カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1逆襲へ「夢のシナリオ」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1逆襲へ「夢のシナリオ」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1シーズン序盤で苦戦するアストンマーティンについて、2023年のマクラーレンのようなシーズン途中からの巻き返しを“夢のシナリオ”として挙げた。

    ホンダのパワーユニットに関する問題が新レギュレーション初年度の戦いを鈍らせている一方で、チームは前進も見せており、日本GPではアロンソが今季初の完走扱いとなった。

    その2週間前の中国GPでは激しい振動に見舞われてリタイアしており、エイドリアン・ニューウェイはオーストラリアで、こうした症状がアロンソとランス・ストロールの指に恒久的な神経障害をもたらす可能性があると示唆していた。性能不足と信頼性の課題を抱える中でも、アロンソは問題を理解し修正できれば、シーズン後半に状況を大きく変えられると見ている。

    マクラーレンの再浮上を理想像に挙げる
    アロンソが理想像として引き合いに出したのは、2023年のマクラーレンだ。

    その年のマクラーレンは、技術責任者のジェームス・キーが職を離れるなど、マシン開発の出遅れに苦しんでいた。しかし、オーストリアGPとイギリスGPで投入した大規模アップグレードをきっかけに、MCL60は中団の一台から表彰台、さらに勝利を争えるマシンへと変貌した。

    そしてマクラーレンはその流れを維持し、2024年のコンストラクターズタイトル、さらに2025年にはドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を獲得した。アロンソは、アストンマーティンにも同じような道筋があり得ると考えている。

    アロンソ「楽観的すぎるかもしれないが夢のシナリオだ」
    アストンマーティンがいつ頃競争力を持てるようになるかを問われたアロンソは、数か月単位での改善に期待を寄せた。

    「たぶん数か月後だと思う」とアロンソは、レーシングニュース365を含むメディアに語った。

    「2023年のマクラーレンを見た。最初の数戦では最後尾にいたのに、年末には先頭にいた」

    「もしかしたらそれは楽観的すぎるかもしれないが、夢のシナリオだ。シーズンは長いし、問題を理解して修正できれば、今年の後半、あるいは最後の3分の1では、ずっと良いポジションに行けるだけの時間は十分にある。そこを目指して取り組んでいる」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    課題は振動とパワー不足 それでも前進はある
    アロンソは現状について、依然として複数の根本的な問題を抱えていることを認めた一方で、バーレーンテスト以降に進歩があったとも説明した。

    「マシンにもエンジンにも大きなポテンシャルがある。それに、デプロイメントや、いくつかのドライバビリティの問題を理解するという点で、バーレーンテスト以降は進歩している。だから今は、はるかに良い位置にいる」

    「振動は解決しなければならないし、パワー不足も解消しなければならない。まだ根本的な部分で後れを取っていることはある。でも、チームがただテレビを見ているわけではない」

    「彼らは全力で働いている。だから必要なのは時間だし、辛抱強さだ。ファクトリーがアップグレードを持ち込む間も、今はまだ最も競争力のあるパッケージではないマシンで、毎週末レースをしながら働き続けなければならない」

    アストンマーティンにとって、序盤戦は厳しい現実を突きつけるものとなっている。ただ、アロンソの言葉からは、現場が問題点を明確に認識し、改善の方向性も見えてきているという感触がにじむ。マクラーレンのような急回復が現実になるかはまだ分からないが、少なくともチーム内部では、今の苦境をシーズン全体の結論にはしていない。

    Source: RacingNews365

  • アストンマーティンF1 AMR26のマイアミ進化版に冷静姿勢「通常の進化」

    アストンマーティンF1 AMR26のマイアミ進化版に冷静姿勢「通常の進化」

    アストンマーティンF1は、2026年F1マイアミGPでAMR26に進化版を投入する予定だが、その内容は開幕からの苦戦を一変させるような“大型アップデート”ではないようだ。チームのアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、4月の中断期間があっても開発計画を大きく変えることはなく、もともと予定されていた範囲の改良にとどまると説明した。

    バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって、苦戦するチームが一気に巻き返す好機とみる向きもあったが、アストンマーティンの現状はそれほど単純ではない。

    ホンダPUの振動問題をはじめ、マシン全体に複数の課題を抱えるなかで、まず優先されているのは戦闘力の急上昇ではなく、ドライバーが安定して走り切れるだけの信頼性確保だ。

    マイアミの進化版は“新しい始まり”ではない
    アストンマーティンとホンダは、今季序盤に露呈した問題の深刻さを認識しており、短期間で一気に解決できるものではないと見ている。そのため、マイアミGPでもフェルナンド・アロンソとランス・ストロールを取り巻く状況は劇的には変わらない見通しだ。

    デ・ラ・ロサは「マイアミで僕たちがどこにいるかを見ることになるが、このスポーツに秘密はない」と語った。

    「新しい始まりなどない。F1に新しい始まりはなく、あるのは絶え間ない開発だけだ。開発して改善するのは自分たちだけではなく、ほかも同じだ」

    さらにデ・ラ・ロサは、今回の投入物について過度な期待を戒めた。

    「これは通常の進化であり、中断前から計画していたものだ。とくにドライバーが余裕を持ってレースを完走できるよう、信頼性を改善することが中心になる」

    焦点は性能向上よりも信頼性改善
    アストンマーティンAMR26の置かれた状況は深刻で、ホンダ製パワーユニットを搭載するこのマシンは、さまざまな分野で問題を抱えている。デ・ラ・ロサの説明からも、現段階では一発のアップグレードで競争力を取り戻すというより、まず正常な走行を確保することが重要課題であることがうかがえる。

    依然として最大のテーマは振動の解消だ。これが改善されなければ、アロンソとストロールが正常に周回を重ねることすら難しくなるため、マイアミでの進化版も、まずはその土台を整える内容になる。

    記事中では、デ・ラ・ロサの言葉として次の一文も紹介されている。

    「エイドリアンは、ほかの者が考えるだけのことを口にできるが、ほかの者が想像するだけのことを実行することもできる」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    今季中の巻き返しは諦めていない
    一方で、アストンマーティン側は2026年シーズンを捨てたわけではない。デ・ラ・ロサは、最終的には今季中に競争力のあるマシンへ近づけたい考えを示しつつ、その実現が簡単ではないことも認めている。

    「僕たちはそのために戦う。誰にもそうでないとは思ってほしくない。ただ、僕はコース上で示したいのであって、話したり約束したりはしたくない。ファンに値するのは事実であり、僕たちはそこに取り組んでいる」

    「僕たちが首位から大きく離されているのは事実だ。だからこそ、この先数か月の進化は重要なものにならなければならない」

    開幕から期待を大きく下回る内容となっているだけに、ファンの失望は小さくない。だがデ・ラ・ロサは、その感情をチームも共有していると強調した。

    「そのフラストレーションは理解しているし、僕自身も感じている」

    「ファンのフラストレーションは、チーム全体のフラストレーションでもある。僕たちがそれを別の受け止め方をしているなどとは誰にも思ってほしくない。歯を食いしばって、ほかよりももっと多く、もっと良い仕事をし、このシーズン序盤の苦い感覚を振り払わなければならない」

    そして、いたずらに期待を煽るつもりはないと繰り返した。

    「僕がしたくないのは、間違った希望を生み出すことだ。約束できるのは仕事だけだ。そこから先は、僕たちがほかより多く、より良い仕事をしたかどうかをレースが示すことになる。だが、たくさんの仕事をすることは約束する」

    危機脱出の鍵として挙げた2人の存在
    厳しい状況を立て直すには、強いリーダーシップが欠かせない。デ・ラ・ロサは、アストンマーティンにはそれを担う存在がいると語り、そのうちのひとりとしてフェルナンド・アロンソの名前を挙げた。

    「彼は贅沢な存在であり、インスピレーションの源だ」

    「僕たちは難しい状況にあるが、フェルナンドは支えてくれているし、もっと働く必要があるなら力を貸してくれる。そして非常に強い意欲を持っている。失望しているフェルナンドではなく、ただ『働かなければならないし、僕はここにいる』という姿勢だ。それこそが偉大なリーダーであるということだ」

    マイアミで投入されるAMR26の進化版は、アストンマーティンを一気に上位争いへ戻す切り札にはならないかもしれない。それでも、デ・ラ・ロサの発言からは、現実を直視しながらも、今季の立て直しを諦めていないチームの姿勢がにじんでいる。

  • フェルナンド・アロンソをF1専門家が解剖 2つの強みと“異次元の適応力”

    フェルナンド・アロンソをF1専門家が解剖 2つの強みと“異次元の適応力”

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、F1で2度のワールドチャンピオンに輝き、106回の表彰台と32勝を記録している。だが、その評価は単なる数字を超えた領域にある。

    『The Race』でマーク・ヒューズとエド・ストローが分析したように、彼の価値は統計ではなくドライビングそのものに宿る。適応力、感覚、知性、そして一貫性。複数の要素が極めて高い水準で融合している点こそが、フェルナンド・アロンソを特別な存在にしている。

    あらゆる条件で速さを引き出す“究極の適応力”
    ドライバーの才能といえば純粋なスピードが想起されがちだが、ヒューズはそれだけでは説明できないと指摘する。

    「おそらくこの世紀で最も適応力の高いドライバーだ。どんなクルマでも、どんなバランスでも、どんなタイヤでも最大限のパフォーマンスを引き出せる」

    さらにヒューズは、アロンソのスピード特性を独特の形で説明する。

    「シューマッハやフェルスタッペンのように“ピーク一点”で極限に達するタイプではない。彼の速さは広い範囲に分布している。絶対的なピークはわずかに劣るかもしれないが、その差は極めて小さい」

    そしてその適応力こそが、問題が発生した際の対応力につながる。

    「クルマに問題があっても、それを乗り越えて機能させることができる。これほどの能力を持つドライバーは他に見たことがない」

    この能力を象徴する例として、2004年の出来事が挙げられる。

    「シルバーストンでは電子制御が崩壊し、完全に制御不能になった。彼は半周で理解し、2周で元のペースに戻した。当時のパット・シモンズでさえ“どうやったのか全く分からない”と言っていた」

    さらにホッケンハイムでは、フロントバランスが18%も前方に移動するトラブルに見舞われた。

    「通常なら運転不能になるレベルだったが、4〜5周で対応した。他のドライバーならピットに戻っていただろう」

    “扱いにくいマシン”で真価を発揮するドライバー
    ストローもこの評価に同調し、アロンソの別の側面を強調する。

    「彼は史上最高レベルの“遅いクルマのドライバー”の一人だ」

    その理由について、具体例を挙げながら説明する。

    「2001年のミナルディ、2012年のフェラーリ、今季序盤のアストンマーティン、そしてマクラーレン時代。難しいクルマほど彼の力が際立つ」

    さらにこう続ける。

    「クルマが複雑で扱いにくいほど、チームメイトとの差が開く。彼はクルマに足りない要素を“引き出す”ことができる。固定されたスタイルではなく、動的に変化するドライバーだ」

    その能力の多くは無意識レベルで行われているとストローは指摘する。

    「非常に知的なドライバーだが、それを意識的にやっているわけではない。あまりにも自然に、速く処理している」

    “すべてが高水準”という完成されたプロファイル
    ストローは、アロンソ自身の言葉にも触れる。

    「彼はよく“すべてにおいて10点満点中9.5点”と言う」

    この言葉が示す通り、特定の能力で突出するタイプではない。

    「予選一発なら他に速いドライバーがいるかもしれない。だが、すべての分野で高いレベルを維持できる。それが真の強さだ」

    レースペース、安定性、適応力、判断力。そのすべてが高水準で統合されている。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ステアリングとアクセルを“操る”異常な協調性
    ヒューズはもう一つの重要な要素として、操作の精密さを挙げる。

    「ステアリングとアクセルの協調性が驚異的だ。まるでその間を踊っているかのようだ」

    モナコのタバックでの走りを例に出し、こう説明する。

    「クルマが曲がらない状況でも、極端なブレーキングを使いながら成立させる。必要なときだけクルマに対して非常にアグレッシブになれる」

    さらに即興対応力も高く評価する。

    「即興での修正能力は見てきた中で最高レベルだ」

    加えて、空間認識能力にも言及する。

    「周囲の状況把握が非常に優れている。スタート直後の1周目は特に際立っている。クルマの置きどころが完璧で、360度すべてを把握しているようだ」

    “反応型”でありながら先読みする独特のドライビング
    ストローは、アロンソのドライビングスタイルをこう表現する。

    「彼のドライビングは“常軌を逸している”。あのレベルで限界を維持し続けるのは極めて難しい」

    多くのドライバーが同様の走りを試みるとミスやクラッシュにつながるが、アロンソはそれを安定して実現する。

    「フロントタイヤとステアリングからのフィードバックに非常に敏感で、それがすべての基盤になっている。その感覚がなければ何もできないと彼自身も言っている」

    そのスタイルは一見すると“反応型”だが、実際には異なる。

    「反応はしているが、その処理速度が異常に速いため結果的に先読みしているように見える」

    クルマに合わせて“自分を変える”ドライバー
    ヒューズは最後に、アロンソの本質をこうまとめる。

    「彼は常に解決策を見つける」

    たとえアンダーステアの強いクルマでも、それを前提に操作を組み立てる。

    「初期のルノーでは強いアンダーステアがあったが、彼はそれを極端に利用し、ステアリング操作で必要な情報を引き出していた」

    その結果、当時は“独特なスタイル”と誤解された。

    「だが他のクルマに乗れば全く違う運転をする。つまりスタイルがあるのではなく、そのクルマに最適化しているだけだ」

    そしてこの能力は年齢に左右されにくい。

    「重要なのは反応速度ではなく感覚と認知だ」

    さらに、日常的にカートに乗り続けていることも、その能力維持に寄与していると指摘する。

    フェルナンド・アロンソの価値は、タイトル数や勝利数では測れない。適応力と感覚、そしてあらゆる要素を高次元で統合する能力こそが、彼を唯一無二の存在にしている。

  • アストンマーティンF1低迷でニューウェイに批判の声「役割を理解していない」

    アストンマーティンF1低迷でニューウェイに批判の声「役割を理解していない」

    ギュンター・シュタイナーは、アストンマーティンF1の不振の要因としてエイドリアン・ニューウェイの役割を疑問視した。開幕から期待を裏切る結果が続く中で、チーム代表というポジションの適性にまで踏み込んで批判を展開している。

    今季のアストンマーティンは上位争いを予想されながらも苦戦が続き、完走すら難しいレースも目立つ状況だ。そうした中でシュタイナーは、技術トップとしての実績は認めつつも、チーム運営の中核を担う立場としては別の能力が求められると指摘した。

    シュタイナーが指摘した「役割のミスマッチ」
    ギュンター・シュタイナーはポッドキャスト内で、ニューウェイがチーム代表という役割を十分に理解しないまま引き受けた可能性に言及した。

    「もし今アドリアンに聞けば、『なぜ引き受けたのか分からない』と答えるかもしれない。チーム代表になりたかったのかどうかも分からないが、いずれにしてもそれは彼の強みではない」

    さらに、設計者としての能力とチーム運営の能力は別物だと強調する。

    「彼は自分の仕事では非常に優れている。つまりマシンを設計することだ。今のアストンマーティンは別としても、いずれ修正するだろう。ただ、チーム代表になるというのは別の話だ」

    “昇格のリスク”という視点
    シュタイナーは今回のケースを、組織運営における典型的な失敗例として捉えている。

    「これはアドリアンの一種のこだわりだったのかもしれない。『チーム代表にならなければならない』という。しかし実際にその役割が何を意味するのかを理解していなかった」

    そのうえで、個々の強みに応じた役割配置の重要性を強調した。

    「人にはそれぞれ強みがある。その強みを発揮できる役割を与えるべきで、過剰に昇格させるべきではない」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    アストンマーティンの現状が示す構造的課題
    今回の発言は単なる個人批判にとどまらず、アストンマーティンの組織構造そのものへの問題提起でもある。設計面の強化を狙った人事が、結果としてマネジメント機能の弱体化につながっている可能性が示唆されている。

    本来、チーム代表には開発・戦略・人材管理を横断的に統括する能力が求められる。技術分野で突出した才能を持つ人物であっても、そのまま組織トップとして成功するとは限らないという現実が、現在のパフォーマンスに表れている形だ。

    アストンマーティンが今後巻き返しを図るためには、マシン開発だけでなく組織全体の役割分担を見直す必要がある状況にある。

  • アストンマーティンF1 ドライバー育成強化 11歳ローレンスと13歳ナジ加入

    アストンマーティンF1 ドライバー育成強化 11歳ローレンスと13歳ナジ加入

    アストンマーティン・アラムコF1チームは4月9日、ドライバー・アカデミーのラインアップ拡大を発表し、DPKレーシングに所属するカートドライバーのエイバ・ローレンスとローランド・ナジを新たに迎え入れた。

    今回の加入は、次世代のモータースポーツ人材を発掘し、支援し、育成していくというチームの継続的な方針を示すものだ。アストンマーティンはカートから上位カテゴリーまでを見据えた育成ルートを整え、若手ドライバーの長期的な成長を後押しする体制をさらに強化した。

    アストンマーティンが若手育成の裾野を拡大
    アストンマーティンのドライバー・アカデミーは、ドライバーに対してコース内外の両面から支援を行い、学びと成長を促しながら、成功に必要な機会を提供するプログラムだという。

    その目的は、最高峰カテゴリーへと続く明確な道筋を示すことにある。長期的なパートナーシップの構築を重視しつつ、モータースポーツのあらゆるレベルで将来有望な若手を積極的に発掘していく方針を掲げている。

    エイバ・ローレンスは国際カート界で存在感
    オーストラリア生まれで11歳のエイバ・ローレンスは、国際カート界で台頭しつつある存在と位置づけられている。ロタックス、アイアメ、そしてFIAに準拠したカテゴリーで戦い、複数の表彰台を獲得してきた。

    さらに、MENAカップで女性初のチャンピオンとなり、ROKカップ・イタリアのミニクラスで女性初のレースウイナーとなったほか、チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・アカデミーのミニクラスで表彰台に立った初の女性ドライバーにもなった。

    エミラティのライセンスでレースを戦うエイバ・ローレンスは、今年のブリティッシュ・チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・アカデミー・プログラムにおいて、F1アカデミー「ディスカバー・ユア・ドライブ」を代表するドライバーにも選ばれた。過去2シーズンにも同イニシアチブの代表として国際シリーズに参加している。

    ローランド・ナジもOKジュニアで頭角
    一方、13歳のローランド・ナジは、最高峰のOKジュニアカテゴリーで際立った競争力を示してきた。ハンガリー出身のローランド・ナジは、FIAカーティング・ヨーロッパ選手権やWSKスーパーマスターシリーズといった、同競技で最も権威あるシリーズの常連でもある。

    ラ・コンカで行われたチャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・ユーロシリーズ開幕戦ではヒート勝利を挙げるなど、レース運びとスピードの高さを証明してきた。

    また、非常に競争の激しい決勝への進出をたびたび果たしており、より高いレベルのプロモータースポーツへ向けて歩みを進めるなかで、ハンガリーの若手有望株のひとりと見なされている。

    DPKレーシングとの提携が育成強化を後押し
    アストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミーは、FAアロンソ・カートシャシーの公式チームであるDPKレーシングと戦略的パートナーシップを結んでいる。

    この提携により、カート分野における豊富な知見とグローバルなネットワークにアクセスできる体制が整う。そこにはフェルナンド・アロンソのネットワークも含まれているという。

    この協力関係は、モータースポーツキャリアの初期段階にいる有望な若手を見いだし、育てるアカデミーの力をさらに高めるものであり、階段を上っていく若いドライバーの発掘と育成において、チームのカート専門性に寄せられた信頼も反映している。

    ヌーノ・ピント「我々が求める若手の水準を示している」
    アストンマーティン・アラムコF1チームのドライバー・アカデミーでレーシングディレクターを務めるヌーノ・ピントは、今回の加入について次のように語った。

    「ジュニアレベルで才能を迎え入れることは、我々の戦略の重要な一部だ。エイバとローランドは、我々がプログラムに迎え入れたいと考えている若手ドライバーの水準を示す素晴らしい例だ」

    「ふたりとも、すでに国際舞台で高いポテンシャルを示しており、非常に競争の激しいカテゴリーで力強いパフォーマンスを見せている。これほど早い段階からドライバーの成長に関わる機会を得られることは非常に重要であり、彼らがこのスポーツの中で成長を続けていくなかで、コース内外の両面でその歩みを形づくる手助けができる」

    アストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミー

    エイバ・ローレンス「大きな一歩になる」
    エイバ・ローレンスは、アストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミーへの加入について、喜びを次のように語った。

    「アストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミーに加わることができて、本当にワクワクしている。自分のドライビングを向上させて、コース上でさらに良くなるための、とても大きな一歩になると思う。チームのみんなに会って、そこから学べることを楽しみにしている」

    「今回の発表にあたってAMRテクノロジー・キャンパスを訪れることができたのは、本当にすごかった。この日の中でいちばんお気に入りだったのは、F1マシンに使われているさまざまな素材を見て、実際にマシンのパーツに触れられたことだ。どうやって作られているのかを見ることができて、本当に興味深かった」

    ローランド・ナジ「キャリアにとって重要な支え」
    ローランド・ナジもまた、今回の加入への思いをこう語っている。

    「アストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミーの一員になれて本当にうれしい。チームは僕に多くのサポートを与えてくれるはずで、それは僕のキャリアにとって本当に重要になる。チームの中で出会うすべての人から、できる限り多くを学びたいと思っている」

    「AMRテクノロジー・キャンパスを訪れることができて本当にすごかった。外観も内装もとても気に入ったし、すごく未来的だった。いちばん印象に残ったのは、マシンがどうやって作られているのかを見ることができたことだ。F1マシンを間近で見て、その内側がどうなっているのかを見るのは驚くべき体験だった」

    既存メンバーとともに育成体制を拡充
    今回加入したエイバ・ローレンスとローランド・ナジは、すでにアストンマーティン・アラムコ・ドライバー・アカデミーに所属しているマリ・ボヤ、そしてF1アカデミーに参戦するマチルダ・パーツに続くメンバーとなる。

    アストンマーティンは今回の拡充によって、カートからシングルシーターまでを含む育成体制をさらに明確にした。個別のレースクラフト指導、シミュレーター作業、フィジカルトレーニング、メディア対応指導、そしてレース週末への帯同といった支援を通じて、将来のトップカテゴリーを見据えた育成を進めていく構えだ。

  • アストンマーティンF1 苦境でも団結維持 デ・ラ・ロサ「開発は止まっていない」

    アストンマーティンF1 苦境でも団結維持 デ・ラ・ロサ「開発は止まっていない」

    アストンマーティンF1のアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、開幕から苦戦が続くAMR26について、チームは冷静さを保ちながら開発を進めていると強調した。ホンダ製パワーユニットの振動問題やパフォーマンス不足に直面するなかでも、開発の歩みは止まっていないという。

    シーズン序盤で大きく後れを取る状況にあるが、デ・ラ・ロサは内部での進展を評価しており、数値以上に改善は進んでいると説明する。

    現状の苦境は認めつつも、チームの結束と開発体制には確かな手応えを感じているようだ。

    AMR26は全領域で課題も開発は継続
    ホンダ製パワーユニットを搭載するAMR26は、ラップあたり約4秒の遅れを抱え、グリッド後方に沈んでいる。この遅れは単一の要因ではなく、複数の問題が重なった結果だとされている。

    そのため、ホンダは振動の解消と出力向上に取り組む一方、チームはシャシーと空力の改善に注力している。軽量化だけでなく、ダウンフォースの増加とその作動域の拡大も重要なテーマとなっている。

    デ・ラ・ロサ「冷静さと団結を維持した」
    「非常に難しい状況で作業しているが、我々は冷静さと団結を保ってきた」とペドロ・デ・ラ・ロサは語った。

    「まず、今の位置にいるとは予想していなかった。本来はもっと競争力があるはずだった。だから受け入れるのは難しかった」

    「外からは分かりにくいが、実際には舞台裏で多くの作業が進んでいる。チーム全体の反応を見るのは非常に励みになった。忍耐と団結を示している」

    「開発は優れたペースで進んでいる」
    振動問題は依然として大きな課題だが、開発そのものは止まっていない。スケジュールには影響が出ているものの、アップデートはマイアミ以降のレースで投入される予定だ。

    「バルセロナのテスト以来、振動問題はかなり軽減してきた。ドライバーがマシンに乗るたびに改善している」

    「オーストラリアでは空力パッケージを投入した。それによってクルマは大きく速くなった」

    「我々は本来あるべき形で開発を続けているし、そのペースも非常に良い。振動問題によって開発の方向性を変えたわけではない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    テスト不足が開発の足かせに
    一方で、レースの中断は開発にとってマイナス要素でもある。デ・ラ・ロサは、実戦こそが最良の開発機会だと強調する。

    「レースカーを開発する最良の方法は、実際にレースをすることだ」

    「今回の中断は我々にとって有利ではない。新しいレギュレーションのもとで学ぶ必要があるからだ」

    「我々は遅れている。これまでのレースとテストで走行距離が大きく不足している。だから毎週レースをしたいと思っている」

    「とはいえ状況は全チーム同じだ。この期間を利用して立て直し、裏での作業に集中する時間にもなる」

    巻き返しの鍵は今後2カ月の開発
    現時点でAMR26はパワーユニット、シャシー、空力のすべてに課題を抱えているが、開発自体は計画通り進行しているとチームは見ている。

    今後2カ月で投入されるアップデートがどこまで効果を発揮するかが、アストンマーティンのシーズンの流れを大きく左右することになりそうだ。

  • アストンマーティンF1親会社 商標訴訟で敗訴 ウイングロゴは独占できず

    アストンマーティンF1親会社 商標訴訟で敗訴 ウイングロゴは独占できず

    アストンマーティンF1チームの親会社であるアストンマーティン・ラゴンダは、中国の自動車大手ジーリー(浙江吉利控股集団)との商標紛争を巡り、ロンドン高等法院に控訴した。

    この訴訟は2022年に始まり、ジーリーが英国で出願した“ウイング形状ロゴ”に対し、アストンマーティン側が異議を申し立てたことが発端となっている。しかし2026年3月、英知的財産当局はアストンマーティンの主張を退け、同社に対して2,200ポンドの費用負担を命じていた。

    争点は“ウイングロゴ”の類似性
    今回の争点は、ジーリーが出願したロゴがアストンマーティンの象徴である“ウイングバッジ”の権利を侵害するかどうかにあった。

    アストンマーティン側は、自社の商標が持つ識別力とブランド価値を根拠に「混同の可能性」や「ブランド価値の毀損」を主張したが、審理では自動車業界において“翼モチーフ”が広く使われている点が重視された。

    実際、審決ではベントレーやミニなど複数ブランドが同様のウイングロゴを採用していることが指摘され、市場全体として「ウイングデザインは一般的」と判断されている

    高価格帯でも“混同なし”と判断
    さらに重要なのは、対象商品が自動車という高額商品である点だ。

    判決では、消費者は購入時に「高い注意力」を払うと認定されており、ロゴの違い(中央の文字や図柄の差異)は十分に認識されるとされた。その結果、たとえ商品が同一カテゴリーであっても「直接的・間接的な混同は生じない」と結論付けられている

    また、アストンマーティンのブランド自体は強い識別力と評判を持つと認められたものの、その中核は「ASTON MARTIN」という文字要素にあるとされ、翼形状単体の保護範囲は限定的と判断された。

    訴訟の帰結と控訴の意味
    最終的に審決は、商標法第5条(混同)および第5条3項(評判利用)いずれの主張も退け、ジーリー側の商標登録を認める判断となった。

    これによりアストンマーティンは敗訴し、費用負担も命じられたが、英国法の手続きに基づき控訴が可能であり、今回その権利を行使した形となる。

    同社はコメントを控えつつも、「ブランドと知的財産の保護は最優先事項であり、適切な措置を取り続ける」との声明を出している。

    F1チームへの影響は限定的だがブランド戦略の象徴的争い
    今回の訴訟は直接的にF1の競技活動へ影響するものではないが、ブランド価値を巡る戦いとしては重要な意味を持つ。

    特に2026年以降、電動化や新興メーカーの参入が進む中で、ロゴやブランドアイデンティティの差別化はこれまで以上に重要になっている。そうした状況において、“ウイングロゴは独占できない”という今回の判断は、自動車業界全体にとっても示唆的な結論と言える。

  • アストンマーティンF1 AMR26“Bスペック”開発遅延 イギリスGP投入見送りか

    アストンマーティンF1 AMR26“Bスペック”開発遅延 イギリスGP投入見送りか

    アストンマーティンとホンダが開発を進める2026年型マシン「AMR26」の改良版、いわゆる“Bスペック”の投入計画に遅れが生じている可能性が浮上した。当初はチームの本拠地シルバーストンで開催されるイギリスGPでの投入が見込まれていたが、現実的には後ろ倒しとなる見方が強まっている。

    開幕から苦戦が続くなかで、チームの巻き返しを担うはずだったアップデート計画にもズレが生じている形だ。単なるスケジュール変更にとどまらず、開発全体が想定通り進んでいない可能性を示唆している。

    Bスペック投入はスパへ後ろ倒しの見通し
    スカイスポーツF1のデビッド・クロフトは、チームが準備を進めている“AMR26 B”について、投入時期の変更に言及した。

    「私はシルバーストンでAMR26 Bが投入されると言っていたが、おそらくスパになるだろう」

    当初の計画から約2週間の遅れとなる可能性があり、開発の進行が予定通りではない実態が浮かび上がる。

    「これは長期的なプロジェクトであり、見落とされていた問題を修正する必要がある。プロジェクト全体で少し油断があったと思う」

    クロフトはそう述べ、問題が一時的なものではなく、構造的な課題に起因している可能性を示した。

    遅延の背景にあるPUと車体の統合問題
    開発の遅れの背景には、パワーユニットとシャシーの統合に関する深刻な課題があるとみられる。

    現状のAMR26は振動問題を抱えており、パワーユニットの特性に車体側が十分に対応できていない。さらに重量過多や中高速コーナーでのパフォーマンス不足も重なり、単純なアップデートでは解決が難しい状態にある。

    こうした複合的な問題が、Bスペックの開発進行そのものにも影響を与えていると考えられる。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ブランドルが示す“遅れの深刻さ”
    この状況について、元F1ドライバーでスカイスポーツF1のマーティン・ブランドルも厳しい見方を示している。

    「それは本当に痛々しい。まるで傷口に塩を塗るようなものだ」

    「ホンダに適切な人材を配置し、正しい方向性を与える必要がある。状況は2027年まで改善しないだろう」

    「もちろん、ある程度の改善はあるだろう。しかし時には1周あたり3〜4秒遅れている。つまり、トップとはまったく別のカテゴリーにいるということだ」

    ブランドルの指摘は、単なるパフォーマンス不足にとどまらず、開発全体の遅れが長期化する可能性を示唆している。

    Bスペック投入でも即時解決は困難か
    仮に“Bスペック”が投入されたとしても、問題が即座に解決する保証はない。

    クロフトは、パワーユニット自体の完成度にも時間が必要であると指摘している。

    「このパワーユニットは多くの作業と調整が必要であり、おそらくクリスマス休暇後に改良されて戻ってくるだろう」

    さらに、現実的な戦力評価として次のように語る。

    「ポイントを獲得できるか? 現時点では難しい。他に12台がリタイアしない限りは無理だろう」

    開発の遅延、構造的な技術課題、そして戦力不足。これらが重なる現状において、アストンマーティンの2026年シーズンは依然として厳しい戦いが続く見通しだ。

  • フェルナンド・アロンソ F1中断期間にニューウェイ設計のヴァルキリーをテスト

    フェルナンド・アロンソ F1中断期間にニューウェイ設計のヴァルキリーをテスト

    フェルナンド・アロンソが、アストンマーティンのヴァルキリーLMをポール・リカールでテストした。アストンマーティンは走行の様子を公式SNSに投稿しており、2026年F1シーズンの中断期間中に行われた注目の走行となった。

    このテストが関心を集めるのは、ヴァルキリーがエイドリアン・ニューウェイの手によって設計されたマシンだからだ。

    アストンマーティンは現在、F1と世界耐久選手権の両面で存在感を強めており、アロンソ自身にとっても耐久レースとの深い結びつきをあらためて想起させる機会となった。

    ポール・リカールでヴァルキリーLMをドライブ
    フェルナンド・アロンソは水曜日、ポール・リカールでアストンマーティン・ヴァルキリーLMのステアリングを握った。

    このマシンは、世界耐久選手権と北米のIMSAシリーズで競技に使用されている車両の「トラック重視の進化版」であり、「究極の仕様」と位置づけられている。

    アストンマーティンは、アロンソの走行映像を公式SNSに投稿した。


    F1中断期間に広がる他カテゴリー参戦
    2026年F1シーズンは、4月のバーレーンGPとサウジアラビアGPの中止を受けて、5週間の中断期間に入っている。

    この空白期間を活用し、複数のドライバーが他カテゴリーのモータースポーツに参加している。

    アロンソのチームメイトであるランス・ストロールは、先週末にGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ開幕戦へ出場した。

    一方で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、来月のニュルブルクリンク24時間レース初参戦を前に、今週末に予選レースへ参加する予定となっている。

    ニューウェイ設計のヴァルキリーと現在のアストンマーティン
    ヴァルキリーは、アストンマーティンがレッドブルと提携していた10年前に、F1史上最も成功したデザイナーとされるエイドリアン・ニューウェイが設計したマシンだ。

    その後、アストンマーティンはカナダ人実業家ローレンス・ストロールによるブランド取得を経て、既存のフォース・インディア/レーシングポイントのチームを改称する形で、2021年からF1へ正式参戦した。

    さらにアストンマーティンは、2024年にレッドブルを離れたニューウェイの加入も実現させている。

    また、アストンマーティンは昨年からヴァルキリーで世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦している。

    アロンソにとっても特別な1台
    市販仕様のヴァルキリーは、アロンソの個人所有車コレクションにも含まれていることが知られており、44歳のアロンソは2024年にその車両を受け取っている。

    今回の走行後、アロンソは自身の公式アカウントに「アストンマーティン UNLEASHED のトラック体験。素晴らしい一日だったし、プロトタイプ時代を再び感じられてうれしかった。信じられないような体験だったし、サウンドも素晴らしかった」と投稿した。

    アロンソは、世界耐久選手権のハイライトであるル・マン24時間レースを、2018年と2019年にトヨタから参戦して2度制している。

    2026年の新しい世界耐久選手権シーズンは、今週末のイモラ6時間レースで開幕する。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

  • ランビアーゼにアストンマーティンF1も接触 フェルスタッペン将来議論再燃

    ランビアーゼにアストンマーティンF1も接触 フェルスタッペン将来議論再燃

    ジャンピエロ・ランビアーゼの去就を巡る動きが、マックス・フェルスタッペンの将来議論とともに再び注目を集めている。

    アストンマーティンやウィリアムズなど複数チームが関心を示していたことが明らかになり、その市場価値の高さが浮き彫りとなった。一方で、最終的にマクラーレンを選択した背景には、個人のキャリア形成という現実的な判断があったとみられる。

    ランビアーゼに集まった複数のオファー
    元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは、ランビアーゼに対して複数の有力オプションが存在していたと明かした。

    「もちろん彼には連絡した。どういう状況なのか知りたかったし、実際にいろいろな動きがあった。1〜2カ月前にはアストンマーティンの噂も聞いていた」

    さらにアルバースとジャーナリストのエリック・ファン・ハーレンによると、ランビアーゼにはチーム代表の可能性を含むアストンマーティンからの関心や、ウィリアムズからの接触もあったという。

    「彼にとってはこれが最高のチャンスだ」

    「彼自身のキャリアも考えなければならない。F1はドライバーだけの世界ではなく、チーム代表やエンジニア、メカニックにとっても同じだ」

    「常に自分にとってより良い選択肢を見極めなければならない。それはドライバーでもメカニックでも同じことだ」

    マクラーレン移籍は“正しい決断”
    アルバースは、最終的にマクラーレンを選択した判断についても支持を示している。

    「誰もが成長したいと思っている。とてもシンプルな話だ。彼はチャンスを得た」

    「アストンマーティンの噂以降、かなりの動きがあった。他のチームも彼に接触していた」

    また、この決断はフェルスタッペン陣営にも理解されていたと指摘する。

    「ドライバーに忠誠を尽くすこともできるが、彼はマックスにも非常に忠実だし、当然話し合いもあったはずだ」

    「だがこうした機会が来たときには、マックスや周囲の人間もそれを掴むべきだと助言するものだ。彼はそれを実行した」

    レッドブルでは見えなかった将来像
    アルバースはさらに、レッドブルに残留しても長期的なキャリアパスが限られていた可能性を示唆する。

    「彼は将来的にチーム代表へと成長できると思う。しかしレッドブルにはその道がない」

    「彼はレッドブルで大きく成長したが、チャンスを逃せば後悔することになる。今回の選択は非常に良いものだと思う」

    フェルスタッペン離脱説は否定
    ランビアーゼの移籍はフェルスタッペンの将来にも波及するとの見方もあるが、その可能性は強く否定されている。

    ラルフ・シューマッハの見解に対し、父ヨス・フェルスタッペンはSNSで次のように反論した。

    「ラルフはでたらめばかり言っている」

    さらに別のインタビューでは、以前から移籍を把握していたことを明かした。

    「彼が去ることは前から分かっていた」

    「これは彼にとって素晴らしいチャンスだ。我々も理解しているし、『この機会は掴むべきだ』と伝えていた」

    そのうえで、今後はローラン・メキース率いる技術陣が後任を見つける必要があるとした。

    「ボールは技術部門にある。彼らが後任を見つけなければならない」

    かつて語られていた“ランビアーゼ離脱=フェルスタッペン離脱”という構図についても、現在は状況が異なると強調する。

    「それは何年も前の話だし、特に4度のタイトルを獲得した今では状況が変わっている」

    「彼らはすでに多くを成し遂げてきた。最終的に決めるのはマックスだが、私は彼が続けると思っている」

    今回の動きは、F1における人材流動の激しさを象徴するものだ。トップエンジニアであってもキャリアの最適解を求めて移籍を選択する時代において、ドライバー中心の構図だけでは語れない現実が浮き彫りになっている。

    Source: GMM