カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • ホンダ、新HマークをF1マシンから展開「モータースポーツが変革を牽引」

    ホンダ、新HマークをF1マシンから展開「モータースポーツが変革を牽引」

    ホンダは、RA626Hを搭載するアストンマーティンのF1マシンに、四輪事業の新たなシンボルとなる新デザインのHマークを掲げる方針を明らかにした。新Hマークは、F1を起点としてINDYCAR SERIESやSUPER GTなど各カテゴリーへ展開され、モータースポーツ活動を通じて四輪事業の変革を牽引していく。

    本田技研工業 代表執行役社長の三部敏宏は、F1で培った技術や人材を市販車開発へ還元する考えを示し、HRC仕様モデルの投入を通じて、操る喜びと走る楽しさ、そしてホンダの挑戦の情熱をお客様に届けていく姿勢を強調した。

    「RA626Hを搭載するF1マシンには、ホンダ四輪事業の新たなシンボルであり、新たなデザインのHマークを掲げます。このHマークはホンダの四輪事業の変革を象徴するもので、F1をはじめとするさまざまなモータースポーツ車両に掲げていきます」

    この新Hマークは、F1にとどまらず、INDYCAR SERIES、SUPER GT、全日本スーパーフォーミュラ選手権、スーパー耐久シリーズといったカテゴリーにも順次適用される予定だという。

    「また、HRCがF1を筆頭にモータースポーツ活動で培った技術や知見を生かし、走りを磨いたHRC仕様のモデルを市場に投入することで、モータースポーツ活動を通じて四輪事業に貢献していきます」

    その具体例として、CIVIC TYPE R HRC Conceptをベースとした市販モデルの展開にも言及した。

    「その方針を具体化したCIVIC TYPE R HRC Conceptをベースにしたモデルを市場に投入し、操る喜びや走る楽しさ、そしてホンダの挑戦の情熱を体感いただく機会をお客様に提供していきます」

    さらに三部敏宏は、F1を技術開発の最前線であると同時に、人材育成の重要な舞台と位置づけている。

    「また、F1は技術の頂点であると同時に、人材育成の場でもあります。世界の強豪たちとの競争の中で鍛えられた人材が再び商品開発に合流することで、より一層お客様に喜びと感動を提供する商品を生み出していくと考えています」

    ホンダ F1 本田技研工業

    F1人気の拡大とホンダの決意
    「近年、F1は世界的な配信サービスや映画などを通じてファン層が拡大し、鈴鹿サーキットで開催される日本グランプリの観客動員数は、昨年、サーキットの大幅リニューアルを実施した2009年以降で過去最高を記録するなど、かつてない盛り上がりを見せています」

    「ホンダとしても、これまで支えてくださったファンの皆様、そして新たな世代のファンの皆様と共に勝利の喜びを分かち合いたいと考えています」

    「ホンダは、2026年シーズンよりホンダとF1のパートナーシップを象徴する新たなロゴを掲げて活動していきます。アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームと世界の頂点を目指す姿を通じて、「挑戦のすばらしさ」を広く世界へ伝えていくことを目指して世界で戦っていきますので、応援をよろしくお願いいたします」

    本田技研工業は、F1を核としたモータースポーツ活動を通じて、ブランド価値の強化と四輪事業全体の進化を加速させていく構えだ。

  • アストンマーティンF1、ホンダとニューウェイが生んだAMR26の「過激設計」

    アストンマーティンF1、ホンダとニューウェイが生んだAMR26の「過激設計」

    アストンマーティンは、2026年F1レギュレーションを従来型の延長として解釈する道を選ばなかった。

    エイドリアン・ニューウェイ主導で開発されるAMR26は、保守性よりも挑戦を優先した存在であり、その設計思想はマシンの外観だけでなく、車両全体の構造にまで及んでいるsoymotor.comが報じている。

    このAMR26は、既存の枠組みに合わせて最適化するのではなく、レギュレーションそのものを前提から再解釈するプロジェクトとして生まれた。妥協を排した設計、そして極端とも言える技術的選択によって、チームを新たな段階へ押し上げることを狙っている。その結果が成功に結びつくかどうかは未知数だが、少なくとも「安全策」を選ばなかったことだけは明白だ。

    プロジェクトの核にある“ラディカル”という思想
    AMR26を一言で表すなら「ラディカル」だ。この言葉は単なる印象論ではない。空力コンセプトだけでなく、通常は表に出にくい領域──内部レイアウトや車両構造──にまで、その思想は貫かれている。F1マシンの総合性能を左右するのは、必ずしも目に見える空力パーツだけではなく、内部の流れや熱管理といった要素が大きく影響する。

    この方向性を理解するうえで欠かせないのが、技術面を率いるエイドリアン・ニューウェイの存在だ。ニューウェイは空力設計者という枠を超え、パッケージング、サスペンション、重量配分、さらにはマシン全体のアーキテクチャにまで深く関与する総合技術者として知られている。AMR26では、とりわけ内部ダクトなどの“見えない部分”に重点が置かれているとされ、外観上の変化以上に根本的な設計思想の転換が進められている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    極端なアプローチが可能になった背景
    アストンマーティンがここまで踏み込めた理由は明確だ。2026年から同チームはホンダと組むワークス体制となり、パワーユニットとシャシーを一体で設計できる環境を手にした。これにより、従来よりも自由度の高い技術的選択が可能になっている。

    さらに、チームは自社製ギアボックスの開発にも踏み切った。これは技術的自立を意味する一方で、極めて高い難易度を伴う分野でもある。トランスミッションは単体性能だけでなく、車体全体との完全な統合が求められる要素だ。AMR26では、この領域で特に苦労が重なっているとされ、ニューウェイ自身がギアボックスの配線といった細部にまで関与しているという情報もある。それは、プロジェクト全体に対する技術管理がいかに徹底しているかを示している。

    重量とバランスに隠された狙い
    AMR26の重量に関する具体的な数値は明らかになっていない。F1では実重量が共有されることはなく、外部に出回る情報は慎重に扱う必要がある。ただし重要なのは数値そのものではなく、重量配分の考え方だ。どこを軽くし、どこに質量を残すのか。その選択がマシン全体の挙動を決定づける。

    AMR26が示すアストンマーティンの覚悟
    AMR26は単なる新型マシンではなく、アストンマーティンの意思表示そのものだ。ホンダの支援を受け、エイドリアン・ニューウェイの主導のもとで、チームはあえて人の通らない道を選んだ。序盤の安定や他チームの後追いを重視するのではなく、自らトレンドを作りにいく姿勢が、このマシンには色濃く表れている。

    そのラディカルな選択が、サーキット上でどのような結果を生むのかは、時間が答えを出すことになる。ただ一つ確かなのは、アストンマーティンが2026年F1シーズンに向けて、静かなスタートではなく、大きな賭けに出たという事実だ。

  • ホンダ、2026年F1パワーユニット開発「MGU-H廃止でも難易度は下がらない」

    ホンダ、2026年F1パワーユニット開発「MGU-H廃止でも難易度は下がらない」

    ホンダは、2026年F1レギュレーションで導入される新世代パワーユニット(PU)の開発について、MGU-H廃止によって構造が簡素化されても難易度は決して下がらないとの認識を示した。

    HRC(ホンダ・レーシング)の角田哲史LPLは、ICE、電動システム、燃料、エネルギーマネジメントのすべてが刷新される新規定PUは「完全な新規開発」になると語り、その技術的な難しさと開発のポイントを明らかにした。

    2026年PUは「すべてが新規開発」
    HRCの開発責任者である角田哲史LPLは、新規定PUの難しさについて「難しさという点では、もう全部です(笑)」と率直に語った。2026年からのPUは、ICE(内燃機関)がV6ターボである点を除き、ほぼすべてが新設計となる。エンジンマウントの距離や位置は変わるものの、全体の骨格は従来と大きく変わらずに対応できる一方で、燃焼システムや燃料が変更されるため、要求される性能はまったく異なるという。

    MGU-Hの廃止により、ターボチャージャーの使い方や圧縮比の上限、可変吸気の禁止など、エンジン設計の前提条件は大きく変化した。「どのようなエンジンを作っていくか、それはまったく新しいチャレンジになりました」と述べ、ICE単体でも従来の延長線上では通用しないと説明する。

    電動系についても課題は大きい。MGU-Kの出力が大幅に引き上げられることで、バッテリーやCE(コントロールエレクトロニクス)には、これまでにない規模のエネルギー出し入れが求められる。「それに合わせた最適なバッテリーの開発と、それをうまくコントロールできるCEを作らなければならない」とし、PU全体が一からの新規開発になると強調した。

    MGU-H廃止によって構造はシンプルになると見られがちだが、角田は「シンプルになったとはいえ、難易度は高い」と指摘する。電動エネルギー量そのものが大きくなったことで、わずかな違いが明確な性能差として現れやすくなり、エネルギーマネジメントの重要性はこれまで以上に高まるという。

    エネルギーは基本的にストレートで最大限使うのが理想だが、クルマの特性によってはショートコーナーのつなぎで使う判断もあり得る。その場合、ストレートで使えるエネルギーが減るなど、常にトレードオフが発生する。また、MGU-Hがなくなったことで課題となるターボラグを補うために電気エネルギーを使うことも考えられるが、「電気エネルギーは限られているので、いつでもどこでも使えるわけではありません」と語り、使いどころの重要性を強調した。

    電気エネルギーについては「常に足りない状態」という認識で、「足りない電気をどう効率的に作り、どう使うかが大きなポイント」になるという。ICEの特性、コース特性、レース状況、さらにはドライバーの走り方によっても最適解は変わり、「とても細かなコントロールが必要」な難しい領域になるとした。

    ホンダ F1 本田技研工業 / ホンダ・レーシング

    ホンダPUの勝負どころはICEとエネルギーマネジメント
    耐久信頼性の面では、前回のPU規定初期に問題となったMGU-Hのような、未知の超高回転域や複雑な機構が今回は存在しない点を挙げ、「前回のように壊れまくるということは、あまりないかとは思います」と述べた。一方で、電動出力増大による高トルクがMGU駆動系に与える影響や、バッテリーやモーターの熱対策、温度コントロールは新たな課題になると見ている。これらは各PUマニュファクチャラーで考え方の違いが出やすく、信頼性にも影響を与える可能性があるという。

    サステナブル燃料についても影響は大きい。燃料成分に関するルールが大きく変わり、新しいハードウェアとどのようにマッチングさせるかは「仕切り直しでやらなければならない部分」だと説明する。特にサステナブルに製造・使用するという厳しい制限の中で、燃料開発は「アイデアとスピードの勝負になる部分」だと語った。

    バッテリーについては、容量自体は変わらないものの、エネルギーの出し入れ量が増えることで、エネルギーロスやデプロイの長さに差が出る可能性があると指摘する。また、劣化による性能低下も、パフォーマンスに影響を及ぼす要因になるという。

    ホンダ製PUの開発で重視している点については、「差がつきやすいところとしては、やはりICE」との認識を示した。新しい燃料と組み合わせて、いかにICEの出力を引き出すかが重要になるが、前PUで武器だった高速燃焼は、圧縮比の制限や燃料流量の変化によって「ほぼ使えなくなりました」と明かす。そのため、「新たなアイデアで性能を上げなければならない」と語り、各メーカー横並びのアイデア勝負になると見ている。

    一方で、バッテリーについては自信をのぞかせた。「活動終了を決めた後も、F1だけに限らず開発を継続していた」という経緯があり、「それだけに進化していますし、自信がある部分です」と述べている。

    エネルギーマネジメントについても、レッドブル・パワートレインズとの技術提携を通じて経験とデータを積み重ねてきた点は強みだとする。ただし、従来はMGU-HとMGU-Kでエネルギーを分担していたのに対し、新規定ではすべてMGU-Kで賄うことになるため、「エネマネの考え方もリセット」されるという。経験はあるに越したことはないとしつつも、「実際にはやってみなければわからないところ」と慎重な見方を示した。

    ウィンターテストとシーズン開幕を目前に控えた現在の状況については、「2026年シーズン用のスペックは固まっていて、今はホモロゲーションまでに信頼性を上げる開発に主眼を置いています」と説明した。ただし、「クルマに積んで実走しないと分からないことが多い」とも述べ、ウィンターテストでは実際の車体、あるいは走行状態に極めて近い車体にPUを搭載し、問題なく作動するかを確認することが非常に重要な作業になると語った。

    ICE、電動化、燃料、エネルギーマネジメントのすべてが刷新される2026年F1は、大きな転換点となる。その中でホンダは、完全新規開発となるPUで新時代への挑戦を進めている。

  • アストンマーティン、F1セーフティカー供給から撤退

    アストンマーティン、F1セーフティカー供給から撤退

    アストンマーティンは、F1におけるセーフティカーおよびメディカルカーの供給契約を更新せず、2025年シーズン終了をもってその役割から撤退することを明らかにした。これにより、2026年シーズンのF1では、メルセデスが全24戦すべてでセーフティカーとメディカルカーを単独で供給する体制に戻る。

    アストンマーティンとメルセデスは2021年以降、セーフティカー業務を分担してきたが、これは1996年から続いていたメルセデスの独占体制を終わらせるものだった。しかし、アストンマーティンとの契約が2025年末で満了したことで、再びメルセデスが全責任を担う形となる。

    アストンマーティンは声明の中で、F1への関与に感謝の意を示している。

    「FIA公式セーフティカーおよびメディカルカーを提供するためのF1との契約は、2025年シーズン終了をもって満了した。F1へのブランド復帰を大きく後押しする機会となり、過去5年間にわたってこの重要な役割を担えたことに感謝している」

    アストンマーティンのセーフティカー供給は、とりわけ初期において議論を呼んだ。最初に投入されたヴァンテージF1エディションは、交代で使用されていたメルセデスAMG GTブラックシリーズと比べて重量が重く、出力も大きく劣るとパドック内で批判され、集団のペースを適切にコントロールできるのか疑問視されていた。

    その懸念が公の場で表面化したのが、2022年F1オーストラリアGPだった。このレースでマックス・フェルスタッペンは、セーフティカーの速度について辛辣なコメントを残している。

    「セーフティカーがあまりにも遅すぎた。まるでカメみたいだった。信じられない」

    「バックストレートで時速140kmしか出ていなかった。壊れたマシンもなかったのに、なぜあんなに遅く走らなければならないのか理解できない。調査する必要がある」

    これを受け、アストンマーティンは改良を重ねた。2024年シーズンには改良型ヴァンテージを導入し、大型ターボチャージャーの採用、冷却性能の向上、新カムシャフトの投入などにより、出力は656馬力まで引き上げられた。

    セーフティカー F1 アストンマーティン

    さらに改良は続き、昨年のF1オランダGPでは、アップグレード版となるヴァンテージSが初登場している。

    セーフティカーに加え、アストンマーティンはメディカルカーとしてDBX707も提供してきた。この高性能SUVは約700馬力を発生し、医療対応車両としてF1の現場を支えてきた。

    2026年シーズンからは、メルセデスがセーフティカーとメディカルカーの両方を全面的に供給する。セーフティカーはAMG GTブラックシリーズ、メディカルカーはメルセデスAMG GT 63 Sをベースとした車両が使用される予定だ。

    なお、セーフティカードライバーを務めるベルント・マイレンダーは引き続きその役割を担う。彼は2000年からこの職務に就いており、F1におけるセーフティカーの象徴的存在であり続ける。

  • アストンマーティンF1 ストロール会長「ホンダと共に新たな歴史を築く」

    アストンマーティンF1 ストロール会長「ホンダと共に新たな歴史を築く」

    アストンマーティンF1のエグゼクティブチェアマンを務めるローレンス・ストロールは、ホンダとの新たなパートナーシップ始動にあたり、2026年F1シーズン以降を見据えたチームのビジョンと決意を語った。

    英国シルバーストーンの新テクノロジーセンター完成や開発体制の強化に触れつつ、ホンダとの真のワークスパートナーシップ、そしてアラムコやヴァルヴォリンとの技術連携が、勝利を目指すうえで不可欠な要素であると強調した。

    「ホンダとのパートナーシップの始まりを皆様と共に祝えることを、大変うれしく思っている。アストンマーティン・アラムコF1チームとホンダは、多くの価値観を共有している。その価値観こそが、2026年、そしてその先へ向けて、私たちを強く結び付けた」とストロールはコメント。

    「英国シルバーストーンに新設したテクノロジーセンターが完成し、私たちの組織はこれまでにないほど強化された。新しい風洞設備はすでに開発に大きく貢献しており、現在はさらなる強化に向けてデータセンターの建設も進めている。将来の成功を常に念頭に置きながら、たゆまぬ努力を続けている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ

    2026年に向けたホンダとの真のワークス体制
    「2026年から、私たちはホンダと真のワークスパートナーシップを結ぶ。これは、シャシーとパワーユニットを一つのパッケージとして設計・開発することを意味し、チャンピオンシップ獲得という目標にとって極めて重要な一歩だ」

    「また、アラムコからはサステナブル燃料、ヴァルヴォリンからは潤滑油の提供を初めて受けることを、大変誇りに思っている。私たちの成功には、強力な技術パートナーシップが欠かせない。ホンダ、アラムコ、そしてヴァルヴォリンが私たちとビジョンを共有し、常に全力で尽力してくれていることに、改めて感謝したい」

    「我々の英国拠点とHRCさくらとの強固な連携は、パートナーシップの深さを物語っている。私たちには、勝利を掴むために必要なすべての要素が揃っていると確信している。ドライバーたちもホンダのパワーユニットとエンジニア陣に絶大な信頼を置いている」

    「また、チーフストラテジーオフィサーであるアンディ・コーウェルがチーム内で新たに担う役割は、ホンダと私たちがいかに密接に協力しているかを示すものだ。彼の豊富な専門知識は、私たちが互いに前進していくうえで大きな力となっている」

    「日本のファンの皆さん、勝利を目指すこの挑戦の旅に、ぜひ参加してほしい。ホンダと共に、私たちは勝利に向けて全力を尽くし、新たな歴史の章を築いていく。皆さんとこの旅路を共にできることを楽しみにしている。引き続きの支援をお願いしたい」

  • ホンダF1、アストンマーティンと始動「2026年F1復帰は“挑戦の原点”」

    ホンダF1、アストンマーティンと始動「2026年F1復帰は“挑戦の原点”」

    ホンダは、2026年シーズンからアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チームにワークスパートナーとしてパワーユニットを供給し、F1に正式復帰する。

    東京で開催された「2026 Honda × Aston Martin Aramco F1 Team ニューパートナーシップ始動発表会」で、本田技研工業 代表執行役社長の三部敏宏は、F1参戦を「挑戦の原点」と位置付け、新時代のF1に向けた決意を語った。

    「ホンダにとってF1への参戦は、1964年に四輪車を販売して間もない頃から挑戦してきた、世界最高峰の舞台です。数々の困難を乗り越え、翌年の1965年にはメキシコグランプリで初勝利を挙げることができました」と三部は述べた。

    F1への挑戦が、創業初期から続くホンダの原点であることを強調し、その後の歩みについても言及した。

    「1980年代中盤から1990年代前半にかけては、ウィリアムズやマクラーレンと共に黄金時代を築くことができましたし、2021年にはレッドブル・レーシングと共にドライバーズチャンピオンを獲得することもできました。F1は、常にホンダの挑戦と革新を象徴する舞台であり、多くの成果とドラマを生み出してきたと考えています。」

    F1参戦の本質について、創業者の精神との結び付きを次のように語った。

    「世界最高峰のレースであるF1に参戦することは、『世界一にこだわれ』『最も困難なものへ挑戦せよ』という創業者・本田宗一郎の精神を体現するものです。これは、ホンダが大切にしてきた“挑戦への姿勢”の原点でもあります。」

    2026年から始まる新レギュレーションについては、F1が大きな転換期を迎えるとの認識を示した。

    「2026年には、F1は車体とパワーユニットの両面で大きなレギュレーション変革を迎えます。パワーユニットでは電動出力が従来の約3倍となり、内燃機関にはサステナブル燃料の使用が義務付けられます。F1は、電動技術と脱炭素の両方に挑む次世代モータースポーツへと進化していきます。」

    さらに、コストキャップ制度の影響についても触れている。

    「コストキャップ制度の導入により、限られた開発資源の中で、いかに最大限の成果を上げていくかという開発効率が、これまで以上に重要になってきます。」

    こうした新時代に向けた取り組みとして、ホンダはHRCを中心に新型パワーユニットの開発を進めている。

    「ホンダのレース運営子会社であるHRCが、2026年シーズンに向けて新型パワーユニット『RA626H』を開発しています。アストンマーティンと共に、世界の頂点を目指して挑戦を続けていきます。」

    本田技研工業 F1 2026年のF1世界選手権

    また、F1マシンに掲げる新たなHマークについても説明した。

    「RA626Hを搭載するF1マシンには、ホンダ四輪事業の新たなシンボルとなる、新デザインのHマークを掲げていきます。このHマークは、四輪事業の変革を象徴するものです。」

    モータースポーツ活動を通じた技術と人材の循環については、次のように述べている。

    「F1は技術の頂点であると同時に、人材育成の場でもあります。世界の強豪たちとの競争の中で鍛えられた人材が、再び商品開発に合流することで、より多くのお客様に喜びと感動を提供できる商品が生まれていくと考えています。」

    最後に、F1技術の将来展開と社会への貢献について、次のように締めくくった。

    「F1で培われる高効率燃焼技術や熱マネジメント、高出力モーターや大型ターボ、サステナブル燃料といった技術は、次世代ハイブリッド車やEVだけでなく、eVTOLや航空機エンジンなど空のモビリティにも応用されています。ホンダはF1技術を起点に、陸・海・空・宇宙にわたるモビリティ分野で技術革新を進め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。」

  • ホンダ、2026年F1パワーユニット『RA626H』をお披露目

    ホンダ、2026年F1パワーユニット『RA626H』をお披露目

    ホンダは、2026年のF1世界選手権でアストンマーティンの2026年F1マシンに搭載されるF1パワーユニット『RA626H』を世界初披露した。

    ホンダは1月20日(火)に都内で「2026 Honda×Aston Martin Aramco F1 Team ニューパートナーシップ始動発表会」を開催。登壇した本田技研工業 代表執行役社長 三部敏宏により、2026年F1パワーユニット『RA626H』がお披露目された。

    来季から導入される新たなパワーユニット規則の時代に向けて、ホンダはエンジンサプライヤーとしてF1に復帰する。ホンダは2021年末にレッドブルとの提携から正式に撤退していた。

    その後、この決定を事実上撤回し、2025年シーズン終了までレッドブル・パワートレインズに対して技術支援を提供し続けていたものの、日本の自動車メーカーがグランプリレースに正式復帰することはなかった。

    その代わり、ホンダは2026年の新レギュレーションにすべての焦点を当ててきた。この新規則では、電動エネルギーの使用量が現在の120kWから最大350kWへと約3倍に増加し、MGU-Hは廃止され、燃料は100%合成燃料が使用される。

    2015年に不振に終わったマクラーレンとのプロジェクトでターボハイブリッド時代に参入した際とは異なり、今回はブランクイヤーを設けることなく、ホンダはアストンマーティンと組む。アストンマーティンは、エイドリアン・ニューウェイを迎え入れ、シルバーストンに最先端施設を整備するなど、世界選手権制覇を目指している。

    三部敏宏は、2026年から始まる新レギュレーションについては、F1が大きな転換期を迎えるとの認識を示した。

    「2026年には、F1は車体とパワーユニットの両面で大きなレギュレーション変革を迎えます。パワーユニットでは電動出力が従来の約3倍となり、内燃機関にはサステナブル燃料の使用が義務付けられます。F1は、電動技術と脱炭素の両方に挑む次世代モータースポーツへと進化していきます。」

    「コストキャップ制度の導入により、限られた開発資源の中で、いかに最大限の成果を上げていくかという開発効率が、これまで以上に重要になってきます。」

    こうした新時代に向けた取り組みとして、ホンダはHRCを中心に新型パワーユニットの開発を進めている。

    「ホンダのレース運営子会社であるHRCが、2026年シーズンに向けて新型パワーユニット『RA626H』を開発しています。アストンマーティンと共に、世界の頂点を目指して挑戦を続けていきます。」

    本田技研工業 F1 ホンダ

    また、F1マシンに掲げる新たなHマークについても説明した。

    「RA626Hを搭載するF1マシンには、ホンダ四輪事業の新たなシンボルとなる、新デザインのHマークを掲げていきます。このHマークは、四輪事業の変革を象徴するものです。」

    モータースポーツ活動を通じた技術と人材の循環については、次のように述べている。

    「F1は技術の頂点であると同時に、人材育成の場でもあります。世界の強豪たちとの競争の中で鍛えられた人材が、再び商品開発に合流することで、より多くのお客様に喜びと感動を提供できる商品が生まれていくと考えています。」

    最後に、F1技術の将来展開と社会への貢献について、次のように締めくくった。

    「F1で培われる高効率燃焼技術や熱マネジメント、高出力モーターや大型ターボ、サステナブル燃料といった技術は、次世代ハイブリッド車やEVだけでなく、eVTOLや航空機エンジンなど空のモビリティにも応用されています。ホンダはF1技術を起点に、陸・海・空・宇宙にわたるモビリティ分野で技術革新を進め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。」

  • 【ライブ配信】 ホンダ×アストンマーティンF1 パートナーシップ始動発表会

    【ライブ配信】 ホンダ×アストンマーティンF1 パートナーシップ始動発表会

    ホンダは、「2026 Honda×Aston Martin Aramco F1 Team ニューパートナーシップ始動発表会」を1月20日に東京で開催し、その模様をライブ配信で届ける。ホンダにとって、このライブ配信は2026年F1復帰に向けた第一声を世界へ直接発信する場となる。

    ホンダは2026年シーズンから、エンジンサプライヤーとしてF1に正式復帰し、アストンマーティン・アラムコF1チームとワークス体制を築く。今回のライブ配信では、その象徴となる2026年F1パワーユニットの概要と、両者の新パートナーシップが発表される。

    2026年から導入される新パワーユニット規則では、電動エネルギー出力が現行の120kWから最大350kWへと大幅に増加し、MGU-Hは廃止。燃料は100%合成燃料が使用される。ホンダはこの新時代を見据え、F1活動の主軸を2026年レギュレーション対応に集中させてきた。

    ホンダは2021年末にレッドブルとの提携を区切り、F1から公式撤退したが、その後も2025年シーズン終了までレッドブル・パワートレインズへの技術支援を継続していた。一方で、グランプリへの正式復帰は見送り、今回の2026年F1復帰に向けて準備を進めてきた。

    今回の取り組みは、2015年のマクラーレンとのプロジェクトとは異なり、ブランクイヤーを設けずに新たなパートナーと挑む点が特徴だ。アストンマーティンは、エイドリアン・ニューウェイを迎え入れ、シルバーストンに最新鋭の施設を整備するなど、世界選手権制覇を明確な目標として掲げている。

    ライブ配信は2026年1月20日13時(現地時間)に開始予定。登壇者には、ホンダ代表執行役社長の三部敏宏、F1のCEOであるステファノ・ドメニカリ、そしてアストンマーティンのエグゼクティブチェアマンローレンス・ストロールが名を連ねる。

    ホンダは、このライブ配信を通じて、2026年F1に向けた技術ビジョンと、アストンマーティン・アラムコF1チームとの新時代の幕開けを世界に向けて発信する。

  • ニューウェイが悩み抜いた2026年F1マシン サスペンションの重要性

    ニューウェイが悩み抜いた2026年F1マシン サスペンションの重要性

    エイドリアン・ニューウェイは、アストンマーティンの2026年F1マシン「AMR26」におけるサスペンション設計の最終判断を、開発プロセスの可能な限り遅い段階まで先送りしていたと報じられている。

    2025年シーズンからアストンマーティンのチーム代表を務めるニューウェイは、2026年F1シーズンに向けた新車AMR26の開発を主導してきた。

    AMR26のサスペンションはニューウェイとアストンマーティンにとって重要な検討事項
    AMR26は、ニューウェイが昨年レッドブルから電撃移籍して以降、初めて手がけるマシンとなる。また同時に、ホンダとの新たなテクニカルパートナーシップの船出を象徴する1台でもある。

    ニューウェイとホンダという2つの大型加入によって、2026年F1でのアストンマーティンには高い期待が集まっている。2026年はシャシーとパワーユニットのレギュレーションが全面刷新され、電動化比率50%、完全持続可能燃料、アクティブ・エアロダイナミクスが導入される節目の年だ。

    AMR26は、来週バルセロナで行われる2026年F1最初のプレシーズンテストで、初めてサーキット走行を行う予定となっている。

    このスペインでのテストは1月26日から30日までの5日間にわたって実施され、各チームは最大3日間までの走行に制限される。

    その後、アストンマーティンは2月9日に2026年F1マシンを正式発表し、バーレーンで行われる最終2回のプレシーズンテストに臨む。

    2026年F1開発初期トレンドとして注目されるサスペンション選択
    ここ数週間、各チームが採用するサスペンション形式は、2026年開発初期のトレンドとして注目を集めている。

    今月初めに行われたアウディのシェイクダウンでは、同チームの2026年F1マシンにダブル・プッシュロッド式サスペンションが確認された。さらに先週には、レッドブルとレーシングブルズもショーカーやレンダリングで同様のアプローチを示している。

    また、フェラーリも新型SF-26の前後いずれかにプッシュロッド式サスペンションを採用するとの報道が続いており、このマシンは金曜日に正式発表される予定だ。

    2026年に向けてF1がグラウンドエフェクト主体の車両設計から離れることで、プッシュロッド化が容易になるとされ、他チームも今後のローンチシーズンで同様の選択に踏み切ると見られている。

    しかし、ニューウェイはAMR26のサスペンション選択について、最後まで頭を悩ませていたとされる。

    伊メディア「アウト・レーサー」は、アストンマーティンのチーム代表がマシン開発の「可能な限り遅い段階」まで、サスペンションの最終決断を保留していたと報じた。

    サスペンション設計におけるニューウェイのこだわり
    サスペンションは近年のニューウェイにとって極めて重要な要素だ。2022年には、レッドブルRB18の前後サスペンションを自身が設計したことを明かしている。

    この専門性により、レッドブルは同年のグラウンドエフェクト初年度に多くのチームを苦しめたポーパシング現象の影響を、最小限に抑えることができた。

    その結果、レッドブルは2022年にコンストラクターズとドライバーズのダブルタイトルを獲得し、マックス・フェルスタッペンは当時の最多記録となる15勝を挙げた。

    アストンマーティンの2026年サスペンション選択が難航した背景には、昨夏に加入した元フェラーリのテクニカルディレクター、エンリコ・カルディレの存在もあると見られている。

    カルディレが在籍していたフェラーリでは、グリッド上の他チームが次々とプッシュロッドへ移行する中、フェラーリとカスタマーチームのハースF1チームだけが、長期間プルロッド式リアサスペンションを使い続けていた。

    フェラーリの2024年マシン発表時、カルディレはプッシュロッドとプルロッドを直接比較しても「顕著な性能差は見られなかった」と説明している。

    ニューウェイが明かした「24時間ルール」
    ニューウェイは2017年の著書『How To Build A Car』の中で、レッドブル時代に導入した独自の判断プロセスについて明かしている。

    いわゆる「24時間ルール」と呼ばれるこの制度では、新たなアイデアが提案されると、最低24時間は結論を出さず、徹底的に議論を重ねる。

    「24時間経っても成立するか? 答えがノーならゴミ箱行きだ」とニューウェイは記している。

    その後、スケッチから製図、3D化、風洞実験へと進み、結果次第で採用が判断されるという流れだ。

    エイドリアン・ニューウェイ フォーミュラ1カー

    2026年に向けた慎重な姿勢
    ニューウェイは、過去30年にわたるF1キャリアの中で、大きなレギュレーション変更を成功に結びつけてきた。一方で、2026年開幕時にアストンマーティンが一気にトップ争いへ躍進する可能性については、昨年の時点で慎重な見方を示している。

    モナコGPでの初の現地参加時、ニューウェイはアストンマーティンのシミュレーションツールを「弱い」と表現し、ドライバー・イン・ザ・ループ・シミュレーターについても「まったく相関していない」と警鐘を鳴らした。

    その後、チームは改善に着手し、ニューウェイの元同僚であるジャイルズ・ウッドをシミュレーションおよび車両モデリング部門の責任者として招へいしている。さらに、昨年11月にはフェラーリ黄金期を支えたシミュレーションの専門家、マルコ・ファイネッロもコンサルタントとして迎え入れた。

    同様の懸念は、シーズン終了後にランス・ストロールからも示され、「現時点ではトップチームになるためのすべてのツールが揃っていない」と語っている。

    ホンダ側も慎重な構え
    2026年はホンダにとっても、2021年末の公式撤退以来となる本格的なF1復帰の年となる。ただし、その判断の揺り戻しにより、開発準備では他メーカーに後れを取っている可能性も指摘されている。

    ホンダ・レーシング・コーポレーションの社長、渡辺康治は今月、「すべてが順調というわけではない」と認めている。

    「正直に言えば、うまくいっていない部分も多く、苦労している領域はある。しかし、乗り越えられない致命的な問題は起きていない」

    「アストンマーティンはエイドリアンのビジョンを反映したマシン作りを続けたいと考えている。我々としても、それにどう適応していくかを見極める段階にある」

    「それが競争力向上につながり、勝利に近づくのであれば、我々は必要なことをすべてやるつもりだ」

    AMR26のサスペンション選択は、ニューウェイの哲学、アストンマーティンの体制、そしてホンダとの協業が交差する、2026年F1の成否を左右する重要な分岐点となりそうだ。

    Source: PlanetF1

  • アストンマーティン・ホンダF1 アラムコ燃料でメルセデス圧縮比優位を相殺か

    アストンマーティン・ホンダF1 アラムコ燃料でメルセデス圧縮比優位を相殺か

    メルセデスとレッドブルが2026年F1レギュレーションに向け、エンジン性能で他陣営を上回る可能性が指摘される中、その優位性に並び得る例外として、アストンマーティンの名が浮上している。

    報道によれば、メルセデスとレッドブルは、エンジンのシリンダー圧縮比を既存の16:1を上回る水準に引き上げることで、作動温度域において約0.4秒分のラップタイム向上を得たとされている。

    仮に事実であれば、極めて大きなアドバンテージだが、アストンマーティンF1は別の手段でこれに匹敵する可能性があると伝えられている。

    アラムコ燃料が生む“同等の性能効果”
    Grada3の報道によると、2026年に導入される新燃料レギュレーションにおいて、サウジアラビアのエネルギー企業アラムコが最も準備の整った燃料サプライヤーになる可能性が高いという。

    同社は単なるタイトルパートナーではなく、2022年以降F3およびF2の単独燃料供給元を務めてきた。これらのジュニアカテゴリーでは、2025年から少なくとも70%を持続可能成分とする100%サステナブル燃料が導入されており、その開発と供給を担ったのがアラムコだ。

    新燃料が性能に与える影響の大きさは、フェラーリの燃料サプライヤーであるシェルが、2026年仕様燃料の開発を2022年から開始していたと認めている点からも明らかだとされる。

    こうした背景を踏まえ、アラムコの燃料によって、アストンマーティンF1はメルセデスF1およびレッドブル・レーシングが得たと噂される約0.4秒のエンジン優位性を相殺できる可能性があると報じられている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 本田技研工業

    ホンダPUと技術陣が後押しする2026年計画
    アストンマーティンは2026年からホンダ製パワーユニットをワークス供給として迎える予定であり、近年トップレベルの性能を示してきたメーカーとの提携は大きな強みとなる。さらに、エンジン分野の中核を担うアンディ・コーウェル、そして技術責任者として名高いエイドリアン・ニューウェイの知見とリーダーシップが加わることで、2026年プロジェクトはシリーズ全体を揺るがす存在になり得ると見られている。

    チームオーナーのローレンス・ストロールも、2026年にホンダ製パワーユニットを搭載するフルワークス体制へ移行することを強調し、「期待は考え得る限り最高レベルだ」と語っている。新レギュレーション初年度に向け、アストンマーティンに寄せられる視線は、かつてないほど高まっている。