カテゴリー: アウディ

  • アウディF1 オーストラリアGP予選「チームにとって非常に励みになる結果」

    アウディF1 オーストラリアGP予選「チームにとって非常に励みになる結果」

    アウディは2026年F1オーストラリアGP予選で好パフォーマンスを見せ、2台そろってQ3争いに加わった。ガブリエル・ボルトレトが10番手、ニコ・ヒュルケンベルグが11番手となり、デビュー戦の予選としては印象的な結果を残した。

    ボルトレトはQ2を突破してQ3進出を決めたものの、インラップ中にトラブルが発生。ピット入口付近でマシンを止めることになり、Q3に参加することはできなかった。それでもトップ10グリッドを確保し、チームにとっては上々のスタートとなった。

    ウィートリー「チームにとって非常に励みになる結果」
    チーム代表のジョナサン・ウィートリーは、デビュー戦の予選結果を高く評価した。

    「チームにとって非常に励みになる予選セッションだった。アウディ・レボリュートF1チームとして初めてのレースでガビがQ3進出を果たしたのを見るのは、関わってきたすべての人にとって特別な瞬間だった」とウィートリーはコメント。

    「これは、このプロジェクトをここまで築き上げ、この段階まで到達するために積み重ねてきた努力の強い証だ」

    「残念ながらガビの最後のランの終盤で技術的な問題が発生し、Q3に参加することができなかった。またニコにもQ2の最後のランに影響する小さな問題があった」

    「それでもチームにとっては非常にポジティブなスタートだ。パフォーマンス面でも励みになる結果であり、組織全体の多くの才能ある人々の努力を示すものだ」

    アウディ 2026年のF1世界選手権 オーストラリアGP

    ボルトレト「トップ10は誇れる結果」
    Q3進出を決めたガブリエル・ボルトレトも、チームのパフォーマンスに手応えを感じている。

    「チームにとって非常にポジティブな予選だった。アウディ・レボリュートF1チームとして最初のレースウィークエンドでトップ10に入ることができたのは、僕たち全員が誇りに思える結果だ」とボルトレトはコメント。

    「この冬の間にこのマシンを完成させ、競争力を持たせるため、そしてゼロから新しいパワーユニットを作り上げるために膨大な作業が行われてきたことを考えればなおさらだ」

    「もちろんQ3進出を果たしながら走れなかったのは悔しい。予選の終盤で何が起きたのかはまだ正確には分かっていない。ラップの途中でギアを失い始めてしまい、ピットまで戻ることができなかった」

    「チームとともに原因を分析することになるが、今のところ大きな問題ではないようだし、明日までには修復できることを願っている」

    「マシンは良いポテンシャルを示している。ここまで早い段階でトップ10争いができるとは多くの人が予想していなかったと思うので、とても励みになるスタートだ」

    「10番手スタートは良いチャンスになる。明日は強いレースをして、前のマシンと戦えることを願っている」

    ヒュルケンベルグ「11番手は堅実なスタート位置」
    一方、11番手となったニコ・ヒュルケンベルグも、予選の結果を前向きに受け止めている。

    「僕たちにとってかなり忙しい予選だった。序盤はいくつか管理しなければならないことがあって、リズムをつかむまで少し時間がかかった」とヒュルケンベルグはコメント。

    「最終的にはQ2でクリーンなラップを1回まとめることができて、11番手につけることができた。スタート位置としては堅実なポジションだ」

    「コックピットではエネルギーマネジメント、タイヤ、トラフィックなど多くのことが同時に起きているので、毎周回かなり集中力が求められるが、走るたびに学びは増えている」

    「全体としてチームにとってポジティブな一日だった。昨日のロングランの感触も良かったし、レースに向けて良い位置につけている」

    「この新しいマシンではまだ未知の要素が多いので、明日のレースはかなりオープンな展開になる可能性がある。チャンスを最大限に生かしたい」

    アウディにとって今回の予選は、2026年F1デビュー戦として大きな手応えを得る結果となった。2台ともQ3争いに加わり、ボルトレトはトップ10グリッドを確保。新チームながら早くも中団争いに食い込むポテンシャルを示した。決勝ではこの勢いを生かし、初戦でのポイント獲得を目指す戦いとなる。

  • アウディF1に残る“ザウバー体質” レッドブル出身スタッフが懸念

    アウディF1に残る“ザウバー体質” レッドブル出身スタッフが懸念

    2026年からザウバーを引き継ぐ形でF1に参戦したアウディは、新たなワークス体制として大きな期待を背負っている。しかしチーム内部では、過去の体質が完全には払拭されていないとの懸念も浮上している。

    レッドブルやメルセデスから招いた新スタッフの一部は、チーム内にいまだ「ザウバー時代のメンタリティ」が残っていると感じているという。プロジェクトは立ち上げ段階にあり、組織文化の転換には時間が必要とみられている。

    ザウバーを母体とするアウディF1プロジェクト
    2026年、アウディはザウバーを引き継ぐ形でF1に参入し、パワーユニット供給も含めたワークス体制を構築した。チームには、チーム代表のジョナサン・ウィートリー、CEOのマッティア・ビノットが加わり、ドライバーにはニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトを起用している。

    アウディは将来的にタイトル争いに加わることを目標としているが、プロジェクトはまだ初期段階にあり、組織としての完成度を高める必要がある。

    レッドブル出身スタッフが指摘する“ザウバーのメンタリティ”
    プレシーズンテストではいくつかの問題が発生したものの、アウディは比較的多くの周回を重ね、マシンR26の走行データを積み上げることができた。

    しかしジャーナリストのジュリアンネ・セラゾーリは、チームに加入したレッドブルやメルセデス出身のスタッフが、いまだ「ザウバーのメンタリティ」を感じ取っていると指摘している。

    「最初のバルセロナテストはうまくいかなかった。毎日問題が起きていたが、同じ問題ではなかった」

    「その後のバーレーンではそれらを解決し、別の問題も出たが、シーズン全体にとって深刻なものではない」

    「ガブリエル・ボルトレトはその点に満足していた。問題が出るたびに解決策を見つけていたからだ」

    「しかしレッドブルやメルセデスから来た人々の中には、“ザウバーのメンタリティ”がまだ見えると言う者もいる。まだ勝つためのメンタリティがない。こうしたものを作り上げるには時間がかかる」

    アウディ F1 ザウバー

    過去の投資不足が残す影響
    ザウバーはF1の最後の数シーズンでグリッド後方に沈むことが多く、2025年にはニコ・ヒュルケンベルグがシルバーストンで表彰台を獲得したものの、依然として競争力は限定的だった。

    元F1ドライバーのデビッド・クルサードも、ザウバーがF1参戦の歴史でわずか1勝しか挙げていないことを挙げ、「平凡さ」と批判したことがある。

    ジョナサン・ウィートリーも、ヒンウィル拠点の投資不足によりアウディは2026年に「大きな不利」を抱えていると認めている。

    アウディは2030年頃までにタイトル争いに加わることを目標としているが、過去のザウバー時代の文化や体制を完全に刷新できるかが、今後のプロジェクト成功の鍵となりそうだ。

    Source: F1 OVERSTEER

  • キャデラックとアウディ 同じ野望と全く異なるF1参戦戦略

    キャデラックとアウディ 同じ野望と全く異なるF1参戦戦略

    2026年F1シーズンは、新レギュレーション時代の幕開けとともに、二つの巨大自動車メーカーの本格参戦という歴史的転換点を迎えた。アウディとキャデラック。両者はともに世界王者を目標に掲げるが、その出発点とアプローチは大きく異なる。

    アウディは既存チームを引き継ぐ形で体制を構築し、キャデラックはゼロから組織を立ち上げた。目指す頂は同じでも、歩む道は対照的だ。

    アウディF1 既存基盤を再建するワークス体制
    アウディはザウバーを母体にワークス参戦を開始した。フォルクスワーゲングループにとってF1最高峰への本格参入は初となる。

    チーム代表ジョナサン・ウィートリーは今季のローンチで次のように語った。

    「我々は遊びでここに来たわけではない。非常に野心的なプロジェクトだ。我々は自分たちの立ち位置も、目指す場所も理解している。アウディをF1史上最も成功したチームにしたい。その旅は今日から始まる」

    その言葉通り、目標は明確だ。5年以内にタイトル争いに加わることを掲げている。

    しかし道のりは平坦ではなかった。2022年の参戦発表後、初動投資は十分とは言えず、体制整備は遅れた。2024年にはアンドレアス・ザイドルが退任し、マッティア・ビノットとウィートリーによる二頭体制へ移行。ヒンウィル(シャシー)とノイブルク(パワーユニット)の両拠点を再編し、ようやく再建が進み始めた。

    2025年には徐々にパフォーマンスが改善し、ニコ・ヒュルケンベルグが長年の挑戦の末に初表彰台を獲得。2026年は自社製パワーユニットの初投入という新章を迎える。

    ヒュルケンベルグは現状を冷静にこう語る。

    「まだ推測の段階だ。本当の序列はメルボルン、そして数戦を経て初めて見えてくる。今はトラック特性に左右される部分も大きい」

    「チームは冬の間ハードに働いた。初めてパワーユニットも手掛けた。忙しく、挑戦の連続だった。現状は悪くないが、改善の余地は大きい」

    現在の位置づけは中団グループ。ハースF1チーム、アルピーヌ、レーシングブルズと争い、ウィリアムズより前という評価が大勢だ。タイトル争いにはまだ距離があるが、基盤強化は確実に進んでいる。

    アウディ F1

    キャデラックF1 ゼロから築くアメリカ型プロジェクト
    一方のキャデラックF1は、全く異なる道を選んだ。既存チームを買収せず、完全新規参入。政治的逆風を乗り越え、ゼロから組織を構築した。

    当初はアンドレッティ主導の参戦計画として進んだが、F1側に拒否されるなど紆余曲折を経た。その後体制を再構築し、GMの関与を強化。独自エンジン開発(2029年投入予定)を表明し、最終的に参戦が承認された。

    チーム代表グレアム・ロードンは立ち上げの苦労をこう振り返る。

    「我々は何も持たずにスタートした。既存チームも買っていない。すべてゼロからだ。非常に困難なのは承知している」

    現在はシルバーストンに6棟の施設を構え、米国にも拠点を展開。約600人規模の体制を築き上げた。だが、チームとして共に戦う経験はまだ1年未満に過ぎない。

    ロードンは今季の現実的な見通しも隠さない。

    「新規参入チームが最後尾でなければ、むしろ既存チームのどこかに問題があるはずだ」

    実際、開幕前テストでは最後尾と見られている。ただしそれは“計画通り”の位置だ。長期視点で基盤を築く戦略であり、短期的な結果に一喜一憂しない姿勢が徹底されている。

    「我々は長年F1を戦ってきたチームと対峙している。だがチームには経験豊富な人材がいる。プラットフォームには非常に満足している。メルボルンが待ちきれない」

    キャデラック F1

    同じ頂を目指す二つの異なる挑戦
    アウディは既存組織の再生とワークス体制の確立。キャデラックは白紙からの建設とアメリカ型分散モデル。

    前者は歴史と技術基盤を再構築するプロジェクト。後者は文化と組織を創造するプロジェクトだ。

    どちらも簡単ではない。だが両者に共通するのは、2026年レギュレーションを機会と捉えた明確な意思である。

    世界王者という最終目標は同じ。しかし、その道筋は対照的だ。

    新時代のF1は、トラック上の戦いだけでなく、組織構築そのものの戦いでもある。

  • エクレストン アウディF1初年度に期待 ボルトレトは「ヒュルケンベルグの脅威」

    エクレストン アウディF1初年度に期待 ボルトレトは「ヒュルケンベルグの脅威」

    アウディが2026年F1シーズンから本格参戦を開始するなか、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、同チームのルーキーであるガブリエル・ボルトレトに大きな期待を寄せた。新レギュレーション下では勢力が拮抗するとしたうえで、経験豊富なチームメイト、ニコ・ヒュルケンベルグを脅かす存在になり得ると語っている。

    アウディのF1参戦は、ザウバーの買収発表以降、長らく注目を集めてきた。

    ブランドとしてはこれまでプロモーション活動を通じて存在感を示してきたが、2026年はファンが初めて「アウディのマシン」をグリッドで目にするシーズンとなる。

    ボルトレトはザウバーでの印象的な1年を経て、多くの関係者から将来性を評価されてきた。エクレストンもその一人であり、テストで見せたアウディの走りを踏まえ、次のように語っている。

    「彼らはF1初年度を成功させるためのすべての要素を揃えた。レースシミュレーションではアウディの速さが人々を驚かせたし、自社製パワーユニットも非常に信頼性が高かった。バルセロナでは稼働を制限するトラブルはわずかだった」

    アウディはバルセロナテストで357周を走破。ドライバー陣は表立って高い目標を口にしていないものの、チーム内には静かな楽観論が漂っている。

    チーム代表のジョナサン・ウィートリーも、テスト期間中にプロジェクトの進捗と野心を強調した。

    「アウディのプロジェクトにおける野心については多く語られてきたが、すでに成し遂げてきたことは驚くべきものだ。我々はアウディとして、この新世代F1マシンを最初に走らせたチームであり、ここに到達するために何が必要かを全員が理解している」

    さらに、開発体制についても言及している。

    「ノイブルク、ヒンヴィル、そしてビスターで素晴らしい仕事が行われてきた。新しいブランド、新しいパワーユニット、そしてパワートレイン全体を抱えながら、先週のテストで達成した走行距離は非常に励みになる。ただし、我々が目指す地点までは、まだ道のりがある」

    アウディ F1 ガブリエル・ボルトレト

    エクレストンは新レギュレーションについて「全チームが非常に接近している」と見ており、その中でアウディも十分に戦えると評価する。その流れで、ボルトレトについて次の言葉を残した。

    「アウディは間違いなく競争力を持てる。ボルトレトはヒュルケンベルグにとって脅威になる存在だ。ヒュルケンベルグは非常に速く、将来的にワールドチャンピオンになる可能性もあるドライバーだ」

    大きな期待を背負う形で迎えるF1初年度。ボルトレトにとって2026年シーズンは、自身の評価を決定づける重要な一年となりそうだ。

  • アウディF1 R26に小型サイドポッド投入で注目「極めて大胆なアプローチ」

    アウディF1 R26に小型サイドポッド投入で注目「極めて大胆なアプローチ」

    アウディF1は2026年F1シーズンに向けたプレシーズンテストで、新車R26に大胆な設計思想を採用していることを明らかにした。チーム代表ジョナサン・ウィートリーは「極めて大胆なアプローチ」を取っていると語る一方で、「我々は謙虚なスタート地点にいる」と現状を冷静に見つめた。

    ザウバー・グループ買収後、アウディとして初の公式F1マシンとなるR26は、バルセロナでのシェイクダウンを経てバーレーンテストに投入。

    6日間でバーレーン・インターナショナル・サーキットを合計710周走破し、信頼性面では安定した走行を見せた。

    小型サイドポッド投入 “Bスペック”で存在感
    特に注目を集めたのは、2回目のバーレーンテストで投入された空力アップデートだ。R26の“Bスペック”仕様では、より洗練されたパッケージの一部として、印象的な小型サイドポッドを採用。2022年にメルセデスが導入した“ゼロポッド”コンセプトを想起させる設計として、パドックの視線を集めた。

    ウィートリーは、これらの早期アップデートがFIAのクラッシュテストを早期に通過できたことによって可能になったと説明している。

    「我々はクラッシュテストを早い段階で通過した」とウィートリーは語った。

    「早期にマシンを組み上げた。だから初期段階で走らせるための空力パッケージを定義したが、今マシンに載せている洗練されたパッケージと比べれば、かなり粗いものだった。それでも我々は走らせ、周回を重ねた」

    「走行距離を積み重ねながら、常に学び続けていた」

    「私は勇気づけられている。我々はこのテクニカルレギュレーションに対して極めて大胆なアプローチを取っている。人々はチームの野心を感じ取っていると思う。ただし、我々は謙虚な出発点からスタートしている」

    アウディ F1

    勢力図は依然不透明 メルボルンで明らかに
    グリッドの勢力図については、メルセデスとフェラーリが開幕戦オーストラリアGPで先行すると見る声がある一方、マクラーレンやレッドブルが僅差で追う構図と予想されている。ただし、バーレーンでは各チームが実力を隠していた可能性も高い。

    ウィートリー自身も、現時点での立ち位置は把握できていないと認めた。

    「正直なところ、分からない」とウィートリーは述べた。

    「テスト直後に聞かれれば、もう少し分かるかもしれない。メルボルンの予選後なら、さらに明確になるだろう。誰も手の内を明かしていない」

    「燃料搭載量も各チームで違う。エネルギー回収やデプロイの使い方も興味深い。どのギアを使い、どんなギア比を選んでいるのかも含めて、皆が様々な試みをしている」

    「我々は徐々に競合の全体像を組み立てつつあり、非常に興味深い議論を重ねている」

    「エンジニアにとって、いやチーム全体にとって、この新しいテクニカルレギュレーションは極めて刺激的だ。我々は計画に沿って目標を達成している。現時点ではすべてが順調で、管理可能な課題は適切に管理されている」

    2026年の新時代に向け、アウディは大胆さと現実的な自己認識を併せ持ちながら、着実に準備を進めている。メルボルンでの真価が問われることになる。

  • アウディF1の実力は?ヒュルケンベルグ「全員が“丸裸”になるまで不明」

    アウディF1の実力は?ヒュルケンベルグ「全員が“丸裸”になるまで不明」

    2026年F1シーズンからワークス体制で参戦するアウディは、旧ザウバーを引き継ぐ形でグリッドに加わる。バーレーンでのプレシーズンテストでは突出したタイムこそ記録しなかったものの、バルセロナでのシェイクダウン後に大規模なアップグレードパッケージを投入し、一定の進歩を印象づけた。

    そのアウディの現在地について、ニコ・ヒュルケンベルグは率直な見解を示している。

    「バルセロナから今に至るまで、非常に良い進歩があったと感じている」とニコ・ヒュルケンベルグは語った。

    「間違いなくポジティブな点はあるが、まだ初期段階だ。常にやるべきこと、取り組むべきこと、最適化すべきことがある」

    「これはまさに進行中のプロジェクトだ。学びながら進み、できる限り宿題をこなし、そしてレースに臨む」

    ただし、自身の手応えについては慎重な姿勢を崩さない。

    「今のところは推測にすぎない。メルボルンに行くまでは本当に分からないし、数戦を終えるまでは判断できないと思う。現時点では、サーキットごとにパッケージの感じ方がかなり変わる可能性がある」

    「だから予選で全員がパンツを下ろすまで待つ必要がある。その時に分かるだろう」

    ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ F1

    パワーユニットを自社で初めて手がけることについても、その難しさを認める。

    「チームは冬の間ずっと懸命に働いてきた。あらゆる分野を押し上げようとしてきたし、パワーユニット面では今回が初めての挑戦だ。非常に忙しく、チャレンジングだった」

    「現状は悪くないと思うが、まだ多くの作業が残っているし、改善の余地も大きい。まだ伸びしろはある」

    「まだ初期段階だ。今は中団あたりで戦えることを期待しているが、数週間後にどうなるか見てみよう」

    バーレーンでの2回目のテスト最終日には、ガブリエル・ボルトレトが1分33秒755で7番手タイムを記録。ニコ・ヒュルケンベルグは午前セッションを担当し、15番手でテストを終えている。

    2026年F1新時代に向け、アウディの真価が問われるのは、まさに開幕戦オーストラリアGPの予選だ。

  • アウディF1 可動リアウイング哲学転換 “崩れる”新機構へ

    アウディF1 可動リアウイング哲学転換 “崩れる”新機構へ

    2026年F1レギュレーション下で、空力効率の最大化はすべてのチームにとって最優先課題となっている。特に新世代パワーユニットのエネルギーマネジメント制約を背景に、各陣営は直線でのドラッグ低減とエネルギー消費抑制を両立させる必要に迫られている。

    そうした中、アウディはバルセロナで披露した初期コンセプトから哲学を変更。サヒールでの第2回テストでは、可動リアウイングの作動方式を大きく見直したことが明らかになった。

    2026年レギュレーションでは、事実上あらゆるストレートでアクティブウイングの使用が可能となり、設計自由度も従来より大幅に拡大された。これはエネルギー消費が最重要テーマとなる新時代において、直線での抵抗を徹底的に削減するための措置でもある。

    フェラーリの“回転式”リアウイングはその象徴的存在だが、アルピーヌやアウディも独自のアプローチを模索してきた。

    アウディの初期仕様では、アクチュエーターが第1要素を持ち上げ、第2要素が受動的に追従する構造だった。しかし今回の仕様では逆転。アクチュエーターは第2要素に作用し、それを下方向へ押し下げることでウイングを“崩す”形で開く構造へと変更された。

    この変更が可能だったのは、当初から回転支点が第1フラップ側に配置されていたためだ。アクチュエーターの接続位置を変えるだけで、開閉ダイナミクスを大きく変えることができる設計思想が組み込まれていたことになる。

    現在の構成では、第2フラップが下方へ押し込まれ、構造全体が折れ込むように開く。挙動はアルピーヌの方式に近い。

    この方式には空力的利点もある。特にブレーキング初期段階での安定性向上や、開閉移行時の挙動制御においてメリットが見込まれている。

    アウディ F1

    一方で課題も明確だ。

    従来型のDRSは、閉じる際に空気圧が自然に復元を助ける方向に働く。また開放時は比較的低速域で作動するため、アクチュエーターへの負荷も限定的だった。

    しかしアルピーヌ/アウディ型は状況が逆となる。ストレートエンド、特に予選のような極めて高い速度域で作動させる必要があり、可動要素を持ち上げるためにアクチュエーターは強い空力抵抗に打ち勝たなければならない。

    アルピーヌの構造は複数の支持点を持つ複雑なメカニズムだが、アウディは比較的シンプルな単一リンク構造を採用している。これは信頼性や重量面での利点を狙ったものと考えられるが、高速域での負荷管理という新たな技術的ハードルも伴う。

    2026年F1は単なるパワーユニットの転換期ではない。アクティブエアロの自由度拡大が、エンジニアの発想力と適応力を強く刺激している。アウディの哲学転換は、その象徴的な一例と言える。

  • 2026年F1エンジンは「電力が尽きればスクーター並み」とアウディF1ビノット

    2026年F1エンジンは「電力が尽きればスクーター並み」とアウディF1ビノット

    2026年F1レギュレーションの施行により、各チームには新たな努力が求められている。それは「解釈する力」だ。言うまでもなく、F1に伴うレギュレーションの中に存在するいわゆるグレーゾーンや隠れた意味を見抜くことは、すでに確立された技術である。それでもなお、新規則はこれまで確信とされてきた幾つかのパラダイムを変えた。いつ、そしてどのように速く走るかという概念そのものだ。

    そう語るのは、アウディの2026年F1プロジェクトを率いるマッティア・ビノットである。彼は、新時代の最高峰カテゴリーの裏側には、ストップウォッチだけでは説明しきれない要素が数多く存在すると明かした。

    「挑戦の核心はエネルギーマネジメントになる」とビノットは語った。

    MGU-Hが廃止されたことで、電動モーターは最大350kWまで出力が増した。しかし逆説的に、それを活用することはより難しくなった。

    「1周の中で大きな回収のチャンスはない」

    さらに、加速時に使用できる電力は数秒しか持続しない。

    「コーナー出口で3〜4秒使えば、“電気の燃料”は終わりだ」

    その結果、総合出力約1000馬力を発揮できるのは加速時のみとなり、その後は急激に内燃エンジン主体の状態へと移行する。

    「今のF1エンジンと比べれば、まるでスクーターのエンジンのようなものだ」

    エネルギー回収が勝敗を分ける
    だからこそ、回収効率こそが技術的な主戦場となる。電動モーターで減速すること、減速開始を早めること、直線の一部を犠牲にして次の加速に備えること。これらすべてがパフォーマンスに直結する。

    「効率的に回収できるかどうかが、メーカー間の差になる」

    そのため2026年型マシンではリアブレーキが小型化される。減速の一部を電動システムが担うためだ。

    ドライバーの役割も変わる
    ドライバーにとっても未知の世界となる。マシンは従来とは異なる方法で減速し、加速する。電動モーターは、ドライバーがすでにアクセルを踏み始めている間も制動を続ける可能性がある。

    「ダウンシフト中でも扱いやすいエンジンでなければならない」

    トルク、回生、リアの安定性。その均衡を築くことが重要になる。

    ビノットは2014年のハイブリッド初年度と似た反応を予想している。最初は驚き、その後すぐに適応が進むと見る。

    F1 エンジン

    持続可能燃料も大きな鍵
    もう一つの重要要素は持続可能燃料だ。

    「燃料は影響する。10〜15馬力の差は、1周あたりコンマ4〜5秒に相当する」

    問題は排出量ではなく化学特性である。非化石燃料の開発は複雑で容易ではない。開発に失敗すれば代償は大きい。

    「どの時代の始まりでもそうだが、大きな差が出る可能性がある。シャシー、空力、エンジン…すべてだ」

    2014年ほど極端ではないにせよ、あるエンジンメーカーが抜け出す可能性は十分にある。

    直線は速く、コーナーは遅く
    空力面でも変化は大きい。直線でのパワーが減るため、ドラッグ低減が最優先課題となる。2026年型マシンはより効率的だが、ダウンフォースは減少する。

    「直線では速く、コーナーでは遅くなる」

    例えばバルセロナでは、最高速が20〜30km/h向上する一方、象徴的なターン3はフルスロットルではなくなる可能性がある。

    「開発が進めばダウンフォースは増えていく」

    マシンはより高い車高で走行し、ポーポイズ現象は大幅に抑制される。さらに抵抗低減のための“ダブルDRS”のようなシステムも導入される。

    ビノットは新車の第一印象についてこう語った。

    「とても軽いことに驚いた」

    MGU-Hの廃止によりサウンドも変わる。見た目も音も魅力的だ。しかしオーバーテイクはより難しくなる。電力をどこで使うかが戦略となるからだ。1本の直線に集中させるのか、それとも決定的な瞬間まで温存するのか。

    2026年は単に最速のマシンを持つ者ではなく、何が“本当に速い”のかを最も早く理解した者が勝つ時代となる。

  • アウディF1、アディダスと公式コレクションを発表 2月19日発売開始

    アウディF1、アディダスと公式コレクションを発表 2月19日発売開始

    アウディは、アディダスと共同で「アディダス x アウディ・レボリュートF1チーム」コレクションをグローバル発表した。公式チームウェアおよびファンウェアは2月19日より順次発売される。

    アウディは3月から独自のファクトリーチームとしてF1に参戦する。モータースポーツ最高峰へのデビューに合わせ、ファンがチームへの情熱や連帯感をスタイリッシュに表現できるよう、本コレクションを立ち上げた。

    アパレル、フットウェア、アクセサリーを含む160種類以上のアイテムを展開し、シーズンを通じて複数の新作リリースも予定されている。

    今回の「アディダス x アウディ・レボリュートF1チーム」は、公式チームウェアとライフスタイル志向のファンウェアという2つのラインで構成される。いずれも品質、快適性、デザインにおいてプレミアム基準を満たす設計となっている。

    ファンコレクションは「DNAレンジ」「エレベーテッド・ファンウェアレンジ」、そしてドライバーズマーチャンダイズで構成される。Tシャツ、パーカー、ジャケット、キャップ、シューズなど幅広い製品を揃え、レースウィークのみならず日常でも着用可能なデザインを採用する。

    DNAレンジはチームのメインカラーとコアスタイルを取り入れたエッセンシャルアイテムに焦点を当て、アウディ・レボリュートF1チームのアイデンティティを明確に打ち出す。エレベーテッド・ファンウェアレンジは、快適性とクリーンなデザイン、控えめなブランディングを組み合わせたライフスタイル志向のキーアイテムで構成される。

    また、ドライバー限定マーチャンダイズとして、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトの特別アイテムもラインアップ。今後も限定版スペシャルアイテムの投入を予定しており、コレクションはシーズンを通じて拡充される。

    アウディ F1 アディダス

    アウディとアディダスは1月にベルリンでオフィシャルチームウェアを発表している。最新のアディダステクノロジーを取り入れた機能性ウェアは、ドライバー、エンジニア、メカニックそれぞれの役割に応じて最適化された設計が施されている。

    ドライバー向けにはパフォーマンス重視のアスレチックウェア、エンジニア向けには長時間のサーキット作業を想定した人間工学設計のガーメント、メカニック向けには耐久性と機能性を重視したアイテムが用意された。

    カラーリングは繊細なグレーとチョークトーンを基調とし、アウディR26のチタンカラーのペイントワークに由来する。F1におけるアウディのビジュアルアイデンティティを象徴するレッドのアクセントが、統一感を生み出す共通エレメントとなっている。

    公式チームウェアおよびファンウェアのコンプリートコレクションは、2月19日からアウディ・レボリュートF1チームの新ECポータルおよびアディダス公式オンラインストア、ならびに一部のアディダスおよびアウディのリテールパートナーで販売を開始する。日本国内での販売は3月中旬を予定している。

  • アウディF1 ラルフ・ボシュングを開発ドライバーに起用

    アウディF1 ラルフ・ボシュングを開発ドライバーに起用

    アウディは、ラルフ・ボシュングと契約を結び、開発ドライバーとしてチームに迎え入れたことを発表した。

    アウディは今季、F1で初のフルシーズン参戦を迎えるにあたり、ワークスチームとして新時代の幕開けを準備している。先月にはバルセロナでプレシーズン準備を開始し、その後バーレーンで2度目のウインターテストに臨んだ。

    フルタイムドライバーラインアップは、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレト。両者は昨年、アウディ買収を控えたザウバーでコンビを組んでいた。

    今季のR26の開発を支える存在として加わるのがボシュングだ。ドイツメーカーが新たな時代をスタートさせるなか、彼はファクトリーで積極的な役割を担うことになる。

    「新たな開発ドライバー――ともに未来を築く」とアウディは声明で述べた。

    「我々はスイス人ドライバー、ラルフ・ボシュングを開発ドライバーとして迎えることを誇りに思う。我々とともに次のステップへ進むことを祝福する」

    アウディ F1 ラルフ・ボスチャング

    ボシュングはフォーミュラ2のベテランであり、下位フォーミュラで複数シーズンを戦い、1勝と複数回の表彰台を記録した経験を持つ。

    最後にフル参戦したのは2023年で、それがF2グリッドでの最終シーズンとなっていた。

    ボシュングはフレディ・スレーターとともにチームに加わる。スレーターは新設されたアウディ・ジュニアプログラムの一員となっている。