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  • ジョージ・ラッセル「能力ではなくプロセスを疑っていた」 苦境を乗り越えた優勝

    ジョージ・ラッセル「能力ではなくプロセスを疑っていた」 苦境を乗り越えた優勝

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は2026年F1第8戦オーストリアGPで今季2勝目を挙げた。しかし、レース後の会見でラッセルが最も多くの時間を割いたのは勝利の喜びではなく、「苦しかった数か月」をどう乗り越えたかという過程だった。

    2戦連続ポールポジションからスタートしたラッセルは、レースを通してマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の猛追を退け、開幕戦オーストラリアGP以来となる優勝を飾った。

    ドライバーズランキングでも2位に返り咲いた一方、自身は「自分にはまだできるということを思い出せた週末だった」と語り、精神的な意味でも大きな勝利だったことを明かしている。

    「すべてが自分に逆らっているようだった」
    開幕戦以来となる勝利について問われると、ラッセルはこの数か月が決して順調ではなかったと振り返った。

    「正直、かなり昔のことのように感じる。この数か月は本当に厳しかった。何もかもが自分に逆らっているように感じたレースもあったし、自分自身のパフォーマンスにも苦しんだレースがあった」

    さらに、チームメイトであるアンドレア・キミ・アントネッリの存在も大きな刺激になっていたという。

    「隣には毎週のように素晴らしい走りを見せる、本当に素晴らしいチームメイトがいる。だからカナダやバルセロナへ向かう頃は、自分自身が立ち直るために大きな精神力が必要だった」

    そのうえで、2戦連続ポールポジションと今回の優勝は、自身にとって大きな意味を持つ結果だったと語った。

    「厳しいレースは精神的にも試される。でも、この2週間は『自分にはまだできる』ということを思い出させてくれた。本当に重要な2週間だった」

    「予選でも決勝でも非常にいいペースを発揮できたし、自分向きではないと思っているサーキットで勝てたことを本当に誇りに思う」

    「今年はタイヤを学び直している」
    ラッセルは、不振の原因がドライビング技術そのものではなかったことも強調した。

    モナコGPやモントリオールでは苦戦したものの、データを分析すると原因は明確だったという。

    「モナコもモントリオールも本当に苦しい週末だった。でもデータを見ても『何が悪かったのか分からない』という状況ではなかった。問題は明確だったし、どう改善できるかも見えていた」

    メルセデスは過去のデータも洗い直し、新世代マシンで顕著になった傾向を分析。その結果を受け、ラッセル自身もドライビングを見直した。

    「今回のレースでは、これまでとはまったく違う走り方をした。正直、自分らしくないくらい違う走らせ方だった。でもタイヤをうまくマネジメントでき、それがうまく機能した」

    2025年まで使用していたタイヤでは、暑い路面でも寒い路面でも、あるいは路面の粗さに応じた扱い方を熟知していたという。しかし2026年仕様では、その経験を一から積み上げ直している最中だと明かした。

    「去年までは何年も同じタイヤを使っていたから、自分の引き出しの中に答えがあった。でも今年は正直まだそこまで理解できていない。今はそれを一から築き直しているところなんだ」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    「能力ではなくプロセスを疑っていた」
    オーストリアGPではフェルスタッペンが終盤までプレッシャーをかけ続けたが、ラッセルは冷静にレースをコントロールした。

    もっとも、その裏では一瞬たりとも気を抜くことはできなかったという。

    「毎周限界までプッシュしていた。限界を攻めれば、小さなミスのひとつやふたつは必ず起きるものだ」

    レース終盤、ターン3ではコースアウトしかける場面もあったが、それも限界で走り続けた結果だった。

    「後ろの2台がどれだけ速いか分かっていた。特にキミは今シーズンずっと驚異的な速さを見せているので、毎周タイミングモニターを見ていた。僕たちは比較的早いタイミングでピットインしたから、最後は長いスティントになることも分かっていた。でもチームは完璧なタイミングで判断してくれた」

    そしてドライバーズランキング2位に返り咲いたラッセルは、タイトル争いへの自信について率直に語った。

    「自分の能力を疑ったことは一度もない。でも今年はプロセスを疑っていた」

    さらに、ルイス・ハミルトンやシャルル・ルクレールの名前も挙げながら、新世代マシンへの適応に苦しんでいるのは自分だけではないと説明した。

    「今年復調したルイスや、予選で最高クラスのドライバーであるシャルルも苦戦している。僕たちが突然運転できなくなったわけじゃない。重要なのはパッケージを理解し、それを最大限に引き出すことなんだ」

    最後は、ようやく肩の荷が下りたような笑顔も見せた。

    「本当に暑いレースだった。今はとにかく一杯飲みに行くのを楽しみにしているよ」

    苦しかった数か月を乗り越えてつかんだ今季2勝目。ラッセルは結果だけでなく、自らの走りへの確信も取り戻したオーストリアGPを終え、ホームレースとなる次戦イギリスGPへ向かう。

  • マックス・フェルスタッペン「今季初めて優勝を狙えるマシンだった」

    マックス・フェルスタッペン「今季初めて優勝を狙えるマシンだった」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は2026年F1第8戦オーストリアGPを2位でフィニッシュした。予選ではクラッシュを喫して5番グリッドからのスタートとなったが、決勝では優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)を最後まで追い詰め、今季2度目の表彰台を獲得した。

    レース後の会見では、アップグレードを投入したRB22について「今季初めて本当に優勝を争えるマシンだった」と評価。その一方で、レース中盤以降に発生したマシントラブルやタイトル争いへの課題についても率直に語った。

    「今季初めて優勝を争える感触があった」
    フェルスタッペンは今回のレースについて、ここまでのシーズンで最も手応えを感じた週末だったと振り返った。

    「一番満足しているのは、今回初めて本当に優勝を争えると感じられたことだ」

    序盤はルイス・ハミルトン(フェラーリ)との激しいバトルを繰り広げながらも、ラッセルとの差を着実に縮めていった。

    「レース前半は本当に競争力があった。ルイスとのバトルで少しタイムは失ったけれど、その後もジョージとの差を縮め続けることができていた」

    オーストリアGPでは新しいアップグレードパッケージが投入されたが、その効果についても高く評価した。

    「チームはこのアップグレードを投入するために本当に懸命に働いてくれた。その努力が報われたと思うし、レースでは初めて本当に競争力を感じることができた。これまでよりも自信を持ってプッシュできたのは間違いなくポジティブな点だ」

    アップグレードで何が改善されたのかと問われると、フェルスタッペンは笑みを浮かべながら端的に答えた。

    「グリップが増えた。それだけだよ。コーナーを少し速く曲がれるようになったんだ」

    レース後半を襲ったリアの異変
    優勝争いを演じながらも、レース後半には突然ペースを失った。

    フェルスタッペンによれば、原因はリア周りに発生した異常だったという。

    「レースの半分くらいまでは本当に調子が良かった。でも途中からリアがおかしくなってしまった。バンプも縁石もトラクションも、すべてが突然ひどくなってしまった」

    この症状は最後まで改善されず、本来のリズムで走ることができなかったと明かす。

    「リアアクスルで何かが起きてペースを失い、その状態がチェッカーまで続いた。何が起きたのかはチームと調べなければならない」

    さらに、レース中はブレーキにも問題を抱えていたことを初めて明かした。

    「今日はブレーキも週末を通して一番良くなかった。それでも対処しながら走るしかなかったけれど、理想的な状態ではなかった」

    また、終盤のピット戦略については、もう少し早く2回目のピットストップを行うべきだった可能性も認めた。

    「振り返れば、あと数周早くピットへ入った方が良かったかもしれない。ジョージよりタイヤのデグラデーションは小さいと感じていたけれど、最後まで走るにはとても長いスティントになることも分かっていた。今となっては何とでも言えるけれど、あの数周で少しタイムを失い過ぎたかもしれない」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「タイトル争いには、まだ足りないものがある」
    アップグレードによって前進した一方で、フェルスタッペンはタイトル争いを楽観視してはいない。

    ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差が98ポイントまで広がっている現状について問われると、マシンだけでなくチーム全体として改善すべき点が残っていると語った。

    「差はまだとても大きい。タイトルを争うためには、もっと総合力を高めなければならない」

    さらに、表には見えない課題も存在すると明かした。

    「スタートもそうだし、舞台裏で起きている手順上の問題もある。皆さんは知らないことも多いと思うけれど、僕たちは把握している。誰かを批判したいわけではない。チーム全員が現状を理解しているし、僕たちは常にベストを目指している。だからこそ、あらゆる部分を改善していかなければならない」

    一方で、今回のレース内容には確かな前進を感じている。

    「前戦では誰とも戦えず、ひとりで走っていただけだった。でも今回はタイヤのデグラデーションが大きいサーキットで最後まで優勝争いができた。それだけでも大きな進歩だ」

    次戦シルバーストンについては、新レギュレーション下でエネルギーマネジメントがこれまで以上に難しくなると予想している。

    「シミュレーターで何周か走ったけれど、思わず笑ってしまった。まるで別のサーキットだった。ほとんどバッテリーを使える場所がなく、ずっと全開に近い。これまでとはまったく違うレースになると思う」

    レッドブルは今回のアップグレードで確かな前進を示した。しかしフェルスタッペンは、その成果に満足することなく、タイトル争いに加わるためにはさらなる改善が必要だと冷静に見据えていた。

  • F1オーストリアGP決勝:ラッセル今季2勝目 フェルスタッペン猛追を退ける

    F1オーストリアGP決勝:ラッセル今季2勝目 フェルスタッペン猛追を退ける

    メルセデスのジョージ・ラッセルが2026年F1第8戦オーストリアGPを制し、今季2勝目、通算7勝目を飾った。終盤にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが猛烈な追い上げを見せ、さらにランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリも加わる三つ巴の優勝争いとなったが、最後まで首位を守り切ったラッセルがレッドブル・リンクで歓喜のチェッカーを受けた。

    アントネッリはスタート直後のミスやタイミングの悪いバーチャル・セーフティカー(VSC)に苦しみながらも終盤に驚異的なペースを披露。フェルスタッペンとの差を最終ラップまで削ったものの0.375秒届かず3位となった。それでもランキングでは40ポイントのリードを維持し、タイトル争いで主導権を握り続けている。

    猛暑のシュピールベルクで幕を開けた決勝
    気温・路面温度ともに高いコンディションとなったレッドブル・リンク。22台中20台がミディアムタイヤを選択し、ガブリエル・ボルトレトとカルロス・サインツJr.のみソフトタイヤでスタートした。

    ポールポジションのラッセルは完璧な蹴り出しを決めてホールショットを奪う。一方、4番手スタートのアントネッリはターン1で大きくコースアウト。その後もワイドランを繰り返し、序盤だけで3度もコース外へ飛び出す苦しい立ち上がりとなった。

    フェラーリ勢ではルイス・ハミルトンがシャルル・ルクレールを攻略して2番手へ浮上。予選クラッシュから巻き返しを狙うフェルスタッペンも着実に順位を上げ、序盤から優勝争いに加わった。

    フェルスタッペン対ハミルトン 激しい攻防
    レース序盤最大の見どころはフェルスタッペンとハミルトンによる2位争いだった。

    ターンごとにポジションを奪い合う激しい攻防が続き、一度はフェルスタッペンが前へ出るものの、ハミルトンがクロスラインで奪い返す場面もあった。

    フェルスタッペンは無線で「ペナルティものだ」と不満を漏らしたが、スチュワードは調査対象とせず。その後の再戦ではフェルスタッペンが完全に攻略し、2番手へ浮上した。

    この間にもラッセルは着実にリードを築き、一時は5秒以上の差を確保してレースをコントロールしていた。

    戦略を狂わせたVSC
    レース中盤、サインツJr.のウィリアムズがメインストレートでストップしVSCが導入される。

    だが、その直前にピットへ飛び込んでいたアントネッリは”無料”のピットストップを逃してしまう最悪のタイミングとなった。

    メルセデスのピート・ボニントンからはブレーキバランスの異常を知らされ、「ブレーキがどうなっている?」と無線で確認する場面もあった。

    それでもアントネッリは徐々にペースを取り戻し、ルクレールを攻略して3番手へ浮上。優勝争いへ復帰していく。

    F1 オーストリアGP 決勝 VSC

    ラッセル対フェルスタッペン 最終決戦
    2度目のピットストップ後、レースは新たな局面を迎える。

    フェルスタッペンは新品ハードタイヤで猛烈な勢いを見せ、ラッセルとの差を8秒、6秒、4秒と次々に縮めていく。

    一方でラッセルはタイヤマネジメントを優先しながらも冷静にギャップをコントロール。「彼らがスティントを延ばせば僕たちが危険になる」と無線で戦略を分析する余裕も見せた。

    残り5周では差は3.7秒。

    さらに背後ではアントネッリも自己ベストを連発し、フェルスタッペンとの差を一気に削り始める。

    最後の1周は三つ巴の攻防
    ファイナルラップ。

    ラッセルはフェルスタッペンの追撃を受けながらも一度もミスを犯さない。

    その一方でフェルスタッペンはミラーいっぱいに映るアントネッリへの対応にも追われることとなる。

    チェッカーではラッセルが1.611秒差で逃げ切り優勝。

    そのわずか0.375秒後ろではアントネッリがフェルスタッペンのDRS圏内まで迫ったが、あと一歩届かなかった。

    トップ3がわずか2秒以内に並ぶ今季屈指のフィニッシュとなった。

    マクラーレンとフェラーリは明暗
    オスカー・ピアストリは安定したレース運びで4位を確保。

    一方、フェラーリはハミルトンが5位まで巻き返したものの、ルクレールはタイヤに苦しみ8位。無線では「このタイヤは最悪だ」と不満を漏らすなど、苦しい週末となった。

    レーシングブルズはアイザック・ハジャーが6位、リアム・ローソンが9位、アービッド・リンドブラッドが10位と3台すべてが存在感を示した。

    トラブル続出の下位勢
    ウィリアムズはサインツJr.が電気系トラブルでリタイア。

    アストンマーティンはランス・ストロールがERSトラブルで戦列を離れ、フェルナンド・アロンソはピットレーン速度違反による5秒加算も響き18位に終わった。

    キャデラック勢はさらに深刻で、セルジオ・ペレス、バルテリ・ボッタスともにブレーキのオーバーヒートで序盤リタイア。チームにとって厳しい一戦となった。

    ランキング争いは新たな局面へ
    この勝利でラッセルはドライバーズランキング2位へ返り咲き、タイトル争いへ再浮上した。

    しかしランキング首位のアントネッリも3位表彰台を獲得し、リードは40ポイントを維持。メルセデス勢がワン・スリー・フィニッシュを飾ったことで、タイトル争いは依然としてメルセデス勢が優位な構図となっている。

    F1はこのまま連戦となり、舞台は伝統のシルバーストンへ。次戦イギリスGPでは、勢いを取り戻したラッセルが地元優勝を狙う一方、フェルスタッペン、そしてランキング首位アントネッリとの三つ巴の戦いが再び注目を集めそうだ。

  • キミ・アントネッリ「パーティーに加わるのが遅すぎた」 敗因を自己分析

    キミ・アントネッリ「パーティーに加わるのが遅すぎた」 敗因を自己分析

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は2026年F1第8戦オーストリアGPで3位表彰台を獲得した。序盤のミスを挽回し、レース終盤には2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の背後まで迫る力強い走りを見せたものの、あと一歩届かなかった。

    レース後の会見でアントネッリは、「興奮しすぎた」と自らのレースを振り返り、勝利を逃した要因を細かく分析。週末を通しての精神状態やレース中のミス、そして今後への課題について率直に語った。

    「週末前半が良すぎて気持ちが緩んだ」
    アントネッリは、決勝だけでなく週末全体を振り返り、自らのメンタル面に課題があったと明かした。

    「今週末はすごくいいスタートを切ることができた。でも、そのせいで自分の集中力というか、強度を少し落としすぎてしまったと思う」

    フリー走行では常に上位タイムを記録し、高い競争力を見せていたが、それが予選での微妙な変化につながったという。

    「予選になると少し力が入ってしまった。速さはあったけれど、自分らしく自由にドライブできている感覚ではなかった」

    Q3最後のアタックはマックス・フェルスタッペンのクラッシュによるイエローフラッグの影響を受けたが、それでもラッセルから約0.1秒差につけていた。

    「最後はああいう形になってしまったけれど、普通に走れていれば2番手だった可能性は高かったと思う」

    「興奮しすぎて最初のスティントを台無しにした」
    4番グリッドからスタートした決勝では、オープニングラップからミスが続いた。

    「最初の数周は少し興奮しすぎていた。あまりいいドライビングができず、ミスが多すぎた」

    さらに、序盤はブレーキにも苦しめられた。

    「ブレーキにも苦しんでいて、そのせいで最初のスティントではかなりタイムを失ってしまった」

    レース中には、レースエンジニアのピート・”ボノ”・ボニントンから左右のブレーキ温度に偏りが生じる「ブレーキスプリット」の状態になっていることを無線で伝えられていた。周回を重ねるにつれて症状は改善したものの、序盤の走りには少なからず影響を与えていた。

    具体的にはターン3とターン4で大きなミスがあり、それがレース全体の流れを変えてしまったという。

    「ターン4ではコースアウトしそうになったし、その次の周にはターン3でもコースを外れた。そうしたミスで1周あたり1~1.5秒は失っていたと思う」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    「パーティーに加わるのが遅すぎた」
    タイヤ交換を終えると、アントネッリはようやく本来の速さを取り戻した。

    「タイヤ交換を終えてから気持ちをリセットできた。そこからは再びいいペースで走ることができたし、最後のスティントは本当に速かった。パーティーに加わるのが少し遅すぎたのは残念だった」

    実際、終盤はフェルスタッペンとの差を急速に縮め、チェッカー時には優勝したチームメイトのジョージ・ラッセルにも2秒以内まで迫った。

    「あと2~4周あれば、とても面白い戦いになっていたと思う」

    レース終盤のペースを考えれば、序盤のミスがなければ結果は違っていた可能性もあった。

    「最初のスティントでのミスがなければ、2位だけでなく優勝争いもできていたかもしれない」

    もっとも、本人は結果論で終わらせるつもりはない。

    「もちろん今だから言えることだ。ミスは実際に起きたことだし、大切なのは同じことを繰り返さないことだ」

    それでも3位フィニッシュはランキング争いでは大きな意味を持った。アントネッリはドライバーズランキング首位を守り、優勝したラッセルとの差も40ポイントを維持している。

    「ジョージとマックスにはおめでとうと言いたい。本当に素晴らしい週末だった。僕自身はまだ改善すべきことがたくさんあるけれど、それでもミスを最小限に抑えることはできたと思う」

    序盤の焦りによって勝負の輪に加わるのが遅れた一方、終盤にはトップ2に匹敵するレースペースを披露したアントネッリ。「パーティーに加わるのが遅すぎた」という一言には、3位という結果に満足することなく、勝利だけを見据える19歳の悔しさと、次戦への強い決意が凝縮されていた。

  • フェルナンド・アロンソ FIA審議に皮肉「3分のペナルティを科されるかも」

    フェルナンド・アロンソ FIA審議に皮肉「3分のペナルティを科されるかも」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は2026年F1第8戦オーストリアGP決勝後、ブルーフラッグを無視した疑いでスチュワードへの出頭を求められたことについて、皮肉を交えながら不満を口にした。

    アロンソは決勝中にも黄旗区間で十分に減速しなかったとして5秒加算ペナルティを受けており、その判定基準に疑問を呈していた。さらにレース後にはブルーフラッグへの対応についても調査対象となったことを知り、スペイン紙『MARCA』の取材に応じた。

    相次ぐ調査に皮肉
    レース後、国際メディアの取材エリアに現れたアロンソは、自身がブルーフラッグ無視の件でスチュワードに呼び出されていることを知らされると、苦笑いを浮かべながら皮肉交じりに語った。

    「知らなかったよ。今から行くところだ……もしかしたら今度は3分のペナルティでも科されるかもしれないね」

    アロンソは決勝中、マックス・フェルスタッペンとキミ・アントネッリが2位争いを繰り広げながら背後に迫った際には、2台を先行させるためにラインを譲っており、ブルーフラッグを無視したつもりはなかったとの認識を示している。

    黄旗判定への不満も継続
    アロンソは今回のブルーフラッグ調査だけでなく、決勝中に受けた黄旗違反による5秒ペナルティについても納得していない様子だった。

    前日の予選では、ジョージ・ラッセルがマックス・フェルスタッペンのクラッシュによる黄旗区間を通過しながらポールポジションを獲得しており、その裁定との違いを示唆した。

    「昨日の黄旗の件でも分かったことだ」

    アロンソは詳細な説明こそ避けたものの、自身への裁定は他のドライバーよりも厳しく運用されているとの認識をにじませた。

    今回のオーストリアGPでは、アロンソはレース中の黄旗違反による5秒ペナルティに加え、レース後にはブルーフラッグへの対応でもスチュワードの審議対象となった。アロンソは一連の裁定に対して皮肉を交えながら不満を示し、判定基準の一貫性に疑問を投げかけた。

    【関連】
    ・「今季初めて3周とも同じデプロイメントで走れた」 アロンソが語るホンダF1の現状

  • F1オーストリアGP決勝 ハイライト動画:ラッセルがポール・トゥ・ウイン

    F1オーストリアGP決勝 ハイライト動画:ラッセルがポール・トゥ・ウイン

    2026年F1第8戦オーストリアGPは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目、F1通算7勝目を挙げた。スタートで首位を守ったラッセルはレースを通して安定したペースを維持し、終盤には追い上げるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の猛追を受けながらもトップを譲らずチェッカーフラッグを受けた。この勝利によりラッセルはドライバーズランキング2位に浮上し、ランキング首位のキミ・アントネッリとの差を縮めた。

    フェルスタッペンは予選でのクラッシュから見事に巻き返し、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)との激しいバトルを制しながら2位へ浮上。最後のピットストップ後はラッセルとの差を急速に詰め、さらに背後からアントネッリも迫る三つ巴の緊迫した戦いとなったが、ラッセルが1.611秒差で逃げ切った。フェルスタッペンは0.375秒差でアントネッリを抑えて2位を確保し、アントネッリは3位表彰台を獲得。ランキング首位を維持しながらも、そのリードは40ポイントへと縮まった。

    4位にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、5位にはハミルトンが続き、アイザック・ハジャー(レッドブル)が6位を獲得。ランド・ノリス(マクラーレン)は7位、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は8位と、フェラーリにとってはやや苦しいレースとなった。一方でレーシングブルズはリアム・ローソンが9位、アービッド・リンドブラッドが10位に入り、2台そろって入賞を果たしている。

    中団ではアウディ勢がガブリエル・ボルトレト11位、ニコ・ヒュルケンベルグ12位で惜しくもポイント圏外。アルピーヌのピエール・ガスリーは13位、ハースのオリー・ベアマンは14位となり、フランコ・コラピント、エステバン・オコンが続いた。アレクサンダー・アルボンは17位、フェルナンド・アロンソは18位で完走した。

    一方でリタイアも相次ぎ、ランス・ストロールはERSトラブル、カルロス・サインツJr.は電気系トラブルとみられるマシン停止で姿を消した。さらにキャデラック勢はセルジオ・ペレス、バルテリ・ボッタスがともに序盤にブレーキのオーバーヒートでリタイアするなど、厳しい週末となった。

    レース終盤まで勝敗の行方が分からない白熱した攻防や、ランキング争いを左右する重要な一戦となった2026年F1オーストリアGP。その見どころをハイライト動画で振り返る。

    【関連】
    ・F1オーストリアGP 決勝 結果・タイムシート:ジョージ・ラッセルが優勝

  • 2026年F1ポイントランキング:ジョージ・ラッセル今季2勝目で2位浮上

    2026年F1ポイントランキング:ジョージ・ラッセル今季2勝目で2位浮上

    2026年F1第8戦オーストリアGP終了時点のドライバーズおよびコンストラクターズランキングが更新された。

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)が今季2勝目を挙げて25ポイントを獲得し、ランキング2位へ浮上。首位のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は3位で15ポイントを加算し、171ポイントでランキング首位を維持している。

    ■ ドライバーズランキング
    ラッセルは131ポイントとし、125ポイントのルイス・ハミルトン(フェラーリ)を逆転してランキング2位に浮上した。一方、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は80ポイントで4位へ浮上し、79ポイントで並ぶランド・ノリス(マクラーレン)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)が5位、6位となっている。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は73ポイントで7位を維持。アイザック・ハジャー(レッドブル)が42ポイントで8位に浮上し、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が41ポイントで9位となった。

    レーシングブルズはダブル入賞により、リアム・ローソンが30ポイント、アービッド・リンドブラッドが14ポイントまでポイントを伸ばしている。

    1.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) 171ポイント
    2.ジョージ・ラッセル(メルセデス) 131ポイント
    3.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) 125ポイント
    4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) 80ポイント
    5.ランド・ノリス(マクラーレン) 79ポイント
    6.シャルル・ルクレール(フェラーリ) 79ポイント
    7.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 73ポイント
    8.アイザック・ハジャー(レッドブル) 42ポイント
    9.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) 41ポイント
    10.リアム・ローソン(レーシングブルズ) 30ポイント
    11.オリバー・ベアマン(ハース) 18ポイント
    12.フランコ・コラピント(アルピーヌ) 16ポイント
    13.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ) 14ポイント
    14.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) 6ポイント
    15.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) 5ポイント
    16.エステバン・オコン(ハース) 3ポイント
    17.ガブリエル・ボルトレト(アウディ) 2ポイント
    18.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) 1ポイント
    19.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ) 0ポイント
    20.バルテリ・ボッタス(キャデラック) 0ポイント
    21.セルジオ・ペレス(キャデラック) 0ポイント
    22.ランス・ストロール(アストンマーティン) 0ポイント

    ■ コンストラクターズランキング
    メルセデスはラッセルの優勝とアントネッリの3位により58ポイントを獲得し、302ポイントまで伸ばして首位を快走。フェラーリは204ポイントで2位、マクラーレンは159ポイントで3位を維持した。

    レッドブルは115ポイントで4位。レーシングブルズはダブル入賞によって44ポイントとし、アルピーヌとの差を13ポイントに縮めている。

    1.メルセデス 302ポイント
    2.フェラーリ 204ポイント
    3.マクラーレン 159ポイント
    4.レッドブル 115ポイント
    5.アルピーヌ 57ポイント
    6.レーシングブルズ 44ポイント
    7.ハース 21ポイント
    8.ウィリアムズ 11ポイント
    9.アウディ 2ポイント
    10.アストンマーティン 1ポイント
    11.キャデラック 0ポイント
    キャデラック 0

    オーストリアGPではメルセデスが大量得点に成功し、ドライバーズ、コンストラクターズの両ランキングでリードを拡大。一方、中団ではレーシングブルズがアルピーヌとの差を縮め、5位争いがさらに激しさを増している。

    2026年のF1世界選手権 オーストリアGP

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    ・F1オーストリアGP 決勝 結果・タイムシート:ジョージ・ラッセルが優勝

  • ローソンとペレスが処分免れる FIAがF1オーストリアGPで裁定理由を説明

    ローソンとペレスが処分免れる FIAがF1オーストリアGPで裁定理由を説明

    2026年F1第8戦オーストリアGPで、リアム・ローソン(レーシングブルズ)とセルジオ・ペレス(キャデラック)は、それぞれレース前後の規則違反が確認されたものの、いずれもスチュワードはペナルティを科さない判断を下した。

    ローソンはレース前のプラクティススタート手順、ペレスは決勝スタート時の違反が審議対象となったが、FIAはそれぞれの状況を考慮した結果、制裁は適用しないと結論づけている。

    ローソンは「技術的には違反」も情状を考慮
    リアム・ローソンは、決勝前のプラクティススタート実施時にピット出口の白線を横切ったとして審議対象となった。

    スチュワードの裁定書によると、ローソンはプラクティススタートの位置に向かう途中、ピット出口で停止していた別のマシンに遭遇。その車両を避けて通過し、相手が再び動き出した後に道を譲る過程で、低速のままピット出口の白線を横切ったという。

    その後、当初予定していた場所でプラクティススタートを行うため、再び白線を横切った。

    FIAは「技術的には規則違反が発生していた」と認定した一方で、「当該状況におけるドライバーの行動は適切だった」と判断し、ペナルティは科さなかった。

    ペレスはスタート違反もリタイアで処分見送り
    一方、セルジオ・ペレスは決勝スタート時、スタートシグナルが表示される前にマシンを動かしたとして審議された。

    通常、この違反には5秒タイムペナルティが科される案件だが、ペレスはブレーキのオーバーヒートにより71周の決勝レース途中でリタイアしていた。

    裁定書では、「この違反には通常5秒のタイムペナルティが適用される(次戦グリッド降格には変換されない)」とした上で、「しかし、この事案がスチュワードに報告された時点で当該車両はすでにリタイアしており、タイムペナルティを科すことは適切ではない」と説明した。

    そのため、ペレスについても最終的に処分は科されなかった。

    今回のオーストリアGPでは、ローソン、ペレスともに規則違反自体は認定されたものの、それぞれ状況や競技上の影響を考慮した結果、スチュワードはペナルティを見送る裁定を下した。

  • 2026年F1オーストリアGP 決勝:全22人ドライバーコメント

    2026年F1オーストリアGP 決勝:全22人ドライバーコメント

    2026年F1第8戦オーストリアGP決勝後、各チームがドライバーコメントを発表した。

    優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)はポール・トゥ・ウインを喜ぶとともに、プレッシャーのかかるレースをチームとともに乗り切ったことを強調。2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はアップグレードの効果を評価し、優勝争いができた内容に手応えを示した。

    また、表彰台を獲得したキミ・アントネッリや、フェラーリ勢、マクラーレン勢をはじめ、中団・下位チームのドライバーもそれぞれ決勝を総括。タイヤマネジメントや戦略、アップグレードの効果、次戦シルバーストンへの意気込みなどについて語っている。

    1位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日の結果には本当に満足している。このサーキットで勝つのは決して簡単ではないし、レースの大半でプレッシャーを受け続けていた。特に最後のスティントは厳しかったので、ポールポジションを勝利につなげられたことは本当にうれしい。チームは戦略面で素晴らしい仕事をしてくれたし、レース全体をうまくマネジメントできるマシンを用意してくれた。こういうコンディションでは、余計なことを考えず、ただドライブに集中することが大切だと思うし、今日はそれをうまく実行できた。チームとしても大量ポイントを獲得できたことは素晴らしい。キミも見事な追い上げで再び優勝争いに戻ってきてくれたし、それがチーム全体の結果につながった。トップ争いは本当に僅差でライバルも強力だから、もっとパフォーマンスを見つけ続けなければならない。でも今は、この週末の成果を前向きに受け止めて、来週のシルバーストンに向かいたい」

    2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    「今日は僕たちにとって本当にいいレースだった。最初の2周はすごく楽しかったし、レース前半は本当にクルマの感触も良くて楽しく走れた。その後は特にルイスとのバトルのあと、タイヤマネジメントが重要になった。途中でリアアクスルに何か問題が起きてペースを失ってしまい、最後まで勝負できなかった。振り返ればアンダーカットを選んでいれば前に出られたかもしれないし、タイヤのデグラデーションではジョージより優位だったと思う。それでも2位という結果には満足している。いいレースができたし、メルセデス相手にここまで戦えるとは思っていなかった。チームはアップグレードを投入するために本当に懸命に働いてくれたので、皆に感謝したい。期待以上の内容だったし、レースペースも予想よりずっと良かった。今朝マシンに乗り込んだ時は優勝争いができるとは思っていなかったので、こうしてトップ3で終われたのは本当にポジティブな結果だ」

    3位:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「僕にとっては決して簡単なレースではなかった。最初のスティントは思うような内容ではなく、序盤はブレーキにも少し苦しんだ。その後はペースがかなり良くなり、再び優勝争いに戻ることができた。あと数周あれば最後は2位争いがもっと面白くなっていたと思う。まずは今日勝ったジョージにおめでとうと言いたい。特に最後のスティントでプレッシャーを受けながらも見事にレースをコントロールしていた。チームとして2台そろって大量ポイントを獲得できたのも素晴らしい結果だ。僕自身はまだ学ぶことがたくさんあるし、この週末はそれを改めて実感する機会になった。この経験をしっかり次に生かして、来週はさらに強くなって戻ってきたい。シルバーストンはいつも特別なサーキットだし、スプリントフォーマットでもあるので、最初のセッションからしっかり合わせていくことが重要になる」

    4位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「今日のパフォーマンスには本当に満足している。いいレースができたし、この数週間で学んできたことを実践することができた。ペースは予想以上に良く、フェラーリと戦って上回ることができたのはチームにとって大きな収穫だった。今あるマシンの力を最大限に引き出せたと感じられるのは、とてもいいことだ。ただ、トップ3と継続的に戦うためには、まださらにペースを見つける必要がある。特定の弱点があるわけではなく、純粋なパフォーマンスとグリップを全体的に向上させる必要がある。これからも一歩ずつ改善を続け、この勢いを次の数戦につなげていきたい。今後の戦いが楽しみだ」

    5位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「本当に暑くて厳しいレースだった。いくつかいいバトルもできたし、レース序盤はチャンスがあるかもしれないと思っていた。チームはピットストップで素晴らしい仕事をしてくれたが、ストレートでまだ苦戦していることは明らかだったし、タイヤのデグラデーションも非常に大きく、それが最終的には厳しいレースにつながった。レース前から路面温度を考えると3ストップ戦略もあり得ると考えていた。結果がどう変わっていたかを断言することはできないが、今日の状況を考えれば、これ以上できることはあまりなかったと思う。シルバーストンまで1週間あるので、この週末に学んだことをすべて分析し、次戦で何ができるかを見ていきたい」

    6位:アイザック・ハジャー(レッドブル)
    「スタートには満足している。バルセロナよりも大きく改善できた。8番手スタートからかなりアグレッシブなレースになった。各スティントの終盤ではタイヤがかなり厳しくなっていて、おそらく僕にとって最速のレースではなかったけれど、それでも2つ順位を上げることができた。レースペースではアップグレードの効果をはっきり感じることができたし、今日はグリッドで2番目に速いマシンだったと思うので、とても満足している。まだマシンからすべてを引き出すには、もう少し自信を持って乗れるようになる必要があるけれど、今季ここまでで最高のレースカーだったし、その力を発揮してくれている。来週はもっと気温が低くなることを期待しているし、そうなればさらに競争力を発揮できると思う」

    7位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「全体的に見れば、今日はチームにとってまずまずの結果だったと思う。特にフェラーリの1台を上回ってフィニッシュできたことは良かった。ただ、今日は極端な暑さの中で誰にとっても難しいレースだった。オープニングラップで重要なトラックポジションを失い、その後のピットストップでも再び順位を落としてしまった。それが今日のレースでは非常に大きな要素になった。一度ポジションを失うと取り返すのは本当に難しいので残念な展開だったが、チームは最後まで集中を切らさず、最大限の結果を引き出してくれた。今回は他チームのようなアップグレードは投入しておらず、現時点ではマシンの性能がトップ勢に届いていないことも分かっている。それは改善に時間が必要な部分だ。シルバーストンへ向かう前にチーム全員で内容を振り返る。母国グランプリを迎えるのが今から楽しみだ。着実に前進しているし、1周目やピットシークエンスを改善できれば、次戦ではもっといい戦いができるはずだ」

    8位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「セットアップは昨年ここで使った方向性に近いものを選び、それは予選ではうまく機能した。しかし決勝ではあまり効果がなく、特にリアの挙動に苦しみ、かなりスライドする状況になってしまった。バルセロナではレースペースも非常に良かったので、アップグレードが機能していることは分かっている。今のF1マシンは非常に繊細で、セットアップが適正なウインドウに入っていないと大きな代償を払うことになる。その点については、今後さらに理解を深めて最適化していかなければならない。シルバーストンに向けてやるべきことはたくさんあるし、チームとしてもっと強い状態で戻ってこられることを願っている」

    9位:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    「今日は本当に暑かったけれど、全体としてはいいレースだった。タイヤのデグラデーションもほぼ想定どおりで、自分たちのプランどおりに進めることができた。最初のスティントではブレーキ温度がかなり高くなっていたが、数周後には落ち着いた。それからアービッドとの間でコミュニケーションミスもあり、ターン4で並んでレースをすることになった時は少し驚いたが、2回目のピットストップのあとにポジションを取り返すことができた。この週末はマシンが大きく前進し、レースを通してペースも力強かった。ダブル入賞という結果はチームにとって素晴らしいものだし、この勢いを維持していきたい。シルバーストンはスプリントウイークエンドなので、また大きなチャンスになるし、今からコースに戻るのが本当に楽しみだ」

    10位:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「チームにとって再びダブル入賞を達成できたことは本当にポジティブなレースだった。僕自身は決して楽なレースではなく、低速コーナーでのブレーキングやハードタイヤ装着時に苦戦していた。もう少しうまく対応できた部分もいくつかあったので、それらはチームと一緒にしっかり見直していくつもりだ。今は来週のシルバーストンが本当に楽しみだ。F1で初めて迎えるホームレースになるし、とても特別な週末になるはずだ。チームはここ数戦でアップグレードを継続的に投入し、マシンのパフォーマンスを着実に向上させてくれている。この好調を維持したままシルバーストンへ行ければ、本当に最高だ」

    オーストリアGP 決勝

    11位:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「今日は自分たちにできることはすべてやれたと思う。前を走っていたアルピーヌをオーバーテイクできたし、レースの大半ではかなりいいペースもあった。ただ、今週末のレーシングブルズは僕たちより速く、ポイント圏内に入ることはできなかった。ここ数戦とは違って、今日は大きな混乱やリタイアもなく、とてもクリーンなレースだったので、それを利用して順位を上げることもできなかった。全体として、この週末は持っている力をすべて引き出せたと思う。予選ペースも良かったし、ここへ持ち込んだパッケージも期待どおりに機能した。あとは前のグループとの差を少しずつ縮めていく必要があるし、そのために全力を尽くす。まずは来週のシルバーストンからだ」

    12位:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「順位を上げるのがとても難しいレースだった。最初のスティントを長く引っ張ってアドバンテージを作ろうとしたが、多くのトラフィックや周回遅れの処理もあって、思い描いていた展開にはならなかった。振り返れば、もう少し早くピットインしていれば別のチャンスがあったかもしれないが、それは終わってからなら何とでも言えることだ。ポジティブだったのはレースペースだ。周囲のマシンと互角、あるいは場面によってはこちらの方が速いくらいだった。ただ、後方グリッドからのスタートでは、それを結果につなげるのは難しかった。シルバーストンに向けて今回の学びを持ち帰る。まったく性格の違うサーキットだし、僕自身も好きなコースなので、次戦ではもっといい位置で戦いたい」

    13位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「理解しなければならないことが本当にたくさんあるレースだった。おそらく今季で一番厳しいレースだったと思う。グリップもマシンバランスも厳しく、タイヤのデグラデーションも非常に大きかった。そのためタイヤの摩耗が激しく、3ストップを強いられた。レース序盤はストレートでパワー系の問題も発生し、その影響でポジションを失った。その後はトラフィックに入ってしまい、クリーンエアでも十分なペースはなかった。とにかくデグラデーションが大きすぎた。バルセロナでは暑いコンディションでも日曜日は速かったので、今回もレーシングブルズに対して有利に戦えると期待していたが、そうはならなかった。改善すべき点は明確だし、チームもすぐに答えを見つけようとしてくれるはずだ。次はスプリントウイークエンドのシルバーストンなので、それまでにしっかり対応したい」

    14位:オリバー・ベアマン(ハース)
    「厳しい一日だったし、ペースにも苦しんだ。スタートが本当に悪く、多くのポジションを失ってしまい、その後はずっと前に出られなかった。VSCには助けられた部分もあったけれど、レースを通して本当に遅かった。自分としてはベストを尽くしたが、アウディやレーシングブルズ、アルピーヌとはまったく勝負にならず、僕たちの方がかなり遅かった。今日は予想外の結果だったが、マシンバランスも今日は大きく崩れていて、どうしても改善できなかった。実際にマシンを運転して感じていたことを考えれば、この結果にもそれほど驚いてはいない」

    15位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「簡単な週末ではなかったし、全体としてペースもグリップも見つけることができなかった。いいバランスを見つけられず、レースも非常に長かった。路面温度も高かったため、特にリアタイヤに大きな負荷をかけることになった。新品タイヤではペースは良かったが、スティントが進むにつれて急激に落ち込み、スライドが増えるほどタイヤ温度も上がってしまった。普段は決勝の方が強いチームなので、なぜ今日はそうならなかったのかを理解する必要がある。スタートではブースト不足によって非常に悪い発進となり、オープニングラップから後方での戦いを強いられた。いくつかいいバトルもあったが、僕たちはもっと上位で戦いたいし、それを来週のシルバーストンで実現したい」

    16位:エステバン・オコン(ハース)
    「予想どおりの結果だ。マシンに問題があることは分かっているが、ポジティブなのは、この週末を通してチーム全員が全力を尽くしたことだ。持てる力を最大限に引き出したし、変更できるコンポーネントはすべて試した。それでも同じ問題に苦しみ続けている。スタートは素晴らしかった。チーム全員で懸命に取り組み、できる限り改善した成果が出た。スタートでは全員を上回る加速ができたし、オープニングラップではポイント圏内まであと少しというところまで行けた。レーシングブルズ勢とも戦えていたが、その後は周回遅れにされてしまい、本当に厳しかった。まずはマシンを正常な状態に戻すことが最優先だ。ダウンフォースが大きく不足していて、そのせいでタイヤを滑らせてしまう。最初の数周は何とか持ちこたえられるが、その後は次々と他車に抜かれてしまった」

    17位:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「全体的に見て厳しい週末だった。ミッドフィールド勢と戦えるだけのペースがまったくなかった。タイヤのデグラデーションに苦しみ、中高速コーナーでもペース不足が目立ったので、次戦までに分析すべきことがたくさんある。現在はアップグレード投入までの間、あらゆる方向性を試しながらパフォーマンスを探っているところだ。シルバーストンには小規模なアップグレードパッケージを投入する予定で、それによってハースやレーシングブルズに近づけることを期待している。このアップデートが正しい方向への第一歩になることを願っている」

    18位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「今週末も厳しいレースだったが、予想外のことではなかった。最後まで完走してデータを集め、オペレーション面でも改善を続けられたことには価値があった。この数週間でいくつかの面では前進できているし、アップグレードが投入される時に備えて、この流れを維持したい。来週はいよいよホームレースのシルバーストンだ。ファンの前で持てるものをすべて出し切りたい」

    リタイア:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「今日はプラクティスよりもレースペースが良く、ライバルたちとの差も少し縮まっていた。いくつか変更を加えたことでマシンは運転しやすくなり、本来なら戦えないと思っていた相手とも争えていたので、それはポジティブな兆候だった。しかし残念ながらパワーユニットのトラブルによってマシンの電源が突然落ちてしまった。現時点で僕たちが望む競争力には届いていないことは明らかだが、シルバーストンでは小規模なアップグレードを投入する予定なので、それによって再び競争力を高められることを期待している」

    リタイア:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日はマシンのフィーリングが良く、特に第2スティントではタイヤをうまくマネジメントしながら走ることができた。もともと他車と上位争いができる状況ではないことは分かっていたが、フェルナンドとのバトルは楽しかった。残念ながらERSに問題が発生した疑いがあり、リタイアするしかなかった。チーム全員にとって本当に厳しい時期だが、少しでも早くアップグレードを投入するために全員が懸命に働いている。辛抱強く取り組み続ければ、数戦後にはもっと上位で戦えるようになるはずだ」

    リタイア:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「今日は本当に不運だった。トラフィックの中でブレーキがオーバーヒートしてしまい、リタイアせざるを得なかった。ウィリアムズ勢と十分に戦えるペースはあったし、実際にアレックス・アルボンをコース上でオーバーテイクしていたので、この結果は本当に残念だ。シルバーストンに向けて原因を徹底的に分析し、何が改善できるかを見極める必要がある」

    リタイア:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「ここはブレーキにとって最も厳しいサーキットのひとつであり、気温も非常に高かったので難しいレースになることは分かっていた。プラクティスでは多くの周回を走っても問題は見られなかったのに、決勝ではわずか2周でブレーキがオーバーヒートしてしまった。これで3戦連続リタイアとなり、チームとして最優先で解決しなければならない課題だ。もっと多くのレースを完走して学ぶ必要があるので、今後はそこに全力で取り組んでいきたい」

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    ・F1オーストリアGP 決勝 結果・タイムシート:ジョージ・ラッセルが優勝

  • F1オーストリアGP 決勝展開:VSCが流れを変えた 終盤は三つ巴の優勝争い

    F1オーストリアGP 決勝展開:VSCが流れを変えた 終盤は三つ巴の優勝争い

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)が2026年F1第8戦オーストリアGPでポール・トゥ・ウインを達成し、開幕戦オーストラリアGP以来となる今季2勝目を挙げた。

    終盤にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が猛追を見せたものの逆転には届かず、キミ・アントネッリ(メルセデス)が3位に入り、メルセデスはダブル表彰台を獲得した。

    レースは気温35度を超える厳しいコンディションの中で行われ、戦略が大きく勝敗を左右した。フェラーリ勢はレース終盤に順位を落とし、レーシングブルズはリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドがダブル入賞を達成。一方でキャデラックは2台ともブレーキトラブルでリタイアするなど、各所で明暗が分かれる71周となった。

    ■ スタート ラッセルが首位死守 ハミルトンが2番手へ浮上
    ポールポジションのジョージ・ラッセルは好スタートを決めてトップを維持。4番手スタートのキミ・アントネッリはターン1でコースを外れ、さらにターン3でもワイドラインとなって後退した。その隙を突いたルイス・ハミルトンがシャルル・ルクレールをかわして2番手へ浮上し、フェルスタッペン、ルクレール、アントネッリが続く展開となった。

    ■ 序盤はハミルトン対フェルスタッペンの激戦
    ラッセルがリードを広げる一方、2番手ではハミルトンとフェルスタッペンが激しい攻防を展開。ターン3からターン7にかけて何度もポジションを入れ替える接近戦となり、一時は接触寸前のバトルも繰り広げられた。最終的にフェルスタッペンが2番手を奪取したが、その間にラッセルは約6秒のリードを築いた。

    ■ キャデラック勢が相次いでリタイア
    7周目までにバルテリ・ボッタス、続いてセルジオ・ペレスが相次いでマシンを止めた。チームはブレーキのオーバーヒートが原因だったと説明し、キャデラックは2台とも序盤で姿を消す厳しい展開となった。

    ■ アントネッリが反撃開始 ルクレール攻略へ
    序盤のミスで順位を落としたアントネッリだったが、徐々にペースを取り戻してルクレールにプレッシャーをかける。8周目に4番手へ浮上すると、その後はフェルスタッペン追撃へ向けてハイペースを維持した。

    ■ フェラーリが先に動く ハミルトンは3ストップ戦略へ
    13周目、ハミルトンが上位勢で最初にピットインしハードタイヤへ交換。フェラーリは積極的な3ストップ戦略を選択し、ライバルより早いタイミングで勝負を仕掛けた。一方、ラッセルやフェルスタッペンはステイアウトを続けた。

    ■ 20周前後から本格的な戦略戦 ラッセルとフェルスタッペンが交換
    19周目にフェルスタッペン、20周目にラッセルがピットインしてハードタイヤへ交換。アントネッリはステイアウトを選択して一時トップに立ち、レッドブル、メルセデス、フェラーリで異なる戦略が展開された。

    ■ VSC発生 サインツのリタイアで流れが変わる
    24周目、カルロス・サインツJr.が電気系トラブルとみられるマシントラブルでコース上にストップし、バーチャル・セーフティカーが導入された。直前にピットへ入っていたアントネッリはVSCの恩恵を受けられず、大きく順位を落とす不運に見舞われた。

    ■ 中盤はラッセル対フェルスタッペンの一騎打ち
    30周を過ぎるとラッセルが約5秒のリードを保ちながらレースをコントロール。フェルスタッペンは少しずつ差を縮め、終盤へ向けてプレッシャーを強めた。一方のアントネッリは3番手を維持しながら前との差を詰める展開となった。

    ■ フェラーリ失速 ピアストリとハミルトンがルクレールを攻略
    37周目、タイヤの限界を迎えたルクレールをピアストリがターン3でオーバーテイク。両車は軽く接触しながらも順位は入れ替わり、その直後にはハミルトンもルクレールを抜いて5番手へ浮上。フェラーリはレースペース不足が鮮明となった。

    ■ 最後のピットストップ 勝負は最終スティントへ
    44周目にラッセルが2回目のピットイン。フェルスタッペンはステイアウトを続けて首位に立ち、タイヤオフセットを活用する作戦を選択した。50周目にフェルスタッペン、52周目にアントネッリが最後のタイヤ交換を終え、勝負はラスト約20周へ持ち込まれた。

    ■ ストロールもリタイア ラッセルにフェルスタッペンが迫る
    49周目にはランス・ストロールがERSトラブルでリタイア。その頃にはラッセルが首位へ復帰していたが、フェルスタッペンは新品タイヤの速さを生かして1周ごとに差を縮め、終盤には2秒前後まで接近した。

    ■ アントネッリも加わり三つ巴の優勝争い
    残り10周を切るとアントネッリもフェルスタッペンとの差を急速に縮め、2位争いはもちろん、ラッセルを含めた3台による優勝争いへ発展。フェルスタッペンは前方の周回遅れを利用してラッセルとの差を縮めたが、決定的なアタックには持ち込めなかった。

    ■ ラッセルが逃げ切り今季2勝目 レーシングブルズはダブル入賞
    ラッセルは最後まで冷静にレースをまとめ、フェルスタッペンに1.611秒差をつけてチェッカー。フェルスタッペンが2位、アントネッリが0.375秒差の3位となり、メルセデスは1-3フィニッシュを達成した。レーシングブルズはリアム・ローソン9位、アービッド・リンドブラッド10位でダブル入賞を果たした。