投稿者: dbcheck

  • サウジアラビアGP“復活開催”に含み F1とFIAの判断を尊重も開催意欲は不変

    サウジアラビアGP“復活開催”に含み F1とFIAの判断を尊重も開催意欲は不変

    サウジアラビアは、イラン情勢の影響で中止となった2026年F1ジェッダGPについて、今季中の開催復活の可能性を依然として諦めていない姿勢を示した。

    独『ビルト』紙によれば、F1側も当初予定していた年間24戦体制を維持することを依然として模索しており、ジェッダGP復活案を完全には放棄していないという。

    サウジ側が「開催準備は完全だった」と強調
    2027年ダカールラリーのルート発表会がパリで行われた際、サウジアラビア自動車連盟会長のハーリド・ビン・スルタン・アル・アブドゥラー・アル・ファイサル王子が地域情勢について言及した。

    「現在我々が置かれている状況や、この地域で起きた出来事を無視することはできない」

    「疑問を生んだ出来事ではあったが、同時に答えも示された」

    「サウジアラビアが安定していること、我々の体制が強固であること、国境が安全に守られていること、そして我々が国民保護と地域安定への貢献に集中し続けていることが証明された」

    また、F1開催に向けた準備は完全に整っていたと強調した。

    「ここ数週間で明確に示された」

    「我々はジェッダでF1を開催する準備ができていた。他のイベントについても同様だ。完全に準備は整っていた」

    「レースを実施しない決定はF1とFIAによるものだった。我々はそれを尊重している。しかし、我々の開催意欲は変わっていない」

    「むしろ今回の状況によって、イベント運営だけでなく、スポーツが持つ意味そのものへのコミットメントはさらに強まった」

    F1は24戦維持を模索か
    今回の発言は、サウジ側がジェッダGPの年内復活開催に依然前向きであることを明確に示すものとなった。

    現時点で代替開催日程は発表されていないものの、F1側も24戦体制維持を望んでいるとされており、今後の中東地域情勢やカレンダー調整次第では復活案が再浮上する可能性も残されている。

    王子は国内の通常運営も強調した。

    「サウジアラビア王国の生活は続いており、スポーツも継続している」

    「全国のスタジアムには毎週ファンが集まり続けている」

    「それは人々が安全を感じているからであり、スポーツが王国の日常生活の不可欠な一部だからだ」

    Photo:Red Bull Content Pool

  • アイザック・ハジャー 2026年F1エンジン規則の緩和を歓迎「正しい方向」

    アイザック・ハジャー 2026年F1エンジン規則の緩和を歓迎「正しい方向」

    2026年F1パワーユニット規則をめぐり、FIAとメーカー側が2027年以降のさらなる調整で原則合意したことについて、アイザック・ハジャーは「正しい方向に進んでいる」と歓迎した。

    FIA、FOM、チーム代表、5社のパワーユニットメーカーが参加した金曜日の重要会議を経て、FIAは2027年以降に向けた追加の「進化的変更」を検討していることを確認した。

    今月初めにマイアミで導入された規則調整により、過度なエネルギーハーベスティングは抑制され、競争環境は改善されたとされている。

    2027年に内燃機関寄りへ再調整か
    今回の合意で最大の焦点となったのは、内燃機関と電動パワーのバランスを2027年から大きく見直す案だ。

    提案では、内燃機関の出力を約50kW引き上げ、燃料流量も増加させる一方で、電動デプロイメントを約50kW削減する方向が検討されている。

    ポール・リカールで開催されたグランプリ・ド・フランス・ヒストリックでAFPの取材に応じたハジャーは、2026年に導入された内燃機関と電動パワーの50対50構造について、率直に不満を示した。

    「正しい方向に進んでいる。なぜなら、2026年に僕たちが始めたものを好きな人は誰もいないからだ」とアイザック・ハジャーは語った。

    「問題を悪化させるのではなく、改善するための解決策を見つける必要があるのは明らかだ」

    「来年については、昨日合意された内容を考えれば、正しい方向に進むしかない」

    ベッテル時代のV8レッドブルを走行
    ハジャーは同イベントで、ベッテル時代のレッドブルV8マシンも走行させた。その経験は、現在のF1マシンに対する自身の考えをより明確にするものだった。

    「それが僕にとってのドライビングの姿だ」

    「電動であろうと、音が大きかろうと、ブレーキングの前に最高速へ到達できる限り、それこそがレーシングカーというものだ」

    ハジャーは旧世代のV8マシンについて「まったく違う経験」だったと振り返った。

    「クルマは軽く、ダウンフォースははるかに少ない」

    「信じられないほど強くブレーキが効くし、サウンドも素晴らしい」

    レッドブルの巻き返しにも自信
    新時代の序盤でレッドブルが苦戦している状況についても、ハジャーは悲観していない。

    「年末までには、僕たちは大きく進歩したクルマを手にしているはずだ」

    「そして来年は、レースに勝てるクルマでシーズンを始めることになる。僕はそこにいる。それは間違いない」

    2026年F1パワーユニット規則は、電動化の比率を高める一方で、エネルギー管理の複雑化やレース中の不自然な速度変化が課題として浮上していた。FIAとメーカーが2027年以降の再調整で歩み寄ったことは、ドライバー側の感覚と競技性の両面から、現行規則の軌道修正が必要だったことを示している。

    ハジャーの発言は、単なる懐古ではなく、F1マシンに求められる本質を突いたものでもある。内燃機関と電動パワーの比率をどう整えるかは、2027年以降のF1の競争力だけでなく、ドライバーが感じる「レーシングカーらしさ」にも直結するテーマとなっている。

    Photo:Red Bull Content Pool

  • 元F1王者セバスチャン・ベッテル “17年支えた右腕”ブリッタ・ロースケが退任

    元F1王者セバスチャン・ベッテル “17年支えた右腕”ブリッタ・ロースケが退任

    セバスチャン・ベッテルの長年の“右腕”として知られたブリッタ・ロースケが、17年間にわたる協力関係に終止符を打つことが明らかになった。

    2009年からベッテルの広報担当として活動してきたロースケは、レッドブル時代の4連覇、フェラーリ移籍、そしてアストンマーティンでのラストシーズンまで、F1キャリアのほぼ全期間を支えてきた存在だ。F1パドックでは“ベッテルと常に行動を共にする人物”として知られていた。

    今回、ロースケ本人が声明を発表し、「新たなキャリアの章を始める」と説明。新たな職業的チャレンジを求めていることを明かした。

    17年間にわたってベッテルを支え続けた存在
    ブリッタ・ロースケは、単なる広報担当の枠を超えた“最側近”とも言える存在だった。

    レッドブル時代には、セバスチャン・ベッテルの4度のF1ワールドチャンピオン獲得を現場で支え、その後のフェラーリ移籍、アストンマーティン移籍にも同行。ベッテルのメディア戦略や対外コミュニケーションを一手に担ってきた。

    2022年末にベッテルがF1を引退した後も関係は続いていた。近年は個別プロジェクトやイベント出演の調整を担当しており、2025年のイモラで行われたアイルトン・セナのマクラーレンによるデモランにも関与していたという。

    また、ベッテルが近年力を入れていた環境保護やサステナビリティ活動についても、長年にわたってロースケが調整役を務めてきた。

    セバスチャン・ベッテルとブリッタ・ロースケ(フェラーリF1在籍時)

    ベッテル周辺体制にも変化
    ロースケは声明の中で、ベッテルとの仕事について「個人的にも職業的にも大きな影響を受けた、豊かで特別な経験だった」と振り返った。

    今後は、新たなチームがベッテル関連プロジェクトやパートナーシップ、メディア対応などを引き継ぐことになる。

    ブリッタ・ロースケは、F1パドックでも特に知られた広報担当者のひとりだった。ベッテル以前にはルノーやレッドブルでも活動しており、長年にわたってF1のメディア対応を支えてきた実績を持つ。

    今回の離別は、単なるスタッフ交代という以上に、ベッテル時代を象徴してきたひとつの関係性の終焉とも言えそうだ。

    Photo:Red Bull Content Pool

  • メルセデスF1 アルピーヌ株取得でも“支配否定” FIAは独立性を警戒

    メルセデスF1 アルピーヌ株取得でも“支配否定” FIAは独立性を警戒

    アルピーヌF1の株式売却問題が、新たな“マルチチーム化”論争へ発展している。

    ルノー傘下のアルピーヌF1では、24%の株式を保有するオトロ・キャピタルが持ち分売却を検討しており、その有力候補としてメルセデスF1の名前が浮上している。だが、この動きに対してFIA内部では「競技の独立性」を巡る懸念が強まっている。

    メルセデスF1による“アルピーヌ支配”を否定
    ザク・ブラウンは以前からレッドブルとレーシングブルズの関係性を批判してきた立場であり、今回のメルセデスによるアルピーヌ株取得についても「健全ではない」と警戒感を示している。

    FIA会長モハメド・ビン・スライエムも最近、この問題について公に言及。「マルチチーム所有」の問題を調査中であることを認めた。特定勢力が規則投票で過剰な影響力を持つことや、“スポーツとしての公平性”が損なわれればファン離れにつながるとの懸念を示している。

    そんな中、RACERによると、メルセデスは依然としてルノー側が最優先とする買い手候補だという。

    ただし、関係者は今回の取引について「純粋な金融投資」であり、メルセデスがアルピーヌを支配することにはならないと強調している。

    仮に取引が成立しても、ルノーは引き続き76%を保有する見込みで、メルセデス側に“支配権”は渡らない構図だ。

    トト・ヴォルフも以前、「アルピーヌをジュニアチーム化するつもりはない」と説明しており、レーシングブルズのような立場にはしない考えを示している。

    それでもFIA側が納得するかは未知数だ。現行レギュレーションでは、各F1チームが“独立した競技主体”として運営されることが求められている。

    約443億円規模の大型案件に
    今回売却対象となっている24%株式の評価額について、双方はまだ正式合意に至っていない。

    しかし、ブラックブック・モータースポーツによる試算では、その価値は約6億ドル(約443億円)規模に達すると見られている。

    なお、この案件には元レッドブルF1代表クリスチャン・ホーナーも関心を示しているという。

    レッドブル退団時の契約制限が今週で解除され、ホーナーは他チームでの活動が可能となった。アルピーヌ以外ではアストンマーティンとの関連も報じられているほか、自身のチーム設立やMotoGP転向など複数の可能性が取り沙汰されている。

    F1の“マルチチーム化”問題はさらに拡大か
    今回の案件は、単なる投資案件にとどまらない。

    2026年からアルピーヌはメルセデス製PUを搭載することが決まっており、そこへ資本関係まで加われば、“事実上の提携チーム化”との見方が強まる可能性がある。

    FIAが問題視しているのは、単純な株式保有そのものではなく、技術・政治・投票力が複数チーム間で連動する構造だ。

    レッドブルとレーシングブルズの関係性が長年議論されてきたなか、今後はメルセデスとアルピーヌの関係も、新たな焦点になっていく可能性がある。

    Photo:Getty Images

  • フェラーリF1“革命PU”が裏目? メルセデスに10馬力差の危機

    フェラーリF1“革命PU”が裏目? メルセデスに10馬力差の危機

    スクーデリア・フェラーリは2026年シーズン開幕4戦でコンストラクターズランキング2位につけているものの、その裏側では“大胆すぎるPUコンセプト”が苦戦の原因になっているとの見方が浮上している。

    マイアミGPまでにフェラーリは3回の表彰台を獲得したが、直近2戦ではマクラーレンにも後れを取る展開となった。シャシー性能は高く評価されている一方で、PU性能不足が足かせになっているとの指摘がパドック内で強まっている。

    100度超の“異端設計”を採用したフェラーリF1
    伊モータースポーツ系メディア『Motorsport Italia』によると、フェラーリは2026年F1パワーユニットにおいて、あえて出力を犠牲にする代わりに、マシン全体の性能上限を引き上げる方向性を選択したという。

    一般的にはPUへ取り込む空気温度は70〜80度前後が理想とされるが、フェラーリは100度を超える“前例のない”高温コンセプトを採用。記事では「革命的」と表現されている。

    この極端な設計により、SF-26ではサイドポンツーン周辺などで非常に攻めた空力パッケージが可能になったとされる。

    しかし、その代償としてメルセデスPUに対して10〜12馬力を失っている可能性があると報じられている。

    “エンジンフォーミュラ化”の読みを外した可能性
    2026年F1は新PUレギュレーション導入により、「エンジン性能が勢力図を左右する」との見方が開幕前から支配的だった。

    だがフェラーリは、純粋なPU出力競争よりも“総合性能型パッケージ”を優先。その結果、空力面では優位性を得たものの、ストレート性能で苦戦する状況に陥っている可能性がある。

    実際、フェラーリはマイアミGPで11個ものアップグレードを投入したにもかかわらず、パフォーマンス向上は「0.08秒」にとどまったとされている。

    この結果は、現在のSF-26が“シャシーで補い切れないPU不足”を抱えていることを示唆している。

    カナダGP後へ延期された“救済システム”評価
    フェラーリは現在、FIAが導入したADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発救済制度)による巻き返しを狙っている。

    この制度は、基準PUとの差が大きいメーカーに対して追加開発機会を与える仕組みで、フェラーリは夏以降のPUアップグレード投入を計画しているという。

    当初、FIAはマイアミGP後に各PUメーカーの性能差を評価する予定だった。しかしバーレーンGPとサウジアラビアGPの開催中止により、マイアミが“第4戦”となったことで、評価タイミングはカナダGP後へ延期された。

    この変更により、フェラーリのアップグレード計画にも影響が及ぶ可能性がある。

    現在のフェラーリは“最高レベルのシャシー”を持ちながら、その武器を最大限活かし切れていない状況とも言える。今後数戦で性能向上が見られなければ、現在の唯一の強みである車体性能面でもライバル勢に飲み込まれる可能性が出てきそうだ。

  • ホンダF1に“約30億円救済” ライバル勢が撤退危機を警戒

    ホンダF1に“約30億円救済” ライバル勢が撤退危機を警戒

    ホンダが2026年F1シーズンで深刻な苦境に直面するなか、F1陣営内では“異例の救済措置”が必要との見方が広がっている。

    アストンマーティンとの新体制でF1へ復帰したホンダだが、2026年型パワーユニットは出力不足と信頼性問題に苦しみ、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは開幕から下位争いを強いられている。

    さらにAMR26側も深刻な振動問題を抱えており、ドライバーの健康面への懸念まで浮上。エイドリアン・ニューウェイがホンダ側のパフォーマンス不足に不満を示したことで、両者の関係悪化説まで報じられる状況となっている。

    そんな中で浮上しているのが、F1側による“追加支援”だ。

    F1全体がホンダ支援を容認する背景
    The Raceのジョン・ノーブルによると、F1陣営ではホンダの状況を「放置できない問題」と認識する空気が強まっているという。

    背景にあるのは、2026年型PUレギュレーションで導入されたADUO(追加開発機会)制度だ。

    通常、この制度ではベンチマークから2%遅れているメーカーに年間1回、4%遅れている場合には年間2回の追加アップグレード機会が認められる。

    しかし、ホンダはその基準を大きく超える“10%遅れ”に達しているとみられており、F1側は特別措置の拡大を認める方向に傾いている。

    報道によると、ホンダには以下の支援が認められる見通しだ。

    ■ 開発予算上限を1100万ドルへ拡大
    ■ 800万ドルの特別追加支援を付与
    ■ 合計1900万ドル(約30億円)の追加開発余地
    ■ PUテストベンチ使用時間を190時間から230時間へ拡大

    今回の措置は単なる開発優遇ではなく、「ホンダにF1を撤退されては困る」という危機感が背景にあるとの見方も出ている。

    ホンダF1 / 本田技研工業

    “ホンダ撤退”はF1全体のリスク
    現在のF1は、2026年新レギュレーションへの移行に伴い、PUメーカーの維持を重要課題としている。

    アウディの参戦によってメーカー色は強まった一方、複雑化したハイブリッドPUと莫大な開発コストは各メーカーに大きな負担を与えている。

    その中でホンダのような大手メーカーが撤退すれば、F1全体の信頼性や将来計画にも影響を及ぼしかねない。

    ジョン・ノーブルはThe RaceのYouTubeチャンネルで次のように語っている。

    「ホンダが問題を解決できず、F1に背を向けるリスクを各チームとメーカーは懸念していた。ホンダのような大手自動車メーカーを失うことは、F1全体にとって利益にならない」

    この動きは、2026年型PUレギュレーションそのものへの不満がパドック内で強まっていることも示している。

    FIAはすでにマイアミGPからエネルギー回生制限を緩和。さらに2027年以降には内燃エンジン比率を高める方向での議論も進められている。

    アストンマーティン・ホンダの未来は
    問題は、今回の支援で状況を立て直せるかどうかだ。

    アストンマーティン内部では失望感が広がっているとも報じられており、ニューウェイの厳しい発言もチーム内の緊張感を象徴している。

    一方でホンダ側は関係悪化説を否定しており、HRCさくらを中心に振動対策と信頼性改善を急いでいる。

    ただ、今回の“約30億円救済”は、単なる技術支援というよりも「F1全体でホンダをつなぎ止めるための延命措置」という側面が強い。

    2026年レギュレーションは始まったばかりだが、F1はすでに“次の方向転換”を模索し始めている。

    Photo:Honda Racing

  • 佐藤琢磨 インディ500プラクティス2日目は30番手「正直仕上がりは良くない」

    佐藤琢磨 インディ500プラクティス2日目は30番手「正直仕上がりは良くない」

    佐藤琢磨が、2026年インディアナポリス500のプラクティス2日目を終え、現状の課題と今後の方向性について語った。レイホール・レターマン・ラニガンの75号車を駆る佐藤琢磨は、この日223.374mphで30番手。車両の不具合やセットアップ調整に追われる難しい一日となった。

    前日に発生していたメカニカルトラブル自体は解決したものの、その影響で予定していた比較テストが十分に行えず、2日目は改めて検証作業からスタートしたという。

    「あまり仕上がりは良くない」
    佐藤琢磨は、セッション中の流れについて詳細に説明した。

    「昨日出ていたトラブルというのは確実に解決はしたんですけども、そのトラブルが出ていた中で、やりたかった比較テストが昨日ちゃんとできなかったので、今日もう一度そこを洗い直すというメニューで始めました」と佐藤琢磨はコメント。

    その中で、単独走行を中心に細かなセットアップ確認を進めたという。

    「一人で走って、車がすごく安定している状態の中で、ちょっとした違いっていうのを一個一個チェックボックスをつけていきました」

    最終的にはクルマの方向性が改善し、ニュータイヤと満タン状態でグループランにも臨んだ。

    「今日初めてチーム4台でグループランができたのはすごく良かったと思います」

    しかし、その後も不具合が発生。終盤の大集団走行ではライバル勢との差を痛感したという。

    「ちょっと今日は置いてかれるぐらいスピードが遅かったので、残念ながら今の状態としては、あんまり仕上がりは正直良くないです」

    予選仕様へ切り替え「必ずスピードは出せる」
    ここまで苦しい状況が続いているものの、佐藤琢磨は冷静に状況を受け止めている。

    「でも今までもこういうことはたくさんありましたし、ここから車を作っていかねばならないので、とりあえずこの2日間でレースを見据えた走行というより、一旦ちょっと終了して、明日からは予選に向けた車作りをしていきます」と佐藤琢磨は語った。

    今後は木曜のプラクティスで予選仕様のベースを作り、「ファストフライデー」で高ブースト状態を確認。その後の予選へ臨む予定だという。

    一方で、天候への不安も口にした。

    「どうやらちょっと天候が怪しいので、今どういう予選になるかわかりません」

    それでも最後は前向きな言葉で締めくくった。

    「いずれにしてもここまでなかなか順調じゃないんですけど、必ずスピードは出せるように頑張っていきたいと思いますので、明日もしっかりとチームと一緒に頑張ります」

    インディ500 プラクティス2日目

    コナー・デイリーが228mph超えでトップ
    一方、この日のプラクティス2日目では、地元インディアナポリス出身のコナー・デイリーが228.080mphを記録してトップタイムをマークした。ドレイヤー&レインボールド・レーシングの23号車シボレーは、集団走行のトウを活用しながら2日間を通じた最速ラップを記録した。

    デイリーは走行後、マシンの感触に強い手応えを示した。

    「気分は最高だ。でも、あのラップでも全開ではなかった」

    「クルマの感触はかなりいい。とてもうまく進んでいる。正直、コース上もかなりエキサイティングだった。あの走行では、ここ最近のプラクティスで見たことがないくらい多くのサイド・バイ・サイドのバトルがあった。いい感じだった」

    昨年のインディ500ウイナーであり、NTTインディカー・シリーズ王者のアレックス・パロウも228.026mphで続き、228mph台に到達したのはこの2台のみだった。

    デビッド・マルーカスが227.139mphで3番手、グラハム・レイホールが226.835mphで4番手、ロマン・グロージャンが226.591mphで5番手に入り、各陣営とも予選を見据えたセットアップ作業を本格化させている。

    単独走行ではパト・オワードが最速
    集団走行では空力トウの影響によって速度が伸びた一方で、単独走行で最速だったのはパト・オワードだった。アロー・マクラーレンの5号車シボレーで221.409mphを記録し、“ノートウ”状態での速さを示した。

    2016年インディ500ウイナーのアレクサンダー・ロッシも、エド・カーペンター・レーシングの20号車シボレーで221.392mphを記録して単独走行2番手につけた。

    なお、単独走行最速タイムは、火曜にカイル・カークウッドが記録した222.062mphにはわずかに届かなかった。

    33台が無事故で2542周を走破
    この日は全33台が合計2542周を走行し、インシデントはゼロ。気温や路面コンディションにも恵まれ、各車が順調に周回を重ねた。

    ただ、木曜以降は予選仕様への切り替えが本格化する。金曜の“ファストフライデー”では高ブーストが解禁され、週末の予選へ向けて各陣営の勢力図が大きく変化する可能性もある。

    ■ 2026年インディ500 プラクティス2日目順位
    1.コナー・デイリー(ドレイヤー&レインボールド) – 228.080mph
    2.アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ) – 228.026mph
    3.デビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー) – 227.139mph
    4.グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン) – 226.835mph
    5.ロマン・グロージャン(デイル・コイン) – 226.591mph
    6.スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ) – 226.572mph
    7.スコット・マクラフリン(チーム・ペンスキー) – 226.173mph
    8.ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー) – 225.964mph
    9.サンティノ・フェルッチ(AJフォイト) – 225.594mph
    10.カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル) – 225.542mph
    11.マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク) – 225.271mph
    12.フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク) – 225.164mph
    13.ウィル・パワー(チーム・ペンスキー) – 225.133mph
    14.ジャック・ハーベイ(DRR) – 225.100mph
    15.リーナス・ヴィーケイ(デイル・コイン) – 225.091mph
    16.ルイス・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン) – 224.761mph
    17.デニス・ハウガー(プレマ) – 224.455mph
    18.カイオ・コレット(フンコス・ホリンジャー) – 224.390mph
    19.マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル) – 224.274mph
    20.スティング・レイ・ロブ(フンコス・ホリンジャー) – 224.272mph
    21.アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター) – 224.268mph
    22.ノーラン・シーゲル(アロー・マクラーレン) – 224.234mph
    23.エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク) – 224.163mph
    24.クリスチャン・ルンガー(アロー・マクラーレン) – 224.066mph
    25.ライアン・ハンター=レイ(DRR) – 224.063mph
    26.キフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ) – 223.817mph
    27.パト・オワード(アロー・マクラーレン) – 223.699mph
    28.ジェイコブ・エイベル(デイル・コイン) – 223.594mph
    29.クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター) – 223.515mph
    30.佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン) – 223.374mph
    31.ミック・シューマッハ(プレマ) – 222.256mph
    32.エド・カーペンター(エド・カーペンター) – 222.227mph
    33.キャサリン・レッグ(デイル・コイン) – 220.985mph

    Photo:Rahal Letterman Lanigan Racing/ INDYCAR

  • F1“ヨーヨー現象”を防止へ FIA技術責任者が2027年修正を説明

    F1“ヨーヨー現象”を防止へ FIA技術責任者が2027年修正を説明

    2026年F1シーズンで導入された新世代パワーユニット規則に対する批判が強まるなか、FIA(国際自動車連盟)シングルシーター部門責任者ニコラス・トンバジスが、2027年に向けて進められているルール修正の狙いを説明した。

    現在の2026年規則では、内燃エンジンと電動システムの出力比率をほぼ50対50とする構成が採用されたが、実戦では“ヨーヨー現象”とも呼ばれる不自然なエネルギーマネジメントが問題視されている。

    “ヨーヨー現象”の背景にあるエネルギー不足
    2026年F1マシンでは、ストレート途中でバッテリー残量が尽きるケースが発生し、ドライバーは次の周回へ向けてエネルギーを温存するためアクセルを戻さざるを得ない状況に追い込まれている。

    その結果、ドライバー同士がストレートで一度接近し、その後に減速と回生を繰り返す“ヨーヨー”のような展開が生まれ、従来のF1とは異なるレーススタイルへの批判が噴出していた。

    こうした問題を受け、FIAはマイアミGPから緊急的な調整を導入。さらに2027年以降に向けて、内燃エンジン出力を約50kW引き上げる一方で、電動出力を同程度削減する方向で各メーカーと原則合意に達している。

    トンバジス「防御的な走りだけにはしたくない」
    ニコラス・トンバジスは独『Auto Motor und Sport』に対し、今回の修正が“ハイブリッド放棄”ではないと強調した。

    「当初のエネルギー配分では、特定条件下で非常に早い段階でバッテリーを使い切ってしまう可能性があると認識した」とトンバジスは説明した。

    「2027年以降は内燃エンジンに少し余裕を持たせることで、エネルギーマネジメントをより安定したものにできる」

    さらにトンバジスは、現在のF1で問題視されている“防御的なレース”を避けたい考えを示した。

    「我々の目的はハイブリッドコンセプトを薄めることではない」

    「しかし、システムが完全に防御的に機能するだけの状態ではなく、ドライバーがストレートで攻め続けられる状況を確保する必要がある」

    「次の周回のためにエネルギーを残そうとして、ストレート途中でアクセルを戻さなければならないような状況は避けたい」

    2026年への前倒しは見送り
    一方で、こうした変更が2026年シーズン中に前倒し導入される可能性については否定した。

    トンバジスは「2026年用の設計はすでに大部分が凍結されている」と説明している。

    「2027年向けの調整によって、メーカーは十分な準備期間を得ながら、それぞれのコンセプトを最適化できる」

    「これは急進的な改革ではなく、進化的な改良だ」

    Photo:Alpine

  • マックス・フェルスタッペン効果 ニュル24時間が史上初完売

    マックス・フェルスタッペン効果 ニュル24時間が史上初完売

    マックス・フェルスタッペンのニュルブルクリンク24時間レース初参戦が、イベント史上初の完売をもたらした。

    4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは今週、CPレーシングから伝説的なノルドシュライフェで開催される24時間レースに出場する。マシンはメルセデスAMG GT3 Evoで、チームメイトはダニ・ジュンカデラ、ジュール・グーノン、ルーカス・アウアーとなる。

    イベント主催者は今週、週末通し券が初めて完全に売り切れたことを確認した。残っているのは木曜、金曜、日曜の限られた1日券のみで、フェルスタッペンの参戦がイベントへの関心を大きく押し上げた形だ。

    F1への不満と“リアルなモータースポーツ”への回帰
    フェルスタッペンは近年、F1の新世代マシンに対して強い不満を示してきた。バッテリーの回生とデプロイメントに大きく左右される現在のF1について、「マリオカート」のようだと表現し、「反レース的」だとも語っている。

    一方で、ニュルブルクリンクでのスポーツカー参戦については「本物のモータースポーツがどんなものかを思い出させてくれる」と語り、走行後には「幸せな気分でクルマを降りている」と明かしていた。

    その言葉は、今回の完売という現象によってさらに重みを増した。フェルスタッペンのニュルブルクリンク挑戦は、単なるサイドクエストではなく、現在のF1に対する本人の距離感を映す象徴的な出来事になっている。

    去就不透明のなかで注目される“10月”
    フェルスタッペンのF1での将来は依然として不透明だ。レッドブルの苦戦が続くなか、本人は今季終了後にF1を離れる可能性にも言及している。

    ESPNによれば、フェルスタッペンが決断を下す期限は今年10月までとされている。レッドブルの現在の成績とライバル勢とのパフォーマンス差を踏まえれば、離脱やサバティカルを選ぶ場合、成績関連の条項を行使できる可能性が高いとみられている。

    レッドブルは昨年、フェルスタッペンがF1の現状に不満を募らせるなかで、本人を満足させるためにニュルブルクリンクでのスポーツカー参戦を許可していた。

    ノルドシュライフェが持つ歴史的な重み
    ニュルブルクリンク24時間レースは1970年に初開催された。舞台となるノルドシュライフェは、かつてF1ドイツGPも開催された伝説的なコースであり、1976年にはニキ・ラウダが瀕死の大事故を喫した場所でもある。

    安全面の懸念から、近年のF1ではニュルブルクリンクでレースが行われる場合もグランプリレイアウトが使用されてきた。直近では、パンデミックで短縮された2020年シーズンにアイフェルGPとしてカレンダーに加わった。

    フェルスタッペンにとって今回のニュルブルクリンク24時間レースは初参戦となる。そのデビューが史上初の完売を生んだことは、彼の存在感がF1の枠を超えていることを示している。

    Photo:Getty Images

  • オスカー・ピアストリ レッドブルF1移籍説をけん制「マクラーレンを強くしたい」

    オスカー・ピアストリ レッドブルF1移籍説をけん制「マクラーレンを強くしたい」

    オスカー・ピアストリが、レッドブル移籍説が浮上するなかでもマクラーレンへの強い忠誠心を改めて示した。

    マックス・フェルスタッペンの将来的な去就が不透明視されるなか、レッドブルが後継候補としてピアストリに注目しているとの報道が続いている。しかし、本人の最新コメントからは、少なくとも現時点でマクラーレンを離れる意思がないことが明確に伝わってくる。

    “チームに尽くすドライバー”として記憶されたい
    ピアストリはマクラーレンのYouTubeチャンネルの特集内で、自身がF1ドライバーとして何を重視しているかを語った。

    「自分自身をしっかり管理する必要がある。エンジニアのチームだけじゃなく、ファクトリーにいる何百人もの人たちとも協力していかなければならない」

    「求められるものは本当に多い。でも、それらを全部備えていても、速くなければ意味はない」

    そう語ったピアストリは、自身のキャリアを“マクラーレン成功時代の一員”としてだけではなく、“チームを強くしたドライバー”として残したいと説明した。

    「僕がただ成功した時代のドライバーだった、というだけではなく、チームの成功に貢献したドライバーだったと思ってもらえたら嬉しい」

    「たとえワールドチャンピオンになれなかったとしても、常に全力で戦い、ベストを尽くそうとしていたドライバーとして記憶されたい。それも正しいやり方でね」

    「真のレーサーでありながら、チームにとても献身的で、マクラーレンをより良いチームにしようとしていた人物として覚えられたい」

    レッドブル移籍説との温度差
    ピアストリは現在、F1グリッドでも屈指の評価を受ける若手ドライバーのひとりであり、レッドブルが関心を寄せるのは自然な流れとも言える。

    特に、2025年シーズン終盤にはチーム内でランド・ノリスとの扱いの差が話題になったことで、“エース待遇”を求めて将来的な移籍を検討する可能性も取り沙汰されてきた。

    しかし今回のコメントでは、個人の立場よりも“チーム全体への貢献”を重視する姿勢が前面に出ている。

    実際、ピアストリはF1デビュー前にもアルピーヌとの既存関係を断ち切ってまでマクラーレン加入を選択しており、一度決めたプロジェクトに対して強いコミットメントを示してきた。

    マクラーレンはピアストリに応えられるか
    ザク・ブラウンはこれまで、タイトル争いで明確な優位性が生まれればピアストリを支援する可能性を示唆している。

    ただ、昨年のチームオーダーや戦略判断を巡っては、「本当にピアストリを全面支援するのか」という懐疑的な見方も依然として存在する。

    だからこそ、2026年シーズンはマクラーレンにとっても重要な意味を持つ。ピアストリの“献身”に対して、チームがどこまで本気で応えられるか――その姿勢が、今後の長期的な関係性を左右する可能性がある。

    Photo:Getty Images