カテゴリー: WRC (世界ラリー選手権)

  • WRC | ラリー・オーストラリアの中止を正式発表

    WRC | ラリー・オーストラリアの中止を正式発表

    WRC(世界ラリー選手権)は、深刻な山火事の影響により最終戦ラリー・オーストラリア(11月14日~17日)を中止することを正式発表した。

    主催者は、州政府、FIA(国際自動車連盟)、緊急サービスおよび地域社会との協議の後、火曜日の午後にキャンセルを発表した。

    ニューサウスウェールズ州は最悪の火災状態にあり、その結果、“破局的”と分類された一部の地域で非常事態宣言、完全な火災禁止、および状態が宣言されている。

    イベントの会長アンドリュー・パパドプロスは、オフィシャル、また他の役割に関与している1,000人以上の人々を必要性を考慮すれば、キャンセルは唯一の選択肢だったと述べた。

    「ラリーに参加する全員、そして、もちろんより広いコミュニティの最高の利益と安全性を考慮して、ラリーを実施することは適切ではない」とアンドリュー・パパドプロスは述べた。

    「我々の考えはNSWコミュニティ、特に北NSWでの火災の結果、愛する人、生活、家を失った人々とともにある。ラリーコミュニティへの皆さんのサポートと理解を感謝する」

    主催者は、4ステージにわたる複数の走行を含む約90kmの短縮ルートをカバーする改訂スケジュールを準備していた。

  • WRC | 山火事の影響でラリー・オーストラリアの中止を決定との報道

    WRC | 山火事の影響でラリー・オーストラリアの中止を決定との報道

    WRC(世界ラリー選手権)は、コフズ・ハーバーの山火事の影響により、最終戦ラリー・オーストラリアをキャンセルすることを決定したと Autosport が報じた。主催者からの公式発表はまだだが、間もなくリリースされるという。

    Autosport によると、ラリー関係者からのFIAおよびWRCプロモーターへのキャンセルを宣言する電子メールの確認を見ており、コースウェインケニーの事務員からのスポーツの決定に伴う公告が準備されているという。

    今年のWRCの最終ラウンドの主催者は、イベントを引き続き開催することを期待して、月曜日に修正され大幅に短縮されたルートの計画をまとめたが、キャンセルの決定は火曜日の朝に行われた。

    WRCの利害関係者は火曜日の午後にオプションについて議論する予定だったが、火災状況の悪化により決定は避けられなかった。

    どのチームからも正式なコメントはないが、Autosport は全チームから承認があったとしている。火事が地域の避難と旅行制限につながる火災にもかかわらず、火曜日にラリー続行が議論されたことでエントラントの間で怒りが高まっていた。

    キャンセルの決定によって、ヒュンダイがメーカーのチャンピオンシップを初めて獲得することを意味する。ラリー・スペイン終了後、ヒュンダイはトヨタに18ポイント差のリードを築いている。

  • WRC ラリー・スペイン | トヨタのタナックがドライバー王者に輝く

    WRC ラリー・スペイン | トヨタのタナックがドライバー王者に輝く

    2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインの最終日デイ3が10月27日(日)にスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位でフィニッシュ。ドライバーズおよびコ・ドライバーズ・タイトルを獲得した。

    また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は総合5位で完走し、チームに貴重なマニュファクチャラーポイントをもたらした。なお、デイ2でデイリタイアとなったクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) は、再出走を果たし総合29位でラリーを終えた。

    ラリー・スペインの競技最終日デイ3は、サービスパークが置かれるサロウの北側エリアで2本のターマック(舗装路)ステージを各2回走行。4本計74.14kmのSSで競われた。

    デイ2で総合2位のライバルと3.5秒差の総合3位につけたタナックは、3本のステージを走行した時点で差を5.8秒に広げられた。しかし、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終SSの「パワーステージ」でベストタイムを記録。2番手タイムの選手に3.6秒差をつける圧巻の走りで総合2位に浮上すると共に、ボーナスの5ポイントを獲得し、最終戦ラリー・オーストラリアを待たずしてドライバーズタイトルを決定した。タナックとヤルヴェオヤにとっては初めてのWRCタイトルとなり、彼らはエストニア人初のWRCチャンピオンとなった。WRCのドライバーズタイトルは2004年から2012年にかけてセバスチャン・ローブが、2013年から2018年にかけてセバスチャン・オジエが獲得していたが、久々に新しいワールドチャンピオンが誕生した。また、トヨタのドライバーが世界王者となるのは、1994年以来で通算5回目となる。

    ラトバラは、総合4位の選手とのタイム差をステージごとに縮め、最終的には6.3秒差まで迫ったが逆転には至らず。それでもマニュファクチャラーポイントの獲得により、チームはマニュファクチャラーズタイトル防衛の望みを最終戦ラリー・オーストラリアに繋いだ。デイ2で総合3位につけながらもクラッシュでデイリタイアとなったミークは、ラリー2規定に基づきデイ3で再出走。総合29位でラリーを終えた。なお、今回がヤリスWRCでの2度目のWRC出場となる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリット組は、初めてWRカーで挑んだスペインの道で健闘。最終日も4本のターマックステージを堅実に走り切った。デイ2のメカニカルトラブルにより最終結果は総合39位に留まったが、結果以上に充実した内容のチャレンジとなりまった。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    歴史的な快挙です。我々のチームから新たなる世界チャンピオンが誕生したのです。チームの全員がオィットとマルティンと共に、シーズンを通してハードワークを続けてきましたが、素晴らしい結果によってその努力が報われました。この週末、オィットには大きなプレッシャーがかかっていました。それがどのようなものなのか、同じような経験をした私には分かりますが、一般的にはなかなか理解されないものです。タイトル獲得のためにパワーステージでオィットが見せた走りは、本当に素晴らしいものでした。また、彼が2位に入ったことはマニュファクチャラー選手権争いにおいても助けになります。オーストラリアではまだ逆転の可能性が残っていますので、全力で戦いに臨みます。

    オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    今の気持ちを言葉にすることは簡単ではありません。この週末に感じたプレッシャーは、これまでとは違うレベルでした。世界チャンピオンになることは、自分の人生の目標でした。ミスをすることは許されず、しかしタイトルを決めるためには良い結果が必要だったので、とても大きなプレッシャーを感じましたし、スタート直後はいつものように走れませんでした。しかし、最終的にはリラックスすることができましたし、普段通りに運転できるようになりました。今朝はクルマのフィーリングが良く、いいリズムで走れました。しかし、それでもダニ・ソルド選手の方が常に少しだけ速かったので、パワーステージで必要なポイントを獲得するのは難しいように思えました。それでも全力で攻めたことが、結果的に報われました。これまで、いくつもの試練を乗り越えてきたので、ついにタイトルを獲得できて本当に嬉しく思います。素晴らしい仕事で我々を支えてくれたチームに感謝します。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    この週末の自分の走りには満足しています。一貫性のある走りができましたし、ミスもしませんでした。また、パフォーマンスも全体的に見れば高いレベルにあったと思います。ラリー開始直後は少し自信を持てなかったので、この結果には満足するべきですし、チームにマニュファクチャラーポイントをもたらせて良かったと思います。今日は、もっとハードにプッシュすれば、総合4位も可能だったかもしれませんが、それはマニュファクチャラー選手権争いにおいてはあまり意味がないことでしたし、最終戦ラリー・オーストラリアまで逆転の可能性を繋ぐことが、今日は何よりも重要でした。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今日は、良いリズムを取り戻すことができました。ヤリスWRCはターマックで本当に速く、今朝は再び良いフィーリングで走れました。パワーステージでは、オィットのタイトル獲得を確実にするため、ペースを落とす必要がありました。彼のボーナスポイント獲得にとって、マイナスとなるようなことは避けなければなりませんでした。オーストラリアには、マニュファクチャラー選手権を勝ち取るために挑み、自分のベストを尽くして走ります。

    ラリー・スペインの結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 3h07m39.6s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +17.2s
    3 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +17.6s
    4 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +53.9s
    5 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m00.2s
    6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m14.2s
    7 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m47.6s
    8 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +4m20.5s
    9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +8m24.6
    10 エリック・カミリ/ベンジャミン・ベイラス (シトロエン C3 R5) +8m47.2s
    29 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +42m20.0s

    トヨタのクルマでWRCドライバーズタイトルを獲得した選手
    1990: カルロス・サインツ (セリカ GT-Four ST165)
    1992: カルロス・サインツ (セリカ ターボ 4WD ST185)
    1993: ユハ・カンクネン (セリカ ターボ 4WD ST185)
    1994: ディディエ・オリオール (セリカ ターボ 4WD ST185)
    2019: オィット・タナック(ヤリス WRC)

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、11月14日(木)から17日(日)にかけて、オーストラリア東海岸のコフスハーバーを中心に開催される、シーズン最終戦ラリー・オーストラリア。オーストラリアのステージは、狭くツイスティな森林地帯の道と、高速で流れるような田舎道が混ざるバリエーション豊かなグラベルロードが特徴。ドライコンディションとなった場合、路面は滑りやすいルーズグラベルに覆われ早い出走順のドライバーが不利となる。また、木々に囲まれた森林ステージではクルマが巻き上げるダストがなかなか収まらないことも多く、特に太陽が低い位置にある時間帯は斜光がダストで乱反射し、十分な視界が得られない状態で走らなければならない。

  • WRC | トヨタ 第13戦 ラリー・スペイン プレビュー

    WRC | トヨタ 第13戦 ラリー・スペイン プレビュー

    グラベルとターマック。二種類の路面を走行するミックスサーフェス・ラリーにタイトルをかけて挑む
    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、10月24日(木)から27日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインに、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。ドライバーおよびコ・ドライバー選手権の制覇と、マニュファクチャラー選手権での首位浮上を目標に戦う。

    2019年のWRCはいよいよシーズン終盤戦に突入し、タイトル争いは大詰めを迎える。ドライバーおよびコ・ドライバー選手権では、タナック/ヤルヴェオヤ組が、ライバルに28ポイントのリードを築いて首位に立っており、ラリー・スペインの結果次第では最終戦ラリー・オーストラリアを待つことなく初タイトルが決定する。一方、マニュファクチャラー選手権に関しては、1位のチームと8ポイント差の2位につけており、逆転の可能性を残している。

    ラリー・スペインは、初日のデイ1はグラベル(未舗装路)ラリーとして、デイ2とデイ3はターマック(舗装路)ラリーとして行なわれる、シーズン唯一の「ミックスサーフェス・ラリー」。デイ1の走行を終えたラリーカーは、その後サービスでクルマをグラベル仕様からターマック仕様へと変更。タイヤ、ホイール、サスペンション、駆動系など多くのパーツを交換して、2日間のターマックステージに臨む。

    ラリーの中心となるサービスパークは、今年もスペイン北東部カタルニア地方のサロウに置かれる。サロウは、コスタ・ドラダ(黄金海岸)と呼ばれる地中海沿岸エリアにあるリゾートタウンで、有名なテーマパーク「ポートアベンチュラ」の広大な駐車場内にサービスパークが設けられる。競技初日のデイ1はサロウの西側エリアで3本のグラベルステージを各2回走行。SS3/SS6「ラ・ファタレーヤ-ヴィラルバ」は全長38.85kmと長く、今大会最長のステージで、途中でターマックのセクションも含みます。デイ2はターマックステージのみで構成され、サロウの北東エリアで3本のステージを各2回走行。1日の最後にはサロウの海岸沿いで2.24kmのショートステージが行なわれる。最終日のデイ3はサロウの北東エリアで2本のターマックステージを各2回走行。最終ステージとなるSS17は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3日間で17本のSSを走り、その合計距離は325.56km。リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1,288.85kmとなる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ここまで順調に進んでいますが、ドライバーズ/コ・ドライバーズとマニュファクチャラーズの全タイトルを獲得するためには、攻めの姿勢を続けスペインとオーストラリアで最高の結果を得なければなりません。スペインに向けては、グラベルとアスファルトの両路面でプレイベントテストを行ない、準備は予定通りに進んでいます。ミックスサーフェス・ラリーであるが故に正解を求めるのは簡単ではありませんが、我々のクルマはきっとどちらの路面でも高いパフォーマンスを発揮してくれるはずです。とはいえ、現時点で何かが保証されているわけではなく、ドライバーに最強のクルマを提供するために、全員が一生懸命働いています。

    オィット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    ラリー・スペインを楽しみにしています。いつものようにベストを尽くして戦うつもりですが、賢く戦う必要もあります。初日のグラベルステージは出走順が1番のため、きっと苦労するでしょう。また、この時期スペインでは雨が降りやすいことを昨年体験したので、天気にも影響されると思います。それでも、グラベルとターマックの両路面で高いパフォーマンスを発揮できると信じています。昨年の速さを今年も再現することができれば、きっと我々が望む結果を得られるはずです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    グラベルとターマックが組み合わさったスペインのステージは、昔から私のお気に入りです。グラベルの路面はとてもスムーズながら非常に滑りやすく、ターマックのステージは本当にスムーズかつ高速で、選手権の中でベストだと思います。先週、スペインのターマック路面でテストをしました。とても良い感覚で運転でき、モチベーションが高まっています。マニュファクチャラー選手権を再び制するという目標に向けて、チームのために最高の結果を目指して戦うことを楽しみにしています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    スペインはWRC年間カレンダーの中で好きなイベントのひとつです。ミックスサーフェス・ラリーへの挑戦はいつも楽しく、2017年に出場した大会では優勝することができました。ここまでターマックではヤリスWRCにとても良いフィーリングを感じてきたので、特にターマックステージでの走行が楽しみです。一方、グラベルのステージでは何人かのドライバーが理想的な出走順で走行するため、彼らは非常に手強い存在となるでしょう。現在、マニュファクチャラーズタイトル争いは接戦状態にあるので、持てる力をフルに発揮して戦い、自分の役割を果たさなければなりません。

  • WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン:タナックが完全制覇で今季6勝目

    WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン:タナックが完全制覇で今季6勝目

    10月6日(日)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)の最終日デイ4がウェールズ北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が優勝。今シーズン6勝目を飾り、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権におけるリードをさらに広げた。また、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)は総合4位でフィニッシュし、価値ある選手権ポイントを獲得した。

    ラリーGBのデイ4は、サービスパークの南側エリアで2本のステージを各2回走行。当初サービスパーク近くの岬で行なわれる予定だった「グレートオーム」のターマック(舗装路)ステージは、海洋コンデイションの悪化により選手の安全を確保できないという理由でキャンセルされた。

    デイ3で総合2位の選手に対し11秒のリードを築いたタナックは、デイ4オープニングのSS18でベストタイムを刻み、僅かながらリードを拡大。その後は安定した走りで2本のステージを走破し、9.5秒のリードを持って最終のパワーステージに臨んだ。そして、パワーステージでは2番手タイムを刻んだドライバー選手権のライバルに、0.4秒差のベストタイムを記録。今季6勝目を飾るとともに、最大ボーナスポイントを獲得し選手権のリードを28ポイントに拡大した。

    ヤリスWRCはデイ1のSS1でミークが首位に立ち、その後もリードを維持。デイ2の最終ステージではタナックがミークに代わって総合1位に浮上し、そのまま最後まで首位を守り続けた。最終的にミークは総合4位でフィニッシュし、チームは貴重なマニュファクチャラーポイントを獲得。選手権ではトップのチームとの差を8ポイントに縮めることに成功した。

    豊田 章男(チーム総代表)
    FIA世界耐久選手権(WEC)、FIA世界ラリー選手権(WRC)と、TOYOTA GAZOO Racingは1つの週末で2つの世界選手権に勝利することができました。2つ同時に勝つことに強い拘りは持っていませんでした。しかし、今年の6月、私は、目前でそれを逃す姿を目の当たりにしていました。ル・マン24時間レースをワンツー体制で走る中、WRCイタリアで最後までトップを走ってくれていたオット・タナック選手がストップしてしまった時のことです。タナック選手の走りには絶対の信頼を置いています。ですので、私も勝利を確信し、彼の走りを見守っていました。しかし、車両トラブルで、私たちは彼から勝利を奪ってしまいました。今回、そのことを思い出し、2つの世界選手権が同時に行われるこの週末は、いずれの戦いも、絶対に無事にゴールまで走り抜け、勝利してもらいたいと思っていました。#8号車のセバスチャン・ブエミ選手、中嶋 一貴選手、ブレンドン・ハートレー選手、#7号車のマイク・コンウェイ選手、小林 可夢偉選手、ホセ・マリア・ロペス選手、重たいハンデを背負い、決して簡単ではないワンツーフィニッシュを本当にありがとう。土曜日にみんなと会い、改めて6人をはじめとした皆のチームワークを感じました。今後、更に重たいハンデが課されますが、そのチーム力で乗り越えていきましょう。激しい風雨で難しさを極める路面の中、チームとクルマを信じて優勝してくれたオット・タナック選手、マルティン・ヤルヴェオヤ選手。前戦トルコでも車両トラブルで勝利を遠ざけてしまっていたので、今回、勝利してくれたこと、本当にうれしく思います。残り2戦、なんとしても君たちを勝たせたい。改めてもっと安心して乗れるクルマをチームみんなでつくっていきたいと思います。様々な世界戦が行われたこの週末に、我々の2つの世界戦も応援いただいたファンの皆さま、本当にありがとうございました。引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    信じられないくらい素晴らしいラリーでした。ラリーGBは最も難しいラリーのひとつですが、オットは重圧に負けず終始ラリーを支配下に置き、自分の仕事を完遂しました。最後のパワーステージは本当に興奮し、まだ心臓がドキドキしているほどですが、オットは素晴らしい走りで最大ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権争いで有利な立場となりました。昔、自分が同じような状況に置かれた時は精神的に本当に辛く大変でしたが、彼は全てにおいて上手くやっています。クリスの仕事も素晴らしく、我々にマニュファクチャラーポイントをもたらしてくれました。今シーズンはまだ2戦ありますが、集中力を高め全力で臨まなくてはなりません。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    優勝できて最高の気分です。我々のために、多くの人が働き努力を続けてきたので、最大ポイント獲得でそれに報いることができて嬉しく思います。パワーステージではクルマに大きな自信を感じていたので、フルポイント獲得の好機を逃すわけには行きませんでした。我々のチームは“pushing the limits for better”というスローガンを掲げていますが、自分も常にベストを尽くそうと努力しています。今シーズンはまだ2戦残っており、何も決まってはいないので、これからも集中して攻め続ける必要があります。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    金曜日の大部分をリードしていたので、4位という結果は少々残念ではありますが、それでも満足しています。今週末は本当に難しいコンデイションでの戦いでした。大きく遅れたわけではなく、土曜日に少しペースが足らなかっただけですが、それでもチームに多くのポイントをもたらす事ができました。オットの優勝を嬉しく思いますし、マニュファクチャラー選手権でトップとの差を縮める事が出来たので、収穫の多い週末になったと思います。残る2戦、まずはスペインで力強く戦い、良い形でシーズンを終えられることを願っています。

    ラリー・グレートブリテン デイ4の結果
    1.オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(トヨタ ヤリス WRC) 3h00m58.0s
    2.ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー(ヒュンダイ i20クーペ WRC) +10.9s
    3.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +23.8s
    4.クリス・ミーク/セブ・マーシャル(トヨタ ヤリス WRC) +35.6s
    5.エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(フォード フィエスタ WRC) +48.6s
    6.アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー(ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +58.2s
    7.ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +5m23.8s
    8.クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル(ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +9m25.0s
    9.カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(シュコダ ファビア R5) +10m51.1s
    10.ペター・ソルベルグ/フィル・ミルズ(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +11m36.1s

    次戦のWRC
    WRC次戦は、10月25日(金)から27日(日)にかけて開催される、第13戦「ラリー・スペイン」。スペインのサロウを中心に行なわれるこのラリーは、WRC唯一のミックスサーフェス・イベント。競技初日のデイ1はグラベル(未舗装路)ラリーとして行われ、1日の終わりには75分間のサービスでクルマをグラベル仕様からターマック(舗装路)仕様に変更。デイ2とデイ3はターマックラリーとして行なわれる。スペインのターマックは全体的に路面がスムーズで、流れるような中高速コーナーが連続する、サーキットのようなステージが特長だ。

  • WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン:3日目を終えてタナックが首位

    WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン:3日目を終えてタナックが首位

    10月5日(土)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)のデイ3がウェールズ中部を中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を堅持。クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は、総合4位につけた。

    ラリーGBのデイ3は、サービスパークから南に100km以上離れた、ウェールズ中部の森林地帯を中心に行われた。

    ダイフィ、メイヘリン、スウィートラム・ハフレンという有名なグラベル(未舗装路)ステージを各2回走り、1日の最後にはサービスパーク近くのコルウィン・ベイでターマック(舗装路)ステージを走行。7本のSSの合計距離は151.24kmに達し、4日間で最長の1日だった。

    ウェールズ中部は朝から天気が安定せず、断続的な雨により路面は多くの部分が泥状になった。グリップが安定しない非常に難しい路面コンディションだったが、タナックはSS2番手タイムを5回記録するなど速いペースを維持。1日の最後を飾るコルウィン・ベイのステージではベストタイムを刻み、総合2位のライバルとの差を11秒に広げた。一方、総合2位と0.2秒差の総合3位でデイ3に臨んだミークは、SS12でひとつ順位を落としたが、少しでも多くのマニュファクチャラーポイントをチームにもたらすべく安定した走りを続け、総合3位の選手と9.2秒差の総合4位で1日を終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ふたりのドライバーは少しもミスをする事なく、素晴らしい仕事をしてくれました。予想よりも大変な1日だったと思いますが、良く戦ったと思います。明日のラリー最終日に向けて、2台とも良い位置につけています。ライバルとの差は決して大きくありませんが、きっと全てが計画通りに進むでしょう。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    とてもタフで困難な1日でした。ステージは長くコンディションはトリッキーで、最後のステージでは濃い霧が出始め、路面はかなり荒れていました。また、リヤバンパーを失ったことで車内が騒音に包まれ、ペースノートを読み上げる声が聞き辛く苦労しました。タイム差は小さくまったくリラックスできませんが、それでもこの週末において最大のマージンを手にしているのは確かです。ウェールズでは驚くような事が起こりますし、常にギリギリの状態で戦っているので自信を持つ事は難しいですが、マージンを持って最終日に臨めるのは有利だと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    総合4位で1日を終え満足しています。3位との差はそれほど大きくないので、明日はまだ十分チャンスがあると思います。今日は、少し苦戦しました。もちろん全力を尽くして走りましたが、全てのステージで数秒ずつ遅れ、差が開いてしまいました。ドライバーズ選手権を競っている自分の前の3人は、1歩抜け出したような感じがしますが、マニュファクチャラー選手権のために戦うことが、自分に与えられた使命です。

    ラリー・グレートブリテン デイ3の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 2h42m02.7s
    2 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +11.0s
    3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +17.3s
    4 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +26.5s
    5 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +46.9s
    6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +51.4s
    7テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +3m07.9s
    8 ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +4m59.6s
    9 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +9m16.0s
    10 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (シュコダ ファビア R5) +9m30.2s

    明日のステージ情報
    ラリー最終日となる10月6日(日)のデイ4は、サービスパークの周辺と南側エリアで5本のSSが行なわれる。2本のグラベルステージを、サービスパークすぐ近くの岬で行なわれる「グレート・オーム」のターマックステージをはさんで各2回走行。そのうち最終のSS22「ブレニグ2」は、トップ5タイムを記録したドライバーとコ・ドライバーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。5本のSSの合計距離は38.42kmと短く、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は269.39kmとなる。

    注目のステージ
    SS19/22ブレニグ 全長6.43km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    「ブレニグ」は全長こそ短いですが、トリッキーなステージです。所々かなり濡れていて滑りますが、パワーステージとしてボーナスポイントがかかりますし、このラリーでは最後まで僅差の戦いが続く事が多いので、ハードにプッシュするかもしれません。

  • トヨタ:WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン プレビュー

    トヨタ:WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、10月3日(木)から6日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    ラリー・グレートブリテンは、とても長い歴史と人気を誇るクラシックイベント。かつてはイギリス本土の広い範囲で行われていたが、現在はウェールズを舞台とするグラベル(未舗装路)ラリーとして開催されている。ステージはその大部分がウェールズの森林・丘陵地帯に展開し、ドライコンディションであれば非常にハイスピードなステージとなる。しかし秋季のウェールズは天気が不安定で、雨が多く降る。水分を含んだグラベル路面は泥状となり、泥の量によりグリップレベルが変化するため、路面コンディションを読むことが難しくなる。また、霧に包まれることも多く、とても難易度が高いラリーとして知られている。

    ベテランのラトバラは今回が18回目の出場となり、過去2回の優勝経験がある。ドライバーズ選手権をリードするタナックは、2016年に総合2位に入り、ヤリスWRCで出場した昨年はトラブルでデイリタイアする直前まで首位を走行していた。また、イギリス人であるミークと、コ・ドライバーのセブ・マーシャルにとってはホームイベントといえる1戦となる。

    今年のラリー・グレートブリテンは、ホストタウンがウェールズ北部のスランディドノに移り、町の中心部の海岸近くにサービスパークが設けられます。10月3日(木)は午前中にシェイクダウンが行なわれ、午後4時からイングランド北西部のリバプールでセレモニアルスタートが行なわれる。その後、デイ1として午後7時過ぎにイングランドのオウルトン・パーク・サーキットでSS1がスタートする。なお、オウルトンパークでのSS開催は1993年以来となる。4日(金)のデイ2は、ウェールズの森林地帯を中心に9本のステージを走行。最後のSS10は午後7時過ぎのスタートとなるため、暗闇の中での走行となる。5日(土)のデイ3はウェールズ中部の「ダイフィ」「メイヘリン」「スウィートラム・ハフレン」といった名物ステージを各2回走行。1日の最後には、北部海岸沿いのコルウィン・ベイで、新たに設けられた全長2.4kmのターマック(舗装)ステージを走る。最終日となる6日(日)のデイ4は、「グレートオーム」のターマックステージを間に挟み、ウェールズ北部の森林ステージを各2回走行。最終ステージの「ブレニグ2」は、ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な「パワーステージ」に指定されている。4日間で22本のSSを走り、その合計距離は309.76km。リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1,625.14kmに達する。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    前戦ラリー・トルコは我々にとって厳しい結果となりましたが、シーズン終盤の3戦に関しては、いずれも昨年強さを示すことができたラリーですので、自信があります。ヤリスWRCで初めて出場した2017年のラリーGBでは苦戦を強いられましたが、そこから多くを学び改善に努めた結果、昨年は非常に力強く戦うことができました。ラリーGBのステージは高速かつスムーズなので、我々のクルマには合っています。路面は滑りやすく難易度の高いラリーではありますが、我々のドライバーは良いフィーリングを感じているようですし、挑戦を楽しみにしているはずです。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    ラリーGBは特別な1戦です。道は高速で流れるようなコーナーが続きとても好きなラリーですが、コーナーごとにタイヤのグリップレベルが変わるなど、コンディション次第で難易度が上がります。どのラリーでもクルマに自信を持つことが必要ですが、特にそのようなコンディションでは、自信を持てるか持てないかで大きな差がつきます。ドライバーズ選手権のリードは縮まりましたが、残る3戦はいずれも昨年我々が速かったラリーです。ウェールズから始まる戦いで、自分達の仕事をやり遂げなくてはなりません。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    ラリーGBは常に楽しく感じられる特別なイベントです。このラリーでもっとも難しいのは、何よりも天候変化への対応です。長年に渡って出場してきましたが、雪、雹(ひょう)、強風、そしてあらゆる角度から降る雨など、あらゆる気象を経験しました。ステージを走行中に雨が降ると、泥が流されて意外にも良いグリップが得られます。一方で乾燥が始まるとヌルヌルになり滑りやすくなります。フィンランドとドイツではとても良いリズムで運転できていたので、ラリーGBではその流れを取り戻したいと思いますし、マニュファクチャラー選手権争いの助けとなるような良い結果を残せるように頑張ります。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    自分にとってラリーGBは、限りなくホームイベントに近い1戦です。初めて出場したラリーは同じウェールズの森が舞台でしたが、幸運にも現在はWRカーをドライブする機会に恵まれています。自分にとって雨と泥は、ラリーという大好きな競技の重要な部分を占めています。10月の上旬はまだ雨により路面は濡れていますが、以前に行なわれていた11月程酷い条件ではありません。例え路面が非常に滑りやすい状態になったとしても、ヤリスWRCはそのようなコンディションで非常に高い競争力を発揮します。クルマはとても速くトップリザルトを手にすることも可能だと思うので、前向きな気持ちでこのラリーに臨みます。

  • WRC | ラリージャパンが復活!2020年に最終戦として開催

    WRC | ラリージャパンが復活!2020年に最終戦として開催

    FIA(国際自動車連盟)は、2020年のWRC(世界ラリー選手権)の暫定カレンダーを公表。ラリージャパンが10年ぶりに復活することが決定した。

    今年1月、2019年の日本開催を目指してWRC世界ラリー選手権日本ラウンド招致準備委員会が発足。10年ぶりとなる日本でのWRC開催を目指して、様々招致活動を行ってきたが、実現しなかった。

    しかし、2020年のカレンダーには11月19日〜22日の最終戦としてラリージャパンが組み込まれ、2010年以来、10年ぶりにWRCが日本で開催されることになった。

    また、2020年のカレンダーでは、フロントとオーストリアが外れ、大きな変更点としてはサファリラリー(ケニア)、ラリーニュージーランドが組み込まれた。

    WRC 2020年暫定カレンダー
    第1戦 1/26 モンテカルロ
    第2戦 2/16 スウェーデン
    第3戦 3/15メキシコ
    第4戦 4/19 チリ
    第5戦 5/3 アルゼンチン
    第6戦 5/24 ポルトガル
    第7戦 6/7 イタリア
    第8戦 7/19 ケニア
    第9戦 8/9 フィンランド
    第10戦 9/6 ニュージーランド
    第11戦 9/27 トルコ
    第12戦 10/8 ドイツ
    第13戦 11/1 英国
    第14戦 11/22 日本

  • WRC | トヨタ第11戦 ラリー・トルコ 3日目レポート

    WRC | トヨタ第11戦 ラリー・トルコ 3日目レポート

    9月14日(土)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・トルコのデイ3が、トルコ南西部アスパランのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 10号車)が総合6位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) が総合7位につけた。なお、デイ2で総合8位につけていたオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)は、ロードセクションでECU(電子制御ユニット)にトラブルが発生し、デイリタイアとなった。

    競技3日目のデイ3は、サービスパーク西側のダッチャ半島周辺で3本のステージを各2回走行。6本のSSの合計距離は110.10kmだった。オープニングステージのSS8で、3人のドライバーは全員ひとつ順位を上げ、ミークが総合6位、タナックが総合7位、ラトバラが総合8 位につけた。しかし、SS9へと向かうロードセクションでタナックのクルマにECUのトラブルが発生し、デイリタイアとなってしまった。その後、チームはサービスパークでECUを交換。タナックはラリー2規定に基づき明日のデイ4に再出走する。

    一方、ラトバラとミークは上位の選手にプレッシャーをかけるべく戦い続け、何度も順位を入れ換えながらステージを重ねた。既に自力での上位フィニッシュは難しいタイム差がついているが、可能な限り多くのマニュファクチャラーポイントを獲得するため、明日も引き続き全力で戦いを続ける。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    今朝オットのクルマが止まってしまったのは、もちろん非常に残念です。このような事になってしまい、本当に申し訳なく思います。原因はECUのトラブルでしたが、もちろんさらなる調査を行います。明日、彼はきっとパワーステージに全力で臨むと思いますが、早い出走順である事を考えると簡単には行かないでしょう。ヤリ-マティとクリスは順位を上げることに苦労しましたが、それは早い出走順によりクリーンな路面を走れなかったためで、彼らにとっては不利な戦いでした。明日残されたステージの距離は短いですが、少しでもポイントを獲得できるように、諦めずに戦い続けます。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    朝最初のステージを走り終えた後のロードセクションで、突然エンジンがかからなくなってしまいました。色々な事を試し原因を探したのですが、どうやらECUの内部に問題が起こったようで、我々には手の打ちようがありませんでした。もちろんフラストレーションが溜まりますし、特に初めてのタイトル獲得に向けて戦っているさなかなので、なおさらです。かなり厳しい状況になってしまったのは確かですが、しかたがありません。今後はそう簡単には行かないと思いますが、事実を受け入れ、戦い続けます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    朝1本目のステージは大量のルーズグラベルに覆われ、出走順が2番手だった自分にとっては非常に滑りやすい路面でした。次の2本目の短いステージでは良くなり、3本目は自分に合っている非常に高速なステージだったので上手く走れ、なかなか良いタイムが出ました。午後はロングステージでライバルにプレッシャーをかけようと攻めましたが、タイヤの摩耗がかなり進んでいたため苦労しました。明日は、出走順が今日よりも良くなるので、ライバルに対する自分達の本当のパフォーマンスが分かるでしょう。また、今後に向けて、タイヤの摩耗を抑えるために何かしらトライをするつもりです。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    非常に厳しい1日でした。路面は多くのルーズグラベルに覆われ、そのクリーニング役を担ったことが原因ですが、そのような路面でのパフォーマンス改善に取り組む必要があると感じました。ベストを尽くして走りましたが、自分よりも出走順が後方のライバル達のタイムには及びませんでした。明日は、完走しチームにマニュファクチャラーポイントをもたらす事だけを考えて走ります。自分とヤリ-マティは僅差ですが、どちらが前でフィニッシュしようと順位は気にしません。

    ラリー・トルコ デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) 3h20m12.0s
    2 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +0.2s
    3 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m17.1s
    4 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m26.9s
    5 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m24.7s
    6 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +3m14.4s
    7 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3m29.5s
    8 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4m38.2s
    9 ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +6m55.8s
    10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェック・シュツェパニアック (シュコダ ファビアR5) +12m52.5s
    17 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +36m40.5s

    明日のステージ情報
    ラリー最終日となるデイ4は、サービスパークの北側で2本のステージを各1回、サービスパークの近くで1本のステージを2回走行する全4ステージで競われます。そのうち、SS14の再走ステージであるSS17「マルマリス 2」は、トップ5タイムを記録したドライバーおよびコ・ドライバーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のSSの合計距離は38.62km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は155.71kmとなります。

    注目のステージ
    SS14/17 マルマリス 全長7.05km

    マルティン・ヤルヴェオヤ(ヤリスWRC 8号車 コ・ドライバー)
    このステージは短いターマックセクションから始まり、市街地のスーパーSSのような雰囲気です。しかし、その後グラベルのタフな上り坂を駆け上がり、終盤スムーズでハイスピードなセクションを抜けると、サービスパークのすぐ近くでフィニッシュを迎えます。

  • WRC | トヨタ第11戦 ラリー・トルコ 2日目レポート

    WRC | トヨタ第11戦 ラリー・トルコ 2日目レポート

    3本のSSベストタイムを記録するも過酷なコンディションのグラベルステージで苦戦。
    9月13日(金)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・トルコが、トルコ南西部アスパランのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車) が総合7位に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合8位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合9位につけた。

    競技2日目となるデイ2は、サービスパークの周辺と、北東エリアで3本のステージを各2回走行。6本のSSの合計距離は159.14kmと、4日間で最長の1日だった。午前中のセクションでは、オープニングのSS2でラトバラがベストタイムを記録し首位に浮上。続くSS3では慎重な走りにより遅れをとったが、SS4では再びベストタイムを記し、総合3位で午前中を終えた。午後の再走ステージでは、1本目のSS5でミークがベストタイムをマークし、総合6位に順位を上げた。しかし、そのSS5でラトバラは右フロントタイヤにダメージを負い、総合8位に後退。続くSS6では激しい降雨により、摩耗した状態のタイヤでは十分なグリップを得られず、総合9位で1日を終えた。

    ミークもまた、SS6の降雨で大きくタイムロス。SS7ではひとつ順位を落としたが、それでも全てのステージを走破し、チーム最上位の総合7位につけた。ドライバー選手権首位のタナックは、デイ2で不利な1番手スタートを担い、ルーズグラベルに覆われた午前中のステージでタイムを失った。それでも、忍耐強い走りを続け、SS5が終了した時点では首位と25.3秒差の総合5位につけていた。しかしSS6で右フロントのタイヤがリムから外れ1分以上をロス。ミークと5.3秒差の総合8位でデイ2を終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    簡単な1日ではありませんでした。オットは出走順が1番だったので苦戦を予想していましたが、朝は全てが上手く進みました。しかし、午後のステージでの不運なパンクにより、厳しい状況になりました。クリスとヤリ-マティもまた、同じステージで大きくタイムを失いました。午後は雨が降ると分かっていましたが、そのステージでは予想よりも激しい降雨がありました。昨年、そして今日の展開を見れば分かるように、このラリーではいかなることも起り得るので、さらなる問題の発生を回避しながら、戦い続ける必要があります。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    1番最初にステージを走るのはあまり楽しく感じられませんでしたが、チームがクルマを改善してくれたお陰で、午前中は昨年よりも良いフィーリングで走れました。再走ステージでは路面が荒れ、午後は厳しい状況になるだろうと予想していましたが、天気の悪化によりさらにトリッキーなコンディションになりました。残念ながら午後2本目のステージでパンクをしてしまいましたが、このラリーでパンクはくじ引きのようなものなので、今日はついていなかったのだと思います。もちろん、望んでいたような1日ではありませんでしたが、前に進み続け、何かが起きるのを待ちたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝は良いスタートを切りました。あまり攻めなかったのにSS2でベストタイムが出たのは、嬉しい驚きでした。次のSS3は少し慎重に走り過ぎましたが、SS4で再び良いタイムが出て埋め合わせをすることができました。クルマの状態はとても良かったのですが、午後はステージが荒れるだろうと覚悟していました。SS5ではリヤのバンパーを失い、その結果車内が非常にうるさくなり、ペースノートに集中するのが難しい状況でした。そして、右コーナーでインに深く切り込んだ時にタイヤを傷つけ、空気が抜けた状態で最後まで走らなくてはなりませんでした。SS6ではなく、その次の最後のステージで雨が降ると予想しハードタイヤでSS6に臨んだのですが、その判断は結果的に誤りで、大幅にタイムを失ってしまいました。しかし、それはラリーではよくあることですし、上手く行かないこともあります。このラリーではまだ色々なことが起きる可能性があるので、前向きに戦い続けます。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    午前中のループステージは、まずまずの走りでした。最後のステージはあまりリズムが良くありませんでしたが、このラリーでの経験がないことを考えれば悪くなかったと思います。午後の2本目のステージでは雨に見舞われ、本当に難しいコンディションでした。雨はさらに酷くなるだろうと2本のミディアムタイヤを最後のステージに温存していたのですが、最初のステージでハードタイヤの摩耗がかなり進み、降雨があった2本目のステージはまるで氷の上を走っているようでした。それ以外の2本のステージは良かったのですが、2本目のステージだけで大きくタイムを失ってしまいました。とはいえ、スピードは十分にありましたし、依然この位置につけています。まだ先は長いので、何が起こっても不思議ではありません。

    ラリー・トルコ デイ2の結果
    1 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) 1h59m53.7s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +17.7s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +18.4s
    4 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +44.4s
    5 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m04.1s
    6 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m25.2s
    7 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1m32.1s
    8 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +1m37.4s
    9 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m42.5s
    10 ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +3m45.4s

    明日のステージ情報
    ラリー・トルコの競技3日目デイ3は、サービスパークの西側で3本のステージを各2回走行します。そのうちダッチャ半島を舞台とするSS10/13「キツラン」は、今年新たに加えられた新ステージです。6本のステージの合計距離は110.10kmと、金曜日よりも50km程度短く、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は344.06kmとなります。

    注目のステージ
    SS10/13 キツラン 全長13.30km

    マルティン・ヤルヴェオヤ(ヤリスWRC 8号車 コ・ドライバー)
    「キツラン」は完全なニューステージです。ステージの特徴は他と大きく違い、道幅が非常に広く、路面の大部分は非常にスムーズで、全体的にかなりハイスピードなステージです。きっと、楽しんで走ることができるはずです。