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  • 小松礼雄代表「オペレーション面で十分ではなかった」 ハースF1失速の原因究明へ

    小松礼雄代表「オペレーション面で十分ではなかった」 ハースF1失速の原因究明へ

    ハースF1チームの小松礼雄代表は、バルセロナ・カタルーニャGPでの不振について、マシン性能だけでなくオペレーション面にも問題があったと認め、「オペレーション面で十分な仕事ができなかった」と厳しく自己評価した。

    シーズン序盤に中団争いで存在感を示したハースF1だが、大型アップグレード投入後は勢いを失いつつある。バルセロナではオリバー・ベアマンがリタイア、エステバン・オコンも13位に終わり、ライバルのアルピーヌやレーシングブルズに後れを取る結果となった。

    小松礼雄代表が厳しく自己分析
    開幕当初のハースF1は、オリバー・ベアマンの活躍もあって中団グループの有力チームとして評価されていた。しかし初の大規模アップグレード投入後は競争力が低下し、その原因究明が急務となっている。

    モナコやモントリオールのような特殊なサーキットを経て迎えたバルセロナ・カタルーニャGPは、アップグレードの効果を評価する重要な週末だった。しかし期待した成果は得られなかった。

    レース後、小松礼雄代表は率直に現状を振り返った。

    「今週末はマシンの速さが十分ではありませんでしたし、オペレーション面でも十分な仕事ができませんでした」

    「オリーがハードタイヤで走っていたスティントを見るとペース自体は悪くありませんでした。しかし今週末は初日から本来あるべきレベルで仕事ができていませんでした。その影響が今日まで続いてしまいました」

    「レース中のコミュニケーションも十分ではありませんでした。もちろんマシンはもっと速くしなければなりませんが、現状でもポテンシャルを最大限引き出せていません。チームとして自分たち自身を見つめ直し、すぐに改善する必要があります」

    予選での苦戦が決勝にも影響
    ハースF1の問題は決勝ペースだけではない。予選での一発の速さも大きな課題となっている。

    バルセロナではオコンがQ1敗退の17番手、ベアマンも15番手に終わった。ベアマンは中国GPでQ3進出を果たしたものの、その後はQ1敗退2回、Q2敗退3回と苦戦が続いている。

    一方のオコンは今季まだ一度もQ3進出を果たしておらず、アップグレード投入後の直近3戦では3戦連続で17番手スタートとなった。

    予選順位の低さが決勝での戦略の幅を狭める要因にもなっている。

    小松礼雄 ハースF1チーム

    オコン「セットアップを間違えた」
    オコンはタイヤマネジメントに苦しみ、予定外の3ストップ戦略を余儀なくされた。

    「とても難しいレースだった。タイヤを最後まで持たせることができなかった」

    「リアタイヤを維持できず、毎スティント終盤には完全に使い切ってしまっていた。そのため3回ピットストップを行うことになった」

    「終盤はまったくペースがなかった。本当に厳しかった」

    さらに問題の根源としてセットアップを挙げた。

    「FP2から今日までセットアップを間違えていたと思う。もっと深く分析する必要がある。オーストリアでは改善できることを期待している」

    ベアマンは信頼性トラブルでリタイア
    ベアマンもまた厳しい週末を過ごした。

    モナコでは1周目の接触でリタイアしたが、バルセロナでは終盤まで走行を続けていた。しかしレース終盤にマシントラブルが発生し、チームはマシンをピットへ呼び戻してリタイアを決断した。

    「厳しいレースだったが、ある程度は予想していた」

    「むしろ本来いるべき位置より前で戦えていたと思う。良いペースもあった」

    「残り数周の時点で13番手を走っていた。前の2台がリタイアしたので11位まで上がれたはずだったが、マシンに問題が発生してリタイアすることになった」

    「やるべきことは多い。厳しい週末だったので、チーム全員で原因を分析し、次戦までに改善したい」

    失速の原因解明が急務
    ハースは現在コンストラクターズランキング7位につけているものの、シーズン序盤に見せた競争力は薄れつつある。

    小松礼雄が指摘したように、課題はマシン性能だけではない。セットアップの方向性、レース運営、チーム内コミュニケーションなど複数の要素が絡み合っている可能性がある。

    アップグレード投入後にパフォーマンスが後退している現状を考えれば、オーストリアGPまでに問題の本質を見極められるかが、今後の中団争いを左右する重要なポイントとなりそうだ。

  • 小松礼雄 F1キャリアの原点は佐藤琢磨との偶然の出会い

    小松礼雄 F1キャリアの原点は佐藤琢磨との偶然の出会い

    小松礼雄(ハースF1チーム代表)が、自身のF1キャリアの出発点となった佐藤琢磨との偶然の出会いを明かした。

    大学時代に英国の草の根モータースポーツに関わっていた小松礼雄は、シルバーストンで若き佐藤琢磨と出会い、その後の活動を通じて実戦データ、シミュレーション、ドライバーとの直接作業を結びつけていくことになった。

    シルバーストンで見かけた日本人ドライバー
    当時、小松礼雄は地元ドライバーのアンドリュー・デアハンティが参戦する英国サルーンカー選手権のチーム運営を手伝っていた。あるシルバーストンのレースミーティングで、レーシングスーツ姿の日本人ドライバーが原付で通り過ぎるのを目にした。

    そのドライバーが、当時ダイヤモンド・レーシングから英国F3選手権のナショナルクラスに参戦していた佐藤琢磨だった。

    「ある日、シルバーストンでレースをしていたときのことを覚えています。僕は車の下にいてアンチロールバーを交換していたんですが、ふと見上げたら、レーシングスーツを着た日本人の若い子が原付に乗っていました。だからもちろん、お互いに挨拶しました。当時、日本人同士が会うことはあまりありませんでした」と小松礼雄はコメント。

    「そのときは特に何も思いませんでした。でも、僕たちが英国サルーンカーのレースに出るときにクアッドバイクがありませんでした。それで『彼は英国F3で走っていると言っていたから、クアッドバイクを持っているはずだ』と思って、彼のチームであるダイヤモンド・レーシングに借りに行きました」

    「クアッドバイクを借りて、自分たちのレースを終えて、それを返しました。それで『彼のレースがもうすぐだから、見に行こう』と思いました。その年、彼はナショナルクラスに出ていました」

    佐藤琢磨の速さが関係を変えた
    小松礼雄はそのレースで、佐藤琢磨の走りに強い印象を受けた。当時、ナショナルクラスではマーティン・オコンネルが圧倒的な存在だったが、佐藤琢磨はその相手をすぐに破った。

    「そこにマーティン・オコンネルというアイルランド人のドライバーがいました。彼はとても優秀で、ナショナルクラスのレースをすべて勝っていました。でも資金はありませんでした。シルバーストンで琢磨を見たら、彼はいきなりその相手に勝ちました。僕は『すごい、君は速い。マーティン・オコンネルに勝ったんだ。彼はみんなに勝っていたのに』と言いました。すると琢磨が『本当ですか? 次はスラクストンでレースがあります。見に来ませんか?』と言いました」

    「それでスラクストンを見に行って、話をして、彼が僕よりちょうど1歳年下だと分かりました。彼は『来年はチャンピオンシップクラスに出ます』と言いました。僕は『来年から博士課程を始めます。こういうことに興味があります。一緒に何かやりませんか?』と言いました」

    博士課程と現場データが結びついた瞬間
    この出会いは、小松礼雄にとって理論と実践を結びつける大きな転機になった。博士課程で扱っていたシミュレーションや最適化の研究を、佐藤琢磨との実地作業に持ち込むことになった。

    「翌年の英国F3では、すべてのテストとほとんどのレースに行って、いろいろなことをやりました。僕は博士課程でシミュレーション最適化のプログラムを書いていました」

    「でも、それを実際に琢磨と一緒にサーキットで試していました。実データ、タイヤデータ、ダンパーデータを集めていました。シャシーデータを得るためにダラーラのエンジニアとも仕事をしました。理論面、数学面、実践面、そして琢磨のようなドライバーと直接仕事をすること、そのすべてが組み合わさりました」

    「1年目の彼のチームメイトはベン・コリンズ、『ザ・スティグ』でした」

    「そして2年目は素晴らしかったです。2年目は博士課程に集中するためにあまり関わりませんでしたが、琢磨とアンソニー・デビッドソンでした」

    佐藤琢磨

    佐藤琢磨からつながったHRD入り
    博士課程の終盤、小松礼雄は仕事を探していた。最終的にドイツF3のコリン・コレスのチームからレースエンジニアのオファーを受けたが、それは本当に望んでいた道ではなかった。

    「仕事が見つかりませんでした。そして最後に得たオファーは、ドイツF3のコリン・コレスのチームでのレースエンジニアでした。ドイツで彼に会って戻ってきたのを覚えています。オファーをもらって、『いいことだ。ドイツF3でレースエンジニアとして仕事が決まった』と思いました。当時は競争力もありました。でも、特にそれをやりたいとは思っていませんでした」

    英国に戻ると、佐藤琢磨から電話が入った。

    「英国に戻ったら、電話が鳴りました。それが琢磨でした。琢磨は『就職面接はどうでしたか?』と言いました。僕は『大丈夫でした。仕事はもらえましたが、特にやりたいわけではありません』と言いました」

    「すると彼は『そうですか。もしまだ可能性があるなら、HRDの田中さんが話したがっています。本当に大丈夫ですか?』と言いました。それでHRDの田中さんに会いに行きました。当時、オトマー・サフナウアーが副社長で、2003年に仕事をもらいました。そこから琢磨はテストドライバーでした。そして2004年にBARホンダへ移りました」

    小松礼雄のF1キャリアは、単なる就職活動の延長ではなく、佐藤琢磨との偶然の出会いから始まった現場での積み重ねによって形作られた。クアッドバイクを借りに行った一度の接点が、英国F3での実践、HRD入り、そしてBARホンダへの移籍につながっていった。

  • 小松礼雄 ハースF1の2027年体制に言及 オコン去就「言葉が一人歩きする」

    小松礼雄 ハースF1の2027年体制に言及 オコン去就「言葉が一人歩きする」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、エステバン・オコンの将来について明言を避け、チームがすでに2027年のドライバーラインアップを評価し始めていることを事実上認めた。

    オコンをめぐっては、2026年シーズン中のシート喪失説まで浮上し、本人が怒りをもって否定したばかりだった。小松礼雄はモントリオールでフランス人ドライバーを公に擁護し、メディアの憶測を「低レベルな報道」と批判していたが、将来の編成について問われると慎重な姿勢に転じた。

    小松礼雄「今ごろから来季ラインアップを考え始める」
    小松礼雄は、ハースF1チームが来季以降の体制を検討する時期について、すでにその段階に入っていると説明した。

    「チームのラインアップをいつ考え始めるのかというと、だいたい今ごろ、5月、6月、7月ですね」と小松礼雄はコメント。

    「今は誰もが来年のドライバーを探していると思います。我々だけではなく、すべてのチームがそうです」

    オコンとベアマン継続には明言せず
    小松礼雄は、エステバン・オコンとフェラーリ育成出身のオリバー・ベアマンを継続する考えがあるのかと直接問われたが、明確な保証は避けた。

    「その質問に答えると、少し騒ぎになるかもしれません」と小松礼雄はコメント。

    「なぜなら、私の言葉を取り上げて『ああ、小松礼雄がそう言ったのだから、もう決定している』と言われるからです」

    「エステバンを残すと言われるかもしれませんし、解雇すると言われるかもしれません。完全に文脈から切り離されてしまうので、その質問には答えません」

    ハースF1の将来ラインアップに注目
    ベアマンにはより大きなチャンスとの関連が取り沙汰され、トヨタと結びつきのあるジャック・ドゥーハンがリザーブに控える。

    さらに、複数のF2有望株もチーム内で検討されているとされ、ハースF1の将来ラインアップには引き続き注目が集まっている。

    Source: GMM

  • 小松礼雄 ハースF1のベアマンに驚嘆「限界が見えない」

    小松礼雄 ハースF1のベアマンに驚嘆「限界が見えない」

    ハースF1チームの小松礼雄は、オリバー・ベアマンの成長ぶりに強い驚きを示し、そのポテンシャルの大きさに賛辞を送った。2026年シーズン序盤のベアマンは、チームの得点の大半を稼ぎ出す活躍を見せており、コンストラクターズランキングでもハースF1チームを上位争いに押し上げている。

    小松礼雄が高く評価しているのは、単なる速さではない。新レギュレーション下での適応力、シミュレーターでの取り組み、エンジニアとの仕事の進め方まで含め、ベアマンが総合力を備えたドライバーへと進化している点にある。

    チーム側が高い基準を設定しても、それをさらに上回ってくることが、期待を一段と大きくしている。

    ハースF1チームを引っ張るベアマンの序盤戦
    20歳のオリバー・ベアマンは、2025年のF1デビューシーズンでメキシコGP4位という印象的な結果を残したが、2026年はさらに存在感を強めている。

    開幕からの3戦で、ベアマンはオーストラリアGPと中国GPでチームメイトのエステバン・オコンを予選で上回り、決勝でもメルボルンで7位、中国で5位を記録した。鈴鹿ではフランコ・コラピントとの高速域での接触未遂のような場面もあったが、それまでの内容は極めて安定していた。

    その結果、ハースF1チームが獲得した18ポイントのうち、17ポイントをベアマンが記録している。序盤戦のチーム浮上を支えている中心人物が、ベアマンであることは明らかだ。

    小松礼雄が語る「毎回伸びていく」才能
    日本GPを前にベアマンの成長について問われた小松礼雄は、その進化の速さに驚かされ続けていると明かした。

    「本当に印象的です。でも、公平に言えば、我々はオリーに対してかなり高い基準を設定しています。なぜなら、彼は毎回成長していくからです」と小松礼雄は語った。

    この言葉が示すのは、ベアマンが期待を満たしているだけではなく、その期待値そのものを押し上げているということだ。チームが設定するハードルを越えるたびに、次はさらに高い水準が求められる。それでもなお応え続けていることが、小松礼雄の評価につながっている。

    速さだけではない“完成度”への評価
    小松礼雄が特に強調したのは、ベアマンが速さだけの若手ではないという点だった。シミュレーター作業から現場での取り組み、新しい2026年F1レギュレーションへの対応まで、その働きぶりはすでに若手の域を超えつつあるという見方だ。

    「彼があれほど速く学び、改善していけることが、彼の素晴らしさの一部です」と小松礼雄は説明した。

    「彼には最初から素晴らしいスピードがありました。それは初日から疑いようがありませんでした。でも、私がとても興奮している理由は、彼の限界が見えないことなんです」

    ベアマンの速さは以前から知られていたが、小松礼雄が本当に価値を感じているのは、その才能が一面的なものではないことだ。学習力、適応力、そして週末を通してパフォーマンスをまとめ上げる能力が、ひとつのパッケージとして整ってきている。

    ハースF1チーム オリバー・ベアマン

    メキシコから続く流れが2026年に直結
    小松礼雄は、2025年メキシコGPでの走りにも触れながら、ベアマンの成長が一時的なものではないことを示した。

    「昨年のメキシコは信じられない内容でした。そして、新しいレギュレーションのもとでのプレシーズンテストを通じた彼の振る舞い、チームとの仕事、シミュレーター、サーキットを離れたところでの取り組みも本当に良かったです」と小松礼雄は述べた。

    さらに開幕2戦についても、ほぼ完璧だったと評価している。

    「メルボルンと上海の2つのレース週末を見れば、ミスがなかったと言っていいと思います。見事でした。そして姿勢、エンジニアとの仕事の仕方、実行力も含めて、本当に、本当に満足しています」

    この評価から見えてくるのは、ベアマンが単発の速さだけでなく、週末全体を通じて高い完成度を発揮できる段階に入りつつあるということだ。

    ハースF1チームの期待を押し広げる存在
    ハースF1チームは2026年序盤戦で予想以上の位置につけているが、その背景にはベアマンの安定した結果がある。しかも小松礼雄の見立てでは、そのパフォーマンスはまだ完成形ではない。

    限界が見えないという表現は、将来への期待を誇張したものではなく、現場で日々進歩を見ているチーム代表の実感だ。ハースF1チームにとってベアマンの台頭は嬉しい驚きではなく、より大きな上昇の始まりを予感させる材料になっている。

  • ハースF1 小松礼雄「2026年はF1で最も大きな変革の年になる」

    ハースF1 小松礼雄「2026年はF1で最も大きな変革の年になる」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、2026年シーズンを「F1で最も大きな変革の年になる」と位置づけ、新レギュレーションがもたらす影響の大きさと、その難しさについて率直な見解を示した。

    パワーユニットと空力の両面で一新される規則は、長年F1に携わってきた小松礼雄にとっても前例のない規模であり、エキサイティングである一方、極めて神経を使う挑戦になるという。

    TGRハースF1チームにとっても、2026年は単なる新シーズンではなく、チームの基盤や成長力が問われる重要な一年となる。シーズン序盤、とりわけ開幕前後の準備と学習スピードがその後の戦いを左右するとし、オリー・ベアマンとエステバン・オコンの準備状況、エネルギーマネジメントや空力開発への取り組みを含め、チーム全体として変革の時代にどう向き合うかを語っている。

    2026年シーズンに向けて、昨年末のオフ期間は有効に使えましたか?

    オフは良かったです。クリスマスのシャットダウンがありましたし、これは本当にありがたいです。特に今回のようなプレシーズンでは、もしシャットダウンがなければ、誰もがずっと働き続けてしまうと思います。

    私自身は、10歳と12歳の2人の息子と一緒に日本へ行きました。彼らが日本の正月を本格的に体験したのは初めてで、大晦日には伝統的なお寺に行って年越しをしました。文化の一面を実際に体験させることができましたし、東京で過ごした時間は本当に良いものでした。

    TGRハースF1チームにとって、2026年のどんな点にワクワクしていますか?サーキット内外の両面で教えてください。

    サーキット上では、パワーユニットと空力の両面で非常に大きなレギュレーション変更があります。私がF1に関わって22年か23年になりますが、これほど大きな変更は記憶にありません。それだけに非常にエキサイティングですが、同時に本当に、本当に神経を使う状況でもあります。

    サーキット外に目を向けると、ここ数年で我々が成し遂げてきたことがあります。人数が増えたというだけではなく、メンタリティや考え方、レースへの取り組み方そのものが成長しました。我々の歩みはとても良い方向に進んでいると感じています。すでに確立されたものを持ちながら、新しいレギュレーションに合わせて調整していくのとは状況が違います。

    我々はかなりアグレッシブな形でチームとして成長しつつ、同時にまったく新しいレギュレーションに取り組んでいます。非常に大きなチャレンジですが、昨年のメルボルンで起きたことから、我々がどのように立て直したかはすでに示していますし、それ以降も改善を止めていません。

    2026年シーズンへの準備は数カ月前から始まっていますが、チーム史上、最もマネジメントが難しいプレシーズンだと感じますか?

    そう言えると思います。特に我々の規模を考えるとそうです。新レギュレーションは財政面でも厳しいですし、リソースの面でも課題があります。我々がいまだに最小規模のチームであることは、誰もが知っています。非常に大きな挑戦ですし、チーム代表としての責任もより大きくなっています。この大きなレギュレーション変更に立ち向かえるだけの体制を整える必要があります。

    どのチームであっても、たとえ最大規模のチームであっても、『完全に準備が整っている』と言えるところはないと思います。ただ、我々の場合はそのチャレンジがより大きいということです。

    自分たちが持っているもの、自分たちが得意なことに集中し、弱点を認識しながらも強みを活かすことが重要です。そして学び続けなければなりません。この新レギュレーションでは、かなり早いスピードで学ぶ必要があります。全員が走り出したときには、必ずサプライズが出てくるでしょう。だからこそ、団結し、素早く反応し、適応していくことが重要になります。

    バルセロナでのシェイクダウンのタイミングを考えると、ローンチ仕様のマシンは通常のシェイクダウンより完成度が低いのでしょうか。また、現時点での進捗については満足していますか?

    バルセロナで皆さんが目にするマシンは、オーストラリアでレースを戦うマシンではありません。それは全チーム共通だと思います。単純に時期が早すぎるからです。

    開幕戦の2週間前に1回だけテストがある状況とは違い、今回は開幕戦まで1カ月以上あります。チームはその間も風洞開発を止めません。そのため、バルセロナでテストするマシン、そしてバーレーンテストの最初の週に走るマシンも、開幕戦で投入されるものと比べると完成度は低いものになります。

    テスト期間中からオーストラリアまでに、どれくらいの開発を想定していますか?実質的にテストが1回多く、学習スピードも速い分、例年以上になるでしょうか?

    バルセロナのシェイクダウン週から、最終的なバーレーンテストまでの間で、空力パッケージを中心に、グリッド全体で非常に違うマシンを見ることになると思います。パワーユニットについては、ハードウェア自体はほぼ固まっています。

    一番大きなポイントは、そのパワーユニットをどう使うかです。バルセロナでは、誰もがエネルギー使用をどう最適化するかに集中することになりますし、これは全チームにとって非常に速いスピードで進化させなければならない部分です。

    これまでシミュレーターでの走行を通じて、オリー・ベアマンとエステバン・オコンからどのようなフィードバックがありましたか?

    まだ初期段階ですが、クリスマス前にシミュレーターセッションを行い、今週はさらに踏み込んだ内容のセッションを実施しています。

    全チーム共通の問いになるのは、ドライバーが単発のアタックラップで何ができるのか、そして複数周にわたるレースシナリオの中で、さまざまな要素をどれだけ正確にコントロールできるのか、という点です。バルセロナでは、まさにその部分に多くの時間を費やすことになります。

    現在は、あらゆるシナリオを想定した宿題に取り組んでいる段階です。その組み合わせは非常に多く、それらはシミュレーターセッションにも反映されています。

    TGRハースF1チームにとって、序盤戦での“進歩”とはどのようなものになりますか?

    まず、レースをする前、テストの前段階として、エネルギーマネジメントをしっかりと把握することが最優先です。これは本当に大きな課題です。正直なところ、我々自身もこのチャレンジの全容をまだ完全には理解していないと思います。分かっていないことが、まだ分かっていない、という状況です。

    空力開発については、これまでやってきたことには比較的満足していますが、新レギュレーションでは常に『設定した目標は十分なのか』という問いがつきまといます。テストが始まれば、さまざまなコンセプトが見えてくるはずですし、もし何かを見落としていた場合には、非常に素早く対応しなければなりません。

    最初の数戦については、結果としての目標というより、我々自身に対する目標になります。まずはパワーユニットのマネジメントを確立し、その後に空力開発です。方向転換や別のコンセプトを検討する必要が出てきた場合でも、迅速に動く必要があります。

    それを可能にするには、チームとしてしっかり機能し、コミュニケーションが明確であることが重要です。これらは過去数年で取り組んできたことですし、今季はそれがさらに試されることになりますが、我々は準備ができていると感じています。

    今季は22台がグリッドに並びますが、どの程度の期待値を持てるでしょうか。また、勢力図が見えてくるのはシーズンのどのあたりだと考えていますか?

    2つの要素によって、チーム間の差は非常に大きくなると思います。1つ目はパワーユニットです。同じサプライヤーを使うチーム同士は、ある程度まとまるはずです。メルセデスが4チーム、フェラーリが3チーム、レッドブルが2チーム、そしてアウディとホンダがそれぞれ1チームです。

    もう1つは空力で、こちらは完全に自由度が高く、開発は非常に速いペースで進みます。最初の4戦ほどで勢力図がある程度見えてくる可能性はありますが、とてもダイナミックなシーズンになると思います。

    開幕戦や第2戦で見えるものと、シーズン終盤で見えるものは、まったく違うものになると予想しています。

  • 【動画】ハースF1代表 小松礼雄がテレ東の特集でF1を語り尽くす

    【動画】ハースF1代表 小松礼雄がテレ東の特集でF1を語り尽くす

    ハースF1のチーム代表を務める小松礼雄をテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」が特集。チームのファクトリー内部を取材し、小松礼雄がトヨタとの提携、勝つための“コミュニケーション”を自分の言葉で語りつくした。

    ハースF1チームは、トヨタ自動車と業務提携を結び、来年からトヨタがタイトルスポンサーとなることで注目を集めている。このチームを率いるのが、日本人としてF1チーム代表を務める小松礼雄だ。

    小松礼雄は、高校卒業後に単身イギリスへ渡り、F1エンジニアとして下積みを重ねた人物で、2024年からハースF1チーム代表に就任。最下位に沈んでいたチームを立て直し、現在はコンストラクターズ選手権7位争いに加わるまで競争力を引き上げている。

    インタビューでは、ファクトリーを案内しながらF1マシンの技術進化を解説。近年のF1マシンは、フロントウイング主体の設計から、床下の空気の流れを活用するグラウンドエフェクト重視へと大きく変化し、車体は年々大型化・複雑化していると語った。規則で性能を抑えられても、エンジニアが限界を突き破ることで技術は進化し続けているという。

    また、レース中の戦略判断は、サーキットとファクトリーをリアルタイムで結ぶレースサポート体制が支えており、限られた人数で膨大なデータを扱うためには、優先順位付けと簡潔なコミュニケーションが不可欠だと強調した。

    チーム運営については、ハースが大規模メーカー系チームとは異なる「レースチーム」である点を強調。約370人規模の組織だからこそ、意思決定が速く、チームとして一体感を持って戦えることが強みだと語る。過去の低迷については、技術よりも組織内コミュニケーションの不足が誤ったマシンコンセプトを生んだと分析している。

    代表就任後、小松礼雄が最優先で取り組んだのは、マシン開発そのものではなく、チームの目的と戦略を明確にし、それを極限まで簡素化したメッセージとして全員に浸透させることだった。チーム全員を同じ方向に向けることが、競争力回復の鍵だったと振り返る。

    トヨタとの提携についても、単なるスポンサー関係ではなく、「人を育てる」という価値観の一致が出発点だったと説明。豊田章男氏との対話を通じ、金額よりも志や文化の共有を重視してパートナーシップを築いたという。

    現在、小松礼雄は日本企業を巻き込みながら、ハースF1チームを志を共有するコミュニティとして発展させる新たな戦略に取り組んでいる。

  • 小松礼雄 「2ストップ義務化はF1カタールGPのレースを破壊する」

    小松礼雄 「2ストップ義務化はF1カタールGPのレースを破壊する」

    小松礼雄「2ストップ義務化はカタールGPのレースを“破壊する”」
    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、ピレリが今年のカタールGPで導入したスティント上限ルールについて、「レースを破壊する」と強い言葉で批判した。

    ロサイルで行われる57周の決勝では、1スティントにつき最大25周までしか走れず、事実上の2ストップ義務となる。これはタイヤ摩耗への懸念から導入された措置で、F1、FIA、チーム側との合意のうえで決定されたものだ。

    しかし小松礼雄は、この“人工的な制限”に明確に反対している。

    小松礼雄「人工的な制限には賛成できない」
    「こういう人工的な制限には賛成できません。でも、ピレリは去年のことを怖がっているだけでしょう。1ストップのレースになって、『そんなはずない、誰も行かないだろう』と思っていたら、みんな1ストップに行った。だから人工的な上限を設けて、1ストップを不可能にしたんです」

    小松礼雄は、スポーツとしてこのやり方は正しくないと続けた。

    「でも私は、スポーツの中でこんなことをすべきじゃないと思っています。1ストップを避けようといろいろ言っていますけど、モナコや去年のカタールで見たように、人工的な要素を入れればレースは破壊されてしまうんです」

    タイヤ戦略は“自然に揺れる”から面白い
    続けて、小松礼雄は戦略の妙がF1の魅力だと語り、ブラジルやメキシコを例として挙げた。

    「問題は単純に1ストップかどうかではありません。ブラジルやメキシコを見ればわかるでしょう。1〜2ストップ、2〜3ストップの境目にあるとき、どちらの戦略も成立する。そういう時に面白いレースが生まれるんです。ピレリはそこを目指すべきです」

    小松礼雄(ハースF1チーム) カタールグランプリ タイヤ

    2023年カタールの再来を懸念「誰も同じになる」
    2023年のカタールGPでは、最大スティント18周というさらに厳しい制限が課され、全車3ストップが義務化された。その経験も踏まえ、小松礼雄は“画一化”の問題を指摘する。

    「2023年のレースはひどかったでしょう? ピットストップのウインドウが全員まったく同じになる。人工的な制限を入れれば、誰もバカじゃないんだから、みんな同じ結論にたどり着くんです」

    「だから、こういうやり方は機能しないと思います。今年のモナコでも同じことが起きました。人工的に何かを強制しようとすると、逆に悪くなるんです」

  • ハースF1 小松礼雄代表 ベアマンの4位を称賛「才能は最初から見えていた」

    ハースF1 小松礼雄代表 ベアマンの4位を称賛「才能は最初から見えていた」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、メキシコGPでチーム史上最高位タイの4位を獲得したオリバー・ベアマンについて「彼の大きな才能は最初から見えていました」と語った。

    ベアマンはオートドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットで自身最高位となる4位を記録。これは2018年オーストリアGPでロマン・グロージャンが達成したチーム最高位と並ぶ結果となった。

    ルーキーイヤーのベアマンは、マックス・フェルスタッペンとホイール・トゥ・ホイールの戦いを繰り広げ、終盤にはタイトルを争うオスカー・ピアストリを抑える見事な走りを見せた。

    「シンガポール以降、週末をまとめられるようになってきました」
    小松礼雄は若きイギリス人ドライバーの成長を称賛した。

    「彼の大きな才能は最初から見えていました。シンガポール以降、毎回の週末で学びながら確実に改善していて、週末全体をまとめられるようになってきました。オースティンではスプリントで少し課題もありましたが、それ以外は本当に素晴らしかったです。メキシコでは何もミスをしていませんし、驚くほどの出来でした」と語った。

    「ピットストップの後にはラッセル選手やピアストリ選手──つまりメルセデスやマクラーレンと戦っていました。あのような強豪ドライバーたちと走れるなんて、本当に光栄ですし、彼を抑え切るなんて見事な仕事でした」と小松礼雄は付け加えた。

    小松礼雄 オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)

    ハースはコンストラクターズ8位に浮上
    ベアマンは直近3戦連続でポイントを獲得しており、今回の結果でドライバーズ選手権13位に浮上。チームメイトのエステバン・オコンを上回った。オコンもメキシコGPを9位で完走し、両者のポイントによりハースF1チームはコンストラクターズ選手権で8位に浮上。キック・ザウバーを抜き、レーシングブルズ(6位)との差を10ポイントにまで縮めた。

    小松礼雄は次のように語った。

    「今シーズンは常に戦えていましたが、大きな結果を得ることがなかなかできませんでした。今回はまさにチーム全体の努力の結晶です。オリーは素晴らしい走りを見せ、正確な情報を伝えてくれました。戦略チームも完璧でしたし、レースエンジニアもパフォーマンスエンジニアも全員が的確な情報を共有しました。その結果、ついに大きな成果をつかめました。両ドライバーが揃ってポイントを取れたことは本当に最高です」と笑顔を見せた。

    分析:ハースの再浮上とベアマンの確かな成長
    今回のメキシコGPでのダブル入賞は、ハースF1チームにとって2025年シーズンの転換点といえる。ベアマンは序盤から果敢に攻めつつも冷静さを保ち、トップチーム勢と互角のペースを見せた。小松礼雄が強調した「チーム全体の連携」は、今季中盤以降の戦略的な成熟を示しており、戦略判断・タイヤマネジメントの精度が明らかに向上している。

    また、ベアマンの一貫性とメンタル面の強さが際立っており、ルーキーながらドライバーズ中位グループをリードする存在へと進化している。ハースにとっては来季への明確な希望の光となった一戦だった。

  • ハースF1代表 小松礼雄「オリバー・ベアマンは毎レースごとに成長している」

    ハースF1代表 小松礼雄「オリバー・ベアマンは毎レースごとに成長している」

    ハースF1チームの小松礼雄代表が、ルーキーのオリバー・ベアマンについて「毎レースごとに成長している」と称賛した。ベアマンの速さと人間性、そしてチーム内での成熟ぶりに強い手応えを感じているという。

    前戦アメリカGPでは角田裕毅(レッドブル)との接触未遂も話題となったが、小松代表はその後の冷静な対応とレース運びを高く評価。会見では平川亮の仕事ぶりにも言及し、オースティンで投入したアップデートの成果や、激化する中団争いへの姿勢についても語った。

    オリバー・ベアマンの成長と一貫性
    「オリバーは本当に自然に速いドライバーです。今は週末全体の組み立てを学んでいる段階ですね。中団ではマージンが非常に小さいので、週末の90%をうまく進めても、どこかで1つミスをすると結果を逃してしまいます。バクーではFP1からFP3まで素晴らしい速さを見せたのに、Q2でほんの少し外してしまっていました。そうした細部が結果を左右する世界です」

    「まだルーキーですが、スピードは間違いなくある。必要なのは、その速さを育て、正しいタイミングでピークを出せるようになること。つまり一貫性ですね。そこを重点的に取り組んでいます。シンガポールでは見事に週末をまとめましたし、オースティンでも波はありましたが、予選とレースの両方で力強い走りを見せました。進歩のペースには本当に感心しています」と評価した。

    ベアマンの成長と人間性
    「彼を初めて走らせたのは2年前のメキシコで、当時はまだ18歳でした。あの年齢であれほど落ち着いた対応ができるとは思っていませんでした。チームの求めていることを理解し、すぐに吸収していました。今ではそのすべての要素を高いレベルでこなしています。どの面でも進歩していますし、チーム内での関係構築も非常にうまくやっています。フィードバックにも前向きで、難しい話題にも真摯に向き合える。チームプレイヤーとしても優れていますし、本当に毎レースごとに成長していると感じます」と語った。

    平川亮への評価
    「今年ずっと一緒に取り組んできていて、来年に向けたプログラムも準備しています。彼は大局的な目的をよく理解していて、とてもプロフェッショナルな仕事をしてくれています。これからもその成長を見守っていきたいと思います」と語った。

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    アップデートの成果とマシンの改善
    「オースティンで投入したアップデートは、見た限りでは期待通りに機能していました。大きな変化ではないですが、中団の戦いは非常に接近しています。ジョナサン(ウィートリー代表/ザウバー)が良い仕事をしていて、ほんの0.1秒見つけるだけでもQ1敗退とQ3進出の差になるような世界です。P18とP8の間に大きな差はありません。だからこそ、確実に前進できているか確認したくて、まず1台だけに投入してFP1で比較しました。データ的にも正しい方向に進んでいると思います」

    「ドライバーからのフィードバックでは、低速から高速域のバランスが改善されていました。これまでは高速域で少し不安定で、低速ではアンダーステアが強い傾向がありましたが、その差を少し詰められました。全体的なグリップも向上していて、少しずつでもドライバーが自信を持てる方向に動いています」と述べた。

    コンストラクターズ選手権への取り組み
    「残り5戦で11ポイント差を追うのは簡単ではありません。みんな本当に競争力がありますし、ジョナサンたちは素晴らしい仕事をしています。ニコ(ヒュルケンベルグ)も直近の数戦はすごく良いパフォーマンスを見せていますし、ガブリエル(ボルトレト)も印象的なルーキーです。スポーツとしてとても良いことだと思います」

    「私たちとしては、『あと5戦でここで何点取る』といったことを考えるよりも、ただ目の前の仕事に集中することです。FP1でドライバーとクルマから最大限を引き出し、FP2に向けてベストな状態を作る。それを積み重ねるだけです。結果は結果としてついてくるものです。コンストラクターズで順位を上げられるかどうかは自分たちでコントロールできません。だからこそ、ドライバーとクルマを最大限に引き出し、チームとしてベストを尽くすことに集中します。そうすれば、結果は自然についてくると思います」と締めくくった。

  • ハースF1の2026年シミュレーター投入を延期 小松礼雄「進化の途中」

    ハースF1の2026年シミュレーター投入を延期 小松礼雄「進化の途中」

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、2026年マシンの開発において、ドライバーへのシミュレーター投入を「まだ時期尚早」として見送っていることを明かした。

    小松礼雄は、2026年マシンの開発が依然として流動的であるため、現段階でのドライバー入力が実質的な意味を持たないと説明した。

    「開発は順調に進んでいますが、コンセプトが常に進化しています」と小松礼雄は語った。

    「ドライバーがトレーニングできるような安定した基盤がまだありません。2カ月後にはまったく違う挙動になる可能性のあるクルマに慣れても意味がないと思います」

    シーズン残り6戦を迎える中で、小松礼雄はチームの焦点を現行マシンでの戦いに維持していると強調した。現在ハースは、アルピーヌに僅差の46ポイントでコンストラクターズランキング9位につけている。

    「ミッドフィールドは本当に僅差なんです」と小松礼雄は続けた。「だからこそ、ドライバーたちには今シーズンに全力で集中してもらいたいと思っています」

    「アブダビ後には2026年プロジェクトの開発もさらに進むはずです。ですので、シミュレーターでの準備を始めるのはそのタイミングが理にかなっていると考えています」

    2026年からは、アクティブ・エアロダイナミクスと次世代ハイブリッドパワーユニットを組み合わせた、F1史上最大級の技術レギュレーション改革が実施される予定だ。

    2026年マシン開発の現状と意図
    小松礼雄が強調する「進化の途中」という言葉が示すように、ハースは現在、2026年型マシンの基本コンセプトを固める段階にある。空力とパワーユニットの仕様が大きく変わるため、現時点でのシミュレーター投入はまだ「意味を成さない」時期だ。

    一方で、チームとしては現行シーズンでのポイント争いを最優先としており、わずか1ポイント差でアルピーヌを上回る位置を守ることが重要視されている。小松礼雄の発言は、リソース配分と開発タイミングを慎重に見極める姿勢の表れでもある。

    分析:現実的かつ戦略的な判断
    小松礼雄の判断は、限られた開発リソースを持つハースとしては極めて現実的だ。まだ仕様が固まっていない段階でドライバーに初期仕様を体験させても、無駄な学習コストが発生するだけでなく、誤ったフィードバックを生むリスクもある。

    また、2026年規則の複雑さを考えれば、チームとしての開発基盤を整えることが先決であり、シミュレーター投入の遅れは必ずしもマイナスではない。現行マシンの戦いに集中することで、今季ランキングを少しでも上げ、オフシーズンに安定した環境で2026年開発に移行できる体制を整える狙いがあると考えられる。

    Source: GMM