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  • WRC:トヨタ 2023年 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3 レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3 レポート

    2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」の競技3日目デイ3が、2月11日(土)にウーメオーのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位につけました。また、前日のデイリタイアを経てデイ3で再出走した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合40位につけている。

    ラリー・スウェーデンのデイ3は、ウーメオーの北側と東側で7本のステージを走行。その合計距離は126.22kmと4日間で最長の一日だった。ステージ周辺は前日に続き好天に恵まれ、気温は早朝マイナス9度前後とかなり冷え込んだ。デイ2で総合5位につけたロバンペラは、オープニングのSS9、SS10と2ステージ連続で2番手タイムを記録。SS10でエバンスを抜き総合4位に順位を上げた。そして、午前中最後のSS11ではベストタイムを刻み、上位選手との差を縮めた。午後の再走ステージでもロバンペラは好調を維持し、SS12で再びベストタイムを記録。続くSS13ではスピンを喫するも総合3位に順位を上げた。しかし、SS14では追い上げてきたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に総合タイムで並ばれ、デイ3最終のSS15では逆転を許し総合4位に後退。それでも、総合3位ヌービルとの差は3.8秒と、明日の最終日で表彰台を狙える位置につけている。

    エバンスは一日を通してクルマに自信を持つことができず、SS12ではスピンでタイムを失い総合6位に後退。最終的には総合5位と、デイ2よりもひとつ順位を下げてデイ3を走りきった。また、デイ2で今季初のベストタイムを記録するも、その後転倒で冷却系にダメージを負いデイリタイアとなった勝田は、チームによって修理されたクルマでデイ3に再出走。雪道では不利な出走順1番手で全ステージを走行したが、SS11ではトップと2.5秒差の5番手タイムを記録するなど、いくつかのステージで良い走りを見せた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今回のスウェーデン最長の一日は、かなり厳しかったと言わざるを得ません。カッレは午前中、表彰台争いに加わるべく非常にいい戦いをしていました。しかし、午後になるとタイヤの摩耗が激しくなり、それはつまりスノーラリーではスタッドを失うということですが、特に一日の最後の2本のステージでその影響が出てしまったようです。ヌービルに対抗しようとカッレはかなり頑張っていましたが、彼の方がタイヤを酷使していたようで、タイムを失ってしまいました。それでも、タイム差はまだ小さいので明日も戦い続けます。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    激戦の一日でした。午前中のステージはとても上手く行き、クルマのフィーリングは完璧ではなかったにも関わらず、良いタイムを出すことができました。しかし、午後はあまり上手く行かず、タイヤの運用プランを少し誤ってしまったようです。ライバルたちよりもタイヤが消耗していたとは思いませんが、彼らはステージごとにうまくタイヤをローテーションしていて、僕たちは最後の2本のステージを状態が良くないタイヤで走ることになり、そこでかなりタイムを失ってしまいました。それでも、明日はまだ長い距離を走りますし、朝は新しいステージなので、まずは1回目の走行でいい走りをして、その後どうするか考えたいと思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    正直なところ、今日は自分たちの日ではありませんでした。良いフィーリングを得ることがなかなかできず、それがタイムになって現れました。そしてもちろん、午後にはスピンもあって、さらに遅れをとってしまいました。クルマに自信を持つことができず、ここまでのところ残念な週末になってしまっています。このようなペースでは上位を狙うことは難しいので、明日は少しでも多くポイントを獲得することを重視し、パワーステージで何ができるのか考えなければなりません。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
    今朝はステージに戻ることができて本当に嬉しかったですし、クルマを完璧に直してくれたチームに感謝します。見た目もフィーリングも新品そのもので、昨日感じていた良いフィーリングが戻ってきました。ただひとつ昨日と違うのは、ステージの出走順です。1番手で臨んだ路面のコンディションはかなり難しく、雪道では初めて経験するものでした。多くのことを学びましたし、コンディションさえ悪くなければペースは良好でした。路面に雪があり、自分で走行ラインを刻まなければならない時にタイムを失ってしまいました。明日はパワーステージに集中し、ポイントを獲得できるようにプッシュしたいと思います。

    ラリー・スウェーデン デイ3の結果
    1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) 1h54m45.4s
    2 クレイグ・ブリーン/ジェームズ・フルトン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +8.6s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +23.7s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +27.5s
    5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +57.7s
    6 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m28.1s
    7 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m55.0s
    8 オーレ・クリスチャン・ベイビー/トシュテン・エリクソン (フォルクスワーゲン Polo GTI R5) +6m46.6s
    9 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m08.9s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m20.0s
    40 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +31m18.3s

    明日のステージ情報
    競技最終日となる2月12日(日)のデイ4は、ウーメオーの北側エリアで、全長26.48kmの新ステージ「バスタービック」をSS16、SS17として2本連続で走行。その後、最終ステージとして、デイ3の最後にSS15として走行した「ウーメオー」を再走する。この最終ステージのSS18は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のステージの合計距離は63.04km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は223.98kmとなる。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

  • WRC:トヨタ 2023年 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1 レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1 レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」が2月9日(木)に開幕。ウーメオーで1本のナイトステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)がベストタイムを記録し、首位スタート。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけた。

    WRC2023年シーズンの第2戦は、森林地帯の積雪路が舞台となるラリー・スウェーデン。シリーズ唯一のフルスノーイベントであり、昨年大会からホストタウンをウーメオーに移して再出発した。首都ストックホルムの北約600kmに位置するウーメオーは、スウェーデン北部最大の都市であり、例年多くの積雪があることで知られている。今年のラリーウイークは例年よりもやや気温が高く、まとまった降雪もないが、ステージとなる森林地帯の道は氷と雪に覆われ、路肩には高さ50cm前後の雪壁(スノーバンク)もあるなど、スノーラリーを行なう上で理想的なコンディションとなった。

    9日(木)はまず午前中にシェイクダウンが行われ、全長5.45kmのステージで、昨年のこのラリーの勝者であるロバンペラが1番手タイムを記録。今回、初めてチームのマニュファクチャラーズポイント獲得対象ドライバーに選ばれた勝田が3番手タイムを、エバンスが4番手タイムを記録した。その後、ウーメオーのサービスパークの北側に設けられた特設ステージで、夜7時過ぎから競技がスタート。全長5.16kmのSS1「ウーメオー・スプリント1」で、世界王者であるロバンペラがベストタイムを刻み、首位でラリーをスタートした。また、エバンスは3.1秒差の総合3位で、勝田は5.6秒差の総合6位で初日を走破した。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ラリー・スウェーデンはいつだって素晴らしいイベントですし、今晩最初のステージを見に集まった多くの観客の姿を目にして、とても嬉しかったです。カッレは本当に自信を持って走っているように見えましたし、エルフィンと貴元も良い走りをしていたので、チームとして良いスタートが切れたと思います。クルマも雪の上で調子が良さそうなので、この週末に向けてとても満足のいくスタートになりました。今日は気温が少し高かったですが、これからマイナス状態になるので、ラリーにとっては良い気候になりそうです。明日の最初のステージは、レッキの時点で既に轍(わだち)が刻まれていたので、2回目に走行する際は少し難しくなりそうですが、全体的には、早い出走順からスタートするのは悪いことではないように思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    ラリーが始まり、スウェーデンのファンの皆さんがラリーを見に来てくれたことを嬉しく思います。また、ここはフィンランドからも非常に近く、フィンランドからも多くのファンの皆さんが来てくれたのも素晴らしいことです。今晩の最初のステージはとてもテクニカルで、差が出やすいステージでした。自分としてはとにかくクリーンに、しっかりと走ることだけを心がけていたので、それほど速かった感じはしませんでしたが、結果的に良いタイムが出ました。ステージのコンディションは、明日一番手で走行する自分たちにとっては昨年よりも少し難しくなっているように思います。路面が柔らかくなっているので、シェイクダウンの最初の走行時と同じように、自分の後から走る選手たちの方が速く走れると思います。また、同じステージを2回目に走る時もきっと大変だと思いますが、ベストを尽くして走ります。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    今晩の最初のステージは、ラリーのスタートを飾るものとしてはなかなか良かったと思いますが、私たちはベストな走りができませんでした。路面のグリップを読むのが難しく、スタート直後のジャンクションでやや慎重になってしまいました。事前にテストを行なって臨んでもなお、ここスウェーデンの道はコンディションが独特で、カルチャーショックを受けました。シェイクダウンのステージのコンディションは、テストの時と大きく異なり、そのため最初は少し遅れてしまいましたが、その後改善点を見つけることができました。今回は新しいステージが多いため、ペースノートを新たに作らなければならないところが多く、非常にハイスピードなステージも多いので大変ですが、全力を尽くして頑張ります。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
    今晩のような暗いステージでラリーをスタートするのはいつも大変で、少し慎重になってしまいましたが、本当のステージが始まる明日からが本番です。氷と雪に覆われた道に戻ってくることができて嬉しいですし、シェイクダウンではクルマのフィーリングも非常に良かったです。ただし、路面のコンディションは走るたびに悪くなっていったので、明日からのステージを2回目に走る時に、路面がどうなっているのか気になります。深い轍が刻まれ、グラベルも多く出ると思うので、注意しなくてはなりません。それでも、ここまでのところ自信はありますし、今晩はいいスタートが切れたと思います。

    ラリー・スウェーデン デイ1の結果
    1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 3m23.3s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) +1.6s
    3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3.1s
    4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3.9s
    5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +5.0s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5.6s
    7 クレイグ・ブリーン/ジェームズ・フルトン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +6.7s
    8 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード Puma Rally1 HYBRID) +10.8s
    9 ヤリ・フットゥネン/アンティ・リンナケト (シュコダ Fabia R5) +11.4s
    10 オーレ・クリスチャン・ベイビー/トシュテン・エリクソン (フォルクスワーゲン Polo GTI R5) +12.3s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる2月10日(金)のデイ2は、いよいよ森林地帯での本格的な戦いがスタート。ウーメオーの西側から北側にかけてのエリアで3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。そのうち、最も北側に展開するSS4/7「ボッツマーク」は、今年新たに設けられた全長25.81kmのロングステージで、2回目のSS7は日没後の走行となる。そして、一日の最後にはSS1の再走ステージがSS8として行われる。SSは全部で7本となり、その合計距離は106.76km。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は488.90kmとなる。

  • セバスチャン・ベッテル 「WRCはもっと世界中で人気が出てもいいはず」

    セバスチャン・ベッテル 「WRCはもっと世界中で人気が出てもいいはず」

    F1を引退したセバスチャン・ベッテルは、常に世界ラリー選手権(WRC)に強い関心を抱いており、いつかシリーズに参戦するというアイデアを否定はしなかったものの、それは「大きな挑戦」になるだろうと認める。

    今週末、セバスチャン・ベッテルは、スウェーデンのピテ・ハブスバッドで開催されるレース・オブ・チャンピオン(ROC)に参加する。このサーキットは北極圏からわずか100kmの場所にある氷雪専用サーキットだ。

    セバスチャン・ベッテルは、週末の大半をドリフト、スライド、そして、ROCのさまざまなマシンを操り、2022年の個人戦でラリー界の伝説的存在であるセバスチャン・ローブに次ぐ2位になった時と同じように活躍することを期待している。

    「ラリードライバーには大きな憧れがある……信じられないようなスキルだと思う」とセバスチャン・ベッテルは金曜日にメディアに語った。

    「もちろん、これはラリーをすることがどんな感じかを垣間見たに過ぎない。でも、それは僕はドライバーとハンマーの2つの道具だけを以ってターン1に到着したのに対して、彼らはツールボックス全体を持って到着し、何が起こっても大丈夫なように装備して、適切な道具を持っているように感じさせる」

    「それは素晴らしいスポーツだと思う。レースの要素とスキルがあるけど、多くの点で非常に異なっている」

    昨年夏にF1引退を発表したセバスチャン・ベッテルは、モータースポーツへの情熱が次にどこへ向かうのかについて、しばしば質問された。

    4回のF1世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルはラリーのファンであるため、親友のキミ・ライコネンが2010年に行ったように、ベッテルもWRCの仲間入りをするのではないかという憶測もある。

    「ドライバーは素晴らしいと思う。彼らは相応しい脚光を浴びていない」とセバスチャン・ベッテルは語った。

    「前に言ったように、F1は非常に人気がある。ラリーは人気があるけど、北欧諸国の方がもっと人気があるかもしれない。しかし、ラリーはもっと世界中で人気が出てもいいはずだ。なぜなら、そのスキルは驚くべきもので、規律もあり、スポーツとして非常に異なっている」

    「だから、大変だろうけど、しばらくして痒いところに手が届くようになったら、また違った意味で大きなチャレンジになるだろうね」

    「僕はいつもWRCを少しだけフォローしていた。セクタースピットではなく、通常はラリーやステージだけど、若い子たちがたくさん育ってきている」

    「ペター(ソルベルグ)が優勝していた頃を覚えている。だから、ラリーとともに育ったというわけではないんだけど、なぜかいつもそうだった」

    「縁石もコース制限もなく、どんな地形でもどんなコンディションでも、隣にあるものが何でも関係なく速く走れることにいつも感心しているんだ。だから、すごく魅力的だ」


    土曜日、セバスチャン・ベッテルはミック・シューマッハとともにチーム・ドイツを代表して、ROCのネイションズ・カップにこのイベント史上3回目の参戦を果たす予定だ。

    35歳のセナスチャン・ベッテルは、日曜日の個人戦で豪華な顔ぶれに挑む。参加者は、ミカ・ハッキネン、バルテリ・ボッタス、デビッド・クルサード、ジェイミー・チャドウィック、ノルウェー代表のペターとオリバー・ソルベルグ、さらにトム・クリステンセン、フェリペ・ドルゴヴィッチ、インディカーのエース、フェリックス・ローゼンクヴィスト、WRCスター、ティエリー・ヌービル、FIAワールドラリークロス5冠王ヨハン・クリストファーソンなど、そうそうたるメンバーだ。

  • WRC:トヨタのオジエがラリー・モンテカルロ最多記録の9勝目

    WRC:トヨタのオジエがラリー・モンテカルロ最多記録の9勝目

    2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技最終日デイ4が1月22日(日)にモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位を、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位を、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位を獲得した。

    競技4日目最終日の日曜日は、モナコの北側に広がるフランス南部の山岳地帯で2本のステージを各2回走行。4本のSSの合計距離は67.88kmだった。最終日も天気は良く路面は全体的にドライコンディションとなった。しかし、一部には凍結を防ぐための塩が路面に大量に散らばり、非常に滑りやすい区間もあった。

    デイ3で総合2位のロバンペラに16秒差を築いていたオジエは、オープニングのSS15でベストタイムを記録。続くSS16ではロバンペラがベストタイム、SS17ではオジエがベストタイムと、新旧世界王者による激しい首位争いがラリー終盤まで続いた。そして、ボーナスポイントがかかるパワーステージに指定された最終のSS18では、ロバンペラがベストタイムで締めくくるも、オジエが18.8秒差で首位を守り優勝。ラリー・モンテカルロ通算9勝(WRC開催としては8勝)と、伝統のラリーでの最多勝利記録を更新し、WRC通算優勝回数を56に延ばした。また、昨年の最終戦ラリージャパンでオジエと初めてコンビを組んだランデにとっては、記念すべきWRC初勝利となった。なお、トヨタにとっては今回で5回目のラリー・モンテカルロ制覇だが、いずれも異なるクルマによる勝利となる。また、GR YARIS Rally1 HYBRIDは今大会で用意された18本のステージのうち、16ステージでベストタイムを記録した。

    優勝したオジエは今シーズンもまた全戦ではなく、数戦への出場を予定しているため、総合2位でフィニッシュし、パワーステージを制してボーナスの5ポイントを獲得したロバンペラにとっては、理想的なシーズンのスタートになった。ロバンペラはやや慎重にラリーをスタートしたが、確実に調子を上げていき、合計6本のベストタイムを記録。最終日までオジエとレベルの高い戦いを繰り広げた。

    エバンスは、金曜日のSS5でタイヤにダメージを負って約40秒を失うまでは、オジエに次ぐ総合2位につけていた。その後も調子は良く、日曜日の朝にスピンを喫するもポディウムまで27.8秒の総合4位でフィニッシュ。最終のパワーステージでは3番手タイムで走行し、ボーナスポイントを獲得した。

    勝田は初日のSS1で4番手タイムを記録するなど、走り始めから上位を争うことができるスピードを示した。残念ながらSS2でトラブルにより大幅にタイムを失ったが、その後も4番手タイムを何度も出すなど好調を維持。総合6位まで順位を挽回して臨んだ日曜日も調子は良く、SS17では今大会ベストとなる2番手タイムを記録。その時点で総合5位のオィット・タナックに0.1秒差に迫った。逆転を期して臨んだ最終ステージでは多くのタイムを失ったが、それでも総合6位の座を守り難関ラリー・モンテカルロを走破した。

    豊田 章男 (TGW-WRT会長)
    セブは9回目、ヴァンサンにとっては初めてのラリー・モンテカルロ優勝おめでとう!

    GRヤリス ラリー1にとっては2年目のスタートでした。
    チームは昨年のラリージャパンから今シーズンを見据えたチャレンジをはじめ、短いオフの間にも車両へのアップデートを積み重ねて今回の初戦に臨んでくれました。毎年のことですがクリスマスもゆっくり休めずに準備をしてくれているチームメンバー全員に感謝します。また、その努力に応えるようにセブたちは優勝、他のドライバーたちも全SSを走り切ってくれました。チームとして気持ちの良いシーズンスタートになったと思います。みんな、ありがとう!

    今年のシーズンオフはもう一つ大きな変化がありました。
    チームが新たな会社「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team」として始動したことです。新会社はWRCでの勝利を目指すだけでなく、ラリーの裾野がもっと広がるような商品開発や、競技がもっとサスティナブルになるような様々な取り組みにチャレンジしていきます。Chief Rally Sporting Officer(CRSO)のヤリ-マティ、Chief Technical Officer (CTO)のトムをはじめ、ここの社員はみんなラリーが大好きでクルマが大好きです。ラリーを通じて、クルマがもっと人々の笑顔を増やしていけるよう一緒に様々なチャレンジをしていきましょう!

    追伸 ドライバー、コ・ドライバーのみんなへ
    ラリージャパンの後、みんなでダート走行を楽しんだことを覚えていますか? あのコースがあるのは蒲郡という町です。その蒲郡市が「ここでラリーを開催してみたい! 蒲郡をモナコのようにしたい!」と盛り上がりはじめてくれました。今日、そのイベントがあったのでTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamの一員としてみんなと同じレーシングスーツを着て楽しくドーナツの絵を描いてきました。見てくれていた皆さんにラリーの楽しさを知ってもらえたと思います。将来、蒲郡がモンテカルロのようになったらまたみんなで走りに来てください!

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    この結果を非常に嬉しく思いますし、素晴らしい形でシーズンをスタートすることができました。今年は厳しい戦いになることが予想され、このラリーもどうなるのだろうかと思っていましたが、チーム全員の努力が報われました。昨年のこのラリーでセバスチャンは優勝まであと少しだったので、今回は非常に高いモチベーションを持ってここモンテカルロに来ました。木曜日の夜から彼の目には闘志が感じられましたし、その後も完璧なドライビングを見せてくれました。また、カッレ、エルフィン、貴元が素晴らしいペースで走ってくれたことにも満足しています。カッレはモンテカルロの初表彰台に向けて確実に成長してきましたし、来年はきっと優勝できると思います。今回、クルマは非常に好調でしたが、これからも努力し続ける必要があります。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    非常に満足できる週末でした。ラリーの序盤は出走順による路面クリーニングの影響が予想以上に大きく、タイムをかなり失いましたが、その後は良いペースで走ることができました。路面クリーニングがなされたステージを走る時は、他のドライバーと同じペースで走ることが可能でしたし、ベストタイムを争うこともできました。最終的にはパワーステージでフルポイントを獲得し、シーズンの初戦で多くのポイントを得ることができました。チームの素晴らしい仕事によって我々のチームは全員が速く、自信を持って走ることができたと思います。モンテカルロのマスターであるセブに対しては、心からおめでとうと言いたいです。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    全体的にはポジティブな週末でした。ペースはかなり良かったですが、さらに速く走ることもできるパフォーマンスがあったはずです。金曜日には表彰台争いから脱落してフラストレーションが溜まりましたが、それがラリーというものですし、時にはそういうこともあります。そのあとは4位につけるのが精一杯で、3位との差は少し大きすぎました。それでもシーズン開幕戦としては十分なポイントを獲得できましたし、まずまずのパフォーマンスだったと思います。クルマはとても調子が良かったですし、チームも一生懸命働いてくれました。それが今回のリザルトにも表れていると思います。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    完璧な週末でした。このラリーは自分にとって大きな意味があり、勝つことは常に特別なことなので、優勝の喜びを満喫したいと思います。自分自身、そしてチームのことも誇りに思います。この週末はチームにとってかなり優位な展開でした。トヨタは今回も素晴らしいクルマを提供してくれたので、感謝しています。1-2フィニッシュでシーズンをスタートできたのは素晴らしいことですし、カッレも良いパフォーマンスを見せてくれました。昨日はもっと速く走れるとわかっていながら、リスクを冒したくないという気持ちが強く、ナーバスになっていました。今日はもっと純粋に走ることができると思っていましたし、ラリーの終盤を楽しむことができました。ヴァンサンが初優勝したことも本当に嬉しく思います。彼と組んで2戦目だったにも関わらず、私のサイドシートで完璧な仕事をしてくれました。優勝に相応しい働きをしたと思います。

    ラリー・モンテカルロの結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 3h12m02.0s
    2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +18.8s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +44.6s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m12.4s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) +2m34.9s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3m32.6s
    7 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m47.5s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m51.3s
    9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +10m03.4s
    10 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2)+10m07.9s

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、2月9日から12日にかけて、スウェーデンで開催される「ラリー・スウェーデン」。雪と氷に覆われた森林地帯が舞台となるラリー・スウェーデンは、今シーズン唯一のフルスノーイベント。昨年大会から安定した積雪が見込める北部のウーメオーにホストタウンを移動し、ステージは全て新しくなりました。ラリー・スウェーデンは、積雪路やアイスバーンを金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれた特殊な雪道専用タイヤで走ることで、非常に高いグリップが得られる。そのためスノーラリーではあっても平均速度は非常に高く、例年WRCの全イベントの中でトップクラスのハイスピードラリーになる。

  • WRC:トヨタ 2023年第1戦ラリー・モンテカルロ デイ3 レポート

    WRC:トヨタ 2023年第1戦ラリー・モンテカルロ デイ3 レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第1戦 ラリー・モンテカルロの競技3日目デイ3がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が首位の座を、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位の座を守った。また、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合4位に、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位に順位を上げた。

    競技3日目となる土曜日は、モナコの西北エリアに広がるフランス南部の山岳地帯で、3本のステージを各2回走行。6本のSSの合計距離は111.78kmと4日間で最長の一日だった。前日に続き天気は非常に良く、路面は全体的にドライコンディションだったが、前日と同じように一部には残雪や凍結した路面もあり、インカットによって掻き出された泥で滑りやすくなっているコーナーも多くあった。

    デイ2で総合2位のロバンペラに36秒差をつけたオジエは、SS10で今大会7本目のベストタイムを記録。その後は大きなアドバンテージを活かし、大きなリスクを負わないアプローチで一日を走りきった。対して、総合2位につけるロバンペラは、1.9秒差で背後に迫るティエリー・ヌービルとの差を拡げるべく、ハードにプッシュ。オープニングのSS9で刻んだベストタイムは、ロバンペラとコ・ドライバーのハルットゥネンにとって、通算100本目のステージ優勝になった。その後、ロバンペラはSS11でもベストタイムを刻み、GR YARIS Rally1 HYBRIDはSS1から11ステージ連続でベストタイムを記録することになった。続くSS12、SS13ではヌービルが連続でステージを制し、ロバンペラのアドバンテージは9.3秒に減少。しかし、暗闇の中で行なわれたデイ3最終のSS14で、ロバンペラはヌービルに6.7秒差をつけるベストタイムを記録。その結果タイム差は16秒に拡がり、首位オジエとロバンペラの差は16秒に縮まった。

    デイ2でタイヤにダメージを負って大幅にタイムを失ったエバンスは、一日を通して2、3番手タイムで走行。SS10で順位をひとつ上げ、総合3位のヌービルと24.5秒差の総合4位でデイ3を走破した。また、勝田はオープニングのSS9でダニ・ソルドを抜き総合6位に。その後は安定した走りを続け順位を守った。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今晩も非常にハッピーです。最終日を前にセブとカッレが1位と2位をキープし、エルフィンは4位に、タカは6位に順位を上げました。セブは今日、速さを求めるよりもリードを守ることに専念しましたが、他の選手もラリーが進むにつれてパフォーマンスを上げてきているので、とてもポジティブに思えます。特に、最終ステージでのカッレの走りは本当に素晴らしかったです。それでも明日に向けてセブは状況をコントロールできていますし、残るステージに自信を持っていると思います。カッレはクレイジーなリスクを冒す必要がないことを理解していますし、最も重要なのはヌービルとの差を拡げることができたことです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    とても良い一日でした。今朝はすぐに良いタイムを出すことができました。出走順が後方になったことでレーシングラインのグリップが良くなったので、少し楽に感じました。クルマのフィーリングも良く、午後のステージに向けてセッティングを変更する必要はありませんでした。午後は路面が非常に汚れていて少し苦労しましたが、暗闇の中での最終ステージはとても良い走りができました。路面が少しクリーンになっていたので、プッシュすることにしたのです。明日のステージはそれほど得意ではないですし、セブが熟知しているステージなので、彼に追いつくチャンスはないと考えています。セブはきっと速いでしょうし、タイム差をつけられるような場所もあまり多くなさそうです。ですので、自分たちのペースと順位を守ることに専念するつもりです。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    長かったですが、全体的にはとても良い一日でした。ドライビングとクルマの良いフィーリングを楽しみました。午前中は他の多くのクルマと異なるタイヤ選択をしましたが、路面が荒れていたことでループの終盤で少し苦しくなりました。午後は汚れた路面で少しタイムを失ってしまい、少々フラストレーションを感じました。速く走るために必要なリスクを冒すことができなかったのです。明日は良いステージがありますし、天候がどうなるのかも気になるところです。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    今日も良い一日でした。ステージはコーナーのインカットによるリスクが最も高いと分かっていましたし、自分たちの立場的に大きなリスクは取りたくありませんでした。ベストタイムを記録しても何もプラスになりませんし、既に十分なタイム差があったので、それをマネージすることに努めました。タイムを失うことを覚悟してでも、リスクを最小限に抑えようとしました。予定通り非常にクリーンなドライビングができましたし、一日を最後まで走り切ることができたので良かったです。今日はカッレがとてもいい仕事をしてくれたので、チームとして1-2フィニッシュを狙える位置にいます。それでも、明日はまだ4本のステージが残っているので、最後まで仕事をやり遂げなければなりません。

    ラリー・モンテカルロ デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h27m11.5s
    2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +16.0s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +32.0s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +56.5s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) +1m37.3s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m15.7s
    7 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m08.8s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m11.4s
    9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +8m06.1s
    10 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +8m21.3s

    明日のステージ情報
    競技最終日となる1月22日(日)のデイ4は、サービスパークのすぐ北側に広がるフランス南部の山岳地帯で2本のステージを各2回走行。そのうち、有名なチュリニ峠に向けて上っていくSS16/18「ラ・ボレーヌ-ベジュビー/コル・デ・チュリニ」は、デイ1のSS1と完全に同じステージだが、最終日は夜間ではなく日中の走行になる。また、最終ステージとなるSS18については、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のステージの合計距離は67.88km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は235.72kmとなる。

  • WRC:トヨタ 2023年第1戦ラリー・モンテカルロ デイ1 レポート

    WRC:トヨタ 2023年第1戦ラリー・モンテカルロ デイ1 レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第1戦 ラリー・モンテカルロが1月19日(木)にモナコで開幕。フランス南部の山岳地帯で2本のナイトステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が総合1位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合5位につけた。

    また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合9位につけ、チームの全車が競技初日を走りきった。

    競技初日となる木曜日は、午前中にモナコの北側に広がるフランス南部の山岳ステージでシェイクダウンが行われ、オジエがベストタイムを、ロバンペラが2番手タイムを、エバンスが4番手タイムを記録した。その後、夕方からモナコのカジノ前でセレモニアルスタートが行われ2023年のWRCシーズンが華々しく開幕。選手たちはすぐにフランス南部の山岳地帯へと移動し、夜8時過ぎからデイ1として2本、合計40.02kmのナイトステージに挑んだ。

    有名なチュリニ峠を含むステージの路面は、雪こそないものの、所々凍結しており非常に難しいコンディションだった。そのようなトリッキーな路面を得意にしているオジエはSS1、SS2と2ステージ連続でベストタイムを記録。両ステージで2番手タイムを刻み総合2位につけたエバンスに、6秒差をつけて首位に立った。ロバンペラは、ドライバー選手権の王座を守るため堅実なスタートを切り、2ステージ連続で5番手タイムだったが、首位のオジエと17.1秒差につけている。勝田はSS1で4番手タイムを刻み良いスタートを切ったが、SS2でハンドブレーキにトラブルが発生。そのため多くのヘアピンコーナーでタイムを失うことになり、総合9位で初日を終えた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今晩は本当に良いスタートを切ることができました。セブは常に高いモチベーションでこのラリーに臨むので、最初から攻めていくことは想定内でしたし、エルフィンもすぐに良いペースを掴んだので、とても頼もしく思います。カッレは暗闇の中を走るステージは好きではないと言っていましたが、まずまずのスタートでした。貴元も良いスタートを切りましたが、SS2で問題を抱えタイムを失ってしまいました。明日、新たなスタートを切れるように問題の解決に努めます。路面コンディションは全体的にドライですが、ハードに攻めている時に突然滑りやすい場所に出くわすと、大きな影響を受けます。そのためグラベルクルー(ルートノートクルー)の役割が非常に重要ですし、ドライバーがコンディションに関する全ての情報を持ち、自身を持って走れるようにしなければなりません。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    自分たちとしては、かなり良いスタートを切ることができたと思います。安全なペースでラリーをスタートする計画でしたが、他の選手と戦うことができる位置につけることができたので、明日以降も期待を持てそうです。SS1は非常にトリッキーで、自分が好きなタイプのステージではなかった上、ステージの最後には路面に凍結防止のための大量の塩が撒かれていました。そのため非常に滑りやすく、塩を掃き飛ばしながら走らなくてはならかったので、後から走る選手たちの方が速く走れるような状況でした。SS2もクリーンに走りましたが、霜に覆われたセクションでアイスノートの情報によって走りがやや慎重になってしまいました。それでも、全体的にはいいスタートになったと思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    暗闇の中でラリー・モンテカルロをスタートするのはエキサイティングですし、特別な感覚です。最初のステージは序盤からリズム良く走ることができ、タイムもまずまずでした。路面はほとんどドライでしたが、チュリニ峠の頂上付近はかなり滑りやすくなっていました。2本目のステージは、あるコーナーにブラックアイスがあり非常に危険な状態だったので、少し躊躇してしまいました。それでも全体的には順調な滑り出しとなり、明日に向けていい一日になったと思います。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    ラリー・モンテカルロの最初の晩には多くのサプライズがあると分かっていたので、誰もがそれを乗り越えることを心待ちにしていたと思います。今晩、サプライズはそれほど多くなかったですが、SS1の終盤セクションでは塩が撒かれていたため滑りやすかったですし、SS2には凍結したコーナーがありました。ですので、それを乗り越えてベストタイムを2本記録し、首位に立てたのはポジティブなことです。ただし、タイム差はそれほど大きくないですし、ラリーはまだ始まったばかりなので、明日もこの調子で走り続けなくてはなりません。まだまだ先は長いので、集中力を高く保ってこのいいリズムをキープし、トラブルに遭遇しないように戦わなくてはなりません。

    ラリー・モンテカルロ デイ1の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 26m33.7s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +6.0s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) +15.4s
    4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +15.5s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +17.1s
    6 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +32.1s
    7 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード Puma Rally1 HYBRID) +40.3s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +41.4s
    9 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +57.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +1m06.6s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる1月20日(金)のデイ2は、サービスパークの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で、3本のステージを各2回走行する。デイ2は日中のミッドデイサービスが設定されず、朝モナコでサービスを受けた選手は、3本のステージが終了した後、ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換と簡単な整備作業のみで、3本の再走ステージを走行する。いずれも2022年大会で使用されたステージと同一、もしくは多くの部分が重なっている。6本のSSの合計距離は105.34km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は459.68kmとなる。

  • WRC:トヨタ 2023年 第1戦 ラリー・モンテカルロ プレビュー

    WRC:トヨタ 2023年 第1戦 ラリー・モンテカルロ プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、1月19日(木)から22日(日)にかけて、モナコおよびフランスで開催される、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦「ラリー・モンテカルロ」に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)の4台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦。WRC最長の歴史と伝統を誇るラリー・モンテカルロで、最高の結果を得るべく戦う。

    最高峰カテゴリーが、それまでのWRカーから、ハイブリッドシステムを搭載するRally1 HYBRIDへと移行した2022年シーズン、チームは新たに開発したGR YARIS Rally1 HYBRIDで年間7勝を記録し、マニュファクチャラーズタイトルの防衛に成功。また、ロバンペラがWRC史上最年少記録となる22歳で初のドライバーズタイトルを、ハルットゥネンがコ・ドライバーズタイトルを獲得し、2年連続で三冠獲得を達成した。そして迎える2023年シーズンは、GR YARIS Rally1 HYBRIDをさらに改善。ハイブリッドシステム冷却のためのクーリングインレットを含む、リヤのボディワークを変更した。また、パフォーマンスをさらに高めるために、新しいスペックのエンジンも導入するなど、総合性能の向上に努めた。

    ドライバーに関しては、引き続きロバンペラとエバンスの二人が全戦に出場。彼らはドライバーズタイトルの獲得を目指す。そして、3台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDのシートを、昨年1勝を挙げたオジエと、表彰台を2回獲得した勝田がシェアすることになる。オジエは、昨年の最終戦ラリージャパンで初めて組んだランデとのコンビを今シーズンも継続。今回は通算9回目となるラリー・モンテカルロ優勝に狙いを定めている。一方、勝田はオジエがエントリーしないラリーではチームの3台目として出場し、それ以外のラリーでは引き続きTGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場。今シーズンもWRC全戦に参戦する。

    2023年のラリー・モンテカルロは、昨年大会に続き全日程を通してモナコのハーバーにサービスパークが置かれ、そこを起点にフランス南部の山岳地帯で4日間に渡り競技が行われる。ステージは基本的に全てターマック(舗装路)だが、天候によっては降雪路となる可能性もあり、一部の路面は濡れていたり、凍結したりするなど路面コンディションが一定ではないことが最大の特徴。そのためタイヤ選択も非常に難しく、選手たちの技術だけでなく、チームの総合力がとても重要なラリーとして知られている。

    ラリー初日の19日(木)は午前中にシェイクダウンが行われ、夕方、モナコ中心部のカジノ広場でのセレモニアルスタートで開幕。その後、モナコの北側に広がるフランスの山岳地帯で夜8時過ぎからデイ1として2本のステージが行われる。1本目のSS1は有名なチュリニ峠に向かう上りのステージ、2本目のSS2は2020年大会でも使用された、ラ・カバネットから峠道を下っていくダウンヒル中心のステージで、いずれも夜間の走行となる。競技2日目となる20日(金)のデイ2は、モナコから100km以上北西に離れたフランス南部の山岳地帯で3本のステージを各2回走行。競技3日目の21日(土)は、デイ2よりもさらに西側のエリアでやはり3本のステージを各2回走る。デイ3のステージの合計走行距離は111.78kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は687.23kmに達し、早朝モナコのサービスパークを出発した選手が、夜サービスパークに戻るのは約15時間後となる。なお、デイ2とデイ3はモナコでの「ミッドデイサービス」の設定がなく、各ステージに比較的近いピュジェ=テニエの町に設けられた「タイヤフィッティングゾーン」での簡単な整備のみ許されているため、クルマにダメージを負うと大きな代償を払うことになる。最終日となる22日(日)のデイ4は、木曜日のデイ1に近いエリアで2本のステージを各2回走行。そのうちSS16とその再走ステージであるSS18「ラ・ボレーヌ=ベジュビー/コル・デ・チュリニ」は、SS1と完全に同じステージだが、夜間ではなく昼間の走行となる。また、最終ステージとなるSS18は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4日間で18本のステージを走行し、その合計距離は325.02km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1534.79kmが予定されている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ラリーファンにとって、シーズンの始まりはいつも非常にエキサイティングな瞬間ですが、今年もそれは変わりません。どのチームにも勝つチャンスがあるため、今シーズンはよりタフでチャレンジングな戦いになると思います。それでも、我々はこのチャレンジが好きですし、勝つために真剣に戦うことを楽しんでいます。もちろん、ターゲットは3つのタイトルを再び獲得することであり、それを実現しなくてはなりません。我々には強いクルマがありますが、ハードワークを続ける必要があることも、昨年よりも改善しなければならないエリアがあることも理解しています。毎年、どこを改善すればいいかを考えなければなりませんが、今年もいくつか変更を施しました。競争力と信頼性を備えたクルマがあり、ドライバーもクルマに慣れていて、良い結果を出したがっているので、全てにおいて準備は整っています。開幕戦のラリー・モンテカルロは、シーズン中最も難しいラリーです。初日の木曜日の夜、暗闇の中で行われるステージはドライバーにとって大きな挑戦ですが、最終日に良い結果を出してシーズンをスタートできることを願っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    新しいシーズンの開幕を前にして、とても良いフィーリングです。チャンピオンシップを守るのは決して簡単なことではないと分かっていますし、競争のレベルが常に上がっていく様を見てきました。だからこそ、自分たちの力を高めハードにプッシュし続けなければなりません。チームは引き続きクルマの性能を最大限に引き出し、より速く、強くするために素晴らしい仕事をしてくれています。ラリー・モンテカルロは特別なイベントなので、シーズンの開幕は例年少しトリッキーでナーバスになります。それでも、クルマが完全に新しくなった昨年に比べれば、自信を持ってラリーに臨むことができますし、全てが正しい方向に向かっているので、昨年よりも落ち着いてスタートを切ることができるはずです。ラリー・モンテカルロでクリーンな走りをするのは決して簡単なことではありませんが、シーズンを確実にスタートするためにも、そのような走りをしようと考えています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    WRCのオフシーズンはいつも短いですが、それでも少し休むことができたので、新しいシーズンに向けて準備万端です。個人的に、昨年は期待外れでしたが、それでも何とか前に進むことができたので、今シーズンはもっといい結果を出したいと思っています。チームは常にクルマを進化させようと開発に取り組んでいますし、Rally1 HYBRIDの時代が始まってから12ヶ月が経過して、物事をより良く理解できるようになりました。これまでと同じように競争の激しいシーズンになるとは思いますが、自分たちが有利な環境にあることは間違いないですし、タイトル争いに加わることが自分の目標です。モンテカルロは誰もが勝利を望むクラシックなイベントですが、非常に難しいラリーですし、特にコンディションの変化は大きな課題です。それでも、私にとっては楽しみなチャレンジなので、良い結果でシーズンをスタートできればと思っています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    フル参戦を終了したとはいえ、シーズンの開幕に向けてとても興奮しています。WRC最高峰のラリーカーのステアリングを握るのは、いつだって楽しいものです。昨年はいくつかのラリーに出場し、本当に楽しむことができました。自分にまだ競争力があることが分かって安心したので、同じようなレベルを維持し、さらに多くの勝利を得るために戦うことが今年の目標です。昨年、チームは大きな成功を収めましたが、それに甘んじることなく、引き続き全力で働いています。ラリー・モンテカルロは私が最も勝ちたいと思っているイベントなので、今回もベストを尽くします。非常に複雑なラリーで、場所によってコンディションも装着するタイヤも異なるにも関わらず、規則で制限が厳しくなり事前に一日しかテストをできないため、ラリーの準備は以前よりも難しくなっています。しかし、それは誰にとっても同じことなので、私は過去の経験を最大限に生かせるように頑張ります。

  • WRC:トヨタ、2023年仕様のGRヤリス・ラリー1を公開

    WRC:トヨタ、2023年仕様のGRヤリス・ラリー1を公開

    トヨタは、2023年のWRC(世界ラリー選手権)に参戦する車両『GRヤリス・ラリー1』を公開した。

    2023年仕様のGRヤリス・ラリー1は、パワーとトルクの両方の伝達を改善するためのエンジンのアップグレードを含む、一連の技術的な調整を受けた。ただし、最大の変更点は、車の側面にあるエアインテークがなくなったことだ。

    また、トヨタは昨年末に到着した空力のアップデートに続いてリアウイングを微調整した。

    トヨタは、2023年シーズンにマニュファクチャラーズ選手権3連覇を目指し、開幕戦に4台を出走させる。

    現世界チャンピオンのカッレ・ロバンペラは、チームメイトのエルフィン・エバンスとセバスチャン・オジエと共にフレンチ・アルプスの試合に臨む。

    勝田貴元は4号車をドライブするが、今回はマニュファクチャラーズポイントを獲得できない。ただし、セバスチャン・オジエが出場しないイベントでは、チームの 3 番目のポイント獲得車に昇格する予定となっている。

    トヨタ GRヤリス・ラリー1TOYOTA GR Yaris Rally 1

  • 元ルノーF1チーム代表のアビテブール、ヒョンデのWRCチーム代表に就任

    元ルノーF1チーム代表のアビテブール、ヒョンデのWRCチーム代表に就任

    ヒョンデ・モータースポーツは、元ルノーF1チームの代表であるシリル・アビテブールを、WRC(世界ラリー選手権)およびカスタマーレーシングプログラムのチーム代表に任命したことを発表した。

    2021年12月にアンドレア・アダモが去った後、シリル・アビテブールは、ヒョンデのモータースポーツプロジェクトを率いる有力候補として浮上していた。

    シリル・アビテブールは、アンドレア・アダモの退任後にパワートレインのボスから副チームディレクターに昇格したジュリアン・モンセの後を継いで、ヒョンデのWRCとカスタマープログラムを率いることになる。

    45歳のシリル・アビテブールは、2012年から2014年までケータハムF1チームを率い、その後、キャリアをスタートさせたルノーF1チームに復帰。2017年からチーム代表を務め、2021年にチームがアルピーヌF1チームにブランド変更される前に別れを告げた。

    F1チームを離れて以来、シリル・アビテブールは、F2とF3にパワーユニットを供給するエンジンビルダーのメカクロームのモータースポーツアドバイザーの役割を担ってきた。

    ヒョンデでのこの新しい役割により、シリル・アビテブールは、自身のポートフォリオを初めてラリーに拡大することになる。

    「2023年からチーム代表としてヒョンデ・モータースポーツに加わる機会を楽しんでいる」とシリル・アビテブールは語った。

    「ヒョンデ・ブランドは、モータースポーツでは他の活動と同じように慎重にリーダーシップを構築している

    「チームが強力な競技者であることがすでに証明されているWRCとカスタマーレーシングプログラムを管理し、その一部になる可能性に興奮している」

    「ラリーコミュニティに没頭し、この素晴らしいスポーツについてもっと知ることを楽しみにしている」

    「ヒョンデは、この役割へのスムーズな移行を実現するために私を全面的にサポートしてくれた。始めるのが待ちきれない」

    この発表はまた、昨年、ヒョンデを1つのキャンペーンでこれまでに獲得した最多記録となる5回のWRC優勝に導いたジュリアン・モンセが、同社に残ることを確認した。チームのプレスリリースによると、ジュリアン・モンセは「ヒョンデ・モータースポーツの将来のテクノロジーに関連する」新しい役割を担うことになる。

    ヒョンデ・モータースポーツのプレジデントであるショーン・キムは「シリルのF1での経験は、WRCでのタイトルを目指して集中的な戦いを開始し、カスタマー レーシング チームをサポートするために、成長と改善のための新たな機会を探っている我々に役立つだろう」

    「我々は、彼が環境を発見し、やがてチームプリンシパルの役割を彼自身のものにするために意図的に彼に落ち着く時間を与えていく」

    「昨シーズン、決意を持って代理を務めたジュリアン・モンセに感謝の意を表したい。 彼の指導の下、我々は5勝を挙げ、今年の後半戦で勢いをつけた」

    「ヒュンダイ・モータースポーツの技術者は、シリルとともに、ヒュンダイ・モーター・カンパニーのグローバルR&Dと緊密に協力することで、将来的により強力で明確なリーダーシップを発揮することに疑いの余地はない」

    シリル・アビテブールのヒョンデのWRCチーム代表としての最初の競技会は、来週のモンテカルロでのWRCシーズン開幕戦となる。

  • WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン:エバンスが優勝でトヨタが今季初勝利

    WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン:エバンスが優勝でトヨタが今季初勝利

    2月16日(日)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの最終日デイ3が、スウェーデンのトルシュビーを基点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合3位で、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(17号車)が総合4位でフィニッシュし、チームはマニュファクチャラー選手権首位に立った。

    ラリー・スウェーデンの競技最終日デイ3は、トルシュビーのサービスパークの北側に広がる全長21.19kmのステージ「リケナス」を1回のみ走行する短い1日だった。ラリーウイーク前半の時点では2回の走行が予定されていたが、日曜日は気温が上昇し、また大雨が降る可能性もあってステージコンディションの悪化が避けられない状況となり、1回のみの走行に変更された。その、最終日唯一となったSS18は、トップ5タイムを記録した選手に対してボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定され、最後まで激しいタイムアタック合戦が行なわれた。

    予想通り天気は大きく崩れ、ステージの周辺は強い雨が降り続き、気温も6度前後まで上昇。道を覆っていた雪や氷が解け、非常にトリッキーな路面コンディションになった。しかし、エバンスは落ち着いた走りで6番手タイムを記録。総合2位のライバルに12.7秒差をつけ、2017年のラリーGB以来となるキャリア2勝目、そしてチーム加入後最初の勝利を手にした。総合3位となった開幕戦ラリー・モンテカルロに続き表彰台に立ったエバンスは、42ポイントの同点でライバルに並び、彼のキャリアの中で初めてドライバー選手権で首位に立った。

    デイ2で激しい3位争いを繰り広げたオジエとロバンペラは、ロバンペラがパワーステージで2番手タイムの選手に対し、3.7秒という大きな差をつけるベストタイムを記録。3番手タイムだったオジエを逆転して総合3位でフィニッシュし、WRカーでの出場2戦目で表彰台とボーナスの5ポイントを獲得した。なお、19才でのポディウム獲得は、従来の記録を2才以上更新する史上最年少記録となる。オジエは、表彰台こそ逃しましたが、総合4位に入りパワーステージでは3ポイントを獲得。首位エバンスと5ポイント差の、ドライバー選手権3位につけている。なお、チームはマニュファクチャラー選手権において、2位のチームに10ポイント差をつけてトップに立った。

    開幕戦ラリー・モンテカルロに続き、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより出場の勝田 貴元は、堅実な走りを続け総合9位でフィニッシュ。デイ2最後のSS16では5番手タイムを記録するなど、成長をタイムで証明した。また、プライベーターとして、ユホ・ハンニネンをコ・ドライバーに迎えてヤリスWRCで出場したヤリ-マティ・ラトバラは、デイ1でクルマにトラブルが発生し、残念ながらリタイアに終わった。

    豊田 章男(チーム総代表)
    例年とは異なる雪のないスウェーデンで、エバンス/マーティン組が我々の新チームに今季初優勝をもたらしてくれました。エルフィン、スコット、優勝おめでとう。エルフィンはチーム加入当初、エストニアの工場に来てメカニック達と遅い時間までヤリスの使い方や整備の仕方を勉強してくれていました。仕事の後は、その仲間達とボーリングに行くなどして、早くからチームに溶け込んでくれていました。こんな新メンバーがチームと一緒に成績を残してくれたこと、本当に嬉しく思います。ありがとう。また、ロバンペラ/ハルットゥネン組が、チームメイトのオジエ/イングラシア組とわずか3秒差の熾烈なバトルを制して3位表彰台を獲得してくれました。貴重なポイントを獲得し、ファンも沸かせてくれた4人の選手の走りにもお礼を言いたいと思います。勝田選手は、攻めると決めたSSではタイムをしっかり残しつつ、全ての道を走りきってくれました。ひとつのステージで普段から仲の良いタナック選手よりも早いタイムを出せたことは、今後の大きな自信につながったことと思います。引き続きがんばれ!今回のスウェーデンでは、ひとつだけ残念なこともありました。今はヒュンダイのタナック/ヤルヴェオヤ組が2位に入ってくれたことで、彼らと約束していた“私が上からシャンパンをかける”というシチュエーションが早くも実現されてしまいました。しかし、このせっかくのチャンスに、私はスウェーデンにいれませんでした。残念です。ただ、正直に言えば、スウェーデンでのシャンパンファイトは寒すぎます。暖かくなる次戦以降に、またその舞台が整えられればと思います。TOYOTA GAZOO Racingのみんな、引き続き優勝をお願いします!そして、オィットとマルティンも引き続き頑張ってください。一戦ごとに、選手たちは、ヤリスのドライブを一層楽しんでくれていっているように思います。次戦以降も更に熱い走りをしてくれると思いますので、ファンの皆さま、引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

    追伸
    ヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン
    スウェーデンでは、ラトバラ選手がハンニネン選手をコ・ドライバーにしてヤリスWRCでプライベート参戦してくれていました。WRC再参戦を果たした2017年のオリジナルメンバーの二人です。ラトバラ選手は“トヨタの一員でいられて嬉しい、ヤリスに再び乗れて嬉しい”と言ってくれていたと聞きました。二人がヤリスを選んでくれたこと、私も本当に嬉しいです。しかし、今回は、車両トラブルによりリタイアとなってしまいました。もっとヤリスを楽しんでもらいたかったのに申し訳ない気持ちです。次は、ラリー・イタリアでの参戦を計画してくれていると、マキネン代表からも聞きました。万全な状態でヤリスを提供できるよう、しっかり準備しておきます。次は思いっきり走ってください。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    我々にとって最高の結果です。エルフィンは週末を通して素晴らしく、彼とスコットはスウェーデンで初めて優勝したイギリス人として、WRCの歴史に名を刻みました。また、カッレの最終ステージでの走りも素晴らしいものでした。ライバル達は過去にこのステージを何度もWRカーで走っていますが、カッレは初めてだったにも関わらず、ライバルを大きく突き放しました。ここまでのところ、我々はドリームチームだといえます。過去にないほどチームスピリットは高く、とても良い状態にあると思います。私はただただそれが嬉しく、彼らを誇りに思います。

    セバスチャン・オジエ(ヤリスWRC 17号車)
    この週末に満足していない訳ではありません。確かに4位という結果は不本意ですが、十分な選手権ポイントを獲得しましたし、次のメキシコを戦う上では良い順位につけています。カッレは今週末とても素晴らしく、パワーステージでも凄いタイムを出しました。表彰台に値する戦いだったと思います。パワーステージのコンディションはかなり難しく、選手権のことを考えると全開では攻められませんでした。エルフィンのドライビングもまた素晴らしく、彼にとってもチームにとっても価値ある勝利でした。彼らのような強い選手がチームにいるのは良いことですし、今シーズンのトヨタのラインアップは本当に強力だと思います。自分達は、気持ちを切り替えて次のラリーに臨み、優勝を目指します。

    エルフィン・エバンス(ヤリスWRC 33号車)
    TOYOTA GAZOO Racingに加わって2戦目で勝つことができて、本当に嬉しく思います。素晴らしいクルマを提供してくれただけでなく、テストでは自分が望むクルマに仕上げてくれるなど、手厚くサポートしてくれたチームに心から感謝します。クルマは私に大きな自信を与えてくれ、今回のような変わりやすいコンディションでは、それが大きな助けになりました。ここまでのところ、運転をとても楽しめているので、この後のグラベルイベントでも良いフィーリングが続くことを願っています。一緒に戦ってくれたスコットには、とても感謝しています。彼と組んで以降とても上手くいっていますし、彼に初勝利をもたらすことができてとても嬉しく思います。

    カッレ・ロバンペラ(ヤリスWRC 69号車)
    表彰台に立てて、とても良い気分です。今回のラリーは普段よりも距離が短く、常にフラットアウトで走らなければならなかったので大変でした。昨日までにミスでタイムを失いましたが、今日は遅れを挽回して表彰台に立ち、パワーステージで5ポイントを獲得することができました。自分の力を全て出しきり、良い走りができたと思います。ステージの序盤はタイヤをセーブしようと少し慎重になり過ぎ、あまり良くありませんでしたが、最後にはそれが報われ非常に速い区間タイムを刻むことができたので、全体を良いタイムでまとめることが出来ました。

    WRC次戦は、3月12日から15日にかけて開催される、第3戦「ラリー・メキシコ」です。シーズン最初のグラベルイベントとなるこの1戦は、今年もメキシコ中央高地の都市レオンにサービスパークが置かれる。レオン周辺に広がるステージの標高は総じて高く、最高地点は2,737mに達します。空気が薄い状態での走行となるため、エンジンのパワーダウンをいかに抑えるかが重要な技術的ポイントになる。また、気温も摂氏30度前後に達するなど高く、エンジンの冷却面に関しても非常に厳しい1戦。

    ラリー・スウェーデン 結果
    1.エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC) 1h11m43.1s
    2.オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +12.7s
    3.カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +20.2s
    4.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +23.6s
    5.エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +32.4s
    6.ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +33.8s
    7.クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m00.9s
    8.テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m24.5s
    9.勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリスWRC) +1m59.6s
    10.ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (ヒュンダイ i20 R5) +4m03.0s