投稿者: dbcheck

  • ホンダF1 イギリスGP展望 折原伸太郎「エネルギーマネジメントが重要課題」

    ホンダF1 イギリスGP展望 折原伸太郎「エネルギーマネジメントが重要課題」

    ホンダは2026年F1第9戦イギリスGPで、AMR Technology CampusとHRC UKの両拠点に近いシルバーストン・サーキットで迎える特別な一戦に臨む。

    2026年シーズン第9戦イギリスGPは7月3日(金)に開幕。スプリントフォーマットで開催され、初日にフリー走行1回目(FP1)とスプリント予選、2日目にスプリントと公式予選、最終日の7月5日(日)に決勝レースが行われる。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、ホンダにとって特別な一戦となるシルバーストンでの挑戦に向け、エネルギーマネジメントと変わりやすい天候への対応が重要になるとの見解を示した。

    シルバーストンはホンダにとって特別なグランプリ
    シルバーストンは、アストンマーティンの本拠地であるAMR Technology Campusと、HRC UKの拠点からほど近い場所に位置している。そのため、多くの関係者や家族が訪れるホームレースのような意味合いを持つイベントとなる。

    折原伸太郎は、その特別な雰囲気について次のように語った。

    「今週末レースが行われるシルバーストンは、AMR Technology CampusとHRC UKの両拠点に近い場所に位置しています。週末には数多くのファンはもちろん、同僚や家族もサーキットを訪れるなど我々にとって特別なグランプリです」

    鍵はエネルギーマネジメントとスロットル制御
    シルバーストンは鈴鹿サーキットと同様に、高速コーナーと中速コーナーが連続するレイアウトを持つ。そのため、パワーユニットにとってはエネルギーマネジメントがパフォーマンスを左右する重要な要素となる。

    ホンダは事前にアストンマーティンとシミュレーターで検証を重ねてきたが、実際の路面状況やマシン挙動は走行して初めて確認できる部分も少なくないという。

    「コースは鈴鹿に似た特徴を持っており、複合的な高速と中速コーナーが特徴です。パワーユニットの観点では、エネルギーマネジメントが重要なテーマです。特にドライバーのスロットル開度について、Aston Martin Aramco Formula One Teamとシミュレーターでの事前テストを実施して臨んでいますが、プラクティスでサーキットを実際に走行して初めて把握できる領域も残ります。これらを重点的に確認するところから週末が始まります」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    変わりやすい英国の天候にも備え
    シルバーストンは天候の急変でも知られるサーキットだ。現時点では雨の予報は出ていないものの、ホンダはウェットコンディションや低グリップ路面も想定した準備を進めている。

    MGU-Kのエネルギーデプロイメントやドライバビリティについても事前に対策を講じ、あらゆるコンディションに対応できる体制で週末に臨む考えだ。

    折原伸太郎は次のように締めくくった。

    「また、イギリスらしく天候が変わりやすいこともシルバーストンの特徴です。現時点では雨の予報は出ていませんが、いつ天候が変化しても対応できるよう準備をしています。雨天やグリップが低いコンディションを想定し、MGU-Kのデプロイメントやドライバビリティについても十分な準備を整えて週末に臨みます」

  • ヤマハ MotoGP クアルタラロとリンスの2026年限りの離脱を正式発表

    ヤマハ MotoGP クアルタラロとリンスの2026年限りの離脱を正式発表

    ヤマハは6月30日、2021年MotoGP王者ファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスが2026年シーズン限りでチームを離脱すると正式発表した。長らく噂されてきた両ライダーの退団が、ついに公式に確認された。

    クアルタラロは2027年からホンダへ移籍する見通しで、正式発表も間近とみられている。一方、リンスはすでに今季限りでヤマハを離れる意向を明かしており、後任には小椋藍の起用が有力視されている。

    8年間にわたるクアルタラロとヤマハの歩み
    クアルタラロは2019年にペトロナスSRTからヤマハ機でMotoGPデビューを果たし、2021年にファクトリーチームへ昇格。同年にはヤマハに悲願のMotoGPタイトルをもたらした。

    ヤマハでは通算11勝、32回の表彰台を獲得。しかし近年はマシン競争力の低下が続き、両者の関係には次第に緊張感が生まれていた。

    ヤマハのマネージングディレクターを務めるパオロ・パヴェジオは、クアルタラロの功績を次のように称えた。

    「ファビオとアレックスはともにヤマハのMotoGPプロジェクトで重要な役割を果たしてくれた。長年にわたる努力、献身、そして協力に心から感謝している」

    「ファビオとヤマハの歩みは8年間に及ぶ。その間、私たちは大きな成功も困難な時期もともに経験してきた」

    「ともに成長し、歴史を築く数々の成果を祝福し、困難を乗り越えることで関係はさらに強くなった」

    「結果だけではなく、その歩みこそが私たちの関係を象徴している。そしてファビオはこれからもヤマハMotoGPの真のレジェンドであり続ける」

    リンスにも感謝 「開発で重要な役割」
    リンスは2024年にヤマハへ加入したものの、スズキやホンダ時代のような優勝争いには加われず、苦戦が続いた。

    それでもパヴェジオは、その貢献を高く評価している。

    「2024年に加入して以来、アレックスは豊富な経験と貴重な知見、そして揺るぎない献身をもたらしてくれた。YZR-M1プロジェクトの開発でも重要な役割を果たした」

    「長年ともに戦ってきた仲間との別れは決して簡単ではない。しかしシーズン終了までチーム一丸となって最高の結果を目指していくことに変わりはない」

    なお、リンスは2027年のMotoGPグリッドに残る可能性は低いとみられている。

    2027年は小椋藍とホルヘ・マルティン体制が濃厚
    ヤマハは2027年からの新体制として、小椋藍とホルヘ・マルティンをファクトリーチームのライダーとして起用する見通しだ。

    クアルタラロのホンダ移籍、小椋のファクトリー昇格、そしてマルティン加入という大型人事が実現すれば、2027年シーズンのMotoGP勢力図は大きく塗り替えられることになりそうだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1 「現状では前のマシンと戦うのは難しい」

    アストンマーティン・ホンダF1 「現状では前のマシンと戦うのは難しい」

    アストンマーティンF1のマイク・クラック最高サーキット責任者(Chief Trackside Officer)は、2026年F1第8戦オーストリアGPを振り返り、現在のマシンではライバルと戦うだけの競争力が不足していることを認め、「前を走るマシンと戦うのは難しい状況だった」と語った。

    アストンマーティンにとってオーストリアGPは厳しい週末となった。フェルナンド・アロンソは18位で完走したものの、トップから3周遅れとなり、レース終盤にはピットレーン速度違反によるタイムペナルティも科された。

    一方、ランス・ストロールは46周目にERSトラブルが発生し、リタイアを余儀なくされた。

    チームは今季投入予定の大型アップデートを待ちながら苦しい戦いが続いており、ホームレースとなる次戦イギリスGPを前に、現状の厳しさを改めて認める形となった。

    「最大限を引き出すことに集中した」
    クラックは、オーストリアGPではポイント争いは現実的ではなく、限られたパッケージの中で最大限のパフォーマンスを引き出すことを目標にしていたと説明した。

    「暑いコンディションの中で行われたオーストリアGPだった。我々は前を走るマシンと競り合うのが難しいことを理解した上で、現在のマシンから最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中していた」

    また、レース序盤から中盤にかけては2台が接近したペースで走行していたことにも触れた。

    「ランスとフェルナンドはレースの大半で非常に接近した位置を走っていた。2台はほぼ隊列を組んで周回を重ねていた」

    しかし、その戦いもストロールのトラブルによって終わりを迎えた。

    「46周目にランスのマシンにERSの不具合が発生した疑いがあり、マシンをリタイアさせることになった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アップデート投入まで耐える時間
    今回のコメントではクラック自身はアップデートについて詳しく触れなかったものの、ドライバー2人は現状の苦しい状況を認めながらも、改善への期待を口にしている。

    アロンソは「厳しい週末だったが予想していたことでもあった」と振り返り、完走によってデータを収集できたことを前向きに評価した。

    「レースを完走し、データを集め、オペレーション面を改善し続けられたことは価値があった。ここ数戦でそうした部分は前進しているし、アップグレードが投入される時に備えられるよう改善を続けたい」

    一方のストロールも、現状では上位争いは難しいと認めながら、開発陣への信頼を示した。

    「今日は誰かと大きく戦える状況ではないことは分かっていた。それでもタイヤマネジメントは良く、フェルナンドとのレースは楽しめた」

    「今はチーム全員にとって非常に厳しい時期だが、誰もがマシンのアップグレード投入に向けて懸命に働いている。もう少し辛抱すれば、数戦後には再び中団グループで戦えるようになることを期待している」

    ホームレースで反撃を目指す
    アストンマーティンは2026年シーズン序盤から苦戦が続いており、現在は大型アップデートの投入を待ちながらデータ収集とセットアップの最適化を進めている段階にある。

    オーストリアGPでは競争力不足に加え、ストロールのERSトラブルも発生し、チームにとって厳しい週末となった。それでもクラックは現有戦力でできる限りの仕事は果たしたとの認識を示しており、チームはホームレースとなるイギリスGPで少しでも前進を果たすことを目指している。

    大型アップデートの投入が近づく中、アストンマーティン・ホンダが苦境を脱し、中団争いへ復帰できるかが今後数戦の大きな焦点となりそうだ。

  • F1オーストリアGP決勝 ピレリ総括「ハード主体の2ストップ戦略が最速だった」

    F1オーストリアGP決勝 ピレリ総括「ハード主体の2ストップ戦略が最速だった」

    2026年F1第8戦オーストリアGPは、気温36度、路面温度55度という酷暑のレッドブル・リンクで行われ、タイヤマネジメントが勝敗を左右するレースとなった。

    優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)は、ミディアムタイヤでスタートし、ハードタイヤへ2度交換する2ストップ戦略を採用。2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位キミ・アントネッリ(メルセデス)も同様の戦略を選択し、表彰台を獲得した。

    2ストップが予想通りの最速戦略
    レース前から最速と予想されていた2ストップ戦略が、そのまま勝利への方程式となった。

    シャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトン、ピエール・ガスリーのみが3ストップ戦略を選択し、それ以外のドライバーは全員が2ストップを採用した。

    スタートタイヤはほぼ全車がミディアムコンパウンドを装着。カルロス・サインツJr.とガブリエル・ボルトレトだけがソフトタイヤでスタートした。

    上位4台はいずれも、ミディアムでスタートした後、ハードタイヤを2セット使用する同じ戦略を採用。ラッセルはフェルスタッペンに1.611秒差をつけて優勝し、アントネッリもフェルスタッペンから0.3秒あまり遅れた3位でフィニッシュした。

    この勝利によりラッセルはドライバーズランキング2位に浮上。一方でアントネッリは171ポイントでランキング首位を維持している。

    フェラーリは3ストップで勝負
    フェラーリは今回もライバルとは異なるアプローチを選択した。

    ルクレールとハミルトンは3ストップ戦略を採用し、終盤には燃料搭載量の軽い状況でソフトタイヤを使用。タイヤ性能は良好だったものの、2ストップ勢を逆転するには至らなかった。

    また、フェラーリ勢とガスリーはアンダーカットを狙って早めに最初のピットストップを実施した一方、オーバーカットを試みたドライバーたちは期待した効果を得られなかった。

    レース中盤にはサインツJr.のマシントラブルによるバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、戦略全体への影響は限定的だった。アントネッリはやや早いタイミングでピットインしたため、VSC中のピットストップによるタイムメリットを十分に活用できなかった。

    ピレリ「タイヤ開発の成果が表れた」
    ピレリのモータースポーツディレクター、ダリオ・マッラフスキは、高温下でもタイヤが安定した性能を発揮したことを評価した。

    「今日のレースでは、2ストップと3ストップの両戦略で3種類すべてのコンパウンドが使用された。予想どおり、高い熱劣化のため1ストップ戦略は現実的ではなかった」

    「2ストップ戦略は、金曜日から各チームが保有していたタイヤセットの状況にも左右されたが、最終2スティントをハードタイヤで走る方法が最も効果的であり、表彰台の3人がそれを実践した」

    「フェラーリは今回も異なる戦略を試し、3ストップに加えてソフトタイヤも使用した。燃料搭載量が少ない条件もあり、ソフトタイヤは非常に良いパフォーマンスを見せた」

    「フェラーリ勢とガスリーはアンダーカットを狙って早めにピットへ入ったが、それ以外のチームは私たちが想定していたピットウインドウどおりに動いた。一方で、オーバーカットを試みたケースは期待した成果を上げられなかった」

    「サインツJr.によるVSCも戦略を大きく変えることはなく、影響を受けたとすれば、やや早めにピットへ入ったアントネッリくらいだ。ニュートラライズ中のピットストップによるタイムアドバンテージを十分に得られなかった」

    「これほど路面温度が高いコンディションにもかかわらず、グレイニングもブリスターも発生しなかった。これはピレリが進めてきたタイヤ開発がサーキットで確かな成果を上げていることを示している」

    オーストリアグランプリオーストリアGP

  • ホンダF1 初タイトル獲得40周年記念 道上龍がグッドウッドでFW11デモ走行

    ホンダF1 初タイトル獲得40周年記念 道上龍がグッドウッドでFW11デモ走行

    ホンダは、1986年にF1で初のコンストラクターズタイトルを獲得してから40周年を迎えることを記念し、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2026」で歴史的マシン「Williams Honda FW11」のデモ走行を実施する。

    デモランでは1996年F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルと、ホンダのレーシングドライバーとして活躍した道上龍がステアリングを握る。

    また、「PRELUDE HRC Concept」のデモ走行も予定され、アストンマーティンF1のドライバー育成プログラムにも所属するジェシカ・ホーキンスがドライブを担当する。

    FW11でホンダF1初タイトル40周年を祝う
    今回のデモ走行は、1986年にホンダがF1初のコンストラクターズタイトルを獲得してから40周年を迎えることを記念したグローバルプログラムの一環として実施される。

    1986年のWilliams Honda FW11は、1.5リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、シーズン16戦で9勝を記録。圧倒的な速さでホンダ悲願の初コンストラクターズタイトル獲得に貢献し、その後のF1黄金時代の幕開けを告げる歴史的マシンとなった。

    FW11のステアリングを握るデイモン・ヒルは、1990年代にウィリアムズで活躍し、1996年にF1ドライバーズチャンピオンを獲得したレジェンドドライバー。一方の道上龍も長年ホンダのモータースポーツ活動を支えてきたドライバーとして、名車の走りを披露する。

    また、イベントでは「PRELUDE HRC Concept」のデモ走行も予定されており、アストンマーティンF1のドライバー育成プログラムにも所属するジェシカ・ホーキンスがステアリングを担当する。

    道上龍

    Goodwood 2026はライバルたちの激闘がテーマ
    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、1993年にチャールズ・マーチ卿が創設した世界最大級のモータースポーツイベントで、自動車とモータースポーツの過去・現在・未来が交差する祭典として知られている。

    当時活躍したレーシングマシンがレストアされ、そのマシンにゆかりのあるドライバーが実際に走らせることでも知られ、世界中のモータースポーツファンを魅了している。

    2026年のテーマは「The Rivals – Epic Racing Duels(歴史に名を刻むライバルたちの競演)」。モータースポーツ史を彩った数々のライバル対決にスポットライトが当てられ、ホンダもF1、MotoGP、インディカーなどで繰り広げてきた数々の激闘を振り返る。

    40周年記念プログラムは世界3か国で展開
    ホンダはFW11によるデモ走行を世界各地で実施しており、4月19日には静岡県・富士スピードウェイで開催された「シン・モーターファンフェスタ」でプログラムがスタートした。

    今回のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(7月9日~12日)に続き、8月には米国カリフォルニア州で開催される「Rolex Monterey Motorsports Reunion」でもFW11のデモ走行を予定している。

    ホンダF1 初タイトル獲得40周年記念

    ホンダF1の歴史は新たな時代へ
    ホンダは1964年にオールホンダ体制でF1へ初参戦し、1965年のメキシコGPで初優勝を達成。1983年にエンジンサプライヤーとして復帰すると、1986年にWilliams Hondaで初のコンストラクターズタイトルを獲得した。

    その後は1987年にダブルタイトルを達成し、1988年から1991年にかけてはMcLaren Hondaとして4年連続でドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを獲得。近年ではレッドブルとのパートナーシップで2021年にマックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル獲得を支え、2022年、2023年にはダブルタイトル達成に貢献した。

    2026年からはアストンマーティンへのワークスパワーユニット供給を開始し、新たなF1プロジェクトがスタートしている。

    1986年に始まったホンダのF1黄金時代を象徴するFW11は、40年の時を経て世界各地で再びその勇姿を披露する。グッドウッドでのデモ走行は、輝かしい歴史を振り返るとともに、アストンマーティンとの新たな挑戦へと続くホンダF1の歩みを世界のモータースポーツファンへ発信する機会となる。

  • レッドブルF1代表「フェルスタッペンはラッセルより速かったかもしれない」

    レッドブルF1代表「フェルスタッペンはラッセルより速かったかもしれない」

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、2026年F1第8戦オーストリアGPで2位に入ったマックス・フェルスタッペンのレースを高く評価し、「ジョージ・ラッセルより速かったかもしれない」と語り、今季最高のパフォーマンスだったと振り返った。

    レッドブルはオーストリアGPで大幅なアップデートを投入。フェルスタッペンは予選でのクラッシュにより5番グリッドからのスタートとなったが、決勝ではメルセデス勢に迫るレースペースを披露し、優勝したジョージ・ラッセルに迫る2位でフィニッシュした。

    「今季最高のレースだった」
    メキースは決勝後、レッドブルにとって今季最高のレースだったと評価し、フェルスタッペンのペースは優勝したラッセルを上回っていた可能性があると語った。

    「今季最高の結果だった。今日の午後は間違いなくシーズンで最も力強いレースができた」

    「最も満足しているのはペースだ。キミ(アントネッリ)が今日一番速かったと思うし、マックスはおそらくジョージより少し速かったかもしれない。ただし、グリッドポジションもレース結果には大きく影響する」

    メキースは、予選順位こそ実力を反映していなかったものの、レッドブルは勝利を争える位置まで到達していたと手応えを示した。

    「予選では、グリッド順位には表れなかったが、我々がどれだけ前進したかは明らかだった。非常に難しいサーキットで、しかも酷暑という条件の中、勝利に必要なペースにかなり近づくことができた」

    開幕から1秒差を数十分の2秒まで縮めた
    メキースは、シーズン序盤からの開発によってトップとの差を大きく縮めたことを強調し、ファクトリーでの取り組みを称賛した。

    「これはファクトリーで行われた仕事がいかに効果的だったかを示している。シーズン開幕時を振り返れば、我々はトップから約1秒遅れていた。それが今では数十分の2秒というところまで差を縮めることができた」

    「戦いはまだ終わっていない。どのチームもアップデートを投入し続けているし、我々もさらに前進しなければならない」

    また、フェルスタッペンの走りを絶賛し、あとわずかで勝利に届いていたとの見方を示した。

    「マックスはレースのあらゆる局面で素晴らしかった。我々は勝てなかったが、足りなかったのは本当にわずかだった。おそらく100分の数秒程度だっただろう。それでも非常に良い戦いができた」

    レッドブル・レーシング

    ハジャーの成長も評価
    メキースは6位でフィニッシュしたアイザック・ハジャーについても評価し、チーム全体として前向きな週末になったと総括した。

    「アイザックもまた堅実なレースを見せ、着実に成長を続けている。全体として、我々にとって正しい方向へ進んでいることを示す週末になった」

    「さらに、レッドブル・フォード・パワートレインズを搭載する4台すべてがポイントを獲得したことも特筆すべきことだ」

    今回のオーストリアGPでは、レッドブルが投入したアップデートが着実に効果を発揮したことを示す内容となった。メキースは優勝には届かなかったものの、シーズン開幕時の大きな差を大幅に縮めたと強調し、今後も開発を継続してメルセデスとの勝利争いを続ける考えを示した。

  • アウディF1 カルロス・サインツJr.獲得説でニコ・ヒュルケンベルグの立場に懸念

    アウディF1 カルロス・サインツJr.獲得説でニコ・ヒュルケンベルグの立場に懸念

    カルロス・サインツJr.の将来を巡る憶測が再び加熱している。2026年シーズンに苦戦が続くウィリアムズで不満を募らせているとの見方が広がるなか、移籍先としてアウディの名前が急浮上している。

    その一方で、パドックではサインツJr.加入が実現した場合、契約を残すニコ・ヒュルケンベルグの立場が危うくなる可能性も取り沙汰され始めている。

    サインツJr.はウィリアムズ離脱の可能性も
    ウィリアムズは2026年の新レギュレーションを見据えて2025年から開発を進めてきたが、今季は期待した成果を得られず、下位グループで苦戦が続いている。

    こうした状況を受け、一部報道ではサインツJr.がチームの競争力や開発の進展に失望しているとされ、契約に盛り込まれた離脱条項を行使して2026年中にもチームを去る可能性があると伝えられている。

    サインツJr.はフェラーリ退団が決まった2024年にもアウディ移籍が有力候補として報じられていた。当時はウィリアムズを選択したものの、現在は父カルロス・サインツSr.の助言もあり、アウディ移籍を前向きに検討しているとの見方が浮上している。

    ヒュルケンベルグの立場に懸念
    現在のアウディはニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトのラインアップで、両者とも2027年まで契約を結んでいる。

    ラルフ・バッハは『F1-Insider』に対し、チーム内部では政治的な駆け引きが強まっているとの印象を持っていると語った。

    バッハは「アウディでは政治的な動きが少し多すぎるように感じる。スイス勢とドイツ勢という構図も見えており、まだ組織が一体になっている印象はない」と説明した。

    さらに「ニコ・ヒュルケンベルグも、その影響で難しい立場になり始めているかもしれない。チームマネジメント、とくにマッティア・ビノットとの関係も、以前ほど良好ではないという話を耳にする。少し注意が必要だろう」と指摘している。

    ビノットとの関係が移籍話を後押し
    同じくF1関係者のビアンカ・ガルロフは、サインツJr.とビノットの関係性が今回の噂を後押ししていると分析した。

    ガルロフは「パドックではカルロス・サインツJr.がウィリアムズで満足していないという話を耳にする。そして昨年、一昨年とアウディ入りを勧めていた父親の考えに耳を傾け始めたようだ」と語る。

    さらに「サインツJr.をフェラーリへ連れてきたのはマッティア・ビノットだった。一方、ヒュルケンベルグはビノット就任前に加入が決まっていたドライバーであり、ボルトレトはビノット自身が迎え入れた最初のドライバーだった」と説明した。

    そのうえで、「パドックでは、契約が2027年末まで残っていても、サインツJr.加入となればヒュルケンベルグの立場が厳しくなる可能性があるという話が出ている。F1では契約があっても絶対ではないことは誰もが知っている」と述べた。

    今回の情報はいずれもパドック内で広がる見方や関係者の証言に基づくものであり、現時点でアウディ、ウィリアムズ、サインツJr.本人のいずれからも正式な発表は行われていない。ただし、2027年に向けたドライバー市場が動き始めるなかで、サインツJr.とアウディ、そしてヒュルケンベルグの将来は今後も注目を集めることになりそうだ。

  • バーニー・エクレストン FIA会長を全面支持「何か悪いことをしたとは思えない」

    バーニー・エクレストン FIA会長を全面支持「何か悪いことをしたとは思えない」

    バーニー・エクレストンは、FIA(国際自動車連盟)のモハメド・ビン・スライエム会長を高く評価し、その手腕を全面的に支持した。また、自身が以前から主張している自然吸気エンジンへの回帰についても改めて持論を展開した。

    エクレストンはF1オーストリアGPで報道陣の取材に応じ、2021年からFIAを率いるビン・スライエムについて「これまで何か間違ったことをしたとは思えない」と語り、その改革姿勢を称賛した。

    「何か悪いことをしたとは思えない」
    F1商業面を長年率いたエクレストンは、ジャン=マリー・バレストル、マックス・モズレー、ジャン・トッドと歴代FIA会長とも密接に仕事をしてきた経験を持つ。そのうえで、現会長のビン・スライエムにも高い評価を与えた。

    また、妻のファビアナ・エクレストンがFIA副会長(南米担当)を務めていることから、組織内部の事情にも理解があることを示している。

    「彼が何か悪いことをしたか考えてみているが、思いつかない」

    「彼が引き継いだ仕事は簡単ではなかった。すべてを公平に機能させ、少しずつ時代に合わせようとしていると思う」

    「もちろん、常に100%正しい判断を下すことはできない。しかし、現時点で彼がやるべきではなかったことをやったとは思えない。むしろ、今後やってほしいことが一つ二つある」

    望むのは3リッター自然吸気エンジン
    その「今後やってほしいこと」としてエクレストンが真っ先に挙げたのが、自然吸気エンジンへの回帰だった。

    「3リッターエンジンだ。V8でもV10でもV12でも構わない」

    「おそらく誰もがそれを歓迎すると思う。私はそれが正しい方向だと考えている」

    一方で、パワーユニットメーカーを説得する難しさについても理解を示した。

    「メーカーは十分だと思った時に、自分たちの都合で去っていくだけだ。誰かに相談するわけではない」

    現在F1では、将来的なV8エンジン復活について議論が進められている。

    モハメド・ビン・スライエム(国際自動車連盟 / FIA会長)

    FIA財政改革も高く評価
    エクレストンは、ビン・スライエム体制でFIAの財務状況が改善したことも大きな成果として挙げた。

    FIAは2021年に2400万ユーロの赤字を計上していたが、2025年度決算では670万ユーロの黒字を報告している。

    「彼は非常に難しい仕事を任された。自分が始めた問題ではないものを引き継いだからだ」

    「何をすべきか、何をすべきでないかを一つひとつ学びながら進めてきた。そして素晴らしい仕事をしていると思う」

    さらに、FIAが利益を生み出すことへの批判にも反論した。

    「財政面でもFIAを本来あるべき姿に戻している。FIAが利益を出すことに何の問題もない」

    「組織を維持するには資金が必要であり、各国クラブへの支援など彼が進めている活動にも資金は欠かせない」

    「彼自身は報酬目的でその職に就いているわけではない。スポーツのために最善を尽くそうとしているだけだ」

    24戦カレンダーとスプリントにも否定的
    エクレストンは現在のF1が採用している年間24戦のカレンダーとスプリントレースについても否定的な見解を示した。

    「どちらも間違っていると思う」

    「24戦というのは、ファンも含めて誰にとっても多すぎる。1戦見逃しても『また2週間後にあるだろう』となってしまう」

    「スプリントレースについては、何のためにあるのか私にはまったく分からない」

    また、自身がF1を率いていた頃を恋しく思うかと問われると、商業面での仕事には未練があるとしながらも、レースそのものへの執着はないと笑顔で振り返った。

    「恋しい部分もある。財政面で物事をまとめる仕事は好きだった」

    「でも、私はレースの最後まで観戦したことは一度もない。それが良かったのか悪かったのかは分からないが、自分の仕事は果たしたと思っている」

    今回の発言でエクレストンは、ビン・スライエム会長によるFIA改革を全面的に支持するとともに、自然吸気エンジンへの回帰や現在のF1フォーマットの見直しなど、自身が考える将来のF1像について改めて持論を示した。

  • ブリアトーレ アルピーヌF1株売却騒動を一蹴「価格が完全に狂っている」

    ブリアトーレ アルピーヌF1株売却騒動を一蹴「価格が完全に狂っている」

    フラビオ・ブリアトーレは、アルピーヌF1チームの少数株式売却を巡る騒動について、現在24%を保有する投資会社オトロ・キャピタル(Otro Capital)が提示している売却価格は「完全に狂っている」と強く批判した。

    2023年にオトロ・キャピタルは、2億ユーロ(約173億円)でアルピーヌの24%の株式を取得した。しかし現在は、その持ち分を約7億ユーロ(約606億円)で売却しようとしていると報じられており、その評価額の高さが大きな話題となっている。

    「価格は完全に狂っている」
    この高額な売却価格について、メルセデスも買収への関心を取り下げたとされる。

    ブリアトーレはSky Sports F1に対し、今回の株式売却はチーム運営とは別問題だと強調した。

    「これはチームとは何の関係もない」

    「ルノーは今でも75%を保有していて、圧倒的な多数株主だ。最終的な判断を下すのはルノーだ」

    そして、オトロ・キャピタルが求める価格について率直な見解を示した。

    「みんなこの25%の話をしているが、僕からすれば価格は完全に狂っている。本当に異常な価格だ」

    さらに、その意味を確認されると、ブリアトーレはこう言葉を続けた。

    「その通りだ。高すぎる」

    「とはいえ、それが今の市場なんだ。いまのF1チームはそういう金額で評価される。F1にとっては素晴らしいことだ」

    「ただ、オトロとの交渉には僕たちは一切関わっていない。これはルノーの仕事であって、僕たちの仕事ではない」

    アルピーヌF1チーム

    ブリアトーレ復帰後のアルピーヌ改革
    ブリアトーレは2024年にエグゼクティブ・アドバイザーとしてアルピーヌへ復帰した。当時のチームはグリッド後方で苦戦していたが、2025年は限られたアップグレードの中で体制を整え、2026年は大きく競争力を向上させている。

    今季はモナコGPでピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得するなど、中団グループで存在感を示している。

    復帰後に何が変わったのかと問われたブリアトーレは、組織全体への投資を挙げた。

    「すべての分野に投資を進めた。空力部門への投資、人材への投資だ。経験豊富な人材もさらに必要だった」

    「チームを作り直した。僕が来た当時、このチームは本当に混乱していた」

    「少なくとも今はチームになった。少なくとも今はレーシングチームとして機能している。それが非常に重要なことだと信じている」

    今回の発言では、ブリアトーレはオトロ・キャピタルの売却価格には疑問を呈しながらも、株式売却そのものはルノーの判断事項であり、自身やチーム運営には直接関係しないことを改めて強調した。また、復帰後に組織改革を進めたことで、アルピーヌが競争力を取り戻しつつあるとの手応えも示している。

  • メルセデスF1代表 フェラーリの開発攻勢に疑問「予算制限は大丈夫なのか」

    メルセデスF1代表 フェラーリの開発攻勢に疑問「予算制限は大丈夫なのか」

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、2026年シーズンを通じて積極的なアップグレードを続けるフェラーリについて、F1のコストキャップ(予算上限)との兼ね合いに疑問を呈した。

    フェラーリはマイアミGP以降、SF-26に継続的な改良を投入。オーストリアGPでは、2026年の新PUレギュレーションに導入されたADUOの影響を反映した初のエンジンアップデートを含む新パッケージを投入していた。

    ヴォルフ「フェラーリは資金が尽きるはず」
    フェラーリは積極的な開発によってメルセデスとの差を縮め、前戦バルセロナ・カタルーニャGPではルイス・ハミルトンがメルセデスに今季初黒星を喫させた。

    一方、オーストリアGPではジョージ・ラッセルが優勝してメルセデスが勝利を取り戻したものの、ヴォルフはフェラーリの開発ペースに改めて言及した。

    「フェラーリがこれほど大規模なアップデートを次々と投入できることには、少し驚いている」

    ヴォルフはレッドブルリンクで日曜日のレース後、Crash.netなどのメディアに対してそう語った。

    「私の考えでは、コストキャップの予算は、そろそろ尽き始めるはずだ。なぜなら、我々にはあれだけ多くのパーツを投入できるだけの予算的な余裕がないからだ」

    「だからシーズン終盤には、彼らも新しいパーツを投入できなくなることを期待している。少なくとも理屈の上ではそうなるはずだし、その頃には我々の方がアップデートを投入していくことになるだろう」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「他チームはペースを落としている」
    メルセデスはカナダGPで今季初の大規模アップグレードを投入し、オーストリアGPではフロントサスペンションの改良に加え、近戦で課題となっていたバッテリー信頼性を改善するアップデートを導入した。

    コストキャップの制約下で開発を続ける難しさについて問われたヴォルフは、フェラーリだけが例外的な開発ペースを維持していると指摘した。

    「開発ペースを落としていないのはフェラーリだけだ」

    「我々はモントリオールで大きなアップデートを1回投入した。その間にも小さな改良は続けている」

    「レッドブルもマクラーレンも同じような状況だと思う。しかしフェラーリだけは、まるで制限がないかのように見える」

    さらに、オーストリアGPで投入されたADUO関連のエンジンアップデートにも言及した。

    「しかも彼らはADUOへの対応を見越して、新しいエンジンまで投入してきた。ということは、その開発は少なくとも6か月前には始めていたはずだ」

    フェラーリはオーストリアGPでは苦戦し、ハミルトンが5位、シャルル・ルクレールが8位に終わった。それでもヴォルフは、ライバルの積極的な開発姿勢が今後のタイトル争いに影響を与える可能性があるとの見方を示している。