投稿者: dbcheck

  • フェラーリF1 シルバーストンに追加アップデート投入へ 苦戦脱却を目指す

    フェラーリF1 シルバーストンに追加アップデート投入へ 苦戦脱却を目指す

    フェラーリは、オーストリアGPで露呈した決勝ペース不足を受け、今週末のF1イギリスGPでもアップデート投入を継続する。ルイス・ハミルトンがバルセロナ・カタルーニャGPで今季初優勝を挙げた一方、その後のオーストリアでは期待した成果を得られなかった。

    2026年マシンの開発を継続するフェラーリは、予算上限の制約がある中でも改良を止めず、シルバーストンでは新たな低ダウンフォース仕様のリアウイングをはじめ、空力パッケージの改良を進める予定だ。

    低ダウンフォース仕様をさらに改良
    フェラーリはシルバーストンで、「マカレナ」と呼ばれる低ダウンフォース仕様のリアウイングをアップデートする見込みだ。

    さらに、低ドラッグ仕様のディフューザー改良版や、排気系の追加変更も投入される可能性がある。2026年マシンの競争力向上に向け、シーズン中も開発を積極的に続ける姿勢を鮮明にしている。

    メルセデスも開発ペースに驚き
    フェラーリの継続的なアップデートには、ライバルチームも驚きを隠していない。

    メルセデスのトト・ヴォルフ代表はオーストリアGP後、次のように語った。

    「フェラーリがあれほど大規模なアップグレードを次々と投入できることには少し驚いている」

    「ルールは全員に平等だ……そうであることを願っている」

    フェラーリはオーストリアGPでADUOエンジンアップグレードの第1段階を投入したが、決勝では期待したパフォーマンスを発揮できなかった。

    ディフューザー論争も結果は明暗
    オーストリアGPでは、フェラーリがメルセデスのディフューザー設計についてFIAへ問題提起したことも話題となった。

    FIAはフェラーリの指摘を受け、メルセデスに設計変更を求めたものの、決勝ではメルセデスがダブル表彰台を獲得。一方のフェラーリはハミルトンが5位、シャルル・ルクレールが8位に終わった。

    ドイツ紙『Bild』はこの結果について、「メルセデスが勝利し、フェラーリはその代償を払う結果になった」と皮肉交じりに報じている。

    ライバルもフェラーリの失速に驚き
    オーストリアGPで優勝したキミ・アントネッリは、フェラーリのペース低下に驚いたという。

    「彼らは本当に遅く、エネルギーの使い方も普通ではなかった」

    「2周目のターン1では速度差が大き

  • ランド・ノリス アロンソの“資金力疑惑”を一蹴「F1ドライバーは話しすぎ」

    ランド・ノリス アロンソの“資金力疑惑”を一蹴「F1ドライバーは話しすぎ」

    ランド・ノリスは、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが各チームのアップグレード開発競争について投げかけた疑問に反論した。

    アロンソは、新レギュレーション下で一部チームが驚異的なペースで新パーツを投入していることに対し、「ファクトリーにお金を生み出す機械があるのでは」と冗談交じりに語っていた。

    しかしノリスは、ドライバーが各チームの財務状況や開発体制を把握しているわけではないと指摘。アップグレード投入の速さは資金力だけで決まるものではなく、設計や製造の効率など多くの要素が関係しているとして、他チームを推測で語るべきではないとの考えを示した。

    「ドライバーは話しすぎ」とアロンソに反論
    オーストリアGPで取材に応じたノリスは、アロンソの発言について率直な見解を語った。

    「ドライバーは話しすぎだと思う」

    「彼らは何も分かっていない。会計担当じゃないし、実際にどう機能しているのか理解しているわけでもない」

    ノリスの発言は、各チームが2026年の新レギュレーションマシンの性能向上を目指し、それぞれ異なる開発戦略を採っている状況を受けたものだ。

    マクラーレンのように小規模なアップデートを継続的に投入するチームがある一方、アストンマーティンは大型アップグレードをシーズン後半まで温存する方針を採っている。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    アップグレードは資金ではなく開発効率が鍵
    ノリスは、開発スピードを左右するのは予算だけではないと説明した。

    「まったく驚いていない」

    「どれだけ早く課題に取り組めるかによるし、それぞれのパーツにどれだけ時間をかけるか、風洞でどれだけ時間を使えるか、そうした細かな積み重ねが重要なんだ」

    さらに、製造工程の効率性も大きな違いを生むと続けた。

    「パーツをどれだけ効率よく製造し、完成させられるかも重要だ。だから他チームについて語るべきではないと思う」

    「どのチームも他より優れている部分があり、あらゆる面でライバルを上回らなければならない」

    開発競争はファクトリーで決まる
    2026年のF1では、サーキットでの戦いだけでなく、ファクトリーでの開発競争がかつてないほど重要になっている。

    ファンの目に映るのは週末に投入される新パーツだけだが、その裏では設計、風洞開発、製造、生産体制の効率化など、数週間から数か月にわたる作業が積み重ねられている。

    ノリスは、ライバルチームのアップグレード投入ペースを単純に資金力へ結び付ける見方を否定し、成功を左右するのは組織全体の開発力と運営効率だとの認識を示した。

  • レゴ製F1マシンがシルバーストン再登場 ドライバー全22人に専用車両を用意

    レゴ製F1マシンがシルバーストン再登場 ドライバー全22人に専用車両を用意

    F1とレゴはパートナーシップの一環として、今週末のイギリスGPで行われるドライバーズパレードにレゴ製の特製マシンを再び投入する。今回は全22人のドライバーそれぞれに専用の「ミニカー」が用意され、昨年のマイアミGPで話題を集めたイベントがスケールアップして帰ってくる。

    昨年のマイアミGPでは各チームに1台ずつレゴカーが与えられ、ドライバー同士が激しく競い合った結果、多くのマシンが損傷するほどの“カオス”な展開となった。

    今年は各ドライバー専用の車両が準備され、誰が運転するかを争う必要はなくなった。

    昨年の大反響を受けて実現
    F1のチーフ・コマーシャル・オフィサーを務めるエミリー・プレイザーは、昨年の成功が今回の企画につながったと説明した。

    「昨年のマイアミで行われたレゴ製ビッグビルドカーによるF1ドライバーズパレードは、シーズンを代表する印象的で話題性のある瞬間のひとつでした。世界中のファンの想像力をかき立て、F1の新たな一面を見せることができました」

    「今年はその成功をさらに発展させ、イギリスGPを訪れるファンや世界中で観戦する皆さんに素晴らしいショーを届けたいと考えています。F1とレゴの世界が融合することで、革新性、創造性、エンターテインメントを兼ね備えた特別な体験となり、あらゆる世代のファンに感動を与えられるでしょう」

    F1 LEGO フォーミュラ1カー

    1台2万8000個のブロックを使用
    今回製作された22台のレゴカーは、それぞれ約2万8000個のブロックを使用し、製作には合計6400時間以上が費やされた。最高速度は時速25km以上に達し、ドライバーズパレードを十分に楽しめる性能を備えている。

    レゴグループのチーフ・プロダクト&マーケティング・オフィサーを務めるジュリア・ゴールディンは、ファンやドライバーからの反響が今回の企画を後押ししたと語った。

    「昨年のマイアミでのドライバーズパレードに対するドライバーとファンの熱狂は、とても印象的でした。『また見たい』という声をたくさんいただき、それを実現することにしました」

    「今回は昨年以上の規模で実施し、ファンの皆さんに驚きと喜びを届けたいと考えています。ドライバーたちがこのミニカーでどんな走りを見せてくれるのか、私たちもとても楽しみにしています」

    イギリスGPでもレゴとのコラボ継続
    F1とレゴのコラボレーションは近年さらに拡大している。昨年のイギリスGPでは表彰式のトロフィーもレゴブロックで製作され、優勝したランド・ノリスには伝統あるRACトロフィーを模したレゴ製レプリカが贈られた。

    昨年はドライバー同士の本気の競争によって思わぬ盛り上がりを見せたレゴカーによるパレード。今年は全22人がそれぞれ専用マシンを手にすることで、シルバーストンでも再び大きな注目を集めるイベントとなりそうだ。

  • ホンダF1 新型PUをオランダGPで投入決定 アストンマーティン反撃開始

    ホンダF1 新型PUをオランダGPで投入決定 アストンマーティン反撃開始

    ホンダは、2026年F1シーズン後半戦のスタートとなるオランダGPで、新型パワーユニット(PU)を投入することを正式に明らかにした。

    アストンマーティンの苦戦を打開する重要な一歩となるアップグレードであり、エンジン性能の向上だけでなく、ドライバビリティや信頼性の改善も狙う。

    一方、アストンマーティンは夏休み前最後のハンガリーGPで大規模なシャシーアップデートを投入する予定であり、シャシーとPUを別々のタイミングで導入することで、それぞれの効果を明確に評価できる体制となる。

    オランダGPで待望の新型PUを投入
    ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎氏は、新型PUの投入時期について、これまで「夏」と説明してきたものの、具体的な目標としてオランダGPを挙げた。

    「これまでは夏と言ってきましたが、それでは少し面白みに欠ける答えでした。ですから目標はオランダGPと言いましょう。オランダGPに新しいパワーユニットを投入できるよう、現在も開発項目を完了させるために懸命に取り組んでいます」

    なお、オランダGPはスプリントフォーマットで開催されるため、金曜日午後にはスプリント予選が始まる。新型PUに初期トラブルが発生した場合でも十分な修正時間が確保できない難しいデビュー戦となる。

    燃焼性能と摩擦低減を中心に大幅改良
    折原氏は今回のアップグレードについて、エンジン内部を中心とした大規模な改良になることを明かした。

    「完全に内部の変更です。重点はエンジン性能の向上にあります。燃焼室形状やプレチャンバーを見直し、燃焼性能を改善するために燃焼室の設計を変更しています」

    「さらに潤滑システムを改良して摩擦を低減しています。そして当然ながら、性能を引き上げるのであれば信頼性も高めなければなりません。まだ完了させるべき項目は数多く残っていますが、オランダGP投入を目指して作業を進めています」

    ホンダ F1 本田技研工業

    ADUO制度を活用した大型アップグレード
    ホンダは2026年から導入されたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)制度において、全パワーユニットメーカーの中で最も多くの開発機会を獲得した。

    現在のベンチマークと認定されたレッドブル・フォード製パワーユニットとの差を縮めるため、複数の開発項目をまとめて投入する予定だという。

    今回使用する開発枠について質問された折原氏は詳細を明かさなかったものの、大規模なアップデートになることを認めた。

    「具体的な数はご説明できませんが、開発項目は非常に多くあります。オランダGPでは数多くのアップデートを投入する予定です。何個とは申し上げられませんが、かなり大きな変更になります」

    目標は大きな前進も一足飛びの逆転は否定
    ホンダは今回のPUで最高出力だけでなく、ドライバビリティの改善も重視している。

    「新しいパワーユニットは純粋に性能向上を目的としています。ただ、燃焼特性を変更したことでデータやセッティングを最適化し直す必要があり、現在はドライバビリティの改善にも取り組んでいます。このノウハウは新型PUにも引き継いで最適化していきます」

    一方で、出力向上については「魔法はありません」と語り、一度のアップデートでトップ勢に追いつくことは現実的ではないとの認識も示した。

    「ダイノで確認した数値は把握していますが、公表はできません。我々は小さな改善ではなく、意味のある大きな前進を目指しています。ただ、F1に魔法はありません。今回の一度のアップデートだけでメルセデスやレッドブル・パワートレインズに追いつくとは考えていません」

    「性能開発は一歩ずつ積み重ねるものです。オランダGPはその第一歩であり、トップに追いつくには今後もさらなるアップグレードが必要になります」

    ホンダはハンガリーGPで投入予定のアストンマーティンの新型シャシーに続き、夏休み明けのオランダGPで新型PUを投入する計画だ。シャシーとパワーユニットを段階的に刷新することで、それぞれの効果を検証しながら戦闘力の底上げを図る。今回のアップグレードはタイトル争いを一変させるようなものではないものの、シーズン後半に向けた反撃の重要な第一歩となりそうだ。

    【関連】
    ・アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ「ホンダとの統合や振動対策に苦戦」

  • フェルナンド・アロンソ F1引退論を一蹴「25年間の僕を知らない」

    フェルナンド・アロンソ F1引退論を一蹴「25年間の僕を知らない」

    アストンマーティンで苦戦が続くフェルナンド・アロンソが、将来や引退を巡る憶測を真っ向から否定した。2026年シーズンはチームが厳しい戦いを強いられているものの、「今さら諦めることはない」と力強く語り、逆境を乗り越える決意を示した。

    2026年仕様のマシンとホンダ製パワーユニットに苦しむアストンマーティンは、第9戦終了時点でわずか1ポイント。その唯一の得点は、モナコGPで他車へのペナルティ適用によって10位に繰り上がったアロンソが獲得したものだ。

    苦戦の中でもF1への情熱は変わらず
    7月に45歳を迎えるアロンソには、近年その去就やF1引退後の進路についての質問が増えている。

    オーストリアGPの週末にも、F1以外で興味のあるカテゴリーについて尋ねられたアロンソは、耐久レースやラリー、フォーミュラEへの関心を認めながらも、F1への思いは揺らいでいないと強調した。

    「どのクルマも楽しいよ」

    「1か月前にポール・リカールでヴァルキリーを走らせたけど、本当に楽しかった。高速域では驚くほど速く、大きなダウンフォースも感じられた」

    「WECはミシュランタイヤを使っているのも魅力だし、オーバーヒートやデグラデーション、タイヤ内圧を気にすることなく全開で走れる」

    「ダカールやラリーも、クルマと一緒に踊るような感覚があって本当に楽しい」

    「フォーミュラEも来年の四輪駆動マシンはテストを見る限りかなり速そうだ」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「今さら諦めることはない」
    さまざまなカテゴリーの魅力を認めつつも、アロンソはF1こそが特別な存在だと語る。

    「どのカテゴリーも速くて楽しい。でもF1は唯一無二だ。今でもモータースポーツの頂点であり、とても魅力的なカテゴリーだ」

    さらに、現在の苦境を乗り越えること自体が新たな目標になっていると説明した。

    「もし今の状況を乗り越えて、この苦しいスタートをひっくり返し、来年あるいはもっと早く競争力のあるマシンを手にできるなら、それもまた魅力的な挑戦だ」

    そして、逆境を理由にプロジェクトを離れる考えは一切ないと断言した。

    「僕はこれまで一度も諦めたことはない。そして今も、少し苦しい状況や出遅れただけで諦めるつもりはない」

    「もし誰かが僕たちが今ここで諦めると思っているなら、その人はこの25年間の僕の人生を知らない」

  • レッドブルF1 イギリスGP展望 フェルスタッペン「高速コーナーが鍵になる」

    レッドブルF1 イギリスGP展望 フェルスタッペン「高速コーナーが鍵になる」

    レッドブル・レーシングは2026年F1第9戦イギリスGPに向け、マックス・フェルスタッペンとアイザック・ハジャーがそれぞれ意気込みを語った。

    前戦オーストリアGPでは、大規模アップグレードを投入したマシンでフェルスタッペンが2位表彰台を獲得。ハジャーも安定した走りでポイントを加え、チームは好材料を携えてシルバーストンへ向かう。

    マックス・フェルスタッペン「高速コーナーで厳しいレースになる」
    マックス・フェルスタッペンは、オーストリアGPで再び優勝争いができたことを前向きに受け止めつつ、シルバーストンでは異なる課題が待ち受けていると語った。

    「オーストリアは僕たちにとって素晴らしいレースだった。再び優勝争いができたのは本当に良かったし、2位という結果も堅実だった。いいペースを見つけることができたし、コース上でバトルできたのも楽しかった」

    「そしてすぐにダブルヘッダー2戦目を迎える。シルバーストンは大好きなサーキットだし、とても歴史のある場所だ」

    「このコースではエネルギーのデプロイメントの影響もあって、かなり違ったチャレンジになると思う。レイアウトや高速コーナーを考えると厳しいレースになるかもしれないけれど、予想より気温は高くなりそうだから様子を見たい」

    「チームにとってはファクトリーに近いレースでもあるし、週を通してさまざまなイベントがあって忙しいけれど、それも楽しみだ」

    レッドブル・レーシング F1 イギリスグランプリ

    アイザック・ハジャー「週末を完璧にまとめたい」
    アイザック・ハジャーは、アップグレードを投入したオーストリアGPをポジティブに振り返る一方、シルバーストンではマシン特性との戦いになると見ている。

    「チームとしてはオーストリアでのパフォーマンスに満足していいと思う。先週は多くのアップグレードを持ち込んだから学ぶことの多い週末だったけれど、最終的には再びしっかりポイントを獲得できて前向きな結果になった」

    「次はすぐにシルバーストンだ。今度は週末全体をしっかりまとめたい」

    「気温は少し低くなるけれど、このコースは僕たちのマシンにあまり向いていないと思う。だから引き出せるパフォーマンスをすべて引き出す必要がある」

    「今週は自宅で過ごすことができたので、忙しいレースウイークを前にリラックスできたのは良かった」

    シルバーストンでの注目データ
    ■ オーストリアGPでフェルスタッペンはF1通算3500ポイントを達成。通算200回目の入賞達成からわずか1戦後の節目となった。

    ■ フェルスタッペンは2021年シルバーストンで開催されたF1史上初のスプリントを制覇。その後スプリントでは歴代最多の13勝と10回のポールポジションを記録している。

    ■ ハジャーはシルバーストンをジュニア時代で最も得意とするサーキットとしており、2022年FIA F3、2024年FIA F2で勝利を挙げている。

    ■ ハジャーは2026年シーズンの全グランプリでQ3進出を果たしている7人のドライバーの一人。

    ■ フェルスタッペンは今週末に1ポイント獲得すれば、F1スプリント通算150ポイント到達第1号となる。

  • マクラーレンF1 イギリスGP展望「ホームでさらなる前進を目指す」

    マクラーレンF1 イギリスGP展望「ホームでさらなる前進を目指す」

    マクラーレンは、2026年F1第9戦イギリスGPが開催されるシルバーストンへ乗り込み、母国レースで今季のさらなる飛躍を狙う。昨年はランド・ノリスとオスカー・ピアストリが1-2フィニッシュを飾っており、地元ファンの大声援を背に再び上位争いに挑む。

    今週末はGoogle Geminiとのパートナーシップによる特別リバリーも投入。1966年モナコGPでデビューしたマクラーレン初のF1マシン「M2B」をモチーフとしたヘリテージデザインで母国GPを戦う。

    シルバーストンは高速コーナーとエネルギー管理が鍵
    シルバーストンはロングストレートと高速コーナーが連続する一方、低速のテクニカル区間も備えたバランスの難しいサーキットだ。オーストリアGPやバルセロナ・カタルーニャGPとは異なる特性を持ち、2026年型マシンの競争力を測る新たな指標となる。

    さらに今大会は今季4回目のスプリント開催となるため、唯一のフリー走行でセットアップをまとめる必要がある。タイヤ特性の理解に加え、スプリント予選とスプリントレースから得られるデータが予選・決勝へ向けた重要な判断材料になる。

    マクラーレンはシーズンを通じて計画している開発プログラムを継続しながら、現行MCL40の性能を最大限引き出すことに集中する。トップ勢との差を縮めるため、今後もアップグレードを段階的に投入していく方針だ。

    ノリスは王者として初の母国GPへ
    ランド・ノリスはディフェンディングチャンピオンとして初めて母国シルバーストンに凱旋する。昨年のイギリスGP優勝者でもあるノリスは、ストウコーナーに設けられる約1万6000人収容の「ランドスタンド」を埋め尽くすファンの声援を受けながらレースに臨む。

    また、1981年イギリスGPウイナーのジョン・ワトソンは土曜日に伝説的マシン「MP4/1」でデモランを実施する予定だ。

    ランド・シン「すべてを最適化しなければならない」
    マクラーレンのシニアディレクター(レーシング)を務めるランディ・シンは、今季の接戦ぶりを次のように語った。

    「ここ数戦はトップ争いがどれほど僅差なのかを示していた。直近3戦では3人の異なる勝者が誕生している。メルセデス、フェラーリ、レッドブル、そして僕たちの争いは今週末も続くはずで、パッケージのあらゆる要素を最適化し、最大限のパフォーマンスを引き出すことが不可欠だ」

    「シルバーストンはロングストレートと高速コーナーが特徴のサーキットだが、低速のテクニカル区間も同じくらい重要になる。特に今週はエネルギーマネジメントやスプリントフォーマットでのデプロイメント戦略が大きな課題となる。高速区間ではわずかな差がラップタイムに大きく影響するため、ドライバーがマシンに絶対的な信頼を持てることが重要だ」

    「オーストリアやバルセロナ・カタルーニャGPよりも流れるようなレイアウトだが、高速コーナーと予想される暑いコンディションによってタイヤへの負荷は非常に大きくなる。現時点ではドライコンディションを想定しているが、雷雨の可能性も頭に入れておかなければならない」

    「スプリント週末では走行時間が限られるため、最初から正しい方向性を見つける必要がある。スプリント予選とスプリントレースから素早く学び、その知見を予選と決勝へ反映できるかどうかが、この接戦を左右する決定的な要素になるだろう」

    マクラーレン イギリスグランプリ

    1981年の名車MP4/1が再びシルバーストンへ
    今週末はマクラーレンの歴史を振り返るイベントも行われる。1981年イギリスGP優勝車MP4/1がジョン・ワトソンのドライブでデモランを実施する予定だ。

    MP4/1はF1史上初となるフルカーボンファイバー製モノコックシャシーを採用したマシンであり、ワトソンの勝利はカーボンモノコック車によるF1初優勝として歴史に刻まれている。

    ワトソンは当時を振り返り、次のように語った。

    「1980年以降のマクラーレンは本当に変革の時期だった。ジョン・バーナードの加入が文化面でも技術面でも大きな転換点となり、製造の都合ではなく設計思想を最優先する姿勢がチームを変えた」

    「1981年のイギリスGP優勝は、僕のキャリアで最も特別な勝利だ。母国で勝つことはすべてのドライバーの夢だが、この勝利はそれ以上の意味があった。チームの新しい方向性が正しかったことを証明し、フルカーボンファイバーシャシーによるF1初勝利でもあった」

    「マクラーレン、イギリスの技術革新、そしてシルバーストンに集まった何万人ものファンにとっての勝利だった。45年後に再びこのマシンと再会できることを誇りに思うし、あの日がF1の歴史を変えたことを改めて実感している」

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • メルセデスF1 イギリスGP展望「勢力図は急速に変化している」

    メルセデスF1 イギリスGP展望「勢力図は急速に変化している」

    メルセデスは2026年F1第9戦イギリスGPを前に、チーム代表のトト・ヴォルフが現在のタイトル争いの厳しさを強調した。前戦オーストリアGPではダブル表彰台を獲得したものの、その勢いがそのままシルバーストンでも通用する保証はないと警戒している。

    本拠地ブラックリーからほど近いシルバーストンは、チームにとって事実上のホームレースだ。しかしヴォルフは「重要なのは雰囲気ではなくパフォーマンス」と語り、接戦が続く2026年シーズンでは一瞬の油断も許されないとの認識を示した。

    ホームレースでも重要なのは結果
    メルセデスにとってシルバーストンは特別な舞台だ。チーム本部のあるブラックリーまでは約9マイル、パワーユニット部門のブリックスワースまでも約20マイル余りと、最も本拠地に近いグランプリとなる。

    トト・ヴォルフ代表は、その特別な週末であっても勝負を左右するのは純粋なパフォーマンスだと強調した。

    「シルバーストンはカレンダーの中でも特別なレースのひとつだ。素晴らしいサーキットであり、ファンは独特の雰囲気を作り出してくれる。そしてファクトリーからわずか数マイルしか離れていないこともあり、私たちにとってはホームレースのような存在でもある」

    「しかしコースに出れば重要なのは雰囲気ではなくパフォーマンスだ」

    毎戦変化する勢力図を警戒
    前戦オーストリアGPではダブル表彰台を獲得したメルセデスだが、ヴォルフはそれが次戦でも再現できるとは考えていない。

    「オーストリアではダブル表彰台という良い結果を残せた。しかし、それがそのまま次のレースでも続くと考えられる状況ではない」

    「現在のグリッドは非常に接近している。勢力図はあまりにも速く変化し、ある週に競争力があったものが翌週にはまったく違って見えることもある。それが今のF1の現実だ」

    さらに各チームの開発競争が勢力図を絶えず変えていると説明し、一貫性こそがメルセデス最大の武器だと語った。

    「今は非常に接近した開発競争が続いている。あるチームが一歩前進すれば、他のチームもすぐ対応し、順位は圧縮されたり入れ替わったりする」

    「今シーズンここまで私たちの強みは一貫性だった。それは規律を守り、基本を確実に積み重ねてきた結果だ」

    「私たちは引き続きミスなく週末を運び、可能な限りマシンの性能を向上させ、コース上で取りこぼしをしないことに集中していく」

    エネルギー管理が勝負の鍵
    リザーブ兼サードドライバーのフレデリック・ベスティは、シルバーストン特有の高速レイアウトが2026年型マシン「W17」の真価を測る重要なテストになると分析した。

    「シルバーストンはシーズンを代表するイベントのひとつだ。チームのファクトリーから最も近いレースであり、ジョージにとっても母国グランプリという特別な意味を持つ」

    「高速コーナーが数多く続く素晴らしいサーキットであり、W17の実力、そして現在のパフォーマンスレベルを測る明確な指標になる」

    また2026年レギュレーションでは、長いストレートと高速コーナーの組み合わせによってエネルギー回生の機会が限られるため、デプロイメント管理が重要になると指摘した。

    「長いストレートと高速コーナーによってエネルギー回生の機会は少なくなる。そのため1周を通じたデプロイメント管理がこれまで以上に重要になる。レースには間違いなく新たな要素が加わるだろう」

    「オーバーテイクも多く、ファンにとって素晴らしいレースになるはずだ。マゴッツやベケッツのような高速区間は特に見応えがあるだろう。僕自身も週末をとても楽しみにしている」

    イギリスGP トリビア
    ■ シルバーストンでは2021年以来2度目となるスプリントフォーマットが実施される。

    ■ 全長5.891kmのシルバーストンは、スパ、ラスベガス、ジェッダ、バクーに次ぐF1カレンダー5番目のロングサーキット。

    ■ マゴッツ、ベケッツ、チャペルなど伝統的なコーナー名を持ち、エンジニアがコーナー番号ではなく名称で呼ぶ数少ないサーキットのひとつ。

    ■ スタートからターン1まで約650mあり、2026年カレンダーでも屈指の長い全開区間となる。

    ■ メルセデスは2010年のワークス復帰以降、シルバーストンで9勝を挙げている。

    ■ 2013年から2020年まで8年連続でポールポジションを獲得。ルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグ、バルテリ・ボッタスが記録した。

    ■ ジョージ・ラッセルは2014年BRDC F4開幕戦のシルバーストンでフォーミュラカー初優勝を飾った。

    ■ キミ・アントネッリは2024年のF2シルバーストン大会で初優勝を記録した。

    ■ フレデリック・ベスティも2023年のF2シルバーストン大会で優勝経験を持つ。

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • キャデラックF1 イギリスGPで反撃へ「ポテンシャルを最大限に引き出す」

    キャデラックF1 イギリスGPで反撃へ「ポテンシャルを最大限に引き出す」

    キャデラックは第9戦イギリスGPで反撃を目指す。前戦オーストリアGPでは苦戦を強いられたが、投入したアップグレードには手応えを得ており、シルバーストンではクリーンな週末を戦い抜き、マシンのポテンシャルを最大限に引き出すことを狙う。

    また、今年のイギリスGPはアメリカ独立250周年を迎える「7月4日」の週末に開催されることから、チームは星条旗をモチーフにした赤・白・青の特別カラーを投入。

    マシンだけでなく、ガレージやドライバーのヘルメット、チームウェアも統一デザインとし、アメリカンブランドとしての存在感を世界へ発信する。

    アメリカ独立250周年を祝う特別カラー
    シルバーストンは1950年にF1世界選手権の開幕戦が開催された歴史あるサーキットだ。当初は長いストレートと高速コーナーが特徴のシンプルなレイアウトだったが、76年を経た現在は高速セクションに加え、低速インフィールドやシケインを備えた、総合力が問われるコースへと進化している。

    今年のイギリスGPでは、スプリントと予選がアメリカ独立記念日に行われることから、キャデラックは星条旗をモチーフにした特別リバリーを採用。赤・白・青のカラーリングをマシンだけでなく、ガレージ装飾、ドライバーヘルメット、チームキットにも展開し、アメリカ建国250周年を祝う統一したビジュアルを披露する。

    この特別カラーは、アメリカ・ニューオーリンズで開催される「ESSENCE Fest」の関連イベント「Cadillac Formula 1 Team × Jim Beam Pit Stop BBQ」でも展示される予定で、モータースポーツファン以外の層にもF1の魅力を発信していく。

    チームを率いるダン・タウリスCEOは次のように語った。

    「7月4日の週末は、F1という世界的な舞台でアメリカを代表して戦うことへの誇りを示す特別な機会です。この機会を通じて新しいコミュニティの皆さんにF1を知っていただき、私たちの情熱を共有したいと思っています」

    キャデラック F1 イギリスグランプリ

    アップグレードの成果を結果へ
    一方、チームにとって最大のテーマは、苦戦した前戦オーストリアGPからの巻き返しだ。

    チーム代表のグレーム・ロードンは、アップグレード自体には前向きな材料があったと説明する。

    「オーストリアGPは私たちにとって厳しい週末だった。しかし、同じような経験をしていないチームはピットレーンには存在しない」

    「私たちは問題を解決するため懸命に取り組んできた。シュピールベルクへ投入したアップグレードは前向きな成果を示しており、シルバーストンではクリーンな週末を戦い、マシンのポテンシャルを最大限に引き出すことが目標だ」

    「オーストリアの直後ということもあり簡単な仕事ではないと理解している。それでも、あらゆる機会から学び、前進し、チームとして成長を続けていきたい」

    ペレス「土台を固める必要がある」
    セルジオ・ペレスは、オーストリアで見せた速さには希望があるとしながらも、安定した基盤づくりが重要だと強調した。

    「チームには大きなポテンシャルがあるし、オーストリアで見せたパフォーマンスには勇気づけられた。ただ、そのポテンシャルを引き出すためには、まず土台をしっかり固めなければならない」

    「マシンとチームをできるだけ早く成長させるには、すべてのセッションで走行距離とデータを積み重ねることが必要だ。シルバーストンは難しいレースになるだろうし、今回も気温は高くなりそうだ。それでも、このチームには経験と粘り強さがある。前へ進む方法を見つけられるはずだ」

    「週末を楽しみにしているし、7月4日にアメリカのファンへ再び祝う理由を届けられればと思う」

    ボッタス「ドライバーが違いを生み出せるコース」
    バルテリ・ボッタスは、シルバーストンはドライバーの実力が結果を左右するサーキットだと語った。

    「シルバーストンは本当の意味でドライバーズサーキットだ。とても高速だけど、同時にテクニカルでもあるから、自分が何をしているか常に考えながら走らなければならない。だからこそ、ドライバーが違いを生み出せるコースなんだ」

    「オーストリアの決勝は残念な結果だったけれど、週末全体を見ればポジティブな点も多かった。中団勢とのギャップは以前より縮まっていたし、最後尾よりも中団グループに近い場面もあった」

    「ただ、これで3戦連続リタイアとなってしまった。今の最優先事項は、最後まで走り切れる信頼性の高いマシンを手にすることだ」

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • アルピーヌF1 母国イギリスGPで巻き返しへ ガスリー「今季初の無得点から学ぶ」

    アルピーヌF1 母国イギリスGPで巻き返しへ ガスリー「今季初の無得点から学ぶ」

    アルピーヌは今週末に開催される2026年F1第9戦イギリスGPで、今季4回目となるスプリントフォーマットに挑む。チームの本拠地エンストンから約40kmというホームレースで、前戦オーストリアGPでの今季初ノーポイントからの巻き返しを目指す。

    ピエール・ガスリーとフランコ・コラピントはともに、チームスタッフや地元ファンの前で結果を残すことを誓った。

    シルバーストンは1950年にF1世界選手権の初開催地となった歴史あるサーキットであり、高速コーナーが連続するレイアウトは現在もドライバーから高い評価を受けている。

    ホームレースで今季初無得点からの巻き返しを狙う
    アルピーヌにとって前戦オーストリアGPは、2026年シーズンで初めてポイントを獲得できなかった週末となった。チームはその原因分析を進める一方、連戦となるイギリスGPで早期の巻き返しを狙っている。

    シルバーストンではスプリントフォーマットが採用されるため、金曜日の走り出しから高い完成度が求められる。限られた走行時間の中で素早くセットアップをまとめることが重要になる。

    また、本拠地エンストンから多くのチームスタッフがサーキットを訪れる予定で、ドライバーたちはホームの声援に応える走りを目指している。

    ガスリー「シーズン屈指のコーナーが待っている」
    ピエール・ガスリーは、シルバーストンが年間でも最も楽しみにしているサーキットのひとつだと語った。

    「今週末のシルバーストンを楽しみにしている。チームのホームレースだし、個人的にも年間で最高のサーキットのひとつだと思う。全体的に高速コースで、とくにマゴッツ、ベケッツ、チャペルの連続コーナーはシーズンでも最高のコーナーの組み合わせだ」

    「僕はこのサーキットで初めてA526をドライブした。ただ、その時は1月の寒くて雨の降るコンディションだったので、実戦とはまったく違った。あんな状況でレースをすることはまずないだろう。それでも素晴らしいサーキットだし、現在のF1カーではさまざまな要素をマネジメントする必要があり、興味深いチャレンジになると思う」

    ガスリーはオーストリアGPについても振り返り、チームとして学びを次戦へ生かしたいと語った。

    「オーストリアでは今季初めてポイントを逃してしまい、とても悔しい気持ちで終えた。分析すべきデータも多く、理解すべきこともたくさんある。ただ、連戦なので、すぐに次のチャンスが来るのは良いことだ」

    「今回もスプリントウイークなので非常に慌ただしい週末になる。エンストンのスタッフも多く現地に来てくれるし、自宅から応援してくれる人たちもいる。ファンのみんなに良いレースを見せられればと思う」

    コラピント「金曜日から速さを見せたい」
    フランコ・コラピントも、オーストリアGPの課題を克服し、ホームレースでポイント獲得を目指す考えを示した。

    「オーストリアでは難しいレースになったけど、今週末またシルバーストンで走れることを楽しみにしている。今年はフィルミングデーでA526をここで走らせたし、この世代のF1カーでは本当に興味深いサーキットだと感じた。今回はマシンにもう少し自信を持って走れることを期待している」

    コラピントは前戦でバランス面に苦しんだことを明かし、準備を進めてきたことを強調した。

    「オーストリアでは運にも恵まれず、ポイント圏外で終わってしまった。チームとして望んでいた結果ではなかったし、週末を通してマシンバランスを見つけるのに苦労した」

    「それでもマシンを理解するチャンスはたくさんあるし、シルバーストンへ向けてすでにシミュレーターで準備もしてきた。スプリントウイークなので金曜日からしっかり結果を出さなければならない。ポイント獲得のチャンスは2回あるし、その両方を狙っていきたい」

    最後にコラピントは、ホームレースならではの雰囲気への期待を語った。

    「シルバーストンのファンはいつも素晴らしいし、チームのホームレースなのでエンストンから多くのスタッフが応援に来てくれる。彼らに良い結果を届け、再びポイント圏へ戻りたい」

    【関連】
    ・2026年F1イギリスGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)