投稿者: dbcheck

  • 平川亮がハースF1チームのFP1を担当 オーストリアGPで今季初走行

    平川亮がハースF1チームのFP1を担当 オーストリアGPで今季初走行

    ハースF1チームは6月26日開幕のF1第8戦オーストリアGPで、リザーブドライバーの平川亮がフリー走行1回目(FP1)に出走すると発表した。

    平川亮はエステバン・オコンに代わってVF-26をドライブする。2025年にはハースで4回のFP1セッションを担当したが、2026年シーズンではこれが初のF1公式セッション参加となる。

    今回の走行はFIAのルーキードライバー起用義務に基づくもので、平川亮にとっては初めてVF-26を実戦環境で走らせる機会となる。

    平川亮はチームの発表を通じて次のように意気込みを語った。

    「まず、この機会を与えてくれたトヨタ・ガズー・レーシングとハースに感謝したいです。今季初めてのFP1になりますし、レッドブルリンクを走るのも久しぶりです」

    「低速コーナーから高速コーナー、そして長いストレートまで揃っているので、VF-26を初めて走らせるには最適なサーキットだと思います。とても楽しみですし、60分間のセッションは本当に短いので待ちきれません」

    「目標はできるだけ早くクルマに慣れ、できる限り多くのデータを収集してチームをサポートすることです」

    平川亮は先日開催されたWECル・マン24時間レースで、トヨタのドライバーとして表彰台を獲得したばかり。ハースの小松礼雄代表も、その活躍を称賛しつつFP1でのフィードバックに期待を寄せている。

    小松礼雄代表は「亮はまだVF-26をドライブしていないので、彼のフィードバックを得られるのは良いことだ。ル・マンではトヨタで表彰台を獲得したばかりで、今季もTPCプログラムで重要な役割を果たしている」とコメントした。

    ハースはここ2戦で結果を残せていないものの、オーストリアGPとイギリスGPの連戦を通じてVF-26への理解を深め、シーズン序盤に見せたポイント獲得の安定感を取り戻したい考えだ。

  • F1が2030年ネットゼロ達成へ前進 カーボンフットプリントを35%削減

    F1が2030年ネットゼロ達成へ前進 カーボンフットプリントを35%削減

    F1は、2018年比でカーボンフットプリントを35%削減したことを発表し、2030年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ目標」の達成に向けて順調に進んでいることを明らかにした。

    2025年シーズン終了時点のデータでは、2024年比でも排出量を12%削減しており、持続可能性プログラム開始以来、約8万トンのCO2換算排出量を削減したという。F1は24戦・19か国という史上最大規模のカレンダーを開催しながらも環境負荷低減を進めている。

    物流改革とSAF導入が大幅削減を実現
    F1の排出量は、10チーム時代の2018年から大きく変化している。現在は11チームに加え、世界各地で開催されるレース運営、テレビ中継、物流ネットワーク、数千トン規模の機材輸送などが環境負荷の主要要因となっている。

    今回の削減で最も大きな成果を上げたのは物流分野だった。F1は持続可能な航空燃料(SAF)の活用拡大や輸送手段の見直しを進めており、物流関連排出量は2018年比で29%削減された。

    また、チームのファクトリーや関連施設での再生可能エネルギー活用も進み、施設由来の排出量は64%減少。移動に伴う排出量も27%削減された。

    2025年には航空チャーター便向けSAF投資額を前年の2倍に拡大し、関連排出量を約40%削減。さらに持続可能な海運燃料への初投資も実施した。

    レース数増加でも排出量削減を継続
    注目すべきは、F1がレース数を増やしながら排出量削減を実現している点だ。

    2018年の21戦から2025年には24戦へ拡大したが、イベント運営に伴う排出量も6%削減された。現在では陸上輸送、航空輸送、海上輸送のすべてで低炭素ソリューションが導入されている。

    F1は今後、航空輸送への依存度をさらに下げる方針を示している。海上輸送や地域物流ハブの活用を拡大し、2030年までに現在航空輸送されている中継機材などの半数以上を航空便から完全に移行させる計画だ。

    2030年ネットゼロ実現への課題
    今回の35%削減は、F1が掲げる2030年ネットゼロ達成に向けた重要なマイルストーンとなる。

    一方で、残る65%の削減は容易ではない。世界各地を転戦するスポーツの性質上、物流や移動に伴う排出量は依然として大きな割合を占めているためだ。

    それでも、F1は2026年から100%持続可能燃料を使用する新世代パワーユニットの導入を予定しており、競技面と環境対策を両立させながら脱炭素化を進めている。

    ステファノ・ドメニカリCEOは今回の成果について次のように語った。

    「私たちはスポーツを成長させ、新たなファン層へリーチし続けながらも、環境負荷を着実に削減している」

  • F1王者候補アントネッリにローマ教皇との謁見案浮上 バチカンが調整か

    F1王者候補アントネッリにローマ教皇との謁見案浮上 バチカンが調整か

    2026年のF1世界選手権をリードするアンドレア・キミ・アントネッリが、ローマ教皇レオ14世との謁見を実現させる可能性が浮上した。イタリア紙『Corriere dello Sport』によると、バチカン内部で面会に向けた調整が進められているという。

    19歳のアントネッリは今季、メルセデスで5連勝を達成するなどセンセーショナルな活躍を見せ、F1界の新たなスターとして注目を集めている。教皇との謁見が実現すれば、世界選手権を争う若きイタリア人ドライバーにとって極めて名誉な機会となりそうだ。

    バチカンがアントネッリとの面会を調整
    『Corriere dello Sport』は、「バチカンは、F1世界選手権の若きリーダーに対し、レオ14世が近く謁見の機会を与えることに自信を持っている」と報じた。

    現時点で正式決定はされていないものの、実現すればイタリア国内のみならず、世界的にも大きな注目を集めるイベントとなる。

    アントネッリは今季、メルセデスのエース候補として期待を背負いながらF1フル参戦2年目を迎え、開幕から圧倒的な速さを披露している。

    アイルトン・セナとも重なる価値観
    報道によれば、アントネッリは教皇レオ14世を信仰や連帯の価値観を体現する存在として尊敬しているという。

    記事では、その姿勢が信仰心の厚さで知られた故アイルトン・セナを連想させるとも伝えられている。

    セナはキャリアを通じて宗教的信念を公言し、多くのファンから精神的な支柱としても支持を集めた。アントネッリもまた、競技成績だけでなく人間性の面でも注目を集めつつある。

    5連勝後もランキング首位を維持
    アントネッリは今季、モナコGPまで5連勝を達成して一気にタイトル争いの主役へと躍り出た。

    連勝は前戦バルセロナ・カタルーニャGPでのパワーユニットトラブルによって途切れたものの、ランキング首位は維持している。

    現在はフェラーリのルイス・ハミルトンに41ポイント差をつけており、次戦オーストリアGPへ向けてもタイトル争いの最有力候補とみられている。

    ローマ教皇との謁見が実現すれば、アントネッリにとってキャリア初期を象徴する特別な出来事となりそうだ。

  • フェラーリF1 メルセデス追撃へ方針転換か 小型ターボ放棄を検討

    フェラーリF1 メルセデス追撃へ方針転換か 小型ターボ放棄を検討

    フェラーリが、2026年型パワーユニット「SF-26」の象徴だった小型ターボチャージャーを放棄する可能性が浮上した。メルセデスとの出力差を縮めるため、より大型のターボへの変更を検討しているという。

    フェラーリは、FIAのADUO(追加開発・アップグレード機会)制度によって認められた2回の開発トークンを活用し、シーズン後半までにメルセデスとの「出力同等化(パワーパリティ)」を実現したい考えだ。

    フェラーリはオーストリアGPで最初のPUアップグレード投入へ
    フェラーリは2026年レギュレーションへの対応で、メルセデスほど優れたエンジンを開発できなかったことを認識している。

    FIAはADUO制度の評価で、フェラーリ、アウディF1、ホンダの内燃エンジン(ICE)がベンチマークより4〜10%劣っていると判断。それぞれ2回の開発トークンを認めた。一方、メルセデスは約2%差と評価され、1回のアップグレードが許可されている。

    ただし、ベンチマークとされたのはレッドブル・フォードのICEであり、レッドブルは「実際にはメルセデスの方が優れている」としてFIAの判断に異議を申し立てている。

    フェラーリはすでに最初のアップグレード計画を進めており、次戦オーストリアGPで改良版パワーユニットを投入する見通しだ。この仕様は高温条件への対応力向上も目的としている。

    第2弾アップグレードはザントフォールトまたはモンツァか
    『The Race』によると、フェラーリは第2弾アップグレードの準備も並行して進めている。

    最初の改良はオーストリアGPで投入される予定だが、2回目のアップデートは夏休み明け最初のオランダGP、あるいは母国イタリアGPでの投入が有力視されている。

    フェラーリはモンツァに向けて、メルセデスと同等の出力を実現した状態でホームレースを迎えることを目標としている。

    小型ターボという武器を捨てる可能性
    その目標達成のため、フェラーリは今季の特徴だった小型ターボを放棄する可能性まで検討しているという。

    2026年レギュレーションではMGU-Hが廃止されたため、多くのメーカーがターボレスポンスや出力特性の最適化に苦戦した。

    フェラーリはライバルよりも約10mm小さいターボを採用することで、プレシーズンテストから優れた発進加速を披露。MGU-H廃止による影響を最小限に抑え、スタート性能で優位に立っていた。

    しかしシーズン開幕後、ライバル勢が改善を進めたことでその優位性は薄れつつある。

    今年5月時点では、フェラーリはシーズンを通して小型ターボを維持する方針と報じられていた。しかし現在は方針転換の可能性が浮上している。

    大型ターボを採用することで追加出力を得られると考えられており、小型設計による損失は最大7馬力に達するとされる。

    メルセデスとの差は約30馬力か
    報道によると、フェラーリの2026年型パワーユニットは現状でメルセデスに対し約30馬力劣っているとされる。

    しかし、オーストリアGPで投入予定の最初のアップグレードだけでも約20馬力分の改善が期待されており、さらに第2弾アップデートと大型ターボ導入が実現すれば、その差をほぼ解消できる可能性がある。

    フェラーリはルイス・ハミルトンのバルセロナ・カタルーニャGP優勝によって勢いを取り戻したが、タイトル争いへ本格的に加わるためには、依然としてパワーユニット性能の向上が不可欠だ。

    今後のADUO開発が、2026年勢力図を左右する重要な要素となりそうだ。

  • アストンマーティンF1 ジャック・クロフォードをオーストリアGPのFP1に起用

    アストンマーティンF1 ジャック・クロフォードをオーストリアGPのFP1に起用

    アストンマーティンは、育成ドライバー兼リザーブドライバーを務めるジャック・クロフォードが、2026年F1オーストリアGPのフリー走行1回目(FP1)でランス・ストロールに代わってAMR26をドライブすると発表した。

    これはクロフォードにとってアストンマーティンで4回目のFP1出走となり、2026年シーズンでは2回目の機会となる。また、FIAが義務付けるルーキードライバー起用枠4回のうち2回目にあたる。

    バルセロナでのタイヤテストを経て再びF1マシンへ
    クロフォードは今週、バルセロナで実施されたピレリのタイヤテストに参加したばかりだ。今回のオーストリアGPでは、その経験を生かして再び実戦の週末に臨む。

    レッドブルリンクはクロフォードにとって馴染み深いサーキットであり、FIA F2およびFIA F3時代にはともに勝利を記録している。また、2024年6月には同コースでアストンマーティンのAMR22によるテストも経験している。

    それから2年が経過した現在、クロフォードはチームのドライバー育成プログラムの中核を担う存在となり、F1マシンでの走行距離は3800km以上に達している。これは現役F1ドライバー以外の若手としては非常に豊富な経験量だ。

    クロフォード「チームに有益なフィードバックを提供したい」
    クロフォードは今回のFP1出走について次のように語った。

    「レースウイーク中に再びAMR26をドライブする機会を得られて本当に嬉しいです。オーストリアはよく知っているサーキットですし、アストンマーティンF1マシンで初めてテストを行ってから約2年後に、再びレッドブルリンクへ戻れることは特別なことです」

    「今シーズンはシミュレーターで多くの時間を過ごしてチームをサポートしてきましたし、最近はバルセロナでタイヤテストも行いました。その積み重ねを実際のコースで生かせるのを楽しみにしています」

    「F1マシンに乗る機会はどれも貴重です。チームに有益なフィードバックを提供し、このセッションを最大限に活用することに集中したいと思います」

    クラック「成長を評価する重要な機会」
    トラックサイド責任者のマイク・クラックは、クロフォードの継続的な貢献を高く評価している。

    「ジャックはサードドライバーとして重要な役割を果たし続けている。今回のFP1セッションも、その成長過程における価値あるステップだ」

    「彼はシーズンを通してシミュレータープログラムに深く関わってきた。また最近のバルセロナでのピレリタイヤテストでも有意義な走行を行った」

    「オーストリアでは、レースウイークという実戦環境の中で彼の成長を評価するとともに、チームにとって有益なデータを収集する機会となる」

    アストンマーティンの育成計画における重要な一歩
    現在20歳のクロフォードは、F2でタイトル争いを続けながらアストンマーティンの育成プログラムにも参加している。今回のFP1出走は単なるルーキー枠消化ではなく、将来的なF1昇格を見据えた評価の場という意味合いも強い。

    アストンマーティンは2026年からホンダとのワークス体制を開始したが、シーズン序盤は苦戦が続いている。そんな中で、若手ドライバーの育成と評価を進めることはチームの長期的な将来戦略においても重要なテーマとなっている。

  • 角田裕毅のF1復帰にヴィルヌーヴが否定的見解「十分な時間を得た」

    角田裕毅のF1復帰にヴィルヌーヴが否定的見解「十分な時間を得た」

    角田裕毅の2027年F1復帰の可能性が報じられるなか、1997年F1ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴは、角田裕毅はすでに十分なチャンスを与えられており、再びグリッドに戻るべきではないとの見解を示した。

    2025年限りでレッドブルのレースシートを失った角田裕毅は、2026年シーズンをレッドブルのリザーブドライバーとして過ごしている。だが、トヨタとの提携を強化したハースが日本人ドライバー獲得を検討しているとされ、2027年の復帰候補として名前が浮上している。

    ヴィルヌーヴ「角田裕毅は十分な時間を得た」
    GPblogによると、ハースはトヨタとの関係強化を背景に日本人ドライバーの起用を検討しており、2026年末で契約満了を迎えるエステバン・オコンの後任候補として角田裕毅に関心を示しているという。

    しかしヴィルヌーヴは、Sky Sports F1の番組内で角田裕毅のF1復帰には否定的な見方を示した。

    「彼はもう十分に時間を与えられたと思う。レッドブルで求められていたのも、ある意味ではホンダの後押しがあったからだし、そこで輝くことはできなかった」

    「彼は何年F1にいた? 4年か5年か。それだけ長くいたのだから十分だ。際立った結果を残せなかった。彼の時代は終わったんだ」

    「実際にF1でチャンスを得られたことを幸運だと思うべきだ。多くのドライバーはその機会すら得られないのだから」

    角田裕毅は2021年にF1デビューし、2025年途中からレッドブルへ昇格したものの、マックス・フェルスタッペンとの比較で苦戦。2025年は22戦で30ポイント、トップ10フィニッシュは7回にとどまった。

    フェラーリはラファエル・カマラの起用を希望
    一方で、角田裕毅のハース入りには強力なライバルも存在する。

    Auto Motor und Sportによると、フェラーリは自らの育成ドライバーでF2に参戦するラファエル・カマラを2027年にハースへ送り込みたい考えを持っているという。

    オリバー・ベアマンはフェラーリとの関係もあり、2027年もハース残留が有力視されている。そこで契約満了を迎えるオコンの後任として、フェラーリはカマラの起用を強く望んでいると報じられている。

    フェラーリ陣営は、カマラがすでにF1昇格の準備が整っていると評価しており、ハースに優先的な起用権を与える方針だという。

    カマラ自身も、まずはハースで経験を積みながらF1キャリアをスタートさせることを望んでいるとされ、角田裕毅にとっては大きな障害となりそうだ。

    チャンドックは角田裕毅の実力を擁護
    これに対し、元F1ドライバーのカルン・チャンドックは異なる見方を示している。

    チャンドックは、もし角田裕毅が2025年にレーシングブルズへ残留していれば評価は大きく変わっていた可能性があると指摘した。

    「僕は少し違う見方をしている。もし角田裕毅がレーシングブルズに残り、レッドブルがリアム・ローソンとの交代を行わなかったなら、彼はローソンより良いシーズンを送っていたと思う。そうなれば今の議論も違ったものになっていたはずだ」

    さらにチャンドックは、角田裕毅のF1復帰ルートとしてアストンマーティンの可能性にも言及した。

    「ひとつ気になるのは、もしフェルナンド・アロンソが契約を更新しなかった場合だ。ホンダが角田裕毅をアストンマーティンのシートに押し込めるだろうか」

    「アロンソが引退するのであれば、それが唯一の復帰ルートになるかもしれない」

    評価が分かれる角田裕毅の2027年復帰論
    角田裕毅を巡っては、トヨタとの関係を重視するハース、育成ドライバーを送り込みたいフェラーリ、そして2027年以降のアストンマーティンの動向など、複数の要素が絡み合っている。

    ヴィルヌーヴのように「十分なチャンスを得た」と見る声がある一方で、チャンドックのように「環境次第で再評価されるべきドライバー」と考える関係者も少なくない。

    2027年のドライバー市場が本格的に動き始めれば、角田裕毅の将来を巡る議論はさらに活発になりそうだ。

    【関連】
    ・角田裕毅はトヨタとの関係構築に動く? ハースF1復帰へホンダ離脱の可能性も

  • クレア・ウィリアムズ「ラッセルはF1タイトルに値する」 不運の連鎖を懸念

    クレア・ウィリアムズ「ラッセルはF1タイトルに値する」 不運の連鎖を懸念

    2026年のF1開幕前、ジョージ・ラッセルのタイトル獲得を最も強く信じていた人物の一人が、元ウィリアムズ副代表のクレア・ウィリアムズだった。

    ルイス・ハミルトンの離脱によってメルセデスのリーダーとなったラッセルは、ついにワールドチャンピオン争いに本格参戦する準備が整ったように見えていた。しかしシーズン序盤の主役となったのは、誰もが予想しなかったキミ・アントネッリだった。

    アントネッリの台頭で予想は一変
    アントネッリは開幕7戦で5勝を挙げ、ドライバーズ選手権の主導権を掌握。一方のラッセルは、トラブルや不運な展開に見舞われ続けている。

    クレア・ウィリアムズは『High Performance Racing Podcast』で、自身の予想が外れた理由を率直に認めた。

    「今年はジョージの年になると開幕前から強く言っていた。だけど、私はキミを過小評価していたと思うし、おそらく多くの人もそうだったと思う」

    メルセデスの新時代を率いるのはラッセルだと考えられていたが、実際にはアントネッリがチームの勢力図を一変させた。

    才能だけでは勝てないF1の現実
    クレア・ウィリアムズは、ラッセルが苦戦している原因は実力不足ではないと強調する。

    「本当にジョージの年になると思っていた。そして以前も話したけれど、運というものは確かに存在すると思う。F1では人によって運の良し悪しがある」

    「私はウィリアムズでそれを何度も見てきた。雨やセーフティカーで結果が大きく変わるレースでも、ウィリアムズはほとんど恩恵を受けなかった。他のチームは受けていたのに」

    「それは戦略ミスや何かの失敗ではなかった。ただ私たちには起こらなかった。本当に一度もなかった」

    ラッセルもまた、そうした“不運な側”にいるように見えるという。

    クレア・ウィリアムズ

    中国 日本 カナダで逃した勝機
    2026年シーズンのラッセルは、重要な場面で何度も運に見放されてきた。

    中国GPでは技術的トラブル、日本GPでは不利なタイミングのセーフティカー、そしてカナダGPでは首位走行中にマシントラブルでリタイア。自らのミスとは言い難い形で多くのポイントを失っている。

    クレア・ウィリアムズは、その流れが続くことを心配している。

    「ジョージについて心配している。才能が足りないからではない。ただ少し運が悪かっただけだと思う」

    「そして時には、その不運が人にまとわりつくことがあるのではないかと心配している」

    2019年にウィリアムズでラッセルをF1デビューさせた張本人だけに、その姿を見るのは複雑な思いがあるようだ。

    それでも王者の資質は十分
    アントネッリの快進撃によってタイトル争いは厳しさを増しているが、クレア・ウィリアムズはラッセルの実力を疑っていない。

    「ジョージに不運がずっと付きまとってほしくない。なぜなら彼はタイトルに値するドライバーだからだ」

    「私は本当にそう思っているし、彼はそれを勝ち取るだけの実績を積み上げてきた」

    開幕前にはラッセルの戴冠シーズンになると予想されていた2026年。しかしアントネッリの衝撃的な台頭とラッセルを襲う不運の連続によって、メルセデス内のタイトル争いは今季最大の見どころの一つとなっている。

  • ケビン・マグヌッセン NASCARデビュー戦で激高対立 グラグソンに「消え失せろ」

    ケビン・マグヌッセン NASCARデビュー戦で激高対立 グラグソンに「消え失せろ」

    元F1ドライバーのケビン・マグヌッセンが、NASCARカップシリーズのデビュー戦後にライバルのノア・グラグソンと激しい口論を繰り広げた。

    マグヌッセンは、かつてキミ・ライコネンも参戦したTrackhouse Racingの特別参戦プログラム「Project91」から出場。サンディエゴの海軍基地コロナド(NAS North Island)に設置された特設コースで開催されたレースに臨んだ。

    結果は27位だったものの、シボレーを駆りレース中のファステストラップを記録。しかし、レース後にはFront Row Motorsportsのノア・グラグソンから詰め寄られる事態となった。

    接触が続いた末に起きた衝突
    レース中、両者は何度も接近戦を展開していた。

    グラグソンはシケインでマグヌッセンを押しのけてポジションを奪取。その後も数周にわたって激しいバトルが続いた。

    そして第2ステージ終盤、ターン4進入でマグヌッセンがイン側へ飛び込むと、4号車のグラグソンを壁へ押し出す形となった。

    映像では接触直前にマグヌッセンがアクセルを踏み込んでいるようにも見え、グラグソンのマシンは右フロントのトーリンクを破損。そのままリタイアとなった。

    レース後に激しい口論へ発展
    レース終了後、グラグソンはマグヌッセンを待ち構え、約90秒にわたる激しい言い争いを展開した。

    グラグソンはマグヌッセンに対し、「お前はいったい何が問題なんだ?」と怒りをあらわにした。

    さらに、「お前たちはこっちへ来ると、フェンダー付きのクルマだからってコーナーへ突っ込んでくる」と非難した。

    これに対しマグヌッセンは、「俺の顔の前から失せろ」と応酬。

    さらに、「消え失せろ」「顔の前からどけ」と繰り返した。

    グラグソンがなおも詰め寄ると、マグヌッセンは「問題なのはお前が俺の顔の前にいることだ」と返答。

    最後には、「英語が分からないのか? 消え失せろと言っているんだ」と強い口調で突き放した。

    最終的に両者はその場を離れ、大事には至らなかった。

    ケビン・マグヌッセン NASCAR

    優勝は23XIレーシングのコーリー・ハイム
    レースは23XIレーシングのコーリー・ハイムが優勝した。

    23XIレーシングはNBAのレジェンドであるマイケル・ジョーダンと、現役NASCARドライバーのデニー・ハムリンが共同オーナーを務めるチームで、ハイムにとってはNASCARカップシリーズ初優勝となった。

    チームメイトのババ・ウォレスが2位に入り、23XIレーシングはワンツーフィニッシュを達成。共同オーナーのハムリンは14位でレースを終えた。

    F1流の攻防はNASCARで受け入れられるのか
    今回の一件は、オープンホイール出身ドライバーとNASCARドライバーのレース観の違いを改めて浮き彫りにした。

    マグヌッセンはF1や耐久レースで培った積極的なオーバーテイクスタイルで挑んだが、接触を前提としたNASCAR独特の駆け引きの中では、そのアプローチがライバルの反感を買った形だ。

    一方で、デビュー戦ながらファステストラップを記録したスピードは十分に印象的だった。今回の騒動も含め、マグヌッセンのNASCAR挑戦は大きな注目を集めることになりそうだ。

  • ウーゴ・ウゴチュク アルピーヌとのTPCでF1初走行中にクラッシュ

    ウーゴ・ウゴチュク アルピーヌとのTPCでF1初走行中にクラッシュ

    FIA F3選手権をリードするウゴ・ウゴチュクが、モンツァで実施されたアルピーヌのテスト走行中にクラッシュを喫した。幸いにもドライバー本人に負傷はなく、F1マシンでの初走行を終えている。

    スペインの報道によると、19歳のアメリカ人ドライバーであるウゴ・ウゴチュクは、イタリアのモンツァ・サーキットでアルピーヌA524をドライブ中にアクシデントを起こした。今回がF1マシン初走行だったが、大事には至らなかった。

    FIA F3ランキング首位の有望株
    ウゴ・ウゴチュクは現在、カンポス・レーシングからFIA F3に参戦しており、ランキング首位を走る有力若手ドライバーのひとりだ。

    ナイジェリア系およびイタリア系のルーツを持つニューヨーク出身のウゴチュクは、これまでF1直下カテゴリーで高い評価を受けてきた。

    今回のテストでは、2024年にエステバン・オコン、ピエール・ガスリー、ジャック・ドゥーハンがレースで使用したアルピーヌA524をドライブした。

    アルピーヌ育成入りの可能性も浮上
    現在のところ、ウゴチュクは特定のF1チーム育成プログラムには所属していない。

    しかし今回のアルピーヌでのテスト参加により、エンストンを拠点とするチームとの関係が注目を集めている。

    ウゴチュクは2024年に「フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権 by Alpine」に参戦しており、その縁も指摘されている。

    また Motorsport.com によれば、以前からウゴチュクとアルピーヌ・アカデミーとの接触が噂されていたという。同日のテストにはアルピーヌのリザーブドライバーであるポール・アーロンも参加していた。

    マクラーレン育成卒業後の新たな進路
    ウゴチュクは2020年から2021年まで、当時アルファロメオF1と提携していたザウバー・カーティング・チームに所属。その後、2021年から2025年まではマクラーレン・ジュニア・チームのメンバーとして活動した。

    今回のアルピーヌでのテスト参加は、F1チームとの関わりとしては3度目となる。

    マクラーレン育成プログラムを離れた後も将来有望な若手として評価されており、今回のテストはアルピーヌとの本格的な関係構築に向けた第一歩だった可能性もある。

    クラッシュという結果にはなったものの、FIA F3ランキング首位を走る有望株に対するF1チームの関心の高さを示す出来事となった。

  • レッドブルF1 オーストリアGP新パッケージでも「不十分」 メキース代表が認める

    レッドブルF1 オーストリアGP新パッケージでも「不十分」 メキース代表が認める

    レッドブル・レーシングのローラン・メキース代表は、次戦オーストリアGPで投入するRB22の大型アップグレードについて、「それだけでは十分ではない」と認め、さらなる開発が必要との認識を示した。

    2026年シーズンのレッドブルは、マックス・フェルスタッペンとアイザック・ハジャーを擁しながらも苦戦が続いている。

    RB22はバランス不足やグリップ不足に悩まされており、フェルスタッペンのドライビングによって結果を引き出しているものの、マクラーレン、メルセデス、フェラーリとの差は依然として大きい。

    オーストリアGPで大型アップデート投入
    レッドブルはホームレースとなるオーストリアGPで、今季2度目となる大規模アップグレードパッケージを投入する予定だ。

    しかしメキース代表は、その効果に期待を寄せながらも、一度のアップデートで状況を一変させることは難しいと率直に認めた。

    「今シーズンの勢力図は、どのチームがアップグレードを投入したかによって大きく変動している」

    「フェラーリは大きな前進を果たした」

    「もちろん、我々の次の大きなアップグレードはオーストリアだ。しかし重要なのは、実際にサーキットでどれだけラップタイムを改善できるかだ」

    「ミルトンキーンズの全員がこのパッケージ開発に懸命に取り組んできた。しかし、オーストリアで投入するアップグレードだけでは十分ではないことも分かっている」

    日本GP以降は着実に差を縮小
    レッドブルは今季序盤、ライバル勢に対して最大でコンマ4秒近い差を抱えているとみられていた。

    その後、マイアミGPでフロントウイング、ホイールダクト、サイドポッド、フロア、エンジンカバーを含む大規模改良を投入。フェルスタッペンはマイアミとモナコで予選2番手を獲得するなど一定の成果を示してきた。

    しかし、その間にもライバルたちは開発を進めていた。メルセデスはカナダGPでアップグレードを投入し、フェラーリもバルセロナ・カタルーニャGPで改良パッケージを投入。レッドブルとの差を広げる結果となった。

    メキース代表は、今後も継続的な開発が必要だと強調した。

    「さらなる前進が必要になることは分かっている」

    「重要なのは、日本GP以降続けてきたように、差を縮め続ける流れを維持することだ」

    「コンマ4秒差という話ではなく、できればそれ以下の差について語れるようにならなければならない」

    レッドブル・レーシング RB22

    表彰台争い復帰への道は険しい
    レッドブルは今季序盤こそフェルスタッペンの活躍で上位争いを演じていたが、現在はマクラーレン、メルセデス、フェラーリに対して苦しい戦いを強いられている。

    バルセロナ・カタルーニャGPでフェルスタッペンは4位でフィニッシュしたが、これはアンドレア・キミ・アントネッリとシャルル・ルクレールのリタイアにも助けられた結果だった。

    実際には3位ランド・ノリスから16.778秒遅れでチェッカーを受けており、現状のパフォーマンスを考えれば、ホームレースとなるオーストリアGPでも表彰台争いは容易ではない。

    レッドブルにとって次戦のアップグレードは重要な前進となるが、メキース代表が認めたように、それだけで勢力図を塗り替えることは難しい。タイトル争いへの復帰を目指すには、さらなる開発成果が求められている。