カテゴリー: スクーデリア・アルファタウリ

  • アルファタウリF1 「AT03はギアボックスなどがレッドブルRB18と共通」

    アルファタウリF1 「AT03はギアボックスなどがレッドブルRB18と共通」

    アルファタウリF1は、2022年F1マシン『AT03』でレッドブル・レーシングと同じパーツを利用する。

    2021年、アルファタウリF1は平均して5番目に速いマシンであり、フェラーリやマクラーレンを上回るグランプリもあった。2022年はレギュレーションが一新され、小規模チームにとっては大きなリスクとなるが、アルファタウリF1はレッドブルからのサポートがそれを回避することに役立つ。

    アルファタウリF1は、長い間レッドブルに頼っており、以前は“ノン・リステッド・パーツ”と呼ばれたパーツを購入してきた。現在、それは“トランスファラブル(譲渡可能)・コンポーネント”と呼ばれている。これは2019年F1マシンから正式な戦略となり、コンポーネント面で“相乗効果”を高めてきた。

    しかし、アルファタウリF1は、フェラーリから入手できるものはすべて購入するというハースF1ほど極端な技術パートナーシップではなく、何を使用するかについて選択してマシンを開発してきた。

    昨年、成功を収めた『AT02』では、本来ならば、2022年仕様のレッドブルのギアボックスとリアサスペンションをトークンを使わずに入手できたが、アルファタウリはそれを使用しないことを選択。それは2019年のレッドブルベースのリアエンドを継続した方が自分たちのマシンにより適していると判断したためだった。

    2022年もその分野ではレッドブル・レーシングの2022年F1マシン『RB18』のデザインに依存する。そして、2023年マシンではそれをさらに拡張すオプションがある。

    「2022年のレッドブルからギアボックス、油圧、リアサスペンションを採用する」とテクニカルディレクターのジョディ・エギントンは語った。

    「レギュレーションが主張するように、彼らは両方のチームのために同じ部品を作ることを約束した」

    「微妙な違いは、サスペンションのすべてのエアロサーフェス、クラッディングはチーム固有でなければならないということだ。しかし、メカニカル類トはレッドブルのものになる」

    「マシンのフロントはすべて我々自身のものになる。過去3年間で、我々はある種のミックス&マッチを行ってきた。シナジーの最初の年(2019年)はフロントサスペンションのほとんどすべてを採用し、次にインボード(サスペンションパーツ)を採用し、最後の年にそれをミックスした」

    「2023年は、その時点でメニューに利用できるパーツが増え、選択できるトランスファラブル・パーツのリストがあるので、見てみるつもりだ」

    アルファタウリF1は、レッドブル・レーシングからいくつかの重要なコンポーネントを取得することにより、パフォーマンスに大きな影響を与える領域、主に空力にリソースを展開できる。

    アルファタウリF1は、カスタマーギアボックスを採用する5つのチームの1つであり、他チームには、ウィリアムズ(2022年に初めてメルセデスギアボックスを採用)、ハース、アルファロメオ、アストンマーティンがいる。これは特にかなりのリソースを節約し、それらの設計作業にスタッフを割り当てる必要がないことを意味する。

    「小規模なチームの場合、ギアボックスを使用すれば、他の場所に集中できる」とジョディ・エギントンは語る。

    「シナジーの最初の年である2019年にはギアボックスの部品を設計していた人たちがいたが、彼らは他の活動に移った。それは挑戦でしたが、新鮮でもあった」

    「我々は非常に柔軟なデザインオフィスを持っている。突然フロントインボードサスペンションコンポーネントを購入することにした場合、通常それらを設計する人は、辞めて何か他のことをするだろう。我々はリソースを最大のパフォーマンスが得られると思われる場所に移動できる」

    「我々のマシンのコンセプトがレッドブルから特定のパーツを入手することに適していない場合、我々は自分たちでそれを行うが、ギアボックスは我々が採用する唯一の固定部品だ。我々は今、そこを自分たちでやろうとは思っていない。むしろ、レッドブルのボックスを持って、自分に合った服を着せたいと思っている」

    アルファタウリF1の2022年F1マシン『AT03』は、最大許容60%スケールの風洞を使用して設計された最初のマシンとなる。

    アルファタウリF1は、50%スケールの風洞を使用した最後のチームだったが、風洞の使用と占有時間を制限するレギュレーションの変更により、昨年は英国のベッドフォードにあるレッドブルの風洞の共有を開始することができた。イモラからすぐ近くのファエンツァに拠点を置くチームにとっては地理的に便利に聞こえないかもしれないが、ベッドフォードから車で40マイルの古いウィンドトンネルを拠点とするエアロデザイングループがある。

    「ローンチ仕様のAT02は、50%スケールのビスターの風洞で開発された」とジョディ・エギントンは説明する。

    「ローンチマシンをリリースし、1月末にベッドフォードで作業を開始した。したがって、1つの風洞でローンチし、別の風洞で開発したことになる」

    「2つの異なるモデルを持つことの利点は、それをベンチマークとするためにバック・トゥ・バックでできることだった。新しい働き方に慣れるには時間がかかるため、新しい施設では常に学習曲線がある。風洞を別のチームと共有する必要があるという点で時間制限がある。以前は好きなときに走らせることができた」

    「全体として、我々は非常に満足しており、2022年のレギュレーションに備えるためにその動きをすることが重要だった」

    レッドブルが過去10年半にわたって多額の投資を行ってきたハイクオリティの風洞であるだけでなく、より大規模なモデルを実行するという利点もある。

    これを使用するに、アルファタウリF1は、モデル作成機能を変更する必要があったが、これにより忠実度の高い結果が得られるはずだ。

    しかし、アルファタウリF1は、新しい風洞に適応するプロセスを経て、2022年にそれを行うことの多くの苦痛を伴ったことで、開発のポテンシャルを高めたと確信している。

    「60%に到達することには明らかなメリットがある。我々は最後に切り替えたチームだった」とジョディ・エギントンは述べた。

    「学習曲線があり、2021年の初めには、希望する実行率が得られていなかった」

    「当時は50%の方が少し効率が良かったかもしれないが、マシンの大部分がキャリーオーバーだったので、変更するのに理想的な時期だった。新しい風洞に移行し、何がよりよく相関し、どのような疑問符があるのかを見極めるには見る参考になった」

    「その点で、我々は正しい決定を下したが、それらの変更は決してシームレスではなかった」

    最近、アルファタウリF1は、目覚ましい進歩を遂げ、2018年のトロロッソ時代のチャンピオンシップ9位から昨年は6位に上昇した。

    角田裕毅がチームメイトのピエール・ガスリーに比べてポイントを獲得できなかったため、チャンピオンシップ5位は未達となったが、チームは明確に上昇軌道に乗っていた。

    「我々は順調に進んでおり、プロセスを改善し、年々近づいている」とジョディ・エギントンは語った。

    「しかし、我々はまだかなり若いチームであり、多くの若いエンジニアやデザイナーがいる。これは素晴らしいことだ」

    「我々は最大のチームではなく、突然大規模になることはない。おそらくいくつかの大きなチームよりも150~200名は少ないだろう。だが、この軌道を続けることができると私は信じている」

    「目標は、ほぼ同じだ。同じ哲学を採用することが機能しているように見える。だが、繰り返しになるが、これは完全に新しい規制であるため、誰にも前進する余地がある」

    「我々が目にしている空力の進歩はこれまでに行ってきたことと一致している」

  • ホンダ 「新生HRCの技術でレッドブルのF1参戦を支えていく」

    ホンダ 「新生HRCの技術でレッドブルのF1参戦を支えていく」

    ホンダのブランド・コミュニケーション本部長を務める渡辺康治が、2022年のホンダのモータースポーツ活動を概説。F1に関しては新生HRCでレッドブルのF1活動をサポートしていくとした。

    ホンダは、2021年にパワーユニットサプライヤーとして参戦したF1世界選手権において、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンがドライバーズチャンピオンを獲得。ホンダF1に1991年のアイルトン・セナ以来30年ぶりの栄冠をもたらした。

    ホンダは、今シーズンからこれまで二輪レース活動を運営してきたホンダ・レーシング(HRC)に四輪レース活動機能を追加し、ホンダのモータースポーツ体制を強化。

    昨年でホンダとして撤退したF1に関して、レッドブル・グループからの要請のもと、ホンダF1の技術を用いたパワーユニットでF1に参戦するレッドブル・グループ傘下のレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリにパワーユニットを供給するレッドブル・パワートレインズをHRCが支援していく。

    「ホンダは、レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリのパートナーとして、新生HRCを通じて、さくらから、そしてサーキットサイドでもレッドブル・パワートレインズへサポートを提供し、両チームのF1参戦を技術で支えていきます」と渡辺康治は語った。

    また、レッドブルとの育成に関する協力関係も強化。欧州では、F2、F3に加えて、フランスのF4へも日本人ドライバーの育成派遣を共同で行い、野村勇斗と荒尾創大が参戦する。

    また、日本ではレッドブルドライバーが鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)から名称を変更するホンダレーシングスクール鈴鹿(のアンバサダーに就任。世界トップレベルのドライバーの技術を若手に伝えていく。

    日本のフォーミュラで行っているレッドブルとのジョイントの育成プログラムも継続する。2023年からはHPDとジョイントでフォーミュラ・リージョナル・アメリカのトップドライバーを招聘するスカラシップも開始する。

  • アルファタウリF1、2022年F1マシン『AT03』がクラッシュテストに合格

    アルファタウリF1、2022年F1マシン『AT03』がクラッシュテストに合格

    アルファタウリF1は、2022年F1マシン『AT03』がクラッシュテストに合格したことを発表した。

    大幅なレギュレーション変更が導入され、接近したレースを生み出すためにF1マシンの基本設計は、空力に依存する哲学からグラウンドエフェクトカーに移行する2022年は、F1チームにとって勢力図を変える大きなチャンスだと捉えられている。

    アルファタウリF1は「AT03の最初のステップが完了した。ファエンツァのファクトリーでは多くのことが起こっているが、我々はF1クラッシュテストに合格した!」とソーシャルメディアで発表した。

    アルファタウリF1の2022年F1マシン『AT03』は、レッドブル・テクノロジーズのパーツを合法的に可能な限り多く使用。ホンダF1からレッドブル・テクノロジーズに納品されるF1エンジンを搭載する。

    アルファタウリF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、「今年は、予算上限に関する限り、我々にとって最も難しい年になると思う」と語る。

    「2021年には予算上限をはるかに下回り、問題はなかったが、2022年には上限が1億4000万ドルになり、レッドブル・テクノロジーから新しい部品を購入すると上限に達する」

    「この状況は私たちを困難にする可能性があるので、我々は最初から非常にうまく計算をしなければならないだろう」

    アルファタウリF1は、2022年もピエール・ガスリーと角田裕毅のドライバーラインナップを継続する。

  • アルファタウリF1代表 「2022年は予算上限で最も困難なシーズンになる」

    アルファタウリF1代表 「2022年は予算上限で最も困難なシーズンになる」

    アルファタウリF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、2022年は予選上限のレベルまで支出することになり、管理するのが複雑な状況に陥る可能性があると語る。

    2021年のF1世界選手権、F1チームは1億4500万ドルという予算上限で運営された最初のシーズンだった。上限は2022年には1億4000万ドルまで下げられる。

    アルファタウリF1は、2021年に予算上限を超えることはなかったが、2022年は親チームであるレッドブルから購入が必要なパーツにより、上限に達する可能性がある。

    2022年の新しいレギュレーションにより、F1マシンの外観は一新される。アルファタウリF1の2022年F1マシン『AT03』では、レッドブル・テクノロジーのパーツを合法的に可能な限り多く使用することになる。それには費用がかかり、アルファタウリF1は予算上限に達することになる。

    フランツ・トストは、すべての支出を絶えず注意しなければならない課題に直面すると考えている。

    「今年は、予算上限に関する限り、我々にとって最も難しい年になると思う」とフランツ・トストはAutosprintに語った。

    「2021年には予算上限をはるかに下回り、問題はなかったが、2022年には上限が1億4000万ドルになり、レッドブル・テクノロジーから新しい部品を購入すると上限に達する」

    「したがって、その状況は我々を困難にする可能性があるので、我々は最初から非常にうまく計算をしなければならないだろう」

    ただし、アルファタウリF1と他のすべてのチームは、最終的に1億4000万ドルに固執する必要はないかもしれない。

    1シーズンで21戦以上のグランプリが開催された場合、1ラウンドごとに追加の120万ドルが許可される。したがって、23戦が計画されている2022年には、追加で240万ドルの手当てを受けることになる。

    また、スプリントレースの週末にはF1チームごとに30万ドルが追加される。2022年に6回のスプリント予選が予定されている。また、スプリント予選中にマシンをリタイアさせたクラッシュダメージを修復するために追加の10万ドルを追加できる。

    したがって、アルファタウリF1が、実際に新しい1億4000万ドルの制限に懸念を抱いているとしても、それをわずかに超えられる可能性がある。

    だが、新型コロナウイルスは再び世界中で猛威を振るっており、計画されている23のレースのうち2つがキャンセルされるもあるため、それを頼りにするのは賢明なアプローチではありません。

    また、2戦以外が中止になる可能性も除外できない。カレンダーが21戦を下回ると、逆に上限から120万ドルが差し引かれることになる。したがって、フランツ・トストが主張するようにアルファタウリF1が支出に細心の注意を払うことが不可欠となる。

  • ピエール・ガスリー 「2023年はトップチームに移籍する大きなチャンス」

    ピエール・ガスリー 「2023年はトップチームに移籍する大きなチャンス」

    アルファタウリF1のピエール・ガスリーは、2023年をF1ワールドチャンピオンに挑戦できるチームに移籍する大きなチャンスだと考えている。

    2021年シーズンを通して、特に予選においてアルファタウリ・ホンダのF1マシンから最大限を引き出したピエール・ガスリーは、自身自身をステップアップの明確な候補者として見ている。

    シャルル・ルクレールやランド・ノリスなどの主要な可能性を秘めた他のドライバーとは異なり、ピエール・ガスリーは、現在のアルファタウリがレッドブルが所有する2番目のチームであるため、自分が潜在的なワールドチャンピオン候補とは見なされないことを認識している。

    ピエール・ガスリーにとって、シニアチームであるレッドブル・レーシングへの復帰が理想的な動きとなるだろう。2019年にマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして12戦で見限られた当時よりも成熟した完成されたドライバーになった。

    2022年はセルジオ・ペレスがレッドブル・レーシングに残留し、ピエール・ガスリーは角田裕毅とともにアルファタウリに残ったが、2023年はグリッド全体の多くのドライバーが契約満了となり、多くのシートが解放される可能性がある。

    キャリアのピーク時にミッドフィールドのチームで立ち往生しているに焦りを感じているかと質問されたピエール・ガスリーは「ノー。なぜなら、マーケットは変化するからね」とAuto Motor und Sportにコメント。

    「多くのドライバーの契約は2023年に失効する。チャンスが開かれる」

    「F1では、すべてが非常に迅速に起こる。あまり心配していない。チャンスはあると思う。僕はそれを知ってる。いつが正しいタイミングか見極めていくつもりだ」

    「今、私は毎週末のレース、自分のマフォーマンスに集中している。自分にできる限りのことをしている」

    「僕にできるベストは、メキシコのような結果を繰り返すことだ。予選でミッドフィールドカーでメルセデスとレッドブルに次ぐ5番手だった」

    「もっと速いマシンに乗ればもっとやれるのは確かだ。重要なのはそれだけだ」

    ピエール・ガスリーは、わずか半シーズン後にレッドブル・レーシングから降格された2019年の夏よりも自分自身がどれだけ進歩しているかは分かっていると語る。

    「F1でこれまでで最高のピエール・ガスリーを見ている。また、経験を積むことで、自分の周りで起こっていることすべてをよりよく理解できるようになったと感じている」とピエール・ガスリーはコメント。

    「物事をはるかにコントロールしている。自分がマシンとチームに何を求めているかを正確に知っている。それは年々良くなっていると思う」

  • ホンダF1、2022年のE10燃料で失われる20馬力の挽回に苦戦?

    ホンダF1、2022年のE10燃料で失われる20馬力の挽回に苦戦?

    レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ライバルメーカーはE10燃料への切り替えによるパフォーマンスの低下をすでに取り戻していると理解しているが、2022年のホンダのF1エンジンはまだ旧型の馬力に追いついていないと語る。

    2022年シーズンは、空力ルールの変更以外にもF1パワーユニットに関連した多くの変更がある。

    今シーズンからF1チームは化石燃料と10%エタノールを混合したE10燃料を使用する必要があり、さらにF1エンジンの開発は3年間の凍結される。

    当初エンジンメーカーは、新しい燃料への移行によって約20馬力低下する可能性があると主張していたが、すでに一部の燃料供給業者、特にフェラーリと提携しているシェルはこれを克服した兆候がある。

    レッドブル・レーシングは、ホンダのF1撤退によって、独自のエンジン運用部門であるレッドブル・パワートレインズを設立したが、事実上、2025年までホンダF1が設計・開発したF1パワーユニットを継続して使用することになる。

    ヘルムート・マルコによれば、フェラーリとアルピーヌはE10燃料への切り替えによるパフォーマンスの低下の多くを戻したと理解しているが、2022年のホンダのF1エンジンはまだ旧型よりもダウンしていると語る。

    「ホンダは適応するために大規模に取り組んでいる」とヘルムート・マルコは物Auto Motor undSportに語った。

    「ポジティブなことを聞いているが、パフォーマンスはまだ2021年と同じではない。だが、全般的にレーストリムでどのように見えるかを待つ必要がある」

    メルセデスF1は、すでに2022年型のF1パワーユニットのファイアーアップを完了している。昨年、F1パワーユニットの信頼性のトラブルに見舞われたメルセデスだが、“今季型の開発とのバランス”を理由に修正は見送った。

    フェラーリはシェル、アルピーヌはBPカストロール、レッドブル/ホンダはエクソンモービル、メルセデスはペトロナスが燃料パートナーを務めている。

    また、ヘルムート・マルコは、2021年にライバルのメルセデスF1との最後まで戦いに巻き込まれたにもかかわらず、レッドブルは2022年マシン『RB18』の開発はスケジュール通りに進行していることを明らかにした。

    RB18の開発はすべて計画通りに進んでいるかと質問されたヘルムート・マルコは「反対の情報は何も与えられていない」と語った。

    「我々は24時間体制で働いています。英国人はそれほど休むような人ではない。彼らはボクシングデーしか知らない」

    2022年の目標を尋ねられたヘルムート・マルコは「主な目標は世界選手権のタイトルだ」とコメント。

    「だが、このような大きなルールの変更では、確信が持てないものだ」

    「メルセデスと我々には、ポテンシャル、人々、そして、継続性がある。再び、他のドライバーが参加することのないハミルトンとフェルスタッペン最高レベルでの決闘になるだろう」

    エンジンメーカーは、2022年のF1エンジンを開発するためにできるだけ多くの時間をかけたいと考えており、メルセデスF1以外のファイアーアップは数週間先になるかもしれない。

    F1パワーユニットの他の要素は、3月18日から20日までバーレーンで開催されるオープニングレースの週末までホモロゲーションされる必要がないため、2月21日から23日にバルセロナで行われるプレシーズンテストで走行するF1パワーユニットは完成型ではない可能性がある。

  • ピエール・ガスリー 「ブラウンGPのようなサプライズを期待」

    ピエール・ガスリー 「ブラウンGPのようなサプライズを期待」

    アルファタウリF1のピエール・ガスリーは、F1マシンが一新される2022年にブラウンGPのようなサプライズが起こることを期待していると語る。

    2022年にF1レギュレーションは大幅に変更され、F1マシンの基本設計は、空力に依存する哲学からグラウンドエフェクトカーに移行する。全F1チームはゼロからのスタートとなり、昨年と勢力図は大きく変わる可能性がある。

    アルファタウリと他のミッドフィールドチームにとっては、フロントランナーを捕まえる最大のチャンスが訪れる可能性があるが、うまくいかない場合は、グリッドの後方にに行く可能性もある。

    ピエール・ガスリーは、どちらの可能性にも備えているが、アルファタウリがどれだけ良いマシンを生み出したとしても、レッドブルの前に出ることはないと考えている。

    「理想な世界では、僕たちにできるベストは2位でフィニッシュすることだ。レッドブルは常に僕たちの前にいるだろう」とピエール・ガスリーはAuto Motor und Sportに語った。

    「でも、誰もが新しいマシンで失敗した場合だけだ。それが僕の最もワイルドな夢の中で起こっていることだけど、現実的ではない。

    「僕たちはそれをチャンスと見なしている。誰もが白紙から始める。そうすることで、他の人がまだ行っていないことを見つける可能性がある。それは潜在的にすべての違いを生む可能性がある」

    「その一方で、デザインを間違った方向に進める可能性もある。それは厄介な驚きになるだおる。したがって、僕は考えられるすべてのシナリオに備えている」

    「たぶん、今シーズンよりも状況は良くなるだろう。今マクラーレンがいる場所にいるかもしれないし、現状に留まるかもしれない。でも、僕たちはトップ10に入るために戦うかもしれない。もしくはさらに悪くなるかだ」

    「現実的でなければならない。来年は厳しいかもしれない。僕たちは定期的にトップ6またはトップ10に入っていた年から来ている。事態が悪化する可能性があることを覚えておく必要がある」

    「でも、僕たちはポジティブに考えたいと思っている」

    とは言え、ピエール・ガスリー、自分とアルファタウリにとって悪いシーズンになる可能性があるとしても、次のシーズンを恐れるよりも興奮していると語る。

    過去に大幅なレギュレーション変更が導入された2009年。前年末にF1を撤退したホンダからチームとF1マシンを買収したブラウンGPが、3回のプレシーズンテストを逃しながらも、ホンダF1の遺産である“ダブルディフューザー”で強さを発揮してチャンピオンを獲得している。

    ピエール・ガスリーは、他のチームにもそうする可能性も同じようにあると認めながらも、ブラウンGPで目にしたことに勇気づけられていると語る。

    「チャンスだし、興奮している」とピエール・ガスリーは付け加えた。

    「チームと私にとってね。同時に、それは我々にとってチャンスでしかないと言うのは世間知らずだろう。誰もが大きな一歩を踏み出すことができる。僕はそれを知っている。どんなことも起こり得る。良くも悪くもね」

    「これまでに見てきたマシンはポジティブな気持ちにさせてくれる。バルセロナでのテストを楽しみにしている。当時のブラウンGPのようなサプライズがあることを願っている」

  • 角田裕毅、無線での下品な言葉遣いは「行き過ぎた部分は反省している」

    角田裕毅、無線での下品な言葉遣いは「行き過ぎた部分は反省している」

    アルファタウリF1の角田裕毅は、ルーキーイヤーで話題となったFワードを使った無線について「やりすぎた部分は反省している」と語った。

    序盤は『Traffic paradise(渋滞天国)』などのユニークな言葉遣いが好意的に受け止められていた角田裕毅だったが、感情的になるとFワードが出るようになり、F1アゼルバイジャンGPの決勝で言い放った『Shut Up!』などには批判的な意見が集まった。

    また、F1スペインGPの予選Q1敗退後には『I can’t f***ing believe this car!(このマシン、まったく信じられないよ!)』と不満を述べ、インタビューで「ピエール・ガスリーと同じマシンとは同じマシンなのかちょっと疑問符があります」と語ったことがチーム批判と受け止められ、後に謝罪することになった。

    無線での発言について角田裕毅は「SNSなどを見ていると賛否両論だったと思います」とコメント。

    「賛同して面白いと捉えてくれる人もいましたし、そうではない人もいました。でも、自分としては正直あまり気にしていなかったです」

    「確かに自分のスタイルはアグレッシブ過ぎるかもしれませんが、それが自分のスタイルです。ただ、F1はチーム全体で戦うスポーツであり、シーズン序盤にはやり過ぎた面がありました。F1を戦うにはチームやスポンサーの協力が不可欠で、それを続けているとチームの雰囲気も悪くなってしまうので、行き過ぎてしまった部分は反省しています」

    メディアのインタビューで、アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、下品な言葉遣いは「チームと角田裕毅自身を傷つける」と語っていたが、実際には「気にしなくていい」と言われていると角田裕毅は語る。

    「意外に思われるかもしれませんが、チーム代表のトストさんからは『まったく気にしなくていい。素のままの裕毅でいい』と言われています」と角田裕毅は語った。

    「それぞれのやり方でドライビングが速くなるなら気にしないでいいと言われています。今後もそうしたことはあるかもしれませんが、チームのために速く走ることに集中したいと思っています」

  • ホンダF1 特集:第4期 7年間の軌跡

    ホンダF1 特集:第4期 7年間の軌跡

    2015年にホンダがF1へ復帰してから7年間。その歩みを印象に残る場面を追いながら振り返る。

    2008年限りでF1から撤退していたホンダが、マクラーレンをパートナーに、7年ぶりの復帰。新パワーユニットでの新たな挑戦がスタートした。1980~90年代に栄光を誇ったタッグの復活は、大きな話題となった一方、パワーユニット規定が導入されてから1年遅れでの参戦ということで、他マニュファクチャラーに追いつくために多くを学ばなければならなかった。

    2015年は厳しいシーズンとなったものの、ハンガリーGPでは、フェルナンド・アロンソが5位、ジェンソン・バトンが9位に入るなどポジティブな瞬間もあり、バトンは米国GPでも6位に入った。

    マクラーレン・ホンダ

    初年度での苦戦を糧に、マクラーレン・ホンダは着実に前進。パワーユニット「RA616H」も競争力を増し、アロンソ、バトンともに安定してポイント争いができるようになっていく。

    前年に獲得したポイントをシーズン折り返し時点で上回り、ロシアやモナコではダブル入賞。トップ8でのフィニッシュが定位置となり、マレーシアとオースティンでは6位に。最終的に前年の3倍近くのポイントを獲得し、コンストラクターズチャンピオンシップ6位でシーズンを終える。

    2017年にはPUのデザインを一新。新レイアウトのPUについて試行錯誤を繰り返し、技術的に多くの学びを得た1年になったものの、MGU-Hをはじめとして、数々の信頼性のトラブルなどに見舞われ、マクラーレンとの関係は悪化。大きな期待とともに開始されたパートナーシップは、2017年限りで解消となる。

    信頼性のトラブルに加え、成績も上向かず、非常に苦しい時間を過ごした一方で、HRD-Sakuraの開発チームでは、2018年以降の躍進のキーとなる新たな燃焼方式についてのヒントが見つかるなど、シーズン後半には暗闇の中にもわずかに光明が差してきた年でもあった。

    フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)

    2018年からはスクーデリア・アルファタウリと新たな挑戦が始まる。初めてワークスチームとなったトロロッソだったが、2戦目のバーレーンGPでピエール・ガスリーが4位入賞を果たす。

    わずか2戦で2015年から2017年までの最高成績を上回る結果を残せたこともあり、それまで自信を失っていたホンダのメンバーも、少しずつ自分たちの進んでいる方向が正しいことを実感できる年になった。技術的な部分に加え、トロロッソというイタリア人中心のチーム独特の明るい雰囲気が、ホンダのメンバーに前を向かせてくれた面も大きく、時を経るごとにパートナーシップのつながりは強まっていった。

    着実に結果を積み重ねることで、ホンダ、トロロッソともに自信を深め、モナコとハンガリーでもシングルフィニッシュ。ホンダのPUも年を通じて進化を果たし、第7戦カナダGPでスペック2、第16戦ロシアGPでは日本GPを見越してスペック3を投入するなど、信頼性とパフォーマンスを確実に向上していった。スペック3では新たな燃焼方式を持つICEを投入。この技術を磨いていくことで、2019年以降、徐々にトップの背中が見えてくるような戦いをできるようになる。スペック3のPUを使用したホンダのホーム鈴鹿では、ブレンドン・ハートレーとガスリーが揃ってQ3進出を決めるなど、今後の飛躍に向けた基礎がこの一年で出来上がっていった。

    トロロッソ・ホンダ

    トロロッソはレッドブル系列のチームではありますが、2018年の段階では、トップチームであるレッドブル・レーシングとホンダの関係は何も決まっていなかった。彼らとのパートナーシップ締結については、2018年のパフォーマンス次第だったが、その決め手となったのは、第7戦カナダGPで投入したスペック2のパフォーマンス向上だった。

    そして、フランスGPを控えた2018年6月19日。2019年から2年間のレッドブル・レーシングへのパワーユニット供給を正式に発表。ホンダにとってはF1復帰後初めての2チーム供給となった。チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、チームにとって「エキサイティングな新章の始まりだ」とコメントし、チャンピオンシップ争いを目指して戦っていくことになる。

    2018年の進歩を経て、それまで多くの勝利を収めたレッドブル・レーシングへパワーユニットの供給を開始。いよいよ勝利を目指せるパッケージになるということで、大きな期待を集めてシーズンがスタートする。

    初戦のオーストラリアGPでは、マックス・フェルスタッペンが予選で4番グリッドを獲得。レースでは序盤に5番手までポジションを落とすものの、そこから追い上げて2台のフェラーリ勢の前へ。さらにはディフェンディングチャンピオンのルイス・ハミルトンの背後に迫り、わずか1.7秒差の3位フィニッシュ。これが、ホンダにとっては2008年イギリスGP以来の表彰台となった。

    レッドブル・ホンダ 初表彰台

    開幕戦での表彰台を皮切りに、フェルスタッペンはスペインGPでも再びポディウムへ。12戦連続トップ5フィニッシュを果たすが、そのハイライトが第9戦だった。

    レッドブルにとってのホームレースであるオーストリアGPで、フェルスタッペンはフロントローからスタート。しかし、スタートでの出遅れによって8番手まで順位を下げる。そこから追い上げて4番手で最後のピットストップを終えると、セバスチャン・ベッテル、バルテリ・ボッタスをオーバーテイクして2番手へ。首位のシャルル・ルクレールを追い詰めると、残り3周で見事にパスして勝利をつかみ取る。

    ホンダにとっては、2006年ハンガリーGP以来13年ぶりの優勝となり、田辺豊治テクニカルディレクターが表彰台に登壇するなど、記憶に残るレースになった

    レッドブル・ホンダ 初優勝

    そこから2戦後のドイツGPでは、フェルスタッペンが2勝目を挙げる。波乱の展開となったこのレースでは、トロロッソのダニール・クビアトが3位表彰台を獲得。トロロッソにとって2008年の初勝利以降となる、チーム史上2回目のポディウムとなった。ホンダにとってもゼロから歩みを共にしたトロロッソと2年目での表彰台獲得は非常に感慨深いものがあり、今回のプロジェクトの中のハイライトの一つになっている。

    一方で、フェルスタッペンはこのレースでファステストラップも獲得したものの、いまだポールポジション獲得は果たせていなかった。

    第12戦ハンガリーGPは、オーストリアやドイツのホッケンハイムと特性が大きく異なるサーキット。フェルスタッペンはそれをものともせず、Q1からトップに立ち続けると、Q3最終アタックで2台のメルセデスを上回ってポールポジションを獲得。これは、ホンダの復帰後初というだけでなく、フェルスタッペンにとってもF1キャリア初のポールポジションだった。

    レースは緊迫した展開となり、最後は戦略の差で2位に終わるも、フェルスタッペンはシーズン5度目の表彰台登壇で前半戦を締めくくった。

    レッドブル・ホンダ 2019年

    後半戦からレッドブルからトロロッソへと戻ってきたガスリーだった、素晴らしいパフォーマンスを見せてチームを引っ張る。そして、忘れられないインテルラゴスでのレースを迎える。

    レースは何度もセーフティカーによる中断が入る波乱に満ちた展開となる中、フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインでシーズン3勝目。リスタート時には、フェルスタッペン、アレクサンダー・アルボン、ガスリーとトップ3をHondaパワーユニット勢が占めていたが、ハミルトンに接触されてスピンを喫して後退してしまう。ここで2番手に浮上したガスリーは、最終ラップの最終コーナーでハミルトンに並びかけられるも、そこからの直線勝負で突き放して2位フィニッシュ。

    これが、ホンダにとっては復帰後初の1-2フィニッシュとなり、トロロッソもチーム史上初めてシーズン2度目の表彰台に登壇した。

    ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ) 2019年 F1ブラジルGP

    2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によって、F1だけでなく世界中が大きな影響を受けた。F1もシーズン開幕が4カ月近く延期され、ようやく初戦が開催されたのは7月のオーストリアでの2連戦。ここで、王者メルセデスに対抗できる存在としてパフォーマンスを発揮したのがレッドブル・レーシングだった。

    フェルスタッペンは開幕戦こそリタイアに終わったものの、シルバーストーンでのシーズン初勝利を含む、5戦連続表彰台登壇を果たす。そして、モンツァで行われたイタリアGPでは、赤旗中断によって大きく動いた流れをガスリーがつかみ、見事なレース運びを見せてキャリア初優勝を達成。表彰台の涙は多くの人の心を打った。

    最終戦のアブダビGPでは、フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで締めくくり、この年Hondaパワーユニットは3勝。2021年の飛躍に向けた布石の一年になった。

    ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ) 初優勝

    レッドブル・レーシング、スクーデリア・アルファタウリへのパワーユニットサプライヤーとして最後の一年となった2021年。ホンダは、少しでもいい形でシーズンを終えるべく、2022年向けに開発していた新骨格のパワーユニットを前倒して投入した。

    空力に関するレギュレーションも変更され、これによって落ちるグリップをどう取り戻すか、車体側にとっても忙しいシーズンオフとなった。開幕戦バーレーンGPでは、フェルスタッペンがポールポジションを獲得し、僅差の2位に。続くイモラでの第2戦で初勝利を挙げると、2戦連続の2位を挟んで第5戦モナコで2勝目をマークし、素晴らしいスタートを切った。

    この年からレッドブル・レーシングに加入したセルジオ・ペレスは、アゼルバイジャンGPでフェルスタッペンがタイヤバーストによって失ったレースで勝利を挙げ、ガスリーも3位表彰台へ登壇。タイトル獲得を目指す一年は、順調な序盤となった。

    セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダで初優勝

    前半戦は快進撃が続き、オーストリアではホンダとして1988年以来の5連勝を達成。レッドブルとの初勝利を挙げた地で、また一つ歴史に歩みを刻んだ。今季唯一の同サーキットでの2連戦となったオーストリアだったが、両レースともにフェルスタッペンがポール・トゥ・ウイン。ホームの観衆を大いに沸き立たせた。

    特に、オーストリアでの2戦目は、コロナ禍となってから初めて観客のフル動員が認められ、熱狂的な雰囲気の中でのレースに。ここでフェルスタッペンは、ポールポジション、ファステストラップ、優勝、全ラップリードという、「グランドスラム」をキャリアで初めて達成した。

    2021年 F1オランダGP

    コロナ禍の影響は完全には払拭できず、ラストイヤーのホームレース、日本GPは中止となってしまう。しかし、当初の日本GPが予定されていたレースウイークに行われるトルコGPでは、チームとともに特別デザインのマシンでファンの皆さんへの感謝を表現した。

    イスタンブールで話題を一手に集めたスペシャルカラーは、両チームが「ありがとう」のメッセージを載せたリアウイングを使用し、レッドブルは白色がベースのマシンで参戦。このレースでフェルスタッペンが2位、ペレスが3位に入り、シーズン2度目のダブル表彰台を手にした。

    この2週間後の米国GPでは、カラーリングこそ通常通りに戻ったものの、両チームがアキュラのロゴをまとって参戦。ここではフェルスタッペンが勝利を挙げ、ペレスも3位に入って再びダブル表彰台を獲得。連戦でペレスのホーム、メキシコへと向かう。

    レッドブル・ホンダ ありがとうカラー

    レースウイークを通じて好ペースを発揮したレッドブルだったが、予選ではフロントローを逃して2列目に並ぶ、しかし、レースではスタートでフェルスタッペンが華麗なオーバーテイクで上位2台を差し切り、ターン1で首位に浮上。そのまま後続を突き放して勝利へ向かう。

    フェルスタッペンは他を寄せ付けずに今季9勝目を挙げ、ペレスも3位に入って母国で表彰台に登壇。熱狂的なメキシコのファンが、例年以上に沸き立つ印象的なセレモニーとなった。

    レッドブル・ホンダ 2021年 F1メキシコGP

    レッドブル・レーシングと59戦、2015年の復帰からは140戦を経て迎えた最終戦のアブダビGP。両チャンピオンシップを賭けて最後の一戦に臨む。コンストラクターズランキングは28ポイント差に開いてはいるが、レッドブル・レーシングは最後まで諦めずに戦い続ける。

    そして、ドライバーズチャンピオンシップは、フェルスタッペンとハミルトンが同一ポイントで最終戦を迎えた。フェルスタッペンは、ハミルトンを上回れば、自身初のワールドチャンピオン獲得。ハミルトンがノーポイントとなった時点でもタイトルが決まるという状況。

    最終戦、ファイナルラップでのバトルを制したマックス・フェルスタッペンが、2021シーズンのF1世界チャンピオンに輝き、歴史に残る戦いでシーズンを締めくくった。フェルスタッペンにとっては初の総合優勝となり、ホンダF1としては1991年のアイルトン・セナ以来30年ぶりの栄冠となった。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 2021年 F1ワールドチャンピオン

  • アルファタウリF1代表 「角田裕毅にとって成長した1年だった」

    アルファタウリF1代表 「角田裕毅にとって成長した1年だった」

    角田裕毅のF1ルーキーシーズンは、F1バーレーンGPでのデビューポイントから始まり、F1アブダビGPでのキャリアベスト4位で終わった。

    だが、その間、角田裕毅はアルファタウリF1のチーム代表であるフランツ・トストが「成長した」と表現する試練の年に耐えた。

    昨年、角田裕毅は、チームメイトのピエール・ガスリーの110ポイントに対して、わずか7回のトップ10フィニッシュで32ポイントしか獲得できておらず、2022年にまだ証明することがたくさんある。

    ミスが多発したシーズンは、F1バーレーンGPにロス・ブラウンが「過去数年で最高のルーキー」との発言が間違えであったことを証明してしまったが、シーズン後半には2022年にはるかに多くの結果が期待できることを示す十分な進歩の兆候があった。

    「裕毅のシーズンは、ルーキーのシーズンがどのように進行するかを示す素晴らしい例だ」とトロロッソ時代から多くの経験の浅いドライバーと仕事をしてきたフランツ・トストは語った。

    「以前も常に同じだったが、ルーキーと一緒に非常に経験豊富なドライバーがいたのは今年が初めてだった。通常、2人のルーキーまたは1年の経験を持つドライバーから始めたが、違いはそれほど明白ではなかった」

    「裕毅に何が起こったのかは簡単に説明できる。我々は彼と一緒にいくつかのウインターテストを行った。最初はアブダビでのヤングドライバーテストだ。彼はマシンを学び、かなり良かったし、すべてが正常だった。それから我々はミサノとイモラでいくつかのプライベートウィンターテストを行い、マシン、スピード、ブレーキ、そしてすべてに慣れるために彼にマイレージを与えた」

    「それから我々はバーレーンのテストに挑んだ。彼は速く、そして、レースをして、9位でフィニッシュした。すべてが素晴らしかった。そして、裕毅はすでに限界を超えて運転していたので、すぐにクラッシュが起こることは明らかだった」

    「それは若いドライバーでも常に同じだ。彼らに『君は限界にいる』と伝える。だが、私は裕毅が頭の中でどんなことを考えていたかを正確に分かっている。バーレーンの後、彼は『それほど難しくはない』と考えた。そして、彼はイモラに来て、何が起こっているのかを示した。彼は素晴らしいマシンを持っていて、予選の最初の走りで彼は以前よりずっと速く、そして、クラッシュした。それは私にとって完全に論理的だった」

    「レースの日曜日、彼はドライラインにいたハミルトンをウェットラインで追い抜こうとした。これは、まったく経験の浅い若いドライバーの行動だ。経験豊富なドライバーは、『目の前にいるのはハミルトン』、または『どのドライバーかわからないがメルセデスだ』『トップドライバーなので、少し見てみよう。彼はどのように走っているのだろう』と考える。。突っ込むことはない。だが、彼は『スリックタイヤでウェットで彼を追い越したい』だった。もちろん、彼はスピンした」

    「その後我々はポルティマンに行った。彼はコースを知らなかったし、チームは良い仕事をしなかった。ポルティマンのどうにもならなかったし、彼は悪化した。それから、彼はバルセロナに行き、パワーユニットの電気的な故障があり、フィニッシュできなかった。そして彼は行ったことのないモナコに臨んだ」

    「私は彼に『裕毅、あなたは素晴らしいFP1をした。FP2では注意してくれ』と言ったのを正確に覚えている。彼は『僕ははるかに速く走ることができます』と言ったが、『いいや、もっと速く走れば、君はウォールにいる』と伝えた。もちろん、彼はウォールにいた。それで彼らは『これは思ったほど簡単ではない』と考え始める」

    角田裕毅自身もこの解釈を受け入れており、F1への準備ができていることに自信過剰だったと認める。

    角田裕毅は、ミディアムコンパウンドでQ2に到達することを期待してバーレーンの週末に入っていたが、失敗したことに驚いた。つまり、生の能力を結果に変えるのは予想より難しいかもしれないというヒントがあった。

    「自信がありすぎました」と角田裕毅は語る。

    「これまでのところ、大規模なクラッシュや大規模な奇妙なものはなく、常にコントロールされていたので、F1は簡単すぎると感じていました」

    「しかし、イモラでクラッシュした直後に・・・実際、予選は不運だと感じていたので、イモラの後も自信に関しては問題なかったですが、一貫してクラッシュするようになると、自信について疑問符を感じ始めました。それは僕が思っていたよりもはるかに困難でした。特に、レースウィークを通してどのようにビルドアップするかが考えていたよりも困難でした。アプローチが完全に間違っていました」

    「自信は完全にゼロでした。これまで、自信がなくなることはほとんどありませんでした。そのため、バーレーンでのように自信を獲得または再構築するのに非常に苦労しました」

    フランツ・トストは、カートやジュニアのカテゴリーで優れた教育を受けていても、F1はまったく新しいレベルであり、プレッシャーははるかに強いと指摘する。

    したがって、角田裕毅がシーズンの序盤の6レースで経験したものは、フランツ・トストによれば、どんなルーキーでもF1で成功を目指す途中に経験する通常のショックだという。

    角田裕毅がアルファタウリのファクトリーでより多くの時間を過ごすことができるように、英国のミルトンキーンズからイタリアのファエンツァに引っ越すことが決定されたのはこの時期だった。

    角田自身は、これまでは「怠惰」でプレイステーション5に多くの時間を費やしていたと認めている。住む土地の変化は彼のアプローチを変える一因となり、彼の年齢の多くがそうであるように、自分の世話をし、自分の人生を管理する方法をよりよく学んだ。

    「裕毅はショックを受け、自信を失い、『僕にこれができるのだろうか?』と疑問が浮かんでい。『F1は僕には速すぎるのか? 複雑すぎるのか?』とね。すべてのドライバーも同じだが、裕毅はとても素晴らしい例だった。マックス(フェルスタッペン)も(2015年の)モナコでクラッシュしており、それはノーマルなことだ」

    「まず第一に、彼らは何が悪かったのかを理解しなければらない。それは多くの分析とエンジニアとの話し合いを意味する。それから私は裕毅に『次のレースに目を向けろ。あまりリスクを冒さず、ミスをしないようにしろ。より多くのラップを重ねた場合にのみ、より多くの経験を得ることができるので、とにかくドライブしろ』と言った。

    「『とにかくドライブして、自信を取り戻せ。そうすれば、リスクはない。ひたすらそれを目指してくれ』とね。そうすれば徐々に自信が戻ってくる。これがまさに裕毅に起こったことであり、ブダペストで彼は6位でフィニッシュした。それは自信によるところが大きい」

    だが、F1フランスGPでは予選の最初のフライングラップでのクラッシュし、F1オーストリアGPではピットエントリーの白線をまたぐ2つのペナルティを受けるなど、すぐにターンアラウンドは訪れなかった

    フランツ・トストが言及しているF1ハンガリーの6位も、まだピエール・ガスリーのペースからかなり外れていることを考えれば、角田裕毅がどれだけ成長しなければならないかを示していた。

    それでも、角田裕毅は少しずつ進歩を重ね、8月の夏休み後は5戦連続でノーポイントではあったものの、進歩の兆しをみせた。そして、シーズン終盤には一貫して予選Q3進出を果たした。アルファタウリ・ホンダのペースを考えれば、特筆するものではないかもしれないが、より一貫性のあるドライバーとしてスピードを取り戻すことができたことを示した。

    F1サウジアラビアGPとF1アブダビGPでのシーズン最後の2回のグランプリでは、ミディアムタイヤを使用してQ3に到達。以前は達成できないことだった。

    角田裕毅は、F1トルコGPの週末をシーズンのターニングポイントとして挙げている。その週末、角田はQ3に到達し、決勝では9位を走行していた21周目にターン9でスピンして順位を落として14位でフィニッシュしたが、序盤、2周目から5周にわたってルイス・ハミルトンを抑える走りを見せ、ホンダF1のダブル表彰台に貢献した。

    「トルコは自信のターニングポイントだったと思います」と角田裕毅は語る。

    「僕が取ったアプローチも異なっていました。トルコ以降は、大きなミスをしたり、ウォールにぶつかったりしないように心がけていました。それがペースは良くなかった理由です」

    「2~3レースで一貫してペースを落としてすぐに、F1では結果とペースが最も重要であるため、もっと強くプッシュしなければならないと思い始めました」

    「また、それを容易にしたことの1つは、シャシーの変更でした。トルコからシャシ^を交換しましたが、コントロールの面でも前のマシンよりはるかに感触が良かったです。サウジアラビアでは、マシンのスナップの量をコントロールできました。以前のシャシーなら、それを捕まえることができなかったと思います」

    「パフォーマンスの面で感触がかなり違ました。ですから、これら2つが僕にとってターニングポイントでした」

    シーズン終盤に改善を果たしたものの、角田裕毅にはまだやるべきことが残っているおり、それは来年にさらに構築するための基盤にすぎない。

    フランツ・トストは、角田裕毅が2021年の教訓を来シーズンに生かしてくれることを期待している。それはF1、そしてアルファタウリに長く滞在するためにも必要になるだろう。

    「彼はすべてではないが、より多くのことを知っているので、今年はまったく別の話だ」とフランツ・トストは語る。

    「これが、私が若いドライバーがF1を理解するのに最低3年は必要だと言っている理由だ」

    「F1は人々が考えるよりもはるかに複雑で、ドライバーのレベルは今までのF1ほど高くはなかった。つまり、ルーキーとそこに入るのは難しいことだ。本当に難しい」

    レギュレーション変更によってまったく新しいF1マシンが導入される2022年にアルファタウリが昨年のように競争力がある保証はない。しかし、チームにはピエール・ガスリーという自分自身を測定するための優れた基準がいる。

    来年から角田裕毅が学習を本当に最大化し、はるかに完全なドライバーとして戦うことができれば、将来のレッドブルドライバーの可能性として語られた日は馬鹿げたものではないと語られるかもしれない。