カテゴリー: ブリヂストン

  • ブリヂストン、2009年F1第9戦までのタイヤスペックを発表

    ブリヂストン、2009年F1第9戦までのタイヤスペックを発表

    ブリヂストンは、2009年F1の第5戦モナコGPから第9戦ドイツGPまでのタイヤスペックを発表した。

    モナコGPではコース特性を考慮し、他のGPとは異なり同じワーキングレンジにあるスーパーソフトとソフトという連続したコンパウンドが導入される。

    浜島裕英 (ブリヂストン)
    「モナコ以降の4レースのタイヤ配分は、今シーズンこれまでの集めたデータと、我々がレース会場を訪れて得たものから判断しています」

    「モナコは、スムースで滑りやすい独特な特性なので、タイヤ配分の哲学を変えました。スーパーソフトとソフトを持ち込みます。柔らかさでは隣あっていますし、低い温度でのワーキングレンジも似ています」

    2009年 F1 タイヤコンパウンド

    第5戦 モナコGP スーパーソフト&ソフト
    第6戦 スペインGP ソフト&ハード
    第7戦 トルコGP ソフト&ハード
    第8戦 イギリスGP ソフト&ハード
    第9戦 ドイツGP スーパーソフト&ミディアム

  • ブリヂストン:F1バーレーンGP予選を振り返る

    ブリヂストン:F1バーレーンGP予選を振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1バーレーンGPの予選を振り返った。

    F1バーレーンGPの予選は、ブリヂストンのスーパーソフト・タイヤでパナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリがポールポジションを獲得、明日のバーレーンGP決勝は初めてトヨタの2台がフロントローに並ぶ。

    1分33秒431を記録したトゥルーリと、2位で予選通過したチームメイトのティモ・グロックとのタイム差は約0.3秒。3位はセバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング)だった。

    土曜日は金曜日と比べるとラバーが乗って路面コンディションは向上し、気温はさらに上昇した。午前中のプラクティス・セッションではスーパーソフト・タイヤを装着したグロックが1分32秒605の最速ラップタイムを記録した。

    浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)
    今日の走行のポイントを教えて下さい。
    「今日はトヨタにとって2台がフロントローを獲得する素晴らしい日になりました。トヨタと4回目のポールポジションを達成したヤルノ・トゥルーリにお祝いを申し上げます。金曜日の走行と比較すると、グリップレベルが上がり、ラップタイムが向上しました。特にプラクティス・セッションは、砂も清掃され、ラバーが乗ったためコンディションは良かったようです。予選はどのセッションも非常にタイム差が接近し、エキサイティングでした。第1予選セッションでもタイム差が接近していた為、上位陣の速いクルマもタイムの出るソフト側のスーパーソフト・タイヤを装着していました」

    ここバーレーンでの2種類のコンパウンドのパフォーマンスについて教えて下さい。
    「タイヤのパフォーマンスという意味では興味深い週末です。今週末はスーパーソフト・タイヤがとても良いパフォーマンスを見せており、ミディアム・タイヤよりも平均0.7秒速い好調なラップタイムを記録しています。性能の落ちという点では、スーパーソフトはおもしろいチャレンジになるでしょう。スーパーソフトで長いスティントを走るチームもあるかもしれませんが、性能の落ちをコントロールするための対策も必要です。スーパーソフトをいかに用いるかというのが、今回のレースのキーポイントになると思います。今週のような気温が高いコンディションでも、ミディアムはスーパーソフトよりもワームアップに時間がかかります。レースではミディアム・タイヤが高い耐久性を発揮すると思いますが、スーパーソフトよりもラップタイムは遅くなるでしょう」

  • ブリヂストン、幅の狭いフロントタイヤの導入を計画

    ブリヂストン、幅の狭いフロントタイヤの導入を計画

    ブリヂストンは、現在のF1マシンのハンドリング特性に合わせるために、来シーズン、より幅が狭く。薄いフロントタイヤの導入を計画している。

    2009年シーズン、F1にスリックタイヤが復活したが、フロントタイアとリアタイヤの寸法は変えられなかった。そのため、フロントタイヤの方がグリップが強く、オーバーステアが多くなっている。

    KERSが導入されたことで、ロバート・クビサのような体重のあるドライバーには困難な状況になっており、チームはマシンの重量配分を2008年より前に持ってくることを強いられている。

    来年は、燃料補給の禁止が予定されており、ブリヂストンは、コンパウンドの変更と並行して、このタイヤスペックを開発している。

    「現在、我々はFIAとこれについて議論しています」とブリヂストンの浜島裕英は語る。

    「現時点では決定していないが、より狭いフロンになるでしょう」

    「チームは、マシンのバランスをブリヂストンに求めています。2008年、我々は2009年のためにより小さなフロントタイヤを提案しましたが、彼らはすでにマシンを開発していて、オーバーステア傾向について言及しましたが、みんながそれを拒否しました」

    「冬に、若干幅の狭い2010年のプロトタイプのタイヤをテストしまいたが、現在のタイヤよりマシンのバランスは良かったです。しかし、KERSを使わなければならないので、2010年のためには十分に細くはありませんでした。そのため、彼らはそれについて考えるよう頼んできました」

    「現在、我々はより幅の狭いフロントタイヤを提案しています」

    浜島裕英 は、コスト面を考えて、同じフロントタイヤを継続し、リアタイヤを広げるという可能性は否定した。

    「広いリアタイヤは、機械類などを修正しなけれなならないのでずっと高価です。我々は1997年に幅の狭いフロントタイヤを持っていたので、すでに機械を持っています」

  • ブリヂストン:F1中国GP決勝レースを振り返る

    ブリヂストン:F1中国GP決勝レースを振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1第3戦中国GPの決勝レースを振り返った。

    上海国際サーキットで開催された中国GPは、難しいコンディションの中、ウェット・タイヤが選択されるレースとなり、レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルが自己2回目、チームにとっては初のレース優勝を飾った。

    今回のレースは、全車両がウェット・タイヤを装着してセーフティーカーの先導でスタートを切った。雨が降り続けたため、ほぼ全選手がレースの最後までウェット・タイヤで走り続けた。

    浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)
    ブリヂストンの立場から見たレースはいかがでしたか?
    「2009年もエキサイティングなレースになりました。初優勝のレッドブル・レーシングと、2回目の優勝を達成したセバスチャン・ベッテルにお祝いを申し上げます。今週末持ち込んだドライタイヤのスペックは、スーパーソフトとミディアムで、予選もエキサイティングでした。またウェット・タイヤが適したコンディションで高い性能を発揮することが分かるレースでした。トップグループの中で興味深かったのは、ルーベンス・バリチェロが最後のピットストップで新しいタイヤに交換せずにそのままのウェット・タイヤで走り続けたことです。また、ニコ・ロズベルグがインターミディエイトを使っていましたが、適したコンディションまで路面が乾くことはありませんでした」

    今回もウェット・タイヤが使われるレースになりましたが、ウェット・タイヤのパフォーマンスには満足されていますか?
    「これまでも、ここではウェット・タイヤが高い性能を発揮しています。2009年度仕様のクルマは以前のものよりもダウンフォースが少ないのは明らかです。ドライならば空力グリップの不足を補うメカニカル・グリップが発生しますが、ウェットではそれが起こりません。それにも関わらず、我々ブリヂストンのウェット・タイヤは非常に難しいコンディションの中で高い性能を発揮しました。もちろん、コースには部分的にとても深い水たまりができていたため、ドライバーはアクアプレーニング現象に苦しんでいましたが、総合的には満足できる結果でした。今日は、どの選手も非常に良いドライビングを見せてくれました」

  • ブリヂストン:F1中国GP予選を振り返る

    ブリヂストン:F1中国GP予選を振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1中国GPの予選を振り返った。

    F1中国GP予選は、ブリヂストンのスーパーソフト・タイヤで1分36秒184を記録したセバスチャン・ベッテルが自己2回目、レッドブル・レーシング初のポールポジションを獲得した。ベッテルに0.2秒を下回るタイム差で2位につけたのはINGルノーのフェルナンド・アロンソ、マーク・ウェバー(レッドブル・レーシング)が3位。今回の予選は上位3台全てがルノー・エンジン搭載車という結果になった。

    路面にラバーが乗り、路面コンディションは金曜日よりも良くなった。AT&Tウィリアムズのニコ・ロズベルグがスーパーソフト・タイヤで午前中のフリー走行の最速ラップタイム1分36秒133を記録した。

    浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)
    今日の走行のポイントを教えて下さい。
    「今日は、初ポールポジションを獲得したレッドブル・レーシングにとって非常に意義ある日でした。チームとセバスチャン・ベッテルにお祝いを申し上げます。今日はどちらのタイヤも良いパフォーマンスを発揮しました。2種類のタイヤのベストタイムの差はわずかで、約0.5秒です。スーパーソフトは1周目か2周目のフライングラップでベストタイムを記録していますが、ミディアムは最適温度に届くまでにスーパーソフトよりも時間がかかり、3周目か4周目にベストタイムを記録しています。スーパーソフトにはまだグレーニングが見られますが、オーストラリアで見られたほどの性能の落ちはありませんので、明日のレースでは数多くのタイヤ戦略の選択肢があると思います」

    天候の変化が激しいようですが、これはどのようにレースに影響を与える可能性がありますか?
    「もちろん、今回のレースは昨年度とは時期が異なるので、天候も異なることを予想していました。また、今回は上海国際サーキットで今シーズン開催される初めてのレースですので、コースコンディションも昨年度とは異なります。我々が上海に来てからも寒かったり暖かかったりという天気ですから、日曜日は何が起きるか興味深いところです。気温が低ければタイヤ温度が早く上昇するスーパーソフト・タイヤが使いやすいと思いますが、気温が低いほどグレーニングも大きくなります。気温が高ければ、ミディアム・タイヤの温度の上昇も早いでしょう。もちろん、これまでにも上海では雨のレースを経験していますので、雨が降れば非常に興味深いレースになることは皆さんもご承知のことと思います。明日は戦略と空模様に注目しながらの戦いになります」

  • ブリヂストン、F1第3戦 中国GPの展望

    ブリヂストン、F1第3戦 中国GPの展望

    ブリヂストンの浜島裕英が、2009年のF1第3戦中国GPの展望をタイヤサプライヤーの立場から語った。

    中国GPは昨年まで秋に開催されていたが、今年の日程は昨年のレースからわずか半年後の春に変更された。昨年のレースでは、ハード−ハード−ミディアムのタイヤ作戦を採用したルイス・ハミルトン(マクラーレン)が優勝した。

    今シーズンはスリックタイヤへの移行によってレース用タイヤの配分が一新され、中国GPに向けて用意されたのはミディアムとスーパーソフトタイヤである。これはオーストラリアGPと同じ組み合わせで、チームとドライバーにとってタイヤ管理が難しい課題となる。

    上海は2本の長いストレートと16ヶ所の多様なコーナーが混在する全長5.45kmのコースである。非常に大きな横Gを受け、ハードブレーキングとトラクションが必要になるこのサーキットで、ブリヂストンポテンザタイヤのミディアム、スーパーソフト両コンパウンドは、様々な課題に遭遇する。

    ターン2とターン7はタイヤのグレイニングを誘発しやすく、一方ターン7から8にかけては大きな横Gが発生するため、タイヤのコンストラクションと耐熱性能が試される。ワンストップ作戦では重いマシンで走るためラップタイムに不利になり、タイヤの摩耗も促進するため、これまではツーストップ作戦が採用される場合が多かった。またターン13のバンクと同様に、1周全体を通じて勾配の変化も見られる。

    浜島裕英 (ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部長)
    上海の課題は何か?
    「上海インターナショナル・サーキットはタイヤに非常に厳しいコースです。横からの力が非常に大きく、特に大きく回り込んだターン2とバンクのあるターン13で、左フロントタイヤにグレイニングが発生すると予想しています。ここではリアタイヤにもグレイニングが発生する可能性があります。このサーキットは2本の長いストレートを擁する上に、大部分が曲がりくねったテクニカルなレイアウトになっているため、中程度のダウンフォース・セットアップを採用することになります。チームとドライバーにとっては、タイヤを最高の形で使用できるよう、適正なセットアップを見つけることが大きな課題になるでしょう」

    開幕戦に続いてスーパーソフトコンパウンドが登場するが、タイヤ管理はどの程度難しいのか?
    「オーストラリアでは、特にスーパーソフトタイヤのグレイニングが大きな課題でした。しかしこのグレイニングの発生は、チームによってフロントだったり、リアだったり、と様々でした。つまり、新しいマシンに合う適正なセットアップがまだ見つかっていないということです。今は各チームのマシンへの理解が開幕戦より深まっているので、中国ではグレイニングも軽減すると予想しています。また上海は常設サーキットなので、年1回しかレースが開催されないアルバート・パークよりも路面の状態は良いはずです」

    開催日程:2009年 F1 中国GP

  • ブリヂストン:F1マレーシアGP決勝レースを振り返る

    ブリヂストン:F1マレーシアGP決勝レースを振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1第2戦マレーシアGPの決勝レースを振り返った。

    ブリヂストン・ポテンザのドライ用ソフトコンパウンドで全員がスタートを切ったマレーシアGPは、途中大雨となり、ブリヂストン・ポテンザのインターミディエイト及びウェット・タイヤが2009年度のレースに始めて登場した。この豪雨でマレーシアGPは32周でレース成立となり、ジェンソン・バトンがレース優勝者となった。

    レースのスタートの背景には黒い雲がたちこめていたが、今日のレースパフォーマンスに重要な影響を与えたのはブリヂストンの黒いラバーだった。雨が降り始めると路面の水位が周回毎に変化し、ドライのスリックタイヤかインターミディエイトかウェット・タイヤかを決めるのが非常に難しい状況となり、コンディションに適したタイヤも頻繁に変わった。

    レースは4分の3の距離に届かずに中止となったため、入賞者の獲得ポイントは通常の半分となった。ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が2位、ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が3位でフィニッシュした。

    浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)
    ブリヂストンの立場から見たレースはいかがでしたか?
    「雨が降る前から非常に興味深いレースでした。全員がソフト・タイヤを装着してスタートを切りました。今日のコンディションではソフトがとても良い安定したパフォーマンスを発揮し、天気がドライのままならば幾つかの良い戦略の選択肢があったと思います。ソフトでスタートしたのは正解でした。ハードコンパウンドよりもソフトコンパウンドは低温から作動するため、雨が降り始めてからウェット・タイヤが必用になるまでの間のパフォーマンスはハードよりもソフトの方が優れていたと思います」

    タイヤ戦略の重要性は?
    「正しいタイヤを正しいタイミングで選択することは非常に重要です。正しい選択にどれだけのメリットがあるのかが表れたケースが数多く見られました。雨が降り始めてからは、インターミディエイトが最適な時間枠があり、それは他より10秒も速かったティモ・グロックに表れていました。ウェット・タイヤを使うタイミングが早すぎたために、ドライすぎる路面コンディションに苦しんだドライバーもいました。雨が強くなってからはウェット・タイヤが正解でした。残念ながらその後は豪雨になり、F1カーが走れるコンディションではなくなってしまいました」

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  • ブリヂストン:F1マレーシアGP予選を振り返る

    ブリヂストン:F1マレーシアGP予選を振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1マレーシアGPの予選を振り返った。

    ブリヂストンのソフトタイヤを履いたジェンソン・バトンが、驚異的なラップタイム1分35秒181を記録して、マレーシアGPのポールポジションを獲得した。

    バトンはパナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリを僅か100分の9秒しのいでポールポジションを獲得した。セパン・サーキットのコース状況は金曜日と比べるとゴムも乗って改善されたが、チームもドライバーも依然として新車とブリヂストンのスリックタイヤとの最高の妥協点を見つけるために苦心していた。

    浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)
    今日の走行の重要なポイントを教えてください。
    「今日は、ラップタイムが非常に接近していました。例えばプラクティス3では上位13台が僅か1秒の中に入っています。タイヤ性能に関しては、ベストラップにおいては、ソフトタイヤがハードタイヤに対して1周1.0〜1.3秒のアドバンテージがあります。ソフトタイヤは最初のタイムアタックでベストラップ・タイムを記録することが出来る傾向にあり、オーストラリアGPでスーパーソフトタイヤが見せたような性能の低下は見られませんでした。ハードタイヤは走行を開始して3〜4周目にベストラップを記録し、高い耐久性能を発揮することが分かっています。レースタイヤとしてはハードタイヤが適しているといえます」

    コースの状況は金曜日からどう変わって来ましたか。また、レースはいかに展開されると思いますか。
    「セパンのコースは、レースの週末を通して表面がどんどん良くなっていくサーキットです。これは高い気温のせいで、ゴムがコース表面に溶け込むからだと考えられ、グリップの面では非常に良いコースといえます。レースは戦略が重要になるでしょう。タイヤの性能低下に関してはソフトタイヤとハードタイヤの差がオーストラリアのように大きくないために、戦略は色々考えられそうです」

  • ブリヂストン、F1第2戦マレーシアGPの展望を語る

    ブリヂストン、F1第2戦マレーシアGPの展望を語る

    ブリヂストンの浜島裕英が、2009年のF1第2戦マレーシアGPの展望をタイヤサプライヤーの立場から語った。第2戦となるマレーシアGPの舞台セパン・サーキットは、2本の長いストレートが狭い低速コーナーに続くタイヤに厳しいコースである。低速コーナー入り口でハードブレーキングが必要になるため、タイヤを通じて大きなエネルギーが発生する。

    この2ヶ所のハードブレーキング・ゾーンに加えて、様々なタイプのコーナーが混在し、1周を通じてタイヤに絶え間なく大きな負荷がかかることになる。厳しいのはサーキットのレイアウトだけではない。当地で経験する暑さも過酷な課題になる。実際に、マレーシアではよく雨が降るものの、たとえ雨が降ったとしても気温が下がることはない。

    マレーシアGPに向けて用意するタイヤコンパウンドはハードとソフトである。昨年までマレーシアで使用してきたのは溝付ドライタイヤのハードとミディアムコンパウンドだった。したがって今年の配分には、これまでよりもソフトなタイヤが含まれることになる。もう一つの注目点は、全チームにとって、シーズン前のテストで使用したハードタイヤを進化させた2009年型ハードタイヤを使用する初めての機会になることだ。

    浜島裕英 ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部長
    セパンの課題は何か?
    「セパンは多種多様なコーナーが混在し、2本の長いストレート終盤にそれぞれハードブレーキング・ゾーンがある、タイヤに非常に厳しいコースです。つまり1周の間にタイヤを通じて発生するエネルギーは膨大な量になるということです。特に新世代のマシンはダウンフォースが削減されて若干安定性に欠けるように見えるため、ドライバーはブレーキをロックさせないよう注意しなければなりません。マレーシアでは毎年暑さが大きな要因になります。また今年はレース開始時間が遅くなりました。この時間帯は雨が降ることが多いので、私たちが直面すると思われる課題はたくさんあります」

    タイヤ配分はどのように影響するか?
    「マレーシアで使用するハードコンパウンドは、各チームがシーズン前のテストで使用したコンパウンドをより進化させたものです。チームからのフィードバックに対応するため、以前よりもソフトになるよう改良しています。しかし大きな変更はありませんので、私は適切なものであると確信しています。ソフトコンパウンドについては、これまで私たちはセパンでソフトタイヤを使ったことがないため、その管理が今週末の最も大きな課題になるでしょう」

    浜島裕英のF1 マレーシアGP 解説

    酷暑に見舞われることが多いという想定に基づき、S(ソフト)とH(ハード)を持っていきます。このサーキットはターン9から最終コーナーを立ち上がるまでの、セクター3の区間タイムが重要なサーキットです。今年になってからMotoGPのテスト走行を視察に行きましたが、以前に比べて、路面が粗くなくなってきました。ウチのアロケーション(ゴムの配置)が硬く行きすぎてないことを祈ってます(笑)。

    心配なのはスコール。スタートが夕方の5時ですからスコール来襲の可能性が高い。ウエットタイヤは昨年からスペックを変更していないので、ドライバーたちは『マシンのダウンフォースが減ったことでウエット路面は昨年より運転しづらい』と言ってます。

    スコールの後、雨上がりでスタートするシチュエーションでは、ウエットタイヤを上手く使うことができるドライバーが有利。例えばアロンソ。雨なら彼の腕でルノーの相対的戦闘力が上がるのです。

    開催日程:2009年 F1 マレーシアGP

  • ブリヂストン:F1オーストラリアGP決勝レースを振り返る

    ブリヂストン:F1オーストラリアGP決勝レースを振り返る

    ブリヂストンが、2009年F1開幕戦オーストラリアGPの決勝レースを振り返った。

    スリックタイヤがグランプリにカムバックを果たしたオーストラリアGPは、ブラウンGPチームの完ぺきなデビュー戦を戦ったジェンソン・バトンがミディアム・ミディアム・ス−パ−ソフトのタイヤ戦略でエキサイティングな新レギュレーションでのF1シーズン第1戦の優勝を果たした。

    1位のバトンに続いてフィニッシュしたのは、チームメイトのルーベンス・バリチェロとパナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリ*。バリチェロがバトンと同じタイヤ戦略を用いたのに対して、トゥルーリはスーパーソフト・タイヤを装着してピットレーンからのスタート、その後2回ミディアムに交換した。

    *レース後、3位に入ったトゥルーリ選手はセーフティーカー導入中に他車を追い抜いたことに対し、25秒のペナルティーを受け12位に降格、代わってハミルトン選手が3位に繰り上がりました。

    浜島裕英(株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長
    ブリヂストンの立場から見た2009年開幕戦はいかがでしたか?
    「まず、まれに見るエキサイティングなレースで優勝したジェンソン・バトンとブラウンGPチーム、そして2位完走を果たしたルーベンス・バリチェロにお祝いを申し上げます。また、新レギュレーションを施行したFIA、エキサイティングでスピードに優れた新車開発に成功した各チームにもお祝いを申し上げます。2009年度の変更がF1に大きな違いをもたらしたことが分かる意義深いレースでした。スリックタイヤと我々の新しいタイヤアロケーション理念は、各チームに多くの課題を提示したと思います。上手く対処できたチームとそうでないチームがありました。タイヤ戦略は順位を上げることに欠かせないポイントでした。また、スーパーソフト・タイヤは性能の落ちが早かったため、このタイヤに適したセットアップが良いリザルトを達成するカギになりました。ミディアム・タイヤは非常に丈夫で、戦略やセットアップの幅をチームに提供することができたと思います」

    今回使われた異なるタイプの戦略についての感想を聞かせてください。
    「今回は我々ブリヂストンの新しいタイヤを用いた初めてのレースでしたので、週末を通して数々の異なるアプローチが見られました。土曜日のデータを見ると、1回目のフライイングラップではスーパーソフト・タイヤが約1.2秒ミディアムよりも速かったことが分かります。その通り、スーパーソフトでスタートした選手には序盤かなりのアドバンテージがありました。しかし、最終スティントでスーパーソフトを使った選手にも、レース中にゴムが乗って路面コンディションが良くなっていたためメリットがありました。レースのスタートから中盤までスーパーソフトを使った場合は、5、6秒の遅れが出ることを予想していました。だからこのタイヤで長いスティントを走る選手は多くなかったのだと思います」