アレクサンダー・アルボンが、2027年もウィリアムズでF1を戦うことが決まった。ウィリアムズは2026年8月18日、アルボンとの契約を延長し、来季も継続して起用すると正式発表した。
2022年にウィリアムズへ加入して以来、チーム再建の中心を担ってきたアルボン。2026年は厳しいシーズンを送っているものの、チームとドライバーの双方が長期的なプロジェクトへの信頼を改めて示す形となった。
アルボンが2027年もウィリアムズ残留
ウィリアムズは、アルボンが2027年もチームのF1ドライバーとして参戦すると発表した。
30歳のアルボンは2022年にウィリアムズへ加入。当時グリッド後方に低迷していた名門チームが、人材、設備、技術、組織体制を全面的に見直す再建プロジェクトを進めるなか、コース上だけでなくファクトリーでも重要な役割を担ってきた。
ウィリアムズは今回の契約延長について、2026年の成績だけで判断するのではなく、グローブで進められている長期的な改革に対する双方の信頼を示すものだとしている。
アルボンも、今季の苦戦によってチームの進む方向に対する考えが変わることはないと強調した。
「2022年にウィリアムズへ加入してから、このチームが遂げてきた変化を言葉で表現するのは難しい」
「厳しい1年だけで全体を判断することはできないし、むしろファクトリーのみんなやファンと一緒に、素晴らしいことを成し遂げるためにもっと築き上げ、プッシュしていきたいというモチベーションが高まっている」
「僕たちの物語はまだ終わっていない。だから今は、グリッドの前方へ戻るために必要なことを何でもやることに全力を注いでいる」
2025年は自己最高のランキング8位
アルボンはウィリアムズ再建の成果を象徴する存在でもある。
2025年シーズンには複数回の5位入賞を記録し、年間73ポイントを獲得。ドライバーズ選手権8位でシーズンを終え、ウィリアムズも2016年以来となる好成績を残した。
予選でマシン性能以上の結果を引き出す速さに加え、レースではタイヤマネジメントやディフェンス、戦略判断に強みを見せてきた。チームが競争力を取り戻す過程において、アルボンのフィードバック能力も重要な要素となっている。
一方、2026年はウィリアムズにとって再び難しいシーズンとなっている。それでもチームは短期的な結果ではなく、中長期でF1の上位争いへ復帰することを目標に再建を継続している。
今回の契約延長は、その計画の中核にアルボンを据え続けるという明確な意思表示でもある。
ウィリアムズ最多出走記録を更新
アルボンは今季、ウィリアムズの歴史にも新たな記録を刻んだ。
スペインGPでウィリアムズから通算96戦目のスタートを切り、ナイジェル・マンセルが保持していたチーム最多出走記録を更新。さらにハンガリーGPでは、ウィリアムズでの通算100戦目を迎えた。
1977年にF1参戦を開始したウィリアムズは、これまでアラン・ジョーンズ、ケケ・ロズベルグ、マンセル、アラン・プロスト、デイモン・ヒル、ジャック・ヴィルヌーヴら数多くの名手を擁してきた。
その歴史のなかで最多出走ドライバーとなったアルボンは、2027年に創設50周年を迎えるチームとともに、その記録をさらに伸ばしていくことになる。

ジェイムス・ボウルズ「まだやり残したことがたくさんある」
チーム代表のジェイムス・ボウルズも、アルボンとの契約延長を歓迎した。
「アレックスとウィリアムズが、この特別な旅をこれからも一緒に続けられることを非常にうれしく思う」
「アレックスは初日からこの改革プロジェクトのリーダーのひとりだった。そして我々には、まだやり残していることがたくさんある。それを成し遂げる決意だ」
「アレックスはグリッドで最高のドライバーのひとりであり、ここ数年で我々がどれだけ大きな進歩を遂げてきたかを誰よりも理解している」
「彼との再契約は、我々が向かっている方向に双方が確信を持っていることを示している」
再建の象徴から勝利を目指す存在へ
アルボンが加入した2022年当時と現在では、ウィリアムズを取り巻く状況は大きく変わった。
ジェイムス・ボウルズの下で旧態依然としていた設備や製造プロセスの刷新が進められ、チームは短期的な順位を追うだけではなく、将来的にF1のトップグループへ復帰するための基盤づくりを優先してきた。
その過程を最も長くドライバーとして経験してきたのがアルボンである。
苦しい時期を支えた再建の象徴という立場から、次に求められるのは、そのプロジェクトを実際の表彰台や勝利へ結びつけることになる。
2027年に創設50周年を迎えるウィリアムズと、チーム最多出走記録を更新し続けるアルボン。「僕たちの物語はまだ終わっていない」という言葉通り、両者の長期プロジェクトは新たな段階へ入る。











