カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • トヨタ、WEC第4戦 シルバーストンに挑戦

    トヨタ、WEC第4戦 シルバーストンに挑戦

    トヨタレーシングとTS030 HYBRIDは、オリンピックの興奮も冷めないイギリスのシルバーストンで8月26日(日)に開催されるWEC(世界耐久選手権)第4戦に挑戦する。

    TS030 HYBRIDは、6月に行われたWEC第3戦 ル・マン24時間レースに革新的レーシングハイブリッドシステム(THS-R)を搭載しデビュー。残念ながらアクシデントに見舞われ戦列を去ったものの、一時はレースをリードするなど大きな注目と期待を集めた。

    WEC第4戦シルバーストンには、TS030 HYBRIDは、1台(#7)での出場となるが、ドライバーにはアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3名が決定。ル・マンでのアクシデントから順調に回復したアンソニー・デビッドソンもチームをサポートする。

    アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールは、8月14日、15日の両日、スペインのモーターランド・アラゴンで2日にわたるテストを実施。WEC第4戦シルバーストン6時間レースへ向けて改良空力パッケージの確認を行った。

    この空力パッケージは、チームの拠点となるTMG(ケルン)において、最新のシミュレーション技術と風洞を駆使して開発されたもので、ル・マン24時間レース仕様と比べ、よりダウンフォースを強化し、5.891kmのシルバーストンに照準を合わせたものとなっている。

    ドライバーのアレックス・ブルツと、ニコラス・ラピエールは、シルバーストンのサーキットを忠実に再現したTMGのドライビング・シミュレーターで、TS030 HYBRIDとハイブリッドシステムの挙動を学び、微調整も施した。

    シルバーストンに設定された4つのブレーキングゾーンにおいて、TS030 HYBRIDはそれぞれ最大500kJのエネルギーをスーパーキャパシタへ蓄積することができ、その後の加速のためのアシストに活用される。

    WEC第4戦シルバーストンは8月24日(金)に90分づつ2回(11時30分と16時)の公式練習を行い、25日(土)には、LMP1とLMP2の予選(15時20分から15時40分)を前に最終公式練習(11時から12時)が行われる。決勝日の26日(日)は、ウォームアップ走行(8時55分から9時15分)の後、午後12時に6時間レースのスタートが切られる。

    木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表:
    ル・マンの後の長い休暇を経て、再びレースへ向けて体制は整った。ル・マンへのとても厳しい体制構築に引き続き、この期間を使用して、TS030 HYBRIDのアップデートを施し、先週のテストでも確かな手応えを得ることが出来た。我々は、ル・マンでの活躍から多くの事を学び、WECシリーズで首位争いが出来る可能性を確信した。シルバーストンへと高いモチベーションで臨み、好成績を期待している。すでに再びレースで戦う準備は整い、シルバーストンで我々のハイブリッドシステムが戦果を発揮するのが待ち遠しい。

    アレックス・ブルツ #7:
    トヨタレーシングにとって、学びのシーズンではあるものの、正しい方向でシルバーストンへ臨み、さらにステップアップすることを期待している。先週行ったスペインでのテストで空力パッケージに関する多くのデータが得られ、TMGのドライビングシミュレーターでもシルバーストンへ向けた準備を行った。しかし、公式練習はとても大事で、金曜と土曜に多くを確認せねばならない。我々は厳しい現実に直面しており、決して容易いことではないが、日曜日に表彰台に立てるように、総力を挙げてプッシュする。

    ニコラス・ラピエール #7:
    ル・マンから長い時間を経たが、私の思い出は、とても鮮明だ。素晴らしい経験だったし、そのすべてが、シルバーストンへ向けての自信へと繋がっている。TMGでのドライビングシミュレーターとアラゴンでのテストからも確かな手応えを得ている。まさに我々のライバルとの比較となると思うが、我々は常に学んでおり、この週末も進歩を続け、再びファンにエキサイティングな瞬間を見せられることを願っている。

    中嶋一貴 #7:
    シルバーストンは、私にとってホームサーキットであり、好きなサーキットのひとつでもある。2010年に大改修が行われているので、レースで戦ったことは無いが、新しいレイアウトを経験することは興味深く、さらに当時のコースから残っている“マゴッツ”と“ベケッツ”の2つのコーナーをTS030 HYBRIDでドライビングすることにも興奮を覚える。これらの緩い高速コーナーが我々の車に適し、楽しく走れることを期待している。もちろん、とても強そうに思えたル・マンで完走を果たせなかったことは残念だが、心機一転シルバーストンに全力で臨む。

  • ヴィタントニオ・リウッツィ、世界耐久選手権に参戦

    ヴィタントニオ・リウッツィ、世界耐久選手権に参戦

    ヴィタントニオ・リウッツィは、今週末、WEC 第4戦シルバーストン6時間レースで世界耐久選手権デビューを果たす。

    ヴィタントニオ・リウッツィは、8月26日にシルバーストンで開催されるWEC第4戦にカーナンバー32 ロータスLM2でケビン・ウィーダ、ジェームズ・ロシターとともに出場する。

    「シルバーストン6時間で走るチャンスを得られてとても嬉しく思っている」とヴィタントニオ・リウッツィはコメント。

    「過去にF1レースで走っているのでトラックのことはかなりよく知っている。でも、ロータスLMP2でここを走るのは確実に違ったものになるだろう」

    「今シーズン序盤の数日のテストですでにマシンを経験している。FIA世界耐久選手権での初レースが待ちきれない。この素晴らしい機会をくれたロータスに感謝したいし、シルバーストンで良い結果を出したい」

  • トヨタ、ル・マン24時間レースのデビュー戦はダブルリタイア

    トヨタ、ル・マン24時間レースのデビュー戦はダブルリタイア

    トヨタは、激しい首位争いから、ほぼ最後尾からの追い上げまで、様々な経験をしたル・マン24時間レースを、スタートから11時間目を待たずして終えた。

    TS030 HYBRIDはデビューレースにもかかわらず印象的なスタートを切り、特に#7はニコラス・ラピエールが5時間過ぎに首位を奪うなど速さを示した。

    THS-R(TOYOTA HYBRID System – Racing)の威力を存分に示す活躍に沸いたチームだったが、わずか数秒後、アンソニー・デビッドソンがドライブする#8の予期せぬアクシデントによってその喜びはかき消された。

    周回遅れの車両に接触された#8は、330km/h以上のトップスピードをマークするミュルサンヌストレートの終わりに位置するミュルサンヌコーナーのタイヤバリアに激しく衝突。アンソニー・デビッドソンは自力で車両から脱出したが、受けた衝撃と、背中の痛みを訴えメディカルセンターへ向かい、脊椎の一部損傷が認められたため、病院に移動した。

    この負傷は全治3ヶ月と診断され、月曜日まで病院で療養することとなる。

    レースはこのアクシデントでセーフティーカーが導入された。長いセーフティーカーランからグリーンフラッグが振られてレースが再開された時、#7の中嶋一貴は首位争いを展開していたが、不運にも周回遅れの車両に接触し、タイヤのパンク及びボディへのダメージを負ってしまった。

    そこからチームにとって試練の時間が始まった。いくつかのトラブルに見舞われた#7の貴重な時間が奪われていく中、チームとメカニックはチェッカーフラッグを受けるために、懸命な修復作業を続けた。

    しかし、スタートから10時間半を経過して、#7はエンジンの不調に見舞われ、デビューレースから離脱するという苦渋の選択を余儀なくされた。

    モータースポーツの中で最もタフなレースの一つであるル・マン24時間レースで、TS030 HYBRIDのシャシーと、THS-Rのパフォーマンスの高さを証明したトヨタ・レーシングは、自信と共に、WEC(世界耐久選手権)の次戦となる第4戦シルバーストン6時間レース(8月26日決勝)に臨む。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今この瞬間の我々の気持ちは、悲しいの一言に尽きる。ただ、素晴らしいチームメイトであり、チームに力を与えてくれたアンソニー・デビッドソンが無事だったことだけは良かった。我々は、彼の一刻も早い回復を願っており、彼を勇気づけられるようなリザルトを#7で残せなかったことは、残念だ。ここに至るまでの苦労を考えると、2台共にレース前半でリタイアをせざるを得なかったのは本当に胸が痛む。しかし、後日このレースでの最初の6時間の活躍を思い返し、デビュー戦であったル・マン24時間レースで首位を走れたということを誇りに感じるだろう。このような先進的な技術を用いて、注目すべき速さを見せられたということは、我々がこれまで以上にハードにプッシュするためのモチベーションに繋がるし、残るシーズンの間に、必ずトロフィーを持ち帰りたい」

    #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
    グリッド:予選5番手
    1時間経過時点(ブルツ):3位(トップと44秒655差)
    2時間経過時点(ブルツ/ラピエール):4位(トップと2分28秒615差)
    3時間経過時点(ラピエール):2位(50周:トップと52秒281差)
    4時間経過時点(ラピエール):3位(67周:トップと1分19秒629差)
    5時間経過時点(ラピエール):1位(83周)
    6時間経過時点(ラピエール/中嶋):2位(91周:トップと6秒368差)
    7時間経過時点(中嶋):19位(98周:トップと8周差)
    8時間経過時点(中嶋):46位(98周:トップと25周差)
    9時間経過時点(中嶋/ブルツ):47位(110周:トップと29周差)
    10時間経過時点(ブルツ):46位(126周:トップと30周差)
    11時間経過時点(ブルツ):エンジントラブルによりリタイア(134周)

    アレックス・ブルツ
    「レースは残念な結果に終わったが、アンソニー・デビッドソンが無事だったのは嬉しい。それこそが最も重要なことだ。我々のTS030 HYBRIDは高いレベルでのパフォーマンスを示し、いくつかポジティブな面を発見出来た。それだけでなく、改良すべき点を見いだし、今回のル・マン24時間レースは今後に向けた貴重な学習の場となった。我々のライバルがそれほど速くなかったことには少し驚いたが、デビュー戦となったル・マン24時間レースで首位を走れたのは、チーム全員にとって格別な喜びだ。我々は本当に速いペースで走れることを示し、いくつかの興味深い情報も得ることが出来た」

    ニコラス・ラピエール
    「2台共にリタイアとなったのは残念だが、一方では、我々のパフォーマンスレベルには満足している。2台が共に上位を争ったことは非常に素晴らしい。今回はレースの前に短いテストプログラムを行っただけであり、信頼性の向上が必要なのはある程度分かっていた。しかし、プログラムはまだ始まったばかりであり、今回はデビューレースだ。我々は良い予選結果を得て、決勝レースでも良いスタートを切ることが出来た。アンソニー・デビッドソンについては私もチームメイト同様に、彼が一日も早く回復することを願っている」

    中嶋一貴
    「アンソニー・デビッドソンの怪我のことを聞くのは非常に辛い。チームの皆と同様、彼が一刻も早く回復することを願っている。我々の目標はチェッカーフラッグを受けることだったので、レース前半のリタイアは本当に残念だ。我々は良いスタートを切れたが、私のスティント中のセーフティカーラン終了後に、他の車両と接触してしまった。そしてその後、接触とは関係ないトラブルで時間をロスし、難しいコンディションで夜間走行をしなくてはならなかった。その上、タイヤの一本にフラットスポットが出来、大きな振動が出てしまった。また、タイヤの温度を上げるのが難しく、タイヤの性能を十分に引き出すのに苦戦した」

    #8:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
    グリッド:予選3番手
    1時間経過時点(サラザン):4位(トップと50秒580差)
    2時間経過時点(サラザン/ブエミ):5位(トップと2分42秒705差)
    3時間経過時点(ブエミ):3位(50周:トップと1分9秒200差)
    4時間経過時点(ブエミ):2位(67周:トップと1分16秒333差)
    5時間経過時点(ブエミ/デビッドソン):4位(82周:トップと1周差)
    6時間経過時点(デビッドソン):アクシデントによりリタイア(82周)

    ステファン・サラザン
    「まず、アンソニー・デビッドソンがあのようなアクシデントから脱出出来たことに安堵しており、彼の一日も早い回復を願っている。レースについては、TS030 HYBRIDの競争力は高く、序盤こそ慎重だったが、ペースをつかんでからは良いリズムで、2台共にトップ3で争うことが出来た。TS030 HYBRIDは、わずか数ヶ月前に走り始めたばかりであり、ル・マン24時間レースでこのレベルで戦えたことは驚くべきことだ。もちろん失望はしているが、この経験は前向きに受け止めなければならないと考えている」

    セバスチャン・ブエミ
    「アクシデントが起きるまで、初のル・マン挑戦としては信じられないほど上手く行った一日だった。TS030 HYBRIDは本当に速く、ライバルを脅かすに十分であった。我々は、とても強く、TS030 HYBRIDはそれを実証してくれた。我々のレースは終わってしまったが、とても強力にレースを戦える自信があった。少なくとも、高性能を発揮し、最後まで、チームの力を証明出来たはずだった。来年も帰ってきて、我々の真の力を発揮したい。チームは非常に素晴らしい仕事をしたので、残念な結果に終わったが、本来は、もっと良い結果が出るはずであった。そして、ニコラス・ラピエールがドライブしている時にレースをリードしたのだから、少なくとも我々はライバルを一時、凌いだことも事実だ。チームの皆は、このことに自信を持つべきだ。そして、アンソニー・デビッドソンが、一刻も早く復帰することを願い、これからもさらに頑張る」

  • トヨタ・レーシング、無事ル・マンデビューを果たす

    トヨタ・レーシング、無事ル・マンデビューを果たす

    トヨタ・レーシングの2台のTS030 HYBRIDは、6月16日と17日の2日間にわたり行われるル・マン24時間レースに備える伝統的なテストデーに参加し、新たなステージを迎えた。

    これまで#7の車両1台のみであらゆるテストをこなしてきたトヨタ・レーシングにとっては、今回が2台の車両を走らせる初めての機会であった。

    このテストデーに間に合わせるべく、TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)は大変な努力をしたが、直前の1日(金)に#8の簡単なシェイクダウンも実施し、ようやくここに漕ぎ着けた。

    2台のTS030 HYBRIDは、これまでとは一新したトヨタ・ハイブリッド ブルーを身にまとい、走行開始時間の午前9時と同時に、チームの新しい局面となる初の2台体制でのテストデーに臨んだ。

    #7は既に確定しているアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエ−ル、中嶋一貴の3人がテストを進める一方で、#8はアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが担当。2回に分けて行われたセッションのどちらも、最高速度ランキングではトップ2をTS030 HYBRIDが記録する快走を見せた。

    セッション1:
    1 #7 330.1km/h(中嶋一貴:TS030 HYBRID)
    2 #8 328.1km/h(セバスチャン・ブエミ:TS030 HYBRID)
    3 #3 326.1km/h(ロイック・デュバル:Audi R18 Ultra)

    セッション2:
    1 #7 331.1km/h(ニコラス・ラピエール:TS030 HYBRID)
    2 #8 330.1km/h(セバスチャン・ブエミ:TS030 HYBRID)
    3 #2 327.1km/h(アラン・マクニッシュ:Audi R18 Ultra)

    また、先日、自転車事故に遭い、擦過傷を負った#8のステファン・サラザンは、回復のためにもう少し時間をかけることとして、今回のテストデーの参加は見送ることが決定された。しかし、ステファン・サラザンはル・マン24時間のレースウイークにはトヨタ・レーシングのドライバーとして参加が予定されている。

    今回のテストデーでチームに課せられた優先事項は、ル・マン24時間レース初参戦となる中嶋一貴、セバスチャン・ブエミの2人には24時間レースへの参戦条件として義務付けられている10周(1周13.650km)をこなすことであったが、午前中には滞りなく達成された。

    木下 美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今日は我々にとって重要な節目となった。ル・マン24時間レースのライバル達と共に、TS030 HYBRIDがコースを走るのを見る、初の機会だからだ。ラップタイムで全てを判断するのは難しいが、トップスピードの記録をはじめ、我々の士気を高揚させるものであった。2台の車両に特に大きな問題は無く、ほぼ1日の走行を終えられて、総じて満足のいくものとなった。些細な出来事としてはボディへの小規模なダメージくらいだ。残念ながらステファン・サラザンの自転車事故により、今回は5名のドライバーしか揃わなかったが、ステファン・サラザンは経験豊富なドライバーであり、何も心配していない。彼がレースには完全な状態で戻って来てくれると信じている」

    村田久武 (トヨタ・レーシング WECプロジェクト・リーダー)
    「ル・マンのサーキットをTHS-R(トヨタ・ハイブリッドシステム-レーシング)で走るのを、我々は長い間夢見て来た。我々は継続的にシステムを調整・改良しており、日々前進してきたが、今日もまたそれが間違い無かったことが確認出来た。ギアのダウンシフトと減速時の回生の組合せが、実に上手く協調して機能している。まるで緻密なダンスのようだ。これを準備するために懸命に努力してくれたケルンと東富士の仲間全員に感謝をしている。個人的な話になるが、今日、私は、かつてトヨタチームの一員としてここで働いていた時のことを、はっきりと思い出した。我々が2位でフィニッシュした1992年当時、私はTS010のエンジン担当であった。あれから20年が経ち、こうして戻ってきたことが非常に感慨深い」

    アレックス・ブルツ(カーナンバー#7)
    「とても良いテストデーだった。我々が組んだプログラムの詳細を確認できたのは良かったし、期待していたよりも多くの周回も出来た。忘れてならないのは、我々はチームとしては全く新しく、学ぶことが山ほどあるということだ。分析すべき情報はたくさんあるが、それは私の楽しみとするところであり、チームもそうでなければいけない。21012年のル・マン24時間レースのストーリーは始まったばかりだが、今のところ非常に良い感触だ」

    ニコラス・ラピエール(カーナンバー#7)
    「今日はTS030 HYBRIDをル・マンで走らせられ、特にミュルサンヌストレートでハイブリッドシステムを試すことが出来て良かった。特に大きな問題はなく、タイヤ、空力、メカニカルセットアップやハイブリッドシステムに関して、たくさんの異なるセッティングを試すことが出来た。この走行距離をこなせたことは、我々にとって非常に重要だ。というのも、レースウイーク前にここで走る機会は今日しかないからだ。これまでチームはとても良い仕事をしてくれたし、期待値まで成し遂げられた。ラップタイムを比較することは難しいが、ほとんど我々が望んだところまでは来ているということが大切だ。今は面白いレースとなることを楽しみにしている」

    中嶋一貴(カーナンバー#7)
    「今日は、ル・マン24時間レースに向けて、満足の行くスタートが切れた。午前中はコースが混んでいたが、これは誰にも共通の問題だ。しかし、最も大事な課題は、この混雑をどうさばくかだ。その点についてはまだまだ勉強中だが、うまく出来たと自分では思っている。新しく舗装されたコースは運転していて楽だし、車速も出るので良かった。ここル・マンは初めてだが、非常に感銘を受けた。私はTMGのシミュレーターでコースレイアウトは既に知っていたが、実際に初めてここを走るのは凄い経験になった。今日は各ドライバーの走行時間はやや限られたが、毎周毎周、とても楽しめた。」

    アンソニー・デビッドソン(カーナンバー#8)
    「我々のプログラムはうまく進められ、やりたかったことが遂行出来た。個人的にはまたル・マンに戻って来ることができ、それもこの新しいハイブリッドカーで戻ってこられたことが、とても嬉しい。TS030 HYBRIDは非常に扱い易く、ラップタイムでは戦いに臨むに十分なスピードを確認できたのもとても心強い。どのチームも、2台が走り続けてル・マンのゴールにたどり着ければ最高であり、注ぎ込んできた努力は全て報われることになる。TS030 HYBRIDは既に大変バランス良く仕上がっており、レースウイークに向けたスタートとしての今日の走行で、さらに戦う自信が持てた。なによりも今日の印象は非常に勇気付けられるものとなった。」

    セバスチャン・ブエミ(カーナンバー#8)
    「TMGのシミュレーターで、このコースは何10周と走っていたことが、非常に役立った。ある所はウェット、別の場所はドライ、という条件で簡単ではなかったが、このサーキットでは、特にポルシェコーナーが好みとなった。しかし、混み合ったコースでうまく他車をさばくのは簡単なことではなく、GTクラスとの速度差も非常に大きい。総じて今日はうまく行ったし、午前中に3番手タイムを出すことができて嬉しい。TS030 HYBRIDはとても良いペースで走ることができたと思う。レースウイークへの準備の助けとなるよう、多くの情報を集め、走行距離を重ねることができた」

  • トヨタ、石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用

    トヨタ、石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用

    トヨタ・レーシングは、WEC第3戦ル・マン24時間レース(6月16日〜17日)に出走する2台目のTS030 HYBRID(ゼッケン#8)のドライバーに、背中の違和感を理由に本レースを辞退した石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用することを発表した。

    ステファン・サラザンは36歳のフランス人ドライバーで、既に決定しているアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミと共に、2台目のTS030 HYBRID(#8)のステアリングを握ることになる。

    トヨタ・レーシングは、今週ポール・リカールでの走行テストの際に、ステファン・サラザンのドライビング評価を実施。彼は期待通り、経験豊富な耐久レースドライバーとして求められる速さと安定感を示し、正式採用となった。

    ステファン・サラザンはル・マン24時間レースで過去3回表彰台に上った実績を持ち、2002年にF1テストドライバーとして起用して以来、10年ぶりにTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH:トヨタ・レーシングの運営母体)に戻ってくることになる。

    ステファン・サラザンは、今週、ポール・リカールにおいて、#7ドライバーのアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴と共に、#8ドライバーのアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミのチームメイトとして加わり、TS030 HYBRIDを初めて運転した。

    火曜日から始まった今回のテストでは、性能向上アイテムの評価とセットアップを4日間にわたり実施。3回目のTS030 HYBRID耐久テストとして無事成果をあげて終了した。

    トヨタ・レーシングは、ル・マン24時間レースに備えた6月3日のル・マンテストデーに参加すべく、サルト・サーキットに向かう。

    ステファン・サラザン
    「トヨタ・レーシングでル・マン24時間レースに参戦する機会を得られたことは、本当に嬉しく、また、誇りに思う。TMGの仲間と仕事をした時のことはよく覚えているので、また戻ってこられて喜んでいる。今週はチームとクルマに慣れることに専念したが、強力なサポートもあったし、我々は更に前進したと思う。全く新しい技術は大変勉強になるし、今季得られるものは多いと信じている」

    木下美明 (チーム代表)
    「ステファン・サラザンのようなスキルと経験のあるドライバーをトヨタ・レーシングの一員に迎えることができ、本当にうれしく思う。彼はル・マン24時間レースの知識も豊富で、2位表彰台を含めコースレコードもつくった実力の持ち主であり、我々の期待に応えてくれるものと信じている。チームには、ステファン・サラザンのことを覚えているメンバーも多く、また彼と一緒に働けることを大変楽しみにしている」

    パスカル・バセロン (テクニカル・ディレクター)
    「今回のテストで、我々のル・マン24時間レースを前にしたテストプログラムは終了した。次にTS030 HYBRIDを走らせるのは、来月のル・マン24時間レースの行われるサルト・サーキットそのものということになる。4月に起きたアクシデントで、我々の準備が理想的に進まなかったのは確かだが、それを悔いている場合ではない。我々は目前の課題に最善を尽くしてきた。トヨタ・レーシングにとって初年度となるル・マン24時間レースは、紛れもなく大変な挑戦であるが、これまで積み重ねてきた準備に満足しているし、これから先に待ち受ける課題を克服することも楽しみにしている」

  • 石浦宏明、ル・マン24時間レースへの出場を辞退

    石浦宏明、ル・マン24時間レースへの出場を辞退

    トヨタ・レーシングは、デビュー戦となるWEC第3戦 ル・マン24時間レースへの出場を予定していた石浦宏明が、体調不調により辞退することを発表した。

    石浦宏明は、2台のTS030 HYBRIDの内ゼッケン8のドライバーとして、年初より走行テストに参加してきたが、LMP1レーシングカーの強い横Gにより背中に違和感を覚え、医師のアドバイスも考慮した結果、今年のル・マン24時間レースへの出場を見送り、2013年に向けた準備に専念したい旨をトヨタ・レーシングに申し入れた。

    辞退を受理したトヨタ・レーシングは、現在、石浦宏明に代わるドライバーを検討しており、主催者であるACO(フランス西部自動車クラブ)によりドライバー変更が承認され次第、発表する予定としている。

    石浦宏明
    「ル・マン24時間レースに出場するのが子供の頃からの夢だったので、本当に悔しいが体調を考慮して辞退を決断した。今後はSUPER GTとニュル24時間レースに全力投球するとともに、WECのLMP1クラスでも戦える体づくりに専念し、来年はぜひトヨタ・レーシングからル・マン24時間レースへの参戦を果たしたい」

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「大変残念であるが、難しい状況での石浦の真摯な申し出を尊重したい。彼はSUPER GTとニュル24時間レースでトヨタモータースポーツの一員として活躍してくれることに変わりはなく、また、速さと安定性に加え素晴らしい協調性も兼ね備えたドライバーでもあり、来年はトヨタ・レーシングの一員として活躍してくれることを期待している」

  • トヨタ、FIA世界耐久選手権(WEC)へのデビューを延期

    トヨタ、FIA世界耐久選手権(WEC)へのデビューを延期

    トヨタ・レーシングは、FIA世界耐久選手権(WEC)へのデビューとして参戦を予定していた第2戦 スパ・フランコルシャン6時間レース(5月5日決勝)への出場取り止めを発表した。

    4月4日、南仏ポールリカールサーキットでの参戦車両TS030 HYBRID走行テスト中のアクシデントにより、モノコックに大きな損傷を受けた。モノコックは参戦チームであるTMGが保有する唯一のものであるが修復不可能な状態であり、新たなモノコックを第2戦までに準備するのは物理的に困難と判断した。

    このため、トヨタ・レーシングは4月7日、FIA世界耐久選手権のオーガナイザーに、第2戦への出場取り止めを連絡した。

    トヨタ・レーシングは、6月16・17日に決勝を迎える第3戦 ルマン24時間レースがデビュー戦となる。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「このような発表をするのは誠に遺憾であり、スパのレースを楽しみにしてくれていたファンの皆様に大変申し訳ない思いでいっぱいだ。あらゆる可能性を検討したが、残念ながら今回の苦渋の決断に至った。現在、新しいモノコックの製造を急いでおり、出来る限り早くテストに復帰し、ルマン24時間 レースへの準備を進める」

  • セバスチャン・ブエミ、トヨタからル・マン24時間レースに参戦

    セバスチャン・ブエミ、トヨタからル・マン24時間レースに参戦

    トヨタは、ル・マン24時間レースに参戦する2台目のドライバーにセバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン、そして石浦宏明を起用することを発表した。

    2012年のFIA世界耐久選手権(WEC)にTOYOTA TS030 HYBRIDでシリーズエントリーするトヨタは、シリーズ第3戦ル・マン24時間レースには2台体制で参戦し、カーナンバー7の1台目のレースドライバーにはアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと中嶋一貴の3名で参戦することを発表していた。

    アンソニー・デビッドソンはル・マン24時間レースでは昨年の4位入賞を含む参戦経験を持ち、セブリング12時間レース及びスパ・フランコルシャン6時間レースでも勝利を飾っている。その貴重な経験をル・マン24時間レース参戦へ向けてチームにもたらすことが期待される。

    石浦宏明は日本のSUPER GTシリーズで活躍する、有望なドライバーの一人。石浦は昨年ニュルブルクリンク24時間レースに参加し、ヨーロッパでの耐久レースも経験している。

    セバスチャン・ブエミは主にフォーミュラカーで経験を積んできている若手ドライバー。現在もF1のレッドブル・レーシングでサードドライバーの任についているが、TS030 HYBRIDで耐久レースにデビューすることとなる。

    来る5月5日(土)に開催されるFIA-WEC第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースには、チームのレギュラードライバーであるアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと中嶋一貴の3名がTS030 HYBRIDで出場する。また、アンドレア・カルダレッリがチームのジュニア・ドライバーに決定している。

    木下美明
    「チーム2台目のTS030 HYBRIDは、エキサイティングなドライバーラインナップとなった。アンソニー・デビッドソン、石浦宏明、セバスチャン・ブエミの3名は才能と知性を併せ持ち、既にモータースポーツの世界で好結果を重ねてきている。彼らがトヨタ・レーシングに大きく貢献してくれることを確信している。我々は、ドライバーを速さや安定性だけでなく、チームの一員としての能力も考慮して選んだ。この3名は我々のプロジェクトに好適なドライバーであり、彼らをチームに迎えられて本当に嬉しい。レギュラードライバーであるアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3名と共に、トヨタ・レーシングがル・マン24時間レースで活躍できる強いチームにしてくれるメンバーだと信じている」

    アンソニー・デビッドソン
    「トヨタ・レーシングの一員となって、今年のル・マン24時間レースに再び参戦することになり、本当に嬉しい。ル・マン24時間レースを戦うことは常に大変エキサイティングなことだが、トヨタ・レーシングのようなチームに加わって、ハイブリッド・レーシングカーで出場するということで更に特別な思いだ。TS030 HYBRIDとその技術についてはこれまで色々なことを耳にしてきたが、私のキャリアで初めてとなるハイブリッドカーを実際にドライブするのを楽しみにしている。今年はチームにとって学習の年だということはわかっているが、トヨタ・レーシングは高いポテンシャルを秘めており、今年のル・マン24時間レースでもそれを示せればと思っている」

    石浦宏明
    「私のレース人生における目標の一つである、ル・マン24時間レースに挑戦できるというのは非常に大きなチャンスだ。私はここ数年間、耐久レースで多くの経験を積んできており、このカテゴリーでの戦い方は得意としているが、ル・マン24時間レースのスケールやスピードはさらに上のレベルだろう。TS030 HYBRIDについてはロールアウトの際に既に体験済みであり、事実、一番最初にドライブしたのは私だ。外見からの好印象だけでなく、可能性の高さも感じられ、開発に貢献できるのを待ち望んでいる。何よりも、ル・マン24時間レースに参加できることが楽しみで仕方なく、待ちきれない」

    セバスチャン・ブエミ
    「トヨタ・レーシングのドライバーとして、モータースポーツにおける世界最大のイベントの一つであるル・マン24時間レースに参戦できることを誇らしく思う。特に、トヨタのドライバーとしてル・マンに参加するというのは私にとって特別なことだ。40年以上前から私の祖父はトヨタのディーラーを経営しており、私は基本的にトヨタというブランドと共に育ってきた。また、将来を見据えた先進技術に注力しているトヨタのハイブリッドカーをドライブ出来るということにも興奮している。私はこれまでに初代と第2世代のプリウスでハイブリッドカーを運転したことがあるが、TS030 HYBRIDは更に進化しており、レースを戦うのを心待ちにしている。LMP1車両はハイレベルなレーシングカーだし、プロフェッショナルな環境でのレースは私にとって非常に有意義な経験となるだろう」

  • トヨタ、FIA世界耐久選手権へのシリーズエントリーを決定

    トヨタ、FIA世界耐久選手権へのシリーズエントリーを決定

    トヨタは、先日発表したTOYOTA Racingによる2012シーズンの参戦計画を拡大し、2012年のFIA世界耐久選手権(WEC)にTOYOTA TS030 HYBRIDでシリーズエントリーすることを発表。またル・マン24時間に2台体制で参戦することを明らかにした。

    トヨタは、FIA世界耐久選手権参戦初年度の計画として、開発熟成のためシリーズ選手権ポイント獲得に必須であった全戦出場義務に満たないシリーズ数戦へのスポットエントリーを予定していたが、FIA世界耐久選手権シリーズの出場要件が急遽変更になったため、シリーズエントリーを決定した。

    TOYOTA TS030 HYBRIDは、5月5日(土)に決勝レースが行われるシリーズ第2戦のスパ・フランコルシャン6時間レースにデビュー戦として出場する。

    また6月16日(土)と17日(日)の両日、決勝レースが行われるシリーズ第3戦ル・マン24時間レースには2台体制で参戦することを発表。レギュラーレースドライバーとしてはアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと中嶋一貴の3名が決定しているが、2台目のドライバーについては近日中に発表予定としている。なお、その他のFIA世界耐久選手権シリーズへの出場体制は、今後決定しだい発表される。

    木下美明 (チーム代表)
    「選手権を取り巻く状況はここ半月ほどで大きく変化した。TOYOTA Racingは耐久レース復帰初年度ということもあり、今シーズンは限定的な参戦にとどめるつもりであった。しかし、FIA世界耐久選手権シリーズの継続と将来のためにも、FIA及びACO(フランス西部自動車クラブ:ル・マン24時間レース主催)と協力していくことが重要だと判断した。我々はシリーズで予定される8戦全戦への出場は叶わないが、FIA世界耐久選手権を戦い抜くために、最大限の努力を惜しまない。2台のTOYOTA TS030 HYBRIDと共に臨むル・マン24時間レースを含め、エキサイティングなシーズンを戦えることを楽しみにしている」

  • ニック・ハイドフェルド、世界耐久選手権に転向との報道

    ニック・ハイドフェルド、世界耐久選手権に転向との報道

    ニック・ハイドフェルドが、FIA世界耐久選手権に参戦すると報じられている。

    F1に12年間参戦したニック・ハイドフェルドだが、2011年シーズン途中でブルーノ・セナにシートを奪われて以降、F1キャリアの継続が疑問視されている。

    情報筋によると、ニック・ハイドフェルドは、レベリオン・レーシングと契約してFIA世界耐久選手権に参戦するという。

    ニック・ハイフェルドは、セブリング12時間、スパ・フランコルシャン6時間、ル・マン24時間に、ロータスB12/60トヨタの1台から参戦するとされている。

    レベリオン・レーシングは、ニール・ヤニ、ニコラス・プロスト、アンドレア・ベリッチ、ハロルド・パーマーのドライバーで8戦から構成されるWECに参戦することを発表しているが、残る2人のドライバーはまだ発表されていない。

    ニック・ハイドフェルドは、BWMからDTMに参戦するとの噂もあったが、BMWは今月上旬に6名のドライバーラインナップを発表。DTM参戦の道も断たれたカタチとなった。

    ニック・ハイドフェルドの契約は、レベリオンのFIA世界耐久選手権への参戦がACOによって発表される2月2日に正式発表されるとみられている。