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  • ピレリ:F1中国GP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1中国GP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1中国GPの決勝レースを振り返った。

    中国Gpのスタート前にはタイヤ戦略の選択肢が数多く存在したが、第2スティントで見られたミディアムタイヤの非常に力強い性能によって、シーズン中で屈指の厳しいサーキットで、上位15名が2ストップでフィニッシュすることができた。

    複数の非常に長いコーナーと高いGフォースによって、上海サーキットは、特に左フロントタイヤに特有の厳しさを及ぼす。

    しかし、2014年仕様のP Zeroタイヤの耐久性が向上したため、昨年の中国グランプリの勝利戦略が3ストップであったのに対し、メルセデスのルイス・ハミルトンは、わずか2回のストップで、開幕4戦で3連勝を果たすことができた。

    ルイス・ハミルトンは、ポールポジションからソフトタイヤを装着してスタートし、直接のライバルたちよりも長い第1スティントを走行した。その後、ミディアムタイヤで長い第2スティントを走行したことが、ハミルトンの2ストップ戦略に不可欠な要素だった。この点は、2ストップでフィニッシュした他のドライバーも同様。最終的に、ルイス・ハミルトンは再度ミディアムタイヤで第3スティントを走行し、18.6秒差をつけて優勝した。この勝利は、ルイス・ハミルトンにとって通算25勝目となり、彼のボスであるニキ・ラウダや伝説のスコットランド人ドライバージム・クラークの記録と並んだ。

    常に気温が20℃を下回った冷涼なコンディションと、トラックの非常に厳しい特性のため、3ストップの可能性が高いことが予想され、多くのチームがそれを視野に入れた。しかし、今年のピレリタイヤの耐久性向上によって、各チームが汎用的な戦略を採る中、2ストップが標準となった。気温18℃、路面温度21℃というコンディションは、昨年の気温28℃、路面温度40℃よりも非常に低いものだった。

    マクラーレンのケビン・マグヌッセンのみがP Zeroホワイト・ミディアムタイヤでスタートし、他のドライバーたちはP Zeroイエロー・ソフトを装着してスタートを切った。

    F1はヨーロッパラウンドへ向かう。スペイングランプリ後に、今シーズン2回目となる2日間のインシーズンテストが予定されている。テスト1日目にザウバーとトロ・ロッソが、2日目にフォース・インディアとマクラーレンが、ピレリとともに2015年型タイヤのテストを行う。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「昨日の予選がウェットコンディションで行われたため、全ドライバーが決勝用のスリックタイヤを未使用状態で持っていました。序盤から戦略はオープンで、各ドライバーの可能性の鍵を握る第1スティントでのソフトタイヤ、第2スティントでのミディアムタイヤの性能により、2ストップになるか3ストップになるかが決しました。路面温度のわずかな上昇がソフトタイヤのグレイニング解消に効果が無いことが明らかになると、各チームは、ミディアムタイヤを主軸とする戦略を採りました。週末を通して気温は低いままでした(過去3年間で最も気温が低いレース週末でした)。このため、特にソフトタイヤにはグレイニングが発生し、バックストレートではマーブルが見られました。これらは、我々が見たくないものですが、このコンディションでは致し方ないと思います。ソフトタイヤのデグラデーションは、ラップあたり0.2秒を超えましたが、ミディアムタイヤのデグラデーションは、ラップあたり0.1秒未満でした」

    関連:F1中国GP 結果:ルイス・ハミルトンが3連勝

  • ピレリ 「ミディアムとソフト間の性能差はラップあたり1.5秒」

    ピレリ 「ミディアムとソフト間の性能差はラップあたり1.5秒」

    ピレリが、F1中国GP初日のフリー走行を振り返った。

    冷涼なコンディションとなった金曜日のフリー走行、雨の可能性がある明日の予選など、中国グランプリのレース週末は天候がタイヤ動作に大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

    午前中に行われたフリー走行1回目(FP1)では、気温が13℃まで低下し、やや暖かくなった午後のフリー走行2回目(FP2)では、気温15℃というコンディションだった。

    このため、ドライバーたちは、タイヤのベストな性能を引き出し、グレイニングを防止すべく、適切なタイヤのウォームアップを確実に行う必要があった。コンパウンドをウォームアップするために、ドライバーたちは、アウトラップ中に徐々にタイヤに熱を入れていかなければならない。その結果、コンパウンドは路面を掴むグリップを生成する。グレイニングは、タイヤが十分なグリップを供給することなくスライドする際に発生し、トレッド表面に波上の摩耗を生成する。フリー走行中にグレイニングが発生したドライバーも見られましたが、その発生は想定の範囲内のレベルだった。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「今日の両コンパウンド間の性能差は、非常に大きなものでした。チームによって差はありますが、ラップあたり1.4〜1.8秒の性能差が見られました。シーズン中の今後のレースで予想される気温よりも大幅に低い気温となったため、今回は極めて例外的な状況と言えます。また、明日は雨の可能性もあり、今週末を通して天候が明らかに大きな要素となるでしょう。グレイニングの発生が見られましたが、この状況下では想定の範囲を超えるものではありません。今晩、全てのデータを分析しますが、これまでのところ、ソフトタイヤでは約20周、ミディアムタイヤでは約25周の走行が可能と見ています。ミディアムタイヤのデグラデーションは、ソフトタイヤのデグラデーションの半分ほどです。すなわち、ソフトタイヤがレース中のラップあたり約0.3秒ずつ遅くなる一方、ミディアムタイヤはラップあたり約0.15秒ずつ遅くなります。ここまで見た限り、日曜日の決勝では2〜3回のピットストップとなるでしょう」

  • ピレリ:F1中国GPプレビュー 「伝統的に戦略重視となる」

    ピレリ:F1中国GPプレビュー 「伝統的に戦略重視となる」

    ピレリが、2014年 第4戦 F1中国GPが開催される上海ンターナショナルサーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。

    P Zero ホワイト・ミディアムとP Zero イエロー・ソフトタイヤが使用される上海での中国GPは、伝統的に戦略が重視され、多彩な戦略が展開される中においても、しばしばスリリングなフィニッシュを迎える接戦のレースとなっている。

    スムーズな路面と複数の流れるようなコーナー(バンクのついたターン13など)のため、今回の汎用的なタイヤの組み合わせは、多面性のある上海サーキットに非常に適している。

    上海には、ドライバーが加速して通過する高速コーナーが多く存在する。したがって、今年は、ドライバーたちが増大したトルクを最大限に活用できる。特にターン3〜4、ターン7〜8、ターン12〜13では、徐々に加速を強めていくことが求められる。また、ホイールスピンを抑制し、タイヤにダメージを与えないように、適正なエンジンマップを用意することも重要になる。

    中国では、ハイレベルのダウンフォースが用いられ、高速でコーナーを通過する。この時の荷重は、3.8G以上となる。軟らかいタイヤはより大きなグリップを供給するため、コーナリング時により大きな負荷を課す。ラップ中の80%がコーナリングに費やされる。

    上海サーキットは、複数の長いストレートを特徴としており、この点がタイヤへ影響を及ぼす。ストレートではタイヤがクールダウンされるため、続くコーナーへ向けて迅速にタイヤをウォームアップする必要がある。

    P Zero ホワイト・ミディアムは作動温度領域が低く、P Zero イエロー・ソフトタイヤは作動温度領域が高いコンパウンド。この組み合わせは、広範囲のコンディションの下で効果的に動作する性能を保証する。これは、今シーズン、この組み合わせが効果的である理由のひとつ。

    中国は、シーズン中で最もブレーキに厳しいサーキット。新しいブr−エキ・バイ・ワイヤシステムもタイヤに影響を及ぼす。上海では、タイヤに4.3Gに達する減速Gが課される。

    昨年はフェラーリのフェルナンド・アロンソが3ストップ戦略で優勝。3番グリッドからソフトタイヤでスタートしたアロンソは、続く3スティントをミディアムタイヤで走行した。マクラーレンのジェンソン・バトンは、2ストップ戦略で5位を獲得した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ モータースポーツ・ダイレクター)
    「今シーズン3回目のミディアムとソフトの組み合わせのレースで、バーレーンテストから間もない開催なので、各チームは、我々のタイヤが複雑な2014年仕様のマシンでどのように動作するのかということに関して知識を蓄積し始めています。その結果、レースでタイヤ戦略という要素が、より大きくなりつつあります。中国は、過去のレースにおいて、優れたタイヤ戦略の効果を示してきたサーキットです。したがって、各チームは、シーズン序盤戦で得たデータを効果的なタイヤ使用に反映させ、再審世代のP Zeroタイヤから得られる戦略の選択肢をいくつか試したいところでしょう。上海では過去に変わりやすい天候を経験していますので、変化する状況に応じて迅速に情報を理解する能力が、常にタイヤを最大限に活用する鍵になります」

    ジャン・アレジ (ピレリ・コンサルタント)
    「私自身、中国は馴染みのあるサーキットではありませんが、常に面白いレースが展開されています。そして、各チームが序盤戦を経て、マシンの能力とポテンシャルを実証し始めているため、今シーズン、戦略が重要になり始めるポイントになると思います。マシン開発が加速するにつれて、各チームがタイヤの活動度を深めていますので、タイヤ戦略は非常に重要になります。バーレーンはファンタスティックなレースでした。同様のバトルが続けば、素晴らしいシーズンが期待できます」

    関連:F1中国GP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • ピレリ:スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表

    ピレリ:スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表

    2014年F1シーズンの開幕3戦を終え、ピレリは、スペイン、モナコ、カナダGP用のタイヤ選択を発表した。

    スペインでは、タイヤレンジ中で最も硬い組み合わせのP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムが使用される。ムンマローに位置するカタロニアサーキットは、タイヤに高い負荷を課すサーキットとして知られている。また、スペインGPでは気温が高くなる可能性があります。アスファルトは非常に粗く、特に左側のタイヤへの負荷が大きくなる。

    市街地サーキットのモナコと、半常設サーキットのカナダでは、タイヤレンジ中で最も軟らかい組み合わせのP Zeroイエロー・ソフトとP Zeroレッド・スーパーソフトが使用されえう。

    ツイスティでスムーズなアスファルトのモナコは、タイヤによるメカニカルグリップへの依存度が高いカレンダー中で最も低速なサーキット。このため、迅速なウォームアップ特性を持ち、ソフトとの組み合わせで2014年初登場となるスーパーソフトに最適な場所となる。

    カナダもまた、メカニカルグリップに大きく依存し、低い気温での開催となることが多いサーキット。そのため、ここでもソフトとスーパーソフトの組み合わせが理想的。サーキットの主な特性は、トラクションとブレーキングだ。

  • ピレリ、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了

    ピレリ、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了

    ピレリは、2014年F1マシンを使用した1回目のインシーズンテストを完了した。このタイヤテストは、最新世代のF1マシンに適したタイヤ開発を行うピレリをサポートする目的で新たに導入された。

    2日間のテストにおいて、合計8種類の新型タイヤ構造と6種類の新型コンパウンドがテストされた。火曜日にケータハムが、水曜日にメルセデスとウィリアムズがテストを行った。

    同時にテストされるのは、ひとつの要素のみだった。したがって、新型コンパウンドがテストされる場合、タイヤ構造は現行のものが使用された。(逆もまた然り)各チームは、比較のために、現行のタイヤでのベースライン走行を行い、プロトタイプでの走行を行った。

    バーレーンに持ち込まれたプロトタイプタイヤは250セット。サイドウォールにカラーが施されていないプロトタイプタイヤは、2015年に向けて設計されているもの。気温および路面温度がグランプリ週末よりも高くなった2日間のテストを通して、ピレリはプロトタイプタイヤを使用して、合計110周、距離にして595kmの走行を完了した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「現行のマシンでタイヤテストを行うことは、我々が常に望んできたことであり、今年、テストがレギュレーションに盛り込まれたことは、極めて重要なことです。厳しいコンディションの下、2015年を念頭に置いた多くのソリューションをテストし、この2日間のプロトタイプタイヤテストを通じて有益な進捗を得ることができました。これから、2日間で得た価値あるデータを慎重に分析し、さらなるマシン性能の進化が期待されるバルセロナでの次回のインシーズンテストへ向けて、ベストな開発の方向性を評価したいと思います」

  • ピレリ:F1バーレーンGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1バーレーンGP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1バーレーンGPの決勝レースを振り返った。

    近年のレース中で最も接戦となったバーレーンGPでは、タイヤ戦略が中心となり、セーフティーカー導入後、残りわずか10周時点のリスタートがスリリングなフィナーレを演出した。

    リスタート後、首位を走るメルセデスのルイス・ハミルトンは、ミディアムタイヤを装着していた。チームメイトのニコ・ロズベルグは、ミディアムよりも速いソフトタイヤでフィニッシュするハミルトンとは異なる2ストップ戦略を採った。

    ルイス・ハミルトンは、理論的には遅いタイヤを使用していたにも関わらず、ファステストラップを記録したニコ・ロズベルグを抑え、先週に続き連勝を果たすことができた。タイヤ戦略によって、速いコンパウンドを装着したドライバーが遅いコンパウンドのドライバーを追うという同様のバトルがトップ10圏内で展開された。

    しかし、日中の暑さの下ではラップあたり1秒以上存在したP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤ間の性能差は、57周の決勝中に路面温度が3℃下降した夜間の冷涼なコンディション下、大幅に縮小した。

    トップ6は2ストップ戦略を採用(中にはセーフティーカーに助けられたドライバーもいた)。レッドブルのダニエル・リカルドとセバスチャン・ベッテルは、それぞれ異なる戦略を採り、リカルドは13番グリッドのスタートから4位を、ベッテルは10番グリッドのスタートから6位を獲得した。ベッテルは、ミディアムタイヤを装着してスタートした、わずか2名のドライバー中のひとりだった。

    火曜日から、各チームは、今シーズン初のインシーズンテストを行う。2014年のレギュレーションにより、各チームは、インシーズンテスト中の1日を、ピレリとともに行うタイヤテスト専用日としなければならない。ケータハムが火曜日に、メルセデスとウィリアムズが水曜日にタイヤテストを行う。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「タイヤ戦略とペース管理が決定的な役割を演じたバーレーンで、素晴らしい大接戦が展開されました。路面温度の下降によって、3ストップから2ストップへ戦略を変更したチームが見られました。レース終盤のセーフティーカー導入時、ドライバーたちは、それぞれ多様なタイヤ装着を行っていました。このような場合はいつもエキサイティングなフィニッシュを迎えます。これから、今シーズン初のインシーズンテストの準備を始めます。最新世代のマシンを使用して将来の開発のためのテスト機会を得ることは非常に有難いことですから、我々はその成果を楽しみにしています」

    関連:F1バーレーンGP 結果:ルイス・ハミルトンが2連勝

  • ピレリ:F1バーレーンGP 予選レポート

    ピレリ:F1バーレーンGP 予選レポート

    ピレリが、F1バーレーンGPの予選を振り返った。

    初の夜間開催となったバーレーンGPの予選は、2014年シーズン初の完全なドライコンディションで行われ、各チームは、供給されたP Zero ホワイト・ミディアムとP Zero イエロー・ソフトタイヤを最大限に活用することができた。

    フリー走行では、ミディアムとソフト間にラップあたり1秒以上の性能差があったため、上位勢のプライオリティは、明日の決勝用にできるだけ多くの新品タイヤを温存してQ3に進出することだった。

    昨年までは、このようなケースは、Q3における各チームの走行を制限することに繋がっていた。しかし、ピレリの提案にる今s-ズンの新ルールによって、各チームにQ3限定で柔らかい方のコンパウンドが1セット追加供給されたため、トップ10ドライバー全員がQ3での走行を行った。Q3に進出できなかったチームは、追加供給のタイヤを決勝で使用することができるため、新ルールによる不利益を被ることはない。

    特にフルパワーが使用可能なドライコンディションでの予選は、新型パワーユニットによって昨年よりも難易度が高くなった。エネルギー回生ユニットが充電を擁するために、フルパワーで2周連続のフライングラップを行うことが不可能になっている。この点はタイヤにも影響を及ぼし、今シーズン、タイヤは1周のフライングラップに究極の性能を供給しなければならない。

    急進的な2014年の新型マシンにも関わらず、ニコ・ロズベルグは、自身が記録した昨年のポールタイムと1秒以内の差にある1分33秒185を記録し、ポールポジションを獲得した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「明日の決勝中も予測されることですが、セッションを通じて路面温度が着実に下降していました。したがって、最速タイムはセッション終了間際に記録されました。Q3に進出した全10台の走行が見られました。これは、新ルールが機能し、ファンがスタートからフィニッシュまで須高を見ることができることを示しています。また、ここ数字を通じて路面の大幅な改善が進み、グリップレベルが向上しています。明日の決勝では、ソフトタイヤがメインとなり、2〜3ストップのレースとなるでしょう。しかし、各チームは、マシン特性と、その時点のコンディションに適応したタイヤ選択を行う必要があります」

  • ピレリ:F1バーレーンGP プレビュー 「幅広い温度の管理が課題」

    ピレリ:F1バーレーンGP プレビュー 「幅広い温度の管理が課題」

    ピレリが、2014年 第3戦 F1バーレーンGPが開催されるセパン・インターナショナル・サーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。

    ピレリとF1全チームは、サヒールサーキットで2回のプレシーズンテストを行ったことから、関係者全員にとってバーレーンは馴染みあるサーキット。しかし、今年はバーレーン開催10周年を記念して、初めての午後6時からのスタートとなり、アブダビグランプリ同様、日没時にスタートし、夜の闇の中でゴールを迎える。

    このことは、今回のレース用に選択されているP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤの動作に重要な影響を及ぼす。レース中に気温および路面温度が大幅に下降するため(路面温度が15℃ほど下降する可能性がある)、タイヤの性能とデグラデーション特性が変化する。バーレーンでの夜間のレースは未知数であるため、フリー走行における準備作業が不可欠となる。

    バーレーンは、特にトラクションエリアにおいて、タイヤに非常に厳しいサーキット。タイヤトレッドの表面温度は130℃に達する。

    空力は、バーレーンにおけるもうひとつの重要な要素。300km/hで走行する4本のストレートが存在するため、各チームはミディアムダウンフォースを使用する傾向にある。しかし、このセットアップは、コーナー入口やブレーキング・スタビリティへの妥協となるため、ロックアップを引き起こし、タイヤにダメージを与える可能性がある。

    周辺の砂漠からの砂は、トラクションに影響を及ぼしホイールスピンを招く。その結果、デグラデーションを増大させる。2年前、砂嵐のために、バーレーンでのピレリのテストセッションのひとつが中止に至ったことがある。

    ブレーキングは、バーレーン・インターナショナルサーキットのもうひとつの鍵となる特性となる。第1コーナーでは、マシンは、わずか130mで315km/hから65km/hへ減速する。この時のタイヤへの負荷は4.5Gに及ぶ。

    バーレーングランプリ後、1回目の2日間インシーズンテストが4月8〜9日に開催される。今シーズン、各チームは、タイヤテスト専用日を1日設ける必要がある。ケータハムは、バーレーンでのテスト1日目に、メルセデスとウィリアムズは、テスト2日目にタイヤテストを行う予定。

    昨年は、2番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテルが3ストップ戦略で優勝。ベッテルの戦略は、ミディアムでスタートし、続く3スティントをハードで走行するものだった。2ストップ戦略を含め、多様な戦略が見られた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「バーレーンでは最近2度のテストを行っているので、トラックの情報を十分に持って臨むことができることは大変有益です。トラクションの要求が非常に大きいサーキットなので、ミディアムとソフトを持ち込むことにしました。決勝スタート時の気温は、まだ適度に高いと思いますが、日没とともに、15℃ほども低下する可能性があることを認識しておかなければなりません。各チームにとって、タイヤを最大限に活用するために、非常に幅広い温度をマネージすることが今週末を通して最も大きな課題となるでしょう。周到に練り上げられた戦略が求められますので、非常に面白いレースになると思います」

    ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)
    「バーレーンは経験していますが、それはF1ではなく、NASCARに少し似たところがあるSpeedcarシリーズでした。タイヤを最大限に活用するためには、スムーズでクリーンなリズムが必要です。特にトラクションが必要なエリアでは、タイヤに大きな負荷をかけないようにしなければなりません。サーキットの路面は非常に粗いですが、素晴らしいコーナーもありますし、また、夜間のレースは新しいチャレンジですね。最も重要なことは、デグラデーションをコントロールすることですが、夜間は状況が全く変わるかもしれません。見応えがあるレースになると思います。そして、タイヤ管理が間違いなく重要になるでしょう」

  • ピレリ:F1マレーシアGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1マレーシアGP 決勝レースレポート

    ピレリが、2014年 第2戦 F1マレーシアGPの決勝レースを振り返った。

    高温と粗い路面のため、タイヤにとって最もタフな試練のひとつであるマレーシアGPで、今シーズンのピレリタイヤは、グレイニングの減少と耐久性の向上を示した。また、路面温度が46℃に達したにも関わらず、ブリスターは発生しなかった。

    決勝を完走したドライバーがわずか15名だったことがこのレースの厳しさを物語っている。

    今回のグランプリ用として、P Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択された。レースペースでの両コンパウンド間の性能差がラップあたり1秒以上あったため、戦略の主要な部分は、各マシンの特性や路面の改善状況に適応したタイヤを選択する能力によって構成された。

    ワンツー・フィニッシュを達成したメルセデスのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグは、全く同じ3ストップ戦略を採った。(メルセデスのワンツーは、1955年のイタリアグランプリ以来となる)彼らの戦略は、3スティントをミディアムタイヤで走行し、最終スティントとなるレース終盤のわずか5〜6周をハードタイヤで走行するものだった。

    フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグは、7番グリッドのスタートから表彰台争いを演じた後、2ストッパー中で最上位の5位でフィニッシュした。ヒュルケンベルグは、ハードタイヤで長いファイナルスティントを走行したが、ミディアムタイヤで走行するライバルたちに負けない走りを見せた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「スタート時の路面温度が46°Cに達し、シーズン中で最も粗い路面のサーキットであるため、今回はタフなレースでした。この厳しいコンディションにも関わらず、タイヤは、接戦を可能にした全体的な性能のバランスを見せてくれました。ドライバーたちは、熱によるデグラデーションをマネージする必要がありましたが、ブリスターやグレイニングは発生しませんでした。3ストップのレースは、Formula Oneからピレリへの要望に沿ったものです」

  • ピレリ:F1マレーシアGP 予選レポート 「3ストップ戦略もありえる」

    ピレリ:F1マレーシアGP 予選レポート 「3ストップ戦略もありえる」

    ピレリは、F1マレーシアGPの予選を振り返った。

    セパンの予選は雨に見舞われたにも関わらず、気温と路面温度は高い状態が続き、開始が遅れた予選セッションを通じてアスファルトの温度は27〜30℃程だった。

    マレーシアの路面は非常に粗いことで有名だが、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットタイヤ(両方ともにソフトコンパウンドで構成されている)の摩耗は非常に低いものだった。

    2014年のグランプリは、2戦連続でウェットでの予選となった。しかし、オーストラリアとは非常に異なり、マレーシアのモンスーンのような豪雨によって、予選の開始が1時間近く遅延した。ウェットコンディションでの予選となったため、各ドライバーは、明日の決勝スタート時、P Zeroオレンジ・ハードもしくはP Zeroホワイト・ミディアムを自由に選択することができる。

    メルセデスのルイス・ハミルトンが、新型Cinturatoブルー・フルウェットタイヤを使用して、前回に次ぐ気ポールポジションを獲得。Cinturatoブルー・フルウェットは、排水性向上のために再設計されており、フルスピード走行時、1秒あったり65リッターを排水することができる。昨年の排水性能は、1秒あたり60リッターだった。このような安全特性は、ピレリの乗用車用タイヤにも反映されており、特に雨天時の性能のために開発された市販タイヤのCinturato P7 Blueは、この雨天用タイヤからその名前を受け継いでいる。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「今日は、インターミディエイトとフルウェットタイヤにとっては、多様なコンディションの下、一新された2014年型マシンで走行でき、良いテストとなりました。高温と粗い路面にも関わらず、雨天用タイヤの摩耗のレベルは低く、この点は、新しい設計の結果、雨天用タイヤの摩耗に関して改善があったことを意味しています。インターミディエイトは、いつも通り、不安定な今dhションしかで良く機能しています。しかし、雨天用タイヤの摩耗とデグラデーションは常に雨に依存するため、確固たる多くの結論を導き出すのは困難です。とは言え、今日のような非常にエクストリームなコンディション下でもアクアプレーニングに関する不満の声は聞こえてきませんでした。急進的なマシン用の新型雨天用タイヤが、2010年型ルノーによる1回のテストと、ヘレスでのプレシーズンテスト期間中の予期しなかった雨天時のテストによって開発されたことを考えると、これはかなりの成果だと思います。我々のエンジニアは本当に素晴らしいことを成し遂げてくれました。今晩、より正確な予測を立てるためにデータの分析を行う必要がありますが、もしドライが続けば、明日の決勝では2〜3回のピットストップになるでしょう。しかし、ドライバーたちは多くのスリックタイヤを温存できましたので、3ストップを行うマシンスピードを持つドライバーは、新品タイヤのストックを使った3ストップ戦略という戦略もあります」

    関連:F1マレーシアGP 予選:ルイス・ハミルトンがポールポジション