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  • 【速報】 F1マイアミGP フリー走行 結果・タイムシート

    【速報】 F1マイアミGP フリー走行 結果・タイムシート

    2026年F1マイアミGP フリー走行の結果・タイムシート。現地時間5月1日(金)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで2026年のF1世界選手権 第4戦 マイアミグランプリのフリープラクティスが行われた。

    トップタイムを記録したのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが19番手、ランス・ストロールは22番手だった。

    フェラーリが主導権 ルクレール最速でFP1を制圧
    シャルル・ルクレールが1分29秒310を記録しトップタイム。大規模アップデートを投入したフェラーリが、マイアミの初日から明確な速さを示した。

    フェルスタッペン接近も0.3秒差 レッドブル改善の兆し
    マックス・フェルスタッペンは0.297秒差の2番手。シーズン序盤と比較すると明らかに差は縮まっており、アップデートの効果とマシンバランスの改善が見られる内容となった。

    ピアストリ3番手 マクラーレンも上位争いに食い込む
    オスカー・ピアストリが3番手に入り、トップから0.4秒台。マクラーレンもアップデートを投入しており、フェラーリとレッドブルに割って入る位置につけた。

    ハミルトン4番手 フェラーリ2台体制で上位確保
    ルイス・ハミルトンは4番手で、チームメイトに僅差。フェラーリは1-4体制でFP1を終え、マシンの総合力の高さを印象付けた。

    アントネッリはPUトラブルで伸び悩み
    ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリは5番手。セッション終盤にPUトラブルが発生し、ソフトタイヤでのアタックができなかったことが影響した。

    メルセデスはトップ3不在 ラッセル6番手
    ジョージ・ラッセルが6番手、アントネッリとともにトップ争いには届かず。依然として速さはあるが、単発のピークではフェラーリに遅れを取った。

    中団はアルピーヌとウィリアムズが健闘
    ピエール・ガスリー8番手、カルロス・サインツJr.10番手と中団上位を確保。アルピーヌとウィリアムズが「ベスト・オブ・ザ・レスト争い」で存在感を見せた。

    レッドブル2台目は苦戦 ハジャー9番手
    アイザック・ハジャーは9番手にとどまり、フェルスタッペンとの差が大きい。チーム内でのパフォーマンス差が依然として課題となっている。

    アストンマーティンは出遅れ 下位に沈む
    フェルナンド・アロンソ19番手、ランス・ストロール22番手。ガレージでのパワー系トラブルにより走行時間を失い、大きく出遅れる結果となった。

    高温と低グリップが影響 荒れた路面でミス続出
    気温30度超、路面温度50度以上のコンディションに加え、ストリート特有のダスティな路面により各所でオーバーランが発生。タイヤマネジメントとグリップの確保が今週末の鍵となる。

    F1マイアミグランプリ フリー走行 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分29秒310   39
    2 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分29秒607 0.297 39
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分29秒758 0.448 33
    4 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分29秒777 0.467 35
    5 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分30秒079 0.769 24
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分30秒100 0.790 32
    7 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分30秒208 0.989 33
    8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分30秒587 1.277 32
    9 6 アイザック・ハジャー レッドブル 1分30秒873 1.563 38
    10 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分30秒930 1.620 35
    11 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分31秒015 1.705 32
    12 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分31秒024 1.714 37
    13 87 オリバー・ベアマン ハース 1分31秒091 1.781 34
    14 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分31秒111 1.810 27
    15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分31秒595 2.285 32
    16 30 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分31秒635 2.325 35
    17 31 エステバン・オコン ハース 1分31秒648 2.338 40
    18 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分32秒047 2.737 24
    19 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分32秒593 3.283 29
    20 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分32秒762 3.452 32
    21 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分32秒862 3.552 40
    22 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分32秒959 3.649 28
  • アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ体制は「広報上のオウンゴール」

    アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ体制は「広報上のオウンゴール」

    アストンマーティンF1は、エイドリアン・ニューウェイを中心に据えた2026年F1プロジェクトで大きな期待を集めてきた。しかし、AMR26が競争力を示せない状況のなかで、その体制そのものに対する疑問が強まっている。

    元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、ニューウェイをチーム代表の役割に置いた判断に疑問を呈し、さらにジョナサン・ウィートリーのアウディ離脱発表後にローレンス・ストロールが出した声明について、アストンマーティン側の「広報上のオウンゴール」だったと指摘した。

    ニューウェイのチーム代表起用に「想像したことはなかった」
    エイドリアン・ニューウェイは2024年8月にアストンマーティンF1加入が発表され、2025年3月にマネージングテクニカルパートナーとして正式に着任した。そこから2026年F1レギュレーションに向けた新車プロジェクトを主導してきた。

    しかし、AMR26が実戦で競争力を欠いていることが明らかになると、状況は一変した。ニューウェイが巻き返すという期待はなお残っている一方で、批判は増えており、特にニューウェイをチーム代表的な役割に置いた判断に視線が集まっている。

    クルサードは、F1でニューウェイの働き方をよく知る人物のひとりだ。1994年にニューウェイ設計のウィリアムズでF1デビューし、1997年から2004年まではマクラーレンで再びニューウェイと仕事をした。さらに2005年にレッドブルへ移籍した後も、同年末にニューウェイが加入し、2009年のクルサード引退まで同じチームで過ごした。

    クルサードはポッドキャスト『Up to Speed』で、ニューウェイについてこう語った。

    「キャリアの大半でエイドリアンと一緒に仕事をしてきたが、彼がチーム代表になる姿はまったく想像したことがなかった」

    「彼は非常に優れた技術的思考を持っている。レーシングドライバーであり、技術的な問題解決の専門家だ」

    その一方で、クルサードはチーム代表に求められる政治的・メディア対応的な側面について、ニューウェイに向いている役割ではないとの見方を示した。

    「チーム代表が常に対処しなければならないF1の政治、そして時にメディアとの間で生まれる政治は、繊細な問題だ。特にエイドリアンの年齢、60代半ばという年齢ではなおさらだ」

    「年月を重ねると、自分が進んでやることと、もうやらないことがあると分かってくる。なぜなら、これから先の道のりは、すでに歩んできた道のりより短いからだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ストロール声明は「広報上のオウンゴール」
    クルサードは、ジョナサン・ウィートリーをめぐるアストンマーティンの対応についても言及した。

    ウィートリーのアウディ離脱は、ニューウェイの恒久的な後任としてローレンス・ストロール率いるアストンマーティンに加わる将来と関係していると見られている。しかし、アウディがウィートリーの退団を発表した直後、ストロールはアストンマーティンの公式チャンネルを通じて個人声明を出し、ニューウェイが引き続きその役職にとどまると強調した。

    クルサードは、この動きの背景に強い関心を示しつつ、アストンマーティンの広報チームにとっては結果的に逆効果だったと指摘した。

    「これは長期的な戦略だ。だから、ローレンス・ストロールの声明の先にあるものをもっと知りたい。あの声明では、エイドリアンがチームのパートナーであり、株式を持っており、当初の計画を続けていくと再確認していた」

    「私には、これは短期的な戦略だったものを修正しただけのように見える。そして実際には、広報上のオウンゴールになった。多くの人に疑問を抱かせたからだ。『本当にうまくいくのか?』と」

    「今では、我々がすでに思っていたこと、つまり決して機能しないのではないか、という考えを抱かせている」

    アストンマーティンは、ニューウェイ加入、ホンダとのワークス体制、フェルナンド・アロンソの存在によって、2026年F1シーズンの大きな注目チームと見られていた。しかし、現時点では期待が成果に結びついておらず、チームの技術体制とマネジメント構造の両方が問われる状況になっている。

  • F1マイアミGP 記者会見 PART2 雨の決勝に懸念「かなり難しい」

    F1マイアミGP 記者会見 PART2 雨の決勝に懸念「かなり難しい」

    F1マイアミGPの週末を前に行われたFIA公式記者会見には、カルロス・サインツ、アンドレア・キミ・アントネッリ、アイザック・ハジャーが出席し、アップデート競争とともに日曜決勝に向けた見通しを語った。

    特に注目されたのは悪天候の予報で、ドライバーたちは現行マシンの特性と相まって「かなり難しいレースになる」と警戒。視界やタイヤ温度、エネルギー管理といった複合的な課題が指摘され、未知のコンディションへの対応が鍵になるとの見方が示された。

    Q:まず全員に質問です。今回のレースに向けたレギュレーション調整についての反応を聞かせてください。カルロスからお願いします。

    カルロス・サインツ: FIA、FOM、ドライバー、チームがすぐに反応して、状況を改善しようと一緒に取り組んだことは純粋に嬉しい。これで突然すべてが変わるような“魔法の解決策”になるとは思っていないけど、すべての変更は理にかなっているし、僕たちにとって少しでも楽しくなる方向だと思う。スポーツをより良くするために協力しているのを見るのは良いことだし、大きな違いが出るかどうかは今後数戦で分析して、必要ならさらに調整していくことになると思う。

    アンドレア・アントネッリ: カルロスと同じで、この変更ですべてが一気に良くなるわけではないけど、正しい方向への良い第一歩だと思う。どこまで改善できるかはこれからだけど、スポーツのためにみんなで協力しているのは良いことだと思う。

    アイザック・ハジャー: 3戦しか終わっていない段階で変更が入ったのは良いことだし、これだけ早い対応はとてもポジティブだと思う。状況を改善するためにしっかり取り組んでいて、ドライバーの声も聞いていることが分かる。ただ、このコースはパワーユニットにとってそこまで代表的なコースではないと思うし、他のコースではもっと厳しくなると思う。明日クルマに乗ってどう感じるか見てみたい。

    Q:アイザック、そのまま続けます。今週末チームは多くのアップグレードを持ち込んでいますが、シミュレーターでの感触と期待は?

    ハジャー: 今週末に表彰台争いをするとは思っていない。他のチームもアップデートを持ち込んでいるし、僕たちの問題がすべて解決するとも思っていない。ただ、例えばQ3に比較的スムーズに進めるようになれば、それは前進だと思う。これまではそこに行くのにかなり苦労していたからね。それに5週間もドライブしていないし、スプリント週末でセッションが1回しかないのは最初はかなり違和感があると思う。でも様子を見てみたい。

    Q:レッドブルへの適応については?最初の3戦をどう感じていますか?

    ハジャー: 正直、レッドブルへの移行はとてもスムーズだった。環境的にもここ5年間ずっとレッドブルの人たちと仕事をしてきたから、チームが変わったという感覚はあまりなかった。FP1も経験しているし、まったく新しい手順というわけでもない。ステアリングも同じだし、大きな変化ではなかった。結果としては、自分にできる最大限のパフォーマンスは出していると思う。まだ望んでいる位置にはいないけど、自分のベストは出せているし、快適に感じている。

    Q:キミ、あなたに戻ります。昨年ここでスプリントポールを獲得した場所ですが、今週末への期待は?

    アントネッリ: 昨年スプリントポールを獲得した場所に戻ってくるのはとても楽しみだ。ただ今年はクルマも違うし、また違った展開になると思う。僕たちは大きなアップデートは持ち込んでいない。フェラーリやマクラーレン、レッドブルは大きなアップデートを持ってくるから、彼らは確実に近づいてくると思う。今週末はもっと激しい戦いになるだろう。それでも自分としてはクルマのパフォーマンスを最大限引き出すことに集中する。

    Q:カルロス、あなたのマシンは日本GPと比べてどれくらい変わりますか?

    サインツ: いくつかアップグレードは持ち込んでいるから違いはある。ただ重要なのは見た目の違いではなく、それがどれだけパフォーマンスを向上させるかだ。他チームも多くのアップデートを持ち込んでいるから、順位が大きく変わるとは思っていない。それでもシーズンを通じて回復していくための第一歩になると思う。より大きな改善はシーズン後半になるだろう。

    フロアからの質疑応答

    Q:キミ、日本GPのあとにスタート練習をするように言われていましたが、どれくらい取り組めましたか?また今回のルール変更はスタートに影響しますか?

    アントネッリ: 僕の問題はもっと根本的なものだと思うので、今回の変更が大きく助けになるとは思っていない。ブレイク中にスタート練習はかなりやったし、問題の原因も特定できた。今は解決策を考えているところだ。ただクラッチパドルや手のポジションにも関係するので、すぐに解決できるものではない。それでもできるだけ早く改善したいと思っているし、マイアミで少しでも前進できればいいと思う。その後にもまたブレイクがあるので、さらに取り組む時間はある。

    Q:キミ、チーム内でのバトルについてですが、自由に戦っていいのか、それとも指示を待つ必要がありますか?

    アントネッリ: チームは最初から明確にしている。「お互いにレースしていいが、リスペクトを持ってやれ」ということだ。愚かなことはしないようにというだけだ。僕たちは勝ちたいしベストになりたいが、同時にチームにとってベストである必要もある。だから自由にレースできるが、クリーンに戦うことが求められている。

    Q:アイザック、長いブレイクの間、モチベーションはどう維持していましたか?

    ハジャー: 正直、5週間もレースから離れるとすごく走りたくなる。ドライビングももちろん恋しいけど、それ以上に競争する感覚が恋しくなる。だからこの期間があったことで、逆に早く戻りたいという気持ちが強くなった。

    Q:キミ、ドリアーヌ・ピンのF1テストを見てどう感じましたか?

    アントネッリ: 彼女にとって素晴らしい一日だったと思うし、それを見られて嬉しかった。自分の初めてのF1テストを思い出した。とても特別な体験だからね。彼女は多くの周回を重ねて、毎周回ごとにクルマからより多くを引き出していた。チームの雰囲気もとても良くて、皆が彼女のことを喜んでいた。プレッシャーもあったと思うけど、それでも楽しめていたのはとても良かったと思う。

    Q:カルロス、今回のアップデートは見た目で分かるものですか?また軽量化とパフォーマンス、どちらに焦点を当てていますか?

    サインツ: 一部は見て分かると思うし、一部は重量削減に関係している。ただ軽量化は簡単ではなく、シーズンを通して進めていく必要がある。小さなステップの積み重ねになるが、シーズン後半にはより大きな改善があると思う。空力と重量の両方に取り組んでいる。

    Q:キミ、イタリアの期待についてどう感じていますか?

    アントネッリ: 状況は理解しているけど、それに集中しすぎないようにしている。まだシーズンは長いし、自分としてはレベルを上げ続けることに集中している。チームメイトのジョージは非常に強いし、他チームも近づいてくる。だから結果ではなくプロセスに集中して、毎回最大限のパフォーマンスを出すことが重要だと思っている。

    Q:カルロス、ゴルフの調子はどうですか?

    サインツ: 正直、ブレイク前はかなり悪かった。ハンディキャップが6から11まで落ちた。でもブレイク中に少し時間を使って改善して、今は7くらいまで戻した。夏までには父に勝てるようにしたい。63歳の父に負けるのはあまり気分が良くないからね。

    Q:プロアマはどうでしたか?

    サインツ: 最初はひどかった。自分のクラブじゃなかったのもあるけどね。ゴルファーはみんな言い訳を持っている。でも後半は良くなって、チッピングとパッティングが良かった。ただ途中でマーケティングイベントに行く必要があって抜けた。楽しい一日だったよ。

    Q:キミ、チャンピオンシップ争いによるプレッシャーについては?

    アントネッリ: チャンスがあればプレッシャーは確実にある。ただ今は良い位置にいるし、それを維持することが目標だ。でも簡単ではない。チームメイトも強いし、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルも近づいてくる。だから結果ではなくレースごとに集中することが重要だ。チームやエンジニアのボノも経験豊富で、自分を落ち着かせてくれる存在だ。

    Q:日曜に雨の場合、いきなりレースがウェットになる可能性がありますが、どれくらい難しいですか?

    サインツ: 非常に難しいと思うし、全員が心配していると思う。特に視界や水の量の問題がある。安全にレースできるように適切な対策が必要だ。ウェットレース自体は好きだけど、安全が確保されていることが前提だ。

    アントネッリ: シェイクダウンでウェットを走ったけど、とても難しかった。今回の変更でウェット時は250キロワットに制限されているのは良いステップだと思う。ただ未知の部分が多く、タイヤ温度も課題になると思う。インターミディエイトタイヤは温度を上げるのが難しいし、ウェットタイヤの方が使いやすい場面もあると思う。

    ハジャー: 安全面では今回の変更でクロージングスピードが抑えられるのは良いと思う。グリップ面ではキミと同じで、インターは温度を上げるのが非常に難しい。水が多いとすぐにウェットタイヤに切り替えたくなる。最初のレースがいきなり雨というのは理想的ではないけど、面白くはなると思う。

    Q:この新しいレギュレーション時代について、好きな点と嫌いな点は?

    アントネッリ: シャシー面では軽量化とサイズの縮小でクルマがより扱いやすくなったのは良い点だと思う。よりアグレッシブに攻められる。ただパワーユニットはまだ自然なフィーリングとは言えない部分もある。

    ハジャー: 追従性が改善されたのは大きな前進だと思う。昨年は後ろに付くのが難しかったが、今年はオーバーテイクしやすくなった。ただネガティブな部分についてはすでに話した通りだ。

    サインツ: 自分のクルマはそれほど軽くなっていないので大きな違いは感じないが、エアロは非常に良いと思う。過去10年で最も良い部類だ。サスペンションが柔らかくなったことでドライバーの快適性も向上した。ただドライビング中に考えることが多すぎるのは少し複雑すぎるとも感じている。

  • F1マイアミGP 記者会見 PART1 規則変更にドライバーが見解「正しい方向」

    F1マイアミGP 記者会見 PART1 規則変更にドライバーが見解「正しい方向」

    2026年F1マイアミGPを前に行われたFIA公式記者会見に、オスカー・ピアストリ、セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグが出席し、直前に導入されたレギュレーション調整について見解を示した。

    安全性やクロージングスピードの改善を目的とした今回の変更について、3人はいずれも「正しい方向」と評価。一方で、パワーユニットのハードウェアに踏み込まない限り根本的な解決にはならないとの認識も共有され、実戦での効果を見極める必要性が強調された。

    Q:まず全員に質問です。今回のグランプリに向けたレギュレーション調整についての反応を聞かせてください。ニコからお願いします。

    ニコ・ヒュルケンベルグ: そうだね、FIAや関係者、そしてドライバーも含めて良い仕事ができたと思う。明らかに安全性の観点、クロージングスピード、予選ラップでよりプッシュできること、予選ラップの立ち上がり、すべてが少しシンプルになって、より扱いやすく、よりプッシュできる方向になった。だから、ここでは少しリセットのようなものだと思う。全員がもう一度コース上でそれを学ぶことになる。もちろん、みんなシミュレーションや準備はしているけど、実際は少し違うこともあるから、どう感じるか、どうなるかを見るのが楽しみだ。

    セルジオ・ペレス: うん、似たような意見だ。チーム、FIA、F1、ドライバーが一緒になって今あるものを改善しようとしているのを見るのは本当に良いことだと思う。どれくらい違いが出るかは実際にレースしてみないと分からないけど、すべての分野で改善しようとしているのは良いステップだし、ショーやクルマのフィーリング、予選の感覚を改善しようとしているのはとても良いことだと思う。

    オスカー・ピアストリ: 協力体制は良かったと思うし、変更も正しい方向に進んでいると思う。どれだけ問題の解決に役立つかは分からないけど、パワーユニットのハードウェアを変えない限り完全に問題を解決することはできないと思う。それでも正しい方向への一歩だと思うし、どれだけ効果があるかは見てみないと分からないけど、いくつかの調整は確実に前進だと思う。

    Q:オスカー、そのまま続けます。昨日、ルイス・ハミルトンの2008年タイトル獲得マシンをファンフェストでドライブしましたが、どれくらい楽しめましたか?

    ピアストリ: すごく楽しかった。古いクルマをドライブするのはいつでも楽しいし、音も特別だった。少しシンプルで、フィーリングもとても良かった。チームとしても特別な日だったし、自然吸気V8をドライブできたのは本当に良い経験だった。

    Q:今週末についてですが、アンドレア・ステラはマクラーレンが多くのアップグレードを持ち込むと話しています。期待はどれくらいですか?

    ピアストリ: 速くなることを期待している。それが計画だ。どの位置に来るかは見てみないと分からないけど、これもまた正しい方向への一歩だと思う。今週末メルセデスに挑戦するには十分ではないと思うけど、確実に正しい方向に進んでいる。他チームもアップデートを持ち込んでいるから、自分たちの方が良いことを期待している。それが計画だ。今のチームはモチベーションも自信も高いし、良い軌道に乗っていると思う。日本GPではポテンシャルを示すことができたし、その流れをさらに強化できていればいいと思う。良いステップになっていればいいね。

    Q:チェコ、あなたに戻ります。昨日は世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーとゴルフをしたそうですが、どれくらいの差を感じましたか?

    ペレス: とても楽しかったし、本当に良い経験だった。アマチュアと世界トップとの差を見るのは印象的だった。特にコースを歩いて回るのはかなり大変だった。普段はバギーに乗るからね。朝早くスタートできたのは良かった。そうでなければかなり大変だったと思う。

    Q:レースに向けた準備ですね。ではレースカーについてですが、3戦を終えてキャデラックの進歩についてどう感じていますか?

    ペレス: 正しい方向に進んでいると思う。毎週末ごとに確実に進歩しているのが重要だ。今回は最大のテストになると思う。大きなアップグレードを持ち込んでいるし、他チームも同じだ。それが他より大きいか、そしてすべてが機能するかにかかっている。うまくいけば開発ツールへの大きな自信につながる。チームにとって非常に重要な週末であり、ホームレースでもあるから、全体として非常に重要だ。

    Q:今週末の成功とは何ですか?

    ペレス: 鈴鹿からの進歩だ。特に他チームが大きなアップグレードを持ち込んでいる中で進歩できれば、それは非常に良い週末になる。

    Q:ニコ、アウディのマネジメント変更について。アラン・マクニッシュがレーシングディレクターに就任しましたが、どう思いますか?

    ヒュルケンベルグ: 彼は長い間アウディに関わってきたし、どれくらいか分からないけど非常に長い。F1プロジェクトの最初からチームに関わっている。元ドライバーでF1経験もあり、モータースポーツ経験も豊富だから、とても適した役割だと思うし、一緒に仕事をするのが楽しみだ。

    Q:今週末について、アウディも他チーム同様にパーツを投入しますが、期待は?

    ヒュルケンベルグ: ブレイク明けのスプリント週末だから、いつも通り忙しくて大変だ。でも競争力を持ちたいし、可能なところでポイントを取りたい。そして週末全体を最大限に活かしたい。

    フロアからの質疑応答

    Q:3人全員に質問です。レギュレーション変更後、WhatsAppのグループチャットはどんな感じでしたか?また、自分たちの意見が反映されていると感じていますか?

    ピアストリ: 鈴鹿の後はいろいろな意見が出ていたし、オリーのクラッシュの後は何かを変える必要があるのは明らかだった。意見を聞いて変更してくれたのは良いことだと思う。ただ、できることには限界があるし、自分たちがコントロールできる範囲での変更は良いものだったし、理にかなっていると思う。シミュレーターでは改善している部分もあれば、あまり変わらない部分もある。実際のコースでどうなるかを見てみる必要がある。安全面ではブーストボタンの変更は理にかなっているし、正しい方向だと思う。常に他のクルマより350キロワット多い状態を完全に無くすことはできないけど、その回数を減らせればいいと思う。

    ペレス: 鈴鹿で起きたことはとても怖いものだったし、安全面から変更が急務だった。ドライバー、チーム、FIA、F1すべてが変化にオープンであるのは良いことだと思う。レース条件や予選条件でどうなるかを見る必要がある。このルールでは予測がとても難しいからね。良い点は、変化にオープンであることだと思うし、もしこの週末の後にさらに変更が必要なら、カナダまでの間に時間もあるから、さらに変更できると思う。

    Q:オスカー、今回の変更は“第2のスタート”のような感覚がありますか?また、今シーズンのタイトル争いについてどう見ていますか?

    ピアストリ: シーズンの再スタートとまでは思わない。確かに多くのチームがアップデートを持ち込むけど、レギュレーション変更自体は序列を大きく変えるものではない。全体的に見れば小さな変更だ。ただ、各チームの開発がどう進むかは興味深い。現時点ではメルセデスが非常に強いから、そこに近づきたい。まだチャンピオンシップは終わっていないけど、僕たちマクラーレンを含め、パフォーマンスをかなり早く見つける必要がある。この週末にもアップデートを持ち込んでいるし、今後も続く予定だから、それで争いに加われることを期待している。

    Q:3人全員に質問です。シーズンはまだ長いですが、チーム間の力関係はどれくらい変わる可能性がありますか?

    ヒュルケンベルグ: まだ序盤だし、開発の余地は非常に大きい。シーズン後半に大きな変動が起きる可能性は十分ある。いつものように、どのチームがより効率的に開発し、アップデートを機能させるかにかかっている。

    ペレス: 今週末でかなり見えてくると思う。全チームが大きなパッケージを持ち込んでいるから、どのチームが最も効率的に開発しているかが分かるはずだ。

    Q:日曜の天候についてですが、特に雨の予報があります。どう感じていますか?また、アップデートへの影響は?

    ピアストリ: 興味深いことになると思う。このクルマで雨を走った経験はほとんどないし、バルセロナのシェイクダウンくらいだと思う。いくつかの特性があるから、雨ではかなり難しいクルマになると思う。マイアミは雨が降るとしっかり降るからね。どうなるか見てみよう。

    ペレス: FIAと日曜の状況について確認するミーティングがあると聞いている。かなり悪い予報らしいから、スケジュール変更があるかもしれない。

    Q:チェコに質問です。キャデラックにとって初のアメリカGPですが、雰囲気はどう違いますか?またラテン系ファンの存在はどうですか?

    ペレス: とても特別だ。アメリカのチームで走るというのはとてもエキサイティングだし、マイアミにはラテン系のファンも多いから、すごく特別な雰囲気がある。個人的には一年で最高のレースの一つだと思うし、雰囲気の違いを強く感じる。今週末は新しいカラーリングもあるし、ホームレースとしてとても楽しんでいる。ファンも素晴らしい。

    Q:3人に質問です。この新しいレギュレーション時代で、好きな点と嫌いな点は?

    ピアストリ: F1ドライバーと名乗れること自体が最高だ。ネガティブな点を挙げるのは難しいけど、昨日2008年のクルマに乗って、過去の魅力を少し取り戻すのは良いことだと思った。今のパッケージも改善に向けて動いている。

    ペレス: 子供の頃にマリオカートをたくさんやっていたから、この時代には準備できていると思う。

    ヒュルケンベルグ: クルマが大きく変わったことで、学び直す必要があるのは面白い。ただ、エネルギー管理などは複雑すぎる部分があった。今回の変更でそこが改善されることを期待している。

    Q:ニコ、今年の軽量化についてどう感じていますか?

    ヒュルケンベルグ: 正直30キロでは大きな違いは感じない。全体のバランスが変わったことでフィーリングが違うだけだ。低速では少し軽快かもしれないが、クルマによるところも大きい。

    Q:ニコに質問です。モンツァでのフィルミングデーでスタート練習をしましたが、改善はありましたか?

    ヒュルケンベルグ: 有意義だったと思う。スタートは課題として認識しているし、ブレイク中に分析と対策を進めた。いくつかのアイデアを試す予定だし、それが機能することを期待している。

    Q:全員に質問です。30キロ軽量化では大きな違いは感じないとのことですが、どれくらい減れば明確に感じますか?

    ピアストリ: 昨日のクルマの重量は分からないけど、大きな違いを感じるには50キロ以上、正直100キロ近く必要だと思う。今のクルマはまだ重い。600キロ台に戻せれば良いと思う。500キロ台はバッテリーを取り除くなどしないと無理だと思うが、そこまで必要かは別問題だ。

    ペレス: オスカーに同意する。

    Q:(イアン・パークス/RacingNews365)オスカーに質問です。将来的な大きな変更の議論はありますか?

    ピアストリ: 特に聞いていない。議論はチーム代表やメーカーのトップレベルで行われている。現在の自動車業界の状況と、これらのルールが作られた当時では状況が違う。皆その制限を理解して改善しようとしている。短期、中期、長期で変えるべきものがあると思うが、現時点では具体的な情報はない。

  • F1マイアミGP PU電力制限で周回の3分の1に影響 規則の複雑化が露呈

    F1マイアミGP PU電力制限で周回の3分の1に影響 規則の複雑化が露呈

    2026年F1のエネルギーマネジメント規則が改訂され、マイアミGPで初めて本格適用される。今回の変更では電動パワーの使用が厳しく制御され、1周の約3分の1にわたって出力制限が課されることになった。

    この調整は、予選での極端なバッテリー充電手法を抑え、レース中の速度差を縮小することを目的としているが、その一方でパワーユニット運用はこれまで以上に複雑化している。実際の制御内容は、想像以上に細かく設定されている。

    どの区間で制限されるのかは以下の図の通りだ。

    マイアミグランプリ

    電動と内燃の50対50構造は維持
    2026年F1のパワーユニットは、内燃エンジンと電動パワーがほぼ50対50で構成される。この基本構造はシーズン中に変更できないため、FIAはエネルギーの回生とデプロイの制御で対応している。

    今回の規則変更の主目的は、予選での極端な充電戦略を抑え、電力使用の偏りによる速度差を縮小することにある。

    マイアミは“エネルギーリッチ”
    マイアミは回生機会が多い“エネルギーリッチ”なサーキットとされる。そのため通常7MJの回生上限は、予選では8MJに引き上げられ、日本GPと同水準となる。

    一方で決勝では、MGU-Kの最大350kWに対し、一部区間で250kWに制限される新ルールが導入される。対象はターン1〜8とターン11〜16で、ラップの約3分の1を占める。

    ターン8〜11のストレートおよび最終セクターではフルパワーが許可されるため、区間ごとのパワー差が重要となる。

    マイアミグランプリ F1レギュレーション

    エネルギー配分の自由度は縮小
    従来は各チームが電力を使う区間を選択していたが、今回の規制では特定区間で出力上限が固定されるため、その裁量は大きく制限される。

    結果として、戦略要素は残るものの、エネルギー運用はよりルール主導の領域へと移行している。

    速度閾値の変更でさらに複雑化
    マイアミでは特定コーナーでの条件も変更された。通常は210km/h以下でMGU-K出力を即時カットできるが、ターン1〜3およびターン5〜8では240km/hに引き上げられている。

    コーナリング中の速度変動に対応するための措置だが、段階的な出力制御や既存ルールとの組み合わせにより、実際の運用はさらに複雑になっている。

    小松礼雄が指摘する課題
    ハースF1チーム代表の小松礼雄は次のように語った。

    「問題は、特定の状況で非常に複雑になってしまい、意図しない結果が出てしまうことだと思います」

    「長期的には、レギュレーションはもっとシンプルにする必要があります」

    「シーズン中に大きな変更をするのは難しいので、今は小さな変更で慎重に対応していくしかないと思います」

    「ただ、これ以上複雑にしてはいけないと思います」

    パフォーマンス均衡を狙った規制は、結果として高度な制御ロジックを必要とする状態を生み出している。マイアミGPは、その複雑化した現状を象徴する一戦となる。

    Source: The Race

  • オスカー・ピアストリ ハミルトンがF1王座を獲得したマクラーレンMP4/23で走行

    オスカー・ピアストリ ハミルトンがF1王座を獲得したマクラーレンMP4/23で走行

    2026年F1マイアミGPを前に、マクラーレンはファンイベントで歴史的マシンのデモ走行を実施し、オスカー・ピアストリがルイス・ハミルトンの2008年タイトル獲得マシン「MP4/23」をドライブした。中東での開催中止の影響で延期された“通算1000戦目”の節目を祝う形で行われた特別イベントだった。

    この体験は単なるデモ走行にとどまらず、現代F1との対比を浮き彫りにする機会ともなった。

    ピアストリはV8自然吸気時代のシンプルさと現在の複雑なハイブリッド時代の違いを実感し、現行レギュレーションや将来像についても率直な見解を示している。

    V8時代のマシンに「特別な感覚」
    ピアストリはマクラーレンのファンイベントで、ランド・ノリス、ミカ・ハッキネン、エマーソン・フィッティパルディとともに歴代マシンのデモ走行に参加した。

    「それはクールだった」とピアストリは語った。

    「昔のマシンを運転するのはいつだって楽しい。音はかなり特別だったし、もう少しシンプルで、その感覚自体がすごくいいものだった」

    「チームにとっても特別な日だったけど、自然吸気のV8をドライブできたのは良かった」

    現代F1との対比と“シンプルさ”への回帰
    この体験は、現在のF1に対する考えにも影響を与えている。木曜のFIA記者会見で現行レギュレーションについて問われたピアストリは、過去のマシンとの違いに言及した。

    「今でも自分はF1ドライバーだと言える。それはいつでもクールなことだ」

    「嫌いな点? ネガティブな部分はあまり思いつかない」

    「正直に言えば、昨日2008年のマシンに乗って、過去のクールなマシンを見たことで、そういう要素を将来に取り戻せたらすごくいいと思う」

    「プロダクトとしては、明らかに改善のための変更が行われていると思う」

    重量問題「本当の解決には50〜100kg必要」
    ピアストリは現代F1の大きな課題として車重の重さを改めて指摘した。2026年レギュレーションで約30kgの軽量化が予定されているが、それでは不十分だと語る。

    「昨日乗ったマシンの重量は分からないけど、大きな違いを出すには50kg以上、正直言えば100kgに近いくらいは必要だと思う」

    「マシンはまだとても重い」

    「600kg台に戻せれば良いと思う」

    「500kg台やそれに近いところに戻ることはないだろう」

    「そこに到達する唯一の方法はバッテリーを外してエンジンをシンプルにすることだと思うけど、必ずしもそこまでやる必要はないと思う」


    レギュレーション変更は「正しい方向だが表面的」
    FIAがマイアミに向けて導入した調整については前向きに評価しつつも、根本的な解決には至らないとの見方を示した。

    「協力体制は良いし、変更を試みているのは正しい方向への一歩だと思う」

    「パワーユニットのハードウェアを変えない限り問題は解決しない」

    「どれだけ効果があるかは見てみないと分からない」

    マクラーレンの現状とマイアミの見通し
    2026年シーズン序盤で苦戦が続くマクラーレンは、マイアミにアップデートを投入するが、ピアストリは慎重な見方を崩していない。

    「速くなっていることを期待している。それが計画だ」

    「でも今週末にメルセデスと戦えるほどではないと思う。ただ、正しい方向には進んでいる」

    スプリントフォーマットと天候の不確実性が重なる週末については、対応力が鍵になると強調した。

    「変化の多い週末になるだろうし、他よりもうまく適応することが重要になる」

    「それができれば、本来の位置より上でフィニッシュできるチャンスはあると思う」

  • バルテリ・ボッタス 2018年にF1引退寸前「ハミルトンのウイングマンだった」

    バルテリ・ボッタス 2018年にF1引退寸前「ハミルトンのウイングマンだった」

    バルテリ・ボッタスは『Players’ Tribune』への寄稿で、2018年シーズン終了後にF1引退を決意していたことを明かした。メルセデスでルイス・ハミルトンとコンビを組む中、未勝利に終わったシーズンが精神的に大きな影響を与えていたという。

    しかし、その決断は冬のある出来事をきっかけに覆される。自身のキャリアと向き合った時間が、ボッタスの思考を「過去」から「未来」へと切り替え、F1継続への転機となった。

    「ウイングマン」としての現実
    ボッタスは当時の立場について率直に振り返る。

    「彼はチャンピオンだった。僕は“ウイングマン”だった」

    メルセデスはナンバー1とナンバー2を明確に定めていないとしていたが、実際にはチームオーダーを受ける場面もあった。ボッタスは勝利の可能性があったレースでポジションを譲るよう指示された経験についても言及している。

    精神的に追い込まれた2018年
    2017年に3勝を挙げた一方で、2018年は未勝利に終わった。この結果が、ボッタスに大きな精神的ダメージを与えた。

    「以前の自分に戻ってしまった。ネガティブなボッタス、強迫的なボッタスだ。SNSのコメントを読みすぎて、自分をどんどん嫌いになっていった」

    「正直に言うと、間違いなく落ち込んでいたし、燃え尽きていた。レースが嫌いだった」

    そして、彼は明確にこう振り返る。

    「その冬、僕は引退することを決めた」

    キャリアを変えた冬の決断
    転機となったのは、フィンランドで過ごした時間だった。

    「ある日、森の中を歩きに行った。真冬で、深い雪の中を何時間も歩いた。時間の感覚がなくなっていた」

    「家族の犠牲やこれまでのすべてを考えた。そして、自分がずっと過去ばかり見ていたことに気づいた」

    そこでボッタスは考え方を変える。

    「“これから何をするか”だけを考えると決めた」

    「もし戻るなら、グリッドで最高のドライバーとして戻る」

    森を出たとき、彼の考え方は完全に変わっていたという。

    この経験を経て、ボッタスはF1に復帰。その後もキャリアを続け、現在はキャデラックF1で戦いを続けている。

  • 2026年F1マイアミGP サーキット&タイヤ戦略解説

    2026年F1マイアミGP サーキット&タイヤ戦略解説

    F1は、バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止による長いブレイクを経て、今週末のマイアミGPで2026年シーズンを再開する。舞台はマイアミ・ドルフィンズの本拠地ハードロック・スタジアム周辺に特設されたマイアミ・インターナショナル・オートドローム。全長5.412km、57周で争われる。

    今季最初のアメリカ開催となる一戦では、ピレリがC3、C4、C5というレンジ内で最も柔らかい3種類のコンパウンドを持ち込む。路面は2023年に再舗装されており、粗さは低く、週末を通じて走行が進むにつれてグリップが向上していく特性を持つ。

    低デグラデーションが生む1ストップ基調
    マイアミ・インターナショナル・オートドロームは19のコーナーと3本の長いストレートで構成される。タイヤへの負荷は限定的で、過去のレースでもデグラデーションは小さく、ドライバーがスティントを長く引っ張り、決勝では1ストップ戦略を採りやすい傾向が続いている。

    そのため、日曜日の決勝ではタイヤ摩耗そのものよりも、セーフティカーやバーチャルセーフティカーといったニュートラル化のタイミングが戦略上の大きな変数になりそうだ。市街地コースではバリアとの接触を避ける精度が求められ、ひとつのミスがレース全体の流れを変える可能性がある。

    マイアミグランプリ

    スプリントで再び天候が波乱要素に
    昨年のマイアミで印象的だったのは、路面が急速に乾いていく特性だった。スプリントではスタート前に強い雨が降ったにもかかわらず、19周の短いレース中にドライバーたちがインターミディエイトからスリックへ交換する展開となった。

    今季もマイアミではスプリントが実施される。週末を通じて天候が変わりやすい状況になれば、低摩耗で読みやすいはずの戦略に、再び大きな揺らぎが生まれる可能性がある。

    F1 タイヤ マイアミグランプリ

    2025年はピアストリが勝利
    2025年のマイアミGPは、戦略面では比較的シンプルなレースだった。スタート時にはミディアムを選ぶドライバーとハードを選ぶドライバーに分かれ、ニュートラル化や天候変化に備える形となった。

    ピットストップのウインドウはおおむねレース中盤に集中し、選択された全コンパウンドのデグラデーションが非常に低かったことで、長いスティントが可能になった。レースはオスカー・ピアストリが制し、マクラーレンにとって2年連続のマイアミ勝利となった。

    マクラーレン勢は勝利もポールなし
    ドルフィンズのスタジアム周辺で開催された過去4回のマイアミGPでは、その半分をマックス・フェルスタッペンが制している。一方で、直近2年の勝者はマクラーレン勢だ。2024年にはランド・ノリスがF1初優勝を飾り、2025年にはチームメイトのピアストリがトップチェッカーを受けた。

    ただし、マクラーレンの2人はいずれもこのイベントでポールポジションを獲得していない。ポールはフェルスタッペンが2回、シャルル・ルクレールとセルジオ・ペレスがそれぞれ1回ずつ記録している。

    サポートレースもピレリ一色
    マイアミの週末は、サポートカテゴリーを含めてピレリ色の強いイベントとなる。F1のサポートレースとして行われる各シリーズはいずれもピレリのタイヤ供給を受けている。

    FIA F2は、本来予定されていた過去2戦が中止されたため、第2戦がフロリダへ移された。さらに、アルトゥーラ・トロフィーEvoを使用するマクラーレン・トロフィー・ノースアメリカ、そして新型ポルシェ911カップを投入するポルシェ・カレラカップ・ノースアメリカも開催される。

    ポルシェ・カレラカップ・ノースアメリカは今年からピレリの供給を受けており、他のGT選手権と同様に、昨季導入されたPゼロDHGが使用される。

    特別仕様のポディウムキャップも登場
    マイアミGPでは、ピレリデザインのためにデニス・デコビッチが手がけた特別仕様のポディウムキャップも用意される。デザインの着想源は海の捕食者で、サメの肌を思わせるグレーの濃淡が採用されている。

    バイザー部分には、その動物を連想させるステッカーが貼られ、顎や体を描いたデザインが用いられる。このピレリのキャップは、すでに公式オンラインストアで購入可能となっている。

    マイアミグランプリ 2026年のF1世界選手権

    2026年ホットラップはマイアミで開幕
    マイアミは、2026年のピレリ・ホットラップ・プログラムの開幕戦にもなる。このプログラムは8年間にわたり、F1の象徴的なサーキットで、ファンに高速ラップの体験を提供してきた。

    ゲストやVIPは、ピレリタイヤを装着した市販スーパーカーの助手席に座り、プロドライバーの運転でコースを1周することができる。マイアミ後は、モナコ、シルバーストン、モンツァ、オースティン、ラスベガス、アブダビへと続く。

    今年はアルピーヌ、アストンマーティン、アウディ、フェラーリ、フォード、マクラーレン、メルセデスAMGの7メーカーが最新モデルを提供する。2025年には、32回のオン・トラックセッションで2,500周以上が実施され、現役F1ドライバーを含む69人のドライバーがステアリングを握った。

    Source: Pirelli

  • マイアミGPに潜むF1戦略リスク マクラーレン幹部が語るスプリント週末の難しさ

    マイアミGPに潜むF1戦略リスク マクラーレン幹部が語るスプリント週末の難しさ

    F1は1か月の中断期間を経て、マイアミGPで再開する。華やかな雰囲気や多くのセレブリティに注目が集まりやすい一方で、マイアミ・インターナショナル・オートドロームは、ドライバー、マシン、そして戦略部門に複雑な判断を求めるサーキットでもある。

    特に2026年のマイアミGPは、スプリント形式によってプラクティス時間が限られるうえ、新たなレギュレーション変更や各チームのアップデート投入も重なる。

    限られた走行データのなかで、どのタイヤを温存し、どのタイミングでリスクを取るかが、週末全体の流れを左右する。

    本記事は、F1公式リスクパートナーであるMarshとの提携企画「THE RISK PERSPECTIVE」として、各チームの判断に潜むリスクの視点からマイアミGPを読み解く。

    スプリント週末で増すタイヤ判断のリスク
    マクラーレンは過去2年のマイアミGPを制しており、2025年にはランド・ノリスとオスカー・ピアストリがスプリントと決勝でワンツーを分け合い、スプリント時代で初めて週末最大ポイントを獲得したチームとなった。

    そのマクラーレンで戦略グループを率いるレーシングディレクターのランディ・シンは、マイアミに向けて多くの変数があると語る。

    「どのレースでも、タイヤの挙動には常に未知の部分がある」

    「通常は、サーキットについては年を追うごとに学び、マシンについてはシーズンを通じて学んでいく。戦略にとって現時点で最大の未知数は後者だ。まだ3レースしか終えていないからだ」

    フロントランナーの戦略担当者にとって重要な判断のひとつが、予選でどのタイムを“安全圏”と見なすかだ。最初のアタックで十分なタイムを出したマシンは、それ以降の走行を見送り、週末後半に向けてタイヤを温存できる。

    だが、その判断には、路面がどれだけ進化するか、遅いマシンがどの程度のペースを出せるかを読む必要がある。

    「今年は簡単ではない。他チームのペースに関する実測データが十分にないからだ」

    「通常、シーズン序盤は勢力図がより動きやすいし、スプリントイベントでは金曜の最初の予選セッションが難しい。あまり走行を見ていない状態で臨むことになるからだ。さらに、さまざまなマシンのアップデートも考慮しなければならない」

    「ただし、少し簡単になる点もある。スプリント予選のSQ1とSQ2の判断は、通常の予選とは微妙に異なる。もう1セットのタイヤを使うかどうかではなく、許されている1セットをどれだけ使うかを決めるだけだからだ」

    1回のフリー走行で問われるミディアムかハードかの選択
    スプリント週末では、各車にハード2セット、ミディアム4セット、ソフト6セットが割り当てられる。さらにスプリント予選では、SQ1が新品ミディアム、SQ2も新品ミディアム、SQ3進出車は新品ソフトの使用が義務づけられる。

    シンによれば、最も難しい戦略判断は、唯一のフリー走行でどのタイヤを使うかだ。

    「最も難しい戦略判断は、1回しかないフリー走行でどのタイヤを使うかになることが多い」

    「通常はミディアムかハードの選択だ。ハードを使えば、決勝で使えるハードは1セットだけになる。しかしミディアムを使えば、スプリント予選の2セグメント、スプリント、決勝を乗り切るにはミディアムが十分ではなくなる」

    「その判断を助けるための走行データはない。だから、今年の他イベントから得た情報、昨年のマイアミでの情報、そしてファクトリーでのシミュレーションや分析に頼る必要がある」

    もうひとつの重要な判断が、スプリントのスタートタイヤだ。ソフトは立ち上がりで有利になる可能性がある一方、スプリント距離でどう機能するかは十分に分からない。ミディアムを選ぶ場合でも、新品を使うか、スプリント予選で使った中古を使うかという選択が残る。

    新品タイヤはスプリントで有利かもしれないが、日曜の決勝スタートに温存したいという考えもある。

    マイアミ攻略の鍵はターン11から16の低速区間
    マイアミ・インターナショナル・オートドロームにはオーバーテイクの可能性が多いが、ドライバーが大きな差をつけるのはターン11から16にかけての複雑なスタジアム区間だ。

    この区間は低速コーナーと高低差が組み合わされ、フロリダ・ターンパイクのアクセスランプ下を縫うように走る。橋のクリアランスやクレスト通過時の安全要件を満たすため、速度は低く抑えられる。

    F1マシンは高速コーナーを駆け抜ける姿が最も映えるが、低速区間ではドライバーの精度がより明確に表れる。針の穴を通すようなライン取りで、得るものも失うものも大きい。

    2026年型マシンで変わるセットアップの考え方
    過去のマイアミでは、予選ラップに最適なダウンフォース量よりもわずかに削り、ストレートエンドでの速さを確保する妥協が一般的だった。

    しかし2026年は事情が少し異なる。3本のストレートはいずれもストレートモードゾーンとなり、マシンは自動的に低ドラッグ構成へ移行するためだ。

    第1セクターの高速スイーパーはマイアミを高速サーキットのように見せるが、実際にはF1が訪れるなかでも低速寄りのサーキットだ。各チームは低速コーナーで縁石を使い、走行ラインを狭めるため、ロール剛性を少し柔らかくする方向に向かう。

    一方で路面は非常に滑らかなため、ヒーブ剛性は高めに保つことができる。それにより、空力荷重を最適化しやすくなる。

    ノリスが語る2026年マイアミのレース像
    ランド・ノリスにとって、マイアミは特別な場所だ。2024年にF1初優勝を挙げ、2025年にはスプリントで勝利し、決勝でも2位に入った。

    2026年のマシンは大きく変わっているが、ノリスはそれがレースの性質を根本的に変えるとは考えていない。

    「ある意味では、それほど多くのことは変わらない」

    「高速の第1セクターがあり、非常に低速の中間セクターがある。ストレートとコーナーの配置を考えると、バッテリーをどう使うか、あるいはどう温存するかという点で、かなり良いレースになる可能性がある」

    「オーバーテイクのために使いすぎれば、次のストレートで相手がすぐに抜き返してくることは分かっている。でも、素晴らしいレースになるかもしれない。本当に様子を見る必要がある」

    「過去数年、このサーキットでは僕たちは非常に良いパフォーマンスを発揮してきた。ドライバーとしてだけではなく、チームとしてだ。昨年はペースという点でシーズン最高のサーキットのひとつだったし、今年も他の場所より少しマシンに合っているかもしれない」

    2024年ノリス初優勝を決めたセーフティカーの妙
    マイアミGPは2022年に初開催された。そのなかで最も印象的なレースのひとつが、2024年のノリス初優勝だった。

    ノリスは6番手スタートで、フロント集団の後方につけていた。ほかの上位勢と同じくミディアムでスタートし、タイヤを労わりながら無理に攻めすぎず、前のマシンがピットに入るなかで順位を上げていった。

    27周目には首位に立ち、オーバーカットを機能させていたが、決定的だったのは29周目に出たセーフティカーだった。

    通常のグリーンフラッグ下でのピットストップは17秒を失うが、セーフティカー中ならそれが9秒に縮まる。ノリスはピットに入りながら首位を守ることができた。

    ノリスにとって幸運なタイミングだったのは事実だが、早めにピットへ入り、アンダーカットを仕掛けたり、新しく速いタイヤでアンダーカットを防いだりする側は、まさにこうした展開をリスクとして背負っている。

    2023年フェルスタッペンのハードタイヤ戦略
    2023年のマイアミでは、マックス・フェルスタッペンが9番手スタートから異なる道を選んだ。トップ10のうち8台がミディアムを履くなか、フェルスタッペンはエステバン・オコンとともにハードを選択した。

    速いマシンが本来より後方にいる場合、ロングスティントを狙い、ミディアムやソフト勢がピットインしたところでトラックポジションを得る戦略は珍しくない。

    ただしフェルスタッペンの場合、より頑丈なハードで長く攻め続け、コース上で順位を上げていった。3周目に8番手、4周目に6番手、8周目までに5番手、9周目には4番手に浮上。14周目にカルロス・サインツ、15周目にフェルナンド・アロンソを攻略し、チームメイトのセルジオ・ペレスの背後に迫った。

    ペレスが20周目終わりにピットインすると、フェルスタッペンは首位に立った。その後もプッシュを続け、45周目に自らのピットストップを行った時点で、ペレスのわずか1.7秒後方に戻った。

    大きなタイヤ差を生かして容易に抜き返し、そのまま勝利へ向かった。マイアミでフェルスタッペンが越えるべき山は大きかったが、完璧な戦略によって、その登りを穏やかな散歩のように見せた。

    華やかさの裏で問われるリスク管理
    マイアミGPはショーとしての華やかさが際立つ一方で、F1チームにとっては判断の連続となる週末だ。限られたプラクティス、タイヤ配分、スプリント形式、新レギュレーション、アップデート投入、そして低速区間とストレートモードの組み合わせが、戦略とセットアップの難度を押し上げる。

    速さだけではなく、どのリスクを取り、どのリスクを避けるか。その判断の精度が、2026年マイアミGPの結果を大きく左右することになる。

    Source: Formula1.com / Marsh

  • マイアミGPで2万円超のホットドッグ登場 F1の“セレブ飯”に騒然

    マイアミGPで2万円超のホットドッグ登場 F1の“セレブ飯”に騒然

    マイアミGPの週末は、もはやレースだけではない。観戦チケットや移動費に加え、スタンドで口にする食べ物までもが“話題性”を競う時代になっている。2026年のイベントでは、なんと150ドル(約2万円超)のホットドッグが登場し、ファンの間で驚きと笑いを誘っている。

    「さすがマイアミ」と言うべきか、それとも「やりすぎ」と言うべきか。F1の中でも屈指のラグジュアリー路線を走るこのグランプリらしい一品が、週末のもうひとつの主役になりつつある。

    金箔&キャビア…もはや別物のホットドッグ
    その名も「フードゴッド」。シェーブル・マイアミとフードゴッド、ゴールデンゴートキャビアのコラボによる“超高級ホットドッグ”で、1日わずか10本限定というレアアイテムだ。

    中身は完全に別次元。オーストラリア産和牛ソーセージに、クレームフレッシュ、アルマスキャビア、さらに食用金箔までトッピングされている。もはや「ホットドッグ」というより、F1仕様のラグジュアリーフードといったほうがしっくりくる。

    その価格は150ドル。SNSでは「ピットストップより高い」「これで1周分の燃料いける?」といった冗談も飛び交い、レースウィークの話題をさらっている。

    マイアミグランプリ F1

    まだある“セレブ飯”の数々
    もちろん驚きはこれだけでは終わらない。マイアミGPの会場では、100ドルの「ゴールデン・グリジー」や、125ドルのサンドイッチ「ゴールド・ディガー」など、名前からしてクセの強い高級メニューが並ぶ。

    ここまでくると、もはやフードメニューもエンタメの一部だ。どれだけ“映えるか”、どれだけ“語れるか”が価値になっている。

    “F1らしさ”の進化か、それとも…
    マイアミGPは、セレブ、ヨット、VIPホスピタリティといった華やかな演出で、他のグランプリとは一線を画してきた。その流れの中で、この150ドルホットドッグもまた“らしさ”の延長線上にある。

    一方で、「普通に観戦するだけでも高いのに」という声が出るのも自然な流れだ。

    とはいえ、この話題がここまで広がっている時点で、イベントとしては“成功”とも言える。レースの外でも話題を作り続ける——それこそが今のF1、そしてマイアミGPの戦い方なのかもしれない。