カテゴリー: キャデラックF1チーム

  • 周冠宇、キャデラックF1チームのリザーブドライバーに就任

    周冠宇、キャデラックF1チームのリザーブドライバーに就任

    周冠宇が、2026年F1デビューを控えるキャデラックF1チームにリザーブドライバーとして加入したことが発表された。

    キャデラックは、周冠宇がF1参戦初年度を前にチームに加わることを正式に明らかにした。アメリカの新チームは、レースドライバーとしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスを起用し、元インディカー・ドライバーのコルトン・ハータがテストドライバーを務める体制となる。

    周冠宇は2022年から2024年までアルファロメオ/キック・ザウバーでF1を戦い、68回のグランプリに出場。2022年バーレーンGPでのデビュー戦を含め、通算7度の入賞を記録した。26歳の彼は、2024年カタールGPでキック・ザウバーにとって同年唯一のポイント獲得も果たしている。

    2024年シーズン終了後に同チームを離れた周冠宇は、中国人として史上初、そして現時点で唯一のF1ドライバーとしてのキャリアを持つ。その後はフェラーリでリザーブドライバーを務め、サーキットサイド業務やシミュレーター作業、さらには旧型車テスト(Testing of Previous Car/旧型車テスト)プログラムにも参加してきた。

    2026年にはフェラーリがキャデラックにパワーユニットとギアボックスを供給する予定であり、周冠宇はフェラーリで培ったその経験を新チームにもたらすことになる。

    「キャデラックF1チームのF1デビューを前に、リザーブドライバーとして加入できることをとてもうれしく思う」と周冠宇は語った。

    「これは、このスポーツの歴史の中でも最大級で、最もエキサイティングな新プロジェクトのひとつだ。グレアム・ロードンやバルテリとは、さまざまな立場で長年一緒に仕事をしてきたので、このチームに加わることは家族のもとに戻るような感覚がある。最近までの実戦経験や、サーキット外でマシン開発に携わってきた経験を生かし、キャデラックF1チームに大きな価値を加えられると思っているし、できる限りの形でチームをサポートしていきたい」

    チーム代表のグレアム・ロードンは、次のように述べた。

    「リザーブドライバー選定のプロセスは、レースドライバーを探すのと同じくらい徹底したものだった。最近のF1ドライビング経験があり、チームの一員として懸命に働く覚悟があり、シーズンを通じてマシンを開発していく難しさを理解している人物を求めていた」

    「周冠宇は、その条件に完璧に当てはまる。2026年に向けてレース活動を始める我々にとって、彼は大きな戦力になるだろうし、チームの不可欠な存在となってくれることを期待している」

    また、キャデラックF1チーム・ホールディングスのCEOであるダン・トウリスは、次のようにコメントした。

    「周冠宇をキャデラックF1チームに迎えられることをうれしく思う。彼はバルテリやチェコを補完する存在として、非常に優れた追加戦力だ。才能があり、人柄も良く、我々が目標を達成するために必要な努力と献身を理解している」

    「コルトンを含め、2026年のデビューに向けて、ハングリーで速く、協調性のあるドライバーラインアップがそろったことに興奮している」

    周冠宇 キャデラック F1

  • キャデラックF1は2026年に“本物の脅威”となるのか?F1パドックの評価

    キャデラックF1は2026年に“本物の脅威”となるのか?F1パドックの評価

    2026年F1参戦を控えるキャデラックF1に対し、パドック内では早くも警戒と注目が入り混じった評価が広がり始めている。

    十分な技術スタッフ、経験豊富な経営陣、そしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという実績あるドライバー陣を揃えたGM支援のアメリカンチームは、単なる新規参入以上の存在として見られつつある。

    2025年シーズン終盤の昨年11月、アストンマーティンのスポーティングディレクターで、F1で数十年の経験を持つアンディ・スティーブンソンは、キャデラックF1のポテンシャルについて率直に語った。

    「正直なところ、キャデラックがどうマネジメントしていくのかを我々が判断するのはとても難しい」とスティーブンソンは語った。

    「ただ、非常にプロフェッショナルなチームを作り上げているのは明らかだし、強力な資金基盤もある」

    さらにセルジオ・ペレスについても、次のように評価している。

    「チェコについては、私は大ファンだ。彼がキャリアを再スタートさせる姿をぜひ見たい。素晴らしい才能を持ったドライバーだからね」

    「彼は本当に優れたレースドライバーだし、再びサーキットに戻ってくるのを見るのが楽しみだ」

    もっとも、その称賛にはライバルとしての本音も滲む。

    「キャデラックがあまりうまくいかないことを願ってはいるけれど、決して軽視できる存在ではない」

    「我々が見てきた限りでは、本物のチャレンジになる。非常にプロフェッショナルな体制になるだろう」

    この発言は、新規チームに対する慎重な敬意と、実力を測りかねているがゆえの警戒心が同居していることを示している。

    準備はすでに始まっている
    キャデラックF1はすでにシルバーストンに拠点を構え、元マルシャ代表のグレアム・ロードンが技術体制を率いている。シミュレーター走行だけでなく、2年落ちのフェラーリSF-23を用いた実走テストも完了しており、準備は着実に進んでいる。

    キャデラック F1

    新レギュレーションという追い風
    2026年はF1が新たなレギュレーションサイクルに突入する年でもある。この“リセット”は既存チームにとってはリスクだが、十分な投資と準備を行う新規チームにとっては大きなチャンスにもなり得る。

    この点について、メルセデスの副テクニカルディレクターであるシモーネ・レスタも、スティーブンソンと同様の見方を示している。

    「彼らは多額の投資を行い、多くの人材を採用している。外から見ている限り、非常に良いやり方で問題にアプローチしている」とレスタは語る。

    「課題は多いが、フェラーリのパワーユニットを使うことで、少なくとも一つの大きな問題は抱えずに済む。十分に戦える位置に来る可能性はある」

    さらに、自身の過去の経験にも触れた。

    「私が以前関わっていたハースの例のように、小さなチームでも新しいレギュレーションの始まりで良い仕事ができたケースはある。だから私は彼らを過小評価しない」

    「挑戦ではあるが、誰にでも可能性はある」

    “サプライズパッケージ”になる可能性
    野心的な体制、経験豊富な首脳陣、そして実績十分なドライバーラインアップを備えたキャデラックF1。ライバルたちは表向きは成功を願わない姿勢を見せつつも、内心では“予想以上に早く脅威になる”可能性を想定し始めている。

    2026年、キャデラックF1は単なるデビューイヤーの新規参入チームでは終わらないかもしれない。パドックの内側ではすでに、シーズン最大のサプライズとなる可能性に備える空気が漂っている。

  • コルトン・ハータのF2への適応が左右するインディカーの世界的評価

    コルトン・ハータのF2への適応が左右するインディカーの世界的評価

    2025年9月にインディカー離脱を発表したコルトン・ハータは、先月初めにF2で初テストに臨んだ。これは、メジャースポーツでは前例のない「後退して前進する」選択だ。

    たとえば、NFLのスターQBであるジョシュ・アレンが、8年のキャリアを経てNFLを去り、より大きく世界的なリーグに入るために大学へ戻る――そんな想像をしてほしい。理解不能だろう。

    しかしインディカーでは、最大級のスターの一人であるハータが、キャデラックF1ドライバーになるための第一歩として、実際にインディカーを離れF2へ向かう道を選んだ。

    2018年にほぼ同時期にプロデビューしたアレンとハータはいずれも世代を代表する才能だ。ハータはインディカー116戦を戦い、2024年にはアンドレッティ・グローバルでランキング2位。通算9勝を挙げ、2019年には18歳で史上最年少優勝者となった。25歳となった今、彼はインディカーに深く根付いた存在で、2025年のメディアガイドではドライバー欄の表紙に彼一人の顔が使われたほどだ。

    それだけに、F1の“仕上げの学校”へ向かうこの進路変更は、奇妙で前例のないものに映る。

    才能は十分、だが「アクセス」が足りない
    ハータの実力はF1直行でも不足はない。だが、マクラーレン、レッドブル、フェラーリらと戦うために必要なスーパーライセンスポイントが足りず、グリッドへの「アクセス」を得られていない。

    かつては、ハータ級のドライバーがF1を夢見て実力さえあれば歓迎された時代があった。

    「1963年、23歳でペンシルベニア州ハットフィールドのミジェットに乗っていたとき、頭にあったのはダン・ガーニーだった。彼はそのままF1に行った。僕は三分の一マイルのダートトラックでF1を考えていたんだ」と1978年F1世界王者のマリオ・アンドレッティは語る。

    不足分のポイントを得るため、ハータとTWGモータースポーツ(キャデラックF1の親会社)は、Hitech TGRのF2マシンで2026年を戦うという大胆な計画を立てた。

    「今しかないと彼は分かっているし、その賭けを受け入れている。一歩下がって二歩進む。その覚悟は美しい。彼は自分のやっていることを理解しているし、必ず成し遂げる」とアンドレッティは語る。

    理論上は有利、現実は容易ではない
    理論上、トップクラスのインディカードライバーであるハータは、F2の若手を圧倒しても不思議はない。しかし適応は簡単ではない。先月アブダビで行われた3日間の合同テストでは、3日目の午前で14番手、午後で19番手だった。

    「快適さを掴むことが目的だった。まだ完全に馴染めてはいない。重要な3日間で、すべてを最大化する必要がある。オフシーズンに走れるのは楽しいし、残りの2日が楽しみだ」とハータはテスト中盤に語っている。

    コルトン・ハータ キャデラック F1

    F2特有のタイヤと手順
    2025年にF2を戦ったアメリカ人のマックス・エスタソンは、タイヤ使用制限と独特の手順に衝撃を受けたという。ファイアストンの頑丈なタイヤでハードに走れるインディカーとは対照的に、ピレリ装着のF2はハードドライビングを許さない。

    「最大の違いは有効周回の少なさだ。アウトラップ、ウォームアップ、プッシュの1周、その後はクールダウン。アウトラップは20〜30秒遅く、実質スピードで走らない。表面を極端に繊細に扱う必要がある」とエスタソンは説明する。

    「予選は、数分間流した後、時速200マイルでターン1に入り、その1周を完璧に決める必要がある。予選用タイヤの経験はほぼない。準備が少ない中での完璧さが求められる」

    オワードの視点──ハータの成否はインディカーの評価
    元チームメイトのパト・オワードは、個人的にも、そしてインディカー全体のためにもハータの成功を願っている。

    「彼にうまくいってほしい。これは財政面というより、個人的なリスクだ。F1のシートを得て、我々が知っている実力を示してほしい。才能はあるが、自動的に結果が出るわけではない。長年やってきたドライバーたちと戦うことになり、学習曲線は急だ」

    「もしうまくいかなければ、それを叩く声も出てくる。それが現実だ」

    オワードにとって、F2でのハータの活躍は、インディカーが高水準のドライバーを擁するシリーズであることの証明になる。一方、苦戦すれば、F1ファンの一部はハータだけでなくインディカー全体を攻撃するだろう。

    「彼の決断を支持し、成功を祈るべきだ。彼はインディカーからF2へ行く最初の存在だからだ。コルトンがうまくやれば、それはインディカーの勝利になる」

    ハータのF2での適応は、彼自身のF1への道だけでなく、インディカーの世界的評価そのものを試す試金石となる。

  • キャデラックF1が周冠宇を匂わす“意味深投稿” 1月5日に発表予告

    キャデラックF1が周冠宇を匂わす“意味深投稿” 1月5日に発表予告

    キャデラックF1チームは、2026年のF1参戦を前に、1月5日に発表が行われることを示唆する投稿を行った。

    SNSに投稿された画像には、「Reflections of the future(未来の反映)」という言葉とともに、猫の目をクローズアップした写真が添えられている。目の左下にはキャデラックのロゴの横に「24」の数字が見え、画像下部には白文字で「1月5日」の日付が記されている。

    2026年にF1の11番目のチームとして参戦する予定のキャデラックF1は、ドライバーラインアップとして、元レッドブルのセルジオ・ペレスと元メルセデスのバルテリ・ボッタスを起用することが決まっている。また、元インディカー・ドライバーのコルトン・ハータがリザーブドライバーを務め、同時にF2へ参戦する予定だ。

    この意味深な投稿がファンの間で話題を呼んだのは自然な流れだ。ティザーのタイミングと「24」という数字から、一部のファンは、キャデラックF1が周冠宇を何らかの形で起用するのではないかと推測している。中国人ドライバーの周冠宇は、2025年にフェラーリF1チームのリザーブドライバーを務めており、マラネロのチームは同日朝、26歳の同選手との契約終了を発表したばかりだった。なお、周冠宇はレースナンバー「24」を使用している。

    「周がサードドライバーになるのでは?」とコメントするファンもいれば、「スイートコーンの目だ」と書き込む声もあった。これは、周冠宇が飼っている猫の名前が“Sweetcorn(スイートコーン)”であることにちなむものだ。

    ファンは、こうした推測が正しいかどうかを、1月5日の発表まで待つことになる。

    キャデラック F1 周冠宇

    この発表は、チームのリバリー公開に先立って行われる。キャデラックF1のリバリーは、2月8日に行われるスーパーボウルのテレビCM内で初披露される予定だ。

    「スーパーボウルは、アメリカ文化の中でも、スポーツ、エンターテインメント、そしてストーリーテリングが一体となる数少ない瞬間のひとつだ」と、キャデラックF1のダン・トウリスは語った。

    「我々がどんな存在なのかを示す舞台として、キャデラックF1チームを紹介できる機会になる。我々はアメリカのルーツを誇りに思っているし、大胆で革新的、そして我々らしさを明確に打ち出した形で登場したいと思っている。」

  • バルテリ・ボッタス、キャデラックF1参戦を控えた新年メッセージが話題

    バルテリ・ボッタス、キャデラックF1参戦を控えた新年メッセージが話題

    バルテリ・ボッタスは、キャデラックF1での復帰を目前に控え、ユーモアたっぷりの新年メッセージをソーシャルメディアに投稿した。想像力を刺激するその内容は、彼らしい軽快さと遊び心に満ちている。

    フィンランド出身のボッタスは、オーストラリア人サイクリストのティファニー・クロムウェルとの関係を通じて、同国の文化を積極的に受け入れてきたことで知られる。

    今回の投稿では、彼の“心の故郷”のリストに新たにアメリカ合衆国が加わったことを示すかのように、キャデラック加入を前向きに祝福する内容が添えられていた。

    36歳のボッタスは、セルジオ・ペレスとともに、ゼネラルモーターズ支援の新プロジェクトに参加する。新興チームの初年度にして、F1グリッドでも屈指の経験値を誇るラインアップが完成した形だ。

    F1デビューは2013年のウィリアムズ。これまでに246戦に出走し、2017年から2021年にかけてはメルセデスで10勝を挙げた。その後アルファロメオ・ザウバーへ移籍したが、チームがアウディへと移行する過程でシートを失い、2025年は実戦から離れるシーズンとなった。

    それでも活動は止まらない。メルセデスのテスト兼リザーブドライバーとして復帰する一方、年間16,639kmを自転車で走破。これは、24戦で構成されたF1カレンダー全体の走行距離を上回る数字だ。

    近年は、ブロンドに染めたマレットヘアやヌードカレンダーなど、自由奔放でおどけたキャラクターでも注目を集めている。今回の新年メッセージも、その延長線上にある“ボッタスらしさ”全開の一幕だったと言える。

  • セルジオ・ペレスの再起 レッドブルF1幹部が見据えるキャデラックF1の可能性

    セルジオ・ペレスの再起 レッドブルF1幹部が見据えるキャデラックF1の可能性

    セルジオ・ペレスは、2026年にキャデラックF1からF1に復帰する。2025年シーズンを休養に充てた35歳のベテランに対し、かつて共に仕事をしたレッドブルのチーフエンジニアは、前向きな見通しを示した。

    ポール・モナハンは、ペレスのレッドブル最終盤を振り返りつつ、次のように語っている。

    「彼は我々のもとで、チームメイトに食らいつくのに少し苦労してシーズンを終えた。だが、1年の休みと少しの日差し、頭をリセットする時間があれば、戻ってくる。戦えるコンディションで、かなり速い状態になると思う」

    レッドブル離脱時は成績の落ち込みが強調されたが、休養を経た復帰によってパフォーマンスを取り戻す可能性がある、という見方だ。

    2026年のF1は11チーム体制となり、キャデラックF1は新規参戦チームとして加わる。ペレスはバルテリ・ボッタスとコンビを組み、2人でグランプリ16勝の実績を持つ。即戦力としての経験値は、グリッド随一と言える。

    アストンマーティン幹部の評価
    ペレスの元同僚であるアストンマーティンF1のスポーティングディレクター、アンディ・スティーブンソンも、その能力を高く評価している。

    「私はチェコの大ファンだ。彼がキャリアを再始動させる姿をぜひ見たい。彼は素晴らしい才能の持ち主で、優れたレースドライバーだ。またサーキットに戻ってくるのを楽しみにしている」

    もっとも、キャデラックF1にとって2026年は容易なシーズンではない。新車、新パワーユニット、新タイヤ、新電子制御、持続可能燃料と、技術面で大きな変革が一度に訪れる。

    スティーブンソンは「キャデラックがどうマネジメントするかは外部からは分からないが、非常にプロフェッショナルな体制と十分な資金を持っている。本気で警戒すべき存在だ」と述べている。

    セルジオ・ペレス キャデラック F1

    シモーネ・レスタの見通し
    かつてハースに在籍し、現在はメルセデスの副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタも、キャデラックの可能性を過小評価すべきではないと語る。

    「まずバルテリの存在を忘れてはいけない。1年のブランクを経て戻る彼にとっても良い機会だ。キャデラックは多くの投資と人材採用を進めており、外から見る限り、良いやり方で問題に取り組んでいる」

    さらに、フェラーリ製パワーユニットを使用する点について「一つ課題が少ないとも言える」と指摘し、「2026年に混戦に加わる可能性はある」との見解を示した。

    2026年への視線
    モナハンは最後に「彼らが引き受けた挑戦の大きさは想像できる。幸運を祈る」と語っている。ペレスとボッタスという経験値の高い布陣を軸に、キャデラックF1が2026年の新時代でどこまで存在感を示せるのか。その行方に注目が集まっている。

  • キャデラックF1が語る“桁違い”の初リバリー発表 スーパーボウル開催の狙い

    キャデラックF1が語る“桁違い”の初リバリー発表 スーパーボウル開催の狙い

    キャデラックF1チームは、2026年のF1初参戦に向け、来年2月に行われるスーパーボウルの場でチーム初のリバリーを披露することを明らかにした。この試みは、F1史上でも屈指の高額なリバリー発表になると見られている。

    アメリカの新規参戦チームであるキャデラックF1は、2026年にグリッドが11チームへ拡大される中でF1に加わる。

    これは2016年以来となる体制だ。多くのチームが従来型のローンチイベントを予定する中、キャデラックは異例の一手として、世界で最も視聴者数の多いスポーツイベントのひとつであるスーパーボウルへの参加を選択した。

    2月8日に開催されるスーパーボウルでの露出に伴い、30秒のテレビCM枠はおよそ800万ドル(約12億円)に達するとされており、今回のリバリー発表はF1史上でも屈指のコストを伴うものとなる。それでもチーム代表のグレアム・ロードンは、その価値を強調する。

    「我々がF1参戦を支持する理由として掲げてきたのは、新しいファンをF1に引き込むことを、本物の形で実現したいという点だった」とロードンは語った。

    「これはその具体例だ。F1にとっても非常に良いことで、チームにとっても素晴らしい。文化、より広いスポーツ、F1、そして我々が持つアメリカ的なヘリテージ、そういったすべてをつなぐものだ」

    「それは同時に、このチームがどう物事に取り組んでいくかを定義するものでもある。もしこの取り組みで新しいファンがチームを応援してくれるようになり、さらにF1そのものに興味を持ってくれるなら、それ以上のことはない」

    「すでにF1のファンである人たちはもちろんだが、これを見て『これはかなりクールだ』と思ってくれる人が増えることを期待している」

    キャデラック F1

    キャデラックF1参戦までの道のりと“参加型”のビジョン
    キャデラックのF1プロジェクトは、元ドライバーのマイケル・アンドレッティがアメリカの新チーム立ち上げを目指したことから始まった。当初は他チームやF1側からの反発もあったが、ゼネラルモーターズが主導権を握り、2026年参戦に向けた投資を本格化させたことで状況は一変した。

    デビューを目前に控えた今、ロードンはファンを巻き込むことの重要性を改めて強調する。

    「リバリーを発表する瞬間は誇らしいものだし、できるだけ多くの人に届ける絶好の機会だ」と語る。

    「クルマを見てもらい、チームに興味を持ってもらいたい。我々は、ただ活動を眺めてもらうだけではなく、新しいチームを作り上げていくこの旅に、一緒に参加してほしいと常々言ってきた」

    「新規参戦は本当にめったに起こらない。我々はこれをとてもクールな旅だと思っているし、そこに加わってくれる人が多ければ多いほど良い。スーパーボウルという取り組みが、その大きな一歩になることを期待している」

    世界最大級のスポーツイベントを舞台にしたキャデラックF1の初リバリー披露は、単なる発表の枠を超え、F1の新たなファン層を切り拓く象徴的な瞬間となりそうだ。

  • キャデラックF1参戦はBARと同じ挑戦とポロック「場合によっては5年かかる」

    キャデラックF1参戦はBARと同じ挑戦とポロック「場合によっては5年かかる」

    2026年にF1へ参戦するキャデラックF1チームについて、元BAR創設者のクレイグ・ポロックは「ゼロからチームを作るという点で、当時のBARと同じ厳しい道のりになる」と語った。一方で、参入のタイミング自体は「これ以上ないほど良い」と強調している。

    ジャック・ヴィルヌーヴのマネージャーを務め、1999年にBAR(British American Racing)を立ち上げたポロックは、カナダ紙ラ・プレス・カナディエンヌに対し、キャデラックが直面する課題は自身の経験と重なると説明した。

    「キャデラックは、私が当時やらなければならなかったことをやっている。ゼロから始め、チームを構築する。私たちのプロジェクトと同じで、極めて難しい」

    BARは1999年の初年度に無得点という苦しいシーズンを送り、その後に段階的な改善を重ねた。ポロックは今回も期待値の管理が重要だと指摘する。

    「チームとは、400人や500人、600人を集めれば完成するものではない。組織を作るには時間がかかる。3年、場合によっては5年かかる」

    ただし、キャデラックは過去の教訓を生かしているとも評価し、元マルシャ代表のグレアム・ローソン起用を例に挙げた。

    「彼らは我々が当初犯したようなミスはしないだろう」

    BARが初年度から勝てると過度に自信を持っていた点を、ポロックは笑顔で振り返った。

    また、BAR時代と異なり、キャデラックは2026年の大幅な技術規則刷新という“リセット”の年に参戦する。

    「11番目のチームが入るには、間違いなく最高のタイミングだ。2026年の新規則では、全員がゼロからのスタートになる」

    ドライバー人選についても、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという経験豊富な布陣を支持しつつ、冷静な見方を示した。

    「経験があるのは賢明だ。別のチームで得た知見を持ち込み、エンジニアが必要な修正を行う助けになる。非常に優れたドライバーだが、実際のところ、どちらも他チームでは常に“2番手”だった」

    さらに、アストンマーティンがエイドリアン・ニューウェイ
    を迎え入れた点についても言及。ウィリアムズ時代に短期間共に仕事をした経験から「極めて有能」と評価しつつ、チーム代表という新たな役割には慎重な姿勢を示した。

    「F1に奇跡はない。彼一人ではなく、周囲のチーム全体が重要だ。全員が一体となって働く必要がある。もし役割が分散するなら……それは私なら選ばない」

  • キャデラックF1、シャルル・ルクレールの元レースエンジニアを昇格起用

    キャデラックF1、シャルル・ルクレールの元レースエンジニアを昇格起用

    キャデラックF1は、シャルル・ルクレールの元レースエンジニアであるザビエル・マルコス・パドロスを、新チームにおける重要ポストへ昇格させた。耐久レース部門での短期間の活動を経て、2026年F1デビューに向けた体制強化を進める。

    マルコス・パドロスは2024年途中にフェラーリを離脱。キャデラックではデビューシーズンに向け、チーフ・レースエンジニアに就任する。フェラーリ在籍時にはルクレールとタッグを組み、グランプリ5勝に貢献した実績を持つ。

    キャリア初期はスペインのHRTで経験を積み、その後ウィリアムズへ移籍。ベテランのフェリペ・マッサを支えるパフォーマンスエンジニアを務めた。

    2024年マイアミGP後、ルクレール担当はブライアン・ボッツィに交代。マルコス・パドロスはフェラーリ内で別職務を担ったのち、今年1月にキャデラックへ加入し、WECおよびIMSAに跨るV-Series.Rプログラムのテクニカルディレクターに就任していた。

    先月イモラで実施されたTPC(旧型車テスト)では、黒塗りのフェラーリSF-23を用いた走行が行われ、セルジオ・ペレスがステアリングを握った。マルコス・パドロスもこの初回TPCに立ち会ったとみられている。

    ペレスのレースエンジニアは、アストンマーティンから移籍したカルロ・パセッティが務める。1年のブランクを経てF1復帰となる今季を支える体制だ。

    チームメイトのバルテリ・ボッタスは、メルセデスのリザーブとして2025年を過ごした後、キャデラックでジョン・ハワード(元アルピーヌ)と組む。

    また、開発・シミュレーター要員として元インディカー勝者のサイモン・パジェノーが加入。さらに、若手世代のインディカー勝者コルトン・ハータもリザーブドライバーに名を連ね、将来のF1参戦に必要なスーパーライセンスポイント獲得のため、F2参戦も兼任する予定だ。

  • フェラーリ製エンジン搭載のキャデラックは2026年F1シーズンで信頼性を優先

    フェラーリ製エンジン搭載のキャデラックは2026年F1シーズンで信頼性を優先

    フェラーリ製パワーユニットを搭載するキャデラックは、慎重だが狙いを定めたアプローチで2026年にフォーミュラ1デビューを迎える準備を進めている。

    2025年にグリッドへ参加しなかったことで、米国チームは新世代のマシンにあらゆるエネルギーを集中でき、信頼性と構造面の開発を優先してきた。

    グレアム・ロードンは、テストと段階的なコンポーネント投入を軸に、安定したスタートを計画していると説明する。

    2026年F1:キャデラックは新規則サイクルに向けてデビューを準備する
    来年は、キャデラックがフォーミュラ1へ正式参入する年となる。さらに同チームは、とりわけフロントアクスルにプッシュロッド方式を選んだ。

    コース上での直接的な経験がないチームにとって、あらゆるテストセッションは不可欠な試金石になる。

    キャデラックという新たな米国勢のチーム代表であるグレアム・ロードンは、同チームの注意が主として信頼性と、資源の段階的な運用に向けられていると説明した。

    フロント側にプルロッド方式を採用する可能性もあるキャデラックの構成。

    目標は、初戦に間に合わせることだけではない。プロジェクトの成長が滞りなく進み、初期の誤りがあったとしても迅速に修正できることを保証することだ。

    2025年開発と2026年開発に資源を分けた他チームとは対照的に、米国チームは新技術規則へ全面的に注力できた。戦略上の優位性ではあるが理論上のものであり、それでも大きなプレッシャーも伴う。

    未経験であり、コース上の具体的な情報が欠ける状況は、あらゆる意思決定を繊細かつ、潜在的に高コストなものにする。

    ロードンは、選ばれたアプローチが、開発初期段階で極端なリスクを取るよりもプロジェクトの安定性を優先するものだと説明し、インフラ面の課題を織り込んだ段階的な道筋を計画している。工場や生産設備は、まだ建設中でもある。

    そしてまさにそのために、社内プロセスが完全に稼働するまでには時間が必要だ。

    その結果、チームは初期の生産能力を限界まで押し上げない判断を下し、デビューを損ないかねない誤りを避けることにした。

    ロードンの考えは明確だ。技術パッケージの納品を優先し、安全マージンを確保したまま前進すること。フォーミュラ1では、あらゆる選択が妥協とコストを伴うと理解しているからだ。

    キャデラック F1 フェラーリ フォーミュラ1エンジン

    未知へのアプローチ:誤りを避けるためのテストとフィードバック
    不確実性を減らすため、キャデラックは2026年に予定されているテストセッションへ大きく依存する。

    FIAは新規参入チームに対し追加の風洞時間を用意しており、経験豊富なチームとのギャップを埋めることを目的とした措置だ。

    この利点により、エンジニアはプロジェクトの技術的方向性を前もって評価し、問題点があれば迅速に介入できる。

    特に、初期パッケージが急峻な開発曲線の出発点に過ぎないことを踏まえるとなおさらだ。

    技術チームには、シーズンが本格化し次第、段階的に導入できるより攻めたコンポーネントが含まれている。

    これら要素の運用は、信頼性を損なわずに確信とデータを積み上げるうえで重要であり、チームがマシンをサーキットの要求へ適応させていくことを可能にする。

    キーワードは「段階的な前進」だ。新しい部品はすべて、テストされ、分析され、管理された形で実装される。

    さらに、開発の方向性を定めるうえでドライバーのフィードバックが決定的になる。

    セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスは、マシンの担い手であるだけでなく、コース上の“エンジニア”として、マシンの挙動とパフォーマンスを検証するための示唆を提供し、それは極めて重要なものになる。

    2026年F1:フェラーリも、イタリア製パワーユニットについて米国勢の慎重さに同意する
    経験豊富なドライバーの存在は、2026年マシンのメカニカルおよび空力面の動きにとどまらず、イタリア製の新パワーユニットに関するさまざまな要求を、作業グループがよりよく理解する助けにもなる。

    あまり語られないテーマだが、トップカテゴリーのルーキーチームにとっては非常に重要になる。その点でも慎重さが必要だ。

    これは、跳ね馬のプロジェクトについて我々が持つ情報を踏まえた指摘でもある。

    ご存じのとおり、ヴィア・アベトーネ・インフェリオーレ4には新エンジンへの大きな自信がある一方で、フェラーリは信頼性の取り組みについて慎重に進めることを選び、同じ姿勢をキャデラックにも勧めている。

    この慎重さは、実データが欠けていることに由来する。しばしば、そのデータはコース上のものと完全には一致しない。したがって、警戒すべき兆候があるわけではない。

    それでもロードンは、チームのパフォーマンスを高めるため、利用可能なあらゆる瞬間を最大限に活用したいと考えている。

    必要なのは、未知に直面するという考えを織り込みつつ、不意を突かれないための、調整された道筋で取り組むことだ。

    最大限の正確さ。これこそが、素早く競争力を高めることを目指す新チームの土台を固めるために必要になる。