めている。

    正式公開を前に、メルセデス・ベンツCEOのオラ・ケレニウスと、F1開発ドライバーで2025年F1アカデミーチャンピオンのドリアーヌ・ピンが同車をテストドライブし、新世代AMGの走りを確認した。

    AMG初の新世代電動4ドアGT
    新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペは、AMG.EAと呼ばれるメルセデス・ベンツの新しい電動専用アーキテクチャをベースに開発される。

    従来のメルセデスAMG GTクーペとは異なり、今回登場する4ドアモデルは完全電動車となる。AMGにとっては、電動パフォーマンスカーの新章を示す重要なモデルだ。

    軸方向磁束モーターで性能を引き上げ
    この新型モデルの大きな特徴は、軸方向磁束モーター技術を採用する点にある。

    AMG.EAプラットフォームは、メルセデスAMGの電動車における性能ポテンシャルを大きく引き上げることを目的としており、新型AMG GT 4ドアクーペはその技術を市販モデルとして示す最初の存在となる。

    ドリアーヌ・ピンが走りを確認
    正式公開は5月19日に予定されており、それに先立ってオラ・ケレニウスとドリアーヌ・ピンが新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペを試乗した。

    ドリアーヌ・ピンはF1開発ドライバーであり、2025年F1アカデミーチャンピオンでもある。レーシングドライバーとしての経験を持つピンが試乗に参加したことは、この新型AMGが単なる高性能EVではなく、ドライバーの感覚に訴えるモデルであることを印象づける。

    電動AMGでも“操る楽しさ”を追求
    新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペには、ドライバーが俊敏性やトラクション制御などを調整できるAMG RACE ENGINEERコントロールユニットも用意される。

    圧倒的なパワーだけでなく、電動化後もAMGらしい関与感のあるドライビング体験を実現することが、このモデルの焦点となる。

    新型AMG GT 4ドアクーペは、AMG.EA時代の幕開けを告げるモデルとして、メルセデスAMGの電動パフォーマンス戦略を象徴する1台になりそうだ。

  • メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    2025年F1アカデミー王者のドリアン・ピンが、2026年シーズンからメルセデスF1チームの開発ドライバーに就任することが発表された。

    22歳のフランス人ドライバーであるピンは、これまで所属してきたジュニア・プログラムから昇格し、シミュレーター開発やファクトリーおよびサーキットでの業務を担うドライバー陣の一員となる。

    ピンは2026年シーズン中、メルセデスF1チームの複数のグランプリに帯同する予定で、同時に2026年F1アカデミーに参戦するメルセデスのドライバーに対するサポート役も務める。これらの役割は、後日発表予定の自身のレースプログラムと並行して行われる。

    ピンは2025年のF1アカデミーで、フェラーリの支援を受けるマヤ・ウエグとの激しいタイトル争いを制し、7ラウンド中4勝、さらに4回の表彰台を獲得してシリーズチャンピオンに輝いた。チャンピオントロフィーは、ロンドンで開催されるオートスポーツ・アワードの式典で授与される予定だ。

    「メルセデスAMGペトロナスF1チームの開発ドライバーという役割を任せていただけることを、とても誇りに思いますし、感謝しています」とピンは語った。

    「ジュニア・プログラムの一員として過ごした2年間は、ドライバーとして大きく成長する助けになりましたし、これは私のキャリアにとって素晴らしい次のステップです。ブラックリーとブリックスワースで皆さんと引き続き仕事をし、オン・オフ両面で将来のチャンスに向けて前進していけることを楽しみにしています」

    「また、ここまで導いてくれたF1アカデミーのすべての関係者にも心から感謝したいです。このシリーズは女性ドライバーにとって素晴らしいプラットフォームを提供してくれますし、今夜このチャンピオンシップトロフィーを受け取れることを光栄に思います」

    「私自身がモータースポーツで歩みを続けるなかで、これからも多くの素晴らしい女性たちが私の後に続いていくと確信しています。新しいシーズンに向けて、彼女たち全員の健闘を祈っています」

    ドリアーヌ・ピン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    メルセデスのチーム代表者としてコメントしたブラッドリー・ロードも、ピンの昇格を高く評価した。

    「ドリアンが2026年に開発ドライバーの役割へステップアップすることを発表でき、大変うれしく思います」とロードは述べた。

    「彼女はF1アカデミー・チームの一員として過ごした2年間で、献身性、スピード、レースクラフトに加え、強力な技術的フィードバックとエンジニアリングへの理解を示してきました。その集大成が、昨シーズンのチャンピオン獲得です」

    「これらの能力はモータースポーツの階段を上っていくうえで不可欠なものです。この新しい役割は、ドリアンがドライバーとしてさらに成長し、キャリアを発展させていく助けになるでしょう」

    「F1アカデミーでの成功、そしてこのシリーズが提供する機会は、彼女をこの次のステップに向けて十分に準備させてくれました。今後発表されるレースプログラムと並行して、この挑戦に取り組む彼女の姿を見るのを楽しみにしています」

  • カルメン・ホルダ アルピーヌF1アカデミー責任者として“エンストン復帰”

    カルメン・ホルダ アルピーヌF1アカデミー責任者として“エンストン復帰”

    アルピーヌF1チームは、元ロータスF1開発ドライバーのカルメン・ホルダを「アルピーヌF1アカデミー責任者」およびカタール航空アンバサダーに任命したと発表した。今回の起用は、同社とカタール航空の新たな商業パートナーシップの一環となる。

    ホルダがエンストンに戻るのは約10年ぶり。2016年の当時ルノーF1在籍時にはシミュレーター作業のみに従事し、F1マシンでのテスト走行は実施していなかった。2026年からアルピーヌが参戦するF1アカデミーの活動を支援し、女性ドライバーの育成プログラムを主導する見通しだ。

    アルピーヌの発表によれば、ホルダはファン向けイベントやコミュニティ活動などにも参加し、航空会社の掲げる「エンパワーメントと卓越性」を伝える役割も担うという。

    「特別な瞬間」ホルダが語る“エンストン復帰”
    ホルダは今回の就任について、次のようにコメントしている。

    「アルピーヌと共にF1アカデミーにおける女性ドライバーのメンタープログラムを率いることを光栄に思っている。カタール航空とともにファンの近くでイベントに参加したり、エンパワーメントと卓越性を伝えるコミュニティ活動に取り組むことを楽しみにしている」

    「私のF1のキャリアが始まったエンストンに戻って来られたことは、とても特別な瞬間だ」

    F1昇格は叶わずも多競技で活動
    現在35歳のホルダは、F1へのステップアップを目指してGP3(現FIA F3)に3シーズン参戦したが、ポイント獲得には至らず、最高位は13位、シーズンランキングの最高は28位だった。

    その後はインディライツやルノー・スポール・トロフィーのGTカテゴリーに参戦し、フォーミュラEでは日産e.damsのテストドライバーも務めたが、レース出場の機会はなかった。

    また過去には、シミュレーター上で「ロマン・グロージャンとの差は1秒程度だった」と語った発言が話題となったこともある。

  • リア・ブロック ウィリアムズ育成離脱&F1アカデミー卒業「私の答えはラリー」

    リア・ブロック ウィリアムズ育成離脱&F1アカデミー卒業「私の答えはラリー」

    リア・ブロック(ウィリアムズ・レーシング・アカデミー)は、F1アカデミーでの2年間を終え、2025年限りで同アカデミーを離脱し、キャリアをラリーへ戻すことを正式に発表した。ウィリアムズは声明で「彼女の新たな挑戦を応援する」とし、2026年のF1アカデミー参戦体制は追って発表するとしている。

    リア・ブロックは2024年にウィリアムズ・レーシング・アカデミーに加入し、F1アカデミーで28戦に参戦。1勝と2位1回を記録し、2024年はドライバーズ選手権8位、2025年は9位でシーズンを終えた。

    F1アカデミーはF4ベースのシリーズで、ドライバーは2シーズンまでしか参戦できない。

    ウィリアムズは声明で「2年間にわたる旅を共にできたことは喜びだった。彼女の今後のキャリアの成功を願っている」とコメントした。

    「F1の世界は私の居場所ではないと感じた」
    ブロックはDirtFishの取材に対し、FIA世界ラリー選手権(WRC)へ向けた本格的な挑戦が目標であると語った。

    「ここ数年、私はラリーやオフロードから離れて、F1の“大きな世界”に飛び込んだ」

    「多くを学べる経験ではあったけど、最終的には自分が属する世界だとは感じなかった」

    「ラリーは常に私の“家”だった。そこで最も成功し、最も楽しんできた」

    彼女はラリー復帰の決断について、長い期間悩んだ末の選択だったと明かす。

    「この決断は難しかったし、ずっと考えてきた。でも最終的には“何が一番好きか”“これからのキャリアで何を楽しめるか”に尽きる。私の答えはラリー。そして、それは最初からずっとそうだったと思う」

    ラリー再挑戦でWRCを目指す
    F1アカデミー参戦期間中も、ブロックはラリー活動を継続。ジュニアWRCと同規格のフォード・フィエスタ Rally3でブーン・フォレスト・ラリーのクラス優勝を収め、ラリーへの情熱を再確認したという。

    今後は故ケン・ブロック氏(父)の足跡を追い、世界ラリー選手権の舞台を目指す。

    「ラリーに戻ったからには、行けるところまで行きたい。その意味はWRCを目指すということ。世界選手権を追いかけたい」

    「最終的な大きな目標に辿り着くために、小さなステップを積み重ねていく。それが今やるべきこと」

    ブロックはジュニアWRC、またはそれに準ずるカテゴリーから世界の舞台を目指す方針だ。