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  • F1 中東情勢を注視 バーレーンGP復活へ数週間以内に判断か

    F1 中東情勢を注視 バーレーンGP復活へ数週間以内に判断か

    2026年のF1は、中東情勢の改善を見極めた上で、今季中止となったバーレーンGPとサウジアラビアGPの復活可否を判断する方針だ。現時点ではカレンダー変更は決定しておらず、まずは地域の安全保障情勢を引き続き注視する構えを示している。

    米国とイランの停戦合意を受けて緊張はやや緩和されたものの、F1は拙速な判断を避け、数週間かけて状況を見極める考えだという。

    中東情勢を見極めて最終判断へ
    今シーズン序盤、中東地域の紛争を受けてバーレーンGPとサウジアラビアGPは安全上の理由から開催中止となった。

    その後、米国とイランの停戦合意が成立し、情勢には改善の兆しも見え始めている。しかし、F1は依然として慎重な姿勢を崩していない。

    スペイン紙『Mundo Deportivo』によると、F1は「最近の和平合意を受けても中東情勢を継続的に監視し、この問題については数週間待ってから判断する」としており、現時点ではカレンダー変更を急がない方針だという。

    また、オーストリアGP開催中のレッドブルリンクではチーム代表会議が行われたものの、同紙は「議題は別の案件であり、カレンダー変更ではない」と伝えている。

    復活ならバーレーンGPが最有力
    現在のF1カレンダーは残り日程が限られており、両大会を復活させる余地は極めて少ない。

    そのためF1は、少なくとも1戦を復活させることを優先して検討しているとされる。

    最有力案は、アゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間にバーレーンGPを組み込み、3週連続開催(トリプルヘッダー)とするプランだ。

    一方で、サウジアラビアGPについては日程確保がさらに難しく、現時点では代替開催の実現性は低いとみられている。

    今後数週間が重要な判断材料に
    F1としては、安全面を最優先にしながら開催可能性を慎重に評価する考えだ。

    今後数週間の中東情勢が安定すれば、少なくともバーレーンGPの復活について具体的な検討が進む可能性がある。一方で、情勢次第では両大会とも中止のままシーズンを終える選択肢も残されている。

  • マクラーレンF1 イギリスGPに初代M2B風の特別カラーリングで参戦

    マクラーレンF1 イギリスGPに初代M2B風の特別カラーリングで参戦

    マクラーレンは2026年F1第9戦イギリスGPで、チームの原点をオマージュした特別カラーリングを投入する。Google Geminiとのパートナーシップのもとで製作されたワンオフデザインは、1966年にデビューしたチーム初のF1マシン「M2B」から着想を得たものとなっている。

    このカラーリングは「Spark What’s Next(次なるひらめきを)」をテーマに掲げ、創設以来の革新の歴史と未来への挑戦を表現。

    ホームレースとなるシルバーストンで、マクラーレンの伝統と最先端技術を融合した特別仕様のMCL40がコースを走る。

    M2Bへのオマージュを現代マシンで表現
    今回のカラーリングは、1966年のF1モナコGPでデビューしたマクラーレン初のF1マシン「M2B」をモチーフとしている。

    同年のイギリスGPでは、創設者ブルース・マクラーレンがチーム初ポイントを獲得。その歴史的なマシンへの敬意を込め、2026年型MCL40へ現代的な解釈でデザインを落とし込んだ。

    この特別カラーリングは、今季モナコGPで迎えたチーム通算1000戦記念イベントに続くヘリテージ企画の一環でもある。モナコでは2度のF1ワールドチャンピオンであるミカ・ハッキネンがM2Bをドライブし、チーム創成期を振り返った。

    マクラーレン F1 イギリスグランプリ

    Google Geminiとの協業でAI活用も加速
    今回の企画は単なるカラーリング変更ではなく、Google Geminiとの技術提携を象徴するプロジェクトでもある。

    マクラーレンではGeminiの生成AIをブランドキャンペーンやクリエイティブ制作に活用しており、「Nano Banana」や「Omni」といったツールをアイデア創出やコンセプト開発に利用している。

    さらにレース現場ではGoogle Cloudとの共同開発により、Gemini Enterpriseを活用した独自ツールを導入。複雑な競技規則を瞬時に検索・比較できるほか、複数のデータベースを自然言語で横断検索し、ラップタイム解析などの作業時間を大幅に短縮しているという。

    F1マシンはシーズン中だけでも約1万8000件もの設計変更が施されるとされ、今回の特別カラーリングは1966年のM2Bから現在のMCL40まで受け継がれてきた絶え間ない技術革新を象徴するデザインとなっている。

    マクラーレン F1 イギリスGP

    ルイーズ・マキューン「原点と未来を結ぶデザイン」
    マクラーレン・レーシングのチーフ・マーケティング・オフィサーを務めるルイーズ・マキューンは、今回の特別カラーリングについて次のように語った。

    「シルバーストン仕様のカラーリングは、私たちがどこから始まり、そこから何を築いてきたかを祝うものです。M2Bは絶え間ない革新と可能性を信じる姿勢から始まった旅の原点であり、このデザインはその精神を表現しています」

    「Google Geminiとのパートナーシップも同じ理念に基づいています。私たちはテクノロジーによって新たなイノベーションを生み出し、進化を続け、サーキット内外でパフォーマンスを高める方法を共に探っています。このカラーリングは私たちの歴史を称えながら、未来へ力強く目を向ける共通の価値観を象徴するものです」

    Google「AIの力をサーキットでも発揮している」
    GoogleのコンシューマーおよびAIマーケティング担当バイスプレジデント、マービン・チャウは次のようにコメントした。

    「Geminiアプリによる創造的なアイデアの創出から、Gemini Enterpriseによって複雑なデータをリアルタイムのサーキット情報へ変換するまで、マクラーレンはAIの力を最大限に活用しています」

    「私たちは今後もGeminiが創造性やビジネス、そしてレース戦略をどのように支えられるかをマクラーレンとともに探求していくことを楽しみにしています」

  • FIA 2027年F1技術規則を正式公開 ドライバーは改善を評価も課題を指摘

    FIA 2027年F1技術規則を正式公開 ドライバーは改善を評価も課題を指摘

    FIA(国際自動車連盟)は2027年のF1技術規則の全文を公開し、新世代パワーユニット導入を巡る議論を経て、大幅なルール改訂の詳細が明らかになった。

    世界モータースポーツ評議会(WMSC)が先週正式承認した新規則は全278ページに及び、2026年規則への批判を受けて内燃エンジンとハイブリッドシステムの双方を強化する内容となっている。ドライバーからは改善を歓迎する声が上がる一方で、依然としてタイヤやエネルギーマネジメントへの課題も指摘された。

    2027年F1技術規則で何が変わるのか
    FIAが公開した2027年技術規則では、2026年に導入された新世代パワーユニットの方向性を維持しつつ、競技性やドライバビリティを改善するための見直しが実施された。

    ドイツの『Auto Motor und Sport』によると、主な変更点は以下の通り。

    ■ 最大燃料エネルギー流量の引き上げ

    ■ ERS最大出力の増加

    ■ 1周あたり使用可能なバッテリーエネルギーの増加

    ■ 車速に応じた新しいエネルギー展開制御を導入

    ■ 新たなオーバーテイクモードを採用

    ■ フロア下空力を簡素化

    ■ 空力パーツのたわみ試験を見直し

    ■ ドライバー+バラスト込み最低重量を82kgへ引き上げ

    ■ 安全規則の一部を簡素化

    これらはFIAとF1、各チーム、そしてドライバーが協議を重ねた結果、2027年および2028年のエンジン規則見直しとして合意された内容を反映したものとなる。

    ラッセル「クルマはかなり運転しやすくなった」
    オーストリアGPをポール・トゥ・ウィンで制したジョージ・ラッセルは、シーズン途中から進められてきた規則変更によってマシンは着実に改善していると評価した。

    「日本GP以降に行われたレギュレーション変更は非常に良かったと思う。クルマはかなり運転しやすくなった」

    その一方で、現在のF1マシン最大の課題としてタイヤを挙げた。

    「すべてのドライバーが不満を言っているのはタイヤ空気圧だ。でも、聞いている限りではピレリも改善に取り組んでいるようだ」

    「僕たちからすると、大きな風船の上を走っているような感覚なんだ」

    「そこが改善されれば、ドライバーにとってもレースにとってもずっと良くなる。タイヤのオーバーヒートも減るし、もっと接近戦ができるようになる。それが次の大きなステップだと思う」

    ルクレール「まだエネルギーマネジメントを考え過ぎている」
    シャルル・ルクレールもマシンの改善を認めながらも、依然としてエネルギーマネジメントへの依存が大きい点を課題として挙げた。

    「今年のクルマと昨年のクルマのどちらが好きかと聞かれれば、昨年のほうが好きだ。いくつかのサーキットでは限界までプッシュすることができたからね」

    「ジョージが言うように改善されてきているのは事実だ。でも、このようなサーキットでは今でもエネルギーマネジメントを常に考えながら走らなければならない」

    「バルセロナ・カタルーニャGPやモナコではそれほどではなかったけれど、まだそういうコースは残っている。それがドライビングの楽しさを少し減らしてしまっている」

    「ただ、現状はそういうものだし、今後さらに改善されていくと確信している」

    2027年へ向けてFIAは実用性と競技性の両立を目指す
    2027年技術規則は、2026年型パワーユニットに対する「エネルギーマネジメントが多すぎる」「オーバーテイクしにくい」といった懸念を受けて見直された内容となった。

    内燃エンジンとERSの双方を強化するとともに、オーバーテイク支援機能やエネルギー展開方式を刷新することで、ドライバーがより積極的にプッシュできるレースを目指している。

    ラッセルやルクレールのコメントからも分かるように、現行マシンには改善の兆しが見え始めている一方、タイヤ特性やエネルギーマネジメントなど、今後も解決すべき課題は残されており、2027年規則がそれらをどこまで改善できるかが注目される。

  • レーシングブルズF1代表 ニコラ・ツォロフ加入説を否定「話し合いは一切ない」

    レーシングブルズF1代表 ニコラ・ツォロフ加入説を否定「話し合いは一切ない」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、2027年シーズンにレッドブル育成ドライバーのニコラ・ツォロフがレギュラーシートを獲得するとの報道を否定し、「チーム内でその件について話し合ったことはまったくない」と明言した。

    今季のレーシングブルズは、リアム・ローソンとルーキーのアービッド・リンドブラッドがモナコGPとバルセロナ・カタルーニャGPで揃って入賞するなど好調を維持している。

    一方で、オーストリアGPを前にFIA F2ランキング2位につけるツォロフが2027年にチームへ昇格するとの噂が浮上していた。

    パーメイン「話し合いは一切ない」
    オーストリアGP金曜走行後、この噂について問われたパーメインは、現時点で具体的な検討は行われていないと断言した。

    「その件については、内部でまったく話し合っていない。もちろん彼はレッドブルの育成プログラムの一員だし、F2で素晴らしい仕事をしている」

    「まだシーズンは第8戦で、ようやくシーズンの3分の1を少し過ぎたところだ。あまりにも早すぎるし、その件については本当に何の話し合いもしていない。どこから出てきた話なのか分からないが、少なくとも我々から出た話ではない」

    ツォロフは2024年末にレッドブル・ジュニアチームへ加入したが、これまでF1公式セッションへの出走経験はない。オーストリアGPのFP1では、ルーキー走行義務の対象として岩佐歩夢がローソンに代わってマシンをドライブした。

    アラン・パーメイン(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    岩佐歩夢の走りにも高評価
    パーメインは、FP1で15番手タイムを記録した岩佐歩夢の仕事ぶりにも満足感を示した。チームは空力テストを実施し、その成果をFP2の両マシンへ反映。FP2ではローソンが9番手、リンドブラッドが12番手でセッションを終えた。

    「良い一日だった。本当に良い一日だった。まずFP1では、ローソンに代わって岩佐歩夢がマシンに乗った。彼は素晴らしい仕事をしてくれた。我々は空力評価を行い、有益なデータを得ることができ、それをFP2で2台ともに反映させた」

    「両レースドライバーとも満足している。最初の走行からフィーリングは良く、バランスも悪くなかった。その後は予定していたプログラムを消化した。もう少しブレーキングを改善できればと思っている。そこがドライバーたちの感じている弱点なので、一晩かけて改善に取り組む」

    さらに、前戦バルセロナ・カタルーニャGPと比較してマシンの競争力が向上しているとの見解も示した。

    「先週末よりもはるかに満足している。予選シミュレーションでは非常にうまく機能しているし、ロングランでもバルセロナ・カタルーニャGPより良くなっている。まだ改善の余地はあるが、チームとしてはかなり前向きな状況にある」

    今回の発言からは、ツォロフの将来的な昇格の可能性を否定したわけではないものの、少なくとも2027年のシートについて具体的な議論は始まっておらず、レーシングブルズは現行ラインアップで今季の戦いに集中している姿勢がうかがえる。

  • マクラーレンF1首脳 フェルスタッペン獲得を否定せず「もちろん興味はある」

    マクラーレンF1首脳 フェルスタッペン獲得を否定せず「もちろん興味はある」

    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、マックス・フェルスタッペンが将来的にチームへ加入する可能性について、完全には否定しなかった。

    今週、英『Daily Mail』は、フェルスタッペンのマネジメントとブラウンの間で予備的な話し合いが行われたと報じた。レッドブルとの契約は2028年末まで残されているものの、2027年シーズンに向けたパフォーマンス条項が存在するとされ、移籍の憶測が広がっている。

    ブラウン「特別な事情があればもちろん興味はある」
    フェルスタッペンは現在ドライバーズランキング6位。契約には、8月のサマーブレイク時点でランキング2位以内に入れなければ、2027年に他チームへ移籍できる条項が含まれているとみられている。

    オーストリアGP決勝前、Sky Sports F1のテッド・クラビッツから「フェルスタッペン獲得に興味はあるか」と問われたブラウンは、まず現ドライバーへの信頼を強調した。

    「ランド(ノリス)やオスカー(ピアストリ)が他へ行くことには、とても驚くだろう。2人ともここで非常に満足している。もちろん契約もあるが、それ以上に私たちは彼らに満足しているし、彼らもここで幸せなんだ」

    その一方で、可能性を完全には否定しなかった。

    「もし何か奇妙な理由で、誰かがお風呂から出る時にバナナの皮で滑るようなことが起きたら、その時はもちろんだ。マックスは4度のワールドチャンピオンだからね」

    現在のマクラーレンは、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両ドライバーと長期契約を結んでいる。

    それでも、一部ではフェルスタッペンがマクラーレンへ移籍し、その代わりにピアストリがレッドブルへ移るというシート交換案まで取り沙汰されている。

    ザク・ブラウン(マクラーレン)

    メキース「マックスはチームを信頼している」
    一方、レッドブルのローラン・メキース代表も、ホームレースのオーストリアGPを前にフェルスタッペンの去就について質問を受けた。

    メキースは「マックスは速いマシンを望んでいるし、それは以前から変わらない。そして、短期的にも長期的にもチームが成功を取り戻すために全力を尽くしていると完全に信頼してくれている」と語った。

    さらに「重要なのはコース上での結果だけだ。結果がすぐに改善することを願っている」と続けた。

    また、フェルスタッペンとの関係についても、次のように説明した。

    「以前の記者会見でも言ったが、毎週マックスに『残るのか』と聞いているわけではない。マックス自身がチームに残りたいという意思を明確に示している」

    「もちろん、彼がチームに満足するためには速いマシンが必要だ。しかし彼は私たちとともに開発を進め、正しい方向性を見つけるために協力してくれている。今回のFP1でも数多くのテストや比較を行い、あらゆる可能性を探っていた」

    「私たちにとって去就は話題ではない。今の課題は、マシンを本来あるべき競争力へ戻すことだけだ」

    フェルスタッペンを巡る移籍報道は依然として続いているが、ブラウンは現ラインアップへの満足を強調しつつも、F1を代表する王者の獲得可能性を完全には否定しなかった。一方のレッドブルは、フェルスタッペンがチームを信頼し、開発にも積極的に関わっていると説明しており、現時点ではマシンの競争力回復が最優先課題だとしている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ「AMR26Bは大幅な軽量化と新空力」

    アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ「AMR26Bは大幅な軽量化と新空力」

    アストンマーティンF1のエイドリアン・ニューウェイ代表は、苦戦が続く2026年型マシン「AMR26」に投入する大型アップグレードの詳細を明らかにした。アップデートはF1第9戦ハンガリーGPで2台同時に導入され、空力性能の大幅な刷新と軽量化を柱としたパッケージとなる。

    今季のアストンマーティンはここまで1ポイント獲得にとどまり、コンストラクターズランキング最下位からは脱したものの、純粋な戦闘力ではグリッド最後尾に沈んでいる。

    オーストリアGP予選ではフェルナンド・アロンソが最下位から2番目だったバルテリ・ボッタスより約1秒遅れるなど厳しい状況が続いていた。

    ハンガリーGPで大型アップグレード投入
    他チームが小規模な改良を積み重ねる中、アストンマーティンは開発リソースを一つの大型パッケージに集中させる戦略を採用してきた。

    ニューウェイ代表はチームの『Aston Martin UNCUT』で、ハンガリーGP投入を正式に認めた。

    「ハンガリーで2台ともアップグレードを導入する予定だ」

    さらに、新車と言えるほどの変更なのか、それとも大幅な進化版なのかと問われると、次のように説明した。

    「主要な構造部分は同じままだ。シャシーやギアボックスのアーキテクチャは基本的に変わらない。しかし、その両方を軽量化したことで、前方シャシーは再ホモロゲーションとクラッシュテストが必要になった」

    「フロントサスペンションは変更していない。リアサスペンションはわずかに見直している。新しいノーズを開発し、空力面も大幅に改良した。そのため基本構造は似ているが、大規模な空力パッケージに加え、大幅な軽量化も実施している。目標は最低重量制限に限りなく近づけることだ」

    シミュレーション環境の改善も進行
    近年はフェラーリやレッドブル・レーシングが大型アップグレードによって戦闘力を向上させた例もある。しかしアストンマーティンは後方との差が大きく、ミッドフィールド争いへ復帰するには相当な効果が求められる。

    ニューウェイ代表は期待を示しつつも、現時点で数値目標を語ることには慎重な姿勢を見せた。

    「大きな前進になると予想している。しかし、シミュレーションツールはまだ十分に成熟しておらず、実車との相関も理想的ではないので、具体的な数字を示すことには慎重でいたい」

    「このチームは歴史的に、エンジニアリング用シミュレーションツールへの投資が十分ではなかった。プロジェクト管理システムだけではなく、物理演算そのものを扱う中核ツールも含めてだ。現在はそこへ投資を進めているが、そうしたツールは一夜にして作り直し、検証できるものではない。実車との相関を適切に取るにも時間がかかる」

    「現時点でも改善は進んでいるが、その取り組みの本当の成果が現れるのは、もう少しシーズン後半になってからだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソ残留にも重要なアップデート
    フェルナンド・アロンソは今後について、夏休み前までに方向性を決めたい考えを示している。一方で、自身はドライバーとしてでなくても将来的にアストンマーティンでF1世界王者を目指したいとの考えも明かしている。

    ニューウェイ代表は、ドライバー陣の不満は理解できるものだと語った。

    「2人のドライバーともフラストレーションを抱えており、それが時にはメディアでの発言にも表れている。しかし、それは理解できることでもある。彼らは勝負師であり、前方で戦いたいと思っている」

    「私は2人とも何度も話をしてきた。チームの現状と、これから向かう方向について説明している」

    さらにアロンソの去就について問われると、その重要性を強調した。

    「非常に重要だ。フェルナンドは今回のアップグレードを本当に楽しみにしている。そして、私たちが期待するような性能を示せれば、彼は来季もコックピットに座ることになるだろう」

    「彼の経験、マシンを感じ取る能力、開発を導く力はチームにとって非常に大きな財産だ。しかし彼が求めているのは、明確で目に見える進歩だ。私たちが正しい方向へ力強く前進していることを示すことができれば、彼は間違いなくドライバーとして走り続けることに全力で取り組んでくれるだろう」

  • ホンダF1 イギリスGP展望 折原伸太郎「エネルギーマネジメントが重要課題」

    ホンダF1 イギリスGP展望 折原伸太郎「エネルギーマネジメントが重要課題」

    ホンダは2026年F1第9戦イギリスGPで、AMR Technology CampusとHRC UKの両拠点に近いシルバーストン・サーキットで迎える特別な一戦に臨む。

    2026年シーズン第9戦イギリスGPは7月3日(金)に開幕。スプリントフォーマットで開催され、初日にフリー走行1回目(FP1)とスプリント予選、2日目にスプリントと公式予選、最終日の7月5日(日)に決勝レースが行われる。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、ホンダにとって特別な一戦となるシルバーストンでの挑戦に向け、エネルギーマネジメントと変わりやすい天候への対応が重要になるとの見解を示した。

    シルバーストンはホンダにとって特別なグランプリ
    シルバーストンは、アストンマーティンの本拠地であるAMR Technology Campusと、HRC UKの拠点からほど近い場所に位置している。そのため、多くの関係者や家族が訪れるホームレースのような意味合いを持つイベントとなる。

    折原伸太郎は、その特別な雰囲気について次のように語った。

    「今週末レースが行われるシルバーストンは、AMR Technology CampusとHRC UKの両拠点に近い場所に位置しています。週末には数多くのファンはもちろん、同僚や家族もサーキットを訪れるなど我々にとって特別なグランプリです」

    鍵はエネルギーマネジメントとスロットル制御
    シルバーストンは鈴鹿サーキットと同様に、高速コーナーと中速コーナーが連続するレイアウトを持つ。そのため、パワーユニットにとってはエネルギーマネジメントがパフォーマンスを左右する重要な要素となる。

    ホンダは事前にアストンマーティンとシミュレーターで検証を重ねてきたが、実際の路面状況やマシン挙動は走行して初めて確認できる部分も少なくないという。

    「コースは鈴鹿に似た特徴を持っており、複合的な高速と中速コーナーが特徴です。パワーユニットの観点では、エネルギーマネジメントが重要なテーマです。特にドライバーのスロットル開度について、Aston Martin Aramco Formula One Teamとシミュレーターでの事前テストを実施して臨んでいますが、プラクティスでサーキットを実際に走行して初めて把握できる領域も残ります。これらを重点的に確認するところから週末が始まります」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    変わりやすい英国の天候にも備え
    シルバーストンは天候の急変でも知られるサーキットだ。現時点では雨の予報は出ていないものの、ホンダはウェットコンディションや低グリップ路面も想定した準備を進めている。

    MGU-Kのエネルギーデプロイメントやドライバビリティについても事前に対策を講じ、あらゆるコンディションに対応できる体制で週末に臨む考えだ。

    折原伸太郎は次のように締めくくった。

    「また、イギリスらしく天候が変わりやすいこともシルバーストンの特徴です。現時点では雨の予報は出ていませんが、いつ天候が変化しても対応できるよう準備をしています。雨天やグリップが低いコンディションを想定し、MGU-Kのデプロイメントやドライバビリティについても十分な準備を整えて週末に臨みます」

  • アストンマーティン・ホンダF1 「現状では前のマシンと戦うのは難しい」

    アストンマーティン・ホンダF1 「現状では前のマシンと戦うのは難しい」

    アストンマーティンF1のマイク・クラック最高サーキット責任者(Chief Trackside Officer)は、2026年F1第8戦オーストリアGPを振り返り、現在のマシンではライバルと戦うだけの競争力が不足していることを認め、「前を走るマシンと戦うのは難しい状況だった」と語った。

    アストンマーティンにとってオーストリアGPは厳しい週末となった。フェルナンド・アロンソは18位で完走したものの、トップから3周遅れとなり、レース終盤にはピットレーン速度違反によるタイムペナルティも科された。

    一方、ランス・ストロールは46周目にERSトラブルが発生し、リタイアを余儀なくされた。

    チームは今季投入予定の大型アップデートを待ちながら苦しい戦いが続いており、ホームレースとなる次戦イギリスGPを前に、現状の厳しさを改めて認める形となった。

    「最大限を引き出すことに集中した」
    クラックは、オーストリアGPではポイント争いは現実的ではなく、限られたパッケージの中で最大限のパフォーマンスを引き出すことを目標にしていたと説明した。

    「暑いコンディションの中で行われたオーストリアGPだった。我々は前を走るマシンと競り合うのが難しいことを理解した上で、現在のマシンから最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中していた」

    また、レース序盤から中盤にかけては2台が接近したペースで走行していたことにも触れた。

    「ランスとフェルナンドはレースの大半で非常に接近した位置を走っていた。2台はほぼ隊列を組んで周回を重ねていた」

    しかし、その戦いもストロールのトラブルによって終わりを迎えた。

    「46周目にランスのマシンにERSの不具合が発生した疑いがあり、マシンをリタイアさせることになった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アップデート投入まで耐える時間
    今回のコメントではクラック自身はアップデートについて詳しく触れなかったものの、ドライバー2人は現状の苦しい状況を認めながらも、改善への期待を口にしている。

    アロンソは「厳しい週末だったが予想していたことでもあった」と振り返り、完走によってデータを収集できたことを前向きに評価した。

    「レースを完走し、データを集め、オペレーション面を改善し続けられたことは価値があった。ここ数戦でそうした部分は前進しているし、アップグレードが投入される時に備えられるよう改善を続けたい」

    一方のストロールも、現状では上位争いは難しいと認めながら、開発陣への信頼を示した。

    「今日は誰かと大きく戦える状況ではないことは分かっていた。それでもタイヤマネジメントは良く、フェルナンドとのレースは楽しめた」

    「今はチーム全員にとって非常に厳しい時期だが、誰もがマシンのアップグレード投入に向けて懸命に働いている。もう少し辛抱すれば、数戦後には再び中団グループで戦えるようになることを期待している」

    ホームレースで反撃を目指す
    アストンマーティンは2026年シーズン序盤から苦戦が続いており、現在は大型アップデートの投入を待ちながらデータ収集とセットアップの最適化を進めている段階にある。

    オーストリアGPでは競争力不足に加え、ストロールのERSトラブルも発生し、チームにとって厳しい週末となった。それでもクラックは現有戦力でできる限りの仕事は果たしたとの認識を示しており、チームはホームレースとなるイギリスGPで少しでも前進を果たすことを目指している。

    大型アップデートの投入が近づく中、アストンマーティン・ホンダが苦境を脱し、中団争いへ復帰できるかが今後数戦の大きな焦点となりそうだ。

  • F1オーストリアGP決勝 ピレリ総括「ハード主体の2ストップ戦略が最速だった」

    F1オーストリアGP決勝 ピレリ総括「ハード主体の2ストップ戦略が最速だった」

    2026年F1第8戦オーストリアGPは、気温36度、路面温度55度という酷暑のレッドブル・リンクで行われ、タイヤマネジメントが勝敗を左右するレースとなった。

    優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)は、ミディアムタイヤでスタートし、ハードタイヤへ2度交換する2ストップ戦略を採用。2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位キミ・アントネッリ(メルセデス)も同様の戦略を選択し、表彰台を獲得した。

    2ストップが予想通りの最速戦略
    レース前から最速と予想されていた2ストップ戦略が、そのまま勝利への方程式となった。

    シャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトン、ピエール・ガスリーのみが3ストップ戦略を選択し、それ以外のドライバーは全員が2ストップを採用した。

    スタートタイヤはほぼ全車がミディアムコンパウンドを装着。カルロス・サインツJr.とガブリエル・ボルトレトだけがソフトタイヤでスタートした。

    上位4台はいずれも、ミディアムでスタートした後、ハードタイヤを2セット使用する同じ戦略を採用。ラッセルはフェルスタッペンに1.611秒差をつけて優勝し、アントネッリもフェルスタッペンから0.3秒あまり遅れた3位でフィニッシュした。

    この勝利によりラッセルはドライバーズランキング2位に浮上。一方でアントネッリは171ポイントでランキング首位を維持している。

    フェラーリは3ストップで勝負
    フェラーリは今回もライバルとは異なるアプローチを選択した。

    ルクレールとハミルトンは3ストップ戦略を採用し、終盤には燃料搭載量の軽い状況でソフトタイヤを使用。タイヤ性能は良好だったものの、2ストップ勢を逆転するには至らなかった。

    また、フェラーリ勢とガスリーはアンダーカットを狙って早めに最初のピットストップを実施した一方、オーバーカットを試みたドライバーたちは期待した効果を得られなかった。

    レース中盤にはサインツJr.のマシントラブルによるバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、戦略全体への影響は限定的だった。アントネッリはやや早いタイミングでピットインしたため、VSC中のピットストップによるタイムメリットを十分に活用できなかった。

    ピレリ「タイヤ開発の成果が表れた」
    ピレリのモータースポーツディレクター、ダリオ・マッラフスキは、高温下でもタイヤが安定した性能を発揮したことを評価した。

    「今日のレースでは、2ストップと3ストップの両戦略で3種類すべてのコンパウンドが使用された。予想どおり、高い熱劣化のため1ストップ戦略は現実的ではなかった」

    「2ストップ戦略は、金曜日から各チームが保有していたタイヤセットの状況にも左右されたが、最終2スティントをハードタイヤで走る方法が最も効果的であり、表彰台の3人がそれを実践した」

    「フェラーリは今回も異なる戦略を試し、3ストップに加えてソフトタイヤも使用した。燃料搭載量が少ない条件もあり、ソフトタイヤは非常に良いパフォーマンスを見せた」

    「フェラーリ勢とガスリーはアンダーカットを狙って早めにピットへ入ったが、それ以外のチームは私たちが想定していたピットウインドウどおりに動いた。一方で、オーバーカットを試みたケースは期待した成果を上げられなかった」

    「サインツJr.によるVSCも戦略を大きく変えることはなく、影響を受けたとすれば、やや早めにピットへ入ったアントネッリくらいだ。ニュートラライズ中のピットストップによるタイムアドバンテージを十分に得られなかった」

    「これほど路面温度が高いコンディションにもかかわらず、グレイニングもブリスターも発生しなかった。これはピレリが進めてきたタイヤ開発がサーキットで確かな成果を上げていることを示している」

    オーストリアグランプリオーストリアGP

  • レッドブルF1代表「フェルスタッペンはラッセルより速かったかもしれない」

    レッドブルF1代表「フェルスタッペンはラッセルより速かったかもしれない」

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、2026年F1第8戦オーストリアGPで2位に入ったマックス・フェルスタッペンのレースを高く評価し、「ジョージ・ラッセルより速かったかもしれない」と語り、今季最高のパフォーマンスだったと振り返った。

    レッドブルはオーストリアGPで大幅なアップデートを投入。フェルスタッペンは予選でのクラッシュにより5番グリッドからのスタートとなったが、決勝ではメルセデス勢に迫るレースペースを披露し、優勝したジョージ・ラッセルに迫る2位でフィニッシュした。

    「今季最高のレースだった」
    メキースは決勝後、レッドブルにとって今季最高のレースだったと評価し、フェルスタッペンのペースは優勝したラッセルを上回っていた可能性があると語った。

    「今季最高の結果だった。今日の午後は間違いなくシーズンで最も力強いレースができた」

    「最も満足しているのはペースだ。キミ(アントネッリ)が今日一番速かったと思うし、マックスはおそらくジョージより少し速かったかもしれない。ただし、グリッドポジションもレース結果には大きく影響する」

    メキースは、予選順位こそ実力を反映していなかったものの、レッドブルは勝利を争える位置まで到達していたと手応えを示した。

    「予選では、グリッド順位には表れなかったが、我々がどれだけ前進したかは明らかだった。非常に難しいサーキットで、しかも酷暑という条件の中、勝利に必要なペースにかなり近づくことができた」

    開幕から1秒差を数十分の2秒まで縮めた
    メキースは、シーズン序盤からの開発によってトップとの差を大きく縮めたことを強調し、ファクトリーでの取り組みを称賛した。

    「これはファクトリーで行われた仕事がいかに効果的だったかを示している。シーズン開幕時を振り返れば、我々はトップから約1秒遅れていた。それが今では数十分の2秒というところまで差を縮めることができた」

    「戦いはまだ終わっていない。どのチームもアップデートを投入し続けているし、我々もさらに前進しなければならない」

    また、フェルスタッペンの走りを絶賛し、あとわずかで勝利に届いていたとの見方を示した。

    「マックスはレースのあらゆる局面で素晴らしかった。我々は勝てなかったが、足りなかったのは本当にわずかだった。おそらく100分の数秒程度だっただろう。それでも非常に良い戦いができた」

    レッドブル・レーシング

    ハジャーの成長も評価
    メキースは6位でフィニッシュしたアイザック・ハジャーについても評価し、チーム全体として前向きな週末になったと総括した。

    「アイザックもまた堅実なレースを見せ、着実に成長を続けている。全体として、我々にとって正しい方向へ進んでいることを示す週末になった」

    「さらに、レッドブル・フォード・パワートレインズを搭載する4台すべてがポイントを獲得したことも特筆すべきことだ」

    今回のオーストリアGPでは、レッドブルが投入したアップデートが着実に効果を発揮したことを示す内容となった。メキースは優勝には届かなかったものの、シーズン開幕時の大きな差を大幅に縮めたと強調し、今後も開発を継続してメルセデスとの勝利争いを続ける考えを示した。