カテゴリー: F1カナダGP

  • F1カナダGP FP1:フェルスタッペン最速 ウィリアムズTOP3 角田裕毅11番手

    F1カナダGP FP1:フェルスタッペン最速 ウィリアムズTOP3 角田裕毅11番手

    マックス・フェルスタッペンがカナダGP初日のフリー走行1回目で最速タイムを記録した。レッドブルのドライバーがアレックス・アルボンとカルロス・サインツのウィリアムズ勢を抑えてセッションをリードする一方、シャルル・ルクレールは序盤にバリアへ接触して赤旗を招いた。

    セッションが穏やかでドライなコンディションのもとで始まった時点で、すでにピットレーンには長い列ができており、エステバン・オコンが先頭でコースに出ていった。この週末、ハースは200戦目の記念としてレトロカラーのリバリーを纏っている。

    このセッションはまた、マクラーレンがマシンにアップグレードを施して臨む週末でもあり、フロントウイングのエンドプレートに“マーメイド・テール”と呼ばれる新形状が導入された。オスカー・ピアストリは空力計測用のレイクを装着してピットを出たが、ランド・ノリスは装着しておらず、チームが新パーツと標準パーツの比較を行っていることが示唆された。

    アルゼンチン出身のフランコ・コラピントは序盤にターン2でスピンし、一時的に黄旗が出された。彼のアルピーヌは逆向きになっていた。一方、フェルスタッペンは「ステアリングが重い」と報告し、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは「問題を監視している」と伝えた。

    セッション序盤にはいくつかのロックアップも見られ、キミ・アントネッリがメルセデスでコースオフし、続いてノリスも軽いミスを犯した。しかし最も悪い展開となったのはルクレールで、ターン4の壁に突っ込み、赤旗の原因となった。リプレイ映像では、モナコ出身の彼がロックアップして左側のコーナーに接触し、そこから反対側のバリアへ弾き飛ばされた様子が映し出された。この事故の直前、ルクレールはタイムシートのトップに立っていただけに、非常にタイミングの悪い出来事だった。無線では彼が「ごめん」と謝罪する声が確認された。

    また、赤旗直前にはもう一つの危うい場面があった。アルボンが後方から接近していたガブリエル・ボルトレトの進路を譲ろうとしていたところ、ウィリアムズが逆にブラジル人ドライバーの進路を塞ぐ形となった。キック・ザウバーのボルトレトは回避行動を取らざるを得ず、互いの動きを読み違えたことによる誤解が原因のように見えた。

    ルクレールのマシンが撤去されセッションが再開された後も、アクションは収まる気配を見せなかった。ラッセルとノリスは芝生の上を走行し、ルイス・ハミルトンはターン10でスピン。セッションが折り返しを迎える頃、フェルスタッペンは1分13秒863のタイムを記録し、ルクレールのベンチマークをわずか0.022秒上回ってトップに立った。

    前戦スペインで印象的な5位を記録していたニコ・ヒュルケンベルグは、“ウォール・オブ・チャンピオンズ”にかすめるように接近し、幸いダメージは免れた。一方フェルスタッペンは、スロー走行中のフェラーリを追い抜く際にハミルトンがスペースを空けていなかったと感じ、不満を口にしていた。これもまた誤解によるやり取りに見えた。

    カナダグランプリ 2025年のF1世界選手権ルクレールのセッションはターン4の壁への接触により早々に終了した。

    FP1が進むにつれて各チームのプログラムが展開されていったが、1時間のセッション中にC5ミディアムタイヤを使用したのは4人のみで、大多数はC6ソフトタイヤを使用していた。ノリスは再びターン10でマシンを振られ、グリップに苦しんでいるようだった。

    チェッカーフラッグが振られた時点で最速タイムを記録していたのはフェルスタッペンだった。世界チャンピオンはタイムを1分13秒193まで縮め、2番手のアルボンに0.039秒差をつけた。3番手にはもう一台のウィリアムズを駆るサインツが続き、スペインでの苦戦からの巻き返しを狙うグローブ拠点のチームにとって希望の兆しとなった。

    ラッセルが4番手に入り、ハミルトン、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが5・6番手。ノリスが7番手、VCARB 02のリアム・ローソン、アルピーヌのピエール・ガスリー、そしてルクレールがトップ10を締めくくった。

    レッドブルの角田裕毅(11番手)、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ(12番手)、アントネッリ(13番手)、ピアストリ(14番手)がこれに続き、手首の処置を経て復帰したアストンマーティンのランス・ストロールが15番手に入った。ボルトレト、ハースのオリバー・ベアマンとオコン、コラピント、ヒュルケンベルグが16番手から20番手を占めた。

    1時間の初走行が終了し、各チームとドライバーはデータの解析に入り、現地時間17時から開始される金曜2回目のフリー走行に備えることになる。

    2025年F1 カナダGP フリー走行1回目 順位・ラップタイム

    1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) – 1分13秒193
    2.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) – 1分13秒232
    3.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) – 1分13秒275
    4.ジョージ・ラッセル(メルセデス) – 1分13秒535
    5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) – 1分13秒620
    6.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) – 1分13秒631
    7.リアム・ローソン(レーシングブルズ) – 1分13秒651
    8.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) – 1分13秒737
    9.シャルル・ルクレール(フェラーリ) – 1分13秒817
    10.角田裕毅(レッドブル) – 1分13秒885
    11.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) – 1分13秒927
    12.ランド・ノリス(マクラーレン) – 1分13秒972
    13.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) – 1分14秒002
    14.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) – 1分14秒198
    15.ランス・ストロール(アストンマーティン) – 1分14秒203
    16.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) – 1分14秒324
    17.オリバー・ベアマン(ハース) – 1分14秒520
    18.エステバン・オコン(ハース) – 1分14秒605
    19.フランコ・コラピント(アルピーヌ) – 1分14秒645
    20.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) – 1分14秒821

  • 角田裕毅は11番手 … F1カナダGP フリー走行1回目:結果・タイムシート

    角田裕毅は11番手 … F1カナダGP フリー走行1回目:結果・タイムシート

    2025年F1 カナダGP フリー走行1回目の結果・タイムシート。6月13日(金)にジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第10戦 カナダグランプリのフリープラクティス1が行われた。

    トップタイムを記録したのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2番手にはアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、3番手にはカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は11番手だった。

    フェルスタッペンが混乱のFP1を制す
    マックス・フェルスタッペン(レッドブルF1)が1分13秒193でトップタイムを記録。昨年のポールタイムより約1秒遅いが、難コンディションの中では堅実な立ち上がりとなった。終盤にはハミルトンとのニアミスもあり、芝生にタイヤを落として避ける場面が見られた。

    ルクレール、赤旗の原因に
    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は一時トップに立つも、その直後にスピン。マシンがコース上で停止し、FP1最初の赤旗中断を引き起こした。幸いバリアとの接触はなかったが、セッション再開後は走行できず、チームにとって痛い形でのデータ不足となった。

    ウィリアムズが2番手・3番手の好発進
    マックス・フェルスタッペンに続き、アレクサンダー・アルボンが2番手、カルロス・サインツJr.が3番手と、ウィリアムズF1が揃ってトップ3入りを果たした。スペインGPでは低調だったが、チームは「カナダでは上位争いが可能」と見ており、実際に好調な立ち上がりを見せている。チーム代表のジェームス・ボウルズも「2台ともにトップ10入りは現実的」とコメントしており、アップグレードこそ投入していないものの、モントリオールの特性とC6タイヤの特性がマシンにフィットしているとみられる。

    マクラーレンはアップデート評価に集中
    ランド・ノリスとオスカー・ピアストリは13番手・15番手と控えめな順位に終わったが、主な目的はアップデートパーツの評価。ノリスはフロービズ塗料を使用し、空力データ収集を優先。チームは「タイムは追っていない」とし、FP2以降の巻き返しが見込まれる。

    各車ミス続出、ターン10が鬼門に
    グリップ不足に苦しむドライバーが続出し、ターン10ではハミルトン、ラッセル、ノリスらがコースオフ。ハミルトンはスピンも喫しており、終盤にはウォール・オブ・チャンピオンズをかすめたニコ・ヒュルケンベルグもヒヤリとさせた。

    C6タイヤに苦戦、作動域とオーバーヒートが課題
    今回投入された最も柔らかいコンパウンド「C6」は、作動温度域が狭く、少しのオーバープッシュで簡単にオーバーヒートする特性があり、各チームが扱いに苦戦。予選や決勝での運用に向けて、FP2以降での理解が重要となる。

    2025年F1 カナダGP フリー走行1回目 結果・タイムシート

    Pos No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分13秒193   28
    2 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分13秒232 0.039 28
    3 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分13秒275 0.082 31
    4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分13秒535 0.342 29
    5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分13秒620 0.427 30
    6 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1分13秒631 0.438 31
    7 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分13秒651 0.458 30
    8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分13秒737 0.544 30
    9 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分13秒817 0.624 29
    10 22 角田裕毅 レッドブル 1分13秒885 0.692 9
    11 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分13秒927 0.734 27
    12 4 ランド・ノリス マクラーレン 1分13秒972 0.779 25
    13 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分14秒002 0.809 30
    14 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分14秒198 1.005 28
    15 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分14秒203 1.010 25
    16 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 1分14秒324 1.131 30
    17 87 オリバー・ベアマン ハース 1分14秒520 1.327 30
    18 31 エステバン・オコン ハース 1分14秒605 1.412 23
    19 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分14秒645 1.452 29
    20 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 1分14秒821 1.628 28

  • 2025年F1 カナダGP フリー走行1回目:ハイライト動画

    2025年F1 カナダGP フリー走行1回目:ハイライト動画

    2025年F1 カナダGP フリー走行1回目のハイライト動画。ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第10戦 カナダグランプリのフリープラクティス1が行われた。

    マックス・フェルスタッペンがカナダGPの最初のフリー走行セッションでトップタイムを記録し、ウィリアムズのアレックス・アルボンとカルロス・サインツを抑えて最上位に立った。

    仮設サーキットであるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでは、1時間のセッションを通じてグリップレベルが非常に低く、多くのドライバーが通常のレーシングラインを維持するのに苦戦した。ニコ・ヒュルケンベルグからランド・ノリスに至るまで、クラッシュ寸前で辛うじてマシンをコントロールする場面が多く見られた。

    赤旗の原因となるクラッシュを喫したのはフェラーリのシャルル・ルクレールだった。バリアに激しくヒットしてマシンにダメージを負い、赤旗が提示された。それでもルクレールは最終的に10番手でセッションを終えた。

    チームメイトのルイス・ハミルトンもスピンを喫したが、最終的にはメルセデスのジョージ・ラッセルに続く5番手につけた。レーシングブルズのアイザック・ハジャーが6番手に入り、ランド・ノリスとリアム・ローソンを上回った。アルピーヌのピエール・ガスリーもトップ10に食い込んでいる。

    動画の公開は終了しました
  • 角田裕毅 F1カナダGP インタビュー「もう4位が自己最高とは言わせたくない」

    角田裕毅 F1カナダGP インタビュー「もう4位が自己最高とは言わせたくない」

    角田裕毅が、今週末の2025年F1カナダGPでキャリア通算100戦目のグランプリを迎える。2021年の開幕戦バーレーンGPでデビューして以来、紆余曲折を経ながらも着実にステップアップを続けてきた角田は、節目のレースを前に心境を語った。

    前戦スペインGPでは厳しい週末を過ごしたが、角田は「常に何かを学んでいる」と前向きな姿勢を崩さない。

    レース間のテスト走行では2026年仕様タイヤの試用も行っており、今大会に向けてはリセットされた気持ちで臨んでいる。記憶に残るレースと新たなベストリザルトを目指し、100戦目のスタートラインに立つ。

    スペインでは少し難しい週末になりましたが、そこから学んだことはありましたか?それから、その間にテストにも参加していましたよね?カナダに来るにあたって、今はどんな気持ちですか?

    ええ、クルマに乗っている時はいつも何かを学んでいます。

    バルセロナでは、そこそこの周回数をこなせましたし、RB19とRB21の比較がしっかりできたのは良かったです。特に同じサーキットで両方のクルマをドライブできたのは貴重でしたし、2026年仕様のタイヤのテストもできました。

    いろいろなフィードバックが得られたのと同時に、学びもたくさんありました。バルセロナではタフな週末でしたけど、もう忘れてリセットしました。あまり気にしすぎずに前向きに考えています。

    F1での100戦目、おめでとうございます。これは大きな節目ですね。昨年のブラジルGPでは予選3位という素晴らしい結果でした。ふと、ベストレースリザルトは?と思って調べたら、それはアブダビ2021の4位でしたね。

    そうですね、あのレースは特別でした。ただ、あまり知られていないかもしれません。あのときは一時的にP1やP2を走っていたので、良いショーだったとは思います。

    でも、そろそろまたいい結果を出したいですね。新しい記録を作りたいという気持ちがあります。

    正直に言うと、『自己最高が4位』って言われ続けるのにはちょっと飽きてきました。だから“僕の最高順位はこれとこれ”って言えるようにしたいですね。

    チーム無線で叫んだこともありました。今年は思うようにいかない場面もありますが、そういう中でどうやって冷静さを保っているのでしょうか?

    正直、そんなに“がっかりしている”という気持ちはないんです。今の状況は理解できているつもりですし、ベストを尽くすことが一番大切だと思っています。

    もし身体に不調があったり、メンタル的にきつかったりして100%の力を出せなかったら、きっと何かしらの言い訳をしたくなると思います。でも、レッドブル・レーシングでのレースでは、毎戦ちゃんと良い状態で走れているという自信があります。

    バルセロナでは確かに今季で一番厳しくて、本当に良くないレースでした。でも、それでも“今の自分のコンディションと自信の中で100%の力を出せた”という意味では、忘れられないレースでもあります。

    こういうのは慣れなんですよね。いつまでも前のレースのことを考えてはいられないし、次のレースのことや、どうすればもっと良くできるか、前回からどう改善するかを考えていくことが大事です。

    そのマインドセットは、だいたいレースが終わって3~4日後には自然と切り替わっています。

  • F1カナダGP:記者会見 Part.2 – ヒュルケンベルグ、アントネッリ、ローソン

    F1カナダGP:記者会見 Part.2 – ヒュルケンベルグ、アントネッリ、ローソン

    F1カナダGPの木曜記者会見パート2には、ニコ・ヒュルケンベルグ、キミ・アントネッリ、リアム・ローソンが登壇。

    ヒュルケンベルグはスペインでの5位に手応えを示し、アントネッリはC6タイヤへの苦戦と精神面での学びを語った。ローソンはモントリオールへの期待を述べ、3人はルーキー・オブ・ザ・イヤーにハジャーの名を挙げたほか、F1映画や2026年レギュレーションにも言及した。

    Q:ニコ、あなたから始めましょう。スペインGPでの5位フィニッシュおめでとうございます。2019年以来のベストリザルトであり、ザウバーにとっても2022年以来の最高順位でした。今シーズンはチームにとって過渡期だと思いますが、この結果はどれほど重要でしたか?

    ニコ・ヒュルケンベルグ:そうだね、こういう結果はどんな時でも歓迎されるし、とてもポジティブだよ。メルボルンからバルセロナまでの間は正直ちょっと厳しかったし、結果が出ていなかったからね。今回の結果はチーム全体にとって、とても成功であり、士気を高める意味でも大きな意味があった。

    バルセロナではアップデートを導入したんだけど、それが大きな効果を発揮して、パフォーマンスが大きく向上したんだ。もちろん、レース中の状況、例えば終盤のセーフティカーやキミのリタイアなど、いくつかの幸運もあった。でも、実力で得た結果だとも感じてる。ペースも良かったし、ポイントに値する走りだった。あの結果をしっかりものにできたことを嬉しく思っている。

    Q:あのパフォーマンスはサーキット特有のものだったと思いますか?それとも今後も維持できると考えていますか?

    ヒュルケンベルグ:それは今後見ていく必要があるね。バルセロナはハイスピードなサーキットだけど、ここ(モントリオール)は全く違う。ロースピードでバンピーだし、縁石も大きい。だからかなり違った条件になると思う。今は様子を見ながら、どうなるか確認する段階だね。

    Q:キミ、次はあなたです。3連戦はメルセデスのあなたの側にとって厳しいものでした。この3戦で何を学びましたか?

    キミ・アントネッリ:確かに、僕の側にとってはかなり厳しい3連戦だった。パフォーマンス面でもうまくいかなかったし、いくつかの問題もあった。でもその中でも学びは大きかった。特に、忙しい週末のマネジメントについて学んだよ。イモラは本当に忙しくて、しかも母国の観客の前だったからプレッシャーも大きくて、正直うまく対応できなかった。全体的に、僕にとっては望んでいたような内容ではなかったけど、それでも週末を通じて多くのことを吸収できた。3戦連続での厳しいレースの後に1週間の休みがあったのは助かったし、今はまた明日からの走行に向けて準備万端だよ。

    Q:自分のパフォーマンスについてもう少し詳しく教えてください。イモラまではレースごとに順調に成長していたように見えましたが、この3戦では何が足かせになっていたのですか?

    アントネッリ:一番大きかったのは、イモラとモナコで使われた新しいC6タイヤとの相性だったと思う。パフォーマンスを安定して引き出すのが本当に難しかった。C6はとにかく扱いがシビアなタイヤで、アウトラップからすでに正しいウインドウに入れてあげないといけない。それが本当に難しくてね。イモラではセッション間でパフォーマンスが大きく振れて、FP3では上位にいたのに、予選では突然コンマ5~6秒も遅くなってしまった。だから、タイヤの理解と使い方にすごく苦しんだ。それで自信も少し失ったしね。バルセロナでは少しリズムを取り戻せたけど、セッション序盤ではやっぱり時間がかかってしまった。それは前の2戦で難しい予選が続いていた影響もあると思う。これが主な問題だったかな。

    Q:C6がまた今週モントリオールで使われますが、今回はうまく対応できそうですか?

    アントネッリ:この1週間の間にファクトリーで何日かシミュレーター作業をして、C6について詳しく分析してきた。うまくいった時となぜうまくいったのか、うまくいかなかった時には何が違ったのかを細かく見直した。いろいろ理解できたと思う。モントリオールはまた全然違うサーキットで、路面も閉じているし、ロースピードが多いし、気温もかなり低くなる可能性がある。だからそういった点も踏まえて、今回はより良い対応ができるように準備してきたつもりだ。

    Q:ありがとう。ではリアム、あなたに伺います。今週末に向けて、あなた自身やチームの自信はどれくらいありますか?昨年はリカルドが予選5番手、決勝8位と好走しましたね。

    リアム・ローソン:去年クルマが速かったっていうのはもちろん良い材料なんだけど、正直言って最近は去年の結果がそのまま再現されることってあまりないんだよね。今年は、去年苦戦したコースで速かったり、逆に去年良かったところで苦戦したりしている。だから、どの週末もゼロから始めるつもりで臨んでる。

    個人的にはこのコースをすごく楽しみにしてる。伝統ある場所だし、走るのが楽しそうなサーキットだ。先週ダニエルと話したんだけど、彼もこのコースのことをすごく気に入ってたよ。だから僕もすごくワクワクしてる。

    Q:ダニエルからアドバイスはありましたか?

    ローソン:たくさん縁石を使え、って言ってたよ(笑)。このコースは他とはちょっと違っていて、バンピーだし、縁石もかなり使う必要があるからね。そういう意味でもユニークで、ドライバーとしてはみんな楽しめる場所だと思う。僕も走るのが楽しみだよ。

    Q:このサーキットはオーバーテイクも多くて、“エルボーを張れる”場所でもありますよね。あなたは今年、バーレーンでのニコとの件など、攻めの走りで注目されています。今回もその点を楽しみにしていますか?

    ローソン:ああ、あれはペナルティを受けたやつだね(笑)。あれ以来、何度かそういうシーンがあったけど、ちょっと控えめにしなきゃいけないなとは思ってる。でもこのコースはバトルが起きやすいから楽しい。連続したDRSゾーンがあるし、大きなブレーキングゾーンもあって、例えばヘアピンへの進入なんかは絶好のチャンスになる。

    あと天候も重要で、今は良さそうだけど、ここは過去にも急に天候が変わったりするから、しっかり備えておく必要があると思ってる。

    記者からの質疑応答

    Q:3人に質問です(ただし1人は対象外ですが)。仮に自分自身に投票できないとして、今シーズンここまでの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を挙げるとしたら誰を選びますか?

    アントネッリ:アイザック・ハジャーはかなり印象的だったと思う。特に予選での走りがすごく安定している。だから彼を選ぶね。確実に前の方で、いい仕事をしている。

    ローソン:正直、僕も同意するよ。僕は彼と実際に戦ってる立場だから、よくわかってる。今年の彼は本当にいいパフォーマンスを見せてる。特に予選ではね。ここ最近の3連戦でも、すごく強かった。

    ヒュルケンベルグ:うん、2人と同じ意見だね。アイザックはこれまでのところ、すごくいいシーズンを送ってると思う。もちろん、マシンの力もあるだろうけど、それも含めて良い流れに乗ってる。それに正直言って、今シーズンのルーキーたちはみんな良い仕事をしてるよ。グリッドのどこにいてもね。自分のデビュー当時を思い返すと、いろんな困難があったから、今の若手たちはみんなよくやってると思う。

    Q:キミ、明らかにあなたのクルマは暑い気候を苦手としていますが、今回のように涼しいコンディションではチームとしてもっと戦えると考えていますか?また、あなた自身にとっても整った週末が必要だと思いますか?

    アントネッリ:もちろん、整った週末にしたいよ。この3連戦は本当に厳しかったからね。気温が下がるのは僕たちにとっては良い方向に働くかもしれない。昨年、ここモントリオールではメルセデスはすごく強かった。でも、今年は違っていて、ちょっと予想外なところもある。

    たとえばバーレーンのように気温が高い場所でも、ジョージは速かったし、チームとしての状況も異なる。今年は去年うまくいかなかったコースで良いパフォーマンスを出せていたり、その逆もあったりと、本当に不思議な傾向なんだ。

    大事なのは、バランスをしっかり取って、マシンを正しいウィンドウに入れること。最近のマシンは非常にピーキーで、そのウィンドウに入れられるかどうかで結果が大きく変わってくる。だからセットアップの方向性が週末の進展にとって決定的なんだ。チームの雰囲気もすごく良くて、全員がベストなクルマを用意しようと努力してる。あとは僕がその期待に応える番だね。

    Q:キミ、パドックではお父さんと一緒にいる姿をよく見かけます。レース週末にお父さんと話すのはいつ、どんなことを話すのですか?

    アントネッリ:父は僕にとって大きな存在なんだ。子どもの頃、カートを始めた頃からずっと、すべてを教えてくれた。だから、F1のルーキーイヤーという新しい世界に飛び込んだ今、サーキットに彼がいてくれるのはとても心強い。

    ここはまさに“サメのいる海”みたいな世界で、パフォーマンスが出なければすぐに食われる。精神的にも決して楽ではないよ。だから、集中力を保って、鋭くい続けるために父の存在は大きい。

    普段は何でも話すよ。一緒にオンボード映像を見返したり、過去のレースのリプレイを分析したりして、次のセッションに向けてどう改善するかを考えている。

    Q:ニコ、さきほどF1デビュー当時の話が出ましたが、今の時代と比べて、今のドライバーがF1に入るうえで「簡単になったこと」と「難しくなったこと」は何だと思いますか?

    ヒュルケンベルグ:いい質問だね。テクニカルな面では、当時のほうがもっと自由度が高かったんだ。例えばギア比や重量配分など、設定項目が多くて、それらを理解して自分なりに最適化する必要があった。だから、ある意味では複雑だったと思う。

    一方で、F1というスポーツ自体は今の方がはるかに大きくなってる。注目度も高いし、メディアの目も厳しい。だから精神的な面では、今の方が新しいドライバーには厳しいかもしれない。僕のデビュー当時は、もう少し小さな世界だったし、もっとリラックスした雰囲気だったと思うよ。

    Q:今のマシンは2010年頃のマシンよりも運転が難しいですか?それとも違いますか?

    ヒュルケンベルグ:正直、その時々によるかな。今のクルマは非常に速くて、ダウンフォースもすごい。だから、ある瞬間にはすごく安定していて、安全に感じることもある。でも、今のレースを見るとわかるように、接触やイエローフラッグの頻度は昔より少ないよね。ただし、ひとたびクラッシュが起きると、大きなものになる傾向がある。クルマが一気にスナップして、コントロール不能になるんだ。

    2010年の頃とはかなり違うよ。うまく説明するのは難しいけど…。

    アントネッリ:もっと軽くて、俊敏な感じでしたよね。

    ヒュルケンベルグ:そう、小さくて軽くて、挙動も今とは違ってた。

    Q:キミ、これまでで最も古いF1マシンを運転したことはありますか?2010年型のマシンには乗ったことは?

    アントネッリ:いや、乗ったことない。乗ってみたいとは思ってる。どれだけ違うのか体感したいから。オンボード映像を見ると、クルマがすごく俊敏に動いてて、コーナーへの入りでもかなり動きがあるけど、すごく楽しそうなんだ。

    ヒュルケンベルグ:けっこうオンボード見てるんだね(笑)

    アントネッリ:うん、かなり見てる(笑)。今のクルマはダウンフォースが大きいから、動きが制限される部分もあるけど、昔のはもっと小さくて自由度が高かった。最近メルセデス・ヘリテージを見に行って、2010年型と今年のクルマのサイズの違いに驚いたよ。あのV8サウンドも、ぜひ体感してみたいな。

    Q:ニコ、ルイスが先ほどF1映画について話していました。あなたもブラッド・ピットとの撮影などで関わったかと思いますが、作品についてどう感じましたか?また、F1人気の拡大につながると思いますか?

    ヒュルケンベルグ:どう広がるかはこれからだけど、すでに少し映像を見せてもらっていて、とても興味深かったし、素敵な仕上がりだった。観客もきっと気に入ると思うよ。F1チームやドライバーが何をしているのか、レースの合間の準備がどれだけ大変かなど、いろんな側面が描かれている。個人的には、なかなかクールな作品だと思った。

    Q:他の2人にも映画について聞かせてください。キミ、どう思いましたか?

    アントネッリ:ニコが言ったことに付け加えることはあまりないけど、本当に現場の雰囲気をうまく捉えていたと思う。グリッドでの瞬間だけじゃなく、舞台裏やレース間の準備、フィジカル面だけでなくメンタルの準備、そしてメディア対応も含めて、F1の世界がリアルに表現されていた。観る人にとっては、とても興味深いものになると思う。

    ローソン:うん、僕からも特に新しく言えることはないけど、これまでF1をあまり見てこなかった人たちにとっては、きっと良い入り口になると思う。ファンが増えるきっかけになるはずだし、映像もすごく印象的だった。ネタバレは避けるけど、臨場感があって、F1の迫力が伝わる仕上がりだったよ。とにかく、すごくクールだった。

    Q:キミ、さっき“サメのいる世界”という表現をしていましたが、あなたのような若手ドライバーが、パフォーマンスを出すプレッシャーの中で学び続けるには、どんなバランス感覚が必要だと感じていますか?

    アントネッリ:簡単じゃないね。一番学んでいるのは、「FP1からすでにトップパフォーマンスで臨む必要がある」ってことだ。そこを逃すと、すぐに遅れをとってしまうし、そこから挽回するのは本当に難しい。

    でも、他のドライバーたちに気後れする理由はないと思ってる。F1で戦えるということは、世界最高の19人のドライバーたちと走っているということで、その中にはF1の歴史を作ってきた人たちもいる。でも、ルーキーとしてそういう相手と競うのはすごくワクワクする。自分の力を試せる絶好の機会だし、チャレンジでもある。

    同時に、まだまだ学ぶべきことが多いのも事実。いろんな状況を経験して、さまざまなシナリオに直面する必要がある。今回の3連戦は、内容としては決して良くはなかったけど、学びとしては本当に大きかった。初めて「うまくいかない」瞬間を経験して、自信もなかったし、タイヤの扱いにも苦しんだ。でもその分、どう対応すべきかをしっかり学べたから、今後に向けて大きな糧になったよ。

    Q:ニコ、今の世代のマシンと旧世代のマシンの違いについて話が出ましたが、来年2026年には小型化された新しいマシンが導入されます。現時点で何か感じていることはありますか?シミュレーターで試しましたか?

    ヒュルケンベルグ:まだ来年のマシンについては、あまり触れてないんだ。今のところは理論や図面ベースの話ばかりで、実際に試したり、シミュレーターで走ったりした経験はない。

    ただ、来年からマシンが大きく変わるというのは分かっているし、それによって全員が“再学習”を迫られることになると思う。特にシーズン序盤は、理解を深めて、どう最適化していくかがカギになるだろうね。いわゆる“スイートスポット”を見つけて、性能を引き出す作業が重要になるはず。今はまだ予測の域を出ないけど、間違いなく全員にとって大きなチャレンジになるよ。

    Q:キミ、コンストラクターズ選手権ではフェラーリがわずかにリードしています。今後の戦いについてどう考えていますか?彼らを上回るのは簡単なことではないと思いますが?

    アントネッリ:それは本当に簡単じゃないと思う。ここ最近のフェラーリはかなり強いからね。僕自身としても、またパフォーマンスを取り戻す必要がある。ジョージは素晴らしい仕事をしているし、僕はこの3戦で自分の力を発揮できなかった。それにすごく不満を感じてる。

    だからこそ、今後は自分の調子を取り戻して、しっかりとした走りを見せることが重要だと思ってる。何よりも大事なのは安定性。毎戦安定して良い結果を出すこと。そのうえで、チームと協力してマシンをさらに良くしていく。そして僕自身もレースごとに成長していくこと。簡単な道のりじゃないけど、チーム一丸となって取り組めば、シーズン終盤までに十分達成可能な目標だと信じてる。

  • F1カナダGP:記者会見 Part.1 – ストロール、ハミルトン、コラピント

    F1カナダGP:記者会見 Part.1 – ストロール、ハミルトン、コラピント

    F1カナダGPの木曜記者会見パート1には、ランス・ストロール、ルイス・ハミルトン、フランコ・コラピントが登壇。

    ストロールは手首の古傷について「痛みはない」と語り、母国レースへの意気込みを示した。ハミルトンは教育支援や映画制作の活動を語りつつ、バスールへの信頼を強調。コラピントは不調の原因を分析し、「今回は自信がある」と前向きな姿勢を見せた。

    Q:ランス、まずはあなたから。お会いできて嬉しいです。まずは体調の確認から。手首の状態はいかがですか?

    ランス・ストロール:ありがとう。カナダに戻ってきて、モントリオールでレースができるのはうれしいよ。手首の具合もいい感じだ。

    Q:スペインGPの後に手術を受けたとチームから聞いています。前回のような問題が再発しないという自信はありますか?

    ストロール:かなり自信がある。大丈夫なはずだ。

    Q:その理由は?今週ポール・リカールでテストを行った結果、問題がなかったからですか?

    ストロール:そう。数週間ずっと手首の調子が悪くて、イモラやモナコでも痛みがあった。バルセロナは特にひどかった。だから手術を受けて、今週また走ってみたらいい感じだったから、自信が持ててる。

    Q:具体的にどんな問題だったのか教えてもらえますか?可動域に制限があったのでしょうか?

    ストロール:2年前に負った古傷が再発しただけなんだ。それがまた気になり出して、だから治療してもらった。

    Q:それはよかったですね。では、ホームレースについて伺います。イモラで投入されたアップデートを踏まえて、モントリオールでのパフォーマンスにどれくらい自信を持っていますか?

    ストロール:週末には自信がある。過去を見てもこのサーキットではチームとしていい成績を出しているし、ここでレースするのはいつも楽しいよ。だから楽しみにしている。

    Q:ちなみに、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットに初めて来たのはいつですか?

    ストロール:ずいぶん昔。小さな子どもの頃だった。

    Q:ありがとうございました。今週末のご健闘をお祈りします。

    ストロール:ありがとう。

    Q:ルイス、次はあなたです。先週10ダウニング街を訪問されていましたね。その訪問の目的と、あの有名な黒いドアの向こう側について教えてください。

    ルイス・ハミルトン:みなさんこんにちは。とても特別な日だったよ。首相と電話で話す機会があって、教育について、そして僕がMission 44で取り組んでいる活動について話したんだ。それで首相から招待されてね。でも僕は「若者たちにもぜひ参加してほしい」と言った。だから、排除のリスクがあるような、さまざまな背景を持つ若者たちを連れて行ったんだ。彼らが首相と直接話す機会になった。僕たちは現在、学校への出席率を上げて、除籍を減らすために教育政策の変更に取り組んでいる。僕自身もかつてそのリスクのある子どもだったし、実際に除籍も経験している。だからこれは始まりに過ぎないけど、重要な一歩だった。イギリス政府も教育改革に本腰を入れているようだし、とても有意義な一日だった。またあのドアを通れる日が来るといいなと思っている。

    Q:ドアの中はどんな感じでしたか?

    ハミルトン:確かグレード1の建物で、とても古いんだ。中に入ると「ちょっと改修が必要かも」と思ったよ。でも歴史を感じられる場所だった。階段には1800年代初頭からの首相たちの肖像画がずらりと並んでいたし、奥の大きな部屋には大きなテーブルがあって、かつてチャーチルが第二次世界大戦中にあそこで決断を下していたというのを感じられた。本当に特別な体験だった。

    Q:では次にオン・トラックの話題です。スペインGP後にフレデリック・バスールが、2台とも何らかの問題を抱えていたと語っていました。どの程度影響があったのでしょうか?

    ハミルトン:かなり大きかったよ。チームからはあまり詳しく話さないようにと言われていたんだけど、正直言ってレースの半分くらいの時点でもうかなり厳しい状況だった。自分ではそのとき問題があるのか確信がなかったんだけど、ラジオで「今までで一番ひどいフィーリングのクルマだ」と言ったくらいでね。そして本当に、レースのあいだずっとそうだった。テレビインタビューを終えてエンジニアのところに戻って初めて、問題があったことを知らされたんだ。それを聞いて少し安心したというか、「ああ、自分のせいじゃなかったんだな」と思えたよ。

    Q:ありがとう、ルイス。今週末のご健闘を祈っています。ではフランコ、お待たせしました。あなたにとってこの3連戦は厳しいものだったと思いますが、アルピーヌでのF1復帰を通じてこれまでに何を学びましたか?

    フランコ・コラピント:うん、確かに厳しかった。イモラの後はもう少し前進できるかと思っていたけど、現実はそんなに簡単じゃなかった。6戦も離れてからF1に戻ってくるのはやっぱり大変だったし、タイヤマネジメントを含めていろんなことを学ばないといけない。でも、この1週間のブレイクは本当に良かった。チームと一緒に問題を整理して、何が足りなかったのか、どうすれば改善できるのかを見直すことができた。自分自身がどう改善すべきかもね。だからこの時間はとても有意義だったと思うし、パフォーマンスの向上につながればいいなと思っている。

    Q:アルピーヌは昨年の終盤にいたウィリアムズとはどう違いますか?

    コラピント:全然違うよ。ウィリアムズにいたときは、それが唯一の基準だったから他との比較はできなかった。でも今はアルピーヌという別の環境があって、いろいろ学んでいるところ。良い点もあるし、違いも多い。クルマも全然違うから、どうやって合わせていくか、どこに弱点があるのかを理解するのが今の課題だね。

    Q:さて、モントリオールでの目標は何ですか?昨年は2台とも表彰台に上がりました(※編注:これは誤りで、昨年の話はブラジルの可能性)。今年も夢を見られると思いますか?

    コラピント:去年の話は…それはブラジルだね。ここではどうだろう、ポイントが取れればいいかな。まずはクルマのパフォーマンスを引き出して、それができればとても嬉しい。まず自分たちのやるべきことに集中して、そこから先を見ていくつもりだよ。

    記者からの質疑応答

    Q:ルイス、今日イタリアの主要紙がフレデリック・バスールに対して批判的な記事を掲載していて、将来に疑問を投げかけています。この件についてどう思いますか?あなたはチームに来たばかりですが、今チームはどんな状況にあると感じていますか?

    ハミルトン:この場に来る直前にその話を聞いたばかりで、記事自体はまだ読んでいないんだ。でもそういう記事が出ているのはあまり気分がいいものじゃないね。まず最初に言いたいのは、僕はフレッドと一緒に仕事をするのが本当に好きなんだ。彼は僕がこのチームに来ることになった一番の理由でもあって、そのチャンスをくれたことにはずっと感謝している。今の状況は理想的ではないかもしれないけど、僕たちは共に戦っているし、チーム全体で懸命に努力しているところだ。フレッドがこのチームを頂点に導いてくれる人だと、僕は信じている。だから、そういった話は全部ナンセンスだと思っている。外から見えるものと、実際に内部で起こっていることは全然違う。確かに簡単な道のりじゃないし、変化も必要だ。でも今、彼の進退が議論されているような状況ではまったくないよ。

    Q:ルイス、F1で19年間数多くの困難を乗り越えてきましたが、今年もまたチャレンジの年となっています。この週末、あなたが得意とするカナダで、シーズン後半に向けた大きな弾みになるような週末が必要だと感じていますか?

    ハミルトン:別に必死に何かを求めているというわけじゃないんだ。もちろん、良い週末になればそれに越したことはないけど、「何が何でも必要だ」とまでは思っていない。外から見ると大変そうに見えるかもしれないけど、実際の内情はそこまで悪くはない。さっきもエンジニアリングの打ち合わせをしていたんだけど、これまでとはまったく違う方向性でセットアップが組まれていた。今年はそういうことがよくある。彼らには彼らのやり方があって、でも僕は「いや、それはちょっと違う」と感じる時がある。僕はこの17〜18年間、あるやり方でここ(カナダ)を走って結果を出してきたわけだからね。だからチームと建設的に話し合いながら、うまく調整していこうとしている。今のマシンには明確なスイートスポットがあって、それをすべてのサーキットで引き出すのが難しい。みんなが同じ課題を抱えているよ。だから、今週末はいい結果を出したいと思っている。

    Q:ルイス、ジャン・アレジと共通点がいくつかありますね。フェラーリドライバーであり、F1初勝利をカナダで挙げたという点など。彼のことをどう思いますか?95年の勝利の記憶はありますか?

    ハミルトン:それって何年だった?95年?そのとき僕は10歳だったかな。あのグランプリは観てなかったと思う。もしかしたら自分がカートでレースしてたかもしれない。でもジャンのことはずっと尊敬してるよ。古い世代の中でも、彼は僕のお気に入りのひとり。いつもすごく親切で礼儀正しい人だし、それって実は当たり前じゃないんだよね。僕自身のカナダ初優勝もすごく印象深い。さっきエンジニアと2007年の予選ラップを見返してたんだけど、あの頃は給油ありの時代で、チームによっては2台のクルマに違う燃料量を積んでいたんだ。僕のチームでも当時のチャンピオンだったアロンソの方が軽い燃料を載せていた。でもモナコの後に「公平なチャンスが欲しい」って主張して、それでこのカナダで初めて同じ燃料で走らせてもらった。そしてポールを取り、レースに勝った。あれは直感を信じて戦ったことで得られた結果だったし、自分にとって大きな成功体験になったんだ。

    Q:フランコ、3戦連続で異なる課題に直面したと思いますが、この10日間でどんなプロセスを踏んで準備してきたか教えてもらえますか?

    コラピント:いくつかレースをこなした後に少し休めるのは、いつだって助けになる。3連戦だと時間がなさすぎて、細かいところまで調整したり、しっかりと見直したりする余裕がないんだ。僕は全然違う環境から来ているから、何かを変えるには十分な時間が取れなかった。今回のブレイクは、本当に僕らにとって良いものだったと思っている。ここでパフォーマンスが上がることを期待してる。去年感じていたクルマへの自信を取り戻して、もっとしっくりくる感覚をつかめればと思う。

    Q:このモントリオールのコースは初めてですが、昨年初めて走ったアゼルバイジャンやシンガポール、オースティンでは良い結果を出していましたよね。このコースもあなたに合っているかもしれませんか?

    コラピント:様子を見てみないとね。でも、フリープラクティスが3回あるから、コースを覚えるには十分だと思う。もちろん、早く慣れることが重要で、僕らはテストしなきゃいけないことがたくさんあるから、その時間を有効に使いたい。確かにこのコースはストリートサーキットっぽいし、そういうのは僕らドライバーにとってちょっと特別な感情がある。なにより、ここはF1の歴史の中でも重要なコースだし、そんな場所でF1をドライブできるなんて、すごくクールだと思うよ。

    Q:ランス、右手首が問題の箇所なんですよね?会見中ずっと手をポケットに入れたままだったので、ケガの影響が残っているのかと思って。

    ストロール:そう、右手首だよ。まだちょっと気になるけど、だいぶ良くなってる。

    Q:ルイス、映画の公開が近づいていますね。F1レース中に撮影された今回の作品は、これまでのハリウッド映画の中で一番F1の本質を捉えた作品だと思いますか?また、主演のブラッド・ピットとダムソン・イドリスに、F1ドライバーらしさを伝えるためにどんなアドバイスをしましたか?

    ハミルトン:それが僕たちの目指していたことだったよ。これだけリアルなレース週末に密着して撮影したスポーツ映画って他にはないと思う。ジョー(監督)とジェリー(プロデューサー)が素晴らしい仕事をしてくれて、撮影も僕たちの仕事の邪魔にならないよう本当に配慮してくれた。だから撮影チームがいたことにすら気づかないぐらいで、すごく自然に進んでいたんだ。

    モナコでドライバーたち向けに少しだけ映像を見せてもらったんだけど、本当に素晴らしかった。僕としては4年間取り組んできたプロジェクトだから、正直ちょっと緊張もした。でもジェリーが「これはできる限りリアルにしたけど、やっぱりハリウッド映画でもあるからね」と言ってくれて。ちょうどいいバランスを目指してたんだ。

    ブラッドとはLAでトラックデーを一緒にやって、彼が運転するのを見たけど、すでにライン取りの感覚を持っていたんだ。まったくの素人というわけじゃなかった。僕は昔、サイドでドライバーコーチのバイトをしてたことがあって、全然何も分かってない人を教えることもあった。でもブラッドはすぐに適応していて、感覚も良かった。

    特にF2のマシンに乗った後にブラッドから「ドライバーがどれだけ過酷な環境にいるか、あらためて理解したよ」ってメッセージが来たのを覚えてる。彼のリスペクトがさらに高まったって言ってた。それが映画にしっかり反映されてるといいなと思ってる。

    Q:ルイス、今年のグリッドには非常に若いドライバーが多いですね。20年前にF1にデビューしたあなたから見て、今の若手は当時と同じような困難に直面していると思いますか?それとも、時代は違うのでしょうか?

    ハミルトン:どう答えたらいいのか難しいけど、確かに時代は変わってるよね。今はF1の人気も相まって、周囲の環境がすごくにぎやかになっている。だから昔よりもプレッシャーは大きいと思う。メディアの反応も早いし、SNSがあるから誹謗中傷も可視化される。それは僕がF1に入った頃にはなかったものだ。

    でも、今の若手たちは本当に成熟してると思うよ。ものすごく若いのに、あの重圧の中でうまく自分を保ってるのはすごいことだ。僕がデビューした頃は、まさに泳ぎ方も知らないまま深海に放り込まれたような感覚だった。でもその頃はまだ「見える場所」にある悪意は少なかった。今の若手は、クルマの外で求められるものが本当に多いと思う。

    Q:ルイス、モントリオールに来るたびにレース以外で楽しみにしていることは何ですか?また、フェラーリのドライバーとして初めてここに来て、ファンの反応には違いがあると思いますか?

    ハミルトン:このグランプリは本当に好きなレースのひとつなんだ。サーキット自体がすごくユニークだし、カナダに来るのも毎回楽しみ。今回初めてバンクーバーに行けたんだ。ずっと行きたいと思っていたんだけど、ようやく叶ったよ。冬にはBC州に行ってヘリスキーをやることもあるしね。僕とランスはヘリボーディングにも興味があって、いつか一緒に行こうって話もしてる。

    モントリオールについて言えば、グランプリ期間中しか来たことがないけど、本当に雰囲気が良くて、街全体が盛り上がるんだ。レストランも最高だし、2007年からずっとファンがすばらしい。ホームグランプリ以外では、最も温かいファン体験のひとつだと思う。

    オーストリアみたいなサーキットも自然は美しいけど、例えばターン4のあたりは観客席が遠くて、双眼鏡がないと見えないぐらい。でもここはターン10のブレーキングやターン2でも、すぐそばにファンがいて、ドライバーとしてもその存在をすごく感じることができる。それが本当に特別なんだ。

    Q:フェラーリドライバーとしては初のカナダGPですが、ファンの反応は変わると思いますか?

    ハミルトン:正直、どうなるか分からないな。どのサーキットもそれぞれに特別な空気があるし、今回もフェラーリの赤いマシンで走るのは初めて。モントリオールにはイタリア系のコミュニティも多いって聞いたから、きっと良いサポートを受けられるんじゃないかなと期待してるよ。

    Q:フランコ、最近の数レースでのクルマのパフォーマンス改善に向けて、どんな取り組みをチームと進めてきましたか?この新しいサーキットに向けての準備と自信は?

    コラピント:いろいろなことをやってきたよ。特にセットアップの面で、自分には合っていない部分が多かった。クルマの中のツールともかみ合っていなくて、全体的にちぐはぐな感じだった。バルセロナの後にその原因が明確になってからは、いろいろ納得できたし、ずっと理解しやすくなった。

    今回は少し自信を持ってここに来ることができた。何日もシミュレーターで走り込んだし、ファクトリーでもエンジニアたちと密に作業した。少しでも前進できると信じてるし、それが結果につながればいいなと思ってる。

    Q:ランス、バルセロナGPの後に受けた治療のプロセスについて、どんなことがあったのか教えてもらえますか?

    ストロール:さっきも話したけど、もう一度言うね。数戦ずっと痛みを抱えていて、バルセロナでは特にひどかった。だから手術を受けたんだ。今はもう痛みはないよ。

    Q:ルイス、あなたはフレッドとともに勝ちたいと話していました。F1の世界でチームを立て直すには時間がかかる中で、今もし交代という話が出ているなら、それはどれほど愚かなことだと思いますか?

    ハミルトン:僕が知る限り、それは現実的な話じゃないし、少なくとも僕はそれを支持しない。チームに新しい人を迎えるのは、ドライバーでもエンジニアでも、組織を動かす人でも、必ず調整期間が必要なんだ。その影響はとても大きい。だからそういった話は、今のところ議題にはなっていない。僕はフレッドとともに勝ちたいし、彼のことを全面的にサポートしている。

    それと、最近出ている「ルイスがF1から引退を考えている」みたいな記事を書いている人たちへ――僕は今フェラーリでのキャリアを始めたばかりなんだ。複数年契約だし、ここで長く戦っていくつもり。頭の中は完全にこのチームと未来に向いているから、そういうデマはやめてほしい。

    Q:ランス、バルセロナの予選後にガレージへ戻った際、かなり苛立っていたという話があります。それについて説明してもらえますか?それは手首の状態と関係していたのですか?

    ストロール:うん、確かにあの時はフラストレーションが溜まってた。手首のこともあったし、イモラからの3連戦すべてに影響が出ていた。運転に支障が出ていたから、日曜のレースもきっと厳しい、もしかしたら走れないかもしれないと感じていた。そういう状況だったから、あの時は本当に苛立ってたんだ。

    Q:ルイス、あなたがフェラーリのF1ドライバーになってから半年が経ちました。サーキット外での生活、マラネロでの時間やイタリアでの適応について教えてください。

    ハミルトン:正直に言って、すごく素晴らしいよ。イタリアを訪れるたびにワクワクするし、まだ現地に拠点を構えてはいないけど、どうするかを考えているところだ。語学面ではまだ苦戦していて、そこは課題かな。でもマラネロに行くのは楽しいし、イタリアの文化や建築、街の雰囲気にはすっかり魅了されてる。

    コラピント:ファクトリーのレストランで有名なパスタがあるんだよね……

    ハミルトン:ああ、あの有名なパスタを作ってるところね。あれってファクトリーのすぐ近く?

    コラピント:あの店、聞いたことあるような……。

    ハミルトン:僕はまだ行ってないかも。

    コラピント:僕も実は行ったことないけど(笑)

    ハミルトン:そうなの?(笑)僕はどちらかというとピザ派かな。でも本当に、この半年は怒涛のように過ぎたけど、新しいブランドパートナーとも素晴らしい関係を築けてるし、新しいプロジェクトも進んでる。Diorとのコレクションもついに公開できたんだ。オンラインで見てみてほしい。長い時間をかけて取り組んだ作品だからすごく誇りに思ってる。

    ビジネス面でもいろいろな挑戦がうまくいっていて、レース外の活動はすごく充実してる。その成果をレースの結果にも結びつけられるように努力してるよ。でもやっぱり、最前線で戦いたい。それが今の課題だね。

    今のマシンにはバーレーンで投入されたアップグレードしかなくて、次のアップデートが待ち遠しい。さらに来年のマシン開発にももう取り組まなきゃいけない時期に入ってる。僕が今運転しているこのクルマは、過去4年間、僕が開発に関与してこなかったマシンなんだ。逆に言えば、シャルルが開発してきたマシンで、彼にとっては慣れたクルマ。でも僕にとってはまだ課題の多いマシンだからこそ、今はその挑戦を楽しんでるんだ。

  • マックス・フェルスタッペン F1カナダGP「メルセデスとの表彰台争いに集中」

    マックス・フェルスタッペン F1カナダGP「メルセデスとの表彰台争いに集中」

    レッドブルF1のマックス・フェルスタッペンは、2025年のF1カナダGPにおいて「マクラーレンに太刀打ちできる可能性はない」と感じており、代わりにメルセデスとの表彰台争いに焦点を当てている。

    フェルスタッペンはこれまでにカナダで3連勝を飾っているが、今年のモントリオールでのレースはこれまでとは異なる展開になりそうだ。

    高速コーナーが少なく、リヤアクスルへの依存度が高いジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでは、フェルスタッペンはレッドブルがマクラーレンと戦うには苦戦すると見ている。

    「今回はちょっと違う」とフェルスタッペンは認め、レッドブルの最大のライバルとしてメルセデスを挙げた。

    「でもフェラーリやメルセデスと表彰台争いができるなら、それはすでに良い成果だと思う」

    「(マクラーレンは)速い。彼らのことはもう頭の中にない。他のチームとの戦いに集中してる。去年もここではメルセデスがすごく強かったし、去年と比べると今の彼らの方がより競争力があるかもしれない」

    「だから、表彰台争いをするだけでも十分に厳しいだろうね」

    マックス・フェルスタッペン カナダGP F1 レッドブル・レーシング

    フェルスタッペンは、バランスの問題に関しては一定の改善が見られると考えているが、モントリオールのようなリヤが限界になるサーキットでは、マクラーレンに対して明らかにパフォーマンスが劣ると認めている。また、縁石やバンプの処理能力についてもRB21は依然としてトップクラスではないという。

    「去年と比べれば、クルマは確実に扱いやすくなってるとは思う。バランス面での大きな問題はもうない」

    「もちろん、僕たちも自分たちの弱点は分かってる。低速コーナー、縁石、バンピーな路面は僕らにとって理想的じゃない」

    「去年よりは正しい方向には進んでるけど、全体的なパフォーマンスをもう少し上げる必要があるんだ」

  • 角田裕毅 F1カナダGPで100戦目を記念したスペシャルヘルメット

    角田裕毅 F1カナダGPで100戦目を記念したスペシャルヘルメット

    角田裕毅は、2025年F1カナダGPでF1参戦100戦目を迎えるにあたり、スペシャルヘルメットを用意した。

    2021年にF1デビューを果たした角田裕毅は、今季からレッドブル・レーシングでドライブ。今週末のモントリオールでは自身にとってF1通算100戦目(97スタート)という節目のレースを迎える。

    角田裕毅はF1カナダGPのレースに向けてスペシャルヘルメットを用意。大部分は今季のホワイトを基調にした紅葉が特徴のデザインだが、右側の側面は2021年のデビュー当時のデザインが復刻されている。

    「こんにちは、角田裕毅です。皆さん、お元気ですか? 僕は元気にしています」と角田裕毅はコメント。

    「それから、こちらが今週末モントリオールで使用する、F1での100戦目を記念したスペシャルヘルメットになります」

    「ぱっと見は、2025年シーズンのヘルメットと少し似ているかもしれませんが、こうして回してみるとまったく別のデザインなんです」

    「このデザインは、F1デビュー初日のヘルメットをもとにしていて、自分が本当に小さかった頃のことをよく思い出します」

    「ドライバーとしてだけでなく、人としても本当にたくさん成長できたと感じています」

    「それから、カナダの国旗をイメージした、かわいらしいメープルリーフもあしらわれています」

    「このヘルメットを今週末使えるのがとても楽しみです。サーキットでお会いしましょう」

    また、角田裕毅は、レッドブル・レーシングでF1カナダGPへの意気込みを次のように語っている。

    「今週のカナダをとても楽しみにしています。カレンダーの中でも特に好きなレースのひとつです。モントリオールの街も大好きで、雰囲気や食べ物、ショッピングなど、どれも最高ですし、とても楽しく過ごせる場所だと思っています」と角田裕毅はコメント。

    「そして今週末は、僕にとってF1での100戦目になります。正直ちょっと信じられない気持ちです。つい最近デビューしたようにも感じますし、同時にずっとこの世界にいたような感覚もあります。これまでの100戦はすべて特別でしたし、F1にいられることを本当に幸運だと感じています。この節目を記念する意味でも、良い結果を出したいと思っています」

    「スペインGPのあとにバルセロナで2日間しっかりテストを行いましたし、ミルトンキーンズのシミュレーターでも走り込んできました。チームと一緒にしっかり準備してきましたし、レッドブル・レーシングのマシンでもっと多くの距離を走れるようになりました」

    「スペインでは予選で課題が残ったので、今回はしっかりと改善して臨みたいです。そのための取り組みもしてきました。カナダの天気は予測が難しいところもありますが、今回は比較的ドライで安定しそうなので、僕たちの目標達成にはプラスになると思っています」

    角田裕毅 カナダGP F1 レッドブル

  • ランス・ストロール F1カナダGPで復帰も 「ケガの詳細はプライバシー」

    ランス・ストロール F1カナダGPで復帰も 「ケガの詳細はプライバシー」

    アストンマーティンのランス・ストロールは、F1スペインGPを欠場した後、プライベートでテストを行い、今週末のカナダGPでの復帰に向けて準備を進めていたことを明かした。ただし、ケガの詳細については公表を拒み、「プライバシーを尊重してほしい」と述べている。

    スペインGPでは予選14番手に終わったあと、イベント途中での撤退を決断。アストンマーティンはその理由を「2023年プレシーズン中に負った右手と手首のケガの後遺症による痛み」と説明していた。

    翌週初め、ストロールはバルセロナのクリニックで処置を受けた。執刀したのはMotoGPの世界でも知られる外科医グザビエ・ミール医師のチームで、2023年と同じ担当医だった。

    その後ストロールは、フランス・ポール・リカール・サーキットで2023年型アストンマーティンによるプライベートテストを実施。レーシングスピードでの感触を確かめ、メディカルチームから出走可能の判断を受けたうえでモントリオール入りした。

    「カナダに向かう前にポール・リカールで何周か走ったから、レース週末の前にマシンに乗れてよかった」と語ったストロールは、「コックピットでも調子は良かったし、今は今週末に集中している」と意気込む。

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチームスペインGPでは14番手に予選通過したが、決勝は欠場

    ストロールはこのケガについて、「数週間ずっと気になっていた」と明かした。

    「イモラ、モナコ、そしてバルセロナは週末を通して本当に厳しかった。スペインでは金曜も土曜も痛みがあって、日曜はさらに厳しくなると分かっていた。正直に言って、不可能に近いと思っていた」

    カナダGPを控えた木曜、母国レースの地で記者会見に臨んだストロールには、スペインGP欠場の要因となった症状に関する質問が相次いだが、多くの内容について口を閉ざした。

    「何をしたのか、どういう方法をとったのかについては話したくない。自分の医療上のプライバシーだから」とストロールは語り、詳細の説明を避けた。

    ただし、「痛みはもうない」と明言したうえで、「どんなスポーツでもアスリートは常に痛みや不快感を乗り越えて、週末の終わりに良い結果を出そうとするものだと思う。今回の状況ではかなり苦しんでいて、それでも乗り切ろうとしていたけど、これ以上は無理に続けるべきじゃないと感じた。悪化している感覚があって、もっと真剣に対応する必要があると判断した」と振り返っている。

    アストンマーティンのチーム代表アンディ・コーウェルも、「このような状況では、誰に対しても医療上のプライバシーを尊重する必要がある」と述べ、ストロールが早期に処置を行わなかった理由についての明言は避けた。

    「ランスは非常に意志の強いレーサーだ。バルセロナで出走できなかったことに最も悔しさを感じていたのは彼自身であり、モントリオールに戻るために最も強い決意を持って取り組んできたのも彼だった」

    さらにコーウェルは、ストロールが復帰に向けてシミュレーター作業などにも積極的に取り組んでいたことを明かした。

    「彼はファクトリーに2度ほど来ていたし、2025年型マシンのシミュレーターにも取り組んでいた。それは実際のところ、2023年型マシンを走らせるよりも意味がある」と評価している。

    ランス・ストロール カナダGP F1カナダのファンは母国のドライバーに声援を送る

    スペインGP予選後にストロールがガレージで苛立ちを見せ、チームメンバーに怒りをぶつけたという報道について、コーウェルは「ドライバーは皆、超一流の競技者であり、競争心が強いからこそ走りたがる。医学的な理由で限界を迎えたときは止まらなければならない。それがバルセロナの土曜日に起きたことだった」と説明し、具体的な言及は避けた。

    ストロール自身も、「あのときは苛立っていた。手首のこともそうだし、イモラから続いた3レースすべてが不満の連続だった。ドライビングに支障が出ていたから。日曜は無理だと分かっていて、ただただ悔しさが込み上げていた」と振り返る。

    現在コンストラクターズ選手権でアストンマーティンは9位、キック・ザウバーと同じく16ポイントを保持しており、そのうち14ポイントをストロールが獲得している。開幕戦オーストラリアGPでの6位が今季の最高成績だ。

    「モントリオールに来るのは毎回特別だし、良い思い出もある。毎年ここでレースができるのはうれしいし、ポイントも何度か取れている。母国のファンの前でレースするのは最高だし、この週末も楽しみにしている」と語ったストロールは、再びその手でポイントを掴みに行くつもりだ。

  • 角田裕毅「まだマシンを信頼できていない」 レッドブルF1で続く苦戦

    角田裕毅「まだマシンを信頼できていない」 レッドブルF1で続く苦戦

    角田裕毅はレッドブルのトップチームへ移籍して以来、厳しい注目を浴び続けている。2025年のF1シーズンは、単なるスポーツ面での挑戦にとどまらず、日本人ドライバーにとっては順応力や精神的な成熟、技術的な繊細さも問われる内容となっている。これまでのところ、期待には応え切れていない。

    今季ここまで9戦中わずか3戦でしかポイントを獲得できておらず、チームメイトのマックス・フェルスタッペンとはすでに127ポイントもの差が開いている。バルセロナでの厳しい週末をP13という結果で終えた角田裕毅は、カナダGPでの巻き返しに望みを託している。

    スペインGP後、角田裕毅は厳しい自己評価を下した。

    「正直なところ、今回の週末より悪くなることはないと思います」

    グリッドに向かう段階ですでに改善が感じられなかったといい、レース前に施されたセッティング変更も効果は限定的だったという。

    「最後に加えた変更はあまり効果がなかったです。でも、狙っていたレベルには届きませんでしたが、ミッドフィールドと比べればペースは悪くなかったですし、もっと引き出せる可能性もあったと思っています」

    ピットレーンスタートとなったことについては悔やんでいない。

    「むしろあれで良かったのかもしれません。少なくとも、学べることがありましたし。チームが全面的にサポートしてくれて、この変更に同意してくれたことには感謝しています。ただ、結局のところ、あまり大きな違いは感じられなかったです」

    マシンへの信頼感、いまだ十分とは言えず
    角田裕毅のコメント全体を通じて浮かび上がるテーマは、RB21に対する信頼感の欠如だ。

    「前のクルマでは、バックグラウンドで何が起きているかがわかっていましたし、マシンの挙動も把握できていました。だからこそ、もっと限界まで攻めることができました。でも今は、まだ完全に信頼しきれていません。それはある意味、自然なことだと思います」

    この不安感は特に予選で如実に表れる。

    「コンマ何秒、数ミリ秒っていう世界で争っていますので、こういうわずかな差が決定的になります。そして、マックスは僕よりもそういった部分を引き出せていると思います」

    とはいえ、角田裕毅は明るい兆しも感じているという。

    「浮き沈みはありましたけど、いくつかのセッションでは自分の示したペースには満足しています。マックスのレベルに到達するには、まだ多くのステップを踏まないといけませんが、何回かのセッションでは少なくともある程度はついていけました。だから気持ちは複雑ですね」

    角田裕毅 レッドブル F1

    カナダでの新たな希望 シミュレーターと新方向性
    改善の鍵を握るのは、シミュレーター作業だとされるが、角田裕毅はその限界も理解している。

    「シミュレーターっていうのは、僕にとってというよりは、どちらかというとチームがサーキットで試したいことをテストするためのものです。使える時間も限られているので、すべてのセットアップを試すことはできません」

    「とはいえ、いくつか試してみたいことはありますし、エンジニアが僕のドライビングスタイルに合う方向性や特性を見つけてくれればいいなと思っています」

    実際、レッドブルは角田裕毅との緊密な協議を経て、カナダGPに向けた新たなアプローチを準備している。

    「カナダで試してみたいことがあるんです。チームが全面的にサポートしてくれているのはすごく嬉しいです。自分が試したいとリクエストしたことを用意してくれていますし、それが違いを生んでくれたらいいなと思っています」

    最後に、カナダGPの舞台であるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットについて聞かれると、こう語った。

    「自分がそこでポイントを取ったことがあるかどうかは覚えていませんけど、去年は終盤までポイント圏内だったのにスピンしてしまいました」

    複雑な記憶を抱えつつも、サーキット自体への好印象は変わっていないという。

    「基本的には、結構好きなコースなんです」