カテゴリー: アンドレア・キミ・アントネッリ

  • メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは、アンドレア・キミ・アントネッリが2026年に「本当のキミ」を見せることになると語った。ルーキーとして挑んだ2025年シーズンを通じて多くを学び、2年目にはF1の環境に完全に適応した姿を見せると信じている。

    10月のアメリカGP前に、アントネッリとジョージ・ラッセルが2026年もメルセデスF1のドライバーとして継続することが発表された。2026年は新たな技術レギュレーションが導入される重要な節目の年となるが、ヴォルフは19歳の若手に長期的な視野で期待を寄せている。

    ヴォルフ「2026年はリセットの年。“本当のキミ”が見られる」
    アントネッリのルーキーイヤーは浮き沈みのある展開となった。序盤の好スタートからヨーロッパラウンドでの苦戦を経て、バクーで4位、シンガポールで5位、メキシコで6位と、後半戦では安定感を増してきた。

    ヴォルフはアントネッリの成長を次のように語る。

    「キミには長期的な将来がある。今の世代のマシンに、他のドライバーたちのようなグラウンドエフェクトカーでの経験なしに入るのは非常に難しいことだ」

    「来年はすべてがリセットされる。彼はすでに全サーキットを知っているし、メディア対応のプレッシャーやチーム内での働き方も理解している。だから2026年には“本当のキミ”が見られると思う」

    さらに、アントネッリが将来的にワールドチャンピオンになれるかと問われたヴォルフは、「もちろん、その通りだ」と即答した。

    メルセデスも課題を共有 風洞と実走データの不一致
    2025年シーズン、アントネッリだけでなくメルセデス自体もサーキットごとのパフォーマンス変動に悩まされてきた。ラッセルがシンガポールGPで優勝する一方、他の週末では競争力を欠くケースもあった。

    ヴォルフはその原因について次のように説明する。

    「シミュレーターと風洞の相関関係を見つけるのは非常に難しい。そして実際にサーキットに行くと、すべてが違って見える。シンガポールではあんなに競争力があるとは予想していなかった。レギュレーションの影響で、まるで“サプライズボックス”のような状態だ。トップチームのどこも相関性の問題に苦しんでいるようだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリの「2年目効果」に賭けるメルセデスの再生プラン
    2026年の技術レギュレーション変更は、メルセデスにとって体制再構築の絶好の機会となる。ヴォルフが「リセット」と表現したように、マシン開発とドライバー成長が同時にリスタートを迎える構図だ。

    アントネッリはすでに全サーキットを経験し、F1でのレース運び・メディア対応・チーム内連携といった要素を学び終えている。次の課題は、走行中の状況判断と開発フィードバックの精度を高め、ラッセルとともに“新世代のメルセデス”を象徴する存在となることだ。

    2025年の後半に見せた安定したパフォーマンスは、その兆しを示している。2026年、チームとドライバーの両方が再び頂点を狙うための鍵は、ヴォルフの言う「本当のキミ」がどれだけ成熟した姿で現れるかにかかっている。

  • キミ・アントネッリ F1メキシコGP初日「ここ最近で一番いい金曜日だった」

    キミ・アントネッリ F1メキシコGP初日「ここ最近で一番いい金曜日だった」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、F1メキシコGP初日のフリー走行で両セッションとも上位に入り、「ここ最近で一番いい金曜日だった」と手応えを語った。1回目と2回目のセッションでそれぞれ2番手と3番手を記録し、マックス・フェルスタッペンからわずか0.1秒差に迫る好走を見せた。

    ここ数戦で安定した成績を取り戻しているアントネッリは、今季中盤の不調を経て3戦連続入賞を果たすなど復調傾向。

    前戦オースティンではカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)との接触でポイント獲得を逃したが、今週末はその反省を糧に堅実な初日を過ごした。サインツJr.はこの接触により、メキシコGPで5グリッド降格ペナルティを受ける

    「ロングランも含めて充実した1日だった」
    「すごくいい金曜日だった。ここ最近では一番いい金曜日かもしれない」とアントネッリは語った。「FP1はとても良かったけど、FP2は少し悪かった。いくつかセットアップを試して、良くなった部分もあれば悪くなった部分もあった。2つのセッションから多くのデータが得られたので、明日に向けて楽しみだ」

    FP2では一時的にエンジントラブルが発生したものの、すぐに修復され大きな影響はなかったという。「ペースは良さそうだけど、もちろん明日はまた別の日だ。路面は進化していくし、僕たちもドライビングとマシンの両方でその変化に合わせていくことが大事。ベストを尽くすよ」とアントネッリは締めくくった。

    ラッセルは覆面姿で観客席から観戦
    メルセデスはFP1でリザーブドライバーのフレデリック・ベスティにジョージ・ラッセルのマシンを託し、ラッセルは観客席からセッションを見守った。彼は覆面マスクをかぶって観客に混じり、SNS上で話題となった。

    「F1ドライバーになると、F1を“観る”機会ってほとんどないんだ」とラッセルは語った。「だから今回、ちょっと普通のことをしてみようと思ってスタンドに行った。あまり気づかれなかったよ」

    FP2では再びマシンに戻り、フェルスタッペンから0.4秒差の6番手で初日を終えたが、予選では接戦になると警戒している。「Q1とQ2のトラフィックは間違いなく問題になるだろう。みんなギリギリのところで走っているし、特にこの短いサーキットではポジション取りが重要だ」と語った。

    「後方のマシンはQ1で新品タイヤを2〜3セット使うこともある。Q3まで2セットを温存したいなら、無駄にタイヤを使うわけにもいかない。いつも通り簡単ではないよ」とラッセルは付け加えた。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ メキシコグランプリ

    メルセデスの好調、再浮上の兆し
    メキシコ初日を終えたメルセデス勢は、両セッションとも上位に位置し、チームとしての復調を印象づけた。アントネッリの安定したペースと、ラッセルの確実なデータ収集により、土曜の予選に向けて手応えを得た形だ。特にアントネッリは序盤の浮き沈みを経て、シーズン終盤に向けて確実に経験値を積み上げている。

  • キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    メルセデスF1のキミ・アントネッリは、初日にF1の最新安全装備である冷却ベストの不具合により「体を温める」結果となったことを明かした。アントネッリはスプリント予選でルイス・ハミルトン(フェラーリ)にわずか0.006秒差で敗れ、SQ2で敗退している。

    アメリカGPの舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、今週末に入ってから異常な高温に見舞われ、FIAは週末を「ヒートハザード(熱危険)」として指定。スプリント予選開始時には気温が33℃に達した。

    今季から導入された冷却ベストは、氷水を循環させることでドライバーの体温を下げる仕組みで、2026年には着用が義務化される予定だ。しかし、ウィリアムズのアレックス・アルボンによれば、ドライバーの間では「着用を義務化すべきではない」との意見も多く、賛否が分かれているという。

    アントネッリはこのベストをスプリント予選で装着したが、思わぬトラブルに見舞われた。

    「FP1の時点で少し体調的に苦戦していた」とアントネッリは説明する。「でもクルマの感触は良くて、SQ2では自信があった。冷却ベストを着けていたんだけど、トラブルが起きてしまって、冷やすどころか温められてしまったんだ。だからセッション中は本当に苦しかった」

    SQ3進出目前まで迫りながらも、ターン3でのロックアップが命取りとなった。

    「なぜあんなにブレーキロックが多かったのか、原因を突き止めないといけない」とアントネッリは続ける。「SQ1はすごく良かったのに、2回も大きなロックアップをしてかなりタイムを失った。SQ3に行けるペースはあっただけに残念だ。今は土曜に向けて集中するよ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    アントネッリを襲った“新装備の落とし穴”

    F1は2025年シーズンから暑熱対策を重視した安全装備を次々と導入している。だが今回のように冷却システムが逆効果をもたらすケースは極めて異例だ。気温33℃という環境下で、氷水が正常に循環しないトラブルは、むしろドライバーの集中力を奪うリスクにもなりかねない。

    とはいえアントネッリはマシンバランスへの自信を口にしており、SQ1で見せた速さを考えれば、決勝やスプリントでの巻き返しに期待がかかる。ルーキーながら冷静に原因分析へと向かう姿勢は、今後の成長を予感させるものだ。

  • メルセデスF1 2026年もラッセル&アントネッリ続投を正式発表

    メルセデスF1 2026年もラッセル&アントネッリ続投を正式発表

    メルセデスF1チームは、2026年シーズンのドライバーラインナップとしてジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリの継続を正式発表した。8度のコンストラクターズチャンピオンであるメルセデスは、ジュニア育成プログラム出身の2人と引き続き歩むことを決断。今季は残り6戦を残してランキング2位につけている。

    ラッセルは2022年にウィリアムズから昇格し、これまでに通算5勝を挙げており、直近のシンガポールGPでも優勝を飾った。2026年はメルセデス加入10年目の節目となる。

    一方、ルーキーのアントネッリは今季、マイアミでのスプリントポール、カナダGPでの史上最年少表彰台など印象的な走りを見せている。

    トト・ヴォルフ「発表は“いつか”の問題だった」
    チーム代表のトト・ヴォルフは「ドライバーラインナップの決定は“いつか”の問題であって、“するかどうか”ではなかった」と語った。

    「我々は時間をかけ、交渉を慎重に進め、すべての関係者が満足する形で決定したかった。ジョージとキミは強力なコンビであり、今後も共に歩むことに非常に満足している。今季残り6戦でコンストラクターズ2位を守りつつ、2026年の新時代に向けて準備を進めていく」

    ジョージ・ラッセル「メルセデスとの旅を続けられることを誇りに思う」
    「メルセデスとの旅を続けられることを本当に誇りに思う。来年で僕がこのチームと契約してから10年になる。これまで本当に素晴らしい時間を過ごしてきたし、今後の展開にワクワクしている。2026年にはF1の歴史上でも最大級のレギュレーション変更があり、それを成功させるためにチーム全員が集中している。僕自身も、これまでで最も強いシーズンをさらに上回るよう努力する」

    キミ・アントネッリ「もっと強く成長できる」
    「チームと一緒に続けられることにとてもワクワクしている。F1初年度で本当に多くを学んだ。良い時も難しい時もすべてが自分を成長させてくれた。ドライバーとしてだけでなくチームメイトとしても強くなれたと思う。トト、そしてブラックリーとブリックスワースの全員に感謝したい」

    「今は今季を良い形で締めくくり、コンストラクターズ2位を確実にすることが目標。その後、完全に2026年に焦点を移すつもりだ。残り6戦でも全力を尽くす」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    2026年グリッドの残りシートは4つ
    今回の発表により、2026年のF1グリッドで残る空席は4つとなった。レッドブル、レーシングブルズ、アルピーヌの各チームに1〜2席が残っている。

    レッドブルではアイザック・ハジャーがフェルスタッペンのチームメイト候補筆頭とされ、レーシングブルズにはアービッド・リンドブラッドの昇格が有力視されている。この場合、角田裕毅とリアム・ローソンが残る1枠を争う構図だが、現時点では角田がわずかに優位と見られている。

    アルピーヌではフランコ・コラピントの残留が有力で、リザーブのポール・アーロンも依然候補として名を残している。

    分析:メルセデスの“未来戦略”が固まる
    今回の発表で、メルセデスは2026年の新レギュレーション期に向けた布陣を確定させた。経験豊富なラッセルと若手アントネッリというバランスの取れた体制は、パワーユニットとシャシーの両面で再び頂点を狙ううえで理想的だ。トト・ヴォルフが“いつかの問題”と語った通り、チーム内部では早くから継続方針が既定路線となっていたとみられる。

    残る注目点は、角田裕毅とリアム・ローソンの“レッドブル系最終決戦”。メルセデスが安定を選んだ一方で、レッドブル陣営は2026年の世代交代が焦点となる。

  • アントネッリ F1シンガポールGP予選で反省「感情に流されて限界を超えた」

    アントネッリ F1シンガポールGP予選で反省「感情に流されて限界を超えた」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、チームメイトのジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得した一方で、自身は4番手に終わった。予選後、19歳の新人は「感情が先走ってしまった」と振り返り、自身の走りを反省した。

    アントネッリは「本当にフロントロウを狙えると思っていた。僕たちは速かったから。でも、感情が入りすぎて少し緊張してしまい、オーバードライブしてしまった」と語った。

    「どんどんプッシュして、コーナーにスピードを持ち込みすぎた。限界を超えていたんだ」

    彼の予選は波乱の展開だった。Q1では最初のアタックを諦めざるを得ず、ウィリアムズのカルロス・サインツとの間で進路妨害の調査も行われたが、不問となった。その後、最後のアタックで5番手に入りQ2進出を果たしたが、Q2では1回目のラップがトラックリミット違反で抹消され、2回目のラップでもターン13で一瞬コントロールを乱し、ラッセルとの差を0.5秒失った。

    それでも終盤でタイムを取り戻し、セッションを3番手で通過した。だが、Q3では勢いを維持できず、最終的に自己ベストを更新できないまま終了した。

    「Q1とQ2は良かった。サインツとの件で1回目のラップを失って少しプレッシャーを感じたけど、ちゃんとまとめられたと思う。Q2もすごく調子が良かったけど、2周目で大きなミスをして少しタイムを落とした。それでも上位につけられた」とアントネッリは説明した。

    「でもQ3では感情が入ってしまって…残念だった。データを見るとほとんどのコーナーではQ2より速かったのに、いくつかのコーナーでプッシュしすぎた。あそこではもうプッシュしなくてもよかったのにね」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    テレメトリーデータによると、アントネッリはQ3でターン1、7、8、16でブレーキを遅らせ、特にターン7〜8間ではスロットル操作もより攻撃的だった。その結果、一時はQ2ラップより0.3秒以上速いペースを記録し、マックス・フェルスタッペンを上回ってフロントロウに並ぶ可能性もあった。

    しかし、ターン7でスピードを持ち込みすぎてタイムを失い、さらにターン10でも詰めすぎてしまい、以降の区間でリズムを崩してしまった。最終的にQ2の自己ベストより0.112秒遅れて4番手にとどまった。

    「2回目のアタックでもすでに速かったのに、全部失ってしまった。本当に残念。ポテンシャルはもっと高かったと思う」と彼は語り、悔しさをにじませた。

  • メルセデスF1代表 キミ・アントネッリの移籍説を完全否定「ナンセンス」

    メルセデスF1代表 キミ・アントネッリの移籍説を完全否定「ナンセンス」

    メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、キミ・アントネッリが2026年にウィリアムズやアルピーヌへ移籍するとの憶測を「ナンセンス」と一蹴した。

    メルセデスは来季のドライバーラインナップをまだ正式に発表していない。アントネッリとジョージ・ラッセルの現行契約は今シーズン末で終了する。

    ヴォルフは両ドライバーの残留を繰り返し主張しているが、新契約はまだ合意されていない。

    アントネッリの場合、ルーキーイヤーはやや期待外れに終わっており、ミスも散見された。19歳の彼はトップ10に安定して入ることができず、6月のモントリオールでの表彰台以来、わずか3度しかポイントを獲得していない。

    2025年F1アゼルバイジャンGPはアントネッリにとって有望な週末となった。彼は今季2度目となるラッセルへの予選勝利を収めた。

    最終的にアントネッリは4位でフィニッシュしたが、ピットストップでチームメイトのラッセルに先行を許した。

    アントネッリはメルセデスに残留
    不安定なパフォーマンスにより、アントネッリの将来を巡っては憶測が飛び交っていた。

    メルセデスとウィリアムズが来季に向けてドライバーを入れ替えるという話もあった。アントネッリはグローブ拠点のチームに移籍し、アレクサンダー・アルボンとコンビを組むというものだ。

    この移籍はカルロス・サインツにトップチームで再びチャンスを与える可能性を開くとも言われた。

    別の噂では、アントネッリがアルピーヌへ移籍するというものもあった。

    フラビオ・ブリアトーレは、2026年に向けてフランコ・コラピントとジャック・ドゥーハンの間で選択を迫られている。

    スカイ・イタリアの取材に対し、ヴォルフはアントネッリを巡る憶測を否定した。

    「アルピーヌとウィリアムズの噂は完全にナンセンスだ。彼は2026年も100%ここに残る」とヴォルフは語った。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 アンドレア・キミ・アントネッリ

    ラッセルも新契約を待つ
    アントネッリとは異なり、ラッセルの今季のパフォーマンスは疑う余地がない。

    ラッセルはグリッド上で最も安定したパフォーマーのひとりである。

    しかし、ラッセルは新契約において長期的な安定をメルセデスに求めることになりそうだ。

    メルセデスはマックス・フェルスタッペンの獲得を模索したこともあり、短期契約を提示することで選択肢を残したい考えもある。

  • アントネッリ不調の背景にシミュレーター不具合 メルセデスF1が責任認める

    アントネッリ不調の背景にシミュレーター不具合 メルセデスF1が責任認める

    アンドレア・キミ・アントネッリは、最近のF1での苦戦から「良い立て直し」を見せたと称賛されており、メルセデスも状況悪化の一部について責任を認めている。

    若きイタリア人ドライバーは、経験豊富なライバルたちが大きなミスを犯す中、アゼルバイジャンGPで4位に入り、批判者を沈黙させる走りを見せた。

    しかしそのパフォーマンスは、イタリアGPでの「期待外れ」と評されたトト・ヴォルフ代表の批判を受けた直後のものだった。モンツァのプラクティスでコースオフを喫し、オランダGPでも同様にプラクティスを終わらせるミスを犯したことで、アントネッリにプレッシャーがかかっていた。

    ただし、アントネッリの状況に関して新たな詳細が明らかになった。メルセデスは、シミュレーターの不具合がザントフォールトとモンツァの連戦準備を台無しにしていたと明かした。これら2戦でアントネッリはわずか2ポイントしか獲得できなかった。

    シミュレーターの故障によって走行距離が制限されたうえに、実際にできた走行もグリップレベルが高すぎる設定になっており、ザントフォールトで現実との乖離に直面する一因となった可能性がある。

    これがアントネッリの不振すべてを説明するわけではないが、彼が劣勢の状態で臨むことになった要因のひとつであるのは間違いない。

    メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、夏休み明けのレースに向けた作業がバクーでの準備とは対照的だったと説明した。

    「ザントフォールトでは彼はシミュレーターに来たが、不具合があって通常の準備ができなかった」とショブリンは語った。

    「その後、FP1でミスをした。我々が通常の準備をさせられなかったことについて、多少の責任を認めなければならないと思う」

    「彼は先週(バクー前)我々とともに過ごし、2、3回のレースディスタンスに相当する走行をこなして準備をした」

    アントネッリ自身も、バクーで好走できた要因のひとつはプラクティスで十分な走行距離を稼げたことだと語り、カルロス・サインツに次ぐ4位でフィニッシュし表彰台を逃したことには「少し残念」と認めた。

    「ヨーロッパシーズンでは批判や苦しい瞬間があって難しい時期だった」とアントネッリは語った。「でも僕たちは良い結果を出せた。今重要なのはこれを一貫して続けることだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「グッドリバウンド」
    イタリアGP後に厳しい評価をしていたヴォルフは、アントネッリがバクーで4位に入ったことについて期待通りの走りを見せたと強調した。

    「本当に良いリバウンドだった」とヴォルフは語った。「何か月もの間、彼はヨーロッパのレースで苦しんでいた。しかしここで堅実な4位、トップグループで走れたことは、これから築いていくべきものだ。今後シーズン終了まで良い週末を重ねていくために重要だ」

    ヴォルフは、ヨーロッパでの苦戦はアントネッリ自身も納得していなかったことを認め、両者は率直に話し合ってきたと説明した。

    「我々は常に率直に話している。言葉を濁すことはない」と彼は言う。「彼自身も、モンツァでの出来事や自分の走りが思い通りでなかったことに満足していなかった。

    ここ(バクー)では究極のパフォーマンスに少し欠けていたかもしれない。それが表彰台を逃した理由かもしれないが、このような良い安定感を見せたことは、結果を残すうえで重要だった」

  • ボルトレト F1バクー初日にアントネッリに怒り「ライン上をクルージング」

    ボルトレト F1バクー初日にアントネッリに怒り「ライン上をクルージング」

    2025年F1アゼルバイジャンGPのフリー走行2回目セッションで、キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトは同じルーキーのメルセデスドライバー、キミ・アントネッリの走りに不満を示した。両者にとって2025年シーズンは対照的な一年となっている。

    イタリア人のアントネッリは開幕から強さを見せ、特にメルボルンやマイアミで印象的なパフォーマンスを披露したが、その後は経験豊富なチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグに対してペース不足が目立った。

    一方、F2王者のボルトレトはヨーロッパラウンドの開幕以降、徐々に差を縮め、週末によってはヒュルケンベルグを上回る場面も見せてきた。

    しかしアントネッリはジョージ・ラッセルの成績に食らいつけず、重要なポイントを獲得できないレースが続いている。

    バクーでのFP2序盤、アントネッリが走行ライン上で減速していたことで、ボルトレトはファステストラップを妨害された形となり、チームラジオで怒りをあらわにした。

    「そうだよ、いいね。彼はレーシングライン上をただクルージングしてる」と20歳のボルトレトは吐き捨てた。

    だがセッション終了時には、アントネッリが4番手を獲得し、ボルトレトは15番手に沈む結果となった。

    ガブリエル・ボルトレト、アゼルバイジャンGPを前に意気込み
    週末を前にF1.comのインタビューで、ボルトレトはバクー市街地サーキットについて「最も難しいサーキットのひとつ」と語った。長いストレートと壁に近いレイアウトがその理由だという。

    「間違いなく年間で最も難しいサーキットのひとつ。ローダウンフォースの市街地サーキットはいつもタフだと思う。これまでのレースのようにポイント圏内で戦えることを願っている。ポイントを争えるのは良いことだし、それはチームや僕自身にとって自信につながる」

    また2025年シーズンの中団グループの接戦についても触れ、次のように語った。

    「僕たちが仕事をしっかりやり、結果を出せばそこにいけるのは明らかだ。でもすべては僕たちがトラック上で発揮できるパフォーマンス次第だ。パッケージ、クルマ、ドライビング、すべてを最大限に引き出すことができれば、彼らと戦えると信じているし、ぜひそのポジションを達成したい」

    オーストリアで初ポイントを獲得して以来、ボルトレトはコンスタントに入賞を重ねてきた。シルバーストンでヒュルケンベルグが表彰台を獲得して以降は、多くのレースでチームの先頭を走っている。

  • キミ・アントネッリ メルセデスF1代表からの批判を「改善の燃料にする」

    キミ・アントネッリ メルセデスF1代表からの批判を「改善の燃料にする」

    メルセデスのドライバーであるキミ・アントネッリは、トト・ヴォルフの最近の批判を残りシーズンのパフォーマンス向上の「燃料」にすると語った。

    ヴォルフは、19歳のアントネッリがイタリアGPの金曜プラクティスでグラベルにマシンを乗せ、土曜予選では6番手、そして日曜の決勝では苦戦して9位に終わった週末を「期待外れ」と評した。

    メルセデスのボスが新人ドライバーを公に批判したのはこれが初めてだったが、アントネッリはそのコメントを建設的に受け止めたと語った。

    「彼のコメントは理解している」とアントネッリは語った。「僕とトトは常にとてもオープンな関係で、お互いに率直に話しているんだ。

    「主にレースに関することだったと思う。予選については、FP2でのコースオフにもかかわらず実際はかなり良かった。でもレースでは特にハードタイヤで少し苦戦した。それにスタートでミスもした。

    「だから彼のコメントは主にレースに関するものだと思うし、それについては同意している。ベストではなかった。ただ、僕はポジティブに捉えて、このコメントをさらに良くなるための燃料にしたいと思っている」

    アントネッリは、ホームレースでの失望が2025年シーズン残り8戦に向けて集中力を高めるきっかけになったと語り、まずはアゼルバイジャンGPに向けてクリーンなプラクティスセッションを行うことを課題に掲げた。

    「まずはクリーンなセッションを行うことが必要だ」と彼は付け加えた。「モンツァではFP2で序盤にコースオフしてしまい、ロングランをまったくできなかった。だからレースに完全にブラインドの状態で臨むことになり、高燃料でのマシンの感触をまったく得られなかった。

    「それで、その場で学ばなければならず、ハードタイヤではリズムを掴むのに苦戦した。理想的ではなかった。でももちろん、モンツァでは予選の速さはかなり良かった。

    「だから、この速さを今週末にも引き継げればと思う。メインの目標はクリーンなセッションを持ち、できるだけ多くの周回を重ねて、予選とレースで結果を出すことだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ F1 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ヴォルフとの話し合いを経て、アントネッリはシーズン序盤に見せた勢い──マイアミのスプリントでのポールポジションやカナダGPでの表彰台など──を再び取り戻せることを望んでいる。

    「会話はとても明確で、彼が望んでいるのはクリーンな週末を過ごすことだ。それによって、たとえばシーズン最初の7戦で僕が持っていた勢いを取り戻せる」と彼は付け加えた。

    「ヨーロッパラウンドはかなり厳しかったけれど、今はヨーロッパを離れてシーズン最後のパートを迎えることを本当に楽しみにしている。なぜなら、より落ち着いていて、自分の時間も少し多く持てるからだ。

    「本当に楽しみにしているし、クリーンな週末を過ごして勢いを取り戻すことを心から望んでいる。それがチームの望みでもある」

  • メルセデスF1幹部 アントネッリのスタート失速原因は「クラッチ操作ミス」

    メルセデスF1幹部 アントネッリのスタート失速原因は「クラッチ操作ミス」

    メルセデスF1チーム副テクニカルディレクターのシモーネ・レスタが、2025年F1イタリアGPでアンドレア・キミ・アントネッリのスタート失敗について語った。

    レスタは、アントネッリがモンツァでP6スタートから第1コーナーを終えるまでにP10にまで後退した原因は「クラッチ操作の誤り」にあったと明かした。

    アントネッリは9月6日(土)の予選で見事な走りを見せP6を獲得。しかし決勝スタートで痛恨のミスを犯し、わずか数秒で4ポジションを失った。結局その後も挽回できず、レースはP9で終えた。

    メルセデスの「Akkodisショー」でファンからの質問に答えたレスタは、次のように説明した。

    「基本的に、キミは一連のスタート練習をかなり安定してこなしていたが、クラッチポジションを狙い通りに合わせることができなかった。それが最初の加速フェーズで大きなホイールスピンを生み出し、ポジションをP10に落とす原因になった」

    チームメイトのジョージ・ラッセルはP5スタートから同じ順位でフィニッシュしたが、メルセデスにとっては全体的に不満の残るホームレースとなった。コンストラクターズ選手権では現在3位の260ポイントで、2位フェラーリ(280ポイント)を20点差で追っている。首位は617ポイントのマクラーレンで、タイトル防衛に向けて優位に立っている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 アンドレア・キミ・アントネッリアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は母国モンツァで苦戦を強いられた

    アントネッリはレース後、失望を隠さずこう語った。

    「僕にとってはフルウィークエンドを戦うのは初めてで、学ばなければならないことがたくさんある。ミスもしたけど、改善すべきことが分かった」

    今季ルーキーとしてメルセデス入りしたアントネッリは、フェラーリへ移籍したルイス・ハミルトンの後任。16戦と3回のスプリントを終えた時点でドライバーズ選手権は66ポイントの8位。チームメイトのラッセルが194ポイントの4位であるのと比べ、依然として苦戦を強いられているが、トト・ヴォルフ代表は若き新人への信頼を強調している。