投稿者: dbcheck

  • ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格も自信「スパなら挽回できる」

    ランド・ノリス F1ベルギーGPで10グリッド降格も自信「スパなら挽回できる」

    ランド・ノリスは、F1ベルギーGPで10グリッド降格ペナルティを受けるものの、オーバーテイクの機会が多いスパ・フランコルシャンならば十分に挽回できると自信を示した。

    マクラーレンは、メルセデスHPPが導入した信頼性向上策を利用するため、ノリスのMCL40に今季4基目となるコントロールエレクトロニクス(CE)を投入することを決定した。年間使用上限を超えるため、ノリスには決勝で10グリッド降格が科される。

    年間使用上限を超える4基目のCEを投入
    2026年のF1レギュレーションでは、各ドライバーがペナルティなしで使用できるコントロールエレクトロニクスは年間3基までと定められている。

    ノリスはベルギーGPで4基目を投入するため、最初の上限超過に対する10グリッド降格ペナルティを受ける。

    チームメイトのオスカー・ピアストリを含め、マクラーレンの両車には新しい内燃エンジン(ICE)も搭載される。ただし、こちらは年間使用可能数の範囲内であり、追加のグリッド降格は発生しない。

    マクラーレンが今回CEを交換する背景には、パワーユニット供給元のメルセデスHPPが導入した信頼性向上策がある。ペナルティを避けるために旧仕様を使い続けるよりも、オーバーテイクが比較的可能なスパで新仕様を投入し、今後のレースに向けた信頼性を確保する判断だ。

    PUペナルティの消化に選ばれてきたスパ
    全長7.004kmのスパ・フランコルシャンは、長いストレートと高速区間を持ち、F1カレンダーのなかでも追い抜きの機会が多いサーキットとして知られている。

    そのため、パワーユニット関連のグリッド降格を避けられない場合、ハンガロリンクやザントフォールトのようにコース幅が狭く、追い抜きが難しいサーキットではなく、スパでペナルティを消化する戦略が伝統的に採用されてきた。

    ノリスも、過去に多くのドライバーがスパで後方グリッドから順位を取り戻してきたように、今回のペナルティによる損失を最小限に抑えられると考えている。

    ただし、2026年型マシンのエネルギー配分によっては、従来ほど簡単に追い抜けない可能性もあると警戒している。

    「実際にどれくらい追い抜けるのかは、走ってみないと分からない」

    ノリスは、ペナルティによる影響を抑えられるかと質問され、そう答えた。

    ターン5までにバッテリーを使い切る可能性
    スパでは、スタート直後のオー・ルージュからラディオンを駆け上がり、長いケメルストレートを経てターン5のレ・コームへ向かう区間が、最大のオーバーテイクポイントになる。

    しかしノリスは、この区間で多くのドライバーがバッテリーのエネルギーをほぼすべて使い切る可能性があると説明した。

    「ほとんどのドライバーは、ターン5のレ・コームまでにバッテリーをほぼ全部使うと思う。ほぼ100%の状態からゼロまで使うことになるから、その後はバッテリーをあまり活用できない。だから様子を見る必要がある」

    2026年型F1マシンでは電動出力の重要性が増しており、限られた電気エネルギーをどの区間で放出するかが、最高速やオーバーテイクの成否を大きく左右する。

    前方のマシンも同じ場所で最大限のエネルギーを使用すれば、後続車が単純に電動出力だけで速度差を生み出すことは難しくなる。

    ランド・ノリス(マクラーレン) F1 ベルギーGP

    後方のマシンに対する最高速差に期待
    一方でノリスは、マクラーレンが後方グリッドのマシンに対して直線速度で優位に立てる可能性があると考えている。

    「少し後方にいるマシンと比べれば、僕たちにはわずかな直線速度のアドバンテージがあると思う。だから十分にチャンスはあるはずだ。ただ、全体的に見れば、ここでの追い抜きはかなり難しくなる可能性がある」

    スパでは長いストレートが複数存在することに加え、前走車によるスリップストリームの効果も大きい。

    ノリスは、可動式エアロがストレートモードにならない区間では空気抵抗が増えるため、前走車の後方に入った際に得られるスリップストリームの効果がさらに大きくなると説明した。

    「でも、スリップストリームの効果はかなり大きい。ストレートモードを使わない直線もいくつかあるから、そこで前のマシンから受けるスリップストリームは大きくなるし、かなりタイムを稼げる」

    週末が始まる前に終わったとは考えていない
    ノリスは、スパでの追い抜きがどれほど可能なのかについて、現時点ではすべての答えを持っているわけではないと認めた。

    それでも、グリッド降格を受ける場所としてはザントフォールトやハンガロリンクよりも明らかに適しているとして、上位進出への自信を崩していない。

    「まだすべての答えを持っているわけではない。でも、ペナルティを受けるならザントフォールトやハンガリーよりもスパの方がいいことは分かっている」

    「週末が始まる前に、僕のレースが終わってしまったような状況ではないことを願っている。いい週末にできるという自信はあるよ。あとは走ってみて確認するだけだ」

    ノリスは10グリッド降格によって後方からのスタートを強いられるが、マクラーレンの直線速度とスリップストリームを生かし、序盤から順位を取り戻すことを狙う。今回のCE交換はベルギーGP単独の結果だけでなく、今後のシーズンを信頼性の高い仕様で戦うための戦略的な選択でもある。

  • アイザック・ハジャー F1ベルギーGP最後尾スタートへ PU交換でグリッド降格

    アイザック・ハジャー F1ベルギーGP最後尾スタートへ PU交換でグリッド降格

    レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーは、F1第10戦ベルギーGPでパワーユニット(PU)交換に伴うペナルティを受け、最後尾から決勝をスタートする見込みであることを明らかにした。

    スパ・フランコルシャンはオーバーテイクが可能なサーキットとして知られており、ハジャーは予選よりも決勝での追い上げを重視する姿勢を示した。一方、マクラーレンのランド・ノリスもPU関連の交換により10グリッド降格が決定しており、ベルギーGPでは複数の有力ドライバーがペナルティを抱えて戦うことになる。

    ハジャー「22番手からのスタートになるだろう」
    ハジャーはフランス『Canal+』の取材で、レッドブルが新たなPUコンポーネントを投入することを明かし、決勝は最後尾からのスタートになると説明した。

    「目標はレースペースに集中することだ」

    「予選でのパフォーマンスはそれほど重視しない。おそらく22番手からスタートすることになるだろう」

    「でも、このサーキットはオーバーテイクが可能だ。いろいろなことが起こり得る」

    「僕たちには良いレースペースがあるので、日曜日は思い切り楽しめることを願っている」

    今季のハジャーは開幕戦オーストラリアGPでPUトラブルによりリタイア。さらにモナコGPでもエンジントラブルによって表彰台獲得のチャンスを逃しており、信頼性に苦しめられてきた。

    レッドブル製PUは高性能も信頼性に課題
    2026年からレッドブル・パワートレインズが開発した初のF1パワーユニットは、FIAが実施した最初のADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)の評価で、内燃エンジン(ICE)がトップ評価を獲得するなど、高い性能を示している。

    一方で信頼性にはまだ課題が残っており、ハジャーは開幕から9戦でエンジン関連コンポーネントの使用数が上限に近づいていた。

    すでにエナジーストア(ES)は4基目、コントロールエレクトロニクス(CE)も4基目を使用しており、今回さらなるPU交換を実施することで最後尾降格を受けることになった。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング) F1 ベルギーGP

    ノリスも10グリッド降格を選択
    ベルギーGPではマクラーレンのランド・ノリスもPU関連のペナルティを受ける。

    メルセデスHPPが信頼性を改善した新仕様のパワーエレクトロニクス(PE)を投入したことを受け、マクラーレンはノリスのマシンへ4基目のPEを搭載。その結果、自動的に10グリッド降格となる。

    マクラーレンは、追い抜きが比較的容易なスパ・フランコルシャンでペナルティを消化することで、オーバーテイクが難しいハンガリーGPやザントフォールトでの不利を避ける戦略を選択した。

    チームは、この4基目のPEをシーズン終了まで使用し、今後の信頼性を最大化するとともに、追加のグリッド降格を最小限に抑える考えを示している。

    ベルギーGPでは、最後尾スタートとなるハジャーと10グリッド降格のノリスという2人の追い上げにも大きな注目が集まりそうだ。

  • F1ドライバー イギリスGPのセーフティカー終了をFIAと協議へ

    F1ドライバー イギリスGPのセーフティカー終了をFIAと協議へ

    F1ドライバーたちは、イギリスGPがセーフティカー先導のまま終了した一件について、ベルギーGP開幕前に行われるドライバーズブリーフィングでFIAと話し合う予定だ。アルピーヌのピエール・ガスリーが明らかにした。

    イギリスGPでは終盤にマックス・フェルスタッペンがクラッシュし、セーフティカーが導入された。その後、システム上に一度は「セーフティカーはこの周に入る」と表示されたものの、レースは再開されず、予定されていた52周をセーフティカー先導のまま終えた。

    ガスリーがフィニッシュ直後に皮肉な拍手
    ガスリーはシルバーストンのフィニッシュラインを通過する際、コクピット内で皮肉を込めるように拍手を送った。

    10位でレースを終えたガスリーだけでなく、複数のドライバーが競争のないまま決着した結末に不満を示していた。スタンドの観客からもブーイングが起こり、パドック内からも厳しい意見が上がった。

    レースはフェラーリのシャルル・ルクレールが優勝し、ジョージ・ラッセルが2位、ルイス・ハミルトンが3位に入った。しかし、その結果以上に、レース終了までの手順が大きな議論を呼ぶことになった。

    誤表示で一時はレース再開への期待
    FIAはレース後、「Safety Car In This Lap」というメッセージが表示されたのはソフトウェアエラーによるものだったと説明した。

    この表示によって、セーフティカーがピットレーンに戻り、残りの周回でレースが再開される可能性があるように見えた。しかし、メッセージはその後に訂正され、実際にはセーフティカー先導のままチェッカーフラッグが振られた。

    FIAのセーフティカー規則である第B5.13.5条では、周回遅れのマシンが隊列を追い越して同一周回に戻る手続きが行われた後、少なくとも1周を完了する必要がある。

    イギリスGPでは、その1周が予定された52周目と重なった。このため、現行規則上はチェッカーフラッグまでにレースを再開する機会がなかった。

    「SCの後ろで終わるのは誰にとっても良くない」
    ガスリーは、自身の反応について尋ねられると、当時はすべての情報を把握していなかったと説明した。

    「僕はレーサーですし、可能な限り、セーフティカーの後ろでレースが終わることは、コース上にいる人にとっても、外にいる人にとっても決して良いことではないと思っています」

    「だから、あの状況には少しフラストレーションを感じていました。その時点では、僕もすべての情報を持っていたわけではありません。その後、なぜあのような展開になったのかは理解しました」

    規則上の理由には理解を示した一方で、今後も同様の形でレースが終了することは避けるべきだと訴えた。

    「でも、今後はあのような形でレースが事実上セーフティカーの後ろで終わる状況にならないことが理想だという点では、全員が同意していると思います」

    「僕たちにとっても、メディアのみなさんにとっても、良い見え方ではないと思います」

    ベルギーGP前にFIAと意見交換
    ガスリーによると、ドライバーたちはベルギーGPを前に行われるドライバーズブリーフィングで、イギリスGP終盤の対応についてFIAと協議する予定だ。

    今回の問題は、FIAが規則を誤って適用したというよりも、誤ったメッセージが表示されたことでレース再開への期待が生まれたことや、現行の手順では終盤のレース再開が難しいことにある。

    安全確保を最優先しながらも、セーフティカー先導での終了を可能な限り避けるため、終盤の運用や手続きに改善の余地があるかが議論の焦点となる。

    イギリスGPでは規則上、レースを再開することはできなかったが、誤表示によって混乱と不満が拡大した。ドライバー側はFIAの対応理由を理解しながらも、今後は同様の形でレースが終わらない仕組みを求めていくことになる。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1残留を明言 フェルスタッペン加入説を一蹴

    オスカー・ピアストリが、2027年にマックス・フェルスタッペンがマクラーレンへ加入し、自身のシートを奪うとの憶測を明確に否定した。

    ベルギーGPを前に、2027年もマクラーレンで走るのかと問われたピアストリは、わずか一言「イエス」と回答。その後も現在のチームへの信頼を強調し、去就を巡る噂を一蹴した。

    2027年残留を一言で明言
    近年のF1パドックでは、フェルスタッペンの将来が大きな話題となっている。レッドブル・レーシングとの契約は2028年まで残っているものの、契約解除条項を行使すれば2027年に移籍できる状況にあるとされている。

    メルセデスとフェラーリには現時点で空席がなく、移籍先候補として現実味があるのはマクラーレンとの見方も浮上。オーストリアGPの週末には、フェルスタッペン陣営がマクラーレンと接触を開始したとの報道も流れた。

    しかし、マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、フェルスタッペンの実力には敬意を示しつつも、ランド・ノリスとピアストリという現在のドライバーラインアップに満足しているとの考えを繰り返し表明している。

    それでも一部では、フェルスタッペン加入が実現した場合にピアストリがシートを譲るのではないかとの憶測が続いていた。これに対し、先週にはマネージャーのマーク・ウェバーも「何も変わっていない」と語り、ピアストリがノリスとともに残留すると強調していた。

    「僕は今の立場に満足している」
    ベルギーGP開幕前の記者会見で、「2027年もマクラーレンでレースをするのか」と直接質問されたピアストリは、一言だけこう答えた。

    「イエス」

    その後、ピアストリは自身の考えを次のように説明した。

    「それが議論になっているとは思わなかった」

    「もちろん、そういう噂は見聞きしている。でも、僕は今の自分の立場にも、このチームでの状況にもとても満足している。ザクとアンドレアは、この件についても素晴らしい対応をしてくれたし、とても安心させてくれた」

    また、フェルスタッペンの置かれた状況にも理解を示した。

    「明らかにマックスは今の状況に満足していなくて、いろいろな選択肢を探っている。昨年もメルセデスとの話があったし、特別新しいことではない」

    「でも、僕は自分のいる場所にも、このチームが向かっている方向にもとても満足している」

    チームへの信頼は揺るがない
    さらにピアストリは、F1のドライバー市場では情報収集が重要だと認めつつも、自身の将来に不安はないと強調した。

    「僕自身はあまり気にしていない。ドライバー市場がどう動いているのか、いろいろな情報を知ることは重要だと思う」

    「でも、僕はこのチームを信頼しているし、チームから伝えられていることも、自分に寄せられている信頼も分かっている。それが僕にとって一番大切なことだ」

    フェルスタッペンの去就を巡る憶測は今後も続くとみられるが、ピアストリ本人は2027年もマクラーレンの一員として戦う意思を、これ以上ないほど明確な形で示した。

  • F1ベルギーGP ピレリ展望:スパ攻略の鍵はタイヤ戦略と変わりやすい天候

    F1ベルギーGP ピレリ展望:スパ攻略の鍵はタイヤ戦略と変わりやすい天候

    F1第10戦ベルギーGPは、夏休み前最後から2戦目としてスパ・フランコルシャンで開催される。全長7.004kmを誇るカレンダー最長コースは「F1の大学」とも称され、多彩なコーナー、高低差、そして変わりやすい天候がドライバーとチームに総合力を要求する。

    タイヤサプライヤーのピレリは、2026年ベルギーGPに向けてC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)の3種類を選択。新世代マシンの空力特性やパワーユニット運用が、今年のレース展開を大きく左右すると分析している。

    スパはF1マシンの総合性能が試される「大学」
    スパ・フランコルシャンは1950年のF1世界選手権創設当初から開催されてきた伝統のサーキットであり、現在も年間カレンダーで最長となる7.004kmのレイアウトを持つ。

    長いストレート、高速コーナー、急激な高低差が組み合わさったレイアウトは、空力性能、パワーユニット、タイヤ、そしてドライバーの技術を総合的に試すコースとして知られる。

    その象徴がオー・ルージュからラディオンを駆け上がり、ケメルストレートへ至る高速区間だ。左右へ素早く切り返しながら急勾配を一気に駆け上がるこのセクションは、F1屈指の名物コーナーとなっている。

    近年は雨天時の安全性向上を目的に路面へ排水用の溝が設けられ、水はけと視界改善が図られている。

    ベルギーGP

    アルデンヌ特有の天候が最大の難敵
    スパ最大の特徴は、アルデンヌの森特有のマイクロクライメート(局地的気候)にある。

    雨雲がサーキット周辺へ長時間留まりやすく、コースの一部は乾いていても別の区間は濡れたままという状況が珍しくない。

    そのため、ドライバーはスリックタイヤを選ぶべきか、インターミディエイトを履くべきかという難しい判断を常に迫られる。

    また、数年前に全面舗装が行われた路面は、週末序盤こそグリップが低い傾向にあるものの、開催直前に行われたスパ24時間レースによってラバーが乗っており、通常より早い段階で路面状況が改善する可能性もある。

    ピレリはC2・C3・C4を選択
    ピレリは今週末に向け、C2、C3、C4の3種類を持ち込む。

    スパはタイヤへ大きな荷重がかかるサーキットのひとつだが、鈴鹿やシルバーストンほど極端な負荷ではないと分析されている。

    一方で、近年の高温化は新たな課題となっている。

    6月末に開催されたスパ24時間レースでは路面温度が55℃を超える場面もあり、同様のコンディションになれば熱によるタイヤ摩耗が増え、2ストップ戦略を採用するチームが増える可能性がある。

    現時点では決勝で主役となるのは、レンジ内で最も硬い2種類のコンパウンドになると予想されている。

    2026年型マシンは空力面で有利に
    今年のマシンは新レギュレーションによるアクティブエアロダイナミクスを採用している。

    これにより、チームはテクニカルセクションでは高ダウンフォース仕様を維持しながら、ストレートではストレートモードを使用できるため、従来よりセットアップの妥協点を見つけやすくなるとピレリは見ている。

    さらにシルバーストンで見られたように、ドライバーがいかに効率良くエネルギーを回収し、パワーユニットを管理できるかも重要な勝負のポイントになる。

    3つのセクターは性格が大きく異なり、第1セクターは高速ストレート主体、第2セクターは中速コーナーが連続するテクニカル区間、第3セクターは緩やかな上り勾配を活かした高速区間となっており、セットアップの最適化は今なお各チームにとって難題となっている。

    ベルギーグランプリ

    2025年は雨でスタートが1時間以上遅延
    昨年のベルギーGPは悪天候によりスタートが1時間以上遅れた。

    フォーメーションラップ後に視界不良のため手順が中断され、その後セーフティカー先導で4周したあと正式スタートが切られた。

    全車がインターミディエイトタイヤで走行を開始し、11周目以降はノリスを除く全ドライバーがミディアムへ交換。ノリスのみハードタイヤを選択した。

    2回目のピットストップを行ったのは後方グループの6台のみだった。

    ベルギーGPの開催実績
    2026年大会はベルギーGPとして71回目の開催となる。

    そのうち58回はスパ・フランコルシャンで開催され、ゾルダーで10回、ニヴェルで2回開催された。

    最多勝ドライバーはミハエル・シューマッハで6勝。1992年にはベネトンで自身初のF1優勝をスパで挙げた。

    続いてルイス・ハミルトンとアイルトン・セナが5勝で並ぶ。

    コンストラクターではフェラーリが18勝で歴代最多となっており、マクラーレンを3勝上回っている。

    F1屈指の難コースとして知られるスパでは、天候、タイヤ、エネルギーマネジメント、そして新世代マシンの空力性能が複雑に絡み合う。夏休み前最後の重要な一戦は、チームの総合力が試される週末となりそうだ。

  • ニコ・ヒュルケンベルグ サインツJr.加入説にジョーク「リザーブなら空いている」

    ニコ・ヒュルケンベルグ サインツJr.加入説にジョーク「リザーブなら空いている」

    ニコ・ヒュルケンベルグが、カルロス・サインツJr.のアウディF1加入説をユーモアたっぷりに受け流した。夏の移籍市場で自身のシート喪失が噂される中、「リザーブなら空いている」とジョークを飛ばし、現在の立場に揺るぎがないことを強調した。

    アウディは2026年からワークスチームとしてF1に参戦し、ヒュルケンベルグとルーキーのガブリエル・ボルトレトを起用。最近はウィリアムズのカルロス・サインツJr.がアウディ移籍候補として取り沙汰されているが、ヒュルケンベルグはそうした憶測を一蹴した。

    「チームは僕たちに満足している」
    ベルギーGPを前に取材に応じたヒュルケンベルグは、現在のドライバーラインアップについて自信をのぞかせた。

    「チームはガビ(ガブリエル・ボルトレト)と僕にとても満足していることを知っている。僕たちはまだ始まったばかりだ。チームとしての最初のシーズンだからね」

    アウディは長期的なプロジェクトとしてF1参戦を進めており、ドライバー体制の継続を重視している姿勢を繰り返し示している。

    複数年契約を強調
    ヒュルケンベルグは自身の契約についても明確に言及した。

    「契約は非常に明確だ」

    アウディは契約期間の詳細を公表していないものの、加入時に複数年契約であることを発表している。今回の発言からは、少なくとも2027年シーズン終了までは契約が続くことが示唆されており、加入からわずか1年でシートを失うとの見方を否定した。

    ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディF1)

    サインツJr.加入説にはジョークで返答
    サインツJr.がアウディ入りするとの噂について問われると、ヒュルケンベルグは笑みを浮かべながら応じた。

    「F1では毎年恒例の夏の噂話だよ」

    そして、こうジョークを飛ばした。

    「リザーブドライバーのシートなら空いていると思う。でも、彼は興味がないだろうね」

    さらに、自身の将来については「何の疑問符もない」と断言し、シートを巡る憶測を改めて否定した。

    アウディは長期プロジェクトを継続
    2026年にワークス参戦を開始したアウディは、ここまで苦戦が続いている。ボルトレトは2度のトップ10フィニッシュを記録している一方、チーム全体としては中団争いで安定した結果を残せていない。

    ヒュルケンベルグ自身も今季は4度のリタイアを喫するなど信頼性に苦しんでいるが、アウディは短期的な結果ではなく長期的な戦力強化を重視している。今回のヒュルケンベルグの発言は、そのプロジェクトの中で自身の立場が揺らいでいないことを示すものとなった。

  • ホンダF1 新PUに手応え「目標としていたレベルには達している」

    ホンダF1 新PUに手応え「目標としていたレベルには達している」

    ホンダは、夏休み明けのF1第12戦オランダGPで投入予定の2026年型パワーユニットアップデートについて、開発が狙い通りに進んでいることを明らかにした。これまで慎重な姿勢を崩さなかったホンダだが、新仕様には確かな手応えを示している。

    一方、アストンマーティンもハンガリーGPで投入するAMR26Bによって巻き返しを狙っており、新型マシンと新型パワーユニットの組み合わせで後半戦の反攻に期待が高まっている。

    ホンダ新PUは「狙い通りの性能」 オランダGP投入へ
    ホンダは2026年シーズン開幕以来、パワーユニット開発について慎重な見方を示し続けてきた。

    ライバルメーカーより開発開始が約1年遅れたことに加え、ベンチテストやプレシーズンテストでは期待を下回る結果となり、アストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイから振動問題などを厳しく指摘される場面もあった。

    しかし状況は変わりつつある。

    ホンダ・レーシングのチーフエンジニアを務める折原慎太郎は、新型パワーユニットについて次のように語った。

    「現在、エンジンはダイナモメーターで最終的なテストを行っています。進捗は順調です」

    さらに、新仕様への期待を隠さなかった。

    「最高レベルの性能とは言えませんが、私たちが目標としていたレベルには達しています。この新しいパワーユニットを投入できることを楽しみにしています」

    エンジン性能とドライバビリティを両立
    今回のアップデートでは、単純な最高出力だけではなく、ドライバビリティの改善も重視しているという。

    折原慎太郎は開発方針について次のように説明した。

    「私たちはエンジン性能の向上に重点を置いてきました。そして、それはギアボックスとの協調によるドライバビリティ改善にもつながります。その実現に向けて懸命に取り組んできました」

    ホンダは依然としてメルセデスやレッドブル・フォードのパワーユニットが基準になることを認めているものの、新仕様によって十分に戦えるレベルへ近づけると見ている。

    ホンダF1(本田技研工業) / アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    AMR26Bと合わせて後半戦反攻へ
    アストンマーティンも2026年シーズン前半は苦戦が続いており、AMR26はチームの期待を大きく下回るマシンとなった。

    その状況を打開するため、ハンガリーGPでは大規模アップデート版となる「AMR26B」を投入する予定だ。

    アストンマーティンのマイク・クラックは具体的な結果には言及しなかったものの、チームの最優先事項を次のように語っている。

    「私たち全員にとって最も重要なのは、再び競争力を取り戻すことです。それがチームにとって最も重要であり、それが私たちの目標です」

    ホンダとの関係も改善
    開発初期にはアストンマーティンとホンダの間で厳しいやり取りもあったが、現在は両者が同じ方向を向いて開発を進めているという。

    クラックはパートナーシップについて次のように説明した。

    「私たちは全員が同じ船に乗っています。雰囲気が悪かったことはありません。もし悪い雰囲気だったら、10戦もの間そんな状態で戦うことはできません」

    さらにホンダへの感謝も口にした。

    「現場で働くスタッフだけでなく、ホンダにも敬意を表したいと思います。私たちは厳しい時期を経験しましたが、お互いに話し合いました。誰にでも良い日も悪い日もあります。だからこそ助け合わなければなりません」

    後半戦はハンガリーGPでAMR26B、続くオランダGPでホンダの新型パワーユニットが投入される予定となっており、アストンマーティンとホンダが反撃のきっかけをつかめるか注目される。

    【関連】
    ・アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

  • フェルナンド・アロンソ W杯決勝を優先? 苦境アストンマーティンF1の現実

    フェルナンド・アロンソ W杯決勝を優先? 苦境アストンマーティンF1の現実

    2026年シーズンの苦戦が続くアストンマーティンで戦うフェルナンド・アロンソは、ベルギーGP決勝後の最大の関心事がスペイン代表のワールドカップ決勝観戦だと明かした。それほどまでに今週末のレースに大きな期待を抱けない厳しい状況にあることを率直に認めている。

    ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートを前に、スパ・フランコルシャンでは今季でも特に厳しい週末になる可能性が高い。アロンソは現状の戦力差と開発状況についても包み隠さず語った。

    アロンソ「日曜日の主な目的はW杯決勝を見ること」
    フェルナンド・アロンソは、ベルギーGP決勝後に急いで帰国し、スペイン代表がアルゼンチン代表と対戦するFIFAワールドカップ決勝を観戦することが最大の目標だと冗談交じりに語った。

    「今週末はあまり期待していないからね」

    「正直に言えば、日曜日の主な目的は家に帰って試合を見ることだ」

    一方で、レース中は依然としてF1ドライバーとしての喜びを感じているという。

    「たとえグリッド後方を走っていても、自分の仕事を楽しんでいるし、21台のライバルと競い合っている」

    「バイザーを下ろせば、コクピットの中では本当に幸せなんだ。レースの2時間は外の世界を完全に忘れて、自分だけの世界に入り込める」

    「でもマシンを降りたら、試合を見ることに集中することになるだろう」

    もっとも、決勝当日は移動も重なるため、試合を最初から見られる保証はないという。

    「帰国便に乗るから難しいだろうね。おそらく後半だけ見られて、前半は見逃すことになると思う」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    スパは苦戦必至 ハンガリーのアップデートに期待
    アロンソは、スパ・フランコルシャンがアストンマーティンにとって今季最低の週末になる可能性についても質問を受けた。

    ただし、断定は避けながらも現状の厳しさは認めている。

    「予想するのは難しい。レースごとに状況は違うし、今のレギュレーションやエネルギーマネジメントの関係で、誰にとっても厳しい週末になると思う」

    その上で、開発競争で取り残されている現状を次のように説明した。

    「僕たちはバーレーンテストの時と同じマシンを使っている。一方で他チームはアップデートを投入してきた」

    「もともと遅い位置からスタートして、他チームが改善を続けているから、レースを重ねるたびに相対的にさらに遅くなっているように感じる」

    そして、来週のハンガリーGPで予定される大規模アップデートに望みを託した。

    「だから今週末を何とか乗り切って、来週は少しでも状況が良くなることを願っている」

    アストンマーティンは正念場を迎える
    アストンマーティンは2026年マシンAMR26で振動やエネルギーマネジメントなど複数の課題を抱え、ここまで開発リソースの多くを信頼性対策に費やしてきた。その影響で他チームに対して開発競争で後れを取っており、ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートが今後のシーズンを左右する重要な転機となる。

    アロンソのコメントからも、スパでは結果よりも次戦以降への布石という位置づけで臨んでいることがうかがえる。現状の戦力では苦戦は避けられないとの認識を示しつつも、新パッケージによる巻き返しに期待を寄せている。

  • アルピーヌF1代表の警告が的中 レーシングブルズが1ポイント差まで猛追

    アルピーヌF1代表の警告が的中 レーシングブルズが1ポイント差まで猛追

    アルピーヌF1のマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンがイギリスGP前に発した「1度の波乱で状況は一変する」という警告が、まさにシルバーストンで現実となった。

    レーシングブルズはスプリントと決勝で大量ポイントを獲得し、コンストラクターズランキング5位争いはわずか1ポイント差まで接近。両チームの開発競争は、シーズン後半に向けてさらに激しさを増している。

    「波乱のレースひとつで逆転される」と警告
    イギリスGPを前に、アルピーヌF1のスティーブ・ニールセンは、コンストラクターズランキングでレーシングブルズに13ポイント差をつけていたにもかかわらず、決して安心できる状況ではないと語っていた。

    エンストンのスタッフに対しても、「気を緩めてはならない」「何ひとつ当然と思ってはいけない」と呼びかけ、レッドブル傘下チームとの「開発競争」が続いていると強調した。

    シーズンを通じて両チームは5位争いを繰り広げてきたが、アルピーヌはわずかなリードを維持しているに過ぎなかった。

    しかし、その差で十分なのかと問われたニールセンは、即座に否定した。

    「いや、まだシーズンの半分も終わっていない。残り10戦か11戦、12戦あるだろう。だから安心できる状況ではまったくない」

    「少し波乱のあるレースがひとつあればいい。これまでもそういうレースはあった。もしレーシングブルズが僕たちより前でフィニッシュすれば、大量ポイントを獲得できる」

    「ポイント差は13点くらいだったと思うが、それなら1週末で簡単にひっくり返る。だから気を抜くことはできない。僕たちはレーシングブルズとの開発競争の真っ只中にいる」

    シルバーストンで警告は現実に
    そして、その予想はシルバーストンで現実となった。

    まずスプリントでリアム・ローソンが8位に入り、レーシングブルズは1ポイントを獲得。アルピーヌとの差は13ポイントから12ポイントへ縮まった。

    決勝終盤まで、レーシングブルズはローソンが8位、アービッド・リンドブラッドが9位を走行し、合計6ポイント獲得が見込まれていた。

    しかし41周目、アンドレア・キミ・アントネッリの左フロントホイールシールドが脱落するトラブルが発生。順位を落としたうえ、最終的にはトラックリミット違反による5秒加算ペナルティも受けた。

    さらに48周目にはマックス・フェルスタッペンがクラッシュし、セーフティカーが導入される。

    この一連の展開によって、アルピーヌのフランコ・コラピントとピエール・ガスリーはポイント圏へ浮上。一方でローソンとリンドブラッドも6位と7位へ順位を上げ、レーシングブルズはさらに8ポイントを上積みした。

    レースはセーフティカー先導のまま終了。アントネッリがポイント圏外へ転落したことで、コラピントとガスリーは9位と10位となり、アルピーヌは合計3ポイントを確保した。

    その結果、コンストラクターズランキングはアルピーヌ60ポイント、レーシングブルズ59ポイントとなり、差はわずか1ポイントまで縮まった。

    開発競争はさらに激化へ
    結果的にニールセンの警告は的中したが、その状況は決して歓迎できるものではなかった。

    さらにニールセンは、後方勢も大型アップグレードを準備しているとして警戒を強めている。

    「アストンマーティンやウィリアムズも大きなアップグレードを投入するという話を聞いている。どうなるか見てみよう」

    「まだシーズンは非常に長い。僕たちは何ひとつ当然だとは思っていない」

    アルピーヌとレーシングブルズの5位争いは、わずか1ポイント差という僅差に突入した。さらにアストンマーティンやウィリアムズも大型アップデートを予定しており、中団グループの勢力図は今後さらに大きく変化する可能性がある。

  • アストンマーティンF1 ストロールがベルギーGP苦戦を予測「今季最悪のコース」

    アストンマーティンF1 ストロールがベルギーGP苦戦を予測「今季最悪のコース」

    アストンマーティンF1のランス・ストロールは、2026年F1ベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンが、チームにとって「今年最も厳しいサーキット」になるとの見方を示した。

    チームは開幕から苦戦が続いており、次戦ハンガリーGPで投入予定の大規模アップデートに期待を寄せているが、それまでのスパでは厳しい戦いを覚悟している。

    ストロール「スパは今年最も厳しいサーキット」
    ランス・ストロールは、スパ・フランコルシャンがAMR26の弱点を最も露呈させるコースになると認めた。

    アストンマーティンは2026年シーズンを通じて競争力不足に苦しみ、予選では次に遅いキャデラックに対しても約1秒遅れる場面が続いている。

    この傾向はオーストリアGPとイギリスGPでも確認されており、2026年カレンダーで最長ラップを誇るスパでは、その差がさらに広がる可能性がある。

    ストロールはCrash.netを含むメディアに対し、次のように語った。

    「スパは僕たちにとって本当に厳しいレースになるし、おそらく今年最も厳しいサーキットになると思う」

    「本当に苦しい週末になるはずだ。でもブダペストではパフォーマンスが大きく向上してくれることを期待している」

    大型アップデート投入までは忍耐の時間
    ストロールが期待を寄せるのは、ハンガリーGPで投入予定となっているアストンマーティン今季初の大型アップデートだ。

    チームはシーズン前半を通じて小規模な改良を積み重ねるのではなく、一度に大きな性能向上を狙う開発方針を選択。その結果、前半戦は苦しい状況を受け入れながら戦うことになった。

    ストロールは、この方針を支持しつつも、アップデート投入までは辛抱が必要だと語る。

    「アップデートが来るまで辛抱するしかない。それが大きなパフォーマンス向上につながることを願っている」

    一方で、この状況はストロールだけでなくチームメイトのフェルナンド・アロンソにとってもフラストレーションの溜まるものとなっている。両ドライバーは、前半戦の各レースでポイント争いに加わるには何らかの波乱が必要という状況で戦い続けてきた。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューウェイが明かしたAMR26の課題
    アストンマーティン代表であり、伝説的F1デザイナーでもあるエイドリアン・ニューウェイは、現在の苦戦をチームの開発体制を見直す機会と捉えている。

    「この苦しい時期を、仕事の進め方を見直す機会として捉えている」

    ニューウェイは、AMR26が抱える課題の一つとして重量超過を挙げ、その背景を説明した。

    「シャシーはかなり重量超過の状態だ。その一因はホンダのパワーユニットとの統合や、これまで対処してきた振動問題にある。しかし軽量化についても、我々自身が本来やるべき仕事を十分にできなかった」

    さらに、設計期間の短さが重量増につながったと明かした。

    「急いでマシンを設計すると、最初に犠牲になるのが重量だ。細部まで十分に最適化する時間がなくなるからだ」

    ハンガリーGPで導入予定の大型アップデートは、こうした重量や空力面の課題を改善することが期待されており、アストンマーティンにとって後半戦の巻き返しを占う重要な一戦となる。