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  • 佐藤琢磨 「スーパーフォーミュラのマシンは恐ろしいほどデリケート」

    佐藤琢磨 「スーパーフォーミュラのマシンは恐ろしいほどデリケート」

    佐藤琢磨が、スポット参戦したスーパーフォーミュラ開幕戦の週末を振り返った。

    日本に一時帰国した佐藤琢磨が鈴鹿で見せたスピードには目を見張るものがあったが、新しい名称を得た国内トップフォーミュラカー・シリーズで佐藤琢磨が残した成績は残念なものだった。

    次の週末にはAJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダを駆ってロングビーチのレースに出場しなければならないので、今回は1戦限りの参戦となったが、今季もインディカー・シリーズが終わった後、菅生と鈴鹿のスーパーフォーミュラ・シリーズに出場する予定となっている。

    今回、チーム無限からフル参戦している山本尚貴とともに挑んだ鈴鹿といえば、F1時代の佐藤琢磨がジョーダンとBARでポイント獲得を果たしたサーキットとして記憶されている。

    「シーズン前、チーム無限は懸命に働いてくれました」と佐藤琢磨とコメント。

    「3月に行ったテストも成功裏に終わりました。気温が低いとき、マシンは驚異的な速さを見せましたが、今回はそのときよりずっと温かいので、改めて良好なバランスを見つけ出さなければいけません」

    「スーパーフォーミュラのマシンは恐ろしいほどデリケートです。しかも、このマシンが登場してもう何年も経っているので、多くのチームがその限界を引き出せるようになっており、勝負はいついかなるときも良好なバランスを作り上げられるかどうかにかかっています。鈴鹿の路面はとてもスムーズで、グリップレベルが高く、ブリヂストン・タイヤはとてもセンシティブです。また、グリップレベルがピークにあるときは非常に速いけれど、オーバーステアやアンダーステアを出すと簡単にタイヤは痛んでしまいます」

    それでもチーム無限のふたりは予選で健闘し、Q2では山本と佐藤琢磨が1-2フィニッシュを達成する。しかし、Q3ではそれぞれ5位と6位となって予選を終えた。

    「プラクティスでは引き続きいくつかのことを試していました。マシンのバランスには必ずしも満足できませんでしたが、予選はプラクティスの時よりもずっと温かくなりました。これでグリップレベルが下がり、マシンのバランスも更にシフトしましたが、僕らにとっては好都合な状態でした。僕と尚貴はとても高いレベルで上位争いを演じることができました。マシンは好調で、ハードにプッシュできました」

    「Q2の結果には勇気づけられましたが、コースインするたびに路面コンディションは変化しており、Q3では少しスピードが伸び悩んでしまいました。Q2でのタイムとほぼ同じスピードを記録できましたが、僕たちはバランスのシフトを追いきることができず、ライバルたちが先行するかたちになりました。僕は6番手となりましたが、もしも100分の4秒速ければ3番手まで浮上していました。つまり、そのくらいの僅差だったのです」

    好スタートを切った佐藤琢磨は山本を攻略して5番手に浮上したものの、その後の展開は残念なものだった。

    「スタートは上手くいきました。尚貴も僕も素早く飛び出して、前を走るチーム・インパルのマシンを追いかける形になりました。僕は尚貴とサイド・バイ・サイドになり、目の前にはJP・デ・オリヴェイラがいました。僕はいいスタートを切り、5番手へと駒を進めました」

    「けれども、その直後にポジションを落としてしまいます。レース前には8分間だけのウォームアップがあり、その後のダミーグリッド上でもマシンのアジャストを行いましたが、どうやら、タイヤの空気圧管理で理想の領域を少し越えてしまったようです。おかげで、あまり乗りやすい状態とはいえませんでした」

    「これに追い打ちをかけるようにして、僕は反則スタートの判定を受けてしまいます。鈴鹿のスターティンググリッド付近はやや下り勾配になっていて、スロットルやクラッチと一緒にブレーキも踏まなければいけません。どうやら、このときのブレーキ圧力がほんの少しだけ弱かったようで、マシンはずるずるっと下がってしまいました。もちろん、これは僕のミスですが、裁定はスタートそのものではなく、ずるずると動き出したことによることでした。ペナルティを消化するためにピットインしましたが、これで僕のレースは終わったも同然となりました」

    「その後はほとんど単独走行となりました。ペースは悪くありませんでしたが、期待外れだったことには変わりありません。しかも、レース終盤の7周ほどで排気系にトラブルが発生し、パワーダウンに苦しむこととなりました」

    スーパーフォーミュラ・シリーズを戦い終えた佐藤琢磨は太平洋を飛び越え、カリフォルニアのロングビーチで開催されるインディカー・レースに出場する。

    「鈴鹿のレースは残念でしたが、チーム無限のパフォーマンスは確実に向上しています」と佐藤琢磨。

    「これは嬉しいことで、しかもスーパーフォーミュラ・シリーズの幕開けに立ち会って多くのファンに会うことができたので、週末は大いに楽しめました」

  • 佐藤琢磨、スーパーフォーミュラ開幕戦を15位で完走

    佐藤琢磨、スーパーフォーミュラ開幕戦を15位で完走

    佐藤琢磨は、スーパーフォーミュラ開幕戦を15位で終えた。

    チーム無限からスポット参戦した佐藤琢磨は、6番グリッドからスタート。しかし、スタートでジャンプスタートを取られ、ドライブスルー・ペナルティを科せられたことで後退。順位を上げることはできず、15位でレースをフィニッシュした。

    佐藤琢磨は、第6戦菅生にもスーパーフォーミュラへのスポット参戦を予定している。

    佐藤琢磨
    「今日は300kmレースでしたが、残念ながら単独走行が多かったので、あまり長丁場には感じませんでした。ただし、レース中のペースがあまり落ちなかったのは大きな収穫だったと思います。特にチームメイトの山本尚貴選手は終盤になっても本当にペースが落ちなかった。僕のほうは少し伸び悩んでしまいましたが、シーズン前から2台体制で準備を進めてきた効果が表れたと思います。もっとも、今日のレースはジャンプスタートの判定をされてドライブスルー・ペナルティを科せられたことで、上位入賞は望めなくなってしまいました。気をつけてはいたんですが、鈴鹿のホームストレートは少し下り坂になっているので、シグナルに注視しているとき、わずかにクルマが動いてしまったようです。実は、クルマが動いたことにはまるで気づかなかったので、ジャンプスタートだと無線で知らされて、少し驚きました。今後はインディカー・シリーズへの参戦が続き、スーパーフォーミュラに出場できるのは9月後半に開催される第6戦菅生となる予定です。これから急速に成長していくはずのチーム無限としばらくレースができなくなるのは残念ですが、その間も情報交換をしていき、シーズン終盤にまたスーパーフォーミュラに出場することを楽しみにしています」

    佐藤琢磨 スーパーフォーミュラ

  • 佐藤琢磨 「今後に期待の持てるレースだった」

    佐藤琢磨 「今後に期待の持てるレースだった」

    佐藤琢磨は、バーバー・モータースポーツ・パークで開催されたIZODインディカーシリーズ第2戦で、開幕戦に続く目覚ましいスピードを披露したが、予期しないふたつの出来事が起きたおかげで、上位争いに食い込めたはずのレースを中位グループで終えることになった。

    ファイアストン・ファスト6に進出して上位グリッドを手に入れるチャンスを奪われた佐藤琢磨は、レース中の2度目のピットストップで30秒ほどの時間をロスすることになる。

    しかし、流れるようにコーナーが続くアラバマのロードコースにおいて、佐藤琢磨はレース後半にドラマチックな反撃を見せ、14位でチェッカードフラッグを受けた。

    この週末、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングが取りかかった最初の仕事はマシンのバランスを改善することだった。

    「1ヵ月前にバーバーで行われたオープンテストに参加しました」と琢磨。「ペースは悪くありませんでしたが、いくつか改善したいと思うポイントがありました。この作業はプラクティスまで続いたものの、バランスには改善の余地が残されており、スピードも不十分でした。レッドタイアで臨む予選についてはあまり心配していませんでしたが、昨年とはタイアの仕様が異なっているので、推測をもとに作業を進めなければいけない部分が残されていました」

    そのような状況だったから、最初の予選グループで3番手に入り、12台が出走した予選の第2ラウンドで4番手となったことに佐藤琢磨が喜んだのは当然のことだった。そして順当にファイアストン・ファスト6に駒を進むはずだったにもかかわらず、ジャスティン・ウィルソンをブロックしたと見なされたためにベストラップを抹消され、佐藤琢磨は12番グリッドからスタートすることになった。

    「予選についてはものすごく満足していました。レッドタイア用のセッティング変更が的中したのです。おかげでグリップとスピードが改善され、力強く戦うことができました」

    「ジャスティンとの間に起きたことは非常に残念でした。とても不運な連鎖反応が起きてしまったのです。最初の予選ラップでジェイムズ・ジェイクに急接近した僕は、次のアタックに備えてスピードを緩め、彼との間に十分な間隔をとることにしました。ターン5の出口でバックミラーを見たときは、まだ誰も映っていませんでした。コークスクリューとなっているターン7〜8は起伏の激しいセクションですが、ここでジャスティンが猛然と迫ってきていることに気づいたので、急いでラインを譲りました」

    「彼をブロックしないように努めたのはもちろんですが、それでも接近してしまったのは事実です。おそらく2列目グリッドは狙えたと思うので、ファイストン・ファスト6に進出できなかったのは本当に残念でした」

    決勝で佐藤琢磨は直ちに順位を上げていった。オープニングラップでジェイクスをパス。その後のリスタートでエリオ・カストロネヴェスとセバスチャン・サーヴェドラを仕留めると9番手に浮上した。

    「バーバーではいつもそうですが、今回もスタートはものすごい接近戦になりました! 最初はあまり順位を上げられませんでしたが、その後、すぐにフルコーションとなりました。その後のリスタートで僕はアウト側のポジションでしたが、ターン3には3ワイドで進入していきました。ターン4からターン7にかけては、ウィル・パワーと熾烈なサイド・バイ・サイドを演じました。けれども、この直後、僕たちは一列縦隊となり、レースは膠着状態に陥りました。ブラックタイアを履いたマルコ・アンドレッティを先頭に、レッドタイアを装着したドライバーたちがその後に続く形になったのです。目の前さえ開けていれば、もっと速く走れたでしょうが、僕たちはアンドレッティの後ろに連なる形になったのです」

    4番手のアンドレッティが率いるグループのなかで、佐藤琢磨はパワーの直後にあたる6番手につけていた。ペースを抑えられ続けていた佐藤琢磨は早めにピットストップを行い、使用が義務づけられているブラックタイアに履き替えたが、すでにピットストップを行ったドライバーがいた関係で順位は大きく入れ替わっており、コースに戻ったときは13番手となった。

    そして2度目のピットストップを行ったときに、佐藤琢磨に不運が襲いかかった。

    「何が起きたのか、いまも調査を行っているところですが、クラッチに関連する電気系トラブルだった可能性が考えられます。まず、1速に入れられなくなりました。そこでギアボックスのエマージェンシー・モードを使ったところ、いきなり1速に入り、エンジンがストールしてしました。おかげで長い時間をロスすることとなりました」

    これで35秒を失った佐藤琢磨は、一時的にトップに立ったチャーリー・キンボールが2度目のピットストップを行うまで、周回遅れとなってしまう。しかし、この状況から脱すると、佐藤琢磨は新しいレースリーダーから逃れようとして全力でダッシュし、この時点でコース上を走る誰よりも速いラップタイムを何度も記録することとなる。このとき佐藤琢磨は23番手まで沈み込んだが、それまでの失地を挽回しようとして懸命に走っていた。

    「3番目のスティントは順調でした。目の前にブラックタイアを履くドライバーが何人かいましたが、彼らは容易にオーバーテイクすることができました」

    最後のピットストップを終えた佐藤琢磨は中位グループに追いつき、ペースが鈍ったボルデーやグレアム・レイホールを尻目にオリオール・セルヴィアを攻略すると、続いてJRヒルデブランドを仕留めて見せた。しかも、この日の佐藤琢磨は再びドリンクボトルに問題を抱え、水分補給できない状況で戦っていたのだ。

    「激しいバトルがいくつかありましたが、特にJRやオリオールとの戦いは面白かったですね。残り2周となったとき、プッシュ・トゥ・パスはあと3回分残っていたので、1周で1回ずつ使うことにし、残り1回は何かのときのためにとっておくことにしました。そして、それが実際に起きたのです。最後のコーナーでスローダウンしていたグレアムを見つけたオリオールはアウトサイドに避けましたが、おかげで加速が一瞬遅れます。これで彼の直後につけるチャンスを手に入れた僕は、プッシュ・トゥ・パスを使い、彼より数10cmほど先にフィニッシュラインを通過しました」

    インディカーシリーズ第3戦はカリフォルニア州のロングビーチで開催されるが、その前に佐藤琢磨は母国に戻ってスーパーフォーミュラ・シリーズの開幕戦に出場する。昨年までフォーミュラ・ニッポンと呼ばれていたこのシリーズに、佐藤琢磨はホンダ・エンジンを用いるチーム無限から何度か参戦したことがある。

    「バーバーでの第4スティントでは何度もバトルを行うことができました。また、マシンのパフォーマンスを確認できて自信が得られたほか、最後のピットストップはなかなか素早かったと思います。全般的にいって、今後に期待の持てるレースでしたが、問題点がなかったわけではないので、それらをできるだけ速く解決したいと期待しています」

    「今年の僕たちはストリートコースでもロードコースでも好調なので、ロングビーチが楽しみです」

    「でも、その前に日本を訪れます。きっとエキサイティングな週末になるでしょう。チームのことはよく知っていて、改善しなければいけない点があることもわかっていますが、きっと上手くいくと思います。それに、シーズンのこんな早い時期に日本のファンの皆さんと会えることも楽しみです!」

  • 佐藤琢磨、ピットストップでトラブルも14位完走 (インディカー 第2戦)

    佐藤琢磨、ピットストップでトラブルも14位完走 (インディカー 第2戦)

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 第2戦アラバマの決勝レースを14位で終えた。

    予選12番手からスタートした佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)、序盤にポジションを3つ上げた。決勝用のマシンはとてもいい仕上がりで、速いペースを保ってレース前半を戦っていた。ところが、2度目のピットストップでギアボックスにトラブルが発生し、エンジンをストールさせて23番手まで大きく後退。

    それでもハイペースの走りを続けて順位をばん回し、14位でゴールして開幕から2戦連続の完走を果たした。

    佐藤琢磨 (14位)
    「レース結果は残念なものとなりましたが、私たちは激しいレースで、いい戦いをゴールまで続けることができたと思います。ピットストップで問題が発生し、ポジションを大きく落としましたが、そこから私たちはばん回し、最後のピットストップは見事なものになっていました。クルーたちはいい仕事をしてくれました。まだいくつかの課題が残されていますから、それらを次のロングビーチまでに解決したいと思います。そして、今日見せたスピードを次のレースでも発揮できることを楽しみにしています」

  • 佐藤琢磨、ペナルティーにより予選12番手 (インディカー第2戦)

    佐藤琢磨、ペナルティーにより予選12番手 (インディカー第2戦)

    佐藤琢磨は、インディカー第2戦アラバマの予選で、ペナルティーの裁定により予選12番手となった。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、セカンドステージで4番手のタイムをマークし、ファイナル進出を決めたかにみえた。

    しかし、ほかのマシンに対する進路妨害があったとの裁定により、ベスト2ラップが取り消され、予選順位は12番手となった。

    佐藤琢磨 (12番手)
    「自分たちの実力をファイナルで披露できなかったことが悔やまれます。朝のプラクティスは難しいものになっていましたが、セッティングを検討し直した結果、予選でのマシンは前後のバランスもよくなっていました。私は思いきってドライブすることができ、ファイナル進出を決めることができたと思いました。しかし、私たちはペナルティーを科せられることになったのです。セカンドステージでのアタック中、低速コーナーのターン5出口で私の前に遅いマシンがいて、アクセルを戻しました。その周はアタックをあきらめ、間隔を空けて次周に再挑戦することにしたのです。そのとき、バックストレートでミラーをチェックし、だれもいなかったので、ターン7、ターン8へと向かったのですが、あそこは高低差が大きく、私は後ろが一切見えなくなりました。ジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)は最悪の場所で私に追いついたということです。彼の接近に気づいた私はコーナーのイン側にできる限り寄り、レーシングラインを譲りました。2台は確かにかなりの接近をしましたが、私にペナルティーが科されるとは残念です」

  • 佐藤琢磨、プラクティス初日は10番手 (インディカー第2戦)

    佐藤琢磨、プラクティス初日は10番手 (インディカー第2戦)

    佐藤琢磨は、インディカー第2戦アラバマのプラクティス初日に32周を走行し、120.032mphで10番手タイムを記録した。

    佐藤琢磨
    「今日は簡単一日ではありませんでした。(3月中旬の)僕たちはインディカー・オープンテストの後、バランスにそれほど満足していなかったので、クルマに取り組んできました。クルマはそれなりにスピードはありませうが、バランス面はまだまだでした」

    「今日はいくつかのことを試して、良いデータを得ることができましたが、状況をまとめるために懸命に作業しなければなりません。それにコンディションもそれを難しくしました。トラックには濡れている部分があったので、最適なレースラインでそれらに頭を巡らせなければなりませんでしたし、ちょっと矛盾していました。でも、それは全員にとって同じことです。コンディションが暖かなってグリップが少なくなったので、それに適応しなければなりませんし、明日はもっと良いバランスを見つけられることを願っています」

  • 佐藤琢磨 「手ごたえを感じた開幕戦でした」

    佐藤琢磨 「手ごたえを感じた開幕戦でした」

    佐藤琢磨が、8位で終えた2013年インディカー開幕戦セントピーターズバーグを振り返った。

    IZODインディカー・シリーズの開幕戦セントピーターズバーグにおいて、佐藤琢磨は予選でフロントロウを獲得し、決勝でも上位争いを演じた。

    最終的な成績は残念な8位に終わったが、それでもシーズン序盤にポイントを手に入れられたのは素晴らしいことだ。

    また、インディカー・シリーズに参戦して4シーズン目を迎えた佐藤琢磨は、今季よりAJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダを駆ることになったが、彼らとともにレースを戦うのも今回が初めてだった。シーズン前のテストで抜群の成績を残した佐藤琢磨とチームは良好な関係を築きつつある。

    「開幕戦に挑むときはいつでもワクワクするものですが、新しいチームと新たな挑戦をスタートする今年は、特にエキサイティングな気分を味わっていました」と佐藤琢磨は振り返る。

    「開幕前に行ったテストはたったの3日間でしたが、準備は整っており、僕たちは勢いにのっていました。チームの誰もがやる気満々で、マシンへの改良も行いました」

    「セブリングのテストでは強い手応えを感じました。僕たちはトップタイムをマークしましたが、それ自体はさほど重要ではありません。大切なのは、これが僕たちにとって最初のテストで、メカニックたちのチームワークを考えても素晴らしいことでした。とにかく皆が笑顔を浮かべていました」

    「その後、僕たちはコースのタイプがまったく異なるバーバー・モータースポーツ・パークでテストを行ないました。ハイスピードで、流れるようなレイアウトのこのコースでは、パフォーマンスを向上させる手がかりをいくつか見つけ出しました。チームは素晴らしい働き振りで、誰もがハードワークをこなしてくれました。僕たちはセントピーターズバーグに向かう前から好調だったのです」

    金曜日と土曜日に行われたプラクティスでチームはマシンのさらなる改良に成功し、3回目のセッションで佐藤琢磨はファステストラップをマークした。

    「最初のセッションは思い通りにいきませんでした。あまり満足のできないシャシー・バランスでしたが、問題点を突き詰めるのはそれほど難しくなく、それらはすぐに解決されました」

    「今回、ファイアストーンは仕様を変更したコンパウンドと構造を持ち込んできました。それらとのマッチングは素早く終えられたので、僕たちは力強い走りを見せることができました」

    「これらの結果から、僕たちはとても自信を持っていたし、落ち着いていられました。それでも、予選を迎えるときはいつも未知の部分が残されているものです。なぜなら、オプションのレッドタイアがどんなパフォーマンスを発揮するかは、実際に走らせてみるまでわからないからです。したがってチームは、プラクティスで得られたデータをもとに、推測で予選用セッティングを決めることになります」

    予選が始まると、このセッティングが良好だったことが明らかになる。最初に行われたグループごとの予選で佐藤琢磨はウィル・パワーに続く2番手。12台が臨む第2ラウンドでも佐藤琢磨はパワーに続く2番手で、ポールポジションを決めるファイアーストン・ファスト6でも琢磨を破ったのはパワーひとりだけだった。

    「本当にうまくいきました。チームのことを誇りに思うと同時に、とても頼もしく感じました。彼らは最高の準備をしてくれたのです。ポールを狙っていて、それが手に入らなければガッカリするのは当然ですが、これがこのチームでの初戦だったから、本当に素晴らしい働き振りだったと思います」

    「僕たちのマシンはレースでも安定して速いと予想されました。もちろん、楽観視しすぎるのは問題ですが、“いい仕事ができる”という自信はレース前のウォームアップに臨んでも変わりありませんでした。今回、僕たちはオプションタイアをウォームアップで試しませんでした。今年のセントピーターズバーグはレースの周回数が10ラップ増えたため、3ストップ作戦となることがほぼ確実と思われていました。つまり、決勝中に4セットのタイアを使うことになります。また、レッドタイアは決勝でも好パフォーマンスを発揮すると予想されましたが、予選以降に使えるレッドタイアは2セットまでと制限されているので、ウォームアップではこれらを使わずに温存することにしたのです」

    トップ10グリッドのドライバーはそのほとんどが新品のレッドタイアを装着してスタートに臨んだが、佐藤琢磨は予選で使用した中古のレッドタイアを履いてグリッドについた。

    「これでうまくいくと考えていましたが、実際は逆でした。スタートではプッシュ・トゥ・パスなどを使って全力を振り絞ったものの、ウィルを攻略できませんでした。その代わり、たくさんのシボレー勢に追いつかれました。僕はバランスが完璧とは言いがたいマシンで、なんとかそれを防がなければいけませんでした。やがてウィルには引き離され、背後には多くのドライバーが迫っていました。僕は、彼らの履くニュータイアに大きなデグラレーションが起きることを期待しましたが、それは実際には起きませんでした」

    「チーム・ペンスキーはレッドタイアを見事に使いこなしていました。ウィルは前方に逃げ、直後にはエリオ・カストロネヴェスがつけています。しばらくするとペンスキーの1-2となり、僕は3番手に後退しました。その後、この日最初のコーションとなります。そのリスタートでは、今度もプッシュ・トゥ・パスを使いましたが、どうにもできませんでした」

    「エリオとウィルはサイド・バイ・サイドになってターン1とターン2をクリアしていきます。2台はいまにも絡んでしまいそうなくらいの接近戦を繰り広げていました。僕はふたりの直後につけていましたが、エリオが首位に立ったとき、ウィルのコーナーからの立ち上がりが遅れた影響で、僕はフロントウィングを彼のマシンと接触させてしまいました」

    この段階では、ウィングにダメージが及んでいたかどうかは、はっきりとしていなかった。

    「とりあえずドライブはできましたが、ペースはよくありません。僕はタイアかフロントウィングのどちらかがよくないのだろうと思っていました。ただし、スポッターにも状況は把握できなかったので、そのまま走り続けましたが、やがてジェイムス・ヒンチクリフらに追い越されてしまいます。本当に苦しい状況でした」

    「2回目のピットストップではタイアを交換し、ウィング調整を行いましたがバランスは相変わらずよくありません。3回目のストップではタイアとウィングを交換しました。これでバランスはずっとよくなりました」

    ここから佐藤琢磨は猛反撃を開始。最終周にはジャスティン・ウィルソンをパスして8位でチェッカードフラッグを受けた。しかも、5位のスコット・ディクソン、6位のシモーナ・デ・シルヴェストロ、7位のEJヴィソらとの差はコンマ5秒を切っていた。

    「最後のストップでは15番手までポジションを落としましたが、残り25周になってから僕は反撃に出て、ライバルたちを追い越していきました」と佐藤琢磨。「最後はジャスティンでした。いつも同じように、今回も楽しいバトルがたくさんあり、最終的にはコース上で順位を上げることができたので、最後は少しだけほっとすることができました。最後の周は本当にチャレンジングでしたよ!」

    次のレースは、緑の丘に優雅な曲線を描くアラバマ州のバーバー・モータースポーツ・パークで4月7日に開催される。ただし、その前にテキサス・モーター・スピードウェイでオーバルのテストを行なう予定だ。

    「開幕戦はとてもエキサイティングで、そして多くの収穫がありました。フロントロウからスタートしたのですから、8位という結果では完璧とはいえませんが、今日はいいパフォーマンスを見せられたと思うし、チームがこなしてくれたハードワークには心からお礼を言いたいですね。ピットストップを含めていくつかの課題も残したレースでしたが、今シーズンの手ごたえを感じた開幕戦でした」

    「バーバーに行くのが待ちきれませんね! いくつか改良しなければいけないところが残っていますが、本当に第2戦が楽しみで仕方ありません」

  • 佐藤琢磨、インディカー開幕戦を8位で完走

    佐藤琢磨、インディカー開幕戦を8位で完走

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 開幕戦 セントピーターズバーグの決勝レースを8位で完走した。

    予選で2番グリッドを獲得し、フロントローからスタートした佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、その順位を保って序盤を走っていた。

    しかし、32周目のリスタートで他車と接触してフロントウイングを破損したため、ペースダウンを余儀なくされた。

    ピットに入ってウイング交換を行うこともチームは検討したが、そうすればポジションを大きく落とすため、傷んだマシンのまま走り続けることを選択し、佐藤琢磨はアンダーステアと格闘しながらレースを戦い続けた。

    レース中盤からの佐藤琢磨は、ピットストップでのポジションダウンが重なって、一時は16番手まで順位を下げた。それでもあきらめることなく攻めの走りを続けた佐藤琢磨は、フルコースコーションを利用してフロントウイングを新しいものに交換すると、今度は一転してオーバーテイクを重ね、順位をばん回。最終ラップにジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)をパスした佐藤琢磨は、シーズン初戦で8位完走を果たした。

    佐藤琢磨 (8位)
    「スタートから厳しい戦いになりました。2回目のリスタートで前を走るマシンと接触し、フロントウイングが壊れてしまったので、ダメージを負ったマシンでレースの大半を戦うこととなりました。フロントウイングを交換する前、私たちの順位は15番手まで落ちていました。ウイングを換えてからはペースを上げることができ、何人かライバルをパスすることもできました。レースでは多くの課題が見つかりましたが、ゴールまで戦い抜くことができました。チームのクルーたちのがんばりに感謝したいと思います」

  • 佐藤琢磨、予選2番手でフロントロー獲得 (インディカー開幕戦)

    佐藤琢磨、予選2番手でフロントロー獲得 (インディカー開幕戦)

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 開幕戦 セントピーターズバーグの予選で2番手となり、決勝レースをフロントローからスタートすることになった。

    今年からA.J. Foyt Racingで走る佐藤琢磨は、開幕前の2度のテストで、エンジニア、そしてクルーたちとのコミュニケーションや信頼関係を深め、セント・ピーターズバーグでの走行1日目に5番手となるラップタイムを記録。

    順調な滑り出しをみせた佐藤琢磨とチームは、走行2日目にはさらにスピードアップを達成、プラクティス3でトップタイムを記録し予選に臨んだ。

    予選では第1、第2ラウンドともに2番手タイムをマークし、順調にファイナルへと駒を進めた。そして、10分間という短い時間で、6人のドライバーたちによって競われるファイナルステージでは、佐藤琢磨は残り時間が5分に近づいたところでコースインすると、1分01秒5776というすばらしいラップタイムをマーク。この結果、佐藤はトップと0.3706秒差の2番手となり、明決勝レースでフロントローからのスタートとなった。

    佐藤琢磨 (2番手)
    「ほんの小さな差でポールポジションを逃したことはドライバーとしてはもちろん悔しいですが、今回はA.J. Foyt Racingに移籍して初めてのレースで、予選2番手という好結果を得られて、とてもハッピーです。今週末、そして冬のオフシーズンの間にチーム全体がすばらしい仕事をしてくれました。今日の予選はコースコンディションが変化し続け、マシンのバランスをそれに合わせるのが非常に難しかったですが、私たちの施したセッティング調整は正しく、3段階の予選すべてでトップ争いをすることができていました。3回のプラクティスと予選を走って、ソフトとハード、2種類あるタイヤの両方で私たちのマシンはバランスがよく、Hondaエンジンも高い性能を発揮してくれていることが確認されています。明日のレースはフロントローからスタートできますし、自身のキャリアベスト更新となる優勝を目指して全力で戦いたいと思います」

  • 佐藤琢磨、プラクティス初日は5番手 (インディカー開幕戦)

    佐藤琢磨、プラクティス初日は5番手 (インディカー開幕戦)

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 開幕戦 セントピーターズバーグの初日に29周を走行し、1分01秒7703(104.9mph)で5番手タイムを記録。ホンダ勢では最速タイムだった。

    佐藤琢磨
    「非常に生産的な一日でした。最初のセッションでは、クルマは望んでいたバランスから少し外れていましたが、昼休みに僕たちはうまく改善させることができ、午後にはクルマの感覚はずっと良くなりました」

    「いくつかのことをテストし、情報を得ることができたので、明日はさらに前進できることを期待しています」