カテゴリー: F1イギリスGP

  • マクラーレンに悲劇 F1イギリスGP優勝レゴ製トロフィーがまさかの粉砕

    マクラーレンに悲劇 F1イギリスGP優勝レゴ製トロフィーがまさかの粉砕

    2025年F1イギリスGPでランド・ノリスが母国初勝利を飾った記念すべき一戦の裏で、“特別な”優勝記念品が悲劇に見舞われていた。マクラーレンが獲得したレゴ製コンストラクターズトロフィーが、表彰式後に粉々に壊れてしまった。

    このトロフィーは、F1とレゴの公式パートナーシップの一環として制作されたもので、ドライバー用に3つ、そしてコンストラクター用に1つ、計4つが用意された。

    7人のレゴマスタービルダーが総計210時間をかけ、2,717個のパーツを用いて設計・組み立てた「プライスレス」な一品だった。

    コンストラクターズトロフィーは、サウバーのニコ・ヒュルケンベルグがF1キャリア239戦目で初表彰台を獲得するなど波乱に満ちたレース後、マクラーレンのテクニカルディレクター、ピーター・プロドロモウに授与された。しかし、表彰式終了後に撮影された映像には、地面に砕け散ったトロフィーと、それを前に絶望の表情を浮かべるプロドロモウの姿が映っていた。

    SNSで共有された動画では、プロドロモウが懸命にトロフィーを元に戻そうとする姿も確認されている。壊れた原因は不明だが、シャンパンボトルの扱いがきっかけだったとされ、複数人が集まり修復を試みる様子も見られた。最終的にはサーキットのスタッフによって回収された。

    なお、ノリス本人は同じくレゴ製のドライバートロフィーとRACトロフィーを両手に持って表彰台裏の階段を下りている様子が撮影されており、壊れたトロフィーの周囲にはいなかったことから、今回の件に直接関与していないとされている。

    マクラーレン F1 イギリスGP ランド・ノリス

    ただしSNS上では、「ランドがまたやったんじゃない?」「マクラーレンのトロフィー呪いかよ」「さすがマクラーレン、いろいろ壊れる」といった冗談交じりの投稿も見られた。ノリスは過去に2023年のハンガリーGPで、シャンパンボトルを勢いよく叩きつけた結果、フェルスタッペンの陶器製優勝トロフィーを粉砕してしまった“前科”があるためだ。

    なお、今回ノリスは表彰式後のファンとの交流中に、フェンスが崩れた際にカメラマンと接触し鼻を負傷したものの、レゴトロフィー破損には無関係だったことが明らかになっている。

    レゴのクリエイティブ責任者であるサミュエル・リルトープ・ジョンソン氏は「このトロフィーにかけた時間と労力を考えると、金額では評価できない」と語り、「シルバーストンでこの瞬間の一部になれたのは本当にクレイジーな体験だった」と感慨を述べている。

    マクラーレン F1 イギリスGP トロフィー レゴ

  • F1イギリスGP総まとめ:ノリスが母国初優勝 ヒュルケンベルグが初表彰台

    F1イギリスGP総まとめ:ノリスが母国初優勝 ヒュルケンベルグが初表彰台

    マクラーレンのランド・ノリスが母国イギリスGPで念願の初優勝を飾り、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは通算239戦目にして初のF1表彰台を獲得した。

    7月6日、2025年F1イギリスGP決勝は、ウェットとドライが交錯する難しいコンディションのなかで波乱に満ちた展開となり、名門シルバーストンはまたしても記憶に残る一戦となった。

    ノリス、ペナルティを受けたピアストリを抑えて母国初勝利
    レースウィークの初め、ランド・ノリスは「今あるすべてのトロフィーと引き換えにしても、母国優勝が欲しい」と冗談めかして語っていたが、その言葉が現実のものとなった。

    予選ではレッドブルのマックス・フェルスタッペンとチームメイトのオスカー・ピアストリに先行を許し3番手に甘んじたものの、決勝では雨と晴れが目まぐるしく入れ替わる展開のなかで粘り強く走り切った。

    中盤のセーフティカー明け、フェルスタッペンはスピンを喫し後退。さらにピアストリが再スタート時の違反により10秒加算ペナルティを受けたことで、マクラーレン勢の順位は入れ替わった。

    ノリスはファミリーの前でマシンを止め、喜びをかみしめながらパルクフェルメへ。「最後の数周はずっと観客を見ていた。すべてを受け止めて、今この瞬間を楽しもうとしていた。二度と来ないかもしれないからね。素晴らしい達成感だ」と語った。

    この勝利により、ノリスはドライバーズ選手権でピアストリとの差を15ポイントから8ポイントに縮めている。

    イギリスGP F1

    ヒュルケンベルグ、239戦目での快挙
    ニコ・ヒュルケンベルグはF1デビューから15年、通算239戦目の出走となったこの日、ついに念願の表彰台に上った。予選19番手からのスタートだったが、混乱のなかで冷静な判断と堅実なドライビングで3位フィニッシュを果たした。

    勝負を決めたのはレース中盤以降、フェラーリのルイス・ハミルトンからの猛追を抑え切ったことだ。キック・ザウバーのマシンは変化するコンディションの中でフェラーリに匹敵する戦闘力を発揮し、ベテランの意地を見せつけた。

    「もちろん、ルイスがホームで全力を出してくるのは分かっていた。けど今日は僕の日だと言い聞かせて、リスクを取ったよ」とヒュルケンベルグは笑顔で語り、シャンパンを手に祝福ムードに包まれた。

    イギリスグランプリ

    混乱のレース、5台がリタイア
    予想どおり、イギリスGPは天候に翻弄される展開となり、スピン、クラッシュ、ペナルティが続出した。

    フェルスタッペンはセーフティカー明けにスピンを喫し、最終的には5位でフィニッシュ。序盤にはリアム・ローソンが1周目にエステバン・オコンと接触しリタイア。オコンはその後チームメイトと接触して自らもスピンを喫した。

    さらに、オリバー・ベアマンが角田裕毅に接触されてスピンし、角田は10秒ペナルティを科された。アイザック・ハジャーはキミ・アントネッリに追突してリタイア。アントネッリも巻き添えでリタイアを余儀なくされた。

    ガブリエル・ボルトレトは単独スピンでリアウイングを破損して戦線離脱。アルピーヌのフランコ・コラピントは、スタート前にピットボックス内でストールし、レース開始すらできなかった。

    2025年のF1世界選手権イギリスGP決勝前のグリッドに登場したハンナ・ワディンガム

    セレブも集結、ハリウッドスターが続々と登場
    毎年注目を集めるイギリスGPの観客席には、今年も多くのセレブリティが姿を見せた。

    俳優のトム・ホランドやハンナ・ワディンガム、キアヌ・リーブスは常連組。リーブスはキャデラックのF1参入を追うドキュメンタリーに出演予定で、今回も現地入りした。

    映画『ラッシュ』で知られるオリヴィア・ワイルド、ファスト&フューリアスでおなじみのヴィン・ディーゼルも観戦。ジェレミー・クラークソンとカレブ・クーパーの『クラークソンズ・ファーム』コンビ、スケート界のレジェンドであるトニー・ホークも来場した。

    また、ジョゼ・モウリーニョ監督は予選日のポールポジションプレゼンターとして登場。俳優ダムソン・イドリスはチェッカーフラッグを担当し、『F1/エフワン』で演じた役柄を彷彿とさせるシーンで観客を盛り上げた。

  • ランド・ノリス F1イギリスGP優勝直後に顔面を負傷「鼻を少し切っただけ」

    ランド・ノリス F1イギリスGP優勝直後に顔面を負傷「鼻を少し切っただけ」

    ランド・ノリスのF1イギリスGP優勝セレモニーは予想外の展開を迎えた。母国制覇という大きな快挙を成し遂げたものの、表彰後のファンとの伝統的な祝賀セレモニーには参加できなかった。フェンスを登って祝おうとした際、カメラマンが転落して接触し、顔に軽傷を負ったためだ。

    シルバーストンで自身初となる母国優勝を果たしたノリスは、スタート/フィニッシュラインに集まった数千人のファンに挨拶するため、ピットウォールに向かって歩いていた。

    その際、ピットレーンにはフォトグラファーやテレビクルーを含む人だかりができていた。

    前方にいた2人がピットウォールによじ登り、黒いカバーをつかんだところでバランスを崩し後方に倒れ、結果としてフォトグラファーが誤ってノリスの顔面を打ってしまった。

    関係者はすぐに手を挙げて謝罪の意思を示した。

    ノリスは鼻を押さえ、やや不快そうな様子を見せたが、問題なくガレージへ戻ることができた。

    マクラーレンの複数のスタッフがすぐにノリスの様子を確認し、負傷の有無をチェックした。

    ノリスは鼻に小さな切り傷を負ったが、無事であることが確認されている。

    F1ではレース勝利後にドライバーがピットウォールに登るのは珍しくなく、現在フェラーリに所属するルイス・ハミルトンも、かつてシルバーストンでのイギリスGP優勝時に同様のパフォーマンスで祝福していた。


    それでもノリスはレース直後、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンとのインタビューで、勝利の喜びを満面の笑みで語った。

    「最高だ。ずっと夢見てきたこと。ずっと成し遂げたかったこと。世界タイトルを除けば、感情や達成感、誇らしさという点ではこれ以上はない」

    「この場所(シルバーストン)がすべての始まりだった。そしてようやく自分の番が来た。信じられないレースだった。いつも通りストレスは大きかったけど、ファンのサポートが大きな後押しになった。本当に感謝してる」

    「レース前にいろいろ考えていたことは全部吹き飛んだ。ただひとつ、『失敗するな』、それだけだった。最後の数周は観客席を見ながら、すべてを噛み締めていた。もう二度とこの瞬間が訪れないかもしれないと思って。もちろん、また経験できることを願ってる。でもこの瞬間は、ずっと大事な記憶になる。素晴らしい達成だ」

    さらにこう続けた。

    「ストレスの多いレースという意味では、これ以上のストレスはないというくらいだった。オスカー(・ピアストリ)もいい走りをしていたし、彼にも拍手を送りたい。彼はずっと速かった」

    「こうしてコース上で一緒に戦える瞬間は楽しい。もちろん、彼が後ろにいるときの方が楽しいけど、それも人生だね」

    ノリスは今回の勝利でドライバーズランキング2位を維持。チームメイトでありランキング首位のオスカー・ピアストリとのポイント差は8点に縮まっている。

  • 角田裕毅 F1イギリスGPでの10秒ペナルティに困惑「2日くらいに感じた」

    角田裕毅 F1イギリスGPでの10秒ペナルティに困惑「2日くらいに感じた」

    角田裕毅は、F1イギリスGPで10秒ペナルティを受けたのは自身の非を認めつつも「厳しすぎる」と不満を口にした。レース後、角田は「10秒が2日にも感じた」と振り返り、処分の重さに落胆を示した。

    このペナルティは、レース中のブルックランズでハースのオリバー・ベアマンを接触でコース外に押し出した件に対して科されたもの。FIAは天候の悪化を考慮したうえで1ポイントのペナルティポイントも加えたが、角田は「去年なら5秒だったはず」と語り、条件面での配慮がなかったことに疑問を呈した。

    「まあ、ペナルティを受けたのは仕方ないと思います。僕の責任なので当然ですけど、10秒というのはやっぱり厳しすぎると思いました。去年なら5秒だったんじゃないかなって感じています。

    実際、例外的な判断があったわけでもなかったですし…それでももう仕方ないです。今日はとにかく厳しいコンディションでした」

    角田にとっては2戦連続で周回遅れのフィニッシュとなる苦しい展開が続いている。

    「10秒って、本当に長く感じました。2日くらいかかった気がしました」

    角田裕毅 F1 イギリスGP レッドブル・レーシング

    チーム代表のクリスチャン・ホーナーも角田に同情を示し、「10秒はかなり厳しい判断だった。私にとってはレースインシデントのように見えた」と語った。さらに、「雨が降らなければ裕毅はポイントを獲得できたはずだった」と擁護した。

    そんな中、角田は次戦ベルギーGPに向けた前向きなニュースも明かした。自身のRB21に新たなアップグレードが投入されるという。

    「次のスパではアップグレードが入る予定なので、そこはポジティブです。今はマックスのマシンと比べて2段階ぐらいパッケージが遅れている状態なので、次のレースでは確実に助けになると思います。

    ただ、次はスプリント週末なので、マシンを調整する時間が限られてしまいます。フリー走行の1回が実質的に唯一の準備の場になるので、そこが難しいところですけど、全力を尽くします」

    角田は厳しい現状を受け止めながらも、アップグレードによる巻き返しに意欲を見せている。次戦ベルギーGPでのパフォーマンスに注目が集まる。

  • F1イギリスGPで展示車損壊 人気YouTuber逮捕も釈放

    F1イギリスGPで展示車損壊 人気YouTuber逮捕も釈放

    2025年F1第12戦イギリスGPの週末に、YouTubeなどで活動する人気配信者「Angry Ginge」ことモーガン・バートウィスルが、F1展示車に損壊行為を働いた容疑で逮捕されていたことが判明した。

    ノーサンプトンシャー警察によると、被害を受けたのは2019年のレーシング・ポイントRP19で、「数千ポンド相当の損害」が確認されたという。

    事件が起きたのは金曜日。現地では歴代F1マシンが展示されており、そのうちの1台であるRP19の車体に、チャーリー・クラーク(Chazza)やサムハム(Samham)と共に現場を訪れていたバートウィスルが関与したとされている。SNS上には、チャザがコックピットへの搭乗を試みる様子や、バートウィスルがセキュリティによって連行される画像が出回っていた。

    15時間の拘束、動画で釈明
    バートウィスルは後にYouTubeに「I got arrested at F1 Silverstone(F1シルバーストンで逮捕された)」という動画を投稿し、自らの視点から事の経緯を語った。

    「その車があって、俺とサム、チャズの3人で通りかかったんだ。そしたら周りの人たちが中に入ったり出たりしてたから、『おいチャズ、お前もやってこいよ』って。まあコンテンツクリエイターとしては、面白い瞬間を作るためさ。確かに面白い瞬間だった、あの牢屋のドアが閉まるまではな」

    バートウィスルによれば、チャズは実際に座席に座ったわけではなく、足をマシンの底にかけて体を支えたにすぎないという。また、車両左側に損傷があったとされているが、チャズがアクセスしたのは右側だったと主張している。

    「警備員が来たときには、チャズはもうマシンから降りていたし、実際に彼が中にいたところは見られていなかった。それでも冗談半分で『こいつ今入ってたぞ』って言ってみたんだ。場を盛り上げるための軽口だった。でも、警備が俺らの外見を記憶していたせいで、配信をやってたところに警察がやってきて、3人とも連れてかれたってわけさ」

    起訴は見送り、3人とも釈放
    ノーサンプトンシャー警察は、この事件に関与したとして3名を逮捕したが、その後起訴には至らず、全員が釈放されたことを明らかにしている。

    同週末にはこの件以外にも、ヒストリックF1エリアでのステアリングホイール盗難事件が発生しており、現場の警備体制や展示方法のあり方にも疑問が投げかけられている。観客との距離が近いことで知られるシルバーストンだが、F1主催者とサーキット側は、今後の展示方法や来場者管理の見直しを迫られそうだ。

  • メルセデスがシャンパンを贈呈 ヒュルケンベルグ初表彰台をF1界が祝福

    メルセデスがシャンパンを贈呈 ヒュルケンベルグ初表彰台をF1界が祝福

    2025年F1イギリスGPで初の表彰台を獲得したニコ・ヒュルケンベルグの快挙に、メルセデスが心温まるサプライズで花を添えた。レース後、メルセデスはザウバーのホスピタリティエリアに複数本のシャンパンを届け、祝福の気持ちを伝えたという。

    この日シルバーストンでは、変わりやすい天候による混乱のなか、ランド・ノリスが母国初優勝を飾り、チームメイトのオスカー・ピアストリが2位に続いた。だが主役となったのは、19番グリッドから3位に食い込んだヒュルケンベルグだった。

    2025年F1イギリスGPで初の表彰台を獲得したニコ・ヒュルケンベルグの快挙に、メルセデスが心温まるサプライズで花を添えた。レース後、メルセデスはザウバーのホスピタリティエリアに複数本のシャンパンを届け、「初表彰台おめでとうございます! メルセデスチームより」と祝福のメッセージを記した絵。

    この日シルバーストンでは、変わりやすい天候による混乱のなか、ランド・ノリスが母国初優勝を飾り、チームメイトのオスカー・ピアストリが2位に続いた。だが主役となったのは、19番グリッドから3位に食い込んだヒュルケンベルグだった。

    彼にとっては2010年のウィリアムズでのF1デビュー以来、実に239戦目での初表彰台。レース後にはチームの歓喜がホスピタリティにあふれ、そこへ届けられたメルセデスからのシャンパンが祝宴に華を添えた。

    一部報道によれば、ザウバーはまさかの表彰台を想定しておらず、ホスピタリティには祝杯用のシャンパンが用意されていなかったという。そんななか、メルセデスの粋な対応が称賛され、さらにアストンマーティンも追加でシャンパンを提供したとの情報もある。

    SNSでもこの心温まる光景は話題となっており、ファンからは「F1の世界が癒されていく」「ヒュルケンベルグの表彰台の方がノリスの優勝よりも感動的」などの声が相次いでいる。

    ニコ・ヒュルケンベルグ F1

    「夢みたいな展開だった」
    ヒュルケンベルグはレース後、次のようにコメントしている。

    「自分の中にこの力があるとずっと信じていた。何がどう起きたのかよく分からないけど、サバイバルレースだったし、タイヤ選択も含めて全部が完璧にハマった。まるで夢みたいな展開だった」

    また、最終スティントで後方から追い上げてきたルイス・ハミルトンを抑えきったことについても語った。

    「正直、最後のピットストップまで信じられなかった。でもルイスとの差を聞いたときに『これはいけるかも』って思った。でもすぐにまた差を詰めてきたから、最後は本当にプレッシャーがすごかった。すごくタフなレースだったよ」

    37歳での初表彰台という快挙を成し遂げたヒュルケンベルグ。F1史上最も長い“未表彰台”記録に終止符を打ち、多くのファンとチーム関係者の祝福を浴びることとなった。メルセデスの粋な計らいとともに、F1界の温かさが垣間見える瞬間だった。

  • 角田裕毅は「ペナルティによって完全に流れが断たれた」 レッドブルF1代表

    角田裕毅は「ペナルティによって完全に流れが断たれた」 レッドブルF1代表

    レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2025年F1イギリスGPを終えてマックス・フェルスタッペンと角田裕毅のレース内容を振り返り、難しいコンディション下での対応について評価と課題を語った。

    フェルスタッペンはポールポジションからスタートしながらも、ウェット路面に対してダウンフォースが極端に低いセットアップに苦しみ、2回目のセーフティカー明けにスピン。10番手まで後退するも、その後は巧みに順位を回復し、最終的に5位でフィニッシュした。

    「このコンディションでは、レースは常に波乱になる。そして今日も例外ではなかった」とホーナーは語る。

    「我々としては天候をある程度読み違えてしまい、ドライを想定して非常に低ダウンフォースで臨んだ。ああいったコンディションでは、ほとんど走れたものではなかった。マックスは本当によくやったと思う。最後まで諦めず走りきったし、リスタートでは不運にもトラックの悪い側に入ってしまい、その結果スピンしてしまった」

    「ただ、コースが乾き始めてからは順位をうまく取り戻したし、5位まで戻れたのはリカバリーとしては上出来だった」

    角田裕毅 F1 イギリスGP レッドブル・レーシング

    一方、角田裕毅にとっては厳しい一日となった。序盤からペースに苦しみ、オリバー・ベアマンとの接触で10秒のタイムペナルティを受け、最終的に完走者中最下位の15位でレースを終えた。

    「裕毅にとってもタフなレースだった。ペースを出すことができなかったし、ペナルティによって完全に流れが断たれてしまった。あれで挽回は難しくなった」とホーナーはコメント。

    そして最後には、「今回の結果は我々が目指していたものではないが、ニコ・ヒュルケンベルグがついに表彰台を獲得したのは素晴らしいことだ」と他チームの活躍にも敬意を表した。

  • ハースF1代表小松礼雄 ベアマンとオコンが同士討ちも「責任は問わない」

    ハースF1代表小松礼雄 ベアマンとオコンが同士討ちも「責任は問わない」

    ハースのF1チーム代表である小松礼雄は、F1イギリスGP終盤に発生したオリバー・ベアマンとエステバン・オコンの接触について、どちらのドライバーにも非はないとの見解を示した。

    カンナポリスを拠点とするハースは、シルバーストンでの週末を苦しい展開で終え、コンストラクターズランキングでも9位へと後退。新型アップグレードを投入したものの、VF-25のポテンシャルを引き出すことはできなかった。

    予選ではベアマンがQ3進出を果たしたが、FP3での赤旗無視による10グリッド降格ペナルティにより18番グリッドからスタート。オコンは15番グリッドからの出走となった。

    迎えた決勝はウェットからドライへと変化する難しいコンディション。44周目のブルックランズで両者は接触し、シンクロしたようなスピンを披露。そのままポイント圏外でレースを終えることとなった。

    レース後、小松はメディアに対し「我々のドライバー同士が接触するのは、最も起こしてはならないことだ」と語りつつも、「両者のオンボード映像を確認し、話も聞いたが、私の見解ではレーシングインシデントだ」として、責任は問わなかった。

    さらに小松は、今回の接触が発生した根本的な原因は「チームとしての週末運営の失敗」にあるとし、自身とチームに責任があると認めた。

    「今日は本当にひどいレースだった。我々はもっと良い仕事をしないといけない」

    「予選14位と18位という位置から無理に結果を狙いに行った時点で、すでに問題だった。クルマの実力に見合った結果を出すためには、週末を通してクリーンな運営を徹底しなければならない」

    「今回、オコンを先にピットに入れたのは正しい判断だった。だがオリバーはその直前に高速コーナーでコースオフし、その結果としてピットアウト後の隊列が逆転した」

    「オリバーのタイヤは温まっていて、オコンの方は冷えていたから、当然ながらオーバーテイクを狙ったが、そもそも我々はそんな状況に置かれてはならなかった。起きるべきことではなかった」

    エステバン・オコン ハースF1チーム オリバー・ベアマン

    オコンとベアマンも週末の“混乱”を回顧
    レース後、オコンは新型VF-25に対して違和感を抱えたままの週末だったと語り、チームとして多くの課題があると指摘した。

    「本当にフラストレーションの溜まるレースだった。見直すべき点があまりにも多すぎる。マシンは終始ドライブが難しかったし、全力でコースにとどまることだけに集中していた。楽しめるようなレースではなかった」

    一方、母国レースでペースを感じていたというベアマンは、オコンとの接触を含めて「混乱の多い週末だった」と振り返る。

    「正直、あの場面は非常に接近していた。チームと一緒に見直す必要があると思う」

    「とにかく混乱していた。僕のタイヤは非常に温まっていて、他のドライバーたちはまだかなり冷えていた。だからあの時点では大きなグリップ差があったけど……やっぱり全体としてめちゃくちゃな状況だった」

  • フェラーリF1代表 ハミルトンのGPS喪失を明かす「完全に視界を失っていた」

    フェラーリF1代表 ハミルトンのGPS喪失を明かす「完全に視界を失っていた」

    スクーデリア・フェラーリは、F1イギリスGPでルイス・ハミルトンのマシンのGPS信号を失い、「完全に視界を失っていた」と明かした。

    シルバーストンでのハミルトンの連続表彰台記録は、サウバーのニコ・ヒュルケンベルグがキャリア初のF1表彰台を獲得し、ハミルトンが4位に終わったことで幕を閉じた。

    ハミルトンは41周目にスリックタイヤへと交換したが、アウトラップでターン3と4を直進してしまい、そこで数秒を失った。一方のヒュルケンベルグは1周遅れでピットインし、そのまま前を維持して40歳の英国人ドライバーの母国表彰台を阻んだ。

    レース後、クラッシュネットなどのメディアに対してフェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、ハミルトンのマシンにトランスポンダーの問題が発生し、チームが走行位置を把握できなかったことを明かした。

    バスールはハミルトンの2回目のピットストップについて、「今振り返れば、たぶん1周早すぎた。というのも、彼はターン3と4で直進してしまい、そこで4~5秒は失っていた」と説明した。

    「でも、アロンソはその前にピットインしていて、一部のコーナーではインターで走る全ドライバーよりも速かった」

    「こういう状況では、もし待ってしまえば他のドライバーが先に動いて、それはもう遅すぎるということになる。そしてレース後にはいつも『最初のピットストップは1周早ければよかった、2回目は1周遅ければよかった』と言うものなんだ」

    「でも正直に言えば、ピットウォールで決断しなければならない立場にあるときは、常に難しい。なぜなら、常に先を読んで動かなければならないからだ」

    「さらに言うと、我々はレース中ずっとルイスのGPSを失っていた。つまり、完全に視界を失っていて、どこに彼がいるのかまったくわからなかった。本当に難しい状況だった」

    スクーデリア・フェラーリ ルイス・ハミルトン F1 イギリスGP

    フェラーリが苦戦した理由は?
    フェラーリはウェットコンディションでのパフォーマンス向上を狙って高ダウンフォースのセットアップを採用していたが、両ドライバーともSF-25が非常に扱いづらいと訴えていた。

    ハミルトンはコプスでワイドになったあと、「すごくスナッピーだ」と無線で不満を述べ、シャルル・ルクレールはスタート前にスリックタイヤへの交換を決断したものの、その賭けが裏目に出て14位でレースを終えた。

    競争力を欠いた理由を問われたバスールは「マクラーレンと比べて我々は1段階劣っていた。我々はマックスよりもずっと多くのダウンフォースを積んでいたが、今日に関してはマックスよりも速かった」と答えた。

    「今日の主な問題は純粋なペースではなかったと思う。少なくともシャルルについては、スリックタイヤに変えた時点で、レースは1周目にして終わってしまっていた」

    「今日一番の問題は、ダーティエアのなかではオーバーテイクに非常に苦労したことだ。前のマシンを抜くためにタイヤライフを余計に使ってしまい、時には10周も費やしてしまった。そのあとでようやくペースが上がった」

    「戦略的にも難しい週末だった。今日のレースではランドとニコ以外、全員が何らかの後悔をしていると思う」

    「でも、レースを終えたあとはいつも『あと1周早くピットインしていれば、1周遅ければ』という思いが残る。だからこそ、予選とチャンピオンシップに集中するべきだ」

  • 2025年F1 イギリスGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    2025年F1 イギリスGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    2025年F1 イギリスGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。7月6日(日)にシルバーストン・サーキットで2025年のF1世界選手権 第12戦 イギリスグランプリの決勝レースが行われた。

    マクラーレンが母国グランプリで圧倒的なパフォーマンスを披露し、ランド・ノリスが悲願のシルバーストン初勝利を達成。オスカー・ピアストリもペナルティを乗り越えて2位に入り、マクラーレンが1-2フィニッシュを決めた。

    3位には19番グリッドから快進撃を見せたニコ・ヒュルケンベルグが入り、記念すべき初表彰台を獲得するなど、上位勢は見ごたえあるレースを展開した。

    天候が目まぐるしく変化するなか、ルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンら強豪勢も浮き沈みのある展開に苦戦。それでも各チームが難しい状況下での戦略判断を迫られる中、ピエール・ガスリー、ランス・ストロール、アレクサンダー・アルボン、フェルナンド・アロンソ、ジョージ・ラッセルがポイント圏内でしっかり結果を残し、チームにとって貴重なポイントを持ち帰った。

    1位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「これがどんな気持ちなのか想像するのは難しかったけど、それは僕が夢見ていたすべてであり、これまでで一番成し遂げたかったことだ。チャンピオンシップを獲ることを除けば、この気持ち、この達成感は最高だと思う。信じられないようなレースだったけど、今日の勝因はファンの応援だと思う。最後の数周、僕は観客席を見ながら、この瞬間を味わおうとしていたんだ。コーナーの自分のグランドスタンドにも感謝したい。彼らは毎周声援を送ってくれて、本当に素晴らしかった。レースそのものは、最大級にストレスのかかる展開だった。52周は長いし、特に序盤の雨で何が起こるか全く予想できなかった。でもチームは素晴らしい判断をしてくれて、適切なタイミングでピットに入り、最高の結果を得ることができた。チームの信じられない努力に感謝したい。これは一生忘れない思い出になるよ」

    2位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「今日は自分としては望んでいた形で終われなかったけど、チームとしては本当に素晴らしい一日になった。母国グランプリでの1-2フィニッシュは最高で、大量のポイントも獲得できた。ペナルティには正直フラストレーションが残るけど、僕たちには本当に速いマシンがあって、そのおかげで他車との間に大きなギャップを築くことができた。今日の悔しさは、次の週末に向けたモチベーションにするつもりだ。今はマクラーレンにとって最高の週末だったことを振り返って喜びたい」

    3位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    「信じられないほどうれしい。本当に特別な一日で、チームにとっても、僕個人にとっても忘れられない日だ。初表彰台の気持ちは…言葉にできないよ。絶えず変わるコンディションで、ずっと限界を感じながら走るような非常に厳しいレースだった。スリックへの交換を遅らせたのは正しい判断で、それが勝敗を分けた。最後のスティントでのルイスとのバトルは本当に激しかった。彼はすごい勢いで迫ってきたけど、なんとか抑えて、タイヤが温まってきたら逆に引き離せたと思う。もしドライレースだったら全然違う結果になっていただろうけど、今日のようなコンディションの中で、あらゆるチャンスを最大限活かせた。最後尾スタートから表彰台というのは、正直現実感がない。すべてを消化して実感するには、少し時間がかかると思う。今日の成果はチーム全体の努力のたまものだし、誇りに思っている。これからの2週間でしっかり祝って、夏休み前の残り2戦をいい形で終えたい」

    4位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「今日の結果は望んでいたものではなかったけど、チームとして成長を続けているし、自分自身もマシンへの理解が深まってきている。3位は手の届くところに感じられる瞬間もあったけど、ニコの初表彰台を称えたい。彼は素晴らしいレースをした。シルバーストンはいつも素晴らしいレースを見せてくれるし、天候の変化がレースを面白くしてくれた。素晴らしい声援を送ってくれたファンのみんなに心から感謝している。母国に戻ってこれて本当にうれしかった」

    5位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    「今日はいい一日ではなかった。こんなに濡れるとは思っていなかったし、夜の予報も当たらなかったから、今日のリアウイングでは本当に苦しい状況だった。ダウンフォースが足りず、高速でも低速でもマシンをバランスさせられなかった。もちろんスピンして、セーフティカー明けのリスタートで多くのポジションを失ったのも大きかった。何が起こったかはよく分からないけど、スロットルを踏んだ瞬間にスピンした。その後もペースがなかったから、とにかく苦しかった。戦略面では正しい判断ができたと思うし、インターで粘ったのも良かったけど、そのインターが速くなかった。5位で満足できるわけじゃないけど、これがレースだ。楽しいレースではなかったけど、ニコが初表彰台を獲得したのはうれしい。彼の今夜の祝勝会はきっと盛り上がると思う。次はスパだから、僕のカレンダーで一番好きなサーキットだし、もう少し良い結果を期待したい」

    イギリスGP F1 イギリスグランプリ 2025年のF1世界選手権

    6位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「6位でフィニッシュできたことはチーム全体にとって素晴らしい結果だと思う。フリー走行の段階ではこんな結果になるとは思っていなかったから、週末を通して努力してくれたみんなに感謝したい。ここシルバーストンはエンストンのホームレースだし、多くのスタッフがグランドスタンドで応援してくれたことがモチベーションになった。普段は戦うことの少ないフェルナンド、ルイス、マックスとレース中にバトルできて、とても楽しかった。リスクを見極めながらアタックして、戦略の判断も良かったし、ピット作業も素晴らしかった。今週はファクトリーにも顔を出す予定なので、みんなの笑顔を見られるのが楽しみだ」

    7位:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「シルバーストンではいろんな意味でアップダウンのある週末だった。金曜のプラクティスではいいペースを見せられたけど、予選ではその流れを活かせず、今日は後方からのスタートになった。レース中はチームがいい戦略判断をしてくれて、全体的には良い結果だったと思う。ただ、タイヤのデグラデーションがひどくて、最後のスティントでは特にそれが影響した。ヒュルケンベルグはあのスティントですごくグリップがあったし、僕はもうそれ以上の順位を目指すことはできなかった。今日のパフォーマンスを踏まえると、7位は最大限の結果だったと思う」

    8位:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「今日は良いレースができたし、バランス良くリスクと安全性を見極めることができた。昨日は厳しい一日だったけど、そこから立て直せたのはうれしい。レース終盤はペースも良く、リズムに乗れて、最後のラップでアロンソを抜くこともできた。このコンディションはすごく好きで、レーシングラインが狭くてミスが許されない感じが楽しかった。今週末で得られたデータは次戦に向けても有益だし、スパに向けて改善点をしっかり分析したい」

    9位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「ポイントを獲得できたとはいえ、チャンスを逃したという気持ちの方が強い。雨が降り出したところで何台かにポジションを奪われたし、最初のピットストップでも順位を落としてしまった。2回目のピットストップではスリックに履き替えたけど、タイミングが早すぎて、濡れた路面で大きくタイムを失った。マシンのペースは悪くなかったけど、波乱の展開を活かすことはできなかった。ニコの初表彰台は本当にうれしい。彼が思い切りお祝いできることを願っている」

    10位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日みたいなコンディションでは正しい判断を下すのがとても難しいけど、残念ながらうまくいかなかった。フォーメーションラップ後にハードタイヤに交換したけど、その直後にバーチャルセーフティカーが入って、思うようにタイヤを活かせなかった。その後、僕たちは何周か早くスリックに戻したけど、タイヤのウォームアップに苦しんで、結果的にスピンもしてしまった。最終的に10位に戻れたのはラッキーだったけど、全体としては悪い一日だった。ホームレースでこの結果は悔しいけど、次に向けてしっかり学んでいきたい」