カテゴリー: アウディ

  • アウディ 2026年F1エンジン開発で出遅れ?メルセデスとの差は約30馬力

    アウディ 2026年F1エンジン開発で出遅れ?メルセデスとの差は約30馬力

    アウディF1が2026年のF1世界選手権でのデビューに向けて準備を進める中、その新型パワーユニットがメルセデス製エンジンに対して最大で31bhp(約31馬力)劣っているとの報道が浮上した。

    2026年からザウバーF1チームは正式に「アウディF1」へと名称を変更し、ドイツの自動車メーカーが完全買収したスイス拠点のチームとして新時代を迎える。

    アウディはメルセデス、フェラーリ、ホンダ、そして新規参入のレッドブル・パワートレインズ=フォードと並び、5つのF1エンジンメーカーの一角を担う。

    メルセデスが571bhp、アウディは540〜550bhpとの報道
    伊『Motorsport.com』によると、メルセデスの2026年仕様エンジンは420kW(約571bhp)を達成している一方、アウディは「400kWの壁を突破」した段階にあり、540〜550bhpの範囲にとどまっているという。

    その差はおよそ21〜31bhp。比較対象として、FIAが2023年に実施したパワーユニット解析では、最も非力とされたルノー製エンジンでさえ、先頭グループに対して20〜33bhpの差に収まっていた。

    報道によれば、こうした情報は「開発現場の空気を感じ取っている関係者」から漏れ伝わったもので、現在も各メーカーがエンジンダイナモ上で開発テストを進めている最中だとされる。

    「信頼性重視の段階」─ウィートリー代表が最新状況を説明
    ザウバーF1チーム代表のジョナサン・ウィートリーは先月のアゼルバイジャンGPで、アウディのエンジン開発が「スケジュール通り進行中」と説明。現在はパフォーマンスよりも信頼性の確立に重点を置いており、エンジンとシャシーを初めて統合テストするのは12月になると明かした。

    「パフォーマンスを語るのはまだ早すぎる」としながらも、アウディが次世代エンジンの信頼性確保を優先していることを強調した。

    フェラーリからの技術者流入で巻き返しへ
    アウディの開発体制には今後、フェラーリからICE開発責任者のヴォルフ・ツィンマーマンとその副責任者ラース・シュミットが加わる見通し。両名は2026年用フェラーリエンジンの開発完了後に移籍すると報じられており、チーフオペレーティング兼テクニカルオフィサーを務めるマッティア・ビノットの下で再びタッグを組むことになる。

    なお、フェラーリではツィンマーマンが提案した「スチール製シリンダーヘッド案」が信頼性の問題で採用されず、「極秘吸気システム」に開発の焦点を移しているという。

    2026年の新ルールと各メーカーの課題
    2026年はF1史上最大級の技術改革期となり、エンジンとシャシーのレギュレーションが同時に刷新される。新型パワーユニットは電動化比率50%、持続可能燃料の採用、アクティブエアロの導入など、従来の概念を大きく変える。

    メルセデスのトト・ヴォルフ代表は、フルパワー時に「時速400kmに達する可能性がある」と述べており、同チームの開発が他メーカーより進んでいることを示唆した。

    一方で、FIAは少なくとも1社が開発面で大きな遅れを取っていることを認め、「追加開発・アップグレード機会制度(ADUO)」を導入。コストキャップの緩和やベンチテスト時間の追加など、遅れているメーカーを支援する仕組みを整備する。

    アウディの課題は“パワーより成熟”
    現時点での馬力差は懸念材料ではあるが、アウディの開発ロードマップを見る限り、焦点は「信頼性」と「効率性の最適化」にある。

    2026年は電動化率の高さゆえ、単純なICE出力よりもエネルギーマネジメント能力が重要になる。初年度からメルセデス並みのパフォーマンスを発揮するのは難しいが、豊富な人的リソースとフェラーリ出身エンジニア陣の加入により、中期的な競争力強化の見込みは十分にある。

    一方、メルセデスが2014年に示したように、新レギュレーション初年度での技術的優位はタイトルを左右する要素になり得る。
    アウディがこの差をどこまで短期間で埋められるか──それが2026年シーズン最大の注目点のひとつとなりそうだ。

  • フェルスタッペンのチーフメカニックがアウディF1移籍 人材流出止まらず

    フェルスタッペンのチーフメカニックがアウディF1移籍 人材流出止まらず

    レッドブル・レーシングでマックス・フェルスタッペンのチーフメカニックを務めてきたマット・コーラーが、2025年末でチームを離れ、2026年からアウディF1へ加わることが明らかになった。フェルスタッペンの黄金期を支えたキーパーソンの移籍は、アウディの参戦準備が本格化している証でもある。

    アウディはすでにマッティア・ビノット率いる体制の下でフェラーリ出身エンジニアやオペレーション人材を次々と獲得しており、今回のコーラー加入で戦力強化にさらに弾みがつく。

    一方、レッドブルでは主要スタッフの流出が相次ぎ、王者チームの屋台骨に揺らぎも見え始めている。

    アウディがフェルスタッペン担当メカを引き抜き
    アウディF1は2026年の参戦に向けて、マックス・フェルスタッペンのチーフメカニックを務めていたマット・コーラーを獲得した。コーラーは2025年末にレッドブルを離れ、翌年からアウディの新体制に加わる。

    今回の移籍は、ザウバーを引き継ぐアウディにとってさらなるハイレベルな人材を確保する重要な一手だ。チームはここ数カ月でフェラーリ出身のエンジニア、ヴォルフ・ツィマーマンとラース・シュミットを招聘しており、両者は現在アウディの最高執行責任者兼テクニカルオフィサーを務めるマッティア・ビノットの下で再びタッグを組むことになる。

    フェルスタッペンの成功を支えた“職人”
    コーラーはジュニアチームのロダン・カーリンでキャリアをスタートさせ、2015年にレッドブルへ加入。ナンバー2メカニックとして経験を積み、2022年にはチーフメカニックに昇進した。その時期はちょうどフェルスタッペンが圧倒的な強さを誇示し、連続タイトルを獲得していた頃だ。

    パドック内では緻密な仕事ぶりで知られ、ガレージオペレーションやセットアップの実行、チーム全体の調整などにおいて中心的な役割を果たしてきた。2022年から2025年にかけてのレッドブルの支配的な成績を支えた重要人物のひとりとされている。

    アウディはこのコーラーの「完璧主義的な姿勢」が2026年の初年度からチームの即戦力になると期待しており、現時点で具体的な役職は明らかにされていないものの、レッドブル時代よりも上位のメカニカル部門またはオペレーション部門の責任者に就任する可能性が高いと見られている。

    レッドブルの人材流出が深刻化
    コーラーの移籍は、アウディが進める積極的な人材引き抜き戦略の一環でもある。レッドブルからは今季、チームマネージャーのジョナサン・ウィートリーやリー・スティーブンソンなど、複数のキーパーソンがすでにアウディ陣営へと移籍している。

    こうした動きは、フェルスタッペン時代の成功を支えた中核スタッフが次々とチームを離れるという、レッドブルにとって大きな課題を浮き彫りにしている。アウディの参戦準備が進むなかで、その影響力はF1パドック全体に確実に広がりつつある。

    分析:アウディの戦略は“人”から始まる
    アウディは2026年の新時代に向け、テクノロジーだけでなく「人材」こそが勝負の鍵と見ている。ビノットを中心とした技術陣に続き、現場の実務を担うメカニック層まで強化を進めており、短期間での戦力化を狙う構図だ。

    レッドブルからの流出は同チームの強さを脅かす要因にもなりうる。今後アウディがどこまで組織の成熟度を高め、F1初年度から競争力を発揮できるかが焦点となる。

    Source: motorsportweek.com

  • アウディ 2026年F1エンジン開発は順調と強調「信頼性を最優先」

    アウディ 2026年F1エンジン開発は順調と強調「信頼性を最優先」

    ウディF1代表のジョナサン・ウィートリーは、2026年のフォーミュラ1参戦に向けた開発状況について「信頼性を最優先している」と最新の進捗を明かした。アウディは来季からザウバーを母体としたワークスチームとしてF1に参戦し、新時代のレギュレーションに挑む。

    現在、独自開発したパワーユニットはすでにダイナモでのテスト段階にあり、年末には初めてシャシーとパワートレインを組み合わせる予定だという。

    ウィートリーは「エキサイティングな時期」と表現しつつ、実際の性能評価は2026年の開幕戦まで待つことになると強調した。

    ヒンウィルを拠点とするチームは、来季からワークス体制のアウディへと変貌を遂げ、スポーツの新たな時代を迎える準備を整えている。アウディだけでなく、キャデラックも11番目のチームとしてF1に加わる予定であり、新規則と新規参入に対する期待は自然と高まっている。

    レッドブルのスポーティングディレクターを離れ、ドイツの自動車メーカーによるプロジェクトを率いる立場となったウィートリーは、アウディのエンジンプログラムの進捗について次のように語った。

    「今はすべてのF1チームにとって非常に忙しい時期であり、誰もが当然のように2026年に焦点を向けている。我々はダイナモプログラムを予定通り進めている。エンジンはすでにダイナモにかけられてしばらく経っている」

    さらにウィートリーは、2026年がアウディにとってF1で自社製パワーユニットを設計・製造する初年度であることを踏まえ、パフォーマンスよりも信頼性を優先していると強調した。

    「今の焦点は信頼性だ。というのも、非常に短期間でマシンを走らせなければならないからだ」

    アウディ F1

    今季は残り7戦となり、多くのチームはすでに2026年規則に照準を合わせている。パドックでの大きな話題のひとつは、シャシーとパワートレインの統合である。新規則のもとで両者は大幅に刷新され、メルセデスやフェラーリからエンジンやギアボックスを供給されるカスタマーチームは、その設計を適合させる必要がある。

    しかし、アウディはワークス体制であるため、製造においてはより効率的なプロセスを進めることができる。ウィートリーは、チームが年末までにパッケージ全体を結合し始める見込みであると述べた。

    「アウディF1プロジェクトにとってエキサイティングな時期だ。12月には初めてシャシーとパワートレインを組み合わせることになる。シミュレーターのプログラムも自然と2026年に向かっている。しかし、どちらのプログラムにおいてもパフォーマンスについて語るのはまだ少し早すぎるだろう」

    「そしてもちろん、我々が本当にその全貌を知るのは、最初の予選とメルボルンでの開幕戦になるだろう」

  • アウディF1が2026年シム走行を“封印” ヒュルケンベルグが真相告白

    アウディF1が2026年シム走行を“封印” ヒュルケンベルグが真相告白

    ニコ・ヒュルケンベルグは、「誤った印象や誤った基準」を与えることへの懸念が、アウディのF1ドライバーたちが2026年のシミュレーターテストを開始できない理由だと明かした。

    2026年のレギュレーション刷新が目前に迫る中、各チームはドライバーに2026年マシンのシミュレーターモデルを試す機会を与え始めている。

    しかしながら、来年からワークス・アウディ体制へと移行するザウバーは、ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトのコンビに、その機会をまだ与えていない。

    ドイツ人ドライバーは、ヒンウィルを拠点とするチームがドライバーに最新世代のF1を体感させることを控えている理由について説明した。

    「まだ現時点ではすべてが大きく、そして急速に進化している。だからチームとしては誤った印象や誤った基準を与えたくないんだ。だからこそ、今は少し控えていると思う」と彼はMotorsport Weekを含むメディアに語った。

    アレクサンダー・アルボン、シャルル・ルクレール、ランス・ストロールらによる初期のシミュレーターテストの結果を受け、2026年マシンに対する否定的な見解が広がりつつある。

    しかしヒュルケンベルグは、新レギュレーション下でのドライバビリティを評価するにあたり、オープンな姿勢を貫くつもりだと強調した。

    「正直、他の人が何を言ったかなんて気にしない。最終的に自分がシミュレーターを走らせれば、その時に得られるものを受け取ることになる。もちろんその時にはいくつかの見方や感覚が出てくるだろう」

    「確かに全く違ったものになるだろう、それは予想されていたことだ。だが来年実際にサーキットで走り始めれば、すべてが本当に新しいものになる。だからこそ、探究し、学び、新しいレギュレーションに素早く適応することが重要なんだ」

    ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ F1)

    アウディが直面するロジスティック上の困難
    ヒュルケンベルグが語った「規則への理解を固める必要がある」という主張は、スポーティングディレクターのイナキ・ルエダによって裏付けられた。

    元フェラーリのルエダは、F1の24戦カレンダーがチームにとってどれほどのロジスティック上の難題となっているかを明かした。

    「レース前にはドライバーをシミュレーターに丸一日入れたい。例えば先週の金曜日にはニコがいて、今週の月曜日にはガビがいて、彼らはザントフォールトとモンツァを走っていた。つまり、すでに1日を2つのサーキットで分割しなければならなかった」

    「カレンダーを見渡すと、ドライバーをシミュレーターに入れる枠を探すだけでも本当に難しい。さらに『C46(2026年マシン)を試したい』と言われた時に、その時間をどこで見つけるのか? ますます難しくなってしまう」

    ルエダはまた、現時点でのシミュレーターテストは新マシン理解に大きな成果をもたらさないと確信している。その理由は、現在のモデルと実際の進化との相関性が低いためだ。

    「いつドライバーをC46に触れさせるかは分かっているが、あまりに早い段階でやってしまうと、彼らに見せるマシンが実際に乗るものとはまだ大きく異なるというリスクがある」

    「いまの開発曲線は非常に大きい。1週間で得たものが、翌週にはすでに別の領域に移ってしまう可能性があるんだ」

  • アウディF1チーム アディダスと複数年パートナーシップを発表

    アウディF1チーム アディダスと複数年パートナーシップを発表

    アウディF1チームは、アディダスとの複数年にわたるパートナーシップを発表した。

    アディダスはモータースポーツへの取り組みを拡大し、将来のアウディF1チーム2026年シーズンの開幕に先駆けてデビューするコレクションは、スポーツパフォーマンスを象徴する2つのブランドが持つ最先端テクノロジーとカルチャーを形作るデザインを融合させたものとなる。

    このパートナーシップにより、アディダスと将来のアウディF1チームは協力し、ドライバー、メカニック、そしてチーム全体のためのハイパフォーマンスかつスタイル重視の製品を幅広く展開する。最新のアディダスのテクノロジーを駆使して生み出されるこのコレクションは、モータースポーツ文化に新たな視点をもたらし、パドック内外にフレッシュなアプローチを提供し続ける。

    ファンはすべてのチームの心臓部であり、アディダスと将来のアウディF1チームは、その情熱を最初の日から称えることに尽力する。このパートナーシップの一環として、チームの初戦に先立ち、専用のアパレル、フットウェア、アクセサリーのラインが発表され、世界中のファンがスタイリッシュにチームへの忠誠心を示せるようになる。

    アディダスCEO ビョルン・グルデン
    「我々は、将来のアウディF1チームとパートナーシップを結び、彼らの最高峰の舞台でのデビューをサポートできることを非常に誇りに思う。アイコニックな“四つのリング”と“三本線”が2026年のパドックに揃うことは、モータースポーツにおける新しいエキサイティングな章の幕開けを意味する。我々のF1への継続的な取り組みの一環として、このパートナーシップは、オンとオフ両面で共通の信念と革新的な視点を持つブランドとの協業に焦点を当てていることを示している。我々は、ドライバーとチームが成功を収め、新しい世代のモータースポーツファンとつながるための計画を披露できる日を心待ちにしている」

    アウディF1チーム代表 ジョナサン・ウィートリー
    「このパートナーシップは、グローバルな舞台で2つのアイコニックなブランド──四つのリングと三本線──を結びつけ、我々の将来のアウディF1チームとしての旅におけるエキサイティングな節目を表している。アディダスとともに、我々は役割ごとに特化したエリート技術的スポーツギアをチームに提供し、人間のパフォーマンスを高めていく。レースを超えて、我々の共通の野心は、革新、スタイル、そして揺るぎない卓越性の追求を通じて、新しい世代のモータースポーツファンを鼓舞することだ」

    アウディAG CEO 兼 ザウバー・モータースポーツAG取締役会会長 ゲルノート・デルナー
    「アディダスとアウディは、トップレベルのスポーツで数十年にわたり協力してきた──それは共通の価値観と、パフォーマンスを通じて人々を鼓舞するという願望に基づいている。我々のF1におけるパートナーシップは、革新と最高のパフォーマンスの追求を超えるものであり、2つの先進的なブランドの強みとビジョンを組み合わせるものだ。間もなく発表されるアディダスのコレクションは、アウディの新しいデザイン哲学と同じく、明快さと精密さを特徴とする。我々がアディダスとともにモータースポーツ最高峰への参戦を形作っているという事実は、我々の協力関係に対する大きな信頼と評価を強調するものだ」

    アディダス F1

    今季開幕前、メルセデスは「画期的」と称する複数年契約を巡って多くのライバルとの争いに勝利し、アディダスを公式チームパートナーに迎えたことを発表した。

    アディダスの有名なスリーストライプは、今年のメルセデスのチームキットやレーシングスーツに採用されている。ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリがレース前に使用する特製のシルバーの冷却ジャケットも、今年初めに大きな話題となった。

    今シーズン、メルセデスはアディダスと独占的な提携関係にあったが、この状況は2026年には変わり、アディダスはグリッド全体への影響力を拡大することになる。

    メルセデスとの契約は、アディダスにとってスポンサーとしてF1に正式参入する初めての事例であった。それ以前は、1990年代にミハエル・シューマッハとの個人的な小規模契約や、フットワークやラルースといったチームを通じてロゴやブランドが登場していたに過ぎなかった。

    アディダスは、ドイツ代表サッカーチームの象徴的なスポンサー権を失った後、新たな高い注目度を持つ場を探し求めていた。代表チームの契約はライバルのナイキが2027年から引き継ぐことが決まっている。

    このアディダスとの契約は、新生アウディチームが発表した2つ目の大型パートナーシップである。7月にはフィンテック企業のRevolutがタイトルスポンサーとなることが明らかにされていた。

  • ホンダとアウディが猛反対 F1 V8エンジン復活検討会議が中止

    ホンダとアウディが猛反対 F1 V8エンジン復活検討会議が中止

    ホンダとアウディが猛反対したことで、FIA会長モハメド・ビン・スライエムが主導するF1のV8エンジン復活計画は大きく頓挫した。9月11日にロンドンで予定されていたエンジンメーカーとチーム代表を招いた会議は、中止が決定されている。

    検討されていたのは、2.4リッターV8エンジンを完全持続可能燃料で走らせ、一定のハイブリッド要素を加える新規定の導入時期。

    2029年または2030年からの採用案が浮上していたが、ホンダとアウディの強硬な反対によって合意形成は不可能となり、会議そのものが白紙に戻った。

    『The Race』が最初に報じたところによると、当初はエンジンメーカーとチームが集まり、ハイブリッドの出力やターボ要素の有無といった詳細を詰める予定だった。ビン・スライエムは2029年からの導入を望んでいたが、メーカー側はコストや複雑性を理由に慎重な姿勢を示していた。

    2030年導入案が妥協点とみられていたが、F1のパワーユニット・ガバナンス協定では2031年以前の規定変更にはメーカー5社のうち4社の賛成が必要となる。ホンダとアウディが明確に反対したことで、その条件を満たすことが不可能になった。

    このため、ビン・スライエムは出席予定者に「現状では合意は得られない」と伝え、会議を取りやめたとされる。ただし2031年以降については協定が存在しないため、理論上FIAは一方的に規定を決定することも可能だ。しかし急進的すぎる変更はメーカー撤退のリスクを伴う。

    F1 V8エンジン(V型8気筒)

    それでもFIAは、2031年のエンジン規定についてはFOMやメーカーと協力して策定していく方針を強調。今回の会議は「延期」とされ、今後の議論に向けて関係者が改めて案を練る時間が設けられることになった。

    ビン・スライエムは今年初め、F1エンジンの将来像についてこう語っている。

    「我々には、もっと軽い新しいエンジンが必要だ。これが進むべき道だ。ギアボックスは単一サプライヤー。燃料も単一サプライヤーにすることが主要な要素のひとつ。そして電動ハイブリッドも単一サプライヤーだ。それはFOMとチームの支持があって初めて成り立つ。だから我々は彼らに投げかける。そして彼らが受け入れるか見てみる。受け入れなければならない、なぜならそれが常識だからだ」

  • ザウバーF1チーム 20年使用のモーターホームにモンツァで別れ

    ザウバーF1チーム 20年使用のモーターホームにモンツァで別れ

    20年にわたって使用され続けてきたザウバーのホスピタリティ施設が、今週末のイタリアGPを最後に幕を閉じる。これは、アウディがモータースポーツ活動全般に適用する新しいデザイン言語を発表した同じ週にあたる。

    ザウバーは今週末のモンツァを終えた時点でパドック最古のホスピタリティ施設を収納し、売却する予定だ。来季からはアウディが全く新しいホスピタリティ施設を導入することになる。

    ザウバーは2006年以来同じホスピタリティ施設を使用
    2025年F1シーズン最後のヨーロッパラウンドとなるモンツァでは、各チームが自前のホスピタリティ施設をトラック輸送で持ち込み、最後の使用となる。フライアウェイ戦では現地調達の仮設施設やサーキット常設建築を使用することになるためだ。

    いわゆる「モーターホーム」と呼ばれるこの施設は、チームのトラックサイド活動の拠点であり、エンジニアリング用トレーラーやガレージ横の構造物とは別に存在する。後者にはマシンの部品や工具、レース活動に必要なすべての機材が収められている。

    20年間にわたり、セルジオ・ペレス、キミ・ライコネン、小林可夢偉、ニコ・ヒュルケンベルグ、シャルル・ルクレールといったドライバーたちが、この施設をシーズン中の「家」としてきた。

    また、この施設は幾つかの大きな祝宴の場にもなった。小林可夢偉が2012年日本GPで表彰台を獲得した時、ヒュルケンベルグが直近のシルバーストンで表彰台に立った時、ペレスが2012年に3度の表彰台を獲得した時、そしてロバート・クビサが2008年カナダGPで唯一の優勝を飾った時などである。

    このユニットは2006年サンマリノGPで初めて導入された。BMWザウバーとしての最初のシーズンのヨーロッパ初戦であり、ドイツのBischoff + Scheck社によって建設された。クビサとニック・ハイドフェルドがドライバーとして、そして当時のチーム代表マリオ・タイセンがこの施設を拠点とした。

    このユニットは10チームの中で最古のホスピタリティ施設であり、マクラーレンの現行ユニットも2007年に初登場した「ブランドセンター」を大幅改修したものだ。

    ザウバー F1 アウディ

    アウディ、新ホスピタリティ導入へ コンセプトカー「C」が大きなヒントに
    来季、ザウバーはアウディのワークスチームとなり、それに伴い全く新しいホスピタリティ施設が登場する。その外観は大きく異なるものになる見込みだ。

    そのヒントとなるのが、今週ミラノで発表されたアウディの新型電動2シーター・スポーツカー「コンセプトC」だ。アウディは企業の根本的な再編の一環として、新しいデザイン哲学を採用したことを確認した。

    この車両のデザインは1936年のアウトウニオン・タイプCレーシングカーからインスピレーションを受けている。

    アウディは火曜日に次のように述べている。

    「明快さに重点を置いたデザインにより、アウディは競争が激化する時代においても差別化を維持する、大胆で簡素かつ時代を超越した美学へと踏み出す。新しいアプローチはブランドのアイデンティティを明確に体現するデザイン言語に表れている。アウディは独自のデザイン、妥協なき品質、そして洗練を象徴する」

    この新しいデザイン言語の最初の具体例となるコンセプトCの「アスレチック・ミニマリズム」は、来季F1チームおよびそのホスピタリティ施設がどのような装いとなるかを大きく示唆している。

    「F1参戦に向けた準備は全速力で進んでいる」とアウディのゲルノート・ドルナーは語った。

    「来年からF1で我々に何が期待できるのか、その具体的なプレビューをすべてのファンにお届けできることを楽しみにしている」

    現在、この新しい美学を取り入れたプロジェクトは進行中であり、早ければ11月初旬にも発表される見込みだが、まだ最終決定には至っていない。

  • フランツ・トスト F1参入キャデラックとアウディに寄せる展望

    フランツ・トスト F1参入キャデラックとアウディに寄せる展望

    長年のF1チーム代表フランツ・トストは、依然として王者カテゴリーの動向を熱心に追っている。シーンに精通した彼が、SPEEDWEEK.comとの会話でキャデラックとアウディの来年の見通しを明かした。

    F1シーズン2025はまだ9戦を残しているが、すでに来年について語られることが増えている。次のシーズンには、世界選手権の参加者とファンが数々の新しい要素に直面することになるからだ。

    まずは新しいレギュレーションにより、マシンとパワーユニットが大きく変わる。また、タイヤも今年使用されているものとは大きく異なる仕様となる。

    さらに、参戦チームが1つ増える。キャデラックがF1に参入し、ドライバーラインナップには経験豊富な顔ぶれを揃えた。アメリカの新チームは、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスというベテラン2人を起用して挑む。一方でアウディもまた新たなメーカーとして世界選手権に参入する。ザウバー・チームは今後「四つのリング」のブランドのためにポイントを争うことになる。

    多くの変化があるため、一般的な予測は難しいとフランツ・トストもSPEEDWEEK.comとの会話で強調した。チロル出身のトストは2006年から2023年末まで、ファエンツァを拠点とするレッドブルのセカンドチームを率いた。そのチームは当初トロ・ロッソの名で参戦し、その後アルファタウリを経て、現在はVisa CashAppレーシングブルズとして活動している。

    2026年の勢力図を問われると、トストは首を振った。「私は予測を控える。各チームがシャシーやエンジンの開発においてどの段階にいるのかは分からない。だが、メルセデスは非常に多くの経験を持っているし、フェラーリも同様だ。レッドブルが初の自社製エンジンでどう戦うかは注目だ。全体的に見れば、これは興味深い時期だ。」

    新規参入のキャデラックと、ボッタスとペレスというドライバーコンビについて、69歳のトストは警鐘を鳴らした。「難しいだろう。私にはその体制が明確に見えない。チームはアメリカのデザインチームと、イギリスに拠点を持つ一部の部署で活動している。効率性には疑問がある。時差の問題もあるからだ。私ならチームを完全にイギリスに置いたはずだ。ドライバー選択も理解できない。ベテラン1人ならいいが、若手も起用すべきだったと思う。どうなるかは見ていくしかない。」

    その一方で、トストはアウディのドライバー起用を称賛する。彼はこう説明した。「選択はとても良い。ニコ・ヒュルケンベルグは素晴らしい仕事をしているし、ガブリエル・ボルトレトは今年から参戦して学んでいる。彼は最近非常に力強いパフォーマンスを見せた。もっとも、シーズン後半には彼にとって未知のサーキットがいくつかあり、そこで苦労するかもしれない。しかし、彼はうまくやっているし、2026年には十分に備わっているだろう。私はアウディが前方で戦うと期待している。トップ3には入らないだろうが、そのすぐ後ろにつけるだろう。彼らはチーム順位で4位から6位の間に入れると私は信じている。」

  • アウディF1プロジェクトは「まだベースキャンプ段階」とビノットが現状説明

    アウディF1プロジェクトは「まだベースキャンプ段階」とビノットが現状説明

    アウディのF1プロジェクトは、来年ザウバーを完全に引き継ぐ準備を進めているものの、まだ「ベースキャンプ」にいるとプロジェクト責任者のマッティア・ビノットは語った。

    「まだ多くの目標がある」とビノットはオランダGPを前にドイツ通信社SIDに語った。「さらに多くの表彰台、勝利も。最終的にはタイトルを獲得したい。そのためには彼にまだやるべきことがたくさんある」

    ここでビノットが言及したのは、最近F1で久々の表彰台を獲得したニコ・ヒュルケンベルグだ。彼はアウディの頂点への道のりにおいて重要な存在になると強調した。「ニコに前に出てもらいたい。そうなると願っているし、そうなると思っている」と語った。

    しかしイタリア人のビノットは、ワークスチームとしてはまだ初期段階にあることを認めた。「我々はまだ登り始めてはいないが、山頂までの道筋を定め、計画を立てた」と語った。「登り始めるのはもうすぐだ」

    ビノットはこの仕事をモータースポーツで最もエキサイティングなものと表現した。「ワークスチームをゼロから築き上げることは、F1で最もエキサイティングな仕事だ」と断言した。「巨大な挑戦であり、魅力的だ」

    「今後6カ月で多くのことを成し遂げなければならない。新しいマシンを最終決定し、新しいパワーユニットを最適化してホモロゲーションを通す必要がある。しかし、それだけでなくブランド、発表、マーケティング、スポンサーについても取り組まなければならない」

    「F1の挑戦はスポーツ面だけではない。我々は必要なことをすべて行い、正しい方向に進んでいる。しかし時間は迫っている」

    アウディ F1

    元F1最高責任者のバーニー・エクレストンも、これまでに「困難」があったことを認めつつ、アウディが前進していると語った。

    「その通りだ」とエクレストンはsport.deに語った。

    「彼らは現時点で良い仕事をしている。運の悪い部分もあったが、すべてがうまくいくだろう。大手メーカーがF1に参入するのを見るのは素晴らしいことだ。困難な段階は乗り越えた」

    ヒュルケンベルグのブレイクスルーとなった表彰台について問われると、エクレストンはこう述べた。「彼の不運は、長年正しいクルマに座れなかったことだった。その日はすべてが彼にとってうまくいった。彼は真のF1ドライバーだ」

  • ニコ・ヒュルケンベルグ 2026年F1新規則でアウディが避けるべき状況を指摘

    ニコ・ヒュルケンベルグ 2026年F1新規則でアウディが避けるべき状況を指摘

    ニコ・ヒュルケンベルグは、フォーミュラ1の2026年新規則下でアウディが競争から遅れを取らないことを望んでおり、フルワークス体制へと成長していく中で強固な基盤を築き続けることの重要性を強調した。

    ザウバーのドライバーであるヒュルケンベルグは、イギリスGPでの初表彰台をハイライトに、自身にとって最高のシーズンのひとつを送っている。しかし、来年チームが後退するのか、それとも前進を続けられるのかについてはまだ確信を持てないでいる。

    スペインでのアップグレード投入をきっかけに、復調したスイスのチームはミッドフィールドへと食い込み、ヒュルケンベルグはバルセロナ・カタルーニャ・サーキットでのグランプリ以来4戦連続でポイントを獲得している。

    しかし、チームがフルアウディ・ワークス体制へと移行するにあたり、37歳のヒュルケンベルグは、ファクトリーの改修、チームの結束強化、そして組織基盤の強化が、安定したミッドフィールド勢力として確立するための鍵だと強調した。

    記者から「来年は今季よりも状況が悪くなると予想しているか」と問われると、ヒュルケンベルグは慎重ながらも楽観的に答えた。

    「そうならないことを願っている」とヒュルケンベルグはMotorsport Weekを含むメディアに語った。

    「ただ、期待値に関して言えば、予測を立ててポジションや数字に落とし込むのは本当に難しいと思う。正直言って、ほとんど不可能だと思うけど、現実的である必要がある。依然として全員にとって大きなチャレンジだ。新しい規則は当然チャンスをもたらすけれど、保証は何もない」

    「重要なのは、正しいことをすべて整えていくこと。成長を続け、インフラを改善し、チームを改善し、より大きなファクトリーチームになるための基盤を固めていくことだ。そして、その過程にあるのは明らかだけど、やるべきことは常に存在する」

    ニコ・ヒュルケンベルグ F1 アウディ好調な近況で自信を深めるヒュルケンベルグ

    ハンガリーGPを前にしたヒュルケンベルグは、シーズン前半を振り返り、安定してポイントを重ね、初表彰台を獲得した流れを「おおむねポジティブ」と表現した。

    「振り返って考えると、間違いなくポジティブなことの方が多い」と彼は付け加えた。

    「冬季テストからシーズン序盤を考えると、その後バルセロナ以来、5戦連続でポイントを獲得し、表彰台もあり、いくつか非常に強い走りとパフォーマンスを見せられた。だからトレンドは正しい方向にある。本当は最初からそうありたかったけど、そうはならなかった。でも間違いなく最近は正しい方向へ進んでいる」

    「ただ、ミッドフィールドにおける状況は同じだ。基本的に5チームが非常に接近していて、その日の状況、サーキット、コンディションによって流れが入れ替わる」

    また、ヒュルケンベルグはすでに2026年規則に関するシミュレーションを完了しており、チームに早期のパフォーマンスの見通しを提供し、来季のマシン準備に役立てていることも明かした。