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  • ポルシェ、マカンGTSを発表

    ポルシェ、マカンGTSを発表

    ポルシェは、第44回東京モーターショーのプレスカンファレンスにてワールドプレミアとなったコンパクトSUV『マカンGTS』の予約受注を2015年11月11日(水)より全国のポルシェ正規販売店にて開始する。価格は939万円(税込)。

    この3文字をその名に加えた他のポルシェモデルと同じく、マカンのニューGTSバージョンはモーターレーシングから影響されて生まれたモデル。マカンSより20ps増大したパワーに応じてシャシーが再設計され、ブレーキも強化された。

    パワーとトルクに関していえば360PSと500NmはマカンGTSをマカンSとマカンターボの中間的な立場にある。技術的にはマカンSの3リッターV6ツインターボエンジンをベースとしたものであり、それにポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)と駆動力を前後に自在に配分するポルシェ・トラクションマネージメント(PTM)が組み合わされる。この結果、マカンGTSは0−100km/h加速を5.2秒でこなし、さらにオプションのスポーツクロノパッケージを装着した場合5.0秒まで短縮される。最高速度は256km/h。GTSモデルに共通する特徴的なスタイリングがスポーティな印象を完成させる。

    マカンGTSは、高いレベルのポルシェ独特のドライビングダイナミクスと申し分のない実用性を両立させている。15mm低められた車高とスポーティなチューニングが施されたポルシェ・アクティブサスペンションマネージメント(PASM)、そして前後異なるタイヤサイズと組み合わされる艶消しのブラックに塗られたRSスパイダーデザインの20インチ径ホイールがGTSの特徴的な装備。中央部にアルカンタラを用いたGTSスポーツシートとインテリアに同じくアルカンタラのトリムを採用したインテリア、そして快音を奏でるスポーツエグゾーストシステムも標準装備。新しいポルシェ コミュニケーション マネージメント(PCM)もSUVモデルとしてはマカンGTSが初めて採用した。オプションのコネクト・プラスを装備した場合、高品質のマルチタッチモニターはリアルタイム交通情報の取得やスマートフォンとの機能統合、Apple Car Play等の利用を可能とする。

    マカンGTSは、ウエストラインから上の芳醇な光沢のある黒と、ボディ下部のマットブラックフィニッシュ仕上げ、そして特別なスポーツデザインパッケージとGTS専用のカラーリングによって、ひと目でそれとわかる。またマカンとしては初めてLEDヘッドライトを含むポルシェ ダイナミック ライト システム プラスがオプション装着可能となり、あらゆる路面状況で最適な視界確保を保証する。

    特別な仕上げによりニューマカンGTSはより高いドライビングプレジャーと一層のポルシェフィーリングを提供する。ポルシェはこのモデルによって、マカンがコンパクトSUVながらスポーツカーであることをあらためて証明している。

    Porsche Macan GTS マカンGTS

  • ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェのポルシェ 919ハイブリッドは、10月11日に富士スピードウェイにて行われた世界耐久選手権第6戦において優勝し、4連勝を果たした。この勝利によりポルシェはWECのマニュファクチュアラーチャンピオンシップだけでなくドライバーズチャンピオンシップにおいても首位に立った。

    荒れた天候の富士スピードウェイにおけるレースで優勝したのはティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)/マーク・ウェバー(オーストラリア)組だった。

    ロマン・デュマ(フランス)/ニール・ジャニ(スイス)/マルク・リーブ(ドイツ)組は2位となり、ル・マン24時間を含め今シーズン3度目のワン・ツーフィニッシュを飾り、マニュファクチュアラーポイントでは大幅にリードを増やした。

    第6戦終了時のポイントはポルシェが264点、アウディが211点、トヨタは119点となっている。ドライバーズチャンピオンシップではベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が1ポイント差でトップに立っている。

    カーナンバー17のレース展開
    降雨のためレース開始から40分間に渡りセーフティーカーが隊列を率いて周回を重ねていった。ポールポジションからスタートしたマーク・ウェバーはフルウェットタイヤを装着していたが、コカ・コーラコーナーでコースアウトし4位までポジションを落とす。ハイブリッドシステムに発生したトラブルによりブーストが掛からない状態が続いたカーNo.17は23周目にチームメイトであるカーNo.18に先行を許し5位となった。31周目に始まりカーNo.1のトヨタがピットに入る42周目まで続いた2台の激しいバトルは富士スピードウェイに集まった観客を大いに魅了した。43周目に給油のためピットインしたウェバーはカーNo.7のアウディとチームメイトの919ハイブリッドの後ろとなる3位で走行を続ける。ウェバーが担当したダブルスティントの後半、ウェット路面のなか追撃が始まります。72周目にチームメイトがトップに立ってから、ウェバーはカーNo.7のアウディと激しいバトルを展開。幾度かポジションを入れ替えたのち、両車はピットに向かった。ウェバーは81周目にブレンドン・ハートレーにステアリングを託すと同時に、このレースで始めてのタイヤ交換によりインターミディエイトスリックを装着してコースに復帰する。ハートレーは86周目にアウディ(カーNo.7)にパスされ2位に落ちたが、108周目には首位に返り咲く。その後、2位に落とすが、121周目に給油を行いセカンドスティントに突入。160周目まで走行した後、ティモ・ベルンハルトへ交代。スリックタイヤでコースインしたベルンハルトは193周目のピットストップで給油とともにニュータイヤを装着しチェッカーを目指した。209周目、ついにベルンハルトはトップに立った。

    カーナンバー18のレース展開
    長いセーフティーカーランが続きレースが始まった時、ロマン・デュマはフルウェットタイヤを履き2位を走行していた。しかしピットスピードリミッターが不意に作動したため、大きく順位を落とす。カーNo.17がハイブリッドシステムにトラブルが発生したタイミングでデュマは4位まで順位を戻し、25周目にはカーNo.1のトヨタをオーバーテイクし3位となった。36周目にはアウディ(カーNo.8)を抜いて2位になったのち、LMP1クラスでもっとも遅いタイミングとなった44周目にピットに戻り給油のみを行う。デュマは71周目にカーNo.7のアウディからトップを奪取。82周目にマルク・リーブがコースインするとフルコースのイエローコーションが出されるが、インターミディエイトスリックを履いたリープは首位をキープしたまま122周目に給油のためピットインし、159周目にニール・ジャニへ代わる。スリックを履いたジャニはトップのまま走り続け、192周目にガソリンとフレッシュなスリックタイヤを得てコース復帰。209周目にベルンハルトと順位を入れ替え、そのまま2位でゴールした。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「コンディションがめまぐるしく変わる難しいレースでしたが、目標を達成することができました。またワン・ツーフィニッシュを成し遂げてマニュファクチュアラーチャンピオンシップのリードを広げ、ティモとブレンドンとマークはドライバーズチャンピオンシップでも首位に立ちました。この素晴らしいチームとともに働けることは何より幸せなことです」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「状況は激しく変化しましたが、すべての戦略が的中しました。6名のドライバー全員はミスもなく完璧で、これぞチームワークという見事な働きを見せてくれました。我々はまだ若いチームですが、難しいレースでも勝てることを証明したと思います。アウディはスタート直後からプレッシャーを与えてきました。本拠地ヴァイザッハで準備をしてきたスタッフも含めたチームすべてのメンバーに感謝いたします」

    ティモ・ベルンハルト(No. 17)
    「マニュファクチュアラータイトルのため、目標としてきたワン・ツーフィニッシュという結果を得たことが私にとってはもっとも重要です。今日はチームメイトの919ハイブリッドが勝利に値するパフォーマンスを披露していました。難しいレースにもかかわらず最大限のポイントを獲得できました。しかしタイトルを得るためにはあと2つの6時間レースという長い道のりが待ち受けています」

    ブレンドン・ハートレー(No. 17)
    「私が担当したダブルスティントの折り返し地点では、ピットアウトと同時に出たフルコースイエローによりチームメイトに大きな遅れを取りました。インターミディエイトスリックで走るにはトリッキーなコンディションで実際にウェットタイヤの方が速かったはずですが、最後の最後でスリックタイヤが生きました。カーNo.7のアウディにはコックピットのスイッチを操作している間にパスされましたが、フェアでクリーンなバトルを楽しみました」

    マーク・ウェバー(No. 17)
    「序盤はグリッブが少なくコカ・コーラコーナーではクラッシュ寸前になりました。ハイブリッドシステムにトラブルが発生した際は無線でピットと幾度も交信しました。ダブルスティントの後半には満足しています。カーNo.7のアウディと戦い、我々は予選の順位を取り戻すことができました」

    ロマン・デュマ(No. 18)
    「簡単な状況でなかったのは間違いありません。スタート直後にマークはスピンし、私の919ハイブリッドではピットスピードリミッターが誤作動しました。間違ってスイッチを押してしまった可能性もありますが、ポジションを落としたことは確かです。トヨタに激しく追い立てられたせいか、20周に渡りブレーキにも違和感を感じました。スティント後半は前を走るライバルたち全員をオーバーテイクし、楽しむことができました」

    ニール・ジャニ(No. 18)
    「開幕戦のシルバーストン以来、トラブルのないレースでした。車も素晴らしく戦略も的中し、私たちはトップを走りました。フルコースイエローのタイミングにも恵まれました。後続に1分の差をつけてレースをリードするタイミングもあったと思います。シリーズ序盤の数レースにおけるトラブルでドライバーズタイトルの可能性は失ったことで、17号車に勝利を譲りました。悔しいのはもちろんですが、今は我慢して次のチャンスを待つつもりです」

    マルク・リーブ(No. 18)
    「レース中盤のダブルスティントを走りました。走り始めの路面はインターミディエイトにはスリッパリー過ぎたため、苦しみました。雨が止んでからのペースは良く、本来の速さを見せることができたと思います。1分もの大差でリードしていたので、ブレーキの温度管理をしながらタイヤもセーブしました。レースで最速だったのは良いことです」

    世界耐久選手権(WEC)第7戦は、11月1日、中国の上海インターナショナル・サーキットで開催される。

  • ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェは、世界のモータースポーツ選手権の中で最も重要なレースのひとつであるFIA世界耐久選手権(WEC)全8戦の第6戦として富士スピードウェイにて10月11日の11:00に開催される6時間耐久レースに挑む。

    日本は、スポーツカーにとって成熟した市場であり、熱烈で知識の豊富なレースファンを抱えている。神聖な富士山の麓にあるこのサーキットでは、数多くのポルシェ レースカーが歴史を刻んできた。

    富士のコースレイアウトは、レースチームに特別な課題を突き付ける。極めて長いストレートでは車速が上がるが、それに続く16個のコーナーの中には極めてタイトなものも含まれ、車両には異なるセッティングが要求される。ポルシェは、2種類の車両でこの課題に挑む。

    最高峰のLMP1(ル・マン・プロトタイプ・クラス1)のポルシェ919ハイブリッドは、シリーズ戦の連勝記録を伸ばすことを目指している。約1,000PSのシステム出力を発生する軽量な870kgのハイブリッドガソリンレーサーは、今シーズンこれまでにル・マン24時間をはじめ、それに続くニュルブルクリンクと米国での6時間レースで優勝している。ポルシェは、アウディとトヨタに先行してマニュファクチュアラー部門をリードし、ドライバー部門でもトップを射程圏内に捉えている。

    ポルシェは同じWECレースにおいて、市販車ベースのレーシングカー専用のGTクラスにポルシェ911 RSRも参戦させている。このカテゴリーでワークスチームから出走する911 RSRは、フェラーリにわずか2ポイント差まで迫っており、ポルシェのワークスドライバーであるリヒャルト・リーツは、ドライバー部門をリードしている。

    919と911には大きな違いがあるにも関わらず、いずれのレーシングカーも日本のポルシェファンの間で絶大な人気を誇る。最先端のテクノロジーを採用したル・マン・プロトタイプは、とりわけハイブリッド車に強い関心のある日本人の目を引き付けている。特にそのドライブコンセプトは、31台の中で最も革新的。919のガソリンエンジンは、ターボチャージャー付きの2リッター4気筒という小排気量ながら、500PSの出力を発生し、ポルシェがこれまでに作った中で最も効率的なエンジンとみなされている。しかし、それだけではない。919ハイブリッドには、2つの異なるエネルギー回生システムが装備されている。ポルシェはこれらを用いて、日常走行のより良い未来に向けて取り組んでいる。排気ガス流から取り出されたエネルギーは、2基目のタービンにより電気エネルギーに変換される。フロントアクスルでは、運動エネルギーが制動時に回収され、これらの回生システムがリチウムイオンバッテリーに充電され、ドライバーは、ここに蓄えられたエネルギーをスイッチひとつで放出することができる。こうして400PSを超える出力の電気モーターがフロントアクスルを駆動し、919を4輪駆動車にしている。

    しかし、純粋なパワーだけが、この特別な世界選手権の目的ではない。厳格な燃費規制がエンジニアに発想の転換を余儀なくさせる。そして、まさにこれこそが、ポルシェの参戦理由。LMP1プログラム責任者フリッツ・エンツィンガーは次のように述べている。

    「ポルシェにとって勝つことは重要ですが、長期的に見れば、こうした勝利は記念写真のようなものです。開始当初より919ハイブリッドの最も重要な役割は、『走る実験室』として将来の市販車の役に立つことでした。」

    しかし、レーシングカーと市販車の間の技術的なつながりは、市販車に近いGTクラスのポルシェ911 RSRにおいてよりいっそう密接。この車は、世界で最も多く販売され、最も成功を収めたレーシングスポーツカーの象徴であり、第7世代の911スポーツカーをベースにしている。全ての911と同じく、911 RSRのボディは、シュトゥットガルト−ツッフェンハウゼン工場の組み立てラインから生み出されている。特に、軽量設計やエアロダイナミクスなどのエネルギー効率の分野において、モータースポーツは、体系的かつ継続的に市販車の開発に取り入れられる。日本では熱烈なファンが911を待っている。

    ポルシェのモータースポーツ部門責任者フランク=シュテッフェン・バリサー博士は、次のように述べている。

    「私達は、とりわけ2ドアスポーツカーとフラッグシップの911により、日本市場で大きな成功を収めています。」

    ポルシェジャパンの販売台数は、2014年に大きく増加したことで、初めて5,000台の大台を超えた。そして2013年以降、リアエンジンおよびミッドシップエンジンのスポーツカーの販売台数が、再び歴史的な規模に達した。これが、好調な年間実績に大きく貢献した。2015年上半期を見ても、2ドアスポーツカーの日本における販売は好調。

    バリサーによれば、「ポルシェ911にとって、こうした成功を際立たせるのに、サーキットで強力なライバルを上回る戦闘力を見せることほど確実な方法はありません」

  • ファン・パブロ・モントーヤ、ポルシェのLMP1マシンをテスト?

    ファン・パブロ・モントーヤ、ポルシェのLMP1マシンをテスト?

    ファン・パブロ・モントーヤが、ポルシェのWECマシンである919ハイブリッドをテストするチャンスを得るかもしれない。

    インディカーに参戦するファン・パブロ・モントーヤは、WECとル・マン24時間レースへの関心を示しており、今週末WECが開催されているオースティンにポルシェのゲストとして訪れている。

    ポルシェ LMP1チーム監督のアンドレア・ザイドルは、ファン・パブロ・モントーヤとチームのLMP1担当副社長であるフリッツ・エンツィンガーは2001〜2004年にウィリアムズBMWで一緒に働いており、今でも連絡を取っていると説明した。

    「我々はBMW時代から彼を知っているし、私は彼のクルマを担当していた」とフリッツ・エンツィンガーは AUTOSPORT に述べた。

    「彼はWECに非常に興味を持っており、レースの全てを細かく見ている」

    「我々はゲストとして彼をここに招待し、テストの可能性について話をした。今後、それがどう発展するか見てみるつもりだ」

    だが、アンドレア・ザイドルは、ファン・パブロ・モントーヤが、近い将来にポルシェのLMP1に加わるプランはないと強調した。

    「我々は現在の9名のドライバーに非常に満足している」とフリッツ・エンツィンガーは述べた。

    ポルシェは、来年のル・マン24時間レースでも、今年のレースを制したニコ・ヒュルケンベルグ、ニック・タンディ、アール・バンバというラインナップで挑みたいとの願望を表明している。

    アンドレア・ザイドルは、ニコ・ヒュルケンベルグの復帰は、ル・マン24時間レース前に2週間のテストデーがF1カレンダーと衝突しないかに依存していると述べた。

    「両方のカレンダーが確定したときに最終的にわかることになる。そのあと、我々とフォース・インディアとで合意できるかは彼次第だ」

    アンドレア・ザイドルは、準備として5月のスパに参戦できなかったとしても、ポルシェはニコ・ヒュルケンベルグのル・マン参戦を望んでいると述べた。

    「F1とスパが重なった場合でも、彼には経験があるので、ニコとル・マンを戦えると思っている」

  • ポルシェ、電気自動車コンセプト「ミッションE」を発表

    ポルシェ、電気自動車コンセプト「ミッションE」を発表

    ポルシェは、ポルシェ初となるフルエレクトリックドライブの4シータースポーツカー「ミッションE」をフランクフルトモーターショーで発表。このコンセプトカーは、ポルシェ特有のエモーショナルなデザインと優れたパフォーマンス、そして初の800Vの駆動システムによる先進的な実用性を兼ね備えている。

    「ミッションE」の主要なスペックとしては、4ドア、4セパレートシート、600PS(440kW)を超すシステム最高出力、500kmを超す航続距離などがある。

    4輪駆動、4輪操舵を備え、0-100km/h加速は3.5秒を切り、充電時間は約15分で電気エネルギーの80%が充電される。装置類はアイトラッキングとジェスチャーコントロールを用いて直感的に操作することができ、一部はホログラムを介した操作も可能。ドライバーに重きを置いて設計されており、ドライバーのポジションにあわせて自動的にディスプレイが調整される。

    駆動システム:耐久レースのテクノロジーを採用、600PSオーバーを実現
    ミッションEの駆動システムは、完全に新しいものでありながら典型的なポルシェの例に漏れずサーキットで実証済み。加速とともにエネルギーを回生する2個の永久磁石同期モーター(PMSM)は、今年のル・マンで優勝した919ハイブリッドで使用されているものとほぼ同じ。2つのモーターは合計600PS以上を発生し、ミッションEを3.5秒以内で100km/hまで加速させ、また12秒以内で200km/hまで加速させる。高い効率、出力密度、均一な出力の発生に加え、もうひとつ利点がある。それは、現在の電気駆動システムとは異なり、短い間隔で複数の加速を繰り返したあとでもフルパワーを発生できること。ポルシェ・トルク・ベクトリング(各ホイールへの自動トルク配分)を備えたオンデマンド型の4輪駆動システムが駆動システムのパワーを路面に伝達し、4輪操舵が希望する方向に精密でスポーティなコーナリングを可能にする。これらによってミッションEはサーキットでも卓越した走りを発揮できる車となっており、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは8分を切る。

    実用性:便利で迅速な充電、航続距離は500km以上
    情熱的なスポーツ性だけでなく、ハイレベルな実用性もポルシェ車の特徴。そのため、ミッションEは1回のバッテリー充電で500km以上を走ることができ、また15分以内で航続距離を約400km伸ばすのに必要なエネルギーを充電することができる。その理由は、ポルシェが初めて導入する最有力候補となっている革新的な800Vテクノロジーにある。現在の400Vで作動する電気自動車と比較して電圧を2倍にすることで、多くの利点が得られる。充電時間の短縮に加え、軽量化にもなる。エネルギー伝達用の銅ケーブルが細くて軽いもので十分になるからだ。この革新的な「ポルシェ・ターボ・チャージング」システムの充電ポートは、運転席ドアの前の左フロントフェンダーの可動式ボディセグメントからアクセスすることができる。この800Vのポートを経由し、バッテリーは約15分で容量の約80%まで充電可能であり、電気自動車における新しい基準となる。他の方法としては、このテクノロジープラットフォームを従来の400Vのクイック充電ステーションに接続することもできる。さらに、自宅のガレージの床に埋設されたコイルの上に駐車するだけで、誘導充電によって便利に充電することもでき、この場合はケーブルを使わずに車両アンダーフロアのコイルにエネルギーが伝達される。

    低重心による優れたドライビングダイナミクス
    最適な重量配分と低重心を備えた軽量コンセプトも、ポルシェのスポーツカー特有のもうひとつの特徴。最新のリチウムイオンテクノロジーをベースとしたバッテリーは、車両アンダーフロアの前後アクスル間に配置されているため、重量が前後の駆動アクスルに均等に配分され、きわめて優れたバランスが確保されている。同時に、重心も非常に低い位置になる。この2つの要因がパフォーマンスとスポーツカーのフィーリングを大幅に増大させる。ボディ全体はアルミニウム、スチール、カーボンファイバー強化樹脂などで構成されている。ミッションEのホイールは、フロントは21インチ、リアは22インチのカーボン製で、ワイドタイヤが装着される。

    デザイン:ポルシェのDNAを継承する魅力的なスポーツカー
    ミッションEのどの面も、どの角度、どの曲線も、ポルシェのデザインの最良の伝統を受け継ぐエモーショナルなスポーツ性を物語っている。出発点となるのは、統合されたエアロダイナミクスなどの目に見える革新技術を体現し、ツッフェンハウゼン生まれのポルシェの特徴を備えた、130cmという低い全高のスポーツサルーンの造形。フロント、サイド、リアに設けられた顕著なエアインレットとアウトレットは、ボディのフルフロースルーデザインを象徴的に表しつつ、効率とパフォーマンスを高めている。たとえば、一体化されたエアガイドはホイール周囲のエアフローを改善しており、サイドのエアアウトレットはホイールウェルの過度の圧力を抑えることで、揚力を低減している。

    フロントエンドの大きく切り詰められた造形は、クラシカルなポルシェの流れるようなリアエンドを生み出しており、これによってこのコンセプトカーは918スパイダーやポルシェのレーシングカーに連なるものとなっている。ポルシェ特有の4灯式ライトデザインによる新しいタイプのマトリクスLEDヘッドライトは、エアインレットのエアフローの中に浮遊するエレメントとして組み込まれており、フロントエンドに未来的な性格を与えている。4個のLEDユニットは各種アシストシステム用のフラットなセンサーの周囲にまとめられており、センサーの周囲はインジケーターライトの役割を果たしている。明確なフロントフェンダーと低い位置に設けられたボンネットが911デザインの証。911 GT3 RSと同様、オーバーラップするフロントラゲッジコンパートメントリッドから特徴的なワイドなリセスが展開し、ルーフを超えて広がっている。サイドウインドウのラインも911に似ているが、ひとつ重要な相違点がある。それはBピラーがなく、2つの観音開きドアによって乗降性が向上していること。もうひとつの違いは、従来のドアミラーの代わりに、サイドに目立たないようにカメラが取り付けられていることで、これも車の比類ないエアロダイナミクスに貢献している。

    リアデザインは典型的なスポーツカーの構造を際立たせている。無駄のないキャビンには、湾曲したリアウインドウが備わり、これはリアに向けて内側に引き寄せられているため、ポルシェ車のみが持ちうるリアフェンダーの彫りの深い造形のためのスペースが確保されている。立体的な“PORSCHE”ロゴは、内側から照らされることで、ブラックのガラスエレメントの全幅いっぱいに広がるライトアーチの下で浮いているように見える。

    インテリア:明るい解放感と4セパレートシート
    ミッションEのインテリアは、ポルシェ伝統のデザイン原理の全てを、未来にシフトさせている。開放感、ピュアなデザイン、シンプルな構造、ドライバー重視、そして実用性。フルエレクトリックドライブコンセプトにより、インテリアを完全に解釈し直すことが可能になった。たとえばセンタートンネルがないため、スペースが広がり、より明るく開放的な雰囲気がインテリア全体に生まれている。4セパレートシートは、レース用のバケットシートにインスピレーションを得たもの。その軽さは車両重量の軽量化に役立ち、ダイナミックな走りをするときも乗員にしっかりとした横Gに対するサポート性をもたらす。

    ディスプレイと操作コンセプト:直感的、迅速、妨げない
    革新的なディスプレイと操作コンセプトに基づく、新しい世界がドライバーの前に広がっている。直感的、迅速で、妨げるものがない、未来のスポーツカーのために作られた世界。繊細にカーブする運転席ディスプレイは、目立たず、自立型。メータパネルは5連メーターで、ポルシェのものと見分けがつくが、OLED(有機発光ダイオード)テクノロジーによってバーチャルに表示される。丸型メーターは、ドライバー関連の5つのテーマに沿ってまとめられている(コネクテッドカー、パフォーマンス、ドライブ、エネルギー、スポーツクロノ)。操作方法はまさに革新的。アイトラッキングシステムは、カメラを使ってドライバーがどの計器を見ているのかを検知。ついでドライバーがステアリングホイールのボタンを押すと、焦点の合っている計器のメニューが立ち上がる。メニュー内でのナビゲートも、アイトラッキングと手動操作を組み合わせて行う。それだけではない。いわゆるパララックス(視差)効果により、シートポジションやドライバーの姿勢に応じてディスプレイが変化する。ドライバーが低く座ったり、背を伸ばしたり、片方に身を寄せると、丸型メーターの3Dディスプレイがそれに反応して動く。これにより、たとえばステアリングホイールが視線をさえぎり、ドライバーが重要な情報を見落とす恐れがなくなる。車速などの全ての関連情報がつねにドライバーの視界に収まる。

    ミッションEは、ドライビングの愉しみを表現することさえ可能。ドライバーが上機嫌であることを認識したルームミラーに取り付けられたカメラは、それを丸型メーター内に顔文字として表示。愉しさの要素は、ルートや速度などの個別の情報とともに保存し、ソーシャルメディアを通じて友人と共有することもできる。

    ホログラフィックディスプレイによるタッチフリーのジェスチャーコントロール
    ダッシュボード全体が新しいアイデアに満ちている。ダッシュボードを2つの立体的な構造レイヤーに分けたことで、軽さと明るさの印象が強化されている。上のレイヤーには運転席ディスプレイが組み込まれ、2つの層の間にあるホログラフィックディスプレイは助手席側にまで広がる。ここに表示される個別に選択可能なアプリは、バーチャルスペースに保管され、3D効果を伴って優先順位に基づいて配列されている。ドライバーと乗員は、これらのアプリを使って、タッチフリーで主要な機能(メディア、ナビゲーション、クライメートコントロール、連絡先、車両など)を操作することができる。ジェスチャーを行うとセンサーが検知し、希望するシンボルが起動する。握るジェスチャーは「選択」、引くジェスチャーは「操作」を意味する。また、二次的な機能(インフォメーションメニューなど)は、センターコンソールのタッチディスプレイを使って操作する。

    ミッションEは、タブレットを使ってポルシェ カーコネクト経由で車外から設定することもでる。「無線およびリモートサービス」を使うと、ドライバーは夜のうちに車両の機能内容を大きく変更することができる。一体型の高速データモジュール経由でアップデートするだけで、シャシー、エンジン、あるいはインフォテインメントシステムの追加機能やトラベルガイドが組み込まれる。アップデートは、スマートフォンまたはタブレットを使って、ポルシェ コネクトストアから便利に行うことができる。さらに、ポルシェ コネクトを使ってポルシェ正規販売店と直接連絡を取り、遠隔診断やアポイントメントの日程調整を行うこともできる。組み込まれているリモートサービスのもうひとつの機能はデジタルキーで、これはポルシェ コネクトポータル経由で送信する。これにより、車両のオーナーだけでなく、オーナーが承認した家族や友人などもドアを開けることができる。認証に成功すると、一定の時間枠と定められた場所において、キーの使用が可能になる。

  • ポルシェ、2016年もニコ・ヒュルケンベルグにル・マンのシートをオファー

    ポルシェ、2016年もニコ・ヒュルケンベルグにル・マンのシートをオファー

    ポルシェは、2016年のル・マン24時間レースで、今年優勝を成し遂げたニコ・ヒュルケンベルグ、ニック・タンディ、アール・バンバの起用することを目財している。

    LMP1チーム監督のアンドレア・ザイドルは、今年もル・マンで“間違いなく3台のクルマを走らせる”と語り、ニコ・ヒュルケンベルグと交渉中であることを認めた。

    「理想的には、3台目のクルマに同じ3人のドライバーを乗せたい。だが、まずはニコのF1状況について見守らなければならない」とアンドレア・ザイドルはコメント。

    ニコ・ヒュルケンベルグは、2017年までフォース・インディアに残留する契約を結んだが、その発表前にニュルブルクリンクで開催されたWECで、ル・マン復帰はF1契約次第だと述べていた。

    「是非やりたいし、ル・マンに戻りたい」とニコ・ヒュルケンベルグは述べた。

    「全ては僕のF1キャリアがどうなるか、どこでレースをすることになるか次第だ」

    フォース・インディアは、交渉の一部として、今年と同じようにニコ・ヒュルケンベルグが、ル・マンやWECのスパラウンドに参戦できることを契約に盛り込んでいると考えられている。

    アンドレア・ザイドルは「ニックとアールは2016年にル・マンでP1でレースをすることがほぼ決まっている」としており、それが「GTにも利益になる」と付け加えた。

    アンドレア・ザイドルは、2016年も2台のフルタイムのエントリーに加えて3台目を走らせるという決定は簡単なことだったと説明した。

    「ル・マンまでにたいだい同じマイレージを9名のドライバーに与えることによって各3台のマシンに勝つための同じチャンスを与えられれば、そのコンセプトが正しいことが証明された」

    ル・マンで優勝したマシンを担当したクルーは、現在、ポルシェ専用のテストチームとなっている。

    「レースまでに彼らはあらゆるテストをお子kなってきた。それは全員にとってタフだった」

  • ポルシェ、2018年まで世界耐久選手権のLMP1クラス参戦を継続

    ポルシェ、2018年まで世界耐久選手権のLMP1クラス参戦を継続

    ポルシェは、ル・マン プロトタイプ、919ハイブリッドでのレース参戦を2018年のシーズン終了まで延長することを同社の取締役会で決定した。

    ダウンサイジング・ターボエンジン、強力なエネルギー回生システム、そして極めて軽量なデザイン、これらを融合させた画期的なコンセプトにより、919ハイブリッドは約1,000 PSの最高出力を発生するとともに、未来の自動車テクノロジーの研究開発を推進していく。

    ポルシェAGの 取締役会会長を務めるマティアス・ミューラーは「モータースポーツは、ポルシェのブランドアイデンティティにとって重要な要素ですが、レース自体が目的ではありません。レース活動は、将来のオンロードスポーツカーに新たなテクノロジーを与えるものでなければならないのです。私達が2014シーズンにモータースポーツのトップカテゴリーであるLMP1クラスに復帰したのは、効率性に関するレギュレーションが大幅に変更されたためです。そして2015年のル・マンでは技術の粋を集めた革新的な919ハイブリッドによってワンツーフィニッシュを飾ることができました。ポルシェはワークスチームとして復活したわずか2年目にして耐久レースで王座を手にしました。この結果は、ヴァイザッハの研究開発センターで働く人々の努力に報い入るだけでなく、レース活動とロードカープログラムの今後の相乗効果に更なる期待を抱かせてくれます。ポルシェがプログラムの延長を決定したのは、こうした理由によるものです」と述べた。

    自動車メーカーがエントリーするル・マン・プロトタイプ1(LMP1)クラスを対象に、FAI世界耐久選手権(WEC)のレギュレーションでは、ハイブリッドシステムや各ラップで消費することができるエネルギー(燃料および電気)の量を規定している。

    ポルシェAGの研究開発担当役員であるヴォルフガング・ハッツは「ポルシェはWECにおいてベンチマークを確立します。最高出力が500 PSを上回る2リッターのV型4気筒ターボエンジンは、私達が今まで開発してきたエンジンの中で最も効率性に優れたエンジンです。また、ポルシェのエネルギー再生システムは、グリッドに並ぶどのモデルよりも圧倒的にパワフルです。現在に至るまで、ル・マンにおいては、どの自動車メーカーも各ラップで8メガジュール(MJ)の電力を回生することはできていません。モータースポーツの分野で挑戦すべき課題が見つかれば、ポルシェのエンジニアは究極のパフォーマンスを実現させようとすぐさま駆り立てられるのです」と述べた。

    LMP1担当副社長であるフリッツ・エンツィンガーは、「私達は2012年にヴァイザッハでスタートを切りました。当初はわずかな人数しかおらず、まさに白紙の状態でしたが、大きな期待と勇気を抱いてスタートさせました。私は230名の従業員で構成されるこのチームを誇りに感じるとともに、この先3回の世界耐久選手権とル・マンに向けて、各人がこれからしっかりと計画を立てられることに喜びを感じています」と述べた。

  • ポルシェ、918スパイダーの生産を終了

    ポルシェ、918スパイダーの生産を終了

    ポルシェのプラグインハイブリッドシステムを備えたスーパースポーツカー『ポルシェ918スパイダー』が918台の限定台数に到達し、21ヶ月の期間をもって、予定どおりにシュトゥットガルト-ツッフェンハウゼンで最後の1台の生産を終了した。

    しかし、このテクノロジーパイオニア918スパイダーは、生産期間を遥かに超えた功績を生み出し、未来のスポーツカーは、918スパイダーの革新から直接メリットを受け取ることになる。

    918スパイダーは、プラグインテクノロジーを備えた高性能ハイブリッドとして体系的に開発された。このハイブリッドスーパースポーツコンセプトカーは、2010年のジュネーブモーターショーでデビューし、圧倒的な支持を受けた。2010年の夏にポルシェAGの監査役会が生産開発を承認。2013年末に市場に導入されたとき、918スパイダーは、例外なくテクノロジーのパイオニアであった904カレラGTS、959、911 GT1、およびカレラGTなど各時代の究極のスポーツカーと同様に、ポルシェの歴史におけるスーパースポーツカーシリーズの継続の象徴となった。たとえば、1963年に、ポルシェは904カレラGTSのために、安定性と軽量デザインを統合するための主要な見本となるスチールとポリマーのボディを開発した。1986年の959は、電子制御4WDのスポーツカーへの導入に成功。10年後の911 GT1は、市販車にカーボンファイバーテクノロジーを採用するための道を開いた。2003年には、モノコックとサブフレーム全体がカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)で製造されたカレラGTが、初の市販車としてデビューした。

    918スパイダーは、これらのどのモデルよりも、未来のスポーツカーのための先進テクノロジーの開発に力強い推進力を提供している。主要テクノロジーは、高性能エンジンと2つの電気モーターを組み合わせたドライブコンセプトで、その独創的な作動ストラテジーが918スパイダーのユニークな側面のひとつとなっている。そこには、効率性志向の走行モードから最高の性能を引き出すモードまで多彩な要件が考慮され、それによって未来の生産開発のために重要なノウハウを提供する。出力と燃費の間に広範なメリットをもたらすために、ポルシェの開発者たちは、合計5つの作動モードを設定した。モータースポーツ同様に、作動モードはステアリングホイールの「マップスイッチ」で作動する。ポルシェは、3つのドライブユニットとその他のシステムを制御するために、すぐれたハイブリッドテクノロジーを採用して、そこに保存される特性マップとアルゴリズムを作成した。このテクノロジーは、将来のハイブリッドシステムにも導入されることになる。

    このモデルは、空気と水によるリアエレクトリックモーターの5つの単独クーリングループと革新的なハイブリッドクーリングを備えたサーマルマネージメントにおいて、未来のハイブリッドシステムの重要な基礎も築く。さらに未来への影響の他の例として、ポルシェ918スパイダーは、ジェネレーター機能とブレーキのインテリジェントな制御により、他のハイブリッドカーより遥かに大きな運動エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。その莫大な回生エネルギーが効率性と航続距離を高める。ポルシェがル・マン24時間レースで見事なワン・ツーフィニッシュを飾ったLMP1プロトタイプの919ハイブリッドには、この回生システムに近いシステムが採用されている。918テクノロジープラットフォームも、フルカーボンボディ、アダプティブエアロダイナミクス、およびリアアクスルステアリングのような注目に値するソリューションに新しい道を切り開く。アダプティブエアロダイナミクスとリアアクスルステアリングは、911ターボ、911 GT3、および911 GT3 RSなどの市販スポーツカーにすでに採用されている。

    918スパイダーは、クラシックポルシェのメリットを具現化し、未来の礎を築く。一方で、このモデルはパフォーマンスを具現化する。2013年9月に、最高出力887PSを発生するこのスーパースポーツカーは、ニュルブルクリンク北コースにおける6分57秒のラップタイムによって、市販タイヤを装着したロードゴーイングカーのラップレコードを樹立した。それ以来この記録は破られていない。一方で、このモデルは優れた効率性も実現している。約3リッター/100kmの燃料消費量によって、918スパイダーは、新欧州ドライビングサイクル(NEDC)における最もコンパクトな車より低燃費となる。この車は、スポーツカー特有のドライビングプレジャーだけではなく、プラグインハイブリッドテクノロジーの経済的な可能性を納得できるような形で好例となっている。

    ポルシェは、ハイブリッドスーパースポーツカーの製造工程においても革新的なアイデアを採用している。ポルシェは、最も厳格な人間工学的条件を満たす組み立てと品質保証において、多数の革新に関連する特許を取得した。それはポルシェが、革新的な性能のためにプロダクトを遥かに超えた標準を設定していることを示している。たとえば、すべての組み立て工程で、ワイヤレスツールが使用されている。その好例がBluetooth制御のバッテリー駆動スクリュードライバー。ほぼ無音で作動し、作業場の作業者の適応力を高め、データベースリンクによって、規定トルクを信頼性の高い方法で適用して文書化している。専用に開発された、高さ調節が可能なアッセンブリーエレベーティングトラックは、2シーターモノコックの仕上げ用人間工学ツールとして設計されている。ニュータイプのシザーリフトプラットフォームは、140kgの高電圧バッテリーの取り付けを簡便にする。918製造におけるレザー仕上げと組み立て用テーブルは、人間工学と順応性のベンチマークと考えられている。これは、交換可能なインサートの使用によって異なる部品の製造に使用でき、ステーションサイクルの時間を完全に生かすことができる。このようにしてポルシェは、918スパイダーの製造工程においても最高の効率性を達成した。

  • ポルシェ、ル・マン24時間レースでワン・ツー・フィニッシュを飾る

    ポルシェ、ル・マン24時間レースでワン・ツー・フィニッシュを飾る

    ポルシェの919ハイブリッドを駆るアール・バンバー/ニコ・ヒュルケンベルグ/ニック・タンディ組は、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦として開催された第83回ル・マン24時間レースにおいて、ポルシェが初めてル・マンで総合優勝してから45年後の今年、見事ワン・ツーフィニッシュを達成した。

    ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組は2位、ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組は5位を獲得している。

    他のどのブランドよりも密接にル・マンと結びついているポルシェの優勝はアラン・マクニッシュ、ローレン・アイエロ、ステファン・オルテリが1998年に911 GT1 でワン・ツーフィニッシュを達成して以来のことで、歴代最多となる17回目の優勝を果たした。

    マティアス・ミューラーは「ワン・ツーフィニッシュで優勝できるとは想像もしていませんでした。これはチーム全員のすばらしい努力による賜物です」と語った。

    ヴゥイザッハ研究開発所の責任者であるヴォルフガング・ハッツは「参戦2年目でのワン・ツーフィニッシュは、919ハイブリッドの開発を続けてきた230人のエンジニアによる努力があってこそです」とコメント。

    ポルシェは昨年、WECのLMP1クラスにおける新しいレギュレーションが導入されたのに伴い、耐久レースのトップカテゴリーに復帰した。ヴァイザッハで開発された中でもっとも革新的なレーシングカーである919ハイブリッドは、トレンドであるダウンサイジングターボと2つのエネルギー回生システムを採用し、合計出力は1,000馬力以上を誇る。ポルシェは未来におけるスポーツカーに必要不可欠な最大限の効率を、レースの現場において追及している。

    この複雑なレーシングカーの極限状態におけるテストが今年のル・マン24時間において行われた。919ハイブリッドとアウディのプロトタイプカーによる激しい戦いは予選さながらの状況で繰り広げられた。ポルシェは予選において、1位から3位を獲得しただけでなく、13.629kmのコースにおけるラップタイムのレコードを塗り替えた。ピットクルーは3台で90回以上にも及ぶピットストップを、ライバルよりも早く的確な作業でこなした。

    6月13日(土)の午後3時にスタートした世界でもっとも厳しい耐久レースとして知られるル・マン24時間レースにおいて、ポルシェのLMP1プロトタイプカー、919ハイブリッドは日曜日の朝より4スティントごとにドライバーを交代する作戦を実行し、すべてのドライバーがミスなくこの戦略をこなし、チームによるピット作業も完璧なものだった。

    カーナンバー#19の919ハイブリッドを駆るアール・バンバー/ニコ・ヒュルケンベルグ/ニック・タンディ組は一時、8位まで後退したが、土曜夜からトップに立ち続け、そのままトップでチェッカーを受けた。現役F1ドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグは初めてのル・マンで栄誉あるスタートドライバーを務めた。アール・バンバーにとってもル・マン参戦は初めてのことだったが、ニック・タンディはGTクラスにおいて2度ル・マンを経験していた。このトリオは24時間レース中、終始力強いパフォーマンスとミスのないドライビングで勝利を呼び寄せた。

    序盤からレースをリードしていた#17のティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組は、土曜午後に受けた1分間のピットストップペナルティでペースを乱され、4位まで順位を落としたが見事に復活し、2位を獲得した。

    木曜日の予選でトップタイムを記録しポールポジションからスタートした#18は、スタート直後にニール・ジャニが#17のベルンハルトにパスされトップを交代した。#18のドライバーたちはブレーキのスタビリティに違和感を覚えながらのレースを強いられたが、粘り強い走りを見せ、5位を獲得した。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「ポルシェが復帰してわずか2回目の挑戦でル・マン優勝を飾るというのは信じ難い結果です。3年半のあいだに成長したこのすばらしいチームに感謝します。当初からポルシェ取締役会が私達を100%バックアップしてくれました。達成したことが実感できるまで数日かかると思います。大勢の人々がこの夢を実現するために頑張り、最高の献身によってそれが達成できました。」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「このような偉業が達成できたことがまだ信じられず、言葉が見つかりません。チームがこの3年半にわたりヴァイザッハとサーキットで行ってきたタフな仕事に対するすばらしい報酬だと思います。私達は、昨年を上回る確実な準備を行ったことはわかっていましたが、この結果は想像以上です。すべて完璧だったわけではありませんが、ガレージのメカニックや戦略を立てるエンジニアなどあらゆる点で優勝レベルにありました。ピットストップは見事でした。ドライバーたちは素晴しかった。3名のドライバー、おめでとう。」

    アレクサンダー・ヒッツィンガー (LMP1テクニカル・ディレクター)
    「非常にうれしいです。ル・マンで優勝を飾れたことが信じられません。言葉が出ません。プロジェクトのために大きな情熱を注ぎ過酷な仕事を行ってきたチームには本当に満足しています。2年でこのような素晴しい開発を行うことができて、ワン・ツーフィニッシュの結果はその報酬です。」

    ティモ・ベルンハルト(17号車)
    「19号車のチームメイトが達成した偉業には頭が下がります。すばらしいレースでした。私達も頑張りましたが、ペナルティーによる遅れを取り戻すことはできませんでした。グラベルに入ってしまったことについては、遅い車両が突然ライン変更してきました。接触を避けるために道を逸れてグラベルを走らなければなりませんでした。大事には至りませんでしたが、大きな事故につながる可能性がありました。しかしこれがレースですね。次回もあります。」

    ブレンドン・ハートレー(17号車)
    「最終ラップで、目から涙が出ました。この結果のために一生懸命努力してきました。表彰台は夢でした。信じられません。2台のポルシェがワン・ツーフィニッシュしたことを誇りに思います。皆さん全員に感謝します。」

    マーク・ウェバー(17号車)
    「19号車は見事でした。3名全員が抜群のレースをしました。特に夜間は、19号車が速かったです。ポルシェにとって最高の日になりました。私達も滑らかなレース運びでしたが、終盤の速さが十分ではありませんでした。ブレンドンとティモは見事でした。ポルシェを誇りに思います。私達は優勝できなかったですが、チームメイトが達成してくれました。」

    ロマン・デュマ(18号車)
    「ポルシェにとって見事な成功となりました。残念ながら私達はトラブルのために最高のレースを行うことができませんでした。しかし最も重要なことはポルシェが優勝できることを証明したことです。それが主な目標でした。確かに私達車両にとってそれは容易なことではなかったですが、それがレースです。この成功は2012年末から私達が行ってきたあらゆる努力に対する大きな報酬となりました。」

    ニール・ジャニ(18号車)
    「18号車のクルーにとっては良いレース結果とはなりませんでした。しかしゴールできたので選手権ポイントは稼ぐことができました。ポルシェにとって、このワン・ツーフィニッシュは本当にすばらしいです。」

    マーク・リーブ(18号車)
    「チーム全体とポルシェにとって本当にすばらしい日となりました。私はその一員となれたことを誇りに思います。19号車と17号車の皆さんおめでとうございます。ポルシェのワン・ツーフィニッシュは本当に快挙です。私達も優勝できれば良かったのですが、残念でした。しかし今夜は私達も大いに楽しみます。」

    アール・バンバー(19号車)
    「信じられません。すべてのスティントを楽しみました。夜から朝へと長いレースでした。少ししか休めませんでしたが、疲れはまったくありません。アドレナリンがほとばしっています。車内に異音が聞こえたような気がしましたが、ル・マンの優勝に向かっているときは、あらゆる種類の音が聞こえるのに違いありません。」

    ニコ・ヒュルケンベルク(19号車)
    「あらゆる瞬間を楽しみました。この車は走るのが楽しくて、このように大きなサーキットを走ることも同様です。耐久レースにしてはペースが本当に速かったです。特に夜間に、温度が少し下がったときの車の走りはすばらしかったです。この非常にタフなレースに、実際に参加できるとは思っていませんでした。でもやりました。チームのおかげです。」

    ニック・タンディ(19号車)
    「今日はすばらしい日になりました。ポルシェでル・マンの覇者になったことをまだ実感できません。」

  • ポルシェ、919ハイブリッドが予選で1-2-3位を獲得/ル・マン24時間レース

    ポルシェ、919ハイブリッドが予選で1-2-3位を獲得/ル・マン24時間レース

    ポルシェの3台のポルシェ919ハイブリッドは、土曜日の午後3時(現地時間)から開催される第83回ル・マン24時間レースを1-2-3番手グリッドからスタートする。

    ル・マンでのポールポジションからのスタートは、ポルシェにとって17回目となり、前回のポールポジション獲得は1997年だった。さらに、これは1968年に3台のポルシェ レーシングカーがル・マン24時間レースで初めて1-2-3番手グリッドを独占して以来、9回目の快挙。前回は1988年だった。

    スイス人ドライバーのニール・ジャニが、水曜日夜の最初の予選セッションで最速ラップタイムを叩き出し、木曜日の2回の予選セッションがドライコンディションであったにもかかわらず、この記録は破られなかった。彼の3分16秒887のラップタイムは、サーキットの全長が現在の13.629 kmになって以来、プジョーが2008年に打ち立てたポールポジションタイムの3分18秒513を上回る予選新記録となった。

    ティモ・ベルンハルト(ドイツ)が水曜日に2位の3分17秒767を記録し、彼も以前の記録を破った。3台目のポルシェLMP1をドライブするニック・タンディ(イギリス)は、木曜日の予選第2セッションでタイムを上げ、3分18秒862をマークして3番手グリッドを獲得した。

    ブラックのボディカラーを与えられたカーナンバー18のポルシェ919ハイブリッドをニール・ジャニとともにドライブするのは、ロマン・デュマ(フランス)およびマルク・リーブ(ドイツ)。ティモ・ベルンハルトのパートナーは、ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)とマーク・ウェバー(オーストラリア)で、彼らはレッドのカーナンバー17の車両で参戦する。ホワイトのカーナンバー19に乗るニック・タンディのチームメイトは、アール・バンバー(ニュージーランド)およびF1ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグ(ドイツ)。

    土曜日のスターティングドライバーを務めるのは、ティモ・ベルンハルト、ニール・ジャニおよびニコ・ヒュルケンベルグ。

    3台のポルシェ919ハイブリッドは、参戦車両56台の中でも最も革新的であり、ポルシェのロードゴーイングカーの未来のテクノロジーを搭載している。ル・マン・プロトタイプのクラス1(LMP1)に課せられた効率に重点を置く革命的なレギュレーションが動機となり、ポルシェは昨年モータースポーツのトップカテゴリーへの復帰を果たした。2リッターV4ターボガソリンエンジンと2つのエネルギー回生システム(ブレーキエネルギーおよび排気エネルギー)の組み合わせで、約1000 PSのシステム総出力を発揮する。

    予選第3セッション後のコメント

    ヴォルフガング・ハッツ (ポルシェAG研究開発担当役員)
    「1位、2位、3位は、望むべき最高の予選結果です。今日、私達は決勝に向けて多くの作業をこなし、新品ではないタイヤでも長距離走行で非常に良い結果を得ました。私は、ライバルを意識するのではなく、我々の環境を最大限に活かすことに集中するよう全員に指示しました。メカニック、エンジニア、ドライバー。チーム全体が同じ方向に一丸となって努力し、すばらしい仕事をしました。この結果は心の底から満足できるもので、私はチームを誇りに思います。決勝が本当に楽しみです」

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「わずか2回目の挑戦となる今回のル・マン予選での1-2-3フィニッシュは、見事な結果です。サーキットとヴァイザッハのチームに大変感謝しています。私達はまだ非常に若いチームであり、小さな成功のひとつひとつが重要です。この結果によって、私達は自信を持って決勝のスタートを切ることができます。強豪相手の厳しいレースとなりますが、私達は楽しみにしています」

    アレクサンダー・ヒッツィンガー (LMP1テクニカル・ディレクター)
    「非常に嬉しい気持ちで一杯です。このチームに賛辞を贈りたいと思います。この予選結果は、3年におよぶ多大な努力に対するご褒美です。これから、私達は速いだけでなく、信頼性の高いクルマを創ったことを証明しなければなりません。また、決勝でも予選と同じように大きなタイム差をつけられると考えるのは間違いかもしれません。ライバル達を過小評価することはできません」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「このすばらしい予選結果は、私達の成功への大切な一部です。しかし、決勝に臨む上でさらに重要なことは、今日、私達は生産的に準備作業を進めることができたことです。一貫してドライコンディションに恵まれ、計画通り私達のタイヤプログラムを進めることができました。各車両に決勝用のコンポーネントを取り付けることもできました。チーム、ドライバーともに最高の仕事をしてくれました」