カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1苦境を警告「PUに予備がない」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1苦境を警告「PUに予備がない」

    アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、2026年F1中国GPでチームが依然としてホンダ製パワーユニットのスペア不足という難しい状況に置かれていると明かした。

    中国GPのスプリント予選ではアロンソとランス・ストロールの2台ともSQ1で敗退したが、チームにとっては走行距離を重ねられた点が数少ない収穫となった。

    開幕戦オーストラリアGPでは信頼性問題により十分な周回をこなせなかったが、中国ではフリー走行でアロンソが18周、ストロールが20周を記録。チームとホンダにとって、エネルギー管理戦略やドライバビリティの理解を深める重要なデータ収集の機会となった。

    アストンマーティンとホンダは、パワーユニットの振動がバッテリーに影響を与える問題への対策を進めており、日本のさくらの施設でも改良が施されている。ただし根本的な振動問題は完全には解決されておらず、信頼性面での懸念は依然として残っている。

    アロンソ「PUの予備がなく週末は綱渡り」
    アロンソはスプリントを前にした週末の見通しについて、まずはトラブルなく周回を重ねることが最優先だと語った。

    「できるだけ周回を重ねることだ」

    「パワーユニットの予備がもうないので、何か問題が起きれば週末の残りがとても難しくなる」

    「信頼性を頼りに乗り切りながら、できるだけ多くのことを学ぶ必要がある」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダは振動問題に対策も完全解決には時間
    ホンダは開幕戦に向けて、パワーユニットの振動によるバッテリー問題を軽減する対策を導入した。プレシーズンテストでは振動がバッテリーに影響を与えるケースが確認され、日本のさくらの施設で改善策が検討された。

    メルボルンでの実走テストでは一定の改善が見られたものの、根本的な振動は残っているとされる。この問題は特にドライバーにとって不快な要素となっている。

    それでもアストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイは、AMR26自体の基本性能には一定の手応えがあると評価しており、現在の課題は走行距離不足だと考えている。

    中国での周回数増加が開発の重要な手がかり
    中国GP初日にアロンソとストロールが重ねた周回数は多くはないものの、チームにとっては非常に価値の高いデータとなった。

    アロンソはスプリント予選後、マシンのポテンシャルについて次のように語った。

    「予選では今は2周しか走れなかった」

    「フリー走行ではいくつか周回できたので、エンジンが今の状態である以上、シャシー側で改善できる部分を見つけようとしている」

    「明日に向けて改善を試みるが、限界はあると思う。ウィリアムズはコンマ3秒ほど前にいる。オーストラリアではコンマ8秒差だったから、少しは前進したが、それでもまだかなり遠い」

  • ランス・ストロール アストンマーティンF1中国GP初日「まだ同じ問題」

    ランス・ストロール アストンマーティンF1中国GP初日「まだ同じ問題」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・ホンダ)は2026年F1中国GP初日を振り返り、データ収集は進んだものの、依然としてオーストラリアGPと同じ問題を抱えていると語った。

    上海インターナショナル・サーキットで行われた金曜セッションでは、アストンマーティンは大きなトラブルなく走行を続け、いくつかの重要なデータを収集することができた。

    しかしパフォーマンス面では依然として厳しく、グリッド後方での戦いが続いている。

    ストロール「19位と20位は望んでいない」
    ストロールはセッション後、チームが依然として課題を抱えていることを認めた。

    「重要なデータはいくつか集めることができた。ただ、メルボルンで抱えていたのと同じ問題にまだ対処しているところだ」

    ストロールは現在のパフォーマンスがチームの望むレベルではないと率直に語った。

    「僕たちは19位や20位を争うためにここにいるわけじゃない。だから、やるべきことはたくさんある」

    それでも中国GPに向けて、チームには明確な目的があったと説明する。

    「中国に来た目的は、このマシンについてもっと多くのことを学ぶことだった」

    学習フェーズが続くアストンマーティン
    2026年シーズン序盤、アストンマーティンは依然としてマシン理解の段階にある。ストロールはデータ収集を続けながら、今後の改善につなげていく必要があると語った。

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 中国グランプリ

  • アストンマーティンF1 ホンダ製バッテリー本数議論を一蹴「意味はない」

    アストンマーティンF1 ホンダ製バッテリー本数議論を一蹴「意味はない」

    アストンマーティンは2026年F1シーズン開幕から厳しい状況が続いているが、中国GPを前にマイク・クラックがホンダ製パワーユニットのバッテリー問題を巡る懸念を強くけん制した。チームはオーストラリアGPでダブルリタイアを喫したものの、現時点での最重要課題は信頼性向上だと明言している。

    シルバーストンを拠点とするアストンマーティンは、バルセロナでのシェイクダウン週への到着遅れ、バーレーンでの走行制限、そしてオーストラリアでのダブルリタイアと、新時代最初の数週間で苦戦が続いた。

    それでもチームは、バーレーンからメルボルンにかけて明確な改善を進めており、中国GPではその前進をさらに確かなものにしたい考えだ。

    アストンマーティンとホンダの首脳陣は、上海で現在の課題と次の一手について説明した。

    クラック「バッテリーの本数を議論しても意味はない」
    マイク・クラックは、ホンダのバッテリー保有数や不足状況を巡る議論をこれ以上続けるべきではないと語った。

    「バッテリーの本数について話し続けて、いったい何の意味があるのかと思う」

    「メルボルンで状況は明らかにされたし、このバッテリー本数の議論を続けるべきではないと思う」

    先週は、エイドリアン・ニューウェイがホンダのパワーユニット振動によってフェルナンド・アロンソとランス・ストロールが恒久的な神経損傷の危険にさらされていると明かしたことで、大きな注目が集まった。

    ただしメルボルンでは、両車とも決勝グリッドに並ぶところまでこぎ着けており、バーレーンからオーストラリアにかけて改善が進んでいたことも示された。事前にダブルリタイアを織り込んでいたのではないかといううわさも出ていたが、実際にはアロンソとストロールは健康面の懸念とは別の車両トラブルでリタイアしている。

    折原「修理を続けていて、いい進展も見えてきています」
    ホンダ・レーシングのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの詳細な保有数こそ明かさなかったものの、修理作業には進展があると説明した。

    「正確な本数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリーの修理を続けています」と折原慎太郎はコメント。

    「詳細は申し上げられませんが、修理に関してはいい進展も見えてきています。引き続き一生懸命、バッテリーの修理を進めています」

    「このバッテリーの問題は振動そのものに起因するものではなく、バッテリー内部の小さな部分に関わるものです」

    「前戦では、まずバッテリーの振動を減らすことに集中していました。そのため、車体側の振動対策までは入れられていませんでした。そこが次のステップです」

    「ただ、振動がどこから来ているのかは、引き続き理解を進めているところです」

    折原慎太郎の説明からは、ホンダ側が振動対策とバッテリー修理を切り分けながら問題解決を進めていることが分かる。前戦ではまずバッテリー保護を優先し、次の段階として車体全体の振動対策に着手する構えだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    クラック「パフォーマンス向上の前提は信頼性だ」
    クラックは、チームが1週間前より良い位置にいると強調しつつ、当面の最優先事項は信頼性の確保だと述べた。

    「我々は1週間前より良い位置にいると思う」

    「折原さんが言ったように、我々の仕事は学習を続けること、そして信頼性向上のために作業を続けることだ。なぜなら、パフォーマンスを改善する唯一の方法は、信頼性のあるマシンを手にすることだからだ」

    「それが今の最優先目標でなければならない」

    アストンマーティンは、バーレーンからメルボルンにかけて着実に改善してきたことを示している。一方で、クラックの言う通り、実戦で走らせながら学ぶことが改善の前提になるのであれば、本格的な巻き返しにはなお時間が必要になる可能性もある。中国GPは、その“学習”をさらに前へ進められるかどうかを占う週末になりそうだ。

  • ホンダF1 中国GP初日総括「エネルギー管理戦略の理解を深めた」

    ホンダF1 中国GP初日総括「エネルギー管理戦略の理解を深めた」

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎が、2026年F1中国GP初日のフリー走行1回目とスプリント予選を振り返り、アストンマーティンとともにエネルギー管理とドライバビリティの理解を深めることが主な目的だったと説明した。

    アストンマーティン・ホンダはこの日のスプリント予選で苦戦し、SQ1でフェルナンド・アロンソが19番手、ランス・ストロールが20番手となり、2台ともSQ1敗退となった。

    折原伸太郎は、上海インターナショナル・サーキットでの初日について、走行距離を重ねることで新しいレギュレーション下で重要となるエネルギーマネジメント戦略のデータ収集を進めることを優先したと語った。

    「今日の目標は、上海インターナショナル・サーキットでのエネルギー管理戦略とドライバビリティについて、より多くの学習を得るために走行距離を増やすことだった」

    また、スプリントフォーマットの週末であることから、土曜日に行われるスプリントレースに向けたパフォーマンス評価も重要なテーマだったと説明した。

    「もう一つの目標は、明日のスプリントレースに向けたパフォーマンスを確認することだった。そのため、問題のないフリー走行1回目とスプリント予選をこなすことが、週末の残りに向けたデータ設定を準備するうえで重要だった」

    アストンマーティンは2026年からホンダのパワーユニットを搭載しており、スプリントフォーマットの週末ではフリー走行が1回のみとなるため、限られた走行時間の中でセットアップとエネルギー管理の最適化が重要なテーマとなっている。

    ホンダF1 中国グランプリ

  • ホンダF1苦戦に体制問題の指摘「日本企業特有の人事ローテーション」

    ホンダF1苦戦に体制問題の指摘「日本企業特有の人事ローテーション」

    ホンダF1のパワーユニットを搭載するアストンマーティンは、2026年F1シーズン開幕直後から厳しい状況に直面している。振動問題などパワーユニットの課題が指摘されており、マシン本来のパフォーマンスを十分に発揮できていない状態が続いている。

    こうした苦戦の背景について、元F1ドライバーで解説者のジョニー・ハーバートはホンダの体制面に問題がある可能性を指摘。

    ハーバートは「日本企業特有の人事ローテーション」が現在の開発体制に影響しているとの見方を示し、状況の改善には時間がかかる可能性があると語った。

    ニューウェイでも解決できない問題
    ジョニー・ハーバートは、現在の問題はシャシーではなくパワーユニット側にあると指摘する。たとえエイドリアン・ニューウェイのような名デザイナーが関わっていたとしても、すぐに状況を変えることはできないと語った。

    「エイドリアンは状況を変えられない。彼の手の届くところにない問題だ」

    「これはシャシーの問題ではない。シャシーは問題なさそうだ。問題は内燃エンジンにある。なぜかホンダは適切な人材を揃えられていない」

    現在のホンダのパワーユニットは振動問題など複数の課題を抱えており、その影響でアストンマーティンAMR26のシャシーや空力性能の本来の実力を確認することも難しい状況にある。エンジンが完全なパフォーマンスで稼働できるようになって初めて、マシンの本当のポテンシャルが見えてくるとみられている。

    「日本企業特有の人事ローテーション」
    ハーバートはさらに、ホンダの人事体制にも問題の要因がある可能性を指摘した。レッドブルとタイトルを争っていた時代とは開発体制が変わっている可能性があるという。

    「レッドブルにエンジンを供給していた頃と同じ体制ではない。これは日本企業ではよくあることだ。経験を積ませるために人材をローテーションする」

    「その結果、ある時点で組織が少し混乱する。優秀なエンジニアが関わっていても、別のプロジェクトへ移ってしまうからだ」

    その結果、新しい内燃エンジン開発において他メーカーが築いた開発体制や方法論が、現時点では十分に機能していない可能性があると指摘した。

    ホンダ F1 本田技研工業

    今季は厳しいシーズンに
    ハーバートは、現状の問題がすぐに解決するとは考えておらず、アストンマーティンとホンダは長い苦戦を強いられる可能性があると見ている。

    「現時点では適切なシナジーがあるようには見えない。方向転換には長い時間がかかる。双方の協力が必要になる」

    そして今季の見通しについて、次のように語った。

    「今年は完全な失敗だ。そして来年もうまくいく保証はない。やるべき仕事があまりにも多すぎる」

    「日本で開発を進めることはできるだろうが、エンジンはまだ非常に遅れている。彼らが言っている振動問題はかなり深刻なもののようだ。簡単に解決できる問題ではない」

    振動の原因特定は難しく、修正には時間がかかる可能性が高いとみられている。結果として、アストンマーティンとホンダは2026年F1シーズンを通じて厳しい戦いを強いられる可能性がある。

  • フェルナンド・アロンソ F1中国GP会見 メディア批判「3位でも17位でも同じ」

    フェルナンド・アロンソ F1中国GP会見 メディア批判「3位でも17位でも同じ」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は2026年F1第2戦中国GPを前に、上海で行われたFIA公式記者会見に出席し、苦境に立つアストンマーティンとホンダの現状について率直に語った。

    開幕戦オーストラリアGPで厳しいスタートを切ったなかでも、アロンソはチームの一員として困難を受け止める姿勢を強調した。

    一方、過去のホンダ時代をめぐる報道や、自身に向けられてきた評価についても踏み込み、メディアの論調が状況を誇張してきたとの認識をにじませた。

    「勝てなければ同じ痛み」と強調
    エイドリアン・ニューウェイが言及した「精神的に難しい時期」にいるのではないかと問われたアロンソは、「ニューウェイが言ったような“精神的に難しい時期”にいるのかって? 思われているほど厳しくはない」と語った。

    「理想的な状況ではない。みんな勝ちたいと思っている。今年は22人のドライバーがいる。勝つのは1人で、残る21人はみんな精神的に厳しい状態にある。なぜなら、僕にとっては3位でも5位でも17位でも、それほど大きな違いはないからだ」

    「僕はとても幸運だったし、特別なキャリアを歩んできた。F1のさまざまな時代を経験し、ドライブを楽しんできた。そしてキャリアの半分では競争力のあるクルマにも恵まれ、このカテゴリーで100回以上表彰台に上がることができた」

    「だから今の僕にとって、1位以外のどんな順位で終わっても痛みは同じだ。もちろん今はチームと一緒にこの道の途中にいて、理想的なスタートではない。だが、これはアストンマーティンとホンダの協力関係の初年度であり、この時期を乗り越えなければならない。僕はできる限り助けるつもりだ」

    10年前との違いをどう見ているのか
    現在の姿勢は、マクラーレン・ホンダ時代の10年前とは対照的にも映る。だがアロンソ自身は、当時の状況も今あらためて見れば、そこまで極端に違うものではなかったと受け止めている。

    「今は物事を違う視点で、より成熟した見方で見られていると思う。でも10年前も、改めて振り返れば、そこまでドラマチックなものではなかったと思う」

    「これがF1であり、非常にメディア主導のスポーツなんだ。チームメイトと争うだけで何度かタイトルを勝てば、君は神のように扱われる。逆に苦しんで難しい時期を過ごせば、すべてが何倍にも増幅される」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 本田技研工業

    ホンダ批判と見られた過去への再言及
    アロンソはさらに、10年前の自分に向けられた批判が、今になって違って見え始めているのではないかとも語った。当時は自身だけが過激にホンダを批判していたかのように受け止められたが、実際にはチーム全体が同じ問題意識を持っていたと説明している。

    「10年たって、当時の僕に対して人々が抱いていた印象のいくつかは変わったのかもしれない。今なら、10年前の僕が正しかったと思っている人もいるかもしれない」

    「なぜなら、僕にとって最大の驚きは、10年前のマクラーレンでストフェル・バンドーンも、ジェンソン・バトンも、そして僕自身も、プロジェクトやパワーユニットが十分に成熟していないと言っていたことだからだ。みんなはいつもフェルナンドのことだけを覚えているようだけど、同じことを言っていたのは僕だけではなかった」

    「今では誰もがそのことを理解しているように見える。だが当時は、批判している僕だけが狂っているかのように見られていた。たしかに無線ではフラストレーションが爆発した瞬間もあった。2度のワールドチャンピオンであり、競争心の強いドライバーとして、あの状況に満足できるはずがなかった」

    「今できるのは働き、助けること」
    そのうえでアロンソは、現在の自分にできることは責任を押し付けることではなく、チームの一員として改善に力を尽くすことだと強調した。短期的な解決策はないと理解しながらも、ホンダとともに前進していく覚悟を示している。

    「今は、みんなが現在の状況を見て、以前より少し僕たちに好意的で、問題をよりよく理解してくれているように感じる」

    「チームの中で僕にできるのは、ただもっと働くこと、そしてホンダをできる限り助けようとすることだけだ。僕たちはひとつのチームだ。厳しいスタートになったが、これが長く続かないことを願っている。ただ、すぐに解決できる問題でもないことは分かっている」

  • ニューウェイ アストンマーティンF1のランス・ストロール評価「本音は言えない」

    ニューウェイ アストンマーティンF1のランス・ストロール評価「本音は言えない」

    アストンマーティンは2026年F1シーズンの開幕戦オーストラリアGPで厳しいスタートを強いられた。マシンのパフォーマンスそのものは最下位レベルではなかったが、信頼性問題が大きく響き、チーム全体として苦しい週末となった。

    そうした状況の中で、チーム内部の緊張関係が徐々に表面化しつつある。とりわけ注目されているのが、エイドリアン・ニューウェイとランス・ストロールを巡る評価だ。

    ニューウェイはストロールを高く評価していないとの報道
    英紙デイリー・メールの報道によると、シルバーストンを拠点とするチーム内部では、ニューウェイがランス・ストロールを高く評価していないことは“よく知られている”という。

    ただし、その本音を公の場で語ることはできない状況にあるとされる。理由は言うまでもなく、チームオーナーであるローレンス・ストロールの存在だ。

    報道では、ニューウェイがストロールについて本音を「言う勇気はない」とも伝えられており、父親であるローレンス・ストロールの機嫌を損ねることを避けているとされている。

    ローレンス・ストロールが築いたF1キャリア
    ランス・ストロールのキャリアは、父ローレンス・ストロールの強力な支援によって築かれてきたことで知られている。

    ストロールがフォーミュラ4に進むタイミングでは、単に資金を提供するだけでなく、ローレンス・ストロールは欧州屈指のジュニアチームであるプレマ・レーシングを買収した。

    その後、2016年にFIAフォーミュラ3選手権を制したストロールは、ウィリアムズからF1デビューを果たす。

    さらに2018年にはローレンス・ストロールがフォース・インディアを買収し、チームは翌年レーシングポイントへ改称。ストロールはチームのドライバーとして加入し、チームは2021年からアストンマーティンとして参戦している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2027年アストンマーティンF1ラインナップの行方
    2026年の新レギュレーション導入により、数戦が終われば勢力図が明確になり、F1ドライバー市場は一気に動き出すと見られている。

    今季終了時点で契約満了となるドライバーはグリッドの半数以上に及ぶ可能性があり、大規模な移籍が起こる余地がある。

    ただし、アストンマーティンにとって状況は簡単ではない。マックス・フェルスタッペンやシャルル・ルクレールといったトップドライバーは、すでに同チームへの関心を否定しているとされる。

    また、開幕戦メルボルンの状況を見る限り、フェルナンド・アロンソが2027年まで残留する可能性も不透明だ。もしマシンが中団争いにとどまるようであれば、44歳のアロンソにとって魅力的な選択肢とは言えない。

    一方で、ランス・ストロールについては事情が異なる。契約期間は公表されていないものの、チームオーナーの息子であることを考えると、2027年もアストンマーティンに残る可能性が高いと見られている。

    しかしチームの競争力が回復しない限り、有力ドライバーを引き寄せることは難しく、アストンマーティンの将来のドライバーラインナップは依然として不透明なままだ。

  • アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1のシミュレータードライバーであるダニエル・ジュンカデラは、ホンダ製パワーユニットの振動問題について「完全に想定外だった」と明かした。チームは2026年F1シーズン開幕戦オーストラリアGPで深刻な信頼性問題に直面しており、中国GPでも状況は依然として不透明なままだ。

    中国GPを前にホンダは修理されたバッテリーを上海に送り返し、アストンマーティンは2台合計で3基のバッテリーを確保した。

    しかしチーム関係者は、問題の解決には時間がかかる可能性が高いと見ており、パドックでは別の見方も広がっている。

    ジュンカデラ「シミュレーターでは兆候がなかった」
    2024年末にチームへ加入したダニエル・ジュンカデラは、今回の問題についてシミュレーターでは兆候が確認できなかったと語った。

    「シミュレーターでは何が起きたのか理解するのは難しい。僕はそれが来るのを見ていなかった」とジュンカデラは語った。

    「シミュレーターでは、チームが提供するデータをもとに数値を入力するだけだから、すべてが非常に正確なんだ。あとになってパワーユニットが想定していた出力を発揮していないと分かったとしても、僕がクルマをテストした時にはこうした問題が起きるとは思っていなかった」

    この状況は、HRCのチーフエンジニアである折原慎太郎の説明とも一致する。折原慎太郎は、パワーユニットとシャシーの組み付けがプレシーズンテスト開始の直前だったことを明らかにしている。

    中国GPでは最低限の体制を確保
    メルボルン仕様のバッテリー1基がホンダのさくらの施設で修理され、上海に戻されたことで、アストンマーティンは中国GPに向けて2台合計3基のバッテリーを確保することができた。

    フェルナンド・アロンソは、日本GPまでにより意味のある進展が見られる可能性を示唆している。

    「日本ではいくつか改善があるかもしれないし、スペアも増えると思う。新しいパーツも入るはずだ」

    「バッテリーもさらに届くだろうし、そうなれば修理できることが分かった状態でクルマをプッシュできると思う」

    ペドロ・デ・ラ・ロサ「これは中期的な問題」
    しかし、アストンマーティンのアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、問題の解決には時間がかかると警告している。

    「ホンダはさくらで実車とギアボックスを使って昼夜を問わず作業している」とデ・ラ・ロサは語った。

    「できるだけ早く問題を解決しようとしているが、これは長いプロセスだ。誰にも誤解を与えたくない」

    「ホンダは小さなソフトウェアの調整だけではなく、性能を改善するために設計変更を行う必要がある。日程を決めることはまったく現実的ではない。これは中期的な問題だ」

    本田技研工業 F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    パドックではADUOを巡る疑念も
    一方で、パドックでは別の見方も広がっている。日本の専門メディアは、エイドリアン・ニューウェイが問題を強調することで、進捗を早めるための優遇措置であるADUOの適用を狙っているのではないかという疑念がライバル陣営にあると報じた。

    あるライバルチーム代表は率直にこう語っている。

    「2015年と2016年にホンダが苦しんでいた時、我々は彼らを助けることに同意した」

    「その後、彼らは4回連続で選手権を勝った」

    「だから今回は同じことはしない。2028年や2029年にタイトルを獲る手助けをしたくないからだ」

    「ルールは全員に同じように適用される」

  • アストンマーティンF1 BYDが買収検討?ストロール限界説で売却浮上

    アストンマーティンF1 BYDが買収検討?ストロール限界説で売却浮上

    中国の自動車メーカーであるBYD(比亜迪汽車)が、F1参入に向けて既存チームの買収を検討していると報じられ、アストンマーティンが有力な候補として浮上している。

    報道によると、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールが現在の苦境に強い不満を抱いており、「限界点に近づいている」との見方がパドック内で広がっているという。

    BYDがF1参入を検討 既存チーム買収が有力案
    F1は2026年シーズンから新レギュレーション時代を迎え、グリッドにはキャデラックの参入によって11チームが並ぶ体制となった。リバティ・メディアは以前から12チーム体制が理想的な規模だと考えており、新たなメーカーの参入余地は残されている。

    その中で、中国の電動車メーカーであるBYDがF1参入の可能性を探っていると報じられた。

    新規チームをゼロから立ち上げる方法のほか、既存チームを買収して参戦する方法の両方を検討しているとされる。

    2026年に参入したアウディはこの後者のモデルを採用し、ザウバーを買収してワークス体制を構築した。BYDも同様のルートを検討している可能性がある。

    アストンマーティンが買収候補に浮上
    その候補として名前が挙がっているのがアストンマーティンだ。

    最近の報道では、ローレンス・ストロールがF1プロジェクトへの関心を失いつつある可能性があると指摘されている。

    ストロールはチームをタイトル争いの常連へ押し上げるため、当初の計画の約6倍の資金を投入したとされる。

    しかし2026年F1シーズンの開幕戦では期待された結果を残せず、チームの戦力はグリッド最後尾付近に沈んでいる。キャデラックを除けば最下位の位置にあり、その原因はホンダ製パワーユニットにあるとチーム内で指摘されている。

    独Auto Motor und Sport誌によると、この状況によりストロールは「近いうちに限界点に達する可能性がある」とされており、その場合アストンマーティンはBYDにとって現実的な買収ターゲットになるという。

    比亜迪汽車 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アルピーヌも潜在的な選択肢
    もう一つの候補として取り沙汰されているのがアルピーヌだ。

    F1パドックでは、アルピーヌが売却対象になる可能性について以前から噂がある。もっとも、親会社ルノーはこの可能性を繰り返し否定している。

    アルピーヌは2026年からメルセデス製パワーユニットを使用する予定であり、新規参入メーカーにとっては魅力的な出発点になる可能性がある。

    一方で、ルノーCEOのフランソワ・プロボストはモータースポーツに強い関心を持つ人物ではなく、今年は世界耐久選手権からの撤退も決定している。

    ただし現時点では、ルノーが保有するF1チーム株式76%の売却交渉は進められていないとされる。

    残り24%を保有するOtro Capitalは投資家との接触を続けており、メルセデス代表トト・ヴォルフや、元レッドブル代表クリスチャン・ホーナーの関与が噂されている。

  • アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンは2026年F1中国GPを前に、ホンダ製パワーユニットのバッテリー運用で厳しい状況に直面している。ランス・ストロールは、現状について「非常に脆弱」だと認め、マシンを走らせること自体が難しいと明かした。

    アストンマーティンは開幕戦オーストラリアGPで深刻な振動問題に苦しみ、決勝を最後まで走り切れなかった。

    さらに技術的な問題によってメルボルンでは使用可能なバッテリーが2基しかなく、スペアもない状態だったとされており、その状況は第2戦の中国GPでも大きく改善していないようだ。

    チームは2026年F1新レギュレーション時代のスタートで悪夢のような船出を強いられている。ホンダのパワーユニットに起因する激しい振動によって、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが「恒久的な神経損傷」を負う可能性すら懸念されている状況だ。

    メルボルンではアロンソが21周でリタイア。ストロールも58周のうち43周しか走れず、長時間のガレージ作業を経て15周遅れで完走扱いとなった。

    ストロール「まずは走行できる状態にしなければならない」
    ランス・ストロールは、バッテリー事情について率直に現状を説明した。

    「今のバッテリーの状況は非常に脆弱だ」とストロールは語った。

    「現時点では多くの問題と戦っている。1周走ることさえ難しい状況だ。だから、週末に乗り込んできて、競争するとか、ポイントを争うとか、このクルマに何ができるかを考えるような通常のアプローチではない」

    「僕たちはただクルマをコースに出し、参加できるだけの信頼性あるパッケージを用意するために戦っている」

    アロンソ「未知の問題が多すぎる」
    フェルナンド・アロンソも、チームがなお問題を把握し切れていないと強調した。

    「僕たちはまだ問題が多すぎるし、未知の問題も多すぎる」とアロンソはFIA記者会見で語った。

    「そうした問題は日ごとに、どこからともなく出てきている。だから、僕たちはまだ問題を完全には把握できていないように見えるし、そのせいで予測するのが難しい」

    「2、3戦のうちに普通の週末を送れるようになればいいと思っている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダは修復作業を継続
    一方で、ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの修復に進展があると説明した。ただし、具体的な保有数については明かさなかった。

    「我々はバッテリーの修復を進めています。修復の面では良い進展が見えてきています」と折原慎太郎は述べた。

    「詳しい点は言えませんが、我々はバッテリーを修復するために懸命に作業を続けています」

    「おそらく修復は可能だと思います。なぜなら、このバッテリーの問題は振動に関係するものではなく、バッテリー内部の小さな問題だからです」

    週末に使えるバッテリーが何基あるのかを問われると、折原慎太郎は明言を避けた。

    「正確な数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリー修復を続けています。ですが、申し訳ありませんが数は言えません」

    クラックは“台数議論”の打ち切りを要請
    ストロールが比較的オープンに語ったのに対し、アストンマーティン側はバッテリーの具体的な台数に関する議論をこれ以上広げたくない姿勢を見せた。

    マイク・クラックは、相次ぐバッテリー関連の質問に対してこう応じた。

    「バッテリーの数について語り続けることに、どんな意味があるのかと思う」とマイク・クラックは語った。

    「メルボルンで明らかになった状況はあるが、このバッテリーの数の議論を、許してもらえるなら、これ以上続けるべきではないと思う」

    振動対策にも前進 ただし信頼性は依然課題
    折原慎太郎は、深刻な振動問題についても一定の前進があったと説明した。ただし、信頼性の確保はなお最大の課題だとしている。

    「我々は振動の状況について一定の進展を見つけました。そして今も振動を減らすために懸命に作業を続けています」と折原慎太郎は述べた。

    「それでも、信頼性は我々が改善しなければならない大きな課題です。ですのでアストンマーティンと対話しながら懸命に作業を進めていますし、何かを見つけ、別の対策も見つけましたので、おそらく何かを試せると思います」

    「また、レースで走行距離を重ねたことで、ドライバビリティやエネルギーマネジメントについても学ぶことができました。そうした学びをシミュレーションシステムに反映しています」

    アストンマーティンにとって中国GPは、ポイント争いを見据える段階ではなく、まずはマシンを安定して走らせること自体が最優先課題となる。ホンダとの共同作業で修復と対策は進んでいるものの、現時点では依然として綱渡りの週末になる可能性が高い。