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  • トヨタ、ブルツとTS040 HYBRIDとの最後の戦い:WEC最終戦バーレーン

    トヨタ、ブルツとTS040 HYBRIDとの最後の戦い:WEC最終戦バーレーン

    今週末に行われる2015年FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン6時間レースを前に、トヨタのアレックス・ブルツが12年に及ぶレーシングドライバーからの引退を発表した。

    アレックス・ブルツは、2012年にトヨタがWECに参加を始めて以来、チームと共に戦って来たが、バーレーン6時間レースが最後の仕事となる。

    アレックス・ブルツは、この4年間、トヨタの中心ドライバーとして、技術開発はもとより、チーム全体の要としての役割を立派に果たした。アレックス・ブルツは、今週末のバーレーン6時間レースまでに、トヨタチームのドライバーとして27レースに参戦、5勝を挙げ、11回表彰台に上っている。直近の勝利は2014年のバーレーン6時間レースだった。

    同時にバーレーン6時間レースは、2014年にマニュファクチャラー及びドライバーの両タイトルを獲得し、チャンピオンナンバー#1と#2を付けたTS040 HYBRIDにとって最後のレースとなる。

    TS040 HYBRIDは1000馬力のパワーユニットを搭載した4輪駆動のハイブリッドレーシングカーとして、2014年4月のシルバーストン6時間レースでデビュー、2シーズンに渡って5勝を挙げた。そのうち3度は1、2位獲得の快挙だった。ポールポジションからのスタートは2014年のル・マン24時間レースを含めて4回、表彰台に上った回数は13回を数えたが、来シーズンからは、さらに進化した技術を搭載する新型車両にバトンタッチする予定となっている。

    バーレーン6時間レースでは、いつものように#1号車はアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴が、#2号車はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイがステアリングを握る。昨年のレースでデビッドソンとブエミがドライバーズタイトルを獲得したことは記憶に新しいが、トヨタはバーレーン6時間レースへの過去3度の挑戦で、2勝を挙げている。TS040 HYBRIDにとれば相性の良いサーキットといえる。

    一方、今シーズンの現実には厳しいものがあるが、チームは、TS040 HYBRIDの最後のレースを納得いく結果で終えるべく、バーレーンでも最善を尽くす。

    今週末のバーレーン6時間レースは、11月19日(木)に公式練習走行が午後3時15分および午後7時30分からの2回行われ、20日(金)には3回目の公式練習走行が午前11時から行われ、午後5時30分から公式予選が行われる。決勝レースは21日(土)の午後3時にスタートし、日没後の午後9時にゴールする。

    佐藤俊男 チーム代表
    アレックスは、2011年のWECプロジェクト初期段階から、我々チームにとって欠かせない存在でした。彼の技術的アドバイスや、モチベーション、ドライバーとしての技能は、我々にとってかけがえのないもので、彼の多大な貢献に対して、心から感謝します。2014年に何度か喜びを分かち合ったTS040 HYBRIDでの、彼の最後のレースになると思うと寂しい限りですが、一つの時代の終わりが、同時に新しい時代の始まりでもあるわけで、既にケルンや東富士では、次期参戦車両の開発に懸命に取り組んでいます。この最終戦では、アレックスとTS040 HYBRIDにとって良い週末となるように願っています。チームの誰もがそのために全力を尽くすことは言うまでもありません。

    アンソニー・デビッドソン(TS040 HYBRID #1号車)
    ここバーレーンは、昨シーズン、セバスチャンと私でドライバーズタイトルを獲得した思い出深い、特別なサーキットです。オースチンのように、バーレーンはいつも非常に暑く、ドライバーやピットクルーには厳しいものがあります。我々はここでは強さを示しており、チームは2013年、2014年と連続優勝をしています。今年は様子が異っていますが、シーズン終了前にもう一度表彰台に上がりたいですね。我々は決して諦めていません。

    セバスチャン・ブエミ(TS040 HYBRID #1号車)
    バーレーンは良く知っているし、私の好きなサーキットのひとつです。昨年、ドライバーズタイトルを獲った場所でもあり、また戻って来るのが楽しみです。週末の戦況は厳しいでしょうし、いつも乾燥しているところなので天の恵み(降雨)も期待出来ないことも我々は承知しています。シーズンを通じて、2014年と比べても大幅なラップタイムの改善が見られました。このサーキットでもどうなるか、非常に期待しています。

    中嶋一貴(TS040 HYBRID #1号車)
    私は、バーレーンでLMP1を駆ってレースをしたことは2013年の一度しかありませんが、他のカテゴリーでは何度か経験しています。通常バーレーンでは、天気は大きなレースの要素にはなりませんが、私は、GP2での初のバーレーン戦で雨が降り、大変驚いたのを覚えています。今週末、それに賭けるわけにはいかないでしょうが、いずれにしても、全力でプッシュしていきます。今年、本当に頑張ってくれたチームの皆へのご褒美として、良い結果が欲しいところです。

    アレックス・ブルツ(TS040 HYBRID #2号車)
    時の経つのは早いもので、気付けばもうシーズンの最終戦を迎えることになりましたが、バーレーンに向かうのを楽しみにしています。このレースが好きなのは、バーレーンの温暖な気候や、好みのレストランがあると言うだけでなく、コースも素晴らしいからです。ライバルとのパフォーマンスの相対関係は大きくは変わらないかも知れませんが、まだ士気は充分に高く、闘志を漲らせています。

    ステファン・サラザン(TS040 HYBRID #2号車)
    バーレーンのコースは本当に楽しめますし、私自身過去に良い結果を出しています。私にとって、2度のトヨタでの勝利はどちらもバーレーンでのもので、良い思い出のあるコースです。我々の今年のパフォーマンスがアウディやポルシェと同じレベルにまで届いていないことは分かっており、また厳しい挑戦となるでしょう。しかし、我々のすべきことはTS040 HYBIRDからその能力の全てを引き出して戦うことです。アレックスとの最後のレースを良い結果で終えられることを願っています。

    マイク・コンウェイ(TS040 HYBRID #2号車)
    私にとってバーレーンは、WECでの初勝利を挙げたコースで、忘れられない場所です。また、今年のWECが行われるコースの中で、LMP1カーで長距離を走った経験がある2つのうちのひとつでもあります。TS040 HYBRIDでのコース習熟の必要もありませんし、この週末を楽しみにしています。2015年シーズンの最終戦ということで、困難な状況下でも常にベストなサポートをしてくれたチームへ感謝の言葉を贈りたいと思います。シーズン最終戦、特にアレックスのためにも、好成績で締め括れることを期待しています。

  • ケビン・マグヌッセン、ポルシェLMP1カーは 「世界で最も先進的なレースカー」

    ケビン・マグヌッセン、ポルシェLMP1カーは 「世界で最も先進的なレースカー」

    ケビン・マグヌッセンは、ポルシェのLMP1カーである919ハイブリッドを初テスト。「世界で最も先進的なレースカー」だと語った。

    元マクラーレンのF1ドライバーであるケビン・マグヌッセンは、火曜日にポルシェ 919ハイブリッドの初テストを実施した。

    今年、フェルナンド・アロンソの代役として開幕戦F1オーストラリアGPに参戦したケビン・マグヌッセンは「数ヶ月ぶりに走らせたレースカーだ」とコメント

    「驚くべきパワーのある素晴らしいクルマだ。現在、世界で最も先進的なレースカーだと簡単に感じられる」

    2015年をマクラーレンのリザーブドライバーとして過ごした後、シーズン末にマクラーレンを離れるケビン・マグヌッセネンは、クローズドコックピットのLMP1カーを走らせるにはまだ適応する必要のある要素があると述べた。

    「取り組んでいかなければならないものがいくつかある。特にブレーキを習得しなければならない」

    「ここではフロントホイールを見ることができないので、ロックしているときもあまりわからないので、慣れなければならない」

    「それにシングルシーターと比較すると視認性もかなり少ない。でも、第一印象は本当にいいし、とても楽しかった」

    ポルシェは、このテストが2016年のドライバー選定に繋がる可能性を否定している。

    チーム監督のアンドレア・ザイドルは「このテストに関与している全員が学んでいるし、多くの成果を挙げている。今回のテストはそのためのものだ」とコメント。

    「将来の他のことに関しては発表する予定はない。とりわけ、我々は、ワークスドライバーに非常に満足している」

  • 【WEC】 ポルシェ:1-2フィニッシュで世界選手権タイトルを獲得

    【WEC】 ポルシェ:1-2フィニッシュで世界選手権タイトルを獲得

    ポルシェは、上海インターナショナルサーキットにおいてFIA世界耐久選手権(WEC)の第7戦として行われた上海6時間レースにて、今シーズン4回目となるワン・ツーフィニッシュで5連勝を飾りシーズン最終戦を残してマニュファクチュアラータイトルを獲得した。

    6時間のうち2/3がウェットコンディションで争われたレースの優勝ドライバーは、ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバーだった。ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブがドライブするもう1台のポルシェ919ハイブリッドは2位に入った。

    この勝利でポルシェは、308ポイントでマニュファクチュアラータイトルを獲得、これにアウディ(238)およびトヨタ(137)が続いている。これはポルシェにとって耐久レースにおける13個目の世界選手権タイトルで、前回のタイトル獲得は1986年だった。1964年から1986年の間、ポルシェは当時のスポーツカー世界耐久選手権で12個のマニュファクチュアラータイトルを獲得した。

    ドライバー部門の世界選手権タイトルは11月21日に開催されるバーレーンのシーズン最終戦で決定する。現在、ポルシェのドライバーであるベルンハルト/ハートレー/ウェバーが155ポイントで、143ポイントのアウディのドライバー達をリードしている。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「私達が、今日達成したことを本当に実感するのに多少の時間がかかることは確かです。今年は、ポルシェにとってWEC参戦わずか2年目ですがル・マンで優勝し、世界選手権タイトルを獲得しました。これらが現実だとは信じられません。天候の変化により、ここでの6時間、極限の緊張状態が続きました。この成功に向けて一生懸命努力したヴァイザッハのスタッフ、そしてポルシェの全社員に感謝しています。次は、ドライバー部門のタイトル獲得を目指します」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「まず、ヴァイザッハのスタッフと、この現場のスタッフ全員に感謝の意を表します。このタイトルは、彼ら全員のものです。富士も厳しいものでしたが、今日のレースも優れた作戦の勝利です。あらゆる瞬間に、あらゆる状況でミシュランタイヤを信頼することができました。トラブルに見舞われても私達は集中力を維持しました。特にカーナンバー18がそうでした。ドライバー達は、最後方からトップまで、信じられないような追い上げを見せました。カーナンバー17のクルーは波に乗っており、それは今日も同じでした。彼らは優勝という結果に十分値します。メカニック達は、ピットレーンで最高の働きをしていました」

    アレクサンダー・ヒッチンガー (テクニカル・ディレクター)
    「2年目にしてル・マン優勝を果たし、今日は世界選手権のマニュファクチュアラータイトルを獲得しました。さらには予選もすべて支配しました。これ以上望めないほどの結果です。私は、このチームを心から誇りに思います。我々は、攻めの姿勢で開発を行い、パフォーマンスに関して一切の妥協を認めなかった反面、そのリスクを受け入れました。しかし、同時にポルシェ919ハイブリッドを信頼性の高い車両に仕上げることに成功しました」

    ティモ・ベルンハルト(No. 17)
    「厳しいレースでした。私が乗り込んだとき、コースは非常にウェットな状態でした。フルコース・イエローが出て、2台のアウディの間で大量の水しぶきを浴びて走行していました。実際、以前にウェットでの走行を経験しておらず、あまり大きなリスクを取りたくなかったので、その状態に慣れる必要がありました。クルマは速かったです。コースが乾いてくると、私達は最速でした。アウディとニールとは、いいバトルができました。最終的に、私はリードすることができ、大きな目標を達成しました」

    ブレンドン・ハートレー(No. 17)
    「スタートは悪くなく、レース序盤での私の2回のスティントはスムーズに運びました。ただし容易なコンディションではありませんでした。特に雨が激しくなったときは。あれは45周目あたりでした。視界が悪く、アクアプレーニング現象も出ていました。アウディのプレッシャーがあったため、私は無理をする必要に迫られましたが、まったくミスすることなくトップでティモにクルマを託すことができました」

    マーク・ウェバー(No. 17)
    「これほどの短期間で、このチームが達成したことは驚異的としか言いようがありません。私は、いくつかの魅力的なプロフェッショナルモータースポーツのプロジェクトに関わってきましたが、これほどのレベルにまで達し、今年このような結果を出したことは感動的です。これらの車両の製作、そして毎週のように最高のパフォーマンスを続けて出すことは至難の業です。マニュファクチュアラータイトルはポルシェと努力を続けた全員にとってすばらしい結果です。これらの人々のために走ることができ、最高です」

    ロマン・デュマ(No. 18)
    「すばらしいレースで、ポルシェにとって最高の結果となりました。今日、カーナンバー17の919ハイブリッドは強力で、勝つにふさわしい車両でした。マークの後についているときミスしてスピンし、追い上げる必要があったため、私は必要以上のリスクを負う必要がありました」

    ニール・ジャニ(No. 18)
    「マルクは、1周目のアクシデントからトップグループに返り咲くという、すごいことをやってのけました。私がクルマを受け取ったとき、強く雨が降っていました。視界は非常に悪く、アクアプレーニング現象にも悩まされました。このような条件でも、クルマは素晴らしい状態でした。アタックすることができ、4位からトップに順位を上げることができました。最初のスティントの終盤にかけて、ブレーキ温度の問題が出て、難しい局面でした。ハーフウエットやウェットのコースでは、予測できないブレーキのバランスは有り難くありません。何度か、コースアウトしそうな場面がありました。このように、私のスティントにはすべてが凝縮されていました」

    マルク・リーブ(No. 18)
    「スタートはよかったのですが、不幸にも1周目でぶつけられ、コースアウトしてしまいました。エンジンの始動に手間取り、さらにタイムをロスしました。そこから、ライバル達をかいくぐり始めました。最初クルマはアンダーステア気味でしたが、その後は改善し、激しい雨の中ではさらに好調になりました」

  • トヨタ、雨に翻弄された上海6時間レースを5位と6位で終える

    トヨタ、雨に翻弄された上海6時間レースを5位と6位で終える

    トヨタは、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦・上海6時間レースを、TS040 HYBRID#2号車が5位、#1号車が6位で終えた。

    しかし、昨年のチャンピオン・チームにとって今年の上海6時間レースは忘れ去りたいくらい残念なレースだった。コース上のデブリ(パーツの破片など異物)を拾った結果スローパンクチャーに見舞われたり、コース上を流れる大量の雨水に足を取られてスピンしたりと、不運とアクシデントに翻弄された。

    午前の早い時間から激しい雨に見舞われた上海国際サーキットは、午前11時のスタートから4周に渡ってセーフティカーに導かれてのレースになった。アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の組む#1号車はデビッドソンのドライブでレースをスタート、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ組の#2号車はコンウェイがスタートドライバーを務めた。

    スタートから90分ほど経過した頃、デビッドソンが2度目のスティントを始めてすぐに#1号車がスローパンクチャーに見舞われピットイン、中嶋が代わってレースに復帰した。その間にブルツが2度目のスティントを担当する#2号車が5位に上がった。

    レースが2時間を迎えた頃、雨脚は激しさを増し、多くのクルマがスピン、コース外へ飛び出す場面が見られた。追い抜き禁止を意味するフルコースイエローが解除されてすぐ、ブルツがスピンしたために#1号車が5位に返り咲きいたが、その後今度は中嶋が最終コーナーでスピン。その際、グラベルに足を取られて抜け出すのに時間を要し、再び6位でレースに復帰した。

    後半に入ると、コースは乾き始めたためブエミのドライブする#1号車は最初にレインタイヤからハイブリッド・インターミディエイトタイヤに交換したが、依然としてコースは滑りやすく、タイムロスは避けられなかった。

    レースが残り2時間を切るとコースは次第に乾いて来て、#2号車もインターミディエイトに交換、ブルツからサラザンに交代した。余談だが、サラザンは明日40歳の誕生日を迎える。

    レースが最後の1時間に差し掛かる頃には、コースの走行ラインは完全に乾き、2台のTS040 HYBRIDは共にスリックタイヤに交換、トップを走るライバル達に遜色のないラップタイムを刻み始めた。しかし、結局ライバル達とのギャップは埋めることが出来ないまま、サラザンが#2号車を5位に、ブエミが#1号車を6位でチェッカーフラッグを受けた。しかし、優勝したポルシェからはそれぞれ4周、5周の差を付けられていた。

    今日のレースの結果、ポルシェは最終戦を待たずに2015年のマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

    2015年のWECは残り1戦。11月21日(土)に中東のバーレーンで行われるバーレーン6時間を残すのみになった。

    佐藤俊男 チーム代表:
    今日は残念な結果に終わりました。ウェット路面を味方に付けることは出来ませんでした。TS040 HYBRID #1号車がスローパンクチャーに見舞われるという不運も含めて、少々トラブルもありました。天候への対応は誰にも難しいものであり、プロの仕事をしてくれたチームメンバーには感謝したいと思います。全力を振り絞って戦いましたが、残念ながら5位と6位が今の我々に成し得る最善の結果でした。今回、マニュファクチャラーズタイトルを獲得したポルシェには祝福の意を表したいと思います。今年、チャンピオンナンバーの#1を身にまとい戦ったことを我々は大変誇りに思いましたし、それが手元を離れるのは寂しい気持ちで一杯ですが、ポルシェはチャンピオンに相応しい、素晴らしい戦い振りでした。来年は我々もより素晴らしい戦いで彼らに臨んで行きます。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    決勝レース: 6位 164周、ピットストップ7回、グリッド:5番手
    最高ラップタイム:1分48秒685

    アンソニー・デビッドソン:
    私がレースのスタートドライバーを務めたのは初めてで、しばし楽しめました。私はアウディに前をふさがれたので何とか抜きましたが、昨年の記憶を思い起こすようでした。あらゆる条件下で我々は出来る限りプッシュしました。残念ながら雨がまた降り出した時、一貴がグラベルにつかまってしまいましたが、ベストを目指して走り続けることが出来ました。ピットストップを迅速にこなしてくれたメカニックの素晴らしい仕事振りには、感謝しています。

    セバスチャン・ブエミ:
    今日は少し残念な気持ちです。すっきりとしたレースが出来れば、もう少しだけ良い結果だったと思います。それもレースですが、コンディションは非常にトリッキーでした。我々はインターミディエイトタイヤに賭け、ほぼ報われていました。今日の良いところとしては、30秒間、ファステストラップを保持したことでしょう。次のレースでもプッシュし続けます。

    中嶋一貴:
    特に私には難しい日でした。土砂降りになり始めた時、私はミスをしてグラベルにつかまり、長くタイムロスをしました。チームの仲間、特にいつも通りに良い仕事をしてくれたメカニックの誰もに申し訳ない気持ちで一杯です。そのあとは成し得る限りのベストを尽くして終われましたが、このミスから学び、次のレースでは、更に攻めて行きたいと思います。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝レース: 5位 165周、ピットストップ6回、グリッド:6番手
    最高ラップタイム:1分49秒374

    アレックス・ブルツ:
    非常に困難なレースでした。いつもウェットコンディションは好きなのですが、今日はいくつかのトラブルを抱え、非常にドライブし難い状況でした。修行を強いられた一日でした。

    ステファン・サラザン:
    今日のレースで特に語るべき事はありません。我々は自分たちの出来るベストを尽くし、5位でフィニッシュしました。チームメイトがいくつかのトラブルに見舞われたこともあり、少なくともチーム間の争いには勝つことが出来ました。今日はあらゆるコンディションを経験出来たことで、有意義な情報も得られました。

    マイク・コンウェイ:
    スタート時のコンディションは非常にトリッキーで、視界も悪かったのですが、それは全てのライバルに同様です。私はタイヤが正しく動作する領域を維持することに苦しみました。しかし、私のスティントの終盤に向けて徐々に上手く行ったようで、ラップタイムも向上しました。路面コンディションは常に変わり、非常に難しい戦いでした。5位という結果はスタートよりもひとつのポジションアップですが、少なくともチャンピオンシップで#1号車との差を少し詰めることは出来ました。

  • トヨタ、実績のある上海6時間レースでの活躍に期待

    トヨタ、実績のある上海6時間レースでの活躍に期待

    2015年FIA世界耐久選手権(WEC)も残り2戦。その終盤戦注目の上海6時間レースが、今週末上海国際サーキットで幕を開ける。

    全8戦で戦われるWECの最終3戦は、アジアの国々で開催されている。まず日本の富士スピードウェイ、次に中国の上海サーキット、そして最後がバーレーンの国際サーキットとなる。

    トヨタは、この上海6時間レースにも2台のTS040 HYBRIDで臨む。#1号車がアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴組、#2号車がアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ組。

    トヨタは上海のレースでは素晴らしい成績を残してきた。2012年、2014年には優勝、2013年も技術的トラブルに見舞われるまで、圧倒的な速さでレースをリードしていた。また、セバスチャン・ブエミは昨年記録した1分48秒694というタイムで、上海国際サーキットにおけるLMP1クラスのレース・ラップレコードを保持している。

    今シーズン苦戦を強いられているトヨタだが、先の富士6時間レースではTS040 HYBRIDが雨の中で明らかな性能進化を見せ、アウディ、ポルシェといったライバルとの激しい戦いを展開して見せた。今週末の上海のレースでも更に力強い走りを見せてくれるはずだ。

    ちなみに、中国は耐久レースに関しては歴史と経験があり、2010年と2011年にズーハイ・サーキットで国際ル・マンカップ1000kmレースが開催されている。このレースが現在のWEC開催のもとになっている。そして、それぞれのレースでトヨタのサラザンとデビッドソンが優勝を遂げている。WECが始まったのは2012年。場所を現在の上海国際サーキットに移して行われた。上海国際サーキットは1周5.451km。2本の長いストレートと16個のコーナーを持つ近代的なサーキット。

    週末のカレンダーは、10月30日(金)に2回公式練習走行が行われ(午前10時30分〜、午後3時30分〜)、翌31日(土)には午前9時から3回目の公式練習走行、そして午後2時から公式予選が行われる。決勝レースは11月1日(日)の午前11時にスタートが切って落とされる。

    佐藤俊男 チーム代表:
    上海戦を楽しみにしています。これまで、このサーキットでは我々トヨタは非常に強く、中国を訪れた時はいつも表彰台に上がっていました。ライバルが非常に手強いことは承知していますが、この週末には再び表彰台に上がれるよう、全力を注ぎます。長かったシーズンも終わりに近づいていますが、チームの全員が最良の結果を獲得すべく集中しています。この上海でも、目標達成のため、一丸となってベストを尽くします。

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #1号車):
    昨年の上海は我々にとってベストレースのひとつで、2つのワールドチャンピオン獲得を盤石なものにしたレースでした。今年は状況が異なりますが、我々のレースへの取り組みは変わりません。金曜日の公式練習では、レースで最善を尽くせるようTS040 HYBRIDのセッティングに集中します。依然として我々は気力も充実しており、良い形でオフシーズンを迎えられるよう、残り2戦での結果を出したいと思います。

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #1号車):
    上海のサーキットには、昨年の優勝を始めとしていくつかの良い思い出があり、好きなコースです。我々ドライバーは、例え結果が期待通りにならないとしても、どのサーキットでも常に学ぶものがあります。最大限の努力をして、改良と学習を試みますが、これは翌年に向けての役に立ちます。とにかくプッシュしますし、頑張れば報われることもあると思います。

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #1号車):
    富士のレースでは、最初の1時間、ライバルとの戦いを楽しむことが出来ました。どの週末も、レースを通じて常に全力で戦っていたいので、それを目標に頑張ります。上海のレースも厳しいと思いますが、我々は前向きですし、闘志も漲っています。このサーキットは特にタイヤ摩耗とトラフィックの点で攻略が難しいサーキットですが、私は好きです。過去のレースでは良い結果を出せているので、この週末を見守りたいと思います。

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #2号車):
    私はいつも良いリズムで走れる上海のコースが好きなので、中国に行くのを楽しみにしています。これまでにWECで3度レースを戦い2回のポールポジションを獲得して来ました。それだけに、この上海でまた良いリズムを取り戻せることを期待しています。長いストレートは我々にとって有利に働かないことは分かっていますが、ライバルとのギャップを縮めるべく努力を続けて行きます。レースは何が起こるか分かりません。我々はレースで訪れるいかなるチャンスも逃さないよう準備します。

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #2号車:
    上海で再びレースが出来ることを喜んでいます。高速コーナーと長いストレートなど、他ではあまり見られないレイアウトで、ドライバーにとっても、走って楽しいコースです。TS040 HYBRIDのベストなセットアップを見出すことが最も重要です。そのために金曜日の公式練習から、日曜日の決勝レースへ向けて多くの比較作業を行うことになるでしょう。上位を争うのは簡単な挑戦ではありませんが、可能な限り良いポジションで戦えるよう全力を尽くします。

    マイク・コンウェイ (TS040 HYBRID #2号車:
    私の上海サーキット走行経験は2013年、LMP2カーでの一度だけです。そのため、良く知っているコースというわけではありません。しかし、とてもチャレンジングでドライバーに満足を与えてくれるという点で好きなコースです。最初のコーナーは信じられないほど長く、非常にトリッキーなレイアウトなので、上手く走るためには我慢を強いられます。TS040 HYBRIDでこのコースを走るのは初めてなので楽しみです。チームのために、良い結果を得るべくベストを尽くします。

  • ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェのポルシェ 919ハイブリッドは、10月11日に富士スピードウェイにて行われた世界耐久選手権第6戦において優勝し、4連勝を果たした。この勝利によりポルシェはWECのマニュファクチュアラーチャンピオンシップだけでなくドライバーズチャンピオンシップにおいても首位に立った。

    荒れた天候の富士スピードウェイにおけるレースで優勝したのはティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)/マーク・ウェバー(オーストラリア)組だった。

    ロマン・デュマ(フランス)/ニール・ジャニ(スイス)/マルク・リーブ(ドイツ)組は2位となり、ル・マン24時間を含め今シーズン3度目のワン・ツーフィニッシュを飾り、マニュファクチュアラーポイントでは大幅にリードを増やした。

    第6戦終了時のポイントはポルシェが264点、アウディが211点、トヨタは119点となっている。ドライバーズチャンピオンシップではベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が1ポイント差でトップに立っている。

    カーナンバー17のレース展開
    降雨のためレース開始から40分間に渡りセーフティーカーが隊列を率いて周回を重ねていった。ポールポジションからスタートしたマーク・ウェバーはフルウェットタイヤを装着していたが、コカ・コーラコーナーでコースアウトし4位までポジションを落とす。ハイブリッドシステムに発生したトラブルによりブーストが掛からない状態が続いたカーNo.17は23周目にチームメイトであるカーNo.18に先行を許し5位となった。31周目に始まりカーNo.1のトヨタがピットに入る42周目まで続いた2台の激しいバトルは富士スピードウェイに集まった観客を大いに魅了した。43周目に給油のためピットインしたウェバーはカーNo.7のアウディとチームメイトの919ハイブリッドの後ろとなる3位で走行を続ける。ウェバーが担当したダブルスティントの後半、ウェット路面のなか追撃が始まります。72周目にチームメイトがトップに立ってから、ウェバーはカーNo.7のアウディと激しいバトルを展開。幾度かポジションを入れ替えたのち、両車はピットに向かった。ウェバーは81周目にブレンドン・ハートレーにステアリングを託すと同時に、このレースで始めてのタイヤ交換によりインターミディエイトスリックを装着してコースに復帰する。ハートレーは86周目にアウディ(カーNo.7)にパスされ2位に落ちたが、108周目には首位に返り咲く。その後、2位に落とすが、121周目に給油を行いセカンドスティントに突入。160周目まで走行した後、ティモ・ベルンハルトへ交代。スリックタイヤでコースインしたベルンハルトは193周目のピットストップで給油とともにニュータイヤを装着しチェッカーを目指した。209周目、ついにベルンハルトはトップに立った。

    カーナンバー18のレース展開
    長いセーフティーカーランが続きレースが始まった時、ロマン・デュマはフルウェットタイヤを履き2位を走行していた。しかしピットスピードリミッターが不意に作動したため、大きく順位を落とす。カーNo.17がハイブリッドシステムにトラブルが発生したタイミングでデュマは4位まで順位を戻し、25周目にはカーNo.1のトヨタをオーバーテイクし3位となった。36周目にはアウディ(カーNo.8)を抜いて2位になったのち、LMP1クラスでもっとも遅いタイミングとなった44周目にピットに戻り給油のみを行う。デュマは71周目にカーNo.7のアウディからトップを奪取。82周目にマルク・リーブがコースインするとフルコースのイエローコーションが出されるが、インターミディエイトスリックを履いたリープは首位をキープしたまま122周目に給油のためピットインし、159周目にニール・ジャニへ代わる。スリックを履いたジャニはトップのまま走り続け、192周目にガソリンとフレッシュなスリックタイヤを得てコース復帰。209周目にベルンハルトと順位を入れ替え、そのまま2位でゴールした。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「コンディションがめまぐるしく変わる難しいレースでしたが、目標を達成することができました。またワン・ツーフィニッシュを成し遂げてマニュファクチュアラーチャンピオンシップのリードを広げ、ティモとブレンドンとマークはドライバーズチャンピオンシップでも首位に立ちました。この素晴らしいチームとともに働けることは何より幸せなことです」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「状況は激しく変化しましたが、すべての戦略が的中しました。6名のドライバー全員はミスもなく完璧で、これぞチームワークという見事な働きを見せてくれました。我々はまだ若いチームですが、難しいレースでも勝てることを証明したと思います。アウディはスタート直後からプレッシャーを与えてきました。本拠地ヴァイザッハで準備をしてきたスタッフも含めたチームすべてのメンバーに感謝いたします」

    ティモ・ベルンハルト(No. 17)
    「マニュファクチュアラータイトルのため、目標としてきたワン・ツーフィニッシュという結果を得たことが私にとってはもっとも重要です。今日はチームメイトの919ハイブリッドが勝利に値するパフォーマンスを披露していました。難しいレースにもかかわらず最大限のポイントを獲得できました。しかしタイトルを得るためにはあと2つの6時間レースという長い道のりが待ち受けています」

    ブレンドン・ハートレー(No. 17)
    「私が担当したダブルスティントの折り返し地点では、ピットアウトと同時に出たフルコースイエローによりチームメイトに大きな遅れを取りました。インターミディエイトスリックで走るにはトリッキーなコンディションで実際にウェットタイヤの方が速かったはずですが、最後の最後でスリックタイヤが生きました。カーNo.7のアウディにはコックピットのスイッチを操作している間にパスされましたが、フェアでクリーンなバトルを楽しみました」

    マーク・ウェバー(No. 17)
    「序盤はグリッブが少なくコカ・コーラコーナーではクラッシュ寸前になりました。ハイブリッドシステムにトラブルが発生した際は無線でピットと幾度も交信しました。ダブルスティントの後半には満足しています。カーNo.7のアウディと戦い、我々は予選の順位を取り戻すことができました」

    ロマン・デュマ(No. 18)
    「簡単な状況でなかったのは間違いありません。スタート直後にマークはスピンし、私の919ハイブリッドではピットスピードリミッターが誤作動しました。間違ってスイッチを押してしまった可能性もありますが、ポジションを落としたことは確かです。トヨタに激しく追い立てられたせいか、20周に渡りブレーキにも違和感を感じました。スティント後半は前を走るライバルたち全員をオーバーテイクし、楽しむことができました」

    ニール・ジャニ(No. 18)
    「開幕戦のシルバーストン以来、トラブルのないレースでした。車も素晴らしく戦略も的中し、私たちはトップを走りました。フルコースイエローのタイミングにも恵まれました。後続に1分の差をつけてレースをリードするタイミングもあったと思います。シリーズ序盤の数レースにおけるトラブルでドライバーズタイトルの可能性は失ったことで、17号車に勝利を譲りました。悔しいのはもちろんですが、今は我慢して次のチャンスを待つつもりです」

    マルク・リーブ(No. 18)
    「レース中盤のダブルスティントを走りました。走り始めの路面はインターミディエイトにはスリッパリー過ぎたため、苦しみました。雨が止んでからのペースは良く、本来の速さを見せることができたと思います。1分もの大差でリードしていたので、ブレーキの温度管理をしながらタイヤもセーブしました。レースで最速だったのは良いことです」

    世界耐久選手権(WEC)第7戦は、11月1日、中国の上海インターナショナル・サーキットで開催される。

  • トヨタ:波乱のWEC富士戦で5位、6位フィニッシュ

    トヨタ:波乱のWEC富士戦で5位、6位フィニッシュ

    トヨタは、富士スピードウェイに集まった大勢のファン、多くのトヨタ自動車や関連会社からの支援を受けてWEC富士6時間レースを精一杯戦ったが、残念ながら期待に応えることが出来ず、5位、6位でレースを終えた。

    2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースは、朝から雨に見舞われた富士スピードウェイで午前11時にスタートを切った。セーフティカーの先導で始まったレースは、雨脚が弱まった午前11時半頃にセーフティカーが退き、本格的なレースがスタートした。

    TOYOTA GAZOO RacingのTS040 HYBRID #1号車は中嶋一貴が5番手から、#2号車のアレックス・ブルツは6番手からスタートしたが、グリーンフラッグが振られると同時に中嶋一貴は好ダッシュを決め3位へとポジションアップし、ブルツは4位へと上がった。

    中嶋一貴はスタートから強靱な意志で上位を狙い、#17ポルシェと手に汗を握る激しい接戦を繰り返した。レース序盤の最高の見所がこの中嶋一貴とポルシェの戦いだったといえる。しかし、レースが1時間を経過する頃、残念ながらポルシェの後塵を拝し4位に後退した。

    最初のピットストップで#1号車は5位に後退したが、雨脚が弱くなると中嶋から交替したアンソニー・デビッドソンがペースを上げ、4位の#8アウディに迫り、悪コンディションでのTS040 HYBRIDの強さを見せつけた。コースが乾き始めると、2台は揃ってミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤに履き替えたが、その直後にふたつのドラマが襲いかかり、TOYOTA GAZOO Racingの夢は砕かれてしまた。

    ドラマのひとつはステファン・サラザンの#2号車がGTクラスの車と接触したことだった。この接触でTS040 HYBRIDのボディ右サイドに搭載されている冷却システムにダメージを負い、その修理に13分を費やした。サラザンからマイク・コンウェイに代わってレースに復帰した時には、首位から12周遅れの19位に後退していた。ふたつめのドラマは、#1号車のデビッドソンがピットに入る際にピットレーン進入路で白線を踏み、ドライブスルーペナルティを受けたこと。

    レースは3分の2を消化した頃からコース上の走行ラインが乾き始め、2台のTS040 HYBRIDはドライタイヤに交換、ブエミの乗る#1号車は5位を堅持。#2号車のコンウェイは果敢な追い上げの結果、8位まで順位を上げていま。そして、最後のスティントでは#1号車がブエミから中嶋に、#2号車はコンウェイからブルツに代わり、それぞれ5位、6位で6時間レースを終えた。

    富士6時間レースを終えた結果、TOYOTA GAZOO Racingはマニュファクチャラーズ選手権で3位に付けている。今シーズンのレースは上海、バーレーンの残り2戦。TOYOTA GAZOO Racingにとって苦しい戦いが続くが、2016年での復活を賭けて1戦たりとも手を抜かない戦いへと臨む。

    佐藤俊男 チーム代表:
    天候にも助けられ、最近のレースより向上した我々の戦闘力を見て頂くことが出来ました。ウェット路面での競争力の高さを示せたことは励みにもなります。しかし、いくつかの要因によりこれを上手く活かせず、ホームレースを良い結果で終えることが出来なかったのが残念です。今週我々を応援してくれた全てのファン、特にウェットコンディションにもかかわらずスタートから応援してくれたファンの皆様には本当に感謝しています。また、素晴らしいサポートで共に戦ってくれたトヨタの従業員の皆様にも感謝します。富士での連勝記録更新は出来ませんでしたが、来年は必ずもっと強くなって戻って来ます。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    決勝レース: 5位 214周、ピットストップ6回、グリッド:5番手
    最高ラップタイム:1分27秒512

    アンソニー・デビッドソン:
    今日は非常にトリッキーなコンディションでした。我々の使用しているミシュランタイヤの全ての能力を引き出し、限界まで使い切るのはドライバーにとっては非常に難しい挑戦でした。厳しいレースではありましたが、いくつか良い兆候もありましたし、ウェットコンディションでの好ペースを示すことが出来たのは励みとなりました。しかし、ホームコースで表彰台を獲得出来なかったのは残念です。

    セバスチャン・ブエミ:
    残念な結果となってしまいました。ウェットコンディションではとても良い感触で、ライバルとの差は縮まったと思ったのですが、コースが乾くと共に差を広げられてしまったのは残念です。着実なレースを戦えましたし、今日は満足いくパフォーマンスを示せたと思います。来年こそは、昨年までのように勝利のトロフィを獲得するために戻って来たいと思っています。

    中嶋一貴:
    予想通り、ウェット路面での我々はより競争力がありました。レース序盤、ポルシェとのバトルは楽しいものでしたが、直線スピードに勝る彼らの前を走り続けるのは難しかったです。私のピットストップまで、何とか1台のポルシェの前を走り続けることが出来、エキサイティングでした。ピットストップ後は、ライバル達が少し速いという状態でした。少なくとも我々のスピリットはファンのみならず多くの人にお見せすることが出来たと思います。もちろんこれからも我々は全力で戦い続けます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝レース: 6位 203周、ピットストップ7回、グリッド:6番手
    最高ラップタイム:1分27秒992

    アレックス・ブルツ:
    はじめにいつも応援してくれるファンの皆様へ感謝の言葉を贈りたいと思います。本当に素晴らしい最高のファンです。私のプロレースドライバーとしてのキャリアは20年になりますが、今でも日本のファンに再会出来るのが嬉しいです。ファンにとっては生憎の悪天候となってしまいましたが、その反面、このコンディションのおかげで面白いレースが見られたのではないでしょうか。我々のTS040 HYBRID #2号車は、ステファンがドライブしている時にGTクラスの車に接触され、上位争いから脱落することになってしまったことが残念です。

    ステファン・サラザン:
    我々のTS040 HYBRIDには少々厳しいレースでした。ウェット路面ではフロントのグリップ不足に悩まされ、必要な速度を維持するのは困難でした。GTクラスの車に追突されたため、その修復にとても時間を費やしてしまいました。その上、ハイブリッド・インターミディエイトタイヤへの交換後にまた雨が降り出し、再度レインタイヤに履き替えるためにタイムをロスしました。このような状況でも時には上手く行き、また時にはそうでないことがありました。こういう経験からも、常に学び続けなければならないと思います。

    マイク・コンウェイ:
    難しいコンディションの一日でした。溝無しのハイブリッド・インターミディエイトタイヤを使いこなすのは非常に大変で、ドライタイヤに交換するまで、我慢の走りを強いられました。その後、終盤に向けて調子は上向いて行き、最後はライバルと比較しても悪くないペースだったと思います。残りの2戦でもプッシュを続けますので見ていてください。

  • トヨタ、3列目グリッドから雨予想の決勝レースへ / WEC富士

    トヨタ、3列目グリッドから雨予想の決勝レースへ / WEC富士

    10月10日(土)、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースの公式予選が行われ、2台のTS040 HYBRIDが5番手、6番手のタイムを刻み、揃って3列目から明日の決勝レースをスタートすることになった。

    公式予選セッションは、午後2時10分から20分間、曇り空、気温17度の寒空の下で行われた。

    TS040 HYBRID #1号車は昨年のチャンピオン・コンビであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミに加え、日本が誇る中嶋一貴が乗り込んだ。予選は2人のドライバーがタイムアタックを担当するが、今回は中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがステアリングを握り、2人の出したベストタイムの平均値1分25秒072が予選タイムとなり、5番手。このタイムはポールポジションを獲得したポルシェ#17号車から2秒309差だった。

    もう1台のTS040 HYBRID #2号車はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイのうちサラザンとコンウェイが予選をアタック、1分25秒327のタイムを出して予選6番手だった。

    富士スピードウェイで行われた過去3年間のWEC6時間レースをすべて制しているトヨタだが、今年の予選ではライバルのタイムには及ばなかった。だが、TS040 HYBRIDのパワーユニットを開発するトヨタ自動車東富士研究所から僅か20kmしか離れていない富士スピードウェイのホームレース。トヨタは地元日本のファンと、応援をしてくれるトヨタ自動車の大勢の社員に、最高のパフォーマンスを見せるべくベストを尽くして臨む。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習3回目:4番手(1分25秒458)33周
    予選:  5番手(平均1分25秒072)

    セバスチャン・ブエミ:
    可能な限りベストを尽くしました。正直なところ、望んでいた結果には届きませんでした。練習走行では、もう少しライバルに近づけると思っていました。しかし、あくまでもこれは予選の結果で、我々は決勝レースに焦点を合わせています。明日の天候が味方してくれることを願って、前向きに挑戦していきます。

    中嶋一貴:
    私のアタックでは若干ミスをしたので、理想のタイムとは言えないのですが、ポジションは変わらなかったでしょう。明日の決勝で頑張ります。少しでもウェットコンディションになってくれればチャンスが増えるでしょう。多くの応援を背中に受けて、明日もプッシュして行きます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習3回目:5番手(1分26秒186)29周
    予選:  6番手(平均1分25秒327)

    ステファン・サラザン:
    ピットレーン出口で長く待たされたためにタイヤが冷えてしまい、アンダーステア症状に見舞われてしまいました。そのため、車両を信頼出来ないままのアタックとなり、良いタイムが出せませんでした。しかし、決勝レースに向けては良い仕上がりになっているので期待しています。

    マイク・コンウェイ:
    最初の数周、コース上の混雑に阻まれてしまいました。それが無ければコンマ数秒は速かったと思います。自分の走りには満足しており、燃料が少ない状況でのTS040 HYBRIDも好感触でした。ライバルには届きませんでしたが、差は縮まっています。今夜も遅くまで作業を続け、微妙な天候になりそうな明日の決勝レースでベストを尽くします。

  • トヨタ、今週末のホームレースへと公式練習を開始 / WEC富士

    トヨタ、今週末のホームレースへと公式練習を開始 / WEC富士

    10月9日(金)、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースが富士スピードウェイで幕を開けた。トヨタは2014年のマニュファクチャラーズ、ドライバーズ両タイトルを獲得し、チャンピオンの証として栄えあるカーナンバー#1をつけたTS040 HYBRIDでホームコースに戻って来た。また、トヨタにとっては、富士6時間レースは2012年以降3年連続で勝利を挙げている重要なレースとなる。

    今日行われた公式練習初日では、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の操る#1号車は、2回のセッションとも5番手で終えた。彼らが記録した1分26秒242というタイムは、昨年記録したポールポジションのタイムより0秒23速いタイムだった。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車は2回の公式練習を共に6番手で終えている。2台のTS040 HYBRIDは合計168周を走破、全走行距離は766kmに及んだ。

    天気予報によると週末には雨が来るという予報だったが、公式練習初日の今日は晴天に恵まれ、気温は21度と過ごしやすく、レースへ向けてのセットアップには完璧な1日となった。富士スピードウェイはTOYOTA GAZOO Racingの6人のドライバーにとって、十分に親しみのあるコースだが、コンウェイがLMP1クラスのTS040 HYBRIDを操ったのは今年が初めてだった。彼は2013年のWECにおいてLMP2クラスで2位に入賞している。彼は、今日のセッション最後の20分にTS040 HYBRIDを走らせた。

    富士スピードウェイはWECシリーズの6時間レースの中では最長の1.475kmの直線を持つコース。加えて高速コーナーから低速コーナーまでが組み合わされた非常にテクニカルなコース。ここで好タイムを記録するには高い最高速とコーナーでの最適なセットアップが要求される。TOYOTA GAZOO RacingはTS040 HYBRIDから最高性能を引き出すために忙しい1日を過ごした。セットアップ作業の中には2種類のミシュラン・ドライ用タイヤの比較も重要な仕事として含まれており、2回目の公式練習はそのために多くの時間が費やされた。

    明日10月10日(土)は午前9時50分から3回目の公式練習が行われ、午後2時10分からLMPクラスの公式予選が行われる。決勝レースは10月11日(日)午前11時にスタートします。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習1回目:5番手(1分26秒633)32周
    公式練習2回目:5番手(1分26秒242)45周

    アンソニー・デビッドソン:
    プログラムを順調にこなすことが出来て勇気づけられた一日であり、最後はTS040 HYBRIDの適切なバランスを見出せました。ロングランのペースとバランスについては一貴もとても満足しているようです。これまでのところ、TS040 HYBRIDを仕上げていく作業は上手く行っており、望むレベルにかなり近づいています。

    セバスチャン・ブエミ:
    我々のホームレースである富士で再び走ることが出来て喜んでいます。前戦オースティンと比べると、練習走行での競争力はライバルに少し近づいたように思えます。我々にとってはとても良い一日となりましたが、まだ少しやるべきことは残っています。残りの週末、天候も含め、成り行きに期待しています。

    中嶋一貴:
    納得の一日でした。特にロングランではまずまずのペースを刻めました。タイヤ摩耗の問題もありましたが、ライバルもロングランでは同じような状況だと思われます。ホームレースへ向け、可能な限りベストなパッケージを準備するためにチームの誰もが本当にハードな作業を続けて来ました。チームの努力に感謝し、プッシュを続けます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習1回目:6番手(1分26秒724)38周
    公式練習2回目:6番手(1分27秒149)53周

    アレックス・ブルツ:
    グランドスタンド前のストレートでトヨタの旗がずっと振られているのを見るのは最高の気分です。金曜日のコースはいつも非常にチャレンジングで、多くの問題も出て来ますが、それをこれから解析して行きます。いくつかのセットアップの比較を行いましたが、正しい方向へ進んでいることを願っています。これまでの所は目標通りです。

    ステファン・サラザン:
    私にとって今日は順調で、特筆すべきことはありません。いくつか大きく変えたセットアップを試し、興味深いデータが得られました。雨が降った時のことも考えておかなければなりません。TS040 HYBRIDの感触はとても良いので、決勝レースで雨が降れば、天候が我々に味方してくれることもあるでしょう。

    マイク・コンウェイ:
    今日の2回の公式練習セッションでは、主にTS040 HYBRIDのバランスについての作業と、オースティンで学んだことを活かすべく試しました。感触は良かったのですが、予選や決勝レースへと向上の余地があります。週末に向けて雨の可能性があるので、そのための準備もする必要があるでしょう。

  • ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェは、世界のモータースポーツ選手権の中で最も重要なレースのひとつであるFIA世界耐久選手権(WEC)全8戦の第6戦として富士スピードウェイにて10月11日の11:00に開催される6時間耐久レースに挑む。

    日本は、スポーツカーにとって成熟した市場であり、熱烈で知識の豊富なレースファンを抱えている。神聖な富士山の麓にあるこのサーキットでは、数多くのポルシェ レースカーが歴史を刻んできた。

    富士のコースレイアウトは、レースチームに特別な課題を突き付ける。極めて長いストレートでは車速が上がるが、それに続く16個のコーナーの中には極めてタイトなものも含まれ、車両には異なるセッティングが要求される。ポルシェは、2種類の車両でこの課題に挑む。

    最高峰のLMP1(ル・マン・プロトタイプ・クラス1)のポルシェ919ハイブリッドは、シリーズ戦の連勝記録を伸ばすことを目指している。約1,000PSのシステム出力を発生する軽量な870kgのハイブリッドガソリンレーサーは、今シーズンこれまでにル・マン24時間をはじめ、それに続くニュルブルクリンクと米国での6時間レースで優勝している。ポルシェは、アウディとトヨタに先行してマニュファクチュアラー部門をリードし、ドライバー部門でもトップを射程圏内に捉えている。

    ポルシェは同じWECレースにおいて、市販車ベースのレーシングカー専用のGTクラスにポルシェ911 RSRも参戦させている。このカテゴリーでワークスチームから出走する911 RSRは、フェラーリにわずか2ポイント差まで迫っており、ポルシェのワークスドライバーであるリヒャルト・リーツは、ドライバー部門をリードしている。

    919と911には大きな違いがあるにも関わらず、いずれのレーシングカーも日本のポルシェファンの間で絶大な人気を誇る。最先端のテクノロジーを採用したル・マン・プロトタイプは、とりわけハイブリッド車に強い関心のある日本人の目を引き付けている。特にそのドライブコンセプトは、31台の中で最も革新的。919のガソリンエンジンは、ターボチャージャー付きの2リッター4気筒という小排気量ながら、500PSの出力を発生し、ポルシェがこれまでに作った中で最も効率的なエンジンとみなされている。しかし、それだけではない。919ハイブリッドには、2つの異なるエネルギー回生システムが装備されている。ポルシェはこれらを用いて、日常走行のより良い未来に向けて取り組んでいる。排気ガス流から取り出されたエネルギーは、2基目のタービンにより電気エネルギーに変換される。フロントアクスルでは、運動エネルギーが制動時に回収され、これらの回生システムがリチウムイオンバッテリーに充電され、ドライバーは、ここに蓄えられたエネルギーをスイッチひとつで放出することができる。こうして400PSを超える出力の電気モーターがフロントアクスルを駆動し、919を4輪駆動車にしている。

    しかし、純粋なパワーだけが、この特別な世界選手権の目的ではない。厳格な燃費規制がエンジニアに発想の転換を余儀なくさせる。そして、まさにこれこそが、ポルシェの参戦理由。LMP1プログラム責任者フリッツ・エンツィンガーは次のように述べている。

    「ポルシェにとって勝つことは重要ですが、長期的に見れば、こうした勝利は記念写真のようなものです。開始当初より919ハイブリッドの最も重要な役割は、『走る実験室』として将来の市販車の役に立つことでした。」

    しかし、レーシングカーと市販車の間の技術的なつながりは、市販車に近いGTクラスのポルシェ911 RSRにおいてよりいっそう密接。この車は、世界で最も多く販売され、最も成功を収めたレーシングスポーツカーの象徴であり、第7世代の911スポーツカーをベースにしている。全ての911と同じく、911 RSRのボディは、シュトゥットガルト−ツッフェンハウゼン工場の組み立てラインから生み出されている。特に、軽量設計やエアロダイナミクスなどのエネルギー効率の分野において、モータースポーツは、体系的かつ継続的に市販車の開発に取り入れられる。日本では熱烈なファンが911を待っている。

    ポルシェのモータースポーツ部門責任者フランク=シュテッフェン・バリサー博士は、次のように述べている。

    「私達は、とりわけ2ドアスポーツカーとフラッグシップの911により、日本市場で大きな成功を収めています。」

    ポルシェジャパンの販売台数は、2014年に大きく増加したことで、初めて5,000台の大台を超えた。そして2013年以降、リアエンジンおよびミッドシップエンジンのスポーツカーの販売台数が、再び歴史的な規模に達した。これが、好調な年間実績に大きく貢献した。2015年上半期を見ても、2ドアスポーツカーの日本における販売は好調。

    バリサーによれば、「ポルシェ911にとって、こうした成功を際立たせるのに、サーキットで強力なライバルを上回る戦闘力を見せることほど確実な方法はありません」